JPH1170558A - 可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ - Google Patents

可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ

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Publication number
JPH1170558A
JPH1170558A JP9249537A JP24953797A JPH1170558A JP H1170558 A JPH1170558 A JP H1170558A JP 9249537 A JP9249537 A JP 9249537A JP 24953797 A JP24953797 A JP 24953797A JP H1170558 A JPH1170558 A JP H1170558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
polytetrafluoroethylene
unbaked
strength
flexibility
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9249537A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Miura
裕 三浦
Hideki Kikuchi
英樹 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissei Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissei Electric Co Ltd filed Critical Nissei Electric Co Ltd
Priority to JP9249537A priority Critical patent/JPH1170558A/ja
Publication of JPH1170558A publication Critical patent/JPH1170558A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、耐屈曲性に優れ、可動部で使用する
のに適した耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチュ
ーブを提供する。 【解決手段】 ポリテトラフルオロエチレンチューブの
結晶化度を30〜50%、長手方向の強度と直径方向の
強度の比を2.5:1〜1:1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐スパッタポリテ
トラフルオロエチレンチューブに関し、特に自動溶接
機、溶接作業用設備あるいはその周辺特に可動部に使用
するのに適した耐スパッタポリテトラフルオロエチレン
チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動溶接機や溶接作業用設備にエアや冷
却液などの液体を供給するチューブ、あるいはその周辺
で使用するチューブについては、空気溶接、ガス溶接時
に発生する高温のスパッタによるチューブの損傷やスパ
ッタのチューブへの付着を防止する必要がある。このよ
うな耐スパッタチューブとしては、内側チューブ層の外
周にポリテトラフルオロエチレンからなる外装テープを
巻き付けたチューブが知られている。(例えば実開平3
−103731号公報)
【0003】しかしながら、かかるチューブでは内側チ
ューブ層の外周に外装テープを巻き付ける必要があり、
製造工程が繁雑となってコスト高となるうえ、チューブ
を自動溶接機や周辺設備に接続する際、外装テープを剥
がしてコネクターへ挿入、固定しなければならず、取付
作業が繁雑になるという問題がある。
【0004】このような問題を解決するには、全体がポ
リテトラフルオロエチレンで構成されたチューブを用い
ればよいわけであるが、従来から知られているポリテト
ラフルオロエチレンチューブは柔軟性、耐屈曲性が劣る
ことから自動溶接機などの可動部に接続して使用するに
は不適当であると考えられ、用いられることはなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は柔軟
性、屈曲性に優れ、可動部で使用するのに適した耐スパ
ッタポリテトラフルオロエレンチューブを提供すること
を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために種々検討を重ねた結果、ポリテトラフルオ
ロエチレンチューブの結晶化度を低くすればよいことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、ポリテトラフルオロエチレ
ンからなり、結晶化度が30〜50%、長手方向の強度
と直径方向の強度の比が2.5:1〜1:1であること
を特徴とするポリテトラフルオロエチレンチューブであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の耐スパッタポリテトラフ
ルオロエチレンチューブは、実質的にポリテトラフルオ
ロエチレンからなり、1重量%以下の共重合体を含んで
いてもよい。更に本発明の耐スパッタポリテトラフルオ
ロエチレンチューブは、結晶化度が30〜50%、長手
方向の強度と直径方向の強度の比が2.5:1〜1:1
であることが必要である。
【0009】結晶化度が50%を越えると柔軟性が劣っ
たものとなり、自動溶接機などの可動部に接続して使用
するのが困難となる。なお、ポリテトラフルオロエチレ
ンチューブの結晶化度を30%以下にするのは困難であ
る。
【0010】また、チューブの長手方向の強度と直径方
向の強度の比が2.5:1を越えると屈曲耐久性が悪化
し、実用に供し得なくなる。ポリテトラフルオロエチレ
ンチューブは通常エキストルージョン法と呼ばれる方法
により製造される。
【0011】まず、ファインパウダと呼ばれる乳化重合
法によって得られたポリテトラフルオロエチレン粉末
に、ソルベントナフサやその他の石油系低沸点潤滑剤を
押出助剤として均一に混合し、予備成形品を作る。押出
助剤の混合量は通常、10〜25重量%程度である。
【0012】次いで、予備成形品を押出機のシリンダに
装填し、50〜100℃に加熱しているダイから押し出
して乾燥ゾーンと焼成ゾーンからなる炉体内に導入す
る。ダイから押し出されたポリテトラフルオロエチレン
未焼成チューブは、乾燥ゾーンにおいて100〜250
℃に加熱され、未焼成チューブに含まれている押出助剤
が蒸散される。次いで、焼成ゾーンにおいて340〜4
00℃に加熱され、焼成されて成形チューブとなる。こ
れらの工程は、必ずしも連続化する必要はない。
【0013】このようにして得られたポリテトラフルオ
ロエチレンチューブは、結晶化度が50%を越え、チュ
ーブの長手方向の強度と直径方向の強度の比が4:1前
後となり、柔軟性・耐屈曲性共に劣ったものとなって、
自動溶接機などの可動部に接続して使用するのが難しく
なる。
【0014】結晶化度が30〜50%、長手方向の強度
と直径方向の強度の比が2.5:1〜1:1の本発明の
ポリテトラフルオロエチレンチューブを製造するには、
上記焼成ゾーンで焼成された成形チューブを焼成直後に
急冷する。急冷は、水冷、空冷等任意の手段で行なうこ
とができるが、急冷効果の点で水冷が好ましい。水冷の
場合は、浸漬法,スプレー法等を用いることができる。
【0015】成形チューブを焼成直後に急冷できなかっ
た場合は、上記焼成温度に再度加熱してその加熱直後に
急冷すればよい。いずれにせよ、焼成又は再加熱後でき
るだけ速く冷却することにより結晶化度が低下し、チュ
ーブ長手方向の強度と直径方向の強度の比が1:1に近
づく。
【0016】なお、本発明の耐スパッタポリテトラフル
オロエチレンチューブにおいて、結晶化度及び長手方向
の強度と直径方向の強度の比は、次のようにして測定す
る。 (1)結晶化度 DSC法により測定する。結晶化度100%のときの熱
量変化量ΔHを57.4J/gとして比例計算により求
める。 (2)長手方向の強度と直径方向の強度の比(MD/C
D強度比) チューブサンプルを100mmの長さに切り取り、長手
方向に切り開いて長手方向にダンベル形に打ち抜き、引
張試験機で200mm/分の引張速度にて長手方向の断
面積当りの強度を測定する。一方、チューブサンプルを
約10mmの長さに切り取り、長手方向に切り開いて、
引張試験機で200mm/分の引張速度にて直径方向に
引張り、直径方向の断面積当りの強度を測定し、両者の
比を求める。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、以下の実施例、比較例において柔軟性及び
耐屈曲性は、次の方法により評価した。 (1)柔軟性 チューブを手で曲げてみて、極めて柔軟で容易に曲がる
ものを◎、柔軟で曲がり易いものを○、硬くて曲がり難
いものを×で示す。 (2)耐屈曲性 500mmの長さのチューブサンプルをカールコード試
験機にU字状に取付け、チューブ内をエアで6Kg/c
m2に加圧して、ストローク長200mm、ピッチ長3
0mm、最小曲げ半径45R、繰り返し速度1サイクル
/秒で屈曲試験を行ない、チューブにクラックが発生す
るまでの屈曲回数を求める。
【0018】実施例1〜3比較例1〜2 デュポン社製ポリテトラフルオロエチレンファインパウ
ダに押出助剤として石油系炭化水素溶剤アイソパーE
(エクソン社登録商標)を15重量%添加混合し、予備
成形品を作成した。次いで、この予備成形品を押出機の
シリンダに装填し、70℃に加熱したダイから1m/分
の速度で押し出し、炉体内で乾燥、焼成した。炉体は長
さ3.5m、温度120℃の乾燥ゾーンと長さ2.5
m、温度360℃の焼成ゾーンからなるものであった。
炉体の焼成ゾーン出口に冷却水槽を設け、焼成直後の成
形チューブを冷却水に浸漬して急冷した。この場合、焼
成ゾーン出口と冷却水面との間の距離を表1に示すよう
に種々変更した。結果は表1に示す通りであり、チュー
ブの結晶化度が30〜50%、MD/CD強度比2.
5:1〜1:1の場合に、良好な柔軟性・耐屈曲性が得
られた。
【0019】
【表1】
【0020】実施例4 実施例1において焼成後の成形チューブを連続して急冷
することなく、一旦引き取り、その後、360℃に10
分間加熱した後、直ちに水をスプレーして急冷した。得
られたチューブの結晶化度は36%、MD/CD強度比
は1.6:1、柔軟性◎、耐屈曲性は3370(万回)
であった。
【0021】
【発明の効果】本発明のポリテトラフルオロエチレンチ
ューブは柔軟性、耐屈曲性に優れており、特に自動溶接
機,溶接作業用設備あるいはその周辺、特に可動部で使
用する耐スパッタチューブとして好適に用いることがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 23:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレンからなり、
    結晶化度が30〜50%、長手方向の強度と直径方向の
    強度の比が2.5:1〜1:1であることを特徴とする
    可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチュー
    ブ。
JP9249537A 1997-08-29 1997-08-29 可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ Pending JPH1170558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9249537A JPH1170558A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ

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JP9249537A JPH1170558A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ

Publications (1)

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JPH1170558A true JPH1170558A (ja) 1999-03-16

Family

ID=17194471

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9249537A Pending JPH1170558A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 可動部用耐スパッタポリテトラフルオロエチレンチューブ

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JP (1) JPH1170558A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001304420A (ja) * 2000-02-18 2001-10-31 Daikin Ind Ltd シールリング
US7528221B2 (en) 2005-11-30 2009-05-05 Daikin Industries, Ltd. Modified polytetrafluoethylene molded article and process for manufacture thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001304420A (ja) * 2000-02-18 2001-10-31 Daikin Ind Ltd シールリング
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