JPH1170522A - 黒鉛材料又は炭素材料の切削装置 - Google Patents
黒鉛材料又は炭素材料の切削装置Info
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- JPH1170522A JPH1170522A JP10181473A JP18147398A JPH1170522A JP H1170522 A JPH1170522 A JP H1170522A JP 10181473 A JP10181473 A JP 10181473A JP 18147398 A JP18147398 A JP 18147398A JP H1170522 A JPH1170522 A JP H1170522A
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Abstract
側の球面状底面に相当する球面状の面を機械的加工によ
り創成するのに適する切削装置を提案する。 【解決手段】 この切削装置120は球面状基板121
を具え、この球面状基板121はその中心軸を中心とし
て回転自在に構成する。球面状基板121の周縁部には
少なくとも1個の切削具122から成る切削部が設けら
れている。すなわち、球面状基板121の形状は球体の
一部を成す球面形又は皿型を成している。
Description
切削装置に係り、詳しくは、内部の底面が球面状をなし
少なくとも2つの分割支片を一体に組み合わされた分割
型黒鉛の各分割支片においてこの黒鉛るつぼの内側の球
面状底面に相当する球面状の面を機械的加工により創成
するのに適する切削装置に係る。
て、黒鉛るつぼの内側の底面を切削により創成する場合
について説明するが、本発明はこのような例に限られる
ことなく、黒鉛材料や炭素材料、さらに窯業材料を被切
削材として球面形切削面を創成する場合に広く適用でき
る。
子や集積回路の基板がシリコンの単結晶体から製造され
ている。このシリコン単結晶体は、通常、多結晶のシリ
コンを原料として溶融し、この溶融シリコン浴から種結
晶を介してシリコンの単結晶を引き上げることによって
単結晶を成長させ、成長したシリコン単結晶から成るシ
リコン単結晶体が製造される。
タキシ−(liquid phase epitaxy)又は液相成長法とい
われ、一つの結晶、すなわち、種結晶の特定結晶面上に
一定の方位関係をもって溶融シリコン浴からシリコン単
結晶を成長させる現象を利用する方法である。このよう
な定方位成長(Oriented Overgrouth)を利用すること
によってシリコンの単結晶を成長させると、多結晶のシ
リコン原料からシリコンの単結晶体が得られる。
しては、種々の方法が知られている。この中で、量産が
可能であるところから、通常、チョクラルスキ−法(Cz
ochralski法:CZ法)が用いられ、多結晶のシリコン
原料を溶融するために、内側に石英るつぼが内挿されて
いる黒鉛るつぼが用いられている。
結晶成長装置の一例を示し、図7ではその一部を断面で
示している。図7において、符号1はるつぼを示し、こ
のるつぼ1によって多結晶のシリコン原料を溶融し、溶
融シリコン浴4が形成されている。るつぼ1は二重構造
を成し、石英るつぼ2が黒鉛るつぼ3の内側に内挿され
た構造になっている。
作に好適な材料である。しかし、シリコンは溶融状態で
は黒鉛と活発に反応するため、多結晶のシリコン原料を
溶融するためには、黒鉛るつぼ3を直接使用することは
できない。このため、CZ法でシリコンの単結晶体を製
造する場合には、黒鉛るつぼ3の内側に石英るつぼ2を
内挿し、その中に多結晶のシリコン原料を入れて溶融
し、溶融シリコン浴4が形成されている。
軟化温度(約1550℃内外)に近い。このため、石英
るつぼは軟化する危険がある。このところから、石英る
つぼ2をその外周から保護し支持するために、石英るつ
ぼ2の外形に合わせた黒鉛るつぼ3をつくり、その中に
石英るつぼ2を内挿し、石英るつぼ2は外周から黒鉛る
つぼ3によって保護される状態で使用される。
ら成る係止部材5が係止され、黒鉛るつぼ3の底部には
この係止部材5が係止されるように、係止凹部6が形成
されている。係止部材5には回転軸7の上端に取付けら
れる係止片8が係合し、回転軸7とるつぼ1との一体化
がはかられている。
昇降できるように構成されている。このため、このよう
に回転軸7との一体化がはかられている、るつぼ1は、
シリコンの単結晶成長の間、回転軸7が回転ならびに昇
降し、これによって、石英るつぼ2内の溶融シリコン浴
4の液面は常に一定のレベルを保つように構成されてい
る。
の溶融シリコン浴4には種結晶9が浸漬し、種結晶9を
介してシリコンの単結晶を成長させて、シリコン単結晶
が成長した単結晶体10が製造される。
熱溶融は、黒鉛発熱体や抵抗加熱コイル等の加熱体11
によって行なわれ、加熱体11はるつぼ1の周囲に設け
られている。
引上げ軸12が設けられ、引上げ軸12は矢印方向に回
転しかつ昇降自在に構成され、引上げ軸12の下端には
先にのべた種結晶9が着脱自在に装着されている。した
がって、るつぼ1、なかでも、石英るつぼ2内で液面レ
ベルが一定な溶融シリコン浴4に引上げ軸12の先端に
取付けられた種結晶9を接触させ、シリコンの単結晶成
長に合せて引上げ軸12を回転させつつ引上げていく
と、種結晶9の特定結晶面上に対し、一定の方位関係を
もってシリコン単結晶がエピタルキシャル生成し、シリ
コン単結晶が成長した単結晶体10が液相成長される。
製造するときに、石英るつぼ2が内挿された黒鉛るつぼ
3が使用されているが、この黒鉛るつぼ3は次のとおり
の条件を具えることが望まれている。
成することなく、図8ならびに図9に示すように、少な
くとも2つ以上の分割支片130、130、130を組
み合わせた所謂分割型黒鉛るつぼとして構成されてい
る。すなわち、各分割支片130、130、130は黒
鉛るつぼの中心軸101を通る垂直断面で少なくとも2
つ以上に切断し、各分割支片の断面は、後記のように、
通常扇形断面のものとして構成されている。
30、130を組み合わせて構成した黒鉛るつぼは、図
9に示すとおり、内部の底面132は球面状を成し、な
かでも、底面と内側面の境界部は円弧状をなし、いずれ
の場合であっても黒鉛るつぼの内壁面131と底面13
2とは、図9に示すとおり、全く境い目がなく連続化し
たものとして構成されている。
0の素材となる円柱状黒鉛材料は、高密度で等方性を具
える高密度の黒鉛材料であるため、これらを接合する手
段が見当らない。このこともあって、分割支片の製作は
機械的な切削加工によるため、適正で材料ロスのない製
作法が望まれている。
(c)の条件が望まれているが、これら条件について更
に説明するとつぎのとおりである。
融に直接供せられるものでなく、石英るつぼを外周から
保護するものである。しかしながら、黒鉛るつぼは石英
るつぼと一体を成し、シリコン単結晶の成長に使用され
るため、この間に黒鉛るつぼと石英るつぼとの密着面か
らシリコン蒸気などが侵入し、黒鉛るつぼの外周面がシ
リコン蒸気などにさらされる。このため、黒鉛るつぼは
一体に構成することなく、少なくとも2分割または3分
割し、このような分割支片を組み合わせ、黒鉛るつぼは
分割型として構成することが必要となる。
つぼは、シリコン原料を溶解するために高温にさらされ
ると、軟化し、黒鉛るつぼの内壁面に密着する。一方、
この密着状態は冷却されると、黒鉛材料と石英材料は熱
膨張率が異なることもあって、外側の黒鉛るつぼは変形
し破壊する。
コンを引上げの時には高温にさらされて石英るつぼが黒
鉛るつぼの内壁に密着はしているため、次の反応式
(1)、(2)によって、 SiO2(石英るつぼ)+3C(黒鉛るつぼ)→SiC+2CO↑…(1) SiO (石英るつぼ)+2C(黒鉛るつぼ)→SiC+CO↑ …(2) によって黒鉛るつぼの内壁面上にSiC層を生成する。
材料の熱膨張率に大きなへだたりがあるため、黒鉛るつ
ぼに内部応力が発生する。
部応力が大きくなり、黒鉛るつぼが割れる。
体のものとして構成することはできず、少なくとも2分
割か3分割に分けた分割支片を合わせて黒鉛るつぼを構
成し、組み合わされた分割支片間の間隙によって上記の
問題点を除去している。
割支片が組み合わされた黒鉛るつぼの内面では、底面1
32は、図9に示すように、半球面状か皿型に構成し、
底面132と内壁面131が境い目なく連続化している
ものとして構成されていることが必要である。
るつぼは、従来例では、内壁面131と底面132とが
連続せずにその境界面に境い目が存在している。このた
め、加熱がくり返されると、境界部分に応力が集中し、
さらに、くり返して使用されると、境界部分で破損され
易い。
内壁面と底面が連続しない境界部分に集中し易く、それ
にともなって内部応力も集中し、この部分から黒鉛るつ
ぼは割れることが多い。
い目なく連続したものと構成すると、シリコン溶融浴4
の中に含まれる酸素などの溶存濃度を均一化でき、品質
のすぐれた単結晶体を成長させることができる。
示すように、底面132は球面状又は皿型に構成し、内
壁面131と底面132の間には境界部分がなく連続し
たものとして構成されている。
れる黒鉛るつぼは、上記条件(a)〜(c)に示したよ
うに、少なくとも2つ以上に分割された分割支片を組み
合わせた分割型として構成し、その内部の底面は球面状
に構成し、境い目なく連続した構造に構成する必要があ
る。
ぼを製造するのは多大な手間がかかり、どうしても、黒
鉛を素材とする場合には、機械的な切削手段によらなけ
ればならず、黒鉛材料そのものが高価であり、さらに、
CZ法などに供せられる黒鉛るつぼはきわめて高価な等
方性黒鉛材料を用いることから、きわめて高能率で材料
の無駄もない製作法が望まれ、とくに、機械的切削によ
って黒鉛るつぼの内側の表面が球形状に構成できる黒鉛
材料の切削装置が望まれている。
を組み合わせた黒鉛るつぼは、近年ウエハ−の大型化に
伴い、それにともなって黒鉛るつぼも大型になって、そ
の需要が多く、それを目的とした黒鉛材料が多く、小径
の黒鉛材料は需要に応じてその都度製造されている。し
かし、黒鉛材料、とくに等方性黒鉛から成るものは製造
日数が6ヶ月から1年もかかる。このため、小径の黒鉛
るつぼであっても、止むなく大径でかつ高価な黒鉛材料
から削り出すことにもなっている。
型の黒鉛材料を旋盤などの把持部に把持し、回転させな
がら、旋盤に装着した切削バイトにより切削し、黒鉛材
料をその中心軸に沿って中ぐりし、外周面や内周面を整
えて、一体の黒鉛るつぼを製作し、この黒鉛るつぼを縦
に分割して分割支片を構成している。このため、黒鉛材
料そのものを大径化していることもあって、中ぐりのと
きに発生する切り粉が多くなり、この切り粉は、廃棄す
るか、低価格な製鋼用加炭材に振り向けることしかでき
ないため、きわめて大きな経済的ロスとなっている。
のものであって、金属などの精練用黒鉛電極などと較べ
ると、その価格はきわめて高く、製鋼用加炭材の50倍
以上にも及んでいる。このように高価な黒鉛材料のほと
んど大部分を中ぐりのときに切り粉としてロスをするこ
とは、黒鉛るつぼの価格にはねかえり、これを利用価値
の高い素材として回収することが、黒鉛るつぼの製作に
おいて重要となっている。
抜きにおいて、黒鉛材料が切り粉としてでなく、利用価
値の高い塊状(一般に中抜き材と呼ぶ)で回収すること
が可能となれば、それを小径の黒鉛るつぼの分割支片と
して利用でき、るつぼの製造原価は著しく低減すること
になり、経済的効果は絶大である。
してるつぼを製作するときに、切り粉の発生を少なく
し、塊状の中抜き材が得られる切削装置として、実開平
1−117814号公報に記載される切削工具が提案さ
れている。
付けられ、この棒状材はその後端に取付けられた把手に
よって回転できるように構成されているものであって、
黒鉛材料を中ぐり又は中抜きして塊状の中抜き材が得ら
れるが、中ぐりによって球面状の底面を得ることができ
ないし、球面状の底面を得ることができないし、球面状
底面を得るのには、さらに相当の機械加工が必要であ
る。
には、予め、円筒状の黒鉛材料の一つの端面から軸方向
に向って同心円状の溝を形成してから、この溝の中に切
削工具の棒状材を挿入し、溝の底部に到達させる。その
後、棒状材の把手を徐々に回して棒状材の鋸刃を中ぐり
すべき底部の素材に押しつけて切断し、黒鉛材料から外
周のるつぼを残して塊状の中ぐり材をとり出す。
される、るつぼの内側の底面は球面状でなく内壁面と底
面との間に境い目が残って不連続なものとなる。また、
このような底面を球面状にするのには、黒鉛るつぼ底面
でとる加工代が大きくなる。
に大きな加工代の部分を機械的に研削することには、多
大の手間がかかり、この点が大きな問題になり、このよ
うな形状の黒鉛るつぼが高価にもなっている。
な欠点を解消することを目的とし、円柱状の黒鉛材料を
機械的な切削によって、黒鉛るつぼの内部の底面のよう
な球面形切削面が形成できる黒鉛材料切削装置を提案す
る。
る、本発明に係る切削装置は、球面形を成す球面状基板
の側縁に切削部を設けて成ることを特徴とする。
材料から成る切削具から構成することもできるし、球面
状基板の周縁部を切削刃として切削部を構成することも
できる。
の作用について、以下の実施例により詳しく説明する
と、つぎのとおりである。
鉛材料又は炭素材料の切削装置の一例を示し、図1はそ
の斜視図であり、図2は図1のA−A方向からの断面図
である。
具え、この球面状基板121はその中心軸を中心として
回転自在に構成する。球面状基板121の周縁部には少
なくとも1個の切削具122から成る切削部が設けられ
ている。すなわち、球面状基板121の形状は球体の一
部を成す球面形又は皿型を成して、この基板121は通
常鋼板やステンレス鋼板から構成するが、必ずしも、こ
のようなものとして構成しなくとも、黒鉛材料の切削時
にかかる力に対して耐える強度をもつ材料であれば、い
ずれのもの、例えば窯業材料やその他の合金材料からも
構成できる。また、球面状基板121の裏面には回転軸
123を取付け、回転軸123を矢印方向に回転させて
回転自在に構成するが、このように構成しなくとも、い
ずれの構造であっても、基板121を回転自在に構成さ
れていれば十分である。
り、創成すべき切削面に対してならい面として用いられ
るものであるから、この切削により創成すべき面の形
状、つまり、創成すべき面の輪郭に対応する輪郭をもつ
ならい面として球面状基板121の輪郭を構成する。し
たがって、黒鉛るつぼの内側の底面を球面形状に構成す
る場合には、球形状基板121の輪郭はこの創成すべき
球面状底面の輪郭に合わせて構成する。すなわち、創成
すべき球面状底面はその曲率が相違する場合や、一部に
曲率の異なった曲面が含まれているものである場合に
は、それに合わせて球形状基板121を構成する。
2に示す例のように一体のものとして構成しなくとも、
ならい面として働く面の輪郭が球面形をなしていれば、
いかなる構造にも構成できる。ちなみに、球面状基板1
21は一体のものと構成しなくとも、棒状材など枠組み
した構造体としても構成できる。
がならい面として働き、この形状に合わせて黒鉛るつぼ
内側の底面が創成されるのであって、その目的が達成で
きれば、いかなるものとしても構成できる。
る切削部が間隔をおいて取付けられた少なくとも2つの
切削具122から構成される場合、この間隔は、必ずし
も等しくとる必要がない。しかし、この間隔を等間隔に
とると、円滑に切削でき、とくに、切削時に振動がほと
んど生じることがない。このように振動の少ない作業条
件であると、超硬質合金やサ−メット、さらに被覆超硬
質合金などの材料から成る切削具を用いることもでき、
この中で、黒鉛材料の切削には好適な鋳鉄などの切削用
超硬質合金から成る切削具を用いることができる。
によって切削具を設けなくとも、球面状基板121の周
縁そのものを切削刃(図示せず)として切削部を構成す
ることもできる。この場合は、例えば、球面状基板12
1の周縁部を超硬質合金で被覆し、この超硬質合金によ
って切削刃を形成して、これを切削部として構成するこ
ともできる。
に、切削部を構成する刃や切削具122は、超硬質合金
工具が通常用いられるが、このほかにステライト工具や
セラミック工具も用いることができる。
製造に供する黒鉛るつぼは、高密度で硬度の大きい黒鉛
材料から構成されている。このように硬度の大きい黒鉛
材料の切削は切削時に発生する熱により高温にさらされ
るため、高温硬さの大きい工具でなければ黒鉛材料は円
滑に切削できないし、さらに、切削時における振動が少
ないことは好ましい。このため、切削具122として
は、ちなみに、少なくとも700℃でロックウェルAか
たさ70以上のものが好ましい。
体とした合金であり、ロックウェルCかたさ50以上で
あって、黒鉛材料の切削に好適である。セラミック工具
は酸化アルミニウムを主体としたセラミックから成っ
て、高温かたさも大きく、ステライト工具と同様に好適
である。
3に示されるものが好ましく、超硬質合金、サ−メッ
ト、被覆超硬質合金、超微粒子超硬質合金などがとくに
好適である。すなわち、超硬質合金やサ−メットなどの
工具材料は金属と硬質の金属化合物とから成って、この
中で超硬質合金は硬質相中にタングステンカ−バイトが
分散されているものである。サ−メットは硬質層中に炭
化物や窒化物などが分散されているものである。
材料のうちで、被切削物の黒鉛材料が等方性黒鉛であ
り、高密度のものであるから、それに合ったものが好ま
しい。この点、本発明者らは検討を重ねたところ、黒鉛
材料の切削は鋳鉄や鋳鋼の切削に近く、このところか
ら、超硬質合金材料のうちでも、鋳鉄や鋳鋼等の切削に
用いられる工具材料が好ましい。なかでも、JIS B
4053に規定されるもののうち大分類でKに属する超
硬質工具材料から切削刃や切削具を構成するのが好まし
い。
構成する場合、切削部としては鋸歯状に構成することも
できる。
されている。この構成の切削装置を用いると、黒鉛るつ
ぼの各分割支片130の底面を球面形として創成でき
る。このため、この例を通じて本発明の構成ならびにそ
の作用をさらに詳しく説明すると、つぎのとおりであ
る。
材としての黒鉛材料を示す。黒鉛材料100は、通常、
その中心軸101をほぼ水平方向又は垂直方向に保持
し、この状態で旋盤など(図示せず)の把持部によって
その外周から把持して切削し、中心軸101と同心円状
に円筒溝103を形成する。
単結晶の成長用の黒鉛るつぼを創成する場合は、黒鉛材
料100は、その中心軸101の方向ならびにその中心
軸に直交する直交方向において、物理的性質、化学的性
質、なかでも、熱伝導率が一定となる等方性の黒鉛材料
から構成し、CZ法によりシリコン単結晶体を成長させ
る際に使用したときの熱膨張の差にもとずく熱応力によ
る破壊などが回避できるようにする。
以外の用途に供せられる黒鉛るつぼの場合は、その用途
に応じる黒鉛材料から構成することができ、黒鉛材料の
代りに、炭素材料からも構成することができる。
も、外形はいずれの形状のものでも構成でき、通常、黒
鉛材料は円柱状として成型されているが、黒鉛るつぼの
形状に応じて黒鉛材料100は角柱状であっても、それ
以外にいずれの形状にも成形されているものでも用いる
ことができる。
101の方向に形成する円筒溝103は、黒鉛材料10
0の一つの端面105からそれに対向する他の端面10
6に指向して形成されるが、この円筒溝103は他端面
106まで貫通することがない。すなわち、円筒溝10
3の先端は閉塞する。この閉塞部は黒鉛材料100で他
の端面106から一定の距離をおいた底面部分107と
して残され、この残された底面部分107は、つぎのと
おり、本発明に係る切削装置120によって切削され、
黒鉛るつぼの底面が創成される。さらに詳しくのべる
と、黒鉛材料100において、円筒溝103の先端を閉
塞する底面部分107には黒鉛るつぼの底面が形成さ
れ、この黒鉛るつぼが分割型として構成される場合は、
その黒鉛るつぼを構成する各分割支片130は、後記の
とおり、円筒溝103を構成したのちの黒鉛材料100
を、図4に示すとおり、分割して製作される。
示す平面図であって、図4に示すように、黒鉛材料10
0は3個に分割し、分割支片130を製作するための3
個の中間素材110を成型する。
を3個に等分割したものであって、黒鉛材料100は一
定鎖線で示す3個の分割面111で分割されている。各
分割面111は黒鉛材料100の中心軸101を含みそ
の中心軸101から放射線状に指向する面であり、この
ような分割面によって3個に分割する。
0では、図4に示す平面形状からおしはかられるとお
り、その外周面が中心軸101で交わる2つの分割面1
11とこれら分割面111、111ではさまれる円筒面
とからなるものであって、柱状に構成されている。
図示を省略しているが、中間素材110の外周面は2つ
の分割面と角柱状の黒鉛材料の外周の一部の面とから構
成される。
し、図5に示すように、2つの分割面111が交われる
中心軸101の方向から、本発明に係る切削装置120
を接近させて切削し、黒鉛るつぼ内側の底面に相当する
球面状底面を形成する。
かでも、切削具122を接近させて中間素材110を切
削して、切削面112を創成し、この切削は円筒溝10
3の下端に達したところで停止する。このように切削す
ると、分割支片130が形成され、その内側の黒鉛材料
が塊状の中抜き材140として回収される。
よる切削によって分割支片130の底面を創成する場
合、中間素材110の分割面111が交わる中心軸10
1の方向から、球面状基板121に形成した切削部や切
削具122を近寄らせて切削することもできるし、切削
部や切削具122に中間素材110を近寄らせて切削す
ることもできる。
回台の上にのせて把持部材で把持し、回転する切削装置
120に対し、中間素材110をその中心軸101を中
心として−60°〜+60°の範囲で旋回させて切削す
る。また、このように中間素材110を旋回させなくと
も固定したままとして、回転する切削装置120を旋回
させ、中間素材110を切削することもできる。
0で2つの分割面111の交線として形成される中心軸
101上に創成すべき黒鉛るつぼの底面の曲率半径の中
心0と切削装置120の球面状基板121の曲率半径の
中心とを一致させると、中間素材110の切削面112
が切削装置120の球面状基板121をならい面として
形成されるため、創成すべき黒鉛るつぼの底面と同じ曲
率半径をもつ球面形の切削面112が形成できる。
21は創成すべき黒鉛るつぼの底面の曲率半径と一致す
る曲率半径をもつ球面から成っている。したがって、球
面状基板121の球面形状は創成すべき黒鉛るつぼの底
面の形状と一致しているため、球面状基板121をなら
い面として切削装置120により切削すると、中間素材
110に形成される切削面112は、この切削の結果製
作される分割支片を組み合わせたときに、創成すべき黒
鉛るつぼの底面を構成することになり、この底面は球面
形をなし、この球面状底面は内壁面と連続したものとな
る。
の結果、中間素材110から分割支片130が取出され
る一方、この分割支片130から分離されて中抜き材1
40が取出される。分割支片130は、図6に示すとお
り、内壁面131が円筒面を成し、内部の底面132は
球面形として創成される。
0の球面状基板121の球面形をならい面として切削す
ると、創成される分割支片130の底面132の球面形
状、すなわち、その曲率半径は球面状基板121の形状
に左右される。
の形状やその曲率半径に応じて、その形状や同じ曲率半
径を持つ球面状基板121を具える切削装置を用いる必
要がある。
切削する場合は、創成すべき黒鉛るつぼの内側で底面の
球面形状や曲率半径に応じてそれに合う球面状基板を有
する切削装置を使い分けると、使用した球面状基板の形
状や曲率半径をもった球面形状を曲率を持った黒鉛るつ
ぼの内側の底面が創成できる。このような底面である
と、黒鉛るつぼの内壁面と底面は連続して境い目がなく
熱応力の集中などが防止できるし、この黒鉛るつぼでは
溶融するシリコン浴中の溶存酸素の濃度が均一化でき、
良質なシリコン単結晶体が製造できる。
中間素材を形成し、各中間素材について球面状底面を創
成して分割支片を構成するときには、このような分割支
片を一体に組み合わせると、個々の球面状底面が必ずし
も一致しないという、不具合も生じることがある。
と、一つの黒鉛るつぼをするに必要な分割支片を一つの
グル−プとして把持して切削することができる。このよ
うに切削すると、一つのグル−プの分割支片の底面はこ
とごとく球面状基板の曲率と一致した球面が創成できる
ため、これら分割支片を組み合わせた黒鉛るつぼは不具
合なく一定の曲率半径を持った底面をもつ黒鉛るつぼが
製造できる。
る切削装置は、回転軸の先端に取付けられて球面形を成
す球面状基板の側縁に切削部を設けて成るものであっ
て、この切削装置によって切削すると、被切削材には球
面状基板の形状にならった切削面が創成できる。
すべき黒鉛るつぼ又は炭素るつぼの底面の曲率半径に整
合する曲率半径をもつものとすると、黒鉛るつぼの底面
は所定の曲率半径に創成される。
である。
した断面図である。
るつぼ内側の球面形を創成する際に、それに先立って行
なわれる円筒溝の形成態様を示す断面図である。
割態様の説明図である。
素材を切削する際の切削態様の説明図である。
片の一例の断面図である。
の一例を一部を断面で示す説明図である。
る。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 球面形を成す球面状基板の側縁に切削部
を設けて成ることを特徴とする黒鉛材料又は炭素材料の
切削装置。 - 【請求項2】 前記球面状基板を、創成すべき黒鉛るつ
ぼ又は炭素るつぼの底面の曲率半径に整合する曲率半径
をもつ球面状基板とすることを特徴とする請求項1記載
の黒鉛材料又は炭素材料の切削装置。 - 【請求項3】 前記切削部を切削刃を具える切削具とす
ることを特徴とする請求項1記載の黒鉛材料切削装置。 - 【請求項4】 前記切削具を少なくとも2つ設け、前記
切削具の間に等間隔をとることを特徴とする請求項3記
載の黒鉛材料又は炭素材料の切削装置。 - 【請求項5】 前記切削具は鋳鉄又は鋳鋼の旋削、中ぐ
り、平削り、スライス削りに供せられている超硬質工具
材料から成ることを特徴とする請求項3又は4記載の黒
鉛材料又は炭素材料の切削装置。 - 【請求項6】 前記球面状基板を回転自在に構成すると
ともに、昇降自在に構成することを特徴とする請求項1
又は2記載の黒鉛材料又は炭素材料の切削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10181473A JPH1170522A (ja) | 1997-06-18 | 1998-06-12 | 黒鉛材料又は炭素材料の切削装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17656897 | 1997-06-18 | ||
JP9-176568 | 1997-06-18 | ||
JP10181473A JPH1170522A (ja) | 1997-06-18 | 1998-06-12 | 黒鉛材料又は炭素材料の切削装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1170522A true JPH1170522A (ja) | 1999-03-16 |
Family
ID=26497436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10181473A Pending JPH1170522A (ja) | 1997-06-18 | 1998-06-12 | 黒鉛材料又は炭素材料の切削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1170522A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011093482A1 (ja) * | 2010-02-01 | 2011-08-04 | 東洋炭素株式会社 | 有底孔部を有する部材の製造方法及び、加工工具 |
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CN109605585A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-12 | 嘉善佳腾自润滑材料厂 | 一种切割自润滑石墨柱的高速刀具及切割方法 |
CN114619570A (zh) * | 2022-03-01 | 2022-06-14 | 南通固邦数控机床有限公司 | 一种石墨加工用的自动卸料式龙门机床 |
-
1998
- 1998-06-12 JP JP10181473A patent/JPH1170522A/ja active Pending
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US9630262B2 (en) | 2010-02-01 | 2017-04-25 | Toyo Tanso Co., Ltd. | Method of manufacturing member having closed-bottom hole portion, and working tool |
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CN114619570A (zh) * | 2022-03-01 | 2022-06-14 | 南通固邦数控机床有限公司 | 一种石墨加工用的自动卸料式龙门机床 |
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