JPH1170391A - 廃水処理方法およびその装置 - Google Patents

廃水処理方法およびその装置

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JPH1170391A
JPH1170391A JP9297257A JP29725797A JPH1170391A JP H1170391 A JPH1170391 A JP H1170391A JP 9297257 A JP9297257 A JP 9297257A JP 29725797 A JP29725797 A JP 29725797A JP H1170391 A JPH1170391 A JP H1170391A
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JP
Japan
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aeration tank
tank
carrier
aeration
wastewater treatment
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JP9297257A
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Kei Baba
圭 馬場
Toshiaki Tsubone
俊明 局
Tatsuo Takechi
辰夫 武智
Shinichi Endo
伸一 遠藤
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曝気槽内に投入された担体を十分に分散させ
ることができる廃水処理方法およびその装置を提供する
ことを目的するものである。 【解決手段】 微生物固定化担体4が投入された曝気槽
1を含む処理装置で廃水を処理する廃水処理装置であっ
て、微生物固定化担体4が投入された曝気槽1と、曝気
槽1の底部に散気装置2を備え、散気装置2が単位散気
装置2a〜2dからなり、単位散気装置2a〜2dは流
量調整機構6a〜6dを備える配管を介してブロワ5に
接続され、流量調整機構6a〜6dを調整して、散気風
量を曝気槽上流側と下流側とで異なるように制御して散
気し、微生物固定化担体4を槽内に分散させて廃水の生
物学的浄化を行う廃水処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物固定化担体
を用いた廃水処理方法およびその装置に関し、詳しくは
廃水中の有機物や無機物を生物学的に浄化処理するにあ
たり、有機高分子物質または無機物質を主成分とする粒
子状の担体に微生物を包括固定化もしくは付着固定化も
しくは結合固定化した微生物固定化担体を使用する廃水
処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、一般的な廃水処理方法である標
準活性汚泥法を示している。この標準活性汚泥法は、曝
気槽10で流入水を曝気して最終沈殿池11に送り、最
終沈殿池11に沈殿した汚泥を再曝気槽12から曝気槽
10に送るか、または直接曝気槽10に送って廃水を生
物学的浄化処理する方法である。
【0003】また、微生物固定化担体を曝気槽に投入し
た廃水処理方法では、図4に示した標準活性汚泥法と比
較して微生物濃度を高濃度に保持することが可能である
とともに、硝化菌類の有用な微生物を高濃度に保持する
ことが可能であるために、浄水処理効率を高めることが
できる利点がある。
【0004】一方、微生物固定化担体を用いる生物学的
浄化処理方法では、微生物固定化担体が曝気槽外へ流出
するのを防止する必要があり、そのための微生物固定化
担体を投入した曝気槽の流出側もしくは流入側と流出側
に担体分離用スクリーンを設置して、微生物固定化担体
が流出するのを防止する手段が施されている。この種の
微生物固定化担体を用いた廃水処理装置としては、例え
ば特開平5−220491号公報(以下、先行文献
1)、特開平7−136679号公報(以下、先行文献
2)、特開平7−124582号公報(以下、先行文献
3)がある。
【0005】先ず、先行文献1では、反応槽内に上流側
から下流側へと水の流れが生じるために、反応槽内に担
体(処理ペレット)を投入した場合、担体が水の流れに
よって押されて反応槽の下流側に偏在して、処理能力の
低下を伴うとともに、担体が担体分離スクリーンに目詰
まりして閉塞を生じるおそれがあり、担体の流れによる
偏在を防止するために、処理水の流入部および流出部を
交互に切り替えて、反応槽内の水の流れ方向を切り替え
て、担体が下流側に偏在するのを防止して、担体分布を
均一にしている。
【0006】また、先行文献2では、図5に示したよう
に、複数の槽を有する処理槽13内にそれぞれ阻流板1
4を設置するとともに、各槽に散気装置16が設けら
れ、その下部にはプロペラ式撹拌機15等の動力設備が
設置されており、担体18が投入され、プロペラ式撹拌
機15等を駆動することにより、担体18は上流側に移
送されて、担体18が流出部17に偏在するのを阻止し
て、汚水を効率よく浄化処理することができる。
【0007】また、先行文献3では、図6に示したよう
に、槽13内に阻流板14を設置するとともに、流入側
の散気装置16aに酸素溶解効率を、流出側に酸素溶解
効率の高い散気装置16bを設置し、流入側の散気量が
流出側の散気量より大とすることによって、循環流を発
生させている。循環流は、担体18を分散させているの
で、汚水を効率よく浄化処理することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行文
献1は、反応槽内の担体の偏在防止手段として、反応槽
の水の流入部および流出部を交互に変更する方法である
が、反応槽へ導入する水路系が長くなるために建設費が
増大する欠点がある。また、水の流入方向と流出方向の
切り替えに用いるバルブは、所定の周期で絶え間なく切
り替えを行う必要があり、従って故障が発生するおそれ
があり、所期の機能を充分に発揮することができない事
態が頻繁に発生するおそれがある。
【0009】また、先行文献2では、槽内に阻流板を設
置するとともに、その下部にプロペラ式撹拌機等の動力
設備を設置して担体を上流側に移送する方法が用いられ
ており、反応槽内に阻流板やプロペラ式撹拌機等を設置
する必要があるために建設費が大となる欠点があるとと
もに、プロペラ式撹拌機等の運転のための動力を要する
問題がある。
【0010】さらに、先行文献3では、流入側の散気装
置に酸素溶解効率の低い散気装置を、流出側に酸素溶解
効率の高い散気装置を設置して流入側の散気量を流出側
の散気量より大として、各槽間での循環流を発生させて
おり、阻流板の設置と酸素溶解効率の異なる2種類の散
気装置を必要とするために建設費が大となる欠点がある
とともに、酸素溶解効率の低い散気装置を使用するため
の動力費が大となるという問題がある。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あって、曝気槽内に投入された担体を十分に分散させる
ことができる廃水処理方法およびその装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1の発明は、
担体を投入した曝気槽を含む処理装置を用いた廃水処理
方法において、前記曝気槽が反応槽と前記反応槽内に設
けられた複数の単位散気装置からなり、これら単位散気
装置の散気風量を、前記曝気槽上流側から下流側に向か
うにつれて異ならせて、前記曝気槽内に旋回流を発生さ
せ、前記曝気槽内に投入された微生物固定化担体である
担体を前記曝気槽内に分散させて、廃水の生物学的な浄
化処理を行うことを特徴とする廃水処理方法である。こ
の発明は、曝気槽の散気装置から散気される散気風量を
曝気槽上流側と下流側とで異ならせることで、旋回流を
発生させて担体を槽内で分散させて、微生物固定化担体
を広く分散させることで、廃水の生物学的浄化処理を効
果的に行うものである。
【0013】また、請求項2の発明は、前記曝気槽に設
置された単位散気装置の最下流側と最上流側との散気風
量の比を、1.1〜3.0とするように調整することを
特徴とする請求項1記載の廃水処理方法である。この発
明は、曝気槽最下流側と最上流側との散気風量の比を上
記のように設定することで、旋回流を容易に発生させる
ことができる。なお、比が1.1以下の場合は、旋回性
が悪く、担体の分散が低下し、曝気効果が低下し、3.
0以上であると、酸素吸収効果が低下するので、1.1
〜3.0が好ましい。
【0014】また、請求項3の発明は、担体を投入した
曝気槽を含む処理装置を用いた廃水処理方法において、
前記曝気槽が反応槽と前記曝気槽に設けられた複数の単
位散気装置からなり、これら単位散気装置の散気風量が
前記曝気槽における流入水の流れ方向に向かって左右で
異ならせることにより、前記曝気槽の流下方向に対して
ほぼ直角方向に旋回流を発生させて、前記曝気槽内に投
入した担体を分散させて廃水の生物学的な浄化処理を行
うことを特徴とする廃水処理方法である。この発明は、
流入水の流下方向に向かって、曝気槽内の左右とで散気
風量を異ならせて、微生物固定化担体を広く分散させる
ことで、生物学的浄化処理を効果的に行うものである。
【0015】また、請求項4の発明は、前記曝気槽の流
入水の流れ方向に向かって、前記単位散気装置の右側と
左側または左側と右側の散気風量の比を、1.1〜3.
0とするように調整することを特徴とする請求項3記載
の廃水処理方法である。この発明は、曝気槽の右側と左
側または左側と右側の散気風量の比を上記のように設定
することで、旋回流を容易に発生させることができる。
【0016】また、請求項5の発明は、担体を投入した
曝気槽を含む処理装置を用いた廃水処理方法において、
前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に設けられた複数の単
位散気装置からなり、前記単位散気装置を曝気槽内の上
流側から下流側にかけての設置密度を変化させて、前記
散気装置によって散気することで、槽内に旋回流を発生
させて、微生物固定化担体である前記担体を前記槽内に
分散させて、廃水の生物学的な浄化処理を行うことを特
徴とする廃水処理方法である。この発明は、散気装置の
密度を調整することで、旋回流を発生させるものであ
り、微生物固定化担体を広く分散させることで、生物学
的浄化処理を効果的に行うものである。
【0017】また、請求項6の発明は、担体を投入した
曝気槽を含む処理装置を用いた廃水処理装置において、
前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に設けられた複数の単
位散気装置からなり、前記曝気槽の上流側から下流側に
かけて異なった散気風量とする調整手段を備えることを
特徴とする廃水処理装置である。この発明は、単位散気
装置を散気風量とする調整手段によって、散気量を調整
して、微生物固定化担体を広く分散させることで、生物
学的浄化処理を効果的に行うものである。
【0018】また、請求項7の発明は、担体を投入した
曝気槽を含む処理装置を用いた廃水処理装置において、
前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に流入水の流下方向と
ほぼ直角方向に配置された複数の単位散気装置からな
り、曝気槽の左右の散気風量を調整するために前記単位
散気装置を構成する空気管の途中に単数もしくは複数の
オリフィス調整機構を備えることを特徴とする廃水処理
装置である。この発明は、単位散気装置に左右の散気風
量を調整し得るオリフィス調整機構を備えることによ
り、流入水の流下方向と直角方向の散気風量を異ならせ
て、曝気槽内に旋回流を発生させて、曝気槽内の左右の
間の旋回流を発生させて、微生物固定化担体を広く分散
させる廃水処理装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る廃水処理方法
およびその装置の一実施形態について、図面を参照して
説明する。図1(a)は、本発明に係る廃水処理装置の
実施形態を示し、図1(b)はその平面図を示してい
る。同図において、1は反応槽の底部に散気装置2を備
える曝気槽であり、散気装置2は単位散気装置2a〜2
dから構成され、曝気槽1の流出側には担体分離用スク
リーン3が設けられている。曝気槽1内の流入水中には
担体(以下、微生物固定化担体と称する)4が投入され
ており、流入水中に分散している。単位散気装置2a〜
2dは、ほぼ同等の散気能力を有するものとし、単位散
気装置2a〜2dはバルブ等による流量調整機構6a〜
6dを備える散気用配管を介してブロワ(送風機)5に
接続されている。制御装置7によってブロワ5の送風量
を調整することができる。無論、流量調整機構6a〜6
dは、手動で操作して各散気装置に供給される散気風量
の調整が可能である。
【0020】流量調整機構6a〜6dとブロワ5は、制
御装置7からの制御信号によって操作され、各散気装置
の散気量が調整できる。例えば、制御装置7からの制御
信号によって、流量調整機構6a〜6dを操作してそれ
らの開口度を調整して、流入水の流入側に対して流出側
の散気量を増大するように制御する。このように各単位
散気装置2a〜2dに供給される散気風量を調整するこ
とで、各単位散気装置2a〜2dの散気風量が制御さ
れ、曝気槽1内に旋回流を発生させることができる。散
気風量は、曝気槽1の最下流側と最上流側との比を1.
1〜3.0に調整し、好ましくは、1.5〜2.0とな
るように調整する。因みに、比が1.1以下の場合は、
旋回性が悪く、廃水中の酸素濃度が低下して好ましくな
く、曝気効果が低下する。また、3.0以上であると、
酸素吸収効果が低下するので、1.1〜3.0とする。
このような比に調整することで、曝気槽内の廃水に旋回
流が発生して、曝気効果が良好であり、微生物固定化担
体4を槽内に効率よく分散されることができる。槽内の
廃水に発生する旋回流は、微生物固定化担体4を槽内に
広く分散させて、廃水の生物的浄化が効率よく達成でき
る。
【0021】図2は、本発明に係る廃水処理装置の他の
実施形態を示す平面図である。同図において、1は曝気
槽であり、反応槽の底部に散気装置8が備えられ、散気
装置8は単位散気装置81 〜8nから構成されている。
単位散気装置81,82 〜8nは、流入水側から流出側に
向かいに連れて、次第に間隔が狭く配置され、各単位散
気装置81 〜8nは散気配管を介してブロア5に接続さ
れている。ブロワ5から一定の風量が散気装置8に供給
され、各単位散気装置81 〜8nからは等しい散気風量
が廃水中に放出される。
【0022】単位散気装置81 〜8nは、流入水側から
流出側に向かうに連れて、次第に単位面積当たりの散気
風量が増大するように配置されており、曝気槽1内の廃
水に旋回流が発生して、微生物固定化担体4が槽内に分
散されて、生物的浄化が効率よく達成される。なお、散
気ユニット81 〜8nは、単に鋼管に散気孔を有するも
のや鋼管にノズルを設けたものであってもよい。
【0023】本実施形態では、散気風量が単位散気装置
の配置密度を調整して、散気風量の単位面積密度が設定
されている。その散気風量は、図1の実施形態と同様に
最下流側と最上流側との散気風量の比を1.1〜3.0
に調整し、好ましくは、その比を1.5〜2.0とす
る。単位散気装置の配置密度を上記の比に設定するよう
に調整して、散気風量の単位面積密度を設定する。この
ような比に調整することで、曝気槽1内に旋回流が発生
して、微生物固定化担体4が槽内に効率よく分散される
ことができる。しかも、本実施形態では、図1の実施形
態と比較して一定の風量を散気装置8に送り込むことで
旋回流を発生させることができるので、散気風量を調整
する流量調整機構6a〜6d等を必要としない利点があ
る。
【0024】また、本実施形態では、単位散気装置の配
列を規則的に変化させて配置しているが、不規則に配置
してもよい。しかし、散気風量は、図1の実施形態と同
様に、最下流側と最上流側との散気風量の比を1.1〜
3.0に調整する。
【0025】図3(a)は、本発明に係る廃水処理装置
の他の実施形態を示す平面図であり、図3(b)はその
A−A′断面図である。同図において、1は曝気槽であ
り、その反応槽の底部に複数の単位散気装置8が配置さ
れており、単位散気装置8のほぼ中間にオリフィス調整
機構9が設けられている。オリフィス調整機構9は、固
定式でもよいが、空気量の調整機構を備えており、開度
を調整することにより空気流量を調整することで、各散
気装置8の先端部8aと後端部8bとで散気風量を異な
らせるものでもよい。なお、オリフィス調整機構9の調
整は手動で行ってもよいし、その作動機構を備えること
で空気が通過する口径を自動的に調整してもよい。
【0026】このようにオリフィス調整機構9は、散気
装置8を構成する空気管に設けられるので、オリフィス
調整機構9の上流側と下流側の散気量を異なったものと
することができるので、曝気槽1の流入水の流下方向に
対して、直角方向に旋回流を発生させることができる。
微生物固定化担体4の投入された曝気槽1は、オリフィ
ス調整機構9が設けられた散気装置8の先端部8aは散
気風量が少なく、後端部8bは散気風量が多くなり、流
入水の流下方向に対してほぼ直角方向に旋回流が発生す
るので微生物固定化担体4の分散が効率よくなされる。
曝気槽の先端部8aと後端部8bの散気風量の比は、
1.1〜3.0とし、好ましくは1.5〜2.0となる
ように調整する。なお、オリフィス調整機構9の駆動が
電気制御でなされる場合、散気用空気が通過する口径を
所定の周期で変化させることが可能であり、種々多様な
流れを形成できる。
【0027】なお、図示されていないが、図3の実施形
態の散気装置に、図1や図2の散気装置を部分的に組み
合わせた曝気槽としてもよく、曝気槽1内に多様な旋回
流を発生させて微生物固定化担体を分散させて、効果的
に廃水の生物浄化処理を行ってもよいことは明らかであ
る。
【0028】因みに、曝気槽の上流側の散気風量を、下
流側のそれよりも大とすることによっても上記実施形態
とは逆向きの旋回流を発生させることができる。この場
合には、曝気槽上部より導入される原廃水が主に曝気槽
表面を流れて流出部に到達する短絡流が発生するおそれ
があるので、曝気槽下流側の散気風量を大として、原廃
水を底部に引き込むようにすると微生物固定担体の分散
に効果的である。また、原廃水が曝気槽下部へ導入され
る場合には曝気槽下流側の曝気風量より、上流側の曝気
風量を大とすることが好ましい。
【0029】上記実施形態で使用される微生物固定化担
体は、有機高分子物質または無機物質を主成分とする粒
子状の物質であり、微生物を包括固定化もしくは結合固
定化させたものである。例えば、プラスチック片、スポ
ンジ等の流動性担体を用いればよい。曝気槽内の曝気方
法は、槽下部に散気設備を配置した全面曝気方式のみな
らず、全面旋回流方式、ならびに水深10mの位置に散
気設備を配置した旋回流式深層曝気層のいずれの場合に
も適用可能である。
【0030】次に、本実施形態による廃水処理装置の処
理結果について、比較実験結果に基づいて説明する。こ
の実験では、図1の廃水処理装置が用いられ、処理水と
しては表1に示す水質の原水が用いられた。単位散気装
置2a〜2dの散気風量を変化させて、本発明の有効性
について確認した。散気条件1は、単位散気装置2a〜
2dの散気風量を、2a:2b:2c:2d=1:1:
1.1:1.5とし、条件2では、2a:2b:2c:
2d=1:1:1:1とする。その比較実験結果は表2
に示されいる。連続実験における処理水質と担体の偏在
の程度は、流出側担体濃度と流入側担体濃度との比(流
出側担体濃度/流入側担体濃度)で示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、条件1の流下側
の散気量を増加させた場合には、良好な処理が行われ、
担体が十分分散されている。一方、条件2では、均等に
散気した場合は、処理性能の低下および担体の偏在が確
認された。従って、廃水を担体を投入した底部全面曝気
方式の好気槽を含む処理装置で処理するにあたって、担
体の投入された好気槽の散気装置の散気風量を反応槽の
流下方向において変化させることにより、曝気槽内で担
体は十分に分散し、良好な浄化処理ができることを示し
ている。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、担体の
投入された曝気槽に設置される散気装置の分布を反応槽
上流側と下流側とで異ならせることで、旋回流を発生さ
せて、担体を十分に分散させることができるので、曝気
槽下流に担体が偏在することを防止できる。また、散気
風量を流入水の流下方向に向かって、曝気槽内の左右と
で異なるものとし、旋回流を発生させて、担体が曝気槽
の流入水の流下方向に向かって左右何れかに偏在するの
を防止することができる。
【0035】また、本発明によれば、曝気槽内に阻流板
などの特別の設備を必要とすることなく、廃水中のBO
Dの低下や窒素等の除去のために必要な散気風量を曝気
槽内に不均一に散気装置を分散させることで、曝気槽内
に全担体を広く分散させて、廃水の効果的な生物学的浄
化作用を行うことができる利点がある。
【0036】また、本発明によれば、散気装置によって
曝気槽内での廃水の短絡流をも防止することができるの
で、廃水の生物学的浄化作用を効果的に実施できる利点
がある。また、本発明によれば、担体が担体分離用スク
リーン付近に偏在するのを防止できるので、スクリーン
による担体分離が安定してなされ、スクリーン自体の目
詰まり対策としてのスクリーン清掃等の維持管理の負担
を軽減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る廃水処理装置の一実施形
態を示す概略側面図、(b)はその平面図である。
【図2】本発明に係る廃水処理装置の他の実施形態を示
す平面図である。
【図3】(a)は、本発明に係る廃水処理装置の他の実
施形態を示す平面図、(b)はそのA−A´断面図であ
る。
【図4】従来の標準活性汚泥法による廃水処理装置を説
明するための図である。
【図5】従来の曝気槽を示す概略側面図である。
【図6】従来の曝気槽を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 曝気槽 2a〜2d 単位散気装置 3 担体分離用スクリーン 4 微生物固定化担体 5 ブロワ 6a〜6d 流量調整機構 7 制御装置 8 散気装置 81 〜8n 単位散気装置 8a 単位散気装置の先端部 8b 単位散気装置の後端部 9 オリフィス調整機構
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 伸一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体を投入した曝気槽を含む処理装置を
    用いた廃水処理方法において、 前記曝気槽が反応槽と前記反応槽内に設けられた複数の
    単位散気装置からなり、これら単位散気装置の散気風量
    を、前記曝気槽上流側から下流側に向かうにつれて異な
    らせて、前記曝気槽内に旋回流を発生させ、前記曝気槽
    内に投入された微生物固定化担体である担体を前記曝気
    槽内に分散させて、廃水の生物学的な浄化処理を行うこ
    とを特徴とする廃水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記曝気槽に設置された単位散気装置の
    最下流側と最上流側との散気風量の比を、1.1〜3.
    0とするように調整することを特徴とする請求項1記載
    の廃水処理方法。
  3. 【請求項3】 担体を投入した曝気槽を含む処理装置を
    用いた廃水処理方法において、 前記曝気槽が反応槽と前記曝気槽に設けられた複数の単
    位散気装置からなり、これら単位散気装置の散気風量が
    前記曝気槽における流入水の流れ方向に向かって左右で
    異ならせることにより、前記曝気槽の流下方向に対して
    ほぼ直角方向に旋回流を発生させて、前記曝気槽内に投
    入した担体を分散させて廃水の生物学的な浄化処理を行
    うことを特徴とする廃水処理方法。
  4. 【請求項4】 前記曝気槽の流入水の流れ方向に向かっ
    て、前記単位散気装置の右側と左側または左側と右側の
    散気風量の比を、1.1〜3.0とするように調整する
    ことを特徴とする請求項3記載の廃水処理方法。
  5. 【請求項5】 担体を投入した曝気槽を含む処理装置を
    用いた廃水処理方法において、 前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に設けられた複数の単
    位散気装置からなり、前記単位散気装置を曝気槽内の上
    流側から下流側にかけての設置密度を変化させて、前記
    散気装置によって散気することで、槽内に旋回流を発生
    させて、微生物固定化担体である前記担体を前記槽内に
    分散させて、廃水の生物学的な浄化処理を行うことを特
    徴とする廃水処理方法。
  6. 【請求項6】 担体を投入した曝気槽を含む処理装置を
    用いた廃水処理装置において、 前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に設けられた複数の単
    位散気装置からなり、前記曝気槽の上流側から下流側に
    かけて異なった散気風量とする調整手段を備えることを
    特徴とする廃水処理装置。
  7. 【請求項7】 担体を投入した曝気槽を含む処理装置を
    用いた廃水処理装置において、 前記曝気槽が反応槽と前記反応槽に流入水の流下方向と
    ほぼ直角方向に配置された複数の単位散気装置からな
    り、曝気槽の左右の散気風量を調整するために前記単位
    散気装置を構成する空気管の途中に単数もしくは複数の
    オリフィス調整機構を備えることを特徴とする廃水処理
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010119980A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Jfe Steel Corp 廃水処理装置および廃水処理方法
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