JPH1169545A - マニピュレータ装置及びその誘導制御方法 - Google Patents

マニピュレータ装置及びその誘導制御方法

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JPH1169545A
JPH1169545A JP9226490A JP22649097A JPH1169545A JP H1169545 A JPH1169545 A JP H1169545A JP 9226490 A JP9226490 A JP 9226490A JP 22649097 A JP22649097 A JP 22649097A JP H1169545 A JPH1169545 A JP H1169545A
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JP
Japan
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manipulator
manipulator arm
force
gripping
hot stick
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Application number
JP9226490A
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English (en)
Inventor
Hideo Takei
秀夫 武井
Toshiro Yamamoto
敏郎 山本
Yoshimi Ono
義視 小野
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架空配電工事に伴う操作具の微妙な動きを実
現することが可能で、操作具に誘導されて各種作業の自
由度を極力確保することが可能なマニピュレータ装置及
びその誘導制御方法を提供する。 【解決手段】 マニピュレータアーム11が旋回,起伏並
びに伸縮の各作動をし、制御装置3によって各作動が制
御されるマニピュレータ装置10。マニピュレータアーム
11の先端に、操作具5を把持する把持装置30を旋回,起
伏いずれの方向にも回転自在に取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マニピュレータ装
置及びその誘導制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の架空配電線の切換えや修理作業
は、停電が取れないとき(1) 直接活線工法、(2) ホット
スティック工法、(3) マニピュレータ工法等により行わ
れている。(1) の直接活線工法は、現在最も広く行われ
ている工法で、高圧電流が流れている高圧配電線を工具
を持った作業者が直接扱って各種作業を行う工法である
が、常に感電の危険が伴う。
【0003】また、(2) のホットスティック工法は、架
空配電作業を行うため、ホットスティックと呼ばれる約
1.5mの電気絶縁性素材からなる棒の先端に5Kg程度の
作業用工具を着脱自在に取り付け、活線に対して間接的
に工事を行う工法である。この工法は、安全で簡便なう
え、手取り早いことから、海外では広く普及している。
しかし、この工法は、ホットスティック及び作業用工具
の双方の作業重量を作業者が負担しなければならず、欧
米人に比べて体格の小さい日本人にとっては、作業性が
悪く、非常に過酷な労働であることから、あまり普及し
ていない。
【0004】一方、(3) のマニピュレータ工法は、前記
(1),(2)の工法における問題点を解決するために、現在
も開発が進められている技術である。この工法は、ジョ
イスティックと呼ばれる操作レバーにより高所作業車等
に設置したマニピュレータ装置を間接的に操作して行う
作業である。このため、マニピュレータ工法は、作業用
工具を直接持って架空配電工事に従事する作業者の器用
さや、状況に応じた順応性の面で未だ問題があり、現在
広く普及するには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホットステ
ィック工法を行う作業者の安全性と作業重量を負担する
ことを考慮し、(3) のマニピュレータ工法において前記
ホットスティックの使用を検討した発明が提案されてい
る(例えば、特開平2−223314号公報)。この発
明は、マニピュレータ装置のバランスアームの先端で作
業工具(ホットスティック)を把持し、バランスアーム
を作業者が操作して各種作業を行うものである。
【0006】しかしながら、上記発明は、マニピュレー
タ装置をジョイスティックで間接的に操作しながらホッ
トスティックにより各種作業を行う。このため、マニピ
ュレータ装置を必要とされる位置や姿勢まで誘導するこ
と及びその微調整に手間がかかり、かつ、ホットスティ
ックがマニピュレータ装置に固定される為作業自由度が
低く、人間の持つ器用な動きを作業工具の動きに反映さ
せることが難しいという問題があった。
【0007】特に、一般に、マニピュレータ装置ではグ
リッパと呼ばれる把持具が使用されるが、グリッパは対
象物を掴む機能しか有していないものが殆どである。こ
のため、グリッパを使用した場合には、ホットスティッ
クを固定することはできるが、架空配電工事に伴うホッ
トスティックの微妙な動きを実現することができず、自
由度が低く作業性が非常に悪くなるという問題があっ
た。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、架空配電工事に伴う操作具の微妙な動きを実現する
ことが可能で、ホットスティック機材の重量を支持させ
つつ、各種作業の自由度を極力確保することが可能なマ
ニピュレータ装置とその誘導制御方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のマニピュレータ装置によれば、マニピュレータ
アームが旋回,起伏並びに伸縮の各作動をし、制御手段
によって前記各作動が制御されるマニピュレータ装置に
おいて、前記マニピュレータアームの先端に、操作具を
把持する把持装置を旋回,起伏いずれの方向にも回転自
在に取り付けた構成としたのである。
【0010】好ましくは、前記把持装置は、作用する外
力を検出する力検出手段を介して前記マニピュレータア
ームの先端に取り付ける。また、上記目的を達成するた
め本発明のマニピュレータ装置の誘導制御方法によれ
ば、マニピュレータアームが旋回,起伏並びに伸縮の各
作動をし、制御手段によって前記各作動が制御され、前
記マニピュレータアームの先端に旋回,起伏自在に取り
付けられ、作用する外力を検出する力検出手段と、把持
装置が把持した操作具を介して作用し、前記力検出手段
が検出した外力の力信号に基づき、前記操作具によって
誘導されるべき前記マニピュレータアームの位置と現位
置との3軸方向の変位量をインピーダンスモデルに基づ
いて演算し、前記マニピュレータアームを前記外力と同
一方向に誘導制御する構成としたのである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマニピュレータ装
置及びその制御方法に係る一実施形態を図1乃至図8に
基づいて詳細に説明する。本発明のマニピュレータ装置
は、例えば、高所作業車(図示せず)において使用さ
れ、図1に示すように、前記高所作業車に旋回・起伏・
伸縮自在に設置されるブーム1の先端に取り付けられ、
ブーム1の先端に支持されたキャビン2内の作業者によ
って操作される。
【0012】マニピュレータ装置10は、図1及び図2
(a),(b)に示すように、マニピュレータアーム1
1の先端に力検出構体20と把持装置30が取り付けら
れ、図1に示すように、キャビン2に設けた制御装置3
によって作動が制御される。マニピュレータアーム11
は、図1及び図2(b)に示すように、旋回アクチュエ
ータ12と第1起伏アクチュエータ13とを有し、ブー
ム1の先端に旋回アクチュエータ12を介して連結され
ている。マニピュレータアーム11は、図2(b)に示
すように、旋回アクチュエータ12によって先端側が矢
印R方向に旋回され、第1起伏アクチュエータ13によ
って先端側が矢印T1方向に起伏される。マニピュレー
タアーム11は、後述するように、旋回アクチュエータ
12が第1関節J1、第1起伏アクチュエータ13が第
2関節J2に相当する。また、マニピュレータアーム1
1は、伸縮用のアクチュエータとしてテレスコピックシ
リンダ(図示せず)を内蔵し、電気的に絶縁された伸縮
自在な3段のアームで、後述する第3関節J3に相当す
る。更に、マニピュレータアーム11は、図2(a),
(b)に示すように、先端に設けた第2起伏アクチュエ
ータ14を介して力検出構体20が取り付けられてい
る。第2起伏アクチュエータ14は、後述する第4関節
J4に相当する。
【0013】力検出構体20は、図2(b)及び図3に
示すように、第2起伏アクチュエータ14によって矢印
T2方向に起伏される構造体で、図示しない既存の力セ
ンサが表面に取り付けられている。この力センサは、図
1に示したように、ホットスティック5から把持装置3
0を介して作用する外力の3軸方向におけるそれぞれの
分力を検出するもので、既存の力センサ(例えば、ニッ
タ株式会社製,力覚センサUFS−3015A−50
等)が使用される。力検出構体20には、工具交換用の
レバー21によって後述する把持装置30の旋回軸31
が旋回自在に取り付けられている。
【0014】レバー21は、図4に示すように、旋回軸
31を滑り軸受け22を介して支持する支持筒23と先
端が係合している。即ち、レバー21は、先端に係合部
21aを有し、ばね24によって係合部21aが支持軸
23の係合溝23aと係合する方向に付勢され、図3に
2点鎖線で示すように、ばね24の付勢力に抗して右方
へ引き出すことにより、係合部21aと係合溝23aと
の係合を解除させることができる。このとき、旋回軸3
1は、図示したように、一端が支持筒23の一端にナッ
ト31aによってねじ止めされている。従って、力検出
構体20は、レバー21を操作することにより、把持装
置30を他の装置に着脱自在に交換することができる。
【0015】把持装置30は、マニピュレータアーム1
1を力覚センサにより誘導操作すると共に、図1に示す
ように、先端に作業用工具5aを着脱自在に取り付け、
活線に対して間接的に工事を行う電気絶縁性のホットス
ティック5を把持するもので、力検出構体20に対して
旋回軸31廻りに旋回自在である。旋回軸31は、後述
する第5関節J5に相当する。把持装置30は、図3に
示すように、チャック32,33、固定シリンダ38及
びグリップシリンダ39を有している。
【0016】チャック32,33は、ホットスティック
5を把持する部材で、それぞれ滑り軸受け34を介して
支持部材35,36に軸32a,33a廻りに矢印で示
すように回動自在に支持されている。支持部材35、3
6は、固定シリンダ38とグリップシリンダ39との間
に掛け渡した2本のガイドシャフトSGに図中左右方向
にスライド自在に支持されている。ここで、チャック3
2は、支持部材35に支持される他、固定シリンダ38
によって駆動される支持部材37によって図中左右方向
に移動される。チャック32は、チャック33との間に
掛け渡したガイドピン32b及びローラ32cによりチ
ャック33の開閉方向の移動を案内している。チャック
33は、ホットスティック5を把持する際の把持力が所
定値以上とならないように内部にばね33bが設けられ
ている。ここで、チャック32,33は、把持するホッ
トスティック5を保護するため、把持部分にゴム32
d,33cが取り付けられている。
【0017】固定シリンダ38は、チャック32の軸3
2a廻りの回動を固定する油圧シリンダで、作動油を供
給する2つの供給口38a,38bを有している。固定
シリンダ38は、図3において、例えば、供給口38b
から作動油を供給し、供給口38aから作動油を排出す
ると、支持部材37が2本のガイドシャフトSGに沿っ
て図中左方へ移動し、固定シリンダ38の右端との間に
支持部材37を挟み込む。支持部材37の左右の動きは
軸32aを介してチャック32に伝えられる。このた
め、支持部材37が左へ移動すると、チャック32は支
持部材35に押しつけられる。これにより、チャック3
2の軸32a廻りの回動がロックされる。この逆に作動
油を供給すると、チャック32の前記ロックが解除され
る。ここで、固定シリンダ38は、チャック32,33
でホットスティック5を把持したときに、軸32a廻り
の回動をロックすると、同時に軸33a廻りの回動をロ
ックすることもできる。
【0018】グリップシリンダ39は、チャック33を
2本のガイドシャフトSGに沿って矢印で示す開閉方向
へと駆動する油圧シリンダで、作動油を供給する2つの
供給口39a,39bを有している。従って、グリップ
シリンダ39は、図3において、例えば、一方の供給口
39aから作動油を供給し、他方の供給口39bから作
動油を排出すると、チャック33を図中左右方向の矢印
に沿って2点鎖線で示す右方へ移動させてチャック3
2,33を開き、この逆に作動油を供給するとチャック
33を図中左方へ移動させてチャック32,33を閉じ
る。
【0019】ここで、制御装置3は、コンピュータを内
蔵し、図1に示したように、接続ケーブル3aによって
マニピュレータアーム11と接続され、更には力検出構
体20及び把持装置30と接続されている。制御装置3
は、内蔵した前記コンピュータが後述する各種座標変換
に関する演算や微分方程式等の演算を実行し、マニピュ
レータアーム11の作動等を制御する。制御装置3は、
図6に示す操作パネル3bを有している。
【0020】操作パネル3bには、電源スイッチSPW、
非常停止スイッチSEM、開閉スイッチSOP、固定スイッ
チSLK、誘導切替スイッチSLD、第1ジョイスティック
JS1及び第2ジョイスティックJS2が配置され、キャビ
ン2内の作業者によって操作される。電源スイッチSPW
は、マニピュレータアーム11の起動スイッチである。
非常停止スイッチSEMは、非常時等の際にマニピュレー
タアーム11の作動をその移動位置で停止させるスイッ
チである。また、開閉スイッチSOPは、把持装置30に
おけるグリップシリンダ39への油圧の供給方向を変更
してチャック32,33を「開」あるいは「閉」に切り
替える。固定スイッチSLKは、把持装置30における固
定シリンダ38への油圧の供給方向を変更し、チャック
32の回動を「固定」あるいは「自由」に切り替えるス
イッチである。誘導切替スイッチSLDは、マニピュレー
タアーム11の作動をホットスティック5による誘導状
態に「入」あるいは「切」に切り替える。更に、第1ジ
ョイスティックJS1及び第2ジョイスティックJS2は、
マニピュレータアーム11を所望の状態に作動させる。
第1ジョイスティックJS1は、図6において矢印ATR,
ATL方向に動かすと、旋回アクチュエータ12がマニピ
ュレータアーム11を左右方向に旋回させ、同様に矢印
ATU,ATD方向に動かすと、第1起伏アクチュエータ1
3がマニピュレータアーム11を鉛直方向に起伏させ
る。また、第1ジョイスティックJS1は、図6において
矢印AEX,ACT方向に動かすと、内蔵した前記テレスコ
ピックシリンダがマニピュレータアーム11を伸縮させ
る。一方、第2ジョイスティックJS2は、第2起伏アク
チュエータ14のみを操作するもので、矢印ATU,ATD
方向に動かすと、第2起伏アクチュエータ14が先端側
の力検出構体20及び把持装置30を一体に鉛直方向に
起伏させる。
【0021】以上のように構成される本発明のマニピュ
レータ装置10においては、以下のようにしてホットス
ティック5によるマニピュレータアーム11の誘導制御
が実行される。即ち、マニピュレータアーム11の各軸
は、制御装置3における位置検出信号のフィードバック
制御によりサーボ制御が実行され、同時に検出された力
信号もループ各部で利用されている。
【0022】ここで、本発明においてマニピュレータ装
置10の作動を制御装置3に基づいて制御する制御原理
を、以下に説明する。先ず、マニピュレータ装置10の
概略構成を示す図7に基づき、デナビット・ハーテンバ
ーグ法(Denavit-Hartenberg method)により、マニピュ
レータアーム11に関する表1に示すリンクパラメータ
を求める。ここで、表1においては、リンクのねじれ角
(link twist)をα(i-1)、リンクの長さ (link length)
をa(i- 1)、リンク間距離(link offset)をdi、リンク
間角度(joint angle)をθiとした。
【0023】
【表1】 ここで、力検出構体20に取り付けた前記力センサで検
出されたマニピュレータアーム11先端部の力信号Ft
は、力検出構体20の位置を原点とする先端座標系CF
を基準とする。このため、上記リンクパラメータに基づ
き、図8に示すように、力信号Ftをマニピュレータア
ーム11の第1起伏アクチュエータ13の位置を原点と
する基準座標系CSTにおける力信号Fbに座標変換す
る。座標変換された力信号Fbは、次に示す式(1)で与
えられる。力信号Ftから力信号Fbへの座標変換は、マ
ニピュレータ装置10の概略構成を示す図7において、
力検出構体20の位置を原点とする先端座標系CFから
基準座標系CSTへの同次変換となる。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、力信号Ftから力信号Fbへの座標
変換に当たっては、予め設定した所定値以上の力をホッ
トスティック5からマニピュレータアーム11に加えな
ければマニピュレータアーム11が動かないように所定
の不感帯を設定した前処理を施す。
【0026】次に、図8に示すインピーダンスモデルに
基づいて、座標変換された力信号F bと、予め設定した
所定のインピーダンスパラメータM,D,Kとを用い、
次式で示される微分方程式を解く。 M・d2X+D・dX+K・X=Fb これにより、基準座標系CSTに対する位置指令ベクトル
X=dWb(=dWb−x,dWb−y,dWb−z)を計
算する。ここで、パラメータMは仮想質量に、パラメー
タDは仮想粘性係数に、パラメータKはばね定数に、そ
れぞれ相当する。但し、本発明ではK=0とすること
で、マニピュレータアームを任意の方向へ誘導可能とし
ている。このため、従来のマニピュレータ装置ではマニ
ピュレータアームを位置の指令で制御しているのに対
し、本発明のマニピュレータ装置ではマニピュレータア
ームを力の指令で制御している。
【0027】このとき、マニピュレータアーム11の各
軸の位置データθrを、マニピュレータアーム11の順
運動学により先端座標系CFを基準として求めると、次
に示す式(2)で与えられる。このとき、マニピュレータ
アーム11先端の基準座標系CSTにおけるx,y,z方向
の変位量を、それぞれPx,Py,Pz(=Wr)とし、マ
ニピュレータアーム11先端の回転変位量を表すベクト
ルをそれぞれr11〜r 33とした。
【0028】
【数2】
【0029】従って、上記関係から、マニピュレータ装
置10への位置指令Wbは、図8に示すように、前記で
求めた座標ベクトルdWbとWrの和として次式で示され
る。 Wb=Wr+dWb この和Wbは、基準座標系CSTに対するマニピュレータ
アーム11先端の座標であるので、次に示す式(3)及び
式(4)で与えられる逆運動学に基づいて、各軸の指令デ
ータに変換する。但し、ホットスティック5の移動に対
応して各アクチュエータがマニピュレータアーム11の
各軸を作動させることから、逆演算に当たっては先端座
標系CFに座標変換された指令データとして演算し、z
軸方向のベクトルは一定とした。
【0030】
【数3】
【0031】
【数4】
【0032】即ち、(3)及び(4)式に従って、図8に示
す各軸の目標値θN=(θ1,θ2,d3,θ4Tを計算す
ることにより、各軸が動作すべき作動量に対応した3軸
方向の目標入力値を求める。求めた目標入力値を、図8
に示すように、制御装置3で制御することにより、前記
力センサで検出した力に対応してマニピュレータ装置1
0のマニピュレータアーム11を動作させることができ
る。このとき、操作パネル3bのジョイスティックJS
1,JS2からの作動信号は、図8に示すように、順運動
学に基づいて演算されることは言うまでもない。
【0033】本発明のマニピュレータ装置10は、以上
のように構成され、上記した制御原理に基づいて制御装
置3により以下に述べる方法によって誘導制御される。
マニピュレータ装置10は、前記高所作業車のブーム1
を、図1に示すように作業現場の所望位置へ移動した
後、キャビン2内の作業者が制御装置3における操作パ
ネル3bの電源スイッチSPWを入れる。これにより、マ
ニピュレータ装置10が作動可能な状態となる。
【0034】次に、作業者は、作業の形態に応じて操作
パネル3bでジョイスティックJS1,JS2を操作してマ
ニピュレータアーム11を所望の位置まで移動する。こ
のとき、誘導切替スイッチSLDは、図6において「切」
側に切り替えておく。そして、マニピュレータアーム1
1をホットスティック5によって誘導操作するときに
は、開閉スイッチSOPを図6において「閉」側に切り替
え、チャック32,33でホットスティック5を把持さ
せる。ここで、マニピュレータアーム11の誘導操作時
は、チャック32は軸32a廻りに回動自在とする必要
があるが、固定スイッチSLKは、ホットスティック5の
把持前あるいは把持後に「自由」側に切り替える。
【0035】しかる後、誘導切替スイッチSLDを「入」
側に切り替える。これにより、マニピュレータアーム1
1は、ホットスティック5によって誘導可能な状態に切
り替わる。ただし、重力方向については誘導切替スイッ
チSLDを「入」側に切換えた時のアーム11先端の荷重
を初期値として力センサに記憶させるため、ホットステ
ィック機材の重量でアーム11が下方向に動くことはな
い。
【0036】従って、キャビン2内の作業者が、作業形
態に応じてホットスティック5を移動させようとする
と、ホットスティック5を介して力検出構体20の前記
力センサがこの外力を検出する。検出された力信号は、
前記力センサから制御装置3に出力される。制御装置3
は、この力信号を前記した制御原理に基づいてマニピュ
レータアーム11が作動すべき3軸方向の目標入力値に
演算処理し、各値に基づいてマニピュレータ11の各ア
クチュエータに作動信号を出力する。これにより、マニ
ピュレータアーム11は、各アクチュエータがこの信号
に基づいて作動し、ホットスティック5から作用する外
力の方向へと誘導制御されてゆく。このとき、把持装置
30は、チャック32,33がそれぞれ軸32a,33
a廻りに回動すると共に、旋回軸31廻りに旋回自在な
ので、ホットスティック5は操作方向を自由に変更する
ことができる。
【0037】そして、マニピュレータアーム11が所望
の位置まで移動されたら、ホットスティック5の作業用
工具5aにより所定の作業をする。前記作業が終了した
ら、ホットスティック5によりマニピュレータアーム1
1を元あるいは所望の位置に復帰させ、誘導切替スイッ
チSLDを「切」側に切り替えてマニピュレータアーム1
1のホットスティック5による誘導状態を解除する。
【0038】そして、開閉スイッチSOPを「開」側に切
り替え、チャック32,33による把持を開放してホッ
トスティック5を収納した後、電源スイッチSPWを切っ
てマニピュレータ装置10による作業を終える。このと
き、力検出構体20は、必要に応じてレバー21を操作
することにより、把持装置30を他の装置に着脱自在に
交換することができる。
【0039】従って、本発明のマニピュレータ装置10
においては、マニピュレータアーム11の誘導状態のと
きには、マニピュレータアーム11の動きが制御装置3
によって制御され、作業者が作業重量を負担する必要が
ない。このため、マニピュレータ装置10を使用する
と、作業性が飛躍的に向上し、簡単に作業することがで
きる。しかも、作業者は、マニピュレータアーム11の
誘導状態のときには、ホットスティック5のみを操作す
ることによりマニピュレータアーム11を所望の位置へ
と誘導することができ、ジョイスティックJS1,JS2の
操作を一切必要としない。このため、作業者は、ホット
スティック5の微妙な動きを実現することができるの
で、作業自由度が高く、マニピュレータアーム11を架
空配電工事の際に必要とされる位置や姿勢まで誘導する
こと及びその微調整が非常に簡単で、人間の持つ器用な
動きを反映させることも容易である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、架空配電工事に伴う操
作具の微妙な動きを実現することが可能で、前記操作具
に誘導されて各種作業の自由度を極力確保することが可
能なマニピュレータ装置とその誘導制御方法を提供する
ことができる。特に、請求項1の発明になるマニピュレ
ータ装置では、操作具の把持装置が旋回,起伏するの
で、操作具の一端を把持してマニピュレータ装置を動か
しても、把持装置が回転して操作具の向きが手の方向に
合っているので、作業者が振り回されることがない。従
って、操作具を支えながらマニピュレータ装置を作動さ
せることができる。
【0041】また、請求項2の発明によれば、操作具を
介して把持装置に外力を加えることにより、力検出手段
が外力を検出し、制御手段にその外力を入力すれば、ホ
ットスティック機材の重量を支持させつつ作用する外力
方向にマニピュレータアームを誘導することができる。
従って、請求項3の発明によれば、力検出手段が検出し
た外力に基づいてマニピュレータアームを誘導すれば、
マニピュレータアームを操作具で所望の位置へ移動でき
るので、作業性が飛躍的に向上し、簡単に作業すること
ができる。しかも、作業者は、マニピュレータアームの
誘導状態のときには、操作具(ホットスティック)のみ
を操作することによりマニピュレータアームを所望の位
置へと誘導することができ、ジョイスティックの操作を
一切必要としない。このため、作業者は、ホットスティ
ックの微妙な動きを実現することができるので、作業自
由度が高く、マニピュレータアームを架空配電工事の際
に必要とされる位置や姿勢まで誘導すること及びその微
調整が非常に簡単で、人間の持つ器用な動きを反映させ
ることも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマニピュレータ装置の使用状態を示す
説明図である。
【図2】図1のマニピュレータ装置の平面図(a)と、
正面図(b)である。
【図3】図1のマニピュレータ装置の力検出構体及び把
持装置の構造を一部を破断して示した側面図である。
【図4】図3の力検出構体の拡大図である。
【図5】図3の把持装置の拡大図である。
【図6】制御装置の操作パネルの平面図である。
【図7】本発明のマニピュレータ装置のリンクパラメー
タを求める際に使用した概略構成図である。
【図8】本発明のマニピュレータ装置の制御原理を説明
するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ブーム 2 キャビン 3 制御装置 3a 接続ケーブル 3b 操作パネル 5 ホットスティック(操作具) 5a 作業用工具 10 マニピュレータ装置 11 マニピュレータアーム(第3関節J
3) 12 旋回アクチュエータ(第1関節J1) 13 第1起伏アクチュエータ(第2関節J
2) 14 第2起伏アクチュエータ(第4関節J
4) 20 力検出構体 21 レバー 22 滑り軸受け 23 支持筒 24 ばね 30 把持装置 31 旋回軸(第5関節J5) 32,33 チャック 34 滑り軸受け 35,36 支持部材 37 支持部材 38 固定シリンダ(第2のアクチュエー
タ) 39 グリップシリンダ(第1のアクチュエ
ータ) SG ガイドシャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 義視 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニピュレータアームが旋回,起伏並び
    に伸縮の各作動をし、制御手段によって前記各作動が制
    御されるマニピュレータ装置において、 前記マニピュレータアームの先端に、操作具を把持する
    把持装置を旋回,起伏いずれの方向にも回転自在に取り
    付けたことを特徴とするマニピュレータ装置。
  2. 【請求項2】 前記把持装置は、作用する外力を検出す
    る力検出手段を介して前記マニピュレータアームの先端
    に取り付けられている、請求項1のマニピュレータ装
    置。
  3. 【請求項3】 マニピュレータアームが旋回,起伏並び
    に伸縮の各作動をし、制御手段によって前記各作動が制
    御され、前記マニピュレータアームの先端に旋回,起伏
    自在に取り付けられ、作用する外力を検出する力検出手
    段と、把持装置が把持した操作具を介して作用し、前記
    力検出手段が検出した外力の力信号に基づき、前記操作
    具によって誘導されるべき前記マニピュレータアームの
    位置と現位置との3軸方向の変位量をインピーダンスモ
    デルに基づいて演算し、前記マニピュレータアームを前
    記外力と同一方向に誘導制御することを特徴とするマニ
    ピュレータ装置の誘導制御方法。
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