JPH1168528A - 遅延回路 - Google Patents

遅延回路

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JPH1168528A
JPH1168528A JP9220370A JP22037097A JPH1168528A JP H1168528 A JPH1168528 A JP H1168528A JP 9220370 A JP9220370 A JP 9220370A JP 22037097 A JP22037097 A JP 22037097A JP H1168528 A JPH1168528 A JP H1168528A
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JP
Japan
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delay
bias voltage
signal
bias
circuit
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JP9220370A
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Inventor
Isao Matsumoto
功 松本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延回路の低消費電力化が図れ、複数の遅延
時間を設定可能な遅延回路において、消費電力の大幅な
低減を実現可能な遅延回路を提供する。 【解決手段】 遅延時間の異なる遅延部DLY1,DL
Y2に入力信号INを入力し、切り換え制御信号SWに
応じて、バイアス発生部BSGにより発生されたバイア
ス電圧VBIAS1 ,VBIAS2 をそれぞれ遅延部DLY1,
DLY2および選択部SELに入力し、遅延部DLY
1,DLY2の何れか一つを動作状態に設定し、他の遅
延部を非動作状態に設定する。動作状態に設定された遅
延部により遅延された信号を選択部SELにより選択し
て出力するので、遅延部の数分だけ遅延時間を設定で
き、且つ遅延回路全体の消費電力を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遅延回路、具体的
にバイアス電圧の切り換えにより遅延時間を設定可能な
遅延回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遅延回路においてその遅延時間を切り換
える場合は、従来、例えば、図11に示すように遅延時
間の異なる複数の遅延ブロック(遅延手段)の出力信号
を選択して出力することにより、共通の入力端子に入力
された信号INに対して、所定の遅延時間を与えること
が可能となる。
【0003】図11に示す遅延回路は、遅延部DLYa
1,DLYa2および選択部(パス切り換え部)SEL
aにより構成されている。遅延部DLYa1,DLYa
2は、それぞれ異なる遅延時間、例えば、遅延時間
d1,Td2を持ち、入力信号に対して、それぞれ所定の
遅延時間Td1,Td2を与えて出力する。遅延部DLYa
1,DLYa2より出力された遅延信号SD1,SD2がと
もに選択部SELaに入力され、選択部SELaによ
り、この内何れか一つが選択されて、信号OUTとして
出力される。
【0004】図12は、バイポーラトランジスタのEC
Lロジック回路で実際に構成した遅延回路の一例を示し
ている。図示のように、遅延部DLYa1,DLYa2
はそれぞれ段数の異なる遅延段により構成されている。
ここで、各遅延段の遅延時間がすべて同じくtd とする
と、図示の構成では、遅延部DLYa1,DLYa2の
遅延時間Td1およびTd2はそれぞれ次式により求まる。
【0005】
【数1】Td1=td ×N Td2=td ×M
【0006】このように、遅延段数の異なる遅延部DL
Ya1,DLYa2が設けられ、遅延時間差ができる。
遅延部DLYa1,DLYa2の入力端子が共通の入力
端子に接続され、入力信号INおよびその反転信号IN
Bが入力される。また、遅延部DLYa1,DLYa2
は共通の電源電圧VCCで動作し、共通のバイアス電圧V
BIASにより動作状態が制御される。
【0007】遅延部DLYa1,DLYa2の出力信号
D1,SD2およびそれらの反転信号/SD1,/SD2は、
ともに選択部SELaに入力され、選択部SELaによ
り選択して出力される。選択部SELaは、外部から入
力された切り換え制御信号SWおよびその反転信号SW
Bに応じて、遅延部DLYa1,DLYa2の出力信号
の内一つの選択して、選択された信号をOUT、その反
転信号をOUTBとして出力する。
【0008】図13は選択部SELaの概念を示すブロ
ック図であり、図14は選択部SELaの構成を示す回
路図である。図13に示すように、選択部SELaは、
バッファBUF1とスイッチSW1,SW2により構成
されている。バッファBUF1は、入力された切り換え
制御信号SWに応じて、スイッチSW1,SW2にそれ
ぞれ異なるレベルのスイッチ制御信号S1,S2を出力
する。例えば、スイッチ制御信号S1がハイレベルに保
持されているとき、スイッチ制御信号S2がローレベル
に保持され、逆にスイッチ制御信号S1がローレベルに
保持されているとき、スイッチ制御信号S2がハイレベ
ルに保持されている。
【0009】スイッチSW1,SW2は入力されたスイ
ッチ制御信号S1,S2に応じてオン/オフ状態が制御
される。例えば、スイッチ制御信号S1がハイレベルの
とき、スイッチSW1がオン状態、スイッチ制御信号S
1がローレベルのとき、スイッチSW1がオフ状態にそ
れぞれ設定される。スイッチSW2においても同様であ
る。
【0010】このように構成された選択部SELaにお
いて、切り換え制御信号SWに応じて、スイッチSW
1,SW2の内一つのみオン状態に設定され、他のスイ
ッチがオフ状態に設定される。
【0011】図14に示すように、選択部SELaは、
トランジスタQ31,Q32からなる差動対DP1、ト
ランジスタQ33,Q34からなる差動対DP2、これ
らの差動対に駆動電流を切り換えて供給するトランジス
タQ35,Q36、差動対DP1,DP2の出力信号を
外部に出力するエミッタフォロワをなすトランジスタQ
38,Q39により構成されている。また、抵抗素子R
31,R32は、差動対DP1,DP2の負荷を成して
おり、トランジスタQ37とR33,Q40とR34お
よびQ41とR35はそれぞれ差動対DP1,DP2お
よびエミッタフォロワを構成するトランジスタQ38,
Q39に駆動電流を供給する電流源を成している。
【0012】バイアス電圧VBIASに応じて、電流源の供
給電流が制御される。例えば、バイアス電圧VBIASを低
く設定し、上述電流源を構成しているトランジスタQ3
7,Q40およびQ41が非導通状態に保持されている
とき、これらの電流源により、電流の供給が行なわれ
ず、選択部SELaが停止状態に保持される。
【0013】通常動作時に、バイアス電圧VBIASは電流
源を動作させる十分な電圧に設定されている。このと
き、切り換え制御信号SWおよびその反転信号SWBに
応じて差動対DP1,DP2に電流の供給が制御され
る。ここで、切り換え制御信号SWとその反転信号SW
B互いに反転するレベルに保持されているとする。
【0014】切り換え制御信号SWがハイレベル、その
反転信号SWBがローレベルに設定されているとき、ト
ランジスタQ35がオン、トランジスタQ36がオフ状
態にそれぞれ保持されているので、差動対DP1に電流
が供給され、差動対DP2に電流が供給されない。この
ため、入力信号IN1およびその反転信号IN1Bが選
択され、エミッタQ38,Q39を通して出力信号MO
UT,MOUTBとして出力される。逆に、切り換え制
御信号SWがローレベル、その反転信号SWBがハイレ
ベルに設定されているとき、トランジスタQ35がオ
フ、トランジスタQ36がオン状態にそれぞれ保持され
ているので、差動対DP2に電流が供給され、差動対D
P1に電流が供給されない。このため、入力信号IN2
およびその反転信号IN2Bが選択され、エミッタQ3
8,Q39を通して出力信号MOUT,MOUTBとし
て出力される。
【0015】選択部SELaの入力信号IN1,IN1
Bは遅延部DLYa1の出力信号、入力信号IN2,I
N2Bは遅延部DLYa2の出力信号とすると、切り換
え制御信号SWに応じて、遅延部DLYa1,DLYa
2の何れかの出力信号が選択され、出力されるので、切
り換え制御信号SWにより、異なる遅延時間を設定する
ことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の遅延回路において、遅延部DLYa1,DLYa2
が同じくバイアス電圧VBIASにより動作状態が制御され
るので、これらの回路が同時に動作し、消費電流が大き
いという不利益がある。例えば、選択部SELaによ
り、遅延部DLYa1の出力信号SD1が選択された場合
に、遅延部DLYa2が動作状態にあり、逆に遅延部D
LYa2の出力信号SD2が選択された場合に、遅延部D
LYa1が動作状態にあるので、遅延部DLYa1,D
LYa2の消費電流の低減が困難である。
【0017】さらに、多数の遅延時間を設定できるよう
にするために、それぞれ遅延時間の異なる複数の遅延部
を設ける必要があり、そのため消費電流がさらに大きく
なるといった不利益が生じる。
【0018】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、回路動作にバイアス電圧が必要
な遅延回路において、各遅延部および切り換え回路のバ
イアス電圧を制御することにより、使用しない遅延部に
電流の供給を停止させることによりそれを不活性化する
ことで消費電力の低減を実現でき、複数の遅延部を持つ
遅延回路における消費電力の低減を実現できる遅延回路
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の遅延回路は、バイアス電圧のレベルに応じ
て動作または停止し、共通の入力信号に対して異なる遅
延時間を与える少なくとも二つの遅延手段を備えた遅延
回路であって、上記各遅延手段に異なるレベルを持つ上
記バイアス電圧を供給し、所定の遅延手段のみを動作さ
せ、他の遅延手段を停止させるバイアス供給回路と、上
記バイアス供給回路からのバイアス電圧に応じて、上記
動作状態に設定されている遅延手段の出力信号を選択し
て出力する選択回路とを有する。
【0020】また、本発明では、上記バイアス供給回路
は、外部からの切り換え制御信号に応じて各遅延手段に
所定のレベルを持つバイアス電圧を供給する。
【0021】また、本発明では、好適には上記遅延手段
は、入力信号に対して所定の遅延時間を与えて、直列に
接続されている複数段の遅延段により構成されている。
【0022】さらに、本発明では、好適には上記遅延手
段を構成する各遅延段は当該遅延手段に供給された上記
バイアス電圧に応じて動作状態が制御される。
【0023】本発明によれば、バイアス供給回路により
遅延時間の異なる複数の遅延手段に供給されるバイアス
電圧が制御される。それぞれの遅延手段は当該遅延手段
に供給されたバイアス電圧に応じて動作または停止状態
に設定される。外部からの切り換え制御信号に応じてバ
イアス電圧が生成され、所定の遅延時間を持つ遅延手段
のみが選択されて動作状態に設定され、他の遅延手段を
停止状態に設定されることにより、遅延回路全体の消費
電力の低減が図れる。特に複数の異なる遅延時間を実現
するために多数の遅延手段が設けられた遅延回路におい
て、本発明によれば、必要な遅延手段のみが動作状態に
保持され、それ以外の遅延手段に駆動電流の供給が停止
し、それを停止状態に保持させることにより消費電力を
大幅に削減できる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る遅延回路の一
実施形態を示すブロック図である。図示のように、本実
施形態の遅延回路は、遅延部DLY1,DLY2、選択
部SELおよびバイアス発生部BSGにより構成されて
いる。
【0025】遅延部DLY1,DLY2は共通の入力信
号INを受けて、それぞれ異なる遅延時間を与えて、遅
延信号SD1,SD2を出力する。選択部SELは、バイア
ス発生部BSGからのバイアス電圧VBIAS1 ,VBIAS2
に応じて、遅延信号SD1,SD2の何れかを選択して、選
択された信号をOUTとして外部に出力する。バイアス
発生部BSGは、外部から入力された切り換え制御信号
SWに応じて、バイアス電圧VBIAS1 ,VBIAS2 をそれ
ぞれ発生し、遅延部DLY1,DLY2および選択部S
ELにそれぞれ供給する。
【0026】このように構成された遅延回路において、
遅延部DLY1,DLY2はバイアス発生部BSGから
供給されたバイアス電圧VBIAS1 ,VBIAS2 に応じてそ
れぞれの動作状態が制御される。例えば、バイアス電圧
BIAS1 が所定のハイレベルに保持されているとき、遅
延部DLY1が動作状態に設定され、逆にバイアス電圧
BIAS1 が所定のローレベルまたはフローティング状態
に保持されているとき、遅延部DLY1が停止状態に設
定される。遅延部DLY2においても同じであり、バイ
アス電圧VBIAS2 に応じてその動作状態が制御される。
遅延部DLY1,DLY2の出力信号SD1,SD2は選択
部SELに入力され、選択部SELにより何れかが選択
され、信号OUTとして外部に出力される。
【0027】選択部SELは、バイアス電圧VBIAS1
BIAS2 に応じて二つの入力信号in1,in2から一
つのみを選択して、選択した信号を出力する。図示のよ
うに、選択部SELは、スイッチSW1,SW2により
構成されている。スイッチSW1は、バイアス電圧V
BIAS1 により制御され、スイッチSW2は、バイアス電
圧VBIAS2 により制御されている。例えば、バイアス電
圧VBIAS1 がハイレベルのとき、スイッチSW1がオン
状態、バイアス電圧VBIAS1 がローレベルまたはフロー
ティング状態に保持されているとき、スイッチSW1が
オフ状態に設定される。スイッチSW2も同様に、バイ
アス電圧VBIAS2 に応じて、オン/オフ状態が制御され
る。
【0028】図2は本実施形態の遅延回路の具体的な構
成例を示す回路図である。図示のように、遅延部DLY
1およびDLY2は、それぞれN段とM段の遅延段によ
り構成されている。遅延部DLY1において、N段の遅
延段D11,D12,…,D1Nが直列に接続され、遅
延部DLY2において、M段の遅延段D21,D22,
…,D2Mが直列に接続されて構成されている。これら
の遅延部の入力端子は共通の入力端子に接続され、入力
信号INおよびその反転信号INBはそれぞれ遅延部D
LY1,DLY2に入力される。
【0029】なお、遅延部DLY1およびDLY2を構
成する各遅延段D11,D12,…,D1NおよびD2
1,D22,…,D2Mは、同じ構成を有しており、こ
こで、例えば、遅延部DLY1を構成する遅延段D11
を例にその構成を説明する。図示のように、遅延段D1
1は、抵抗素子R11,R12,R13,R14,R1
5、トランジスタQ11,Q12,Q13,Q14,Q
15,Q16,Q17により構成されている。
【0030】トランジスタQ11とQ12は、差動増幅
対を構成し、抵抗素子R11,R12は差動増幅対の負
荷を構成している。トランジスタQ14およびQ15
は、差動増幅対の出力信号を次段の遅延段D12に出力
するためのエミッタフォロワを構成している。トランジ
スタQ13と抵抗素子R13は、トランジスタQ11と
Q12が構成している差動対の駆動電流を供給する電流
源を構成している。トランジスタQ16と抵抗素子R1
4は、トランジスタQ14からなるエミッタフォロワに
駆動電流を供給する電流源を構成し、トランジスタQ1
7と抵抗素子R15は、トランジスタQ15からなるエ
ミッタフォロワに駆動電流を供給する電流源を構成して
いる。
【0031】遅延部DLY1を構成するN段の遅延段D
11,D12,…,D1Nは直列に接続されており、前
段の出力信号は後段に入力される。初段の遅延段D11
に外部からの入力信号INおよびその反転信号INBが
入力され、最終段の遅延段D1Nの出力信号は、遅延部
DLY1の出力信号SD1およびその反転信号/SD1とし
て出力される。
【0032】同様に、遅延部DLY2を構成するN段の
遅延段D21,D22,…,D2Mは直列に接続されて
おり、前段の出力信号は後段に入力される。初段の遅延
段D21に外部からの入力信号INおよびその反転信号
INBが入力され、最終段の遅延段D2Mの出力信号
は、遅延部DLY2の出力信号SD2およびその反転信号
/SD2として出力される。
【0033】遅延部DLY1の出力信号SD1およびその
反転信号/SD1、遅延部DLY2の出力信号SD2および
その反転信号/SD2はともに選択部SELに入力され、
選択部SELにより、遅延部DLY1またはDLY2の
何れかの出力信号が選択され、出力される。
【0034】バイアス発生部BSGは、図示のようにバ
ッファBUF2、電圧VBIASを供給電圧源、およびスイ
ッチSWB1,SWB2を有しており、外部から入力さ
れてきた切り換え制御信号SWに応じて、バイアス電圧
BIAS1 とVBIAS2 を発生し、それぞれ遅延部DLY
1,DLY2および選択部SELに供給する。
【0035】例えば、切り換え制御信号SWがハイレベ
ルのとき、バッファBUF2の出力信号に応じて、スイ
ッチSWB1がオン状態、スイッチSWB2がオフ状態
にそれぞれ保持される。これに応じてバイアス電圧V
BIAS1 が電圧VBIASレベルに保持され、バイアス電圧V
BIAS2 がフローティング状態に設定される。逆に切り換
え制御信号SWがローレベルのとき、バッファBUF2
の出力信号に応じて、スイッチSWB1がオフ状態、ス
イッチSWB2がオン状態にそれぞれ保持される。これ
に応じてバイアス電圧VBIAS1 がフローティング状態、
バイアス電圧VBIAS2 が電圧VBIASレベルに保持され
る。
【0036】遅延部DLY1およびDLY2は、バイア
ス電圧VBIAS1 ,VBIAS2 に応じて動作状態が制御され
る。上述したように、バイアス電圧VBIAS1 がVBIAS
ベルに保持されているとき、バイアス電圧VBIAS2 がフ
ローティング状態に保持され、逆にバイアス電圧V
BIAS2 がVBIASレベルに保持されているとき、バイアス
電圧VBIAS1 がフローティング状態に保持されている。
このため、遅延部DLY1およびDLY2が常に一方が
動作状態に設定され、他方が停止状態に設定されるの
で、遅延回路全体の消費電流の低減が実現できる。
【0037】動作状態に設定された遅延部により、入力
信号INが遅延され、遅延信号が選択部SELに入力さ
れる。選択部SELは、バイアス電圧VBIAS1 ,V
BIAS2 に応じて動作状態に設定された遅延部の出力信号
のみを選択して、外部に出力する。
【0038】以下、図3〜9を参照しつつ、本実施形態
の遅延回路の各構成部分について詳細に説明する。図3
は、遅延部DLY1,DLY2を構成する遅延段の等価
回路である。図示のように、遅延段D0は入力信号IN
およびその反転信号INBを受けて、これらの入力信号
に対して所定の遅延時間td を与えて、遅延された信号
をOUTおよびその反転信号OUTBとして出力する。
【0039】図4は、遅延段D0の一構成例を示す回路
図である。図示のように、本例の遅延段は、トランジス
タQ1,Q2からなる差動対DP0と、トランジスタQ
4,Q5からなるエミッタフォロワにより構成されてい
る。差動対DP0を構成するトランジスタQ1のベース
に、入力信号INが印加され、差動対DP0を構成する
トランジスタQ2のベースに、入力信号INの反転信号
INBが印加されている。トランジスタQ1のコレクタ
が抵抗素子R1に接続され、トランジスタQ2のコレク
タが抵抗素子R2に接続されている。さらに、トランジ
スタQ1とQ2のエミッタ同士が接続され、その接続点
が電流源を成しているトランジスタQ3のコレクタに接
続されている。
【0040】このように、抵抗素子R1,R2は差動対
DP0の負荷を構成している。また、トランジスタQ3
と抵抗素子R3、トランジスタQ6と抵抗素子R4、さ
らにトランジスタQ7と抵抗素子R5はそれぞれ差動対
DP0、エミッタフォロワを構成しているトランジスタ
Q4およびQ5に駆動電流を供給する電流源を成してい
る。
【0041】トランジスタQ3,Q6およびQ7のベー
スにバイアス電圧VBIASが共通に印加されているので、
これらのトランジスタにより構成されている電流源は、
バイアス電圧VBIASに応じて制御される。例えば、バイ
アス電圧VBIASが、トランジスタQ3,Q6およびQ7
をオン状態になるように十分なレベルに保持されている
とき、これらのトランジスタにより構成されている電流
源が動作状態に保持され、電流が発生される。逆にバイ
アス電圧VBIASがトランジスタQ3,Q6およびQ7を
オン状態にならない程度の電圧に設定されている場合、
電流源が停止状態に保持され、電流が発生されない。
【0042】遅延回路動作時に、バイアス発生部BSG
により生成されたバイアス電圧VBIAS1 およびVBIAS2
の内、何れか一つがハイレベル、例えば、電源電圧VCC
レベルに保持され、もう一つがフローティング状態に保
持されている。このため、バイアス電圧VBIAS1 ,V
BIAS2 に応じて動作状態が制御されている遅延部DLY
1,DLY2において、バイアス電圧VBIAS1 がハイレ
ベルに設定されているとき、遅延部DLY1が動作状
態、遅延部DLY2が停止状態、逆にバイアス電圧V
BIAS2 がハイレベルに設定されているとき、遅延部DL
Y1が停止状態、遅延部DLY2が動作状態に設定され
ている。
【0043】図5は、一段の遅延段により入力信号IN
およびその反転信号INBに与えた遅延量を示すタイミ
ングチャートである。ここで、一段の遅延段の遅延時間
をT0 とすると、図示のように、入力信号INおよびそ
の反転信号INBが一段の遅延段を通過した場合、これ
らの入力信号に対して時間T0 だけ遅れた出力信号OU
Tおよびその反転信号OUTBが遅延段の出力側に出力
される。図2に示す遅延部DLY1,DLY2は、それ
ぞれN段とM段の遅延段により構成されているので、遅
延部DLY1の遅延時間TD1および遅延部DLY2の遅
延時間TD2は次式により求められる。
【0044】
【数2】TD1=T0 ×N TD2=T0 ×M
【0045】図6は遅延部DLYの等価回路を示してい
る。なお、遅延部DLYは、図1に示す遅延部DLY1
またはDLY2の何れかを表すことができる。図示のよ
うに、遅延部DLYは、バイアス電圧端子BIASから
バイアス電圧を受けて、それに応じて動作/停止状態が
制御される。動作状態に設定されているとき、入力端子
Dinから入力された信号に対して、所定の遅延時間を
与えて、遅延された信号を出力端子Doutに出力す
る。
【0046】図7は、図3に示す遅延段の等価回路を用
いて、遅延部DLYの構成を示す概念図である。図示の
ように、遅延部DLYは、N段の遅延段D1,D2,
…,DNが直列接続して構成されている。即ち、前段の
遅延段の出力端子が後段の遅延段の入力端子に接続され
ている。初段の遅延段の入力端子が、遅延部DLYの入
力端子Din,Dinbに接続され、最終段の遅延段の
出力端子は、遅延部DLYの出力端子Dout,Dou
tbに接続されている。
【0047】図8は、遅延部DLYの全体の構成を示す
回路図である。図示のように、遅延部DLYを構成する
各遅延段D1,D2,…,DNの構成は、図4に示す遅
延段D0の構成と同じである。例えば、遅延段D1を例
としてみると、遅延段D1はトランジスタQ101,Q
102からなる差動対、トランジスタQ104,Q10
5からなるエミッタフォロワにより構成されている。ま
た、他の遅延段D2,…,DNは、遅延段D1と同じ構
成を有する。
【0048】トランジスタQ101のベースに、入力信
号INが印加され、トランジスタQ102のベースに、
入力信号INの反転信号INBが印加されている。トラ
ンジスタQ101のコレクタが抵抗素子R101に接続
され、トランジスタQ102のコレクタが抵抗素子R1
02に接続されている。さらに、トランジスタQ101
とQ102のエミッタ同士が接続され、その接続点が電
流源を成しているトランジスタQ103のコレクタに接
続されている。
【0049】抵抗素子R101,R102は差動対の負
荷を構成している。また、トランジスタQ103と抵抗
素子R103、トランジスタQ106と抵抗素子R10
4、さらにトランジスタQ107と抵抗素子R105は
それぞれトランジスタQ101とQ102からなる差動
対、エミッタフォロワを構成しているトランジスタQ1
04およびQ105に駆動電流を供給する電流源を成し
ている。
【0050】遅延部DLYを構成する各遅延段D1,D
2,…,DNは、共通のバイアス電圧VBIASにより制御
されている。即ち、バイアス電圧VBIASがハイレベルに
保持されているとき、各遅延段D1,D2,…,DNは
ともに動作状態に設定され、遅延部DLYは、入力端子
Din,Dinbから入力された信号に対して時間T0
×Nだけ遅延させて、遅延された信号を出力端子Dou
t,Doutbに出力される。バイアス電圧VBIASがロ
ーレベルにまたはフローティング状態に保持されている
とき、遅延部DLYは停止状態に設定される。
【0051】図9は、選択部SELの構成を示す概念図
である。図示のように、選択部SELは、二つのスイッ
チSW1,SW2により構成されている。これらのスイ
ッチは、入力端子bias1,bias2から入力され
たバイアス電圧VBIAS1 ,VBIAS2 に応じてオン/オフ
状態が制御される。
【0052】例えば、入力端子bias1にハイレベル
のバイアス電圧VBIAS1 が入力され、入力端子bias
2にローレベルのバイアス電圧VBIAS2 が入力され、ま
たはフローティング状態に保持されている場合に、スイ
ッチSW1がオン状態、スイッチSW2がオフ状態にそ
れぞれ設定されるので、入力端子in1からの入力信号
が選択され、選択された信号が出力端子moutに出力
される。逆に入力端子bias1にローレベルのバイア
ス電圧VBIAS1 が入力され、入力端子bias2にハイ
レベルのバイアス電圧VBIAS2 が入力されている場合
に、スイッチSW1がオフ状態、スイッチSW2がオン
状態にそれぞれ設定されるので、入力端子in2からの
入力信号が選択され、選択された信号が出力端子mou
tに出力される。
【0053】図10は、選択部SELの一構成例を示す
回路図である。図示のように、本例の選択部SELは、
トランジスタQ1,Q2からなる差動対DP1、トラン
ジスタQ4,Q5からなる差動対DP2、トランジスタ
Q7からなるエミッタフォロワおよびトランジスタQ8
からなるエミッタフォロワにより構成されている。
【0054】抵抗素子R1,R2は差動対DP1,DP
2の負荷を構成している。トランジスタQ3と抵抗素子
R3は電流源を成しており、差動対DP1に電流を供給
し、トランジスタQ6と抵抗素子R4は電流源を成して
おり、差動対DP2に電流を供給し、トランジスタQ9
と抵抗素子R5は電流源を成しており、エミッタフォロ
ワ7に電流を供給し、さらにトランジスタQ10と抵抗
素子R6は電流源を成しており、エミッタフォロワ8に
電流を供給する。
【0055】トランジスタQ3のベースにバイアス電圧
BIAS1 が印加されているので、バイアス電圧VBIAS1
がハイレベルのとき、トランジスタQ3と抵抗素子R3
からなる電流源が差動対DP1に電流を供給する。同様
に、トランジスタQ6のベースにバイアス電圧VBIAS2
が印加されているので、バイアス電圧VBIAS2 がハイレ
ベルのとき、トランジスタQ6と抵抗素子R4からなる
電流源が差動対DP2に電流を供給する。
【0056】トランジスタQ9およびQ10のベースに
バイアス電圧VBIASが印加されている。なおバイアス電
圧VBIASは、遅延回路動作時に常にハイレベルに保持さ
れているので、トランジスタQ7,Q8からなるエミッ
タフォロワに常に電流が供給される。
【0057】差動対DP1に電流が供給されていると
き、入力端子IN1,IN1Bに入力された信号が選択
され、選択された信号はトランジスタQ7,Q8により
構成されたエミッタフォロワを通して信号MOUT,M
OUTBとして出力される。同様に、差動対DP2に電
流が供給されているとき、入力端子IN2,IN2Bに
入力された信号が選択され、選択された信号はトランジ
スタQ7,Q8により構成されたエミッタフォロワを通
して信号MOUT,MOUTBとして出力される。
【0058】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、遅延時間の異なる遅延部DLY1,DLY2に入力
信号INを入力し、切り換え制御信号SWに応じて、バ
イアス発生部BSGにより発生されたバイアス電圧V
BIAS1 ,VBIAS2 をそれぞれ遅延部DLY1,DLY2
に入力し、遅延部DLY1,DLY2の何れか一つを動
作状態に設定し、他の遅延部を停止状態に設定する。動
作状態に設定された遅延部により遅延された信号を選択
部SELにより選択して出力するので、遅延部の数分だ
け遅延時間を設定でき、且つ遅延回路全体の消費電流を
低減できる。
【0059】なお、以上説明した遅延回路は、遅延時間
の異なる二つの遅延部DLY1,DLY2により構成さ
れているが、本発明はこれに限定されるものではなく、
遅延時間の異なる複数の遅延部により構成することも可
能である。この場合に、各遅延部にそれぞれバイアス電
圧が供給される。遅延回路動作時に、これらの複数の遅
延部の内、一つの遅延部のみを動作状態に設定し、他の
遅延部を停止状態に設定し、選択部により動作状態に設
定されている遅延部の出力信号を選択し、出力すること
により、複数の異なる遅延時間を設定でき、且つ遅延回
路全体の消費電流を低減できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遅延回路
によれば、遅延回路の低消費電力化を実現でき、複数の
遅延時間を設定可能な遅延回路において、消費電力の大
幅な低減を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遅延回路の一実施形態を示すブロ
ック図である。
【図2】図1に示す遅延回路の一構成例を示す回路図で
ある。
【図3】遅延段の等価回路を示す図である。
【図4】遅延段の一構成例を示す回路図である。
【図5】遅延段の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】遅延部の等価回路を示す図である。
【図7】遅延部の構成を示す概念図である。
【図8】遅延部の全体の構成を示す回路図である。
【図9】選択部の構成を示す概念図である。
【図10】選択部の一構成例を示す回路図である。
【図11】従来の遅延回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】従来の遅延回路の一構成例を示す回路図であ
る。
【図13】選択部の構成を示す概念図である。
【図14】選択部の一構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
DLY1,DLY2,DLYa1,DLYa2…遅延
部、SEL,SELa…選択部、BSG…バイアス発生
部、D0,D1,D2,…,DN…遅延段、R1,R
2,R3,R4,R5,R6…抵抗素子、Q1,Q2,
Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10…
トランジスタ、SW1,SW2…スイッチ、VCC…電源
電圧、GND…接地電位。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バイアス電圧のレベルに応じて動作または
    停止し、共通の入力信号に対して異なる遅延時間を与え
    る少なくとも二つの遅延手段を備えた遅延回路であっ
    て、 上記各遅延手段に異なるレベルを持つ上記バイアス電圧
    を供給し、所定の遅延手段のみを動作させ、他の遅延手
    段を停止させるバイアス供給回路と、 上記バイアス供給回路からのバイアス電圧に応じて、上
    記動作状態に設定されている遅延手段の出力信号を選択
    して出力する選択回路とを有する遅延回路。
  2. 【請求項2】上記バイアス供給回路は、外部からの切り
    換え制御信号に応じて各遅延手段に所定のレベルを持つ
    バイアス電圧を供給する請求項1記載の遅延回路。
  3. 【請求項3】上記遅延手段は、入力信号に対して所定の
    遅延時間を与えて、直列に接続されている複数段の遅延
    段により構成されている請求項1記載の遅延回路。
  4. 【請求項4】上記遅延手段を構成する各遅延段は当該遅
    延手段に供給された上記バイアス電圧に応じて動作状態
    が制御される請求項3記載の遅延回路。
  5. 【請求項5】上記遅延段は、ベースに信号が入力される
    一対の差動増幅トランジスタと、 当該一対の差動増幅トランジスタに駆動電流を供給する
    第1の電流源と、 上記差動増幅トランジスタの出力信号を受けて、それに
    応じた信号を外部に出力するエミッタフォロワと、 上記エミッタフォロワに駆動電流を供給する第2の電流
    源とを有する請求項3記載の遅延回路。
  6. 【請求項6】上記遅延段の第1および第2の電流源は、
    当該遅延段に供給されるバイアス電圧に応じて駆動電流
    を供給する請求項5記載の遅延回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009153084A (ja) * 2007-12-24 2009-07-09 Fujitsu Microelectronics Ltd 可変遅延回路及びその制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009153084A (ja) * 2007-12-24 2009-07-09 Fujitsu Microelectronics Ltd 可変遅延回路及びその制御方法

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