JPH1167827A - フリップチップ接続用半導体装置 - Google Patents

フリップチップ接続用半導体装置

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JPH1167827A
JPH1167827A JP9226674A JP22667497A JPH1167827A JP H1167827 A JPH1167827 A JP H1167827A JP 9226674 A JP9226674 A JP 9226674A JP 22667497 A JP22667497 A JP 22667497A JP H1167827 A JPH1167827 A JP H1167827A
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flip
chip
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heat
connection
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JP9226674A
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Mitsuyoshi Endo
光芳 遠藤
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Toshiba Corp
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    • H01L2224/44Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで微細接続に対応し、パッケージが小
型化でき、多端子の半導体チップや高速動作を要する半
導体チップの搭載が可能な半導体装置の提供。 【解決手段】主面においてその周辺側に複数の電極パッ
ド8が配置された半導体チップ11と、電極パッド8に
それぞれ設けられたAu バンプ4と、主面側と裏面側を
電気的に接続するための複数の配線61及びビア7を有
し、主面側においてSnを主成分とするメッキが施され
た配線61の端部のパッド51が各々設けられると共
に、このパッド51とバンプ4とがAu/Sn液層反応
接続された耐熱性基材11とを具備したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に半導体チッ
プとそれを搭載するパッケージの接続構造に適用され
る、微細ピッチのフリップチップ接続用半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップとパッケージの接続方法に
は、大きく分けてワイヤボンディング方式、TAB方
式、フリップチップボンディング方式、等がある。ワイ
ヤボンディング方式は、最も一般的に用いられている方
式で、Auワイヤによるボールボンディングと、Alワ
イヤまたはAuワイヤによるウェッジボンディングがあ
る。ボンディングピッチは現状では100μm程度が限
界である。
【0003】TAB方式は、微細ピッチ接続に適してお
り、100μm以下の接続ピッチにも対応可能である。
これは、TABテープと呼ばれる、ポリイミド等の有機
テープにCuリードが形成されたものを用いる。一例と
して、SnメッキされたCuリードと、Auバンプが形
成された半導体チップの組み合わせによって、Au/S
n液層反応を利用した接続をする方式が挙げられる。微
細ピッチ接続が可能であるため、低コストの小さい半導
体チップに利用できるという長所がある。
【0004】フリップチップボンディング方式は、はん
だバンプを用いたはんだ接続、Auバンプを用いたAu
/Au固相拡散接続等がある。接続長はバンプの高さだ
けであり、先のワイヤボンディング方式やTAB方式と
較べて電気的特性は最も良い。はんだ接続の場合は、は
んだバンプのショートの危険性から、現状では接続ピッ
チは200μm程度が限界である。Au/Au固相拡散
接続の場合は、100μm以下の接続ピッチにも対応可
能である。
【0005】上述の各方式の特徴から、次のような短所
が見受けられる。ワイヤボンディング方式は100μm
以下の微細ピッチに対応できず、高コストとなる寸法の
大きな半導体チップを使わざるを得ない。また、ワイヤ
長が長いため、半導体チップの外形寸法に対しパッケー
ジの外形寸法は少なくとも3mm以上大きくなり、パッ
ケージの小型化には適していない。さらに、ワイヤ長が
長いことによりインダクタンスが大きく、電源/接地系
のインダクタンスが大きい。そのため、同時スイッチン
グノイズが大きくなり、高速動作をする半導体チップの
接続には適さない。
【0006】TAB方式は、微細接続が可能であり、低
コストとなる小さい半導体チップを利用できるが、TA
Bリードの長さは、先のワイヤボンディング方式のワイ
ヤ長以上に長くなり、前述と同じ理由でパッケージの小
型化と高速動作をするチップの接続には適さない。
【0007】フリップチップボンディング方式は、上記
した他の方式より接続長が短く、パッケージの小型化お
よび高速動作を要する半導体チップの接続には適してい
る。ただし、はんだ接続の場合は、接続ピッチが200
μm程度であり、微細接続には不適当といえる。バンプ
をエリア化することにより実効的な接続ピッチを小さく
することはできるが、エリア化するためにはチップにて
再配線を行う必要性があり多層配線構造を採用するなど
チップコストが高くなるという問題がある。また一方、
Au/Au固相拡散接続の場合は、微細接続には適して
いるが、チップと基板の平行度や平坦性に敏感であり、
これらの精度を補うため接続荷重も高い圧力を必要とす
る。従ってセラミック等の平坦性の悪い基板を使用する
場合、高精度を必要とする多端子接続は、生産性、コス
トの面から必ずしも適当とはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来では
フリップチップボンディングがパッケージの小型化およ
び高速動作が必要な半導体チップの接続には適してい
る。しかし、多端子接続に対応させるには生産性、コス
ト面を考えると改善の余地がある。
【0009】この発明は上記のような事情を考慮し、そ
の課題は、低コストにて微細接続に対応可能で、パッケ
ージの小型化ができ、かつ、多端子の半導体チップや高
速動作を要する半導体チップの搭載が可能なパッケージ
を有するフリップチップ接続用半導体装置を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の第1のフリッ
プチップ接続用半導体装置は、主面においてその周辺側
に複数の電極パッドが配置された半導体チップと、前記
電極パッドにそれぞれ設けられたAu を主成分とするバ
ンプと、主面側と裏面側を電気的に接続するための複数
の導電経路を有し、前記主面側においてSnを主成分と
するメッキが施された導電経路端部が各々設けられると
共に、前記導電経路端部と前記バンプとがAu/Sn液
層反応接続された耐熱性基材とを具備したことを特徴と
する。
【0011】また、この発明の第2のフリップチップ接
続用半導体装置は、主面においてその周辺側に複数の電
極パッドが配置された半導体チップと、前記電極パッド
にそれぞれ設けられたAu を主成分とするバンプと、主
面側と裏面側を電気的に接続するための複数の導電経路
を有し、前記主面側においてAuを主成分とするメッキ
が施された導電経路端部が各々設けられると共に、前記
導電経路端部と前記バンプとがAu/Au固相拡散接続
されたフレキシブルな耐熱性基材とを具備したことを特
徴とする。
【0012】この発明の第1のフリップチップ接続用半
導体装置は、チップコストの安価な周辺側に電極パッド
が配置された半導体チップを採用すると共に微細ピッチ
の可能なAuを主成分とするバンプを設ける。このバン
プと耐熱性基材との接続には高荷重を必要としないAu
/Sn液層反応接続が用いられるので、耐熱性基材にお
ける平坦性は重視する必要はない。
【0013】この発明の第2のフリップチップ接続用半
導体装置は、チップコストの安価な周辺側に電極パッド
が配置された半導体チップを採用すると共に微細ピッチ
の可能なAuを主成分とするバンプを設ける。耐熱性基
材との接続にはAu/Au固相拡散接続が用いられる
が、フレキシブルな耐熱性基材にて平坦性に関わる精度
は容易に補正することができるので、必ずしも高荷重を
必要としない。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施形
態に係るフリップチップ接続用半導体装置の構成を示す
断面投影図である。樹脂系のフレックス基材、例えばポ
リイミド製の耐熱性基材11を用い、主面にはフリップ
チップ接続用のパッド51を含んで微細な配線61がパ
ターニングされている。
【0015】基材11上の配線61は、例えばポリイミ
ド基材の上に図示しない薄い金属をスパッタなどで形成
し、フォトリソグラフィ技術を用いて金属上に必要なパ
ターンをレジストで形成後、電解メッキによりCuを成
長させパターニングしたものである。ここで、少なくと
も上記フリップチップ接続用のパッド51表面には、S
nメッキが施される。もちろん配線61全体表面をSn
メッキしてもよいし、配線61全体表面をまず他の金
属、例えばAuメッキし、その後、パッド51表面にS
nメッキを施してもよい。
【0016】また、図示しないが基材11の裏面側に
は、外部接続端子を接続するためのメタライズ層が形成
されている。この基材11の主面側の配線61と裏面側
とはビア7を介して電気的に接続される。
【0017】半導体チップ2は、主面においてその周辺
側に複数の電極パッド8が配置されている。電極パッド
8上には、図示しないバリヤ・メタルを介してAu を主
成分とするバンプ、Auバンプ4が形成されている。こ
のAuバンプ4と上記Snメッキされたフリップチップ
接続用のパッド51とはAu/Sn液層反応接続されて
いる。すなわち、フリップチップ接続用のパッド51に
対し、半導体チップ2上に形成されたAuバンプ4を位
置決めし、加熱/加荷重状態でAu/Sn液層反応によ
りフリップチップボンディングを達成する。
【0018】上記ポリイミド系の基材11と半導体チッ
プ2の間には充填樹脂3が注入されており、保護材とし
ての役割を果たす。また、図示しない基材11の裏面の
メタライズ層には例えば外部端子としてのはんだボール
が形成される。このようにしてフリップチップ・パッケ
ージが構成されている。
【0019】上記構成によれば、半導体チップ2は安価
なチップコストで済む、周辺側に電極パッドが配置され
た構成を採用している。それゆえ、微細ピッチの可能な
Auバンプ4を形成するのであるが、このAuバンプ4
と基材11のSnメッキのパッド51とは、Au/Sn
液層系にてフリップチップ接続ができる。他のフリップ
チップボンディング方式と比較して、はんだ接続のよう
に多量の溶融層が生成しないため、微細接続が可能で、
かつ、Au/Au固相拡散接続のような高荷重も必要と
しないため、多端子接続が可能である。また、ポリイミ
ド系の基材11自体セラミック製の基材に比べて安価で
あるという利点もある。
【0020】また、高荷重を必要としないAu/Sn液
層反応接続が用いられるので、基材11における平坦性
はそれほど重視する必要はない。従って、基材11自体
のコスト差を無視するのであれば、基材11は上記ポリ
イミド製のものに代えて例えば窒化アルミニウムのよう
なセラミック製基板や耐熱性樹脂基板を用いてもよい。
もちろん、フリップチップ接続用のパッド(51)には
Snメッキが施してあり、Au/Sn液層反応接続が用
いられる。
【0021】パッケージの小型化に関しては、図1に示
すように、パッド51から基材11中央側に配線61を
延在させビア7にて裏面につなげるような配線構造を採
用すれば、チップサイズに対してわずかにパッケージ外
形が大きいだけで済む構成となる。
【0022】図2は、この発明の第2の実施形態に係る
フリップチップ接続用半導体装置の構成を示す断面投影
図である。樹脂系のフレックス基材、例えばポリイミド
製の耐熱性基材12を用い、主面にはフリップチップ接
続用のパッド52を含んで微細な配線62がパターニン
グされている。
【0023】基材12上の配線62は、例えばポリイミ
ド基材の上に図示しない薄い金属をスパッタなどで形成
し、フォトリソグラフィ技術を用いて金属上に必要なパ
ターンをレジストで形成後、電解メッキによりCuを成
長させパターニングしたものである。ここで、少なくと
も上記フリップチップ接続用のパッド52表面には、A
uメッキが施される。もちろん配線62全体表面をAu
メッキしてもよい。
【0024】また、図示しないが基材12の裏面側に
は、外部接続端子を接続するためのメタライズ層が形成
されている。この基材12の主面側の配線62と裏面側
とはビア7を介して電気的に接続される。
【0025】半導体チップ2は、主面においてその周辺
側に複数の電極パッド8が配置されている。電極パッド
8上には、図示しないバリヤ・メタルを介してAu を主
成分とするバンプ、Auバンプ4が形成されている。こ
のAuバンプ4と上記Auメッキされたフリップチップ
接続用のパッド52とはAu/Au固相拡散接続されて
いる。すなわち、フリップチップ接続用のパッド52に
対し、半導体チップ2上に形成されたAuバンプ4を位
置決めし、第1の実施形態より高い加熱/加荷重状態で
バンプのAuとパッドのAuを固相拡散させ接続するこ
とによりフリップチップボンディングを達成する。
【0026】上記ポリイミド系の基材12と半導体チッ
プ2の間には充填樹脂3が注入されており、保護材とし
ての役割を果たす。また、図示しない基材12の裏面の
メタライズ層には例えば外部端子としてのはんだボール
が形成される。このようにしてフリップチップ・パッケ
ージが構成されている。
【0027】上記構成によれば、半導体チップ2は安価
なチップコストで済む、周辺側に電極パッドが配置され
た構成を採用している。それゆえ、微細ピッチの可能な
Auバンプ4を形成するのであるが、このAuバンプ4
と基材12のAuメッキのパッド52とは、Au/Au
固相拡散系にてフリップチップ接続される。他のフリッ
プチップボンディング方式と比較して、はんだ接続のよ
うに多量の溶融層が生成しないため、微細接続が可能で
ある。Au/Au固相拡散接続の場合は、通常、高荷重
が必要とされるが、フレキシブルな基材12を用いてい
るので平坦性に関わる精度は容易に補正することができ
る。これにより接続時に必ずしも従来技術のような高荷
重を必要としない。従って、多端子接続の製品に対し、
生産性向上が期待でき、生産コストの低減につながる。
また、ポリイミド系の基材12自体セラミック製の基材
に比べて安価であるという利点もある。
【0028】パッケージの小型化に関しては、この図2
に示すように、パッド52から基材12中央側に配線を
延在させビア7にて裏面につなげるような配線構造を採
用すれば、チップサイズに対してわずかにパッケージ外
形が大きいだけで済む構成となる。
【0029】上記の第1及び第2の実施形態の構成より
パッケージの外部端子数がさらに多い場合や、外部端子
のピッチが大きい場合は、外部端子を配列するためにパ
ッケージが半導体チップよりもかなり大きくなってしま
う。そのような場合においても、基材11または12の
配線構造を工夫することにより、高速動作への対応が可
能である。これにつき、以下説明する。
【0030】図3は、この発明の第3の実施形態に係る
フリップチップ接続用半導体装置の構成を示す断面投影
図である。樹脂系のフレックス基材、例えばポリイミド
製の耐熱性基材13を用い、主面には配線端部であるフ
リップチップ接続用のパッド53を含んで微細な配線6
3がパターニングされている。
【0031】基材13上の配線63は、ビア71を介す
る電源/接地系の配線63aと、ビア72を介する信号
系の配線63bを含む。電源/接地系の配線63aの方
が信号系の配線63bより距離が短い。これは、電源/
接地系の配線63aをフリップチップ接続位置とできる
だけ近い基材13裏面の外部端子に接続するための構成
である。これにより、配線インダクタンスの低減が可能
である。
【0032】このような実施形態においても、上記フリ
ップチップ接続用のパッド53表面には、Snメッキあ
るいはAuメッキが施されている。また、半導体チップ
21は、主面においてその周辺側に複数の電極パッド8
1が配置されている。電極パッド81上には、図示しな
いバリヤ・メタルを介してAu を主成分とするAuバン
プ41が形成されている。
【0033】すなわち、フリップチップ接続用のパッド
53表面がSnメッキされているのであれば、第1の実
施例と同様に、Auバンプ41とパッド53とはAu/
Sn液層反応接続され、フリップチップボンディングが
達成される。この場合、基材13は、上記ポリイミド製
のものに代えてセラミック製あるいは耐熱性樹脂製のパ
ッケージ基材を用いてもよい。
【0034】また、フリップチップ接続用のパッド53
表面がAuメッキされているのであれば、第2の実施例
と同様に、Auバンプ41とパッド53とはAu/Au
固相拡散接続され、フリップチップボンディングが達成
される。
【0035】その他、第1、第2の実施形態と同様に、
図示しないが基材13の裏面側には、外部接続端子を接
続するためのメタライズ層が形成されている。上記基材
13と半導体チップ21の間には充填樹脂3が注入され
ており、保護材としての役割を果たす。また、図示しな
い基材13の裏面のメタライズ層には外部端子、例えば
はんだボールが形成される。このようにしてフリップチ
ップ・パッケージが構成されている。
【0036】図4は、この発明の第4の実施形態に係る
フリップチップ接続用半導体装置の構成を示す断面投影
図である。樹脂系のフレックス基材、例えばポリイミド
製の耐熱性基材14を用い、主面には配線端部であるフ
リップチップ接続用のパッド54を含んで微細な配線6
4がパターニングされている。
【0037】基材14上の配線64は、ビア71を介す
る電源/接地系の配線64aと、ビア72を介する信号
系の配線64bを含む。また、基材14の内層に、電源
/接地系の配線64aと電気的に接続するプレート状の
電源/接地系の導電層9を備えている。配線64aは、
ビア71を介して上記電源/接地系の導電層9につなが
る。導電層9はビア73を介して基材14裏面の外部端
子(例えば、はんだボール)102と電気的に接続され
ている。配線64bは、ビア72を介して導電層9のプ
レートの開口部から基材14裏面の外部端子102と電
気的に接続されている。
【0038】上記構成では、電源/接地系の配線64a
は、フリップチップ接続用のパッド54から基材14中
央側に延在させるように形成し、信号系の配線64b
は、パッド54から基材14周辺側に延在させるように
形成する。これにより、導電層9のプレートへの電源/
接地系の配線64aの方が信号系の配線64bより容易
に距離を短くできる。これにより、低インダクタンス化
を可能としている。この結果、多端子接続で高速動作す
る半導体チップの搭載も可能である。
【0039】なお、プレート状の電源/接地系の導電層
9は複数層配備してもよく、基材の内層の他に基材の裏
面に設けてもよい(導電層9’)。その場合、導電層
9’は図示しないが外部端子102と接続されるメタラ
イズ層と絶縁層によって絶縁され、外部端子102と接
触しないように開口部を有してこの開口部を介して外部
端子102を導出するように構成される。このようなプ
レート状の電源/接地系の導電層9(または9’)を設
ける構成により、インダクタンスの低減に寄与する。ま
た、基材14の剛性の強化にも寄与する。
【0040】上記実施形態においても、上記フリップチ
ップ接続用のパッド54表面には、Snメッキあるいは
Auメッキが施されている。そして、半導体チップ22
は、主面においてその周辺側に複数の電極パッド81が
配置されている。電極パッド81上には、図示しないバ
リヤ・メタルを介してAu を主成分とするAuバンプ4
1が形成されている。
【0041】すなわち、フリップチップ接続用のパッド
54表面がSnメッキされているのであれば、第1の実
施例と同様に、Auバンプ41とパッド54とはAu/
Sn液層反応接続され、フリップチップボンディングが
達成される。この場合、基材14は、上記ポリイミド製
のものに代えてセラミック製あるいは耐熱性樹脂製のパ
ッケージ基材を用いてもよい。
【0042】また、フリップチップ接続用のパッド54
表面がAuメッキされているのであれば、第2の実施例
と同様に、Auバンプ41とパッド54とはAu/Au
固相拡散接続され、フリップチップボンディングが達成
される。
【0043】その他、第1、第2の実施形態と同様に、
上記基材14と半導体チップ21の間には充填樹脂3が
注入されており、保護材としての役割を果たす。このよ
うにしてフリップチップ・パッケージが構成されてい
る。
【0044】図5は、この発明の第5の実施形態に係る
フリップチップ接続用半導体装置の構成を示す要部の断
面図である。この構成は前記第3または第4の実施形態
に示したような基材、すなわち、パッケージの外部端子
数が多く、パッケージが半導体チップよりもかなり大き
くなってしまうような場合のパッケージ形態の応用例を
示すものである。
【0045】例えば、第4の実施形態で示した樹脂系の
フレックス基材(例えばポリイミド製)14を用い、半
導体チップ22のAuバンプ41と、Au/Sn液層反
応接続、あるいはAu/Au固相拡散接続によりフリッ
プチップボンディングされた構成に対して、キャップ部
材によるパッケージを提供する。
【0046】すなわち、上記基材14と半導体チップ2
2の間には充填樹脂3が保護材として形成されている。
さらに、絶縁性の接着部材501により金属キャップ5
02が前記半導体チップ22周囲の前記基材14主面を
含んで半導体チップ22を覆うように固着されている。
金属キャップ502は例えば銅製またはステンレス製の
ものを採用する。
【0047】図6は、この発明の第6の実施形態に係る
フリップチップ接続用半導体装置の構成を示す要部の断
面図である。この構成は第5の実施形態と同様に、前記
第3または第4の実施形態に示したような基材、すなわ
ち、パッケージの外部端子数が多く、パッケージが半導
体チップよりもかなり大きくなってしまうような場合の
パッケージ形態の他の応用例を示すものである。
【0048】例えば、第4の実施形態で示した樹脂系の
フレックス基材(例えばポリイミド製)14を用い、半
導体チップ22のAuバンプ41と、Au/Sn液層反
応接続、あるいはAu/Au固相拡散接続によりフリッ
プチップボンディングされた構成に対して、さらなる樹
脂部材によるパッケージを提供する。
【0049】すなわち、上記基材14と半導体チップ2
2の間には充填樹脂3が保護材として形成されている。
さらに、モールド樹脂601により前記半導体チップ2
1周囲の前記基材14主面を含んで半導体チップ22を
覆っている。
【0050】上記第5、第6の実施形態によれば、樹脂
系のフレックス基材14において半導体チップ22より
大きい分のエリアの強度を高めることができる。このよ
うな効果は、第3の実施形態で用いたような、樹脂系の
フレックス基材(例えばポリイミド製)13を用いるこ
とにしても同様に得ることができる。
【0051】以上、各実施形態によれば、フリップチッ
プボンディング方式を採用して多端子接続の半導体チッ
プの、動作高速性、生産性、コストを改善しつつパッケ
ージの小型化を図ることができる。第1、第2の実施形
態では、パッケージ外形は、チップ外形より1mm大き
いだけで済む構成が達成可能である。また、微細接続が
可能で、多端子接続に適した構成となり、第3〜第6の
実施形態を採用するとして例えば、接続ピッチ60μm
で600端子の接続が可能である。
【0052】さらに、フリップチップ接続パッドと外部
端子の距離が短い、または、短い配線で内層の電源/接
地系の導電層と接続されるため、電源/接地系のインダ
クタンスが小さく、同時スイッチングノイズが小さいた
めに、高速動作のチップに対応可能である。各実施形態
におけるパッケージにおいては、従来のクアッドフラッ
トパッケージに較べ、同時スイッチングノイズ値を1/
5〜1/10に低減することができ、搭載可能な半導体
チップの周波数も2倍〜10倍とすることができる。
【0053】なお、各実施形態で用いられた樹脂系のフ
レックス基材は、ポリイミド系に限らず、フレックス性
に富むもの、熱可塑性、熱硬化性の樹脂を含んだものも
用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
半導体チップを搭載する基材を工夫することで、低コス
トにて微細接続に対応可能で、パッケージの小型化がで
き、かつ、多端子の半導体チップや高速動作を要する半
導体チップの搭載が可能なパッケージを有するフリップ
チップ接続用半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す断面投影図。
【図2】この発明の第2の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す断面投影図。
【図3】この発明の第3の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す断面投影図。
【図4】この発明の第4の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す断面投影図。
【図5】この発明の第5の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す要部の断面図。
【図6】この発明の第6の実施形態に係るフリップチッ
プ接続用半導体装置の構成を示す要部の断面図。
【符号の説明】
11,12,13,14…耐熱性基材(ポリイミド製) 2,21,22…半導体チップ 3…充填樹脂 4,41…Auバンプ 51,52,53,54…フリップチップ接続用のパッ
ド 61,62,63,64(64a,64b)…配線 7,71,72,73…ビア 8,81…半導体チップの電極パッド 9,9’…電源/接地系の導電層 102…外部端子 501…接着部材 502…金属キャップ 601…モールド樹脂

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面においてその周辺側に複数の電極パ
    ッドが配置された半導体チップと、 前記電極パッドにそれぞれ設けられたAu を主成分とす
    るバンプと、 主面側と裏面側を電気的に接続するための複数の導電経
    路を有し、前記主面側においてSnを主成分とするメッ
    キが施された導電経路端部が各々設けられると共に、前
    記導電経路端部と前記バンプとがAu/Sn液層反応接
    続された耐熱性基材とを具備したことを特徴とするフリ
    ップチップ接続用半導体装置。
  2. 【請求項2】 主面においてその周辺側に複数の電極パ
    ッドが配置された半導体チップと、 前記電極パッドにそれぞれ設けられたAu を主成分とす
    るバンプと、 主面側と裏面側を電気的に接続するための複数の導電経
    路を有し、前記主面側においてAuを主成分とするメッ
    キが施された導電経路端部が各々設けられると共に、前
    記導電経路端部と前記バンプとがAu/Au固相拡散接
    続されたフレキシブルな耐熱性基材とを具備したことを
    特徴とするフリップチップ接続用半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性基材は樹脂系のフレックス基
    材であることを特徴とする請求項1または2いずれか一
    項に記載のフリップチップ接続用半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記耐熱性基材はポリイミド製であるこ
    とを特徴とする請求項1または2いずれか一項に記載の
    フリップチップ接続用半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体チップと前記耐熱性基材との
    間に設けられる保護部材を具備することを特徴とする請
    求項1または2いずれか一項に記載のフリップチップ接
    続用半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性基材の導電経路は、第1のビ
    アを介する電源/接地系の配線と、第2のビアを介する
    信号系の配線とを含み、前記信号系の配線より前記電源
    /接地系の配線の方が距離が短いことを特徴とする請求
    項1または2いずれか一項に記載のフリップチップ接続
    用半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記耐熱性基材の内層または裏面に、前
    記導電経路の少なくとも1つと電気的に接続された一層
    以上の電源/接地系の導体層を具備していることを特徴
    とする請求項1または2いずれか一項に記載のフリップ
    チップ接続用半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記耐熱性基材の導電経路は、第1のビ
    アを介して前記電源/接地系の導体層につながる電源/
    接地系の配線と、第2のビアを介する信号系の配線とを
    含み、前記信号系の配線より前記電源/接地系の配線の
    方が距離が短いことを特徴とする請求項7に記載のフリ
    ップチップ接続用半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記電源/接地系の配線は、前記耐熱性
    基材主面において前記導電経路端部から基材中央側に延
    在し、前記信号系の配線は、前記耐熱性基材主面におい
    て前記導電経路端部から基材周辺側に延在することを特
    徴とする請求項6記載のフリップチップ接続用半導体装
    置。
  10. 【請求項10】 前記半導体チップと前記耐熱性基材と
    の間に設けられる保護部材と、 前記半導体チップ周囲の前記耐熱性基材主面を含んで前
    記半導体チップを覆うキャップ部材とを具備することを
    特徴とする請求項1または2いずれか一項に記載のフリ
    ップチップ接続用半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記半導体チップと前記耐熱性基材と
    の間に設けられる保護部材と、 前記半導体チップ周囲の前記耐熱性基材主面を含んで前
    記半導体チップを覆う樹脂部材とを具備することを特徴
    とする請求項1または2いずれか一項に記載のフリップ
    チップ接続用半導体装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7217370B2 (en) 2001-09-05 2007-05-15 Hitachi Cable, Ltd. Wiring board and process for producing the same
JPWO2009048154A1 (ja) * 2007-10-12 2011-02-24 日本電気株式会社 半導体装置及びその設計方法

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US7217370B2 (en) 2001-09-05 2007-05-15 Hitachi Cable, Ltd. Wiring board and process for producing the same
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