JPH1167706A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH1167706A
JPH1167706A JP21843497A JP21843497A JPH1167706A JP H1167706 A JPH1167706 A JP H1167706A JP 21843497 A JP21843497 A JP 21843497A JP 21843497 A JP21843497 A JP 21843497A JP H1167706 A JPH1167706 A JP H1167706A
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JP
Japan
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pure water
chemical
flow rate
chemical liquid
water pressure
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JP21843497A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Nakagawa
良幸 中川
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液流量の変動に起因した処理液の濃度変動
を抑制することができる基板処理装置を提供する。 【解決手段】 薬液導入弁9は入口側の薬液圧力と出口
側の純水圧力との差圧に応じた流量の薬液を、純水供給
路2の純水中に導入する。薬液流量帰還制御部80は、
目標値設定部30で設定された薬液流量目標値a1と、
薬液流量センサ18で検出された薬液流量現在値b1と
の偏差を求め、この薬液流量偏差を打ち消すような薬液
流量操作量を算出し、この薬液流量操作量を薬液流量操
作電圧Vd1に変換して出力する。この薬液流量操作電
圧Vd1に基づき薬液圧力調節器19が薬液供給路11
の薬液圧力を調節することにより、薬液流量を一定に維
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示器用ガラス基板などの基板に、処理液で表面処理
を施す基板処理装置に係り、特に、薬液と純水とを混合
して得られる処理液の濃度を制御するための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の基板処理装置として、例
えば特開平7−22369号公報に記載された装置が知
られている。この装置は、基板に表面処理を施す基板処
理槽と、この基板処理槽に処理液を供給する処理液供給
部とから構成されている。処理液供給部には、純水供給
路と薬液供給路とが設けられている。純水供給路は基板
処理槽と純水供給源との間に接続されている。薬液供給
路は、その一端が薬液タンク内の薬液中に導入されてお
り、その他端は薬液導入弁を介して純水供給路に接続さ
れている。薬液タンク内には加圧された窒素ガスが導入
されており、そのガス圧で薬液タンク内の薬液が加圧さ
れることにより、薬液が薬液供給路に圧送されるように
なっている。
【0003】薬液導入弁は、その入口側に薬液供給路
が、その出口側に純水供給路が、それぞれ接続されてお
り、入口側の薬液圧力と、出口側の純水圧力との差圧に
応じた流量の薬液を、出口側の純水供給路に導入するよ
うに構成されている。
【0004】薬液供給路には薬液の圧力を検出する圧力
センサが取付けられている。この圧力センサの検出信号
は、薬液タンク内に導入される窒素ガスの圧力を制御す
るガス圧力制御部に与えられる。ガス圧力制御部は、こ
の検出信号と予め定められた基準値との偏差を求め、こ
の偏差を打ち消すように窒素ガスの圧力を制御する。そ
の結果、薬液供給路内の薬液圧力が一定に維持される。
一方、純水供給路には純水圧力調節器(圧力制御弁)が
設けられている。この純水圧力調節器によって、その二
次側の純水供給路を流通する純水の圧力および流量がそ
れぞれ一定値に設定される。
【0005】以上のようにして、薬液導入弁の入口側の
薬液圧力が一定になるように制御されるとともに、薬液
導入弁の出口側の純水圧力が一定値に設定されることに
より、入口側の薬液圧力と出口側の純水圧力との差圧が
一定になり、その差圧に応じた流量の薬液が純水中に導
入されて、所定濃度の処理液が得られるようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。上述したように、薬液供給路内の薬液圧力は一定
値になるように制御されている。したがって、薬液供給
路内の流路抵抗が変化しないかぎり、薬液流量は一定に
なる。しかし、薬液供給路の流路抵抗は必ずしも一定で
はない。例えば、常温の処理液で基板を処理する場合、
薬液供給路に常温の薬液が流通し、加熱された処理液で
処理する場合には加熱された薬液が流通する。常温の薬
液が流通する場合と、加熱された薬液が流通する場合と
では、薬液供給路の熱的変形に違いが生じる。つまり、
流通する薬液の温度によって薬液供給路の流路抵抗に違
いが生じる。その結果、薬液供給路の薬液圧力を一定に
しても、薬液供給路の流路抵抗が変化するので、薬液の
流量が変動する。薬液流量の変動は処理液の濃度変動を
招く。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、薬液供給路を流通する薬液の流量変動
に起因した処理液の濃度変動を抑制することができる基
板処理装置を提供することを主たる目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、純水と薬液とを混合して
得られた処理液で基板の表面処理を行う基板処理装置で
あって、処理液で基板の表面処理を行う基板処理部と、
前記基板処理部と純水供給源との間に接続される純水供
給路と、薬液を貯留する密閉構造の薬液タンクと、前記
薬液タンク内の薬液中に一端が導入された薬液供給路
と、前記薬液タンク内の薬液を前記薬液供給路に送りだ
す薬液圧送手段と、入口側が前記薬液供給路の他端に、
出口側が前記純水供給路に接続され、入口側の薬液圧力
と、出口側の純水圧力との差圧に応じた流量の薬液を前
記純水供給路内に導入する薬液導入弁と、薬液流量操作
量に基づいて、前記薬液供給路内の薬液圧力を調節する
薬液圧力調節器と、前記薬液供給路に流通させる薬液の
薬液流量目標値を設定する目標値設定手段と、薬液が前
記純水供給路に導入される位置よりも上流側の前記純水
供給路に配設され、予め設定された所定の純水流量操作
量に基づいて、前記純水供給路内の純水圧力を一定に維
持する純水圧力調節器と、前記薬液流量目標値と薬液流
量現在値との流量偏差を求め、この流量偏差を打ち消す
ように、前記薬液圧力調節器に与える薬液流量操作量を
調節して設定する薬液流量帰還制御手段とを備え、前記
薬液流量帰還制御手段は、前記目標値設定手段から与え
られた薬液流量目標値と、薬液流量現在値との流量偏差
を求める薬液流量偏差算出手段と、この流量偏差を打ち
消すような薬液流量操作量を算出する薬液流量操作量算
出手段とを含むことを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、純水と薬液とを
混合して得られた処理液で基板の表面処理を行う基板処
理装置であって、処理液で基板の表面処理を行う基板処
理部と、前記基板処理部と純水供給源との間に接続され
る純水供給路と、薬液を貯留する密閉構造の薬液タンク
と、前記薬液タンク内の薬液中に一端が導入され、他端
が前記純水供給路の途中に接続された薬液供給路と、前
記薬液タンク内の薬液を前記薬液供給路に送りだす薬液
圧送手段と、薬液流量操作量に基づいて弁の開度を操作
することによって、前記薬液供給路内の薬液流量を調節
する薬液流量調節弁と、前記薬液供給路に流通させる薬
液の薬液流量目標値を設定する目標値設定手段と、薬液
が前記純水供給路に導入される位置よりも上流側の前記
純水供給路に配設され、予め設定された所定の純水流量
操作量に基づいて、前記純水供給路内の純水圧力を一定
に維持する純水圧力調節器と、前記薬液流量目標値と薬
液流量現在値との流量偏差を求め、この流量偏差を打ち
消すように、前記薬液流量調節弁に与える薬液流量操作
量を調節して設定する薬液流量帰還制御手段とを備え、
前記薬液流量帰還制御手段は、前記目標値設定手段から
与えられた薬液流量目標値と、薬液流量現在値との流量
偏差を求める薬液流量偏差算出手段と、この流量偏差を
打ち消すような薬液流量操作量を算出する薬液流量操作
量算出手段とを含むことを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の装置において、前記装置はさらに、前記純水供給路内
の純水圧力現在値を求め、この純水圧力現在値が予め定
められた純水圧力基準値よりも高くなったときは、薬液
圧力を高くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
液圧力調節器に与え、純水圧力現在値が前記純水圧力基
準値よりも低くなったときは、薬液圧力を低くする方向
に薬液流量操作量を補正して前記薬液圧力調節器に与え
る純水圧力変動帰還手段を備え、前記純水圧力変動帰還
手段は、前記純水供給路内の純水圧力現在値を実測する
純水圧力検出手段と、前記実測された純水圧力現在値
と、予め定められた純水圧力基準値とを比較することに
より、純水圧力現在値の圧力変動値を求める純水圧力変
動値算出手段と、この純水圧力変動値を前記薬液流量操
作量に加算して前記薬液圧力調節器に与える純水圧力変
動値加算手段とを含むものである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の装置において、前記装置はさらに、前記純水供給路内
の純水圧力現在値を求め、この純水圧力現在値が予め定
められた純水圧力基準値よりも高くなったときは、薬液
流量を多くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
液流量調節弁に与え、純水圧力現在値が前記純水圧力基
準値よりも低くなったときは、薬液流量を少なくする方
向に薬液流量操作量を補正して前記薬液流量調節弁に与
える純水圧力変動帰還手段を備え、前記純水圧力変動帰
還手段は、前記純水供給路内の純水圧力現在値を実測す
る純水圧力検出手段と、前記実測された純水圧力現在値
と、予め定められた純水圧力基準値とを比較することに
より、純水圧力現在値の圧力変動値を求める純水圧力変
動値算出手段と、この純水圧力変動値を前記薬液流量操
作量に加算して前記薬液流量調節弁に与える純水圧力変
動値加算手段とを含むものである。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の装置において、前記装置はさらに、前記純水供給路内
の純水圧力現在値を求め、この純水圧力現在値が予め定
められた純水圧力基準値よりも高くなったときは、薬液
圧力を高くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
液圧力調節器に与え、純水圧力現在値が前記純水圧力基
準値よりも低くなったときは、薬液圧力を低くする方向
に薬液流量操作量を補正して前記薬液圧力調節器に与え
る純水圧力変動帰還手段を備え、前記純水圧力変動帰還
手段は、前記純水供給路内の純水流量現在値に基づいて
純水圧力現在値を演算によって求める純水圧力算出手段
と、前記算出された純水圧力現在値と、予め定められた
純水圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在
値の圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、こ
の純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前記
薬液圧力調節器に与える純水圧力変動値加算手段とを含
むものである。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項2に記載
の装置において、前記装置はさらに、前記純水供給路内
の純水圧力現在値を求め、この純水圧力現在値が予め定
められた純水圧力基準値よりも高くなったときは、薬液
流量を多くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
液流量調節弁に与え、純水圧力現在値が前記純水圧力基
準値よりも低くなったときは、薬液流量を少なくする方
向に薬液流量操作量を補正して前記薬液流量調節弁に与
える純水圧力変動帰還手段を備え、前記純水圧力変動帰
還手段は、前記純水供給路内の純水流量現在値に基づい
て純水圧力現在値を演算によって求める純水圧力算出手
段と、前記算出された純水圧力現在値と、予め定められ
た純水圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現
在値の圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、
この純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前
記薬液流量調節弁に与える純水圧力変動値加算手段とを
含むものである。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1または
2に記載の装置において、前記装置はさらに、純水流量
現在値と処理液の濃度現在値とに基づき、薬液流量現在
値を演算によって求める薬液流量現在値算出手段を備
え、前記算出された薬液流量現在値を前記薬液流量偏差
算出手段に与えるものである。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項1または
2に記載の装置において、前記目標値設定手段は、時間
の経過と共に変化する薬液流量目標値を設定するもので
ある。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の装置において、前記目標値設定手段は、純水で満たさ
れている前記基板処理部内に処理液の供給を開始した時
点から、前記基板処理部内が処理液で置換され終わるま
での間において、薬液流量目標値の初期目標値を、その
後の目標値よりも高く設定するものである。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。薬液圧送手段が薬液タンク内の薬液を薬液供給路に
送り出す。薬液圧力調節器が薬液流量操作量に基づい
て、薬液供給路内の薬液の圧力を一定に調節する。圧力
調節された薬液を薬液供給路を介して薬液導入弁の入口
側に供給する。一方、純水圧力調節器が所定の純水流量
操作量に基づいて、純水供給路内の純水の圧力を調節す
る。圧力調節された純水を純水供給路を介して薬液導入
弁の出口側に供給する。その結果、薬液導入弁の入口側
の薬液圧力と出口側の純水圧力との差圧に応じた流量の
薬液が純水中に導入される。このとき、薬液供給路内の
流路抵抗が変化して、薬液流量が変動すると、薬液流量
帰還制御手段が次のようにして、その薬液流量の変動を
抑制する。すなわち、薬液流量偏差算出手段が、目標値
設定手段から与えられる薬液流量目標値と、薬液流量現
在値との流量偏差を求める。続いて、薬液流量操作量算
出手段が、この流量偏差を打ち消すような薬液流量操作
量を算出し、この薬液流量操作量を薬液圧力調節器に与
える。これにより薬液供給路内の薬液圧力を調節して、
薬液流量を一定に維持する。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、薬液流量
調節弁が薬液流量操作量に基づいて弁の開度を操作する
ことによって、薬液供給路内に所定流量の薬液が流通し
て、純水供給路内の純水に導入される。このとき、薬液
供給路内の流路抵抗が変化して、薬液流量が変動する
と、薬液流量帰還制御手段が、その薬液流量の変動を抑
制する。薬液流量帰還制御手段の動作は、請求項1に記
載の発明の場合と同様であるので、ここでの説明は省略
する。
【0019】請求項3に記載の発明の作用は次のとおり
である。請求項1に記載の発明では、薬液供給路内の薬
液の流量変動を検出し、これに基づいて薬液流量操作量
を算出することにより、薬液の流量が一定になるように
制御した。ところで、加熱された処理液で基板を処理す
る場合、薬液を加熱するだけでなく、純水も加熱され
る。加熱された純水が純水供給路を流れると、純水圧力
調節器そのものが熱的に変形して、二次側の純水供給路
の純水圧力が変動することがある。その結果、薬液導入
弁の入口側の薬液圧力を一定に維持しているにもかかわ
らず、入口側の薬液圧力と出口側の純水圧力との差圧が
変動する。この差圧変動により、純水中に導入される薬
液流量が変動して、処理液の濃度が変動するという不具
合を招く。
【0020】請求項3に記載の発明は、このような不具
合をも解消するために、純水圧力変動帰還手段を備えて
いる。すなわち、純水圧力検出手段が純水供給路内の純
水圧力現在値を実測する。そして、純水圧力変動算出手
段が、実測された純水圧力現在値と、予め定められた純
水圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在値
の圧力変動値を求める。純水圧力変動値加算手段が、こ
の純水圧力変動値を薬液流量操作量に加算することによ
り、純水圧力の変動に応じて、薬液圧力を変化させる。
つまり、純水圧力が高くなると、それに追随して薬液圧
力も高くなり、逆に、純水圧力が低くなると、それに追
随して薬液圧力も低くなるので、薬液導入弁の入口側と
出口側との差圧が常に一定なり、純水供給路の純水中に
常に一定量の薬液が導入される。
【0021】なお、請求項3の発明において、純水圧力
変動帰還手段を設けなくても、純水供給路内の純水の圧
力変動に起因して、純水中に導入される薬液の流量が変
動すると、薬液流量帰還制御手段がその薬液流量の変動
を検知し、その変動を抑えようと制御する。しかし、純
水供給路内の純水圧力の変動が生じてから、薬液供給路
内の薬液流量が変動するまでには時間遅れをともなう。
換言すれば、純水供給路内の純水圧力の変動に起因した
薬液流量の変動を、薬液流量帰還制御手段によって抑制
しようとすると、それだけ時間がかかる。これに対し
て、上述した純水圧力変動帰還手段を用いた場合、純水
供給路内に純水圧力の変動が生じると、薬液流量の変動
の有無にかかわらず、即座に薬液流量操作量を補正する
ので、純水圧力変動に起因した薬液流量の変動を速やか
に抑制することができる。
【0022】請求項4に記載の発明の作用は次のとおり
である。請求項3の発明では純水供給路の純水圧力の変
動に応じて薬液圧力を制御したが、請求項4の発明では
薬液供給路の薬液流量を直接的に制御している。すなわ
ち、純水供給路内の純水圧力が高くなると、純水中に導
入される薬液流量が減るので、純水圧力変動帰還手段が
薬液流量を多くする方向に薬液流量操作量を補正する。
補正した薬液流量操作量を薬液流量調節弁に与える。こ
れにより薬液流量調節弁の開度が大きくなって、薬液流
量が増加する。逆に、純水供給路内の純水圧力が低くな
ると、純水中に導入される薬液流量が増えるので、純水
圧力変動帰還手段が薬液流量を少なくする方向に薬液流
量操作量を補正する。その結果、薬液流量調節弁の開度
が小さくなって、薬液流量が減少する。このように純水
供給路内の純水圧力が変動したことに起因した薬液流量
の変動を抑制するように、薬液流量が直接的に制御され
るので、純水供給路の純水中には常に一定量の薬液が導
入される。また、請求項3の発明で説明したと同様に、
請求項4の発明によっても、純水供給路内に純水圧力の
変動が生じると、薬液流量の変動の有無にかかわらず、
純水圧力変動帰還手段が即座に薬液流量操作量を補正す
るので、純水圧力変動に起因した薬液流量の変動を速や
かに抑制することができる。
【0023】請求項5および請求項6に記載の発明によ
れば、純水圧力算出手段が、純水供給路内の純水流量現
在値に基づいて純水圧力現在値を演算によって求める。
以下、請求項3および請求項4の発明と同様に、純水圧
力変動値算出手段が純水圧力現在値の圧力変動値を求
め、純水圧力変動値加算手段が薬液流量操作量を補正す
る。
【0024】請求項7に記載の発明によれば、薬液流量
現在値算出手段が、純水流量現在値と処理液の濃度現在
値とに基づき、薬液流量現在値を演算によって求め、算
出された薬液流量現在値を薬液流量偏差算出手段に与え
る。その他の作用は請求項1および請求項2に記載の発
明と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0025】請求項8に記載の発明によれば、目標値設
定手段が、時間の経過と共に変化する薬液流量目標値を
設定することにより、基板処理部内の処理液の平均濃度
の立ち上がりを速めるなど、基板処理装置の制御の自由
度を高くすることができる。
【0026】請求項9に記載の発明の作用は次のとおり
である。薬液の流量目標値を時間的に一定値に設定する
と、次のような不具合が予想される。すなわち、純水で
満たされている基板処理部に、薬液と純水とを混合して
得られた処理液の供給を開始した置換の初期段階におい
て、基板処理部内は純水で満たされている関係で、基板
処理部内の処理液の濃度を所望の濃度に到達させるのに
長い時間を要し、結果として処理効率が低下する。この
ような不具合を解消するために、請求項9に係る発明
は、処理液の供給を開始した置換の初期段階では、純水
流量に対して薬液流量の割合を高くして、濃度の高い処
理液を基板処理部内に供給することにより、基板処理部
内の処理液の平均濃度の立ち上がりを速めている。そし
て、基板処理部内の処理液の平均濃度がある程度高くな
った段階で、薬液流量を小さくして、所定濃度の処理液
を基板処理部に供給している。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。 A:第1実施例 A1:第1実施例装置の構成 本実施例に係る基板処理装置の概略構成を図1を参照し
て説明する。この基板処理装置は、純水と薬液とを混合
して得られた処理液で、半導体ウエハなどの基板Wの表
面処理を行うものである。この基板処理装置は、大きく
分けて、処理液を貯留して基板Wの表面処理を行う基板
処理部である基板処理槽1と、この基板処理槽1に処理
液を供給する処理液供給系統と、処理液供給系統を制御
する制御系とで構成されている。
【0028】基板処理槽1は、槽底部から処理液の供給
を受け、余剰の処理液はオーバーフローして排出するよ
う構成されている。通常、この種の基板処理装置は、複
数個の基板処理槽1を備え、各基板処理槽1には個別の
処理液供給系統によって処理液が供給されるよう構成さ
れる。ただし、本明細書では説明の簡単のために、単一
の基板処理槽1を備えた基板処理装置を例に採って説明
するが、本発明は複数個の基板処理槽1を備えた基板処
理装置にも適用することができる。また、本発明は、基
板処理槽を用いるものではなく、基板を1枚ずつ処理す
る処理部を備えた基板処理装置にも適用できる。
【0029】A2:処理液供給系(特に、純水供給系
統)の構成 処理液供給系統は、純水供給系統と薬液供給系統とで構
成されている。まず、純水供給系統について説明する。
基板処理槽1と純水供給源との間が純水供給路2で接続
されている。純水供給路2には、純水供給源側から順
に、純水圧力調節器3、薬液混合部5が配設されてい
る。純水圧力調節器3は、電空変換器6から与えられた
空気圧(以下、パイロット圧という)に応じて、純水圧
力調節器3の二次側の純水圧力を調節する制御弁であ
る。
【0030】具体的には、純水圧力調節器3は、その内
部にダイヤフラムに連動する弁体を備えている。このダ
イヤフラムの一方面にパイロット圧が、他方面に二次側
の純水圧力がそれぞれ作用する。両圧力に差圧があると
ダイヤフラムが変形して弁体の開度が変わる。両圧力が
平衡したところで弁体が静止する。つまり、純水圧力調
節器3の二次側の純水圧力がパイロット圧に平衡するよ
うに弁体が変位する。したがって、一定のパイロット圧
を与えることにより、純水圧力調節器3の二次側の純水
圧力を一定にすることができる。その結果、純水圧力調
節器3の二次側の純水供給路2の流路抵抗が変化しない
限り、純水供給路2を流通する純水の流量を一定にする
ことができる。
【0031】電空変換器6は、供給された加圧空気(圧
空)を、後述する制御系からの操作電圧に応じた空気圧
(パイロット圧)に変換して出力する。さらに、純水供
給路2には、これを流通する純水の圧力を検出する純水
圧力センサ7が配設されている。その純水圧力検出信号
(純水圧力現在値e2)は後述する制御系に与えられ
る。
【0032】薬液混合部5には、純水供給路2を開閉す
る純水供給弁8と、純水供給路2の純水中に異なる種類
の薬液を個別に導入する複数個の薬液導入弁9と、各薬
液導入弁9の出口側にそれぞれ接続されて薬液供給路1
1を開閉する薬液供給弁10とが配設されている。
【0033】図2は薬液導入弁の構造を示しており、薬
液供給弁10の機能も兼ね備えている。薬液導入弁9
は、図2に示すように、純水供給路2の途中に介在する
導入弁連結管12に連結されている。薬液導入弁9の底
面部と、導入弁連結管12に穿たれた有底穴とが相まっ
て弁室9aが形成されている。弁室9aは接続孔9bを
介して薬液供給路11に連通接続されている。また、弁
室9aは薬液導入口9gを介して、導入弁連結管12の
純水流路12aに連通接続されている。弁室9aには、
薬液導入口9gの開閉を行い、かつ開口度を調節する絞
り弁9cが設けられている。絞り弁9cの基端は、弁本
体9d内を摺動変位する支持体9eに連結支持されてい
る。この支持体9eは、バネ9hによって下方向に押し
付けられる。パイロットエア供給口9iにエアを供給し
ない状態では、バネ9hのバネ力によって支持対9eお
よび絞り弁9cは下方向に押し付けられており、このと
き薬液導入口9gは閉じられている。パイロットエア供
給口9iにエアを供給した状態では、支持体9eおよび
絞り弁9cがバネ9hのバネ力に勝って上昇し、弁本体
9d内にねじ込み挿入された調整ボルト9fの先端に当
接して停止する。この状態では薬液導入口9gは開いて
いる。この調整ボルト9fのねじ込み量を手操作で調節
することにより、絞り弁9cと調整ボルト9fとが当接
して、薬液導入口9gの開口度が調節されるようになっ
ている。この薬液導入弁9によれば、出口側の純水流路
12aを流通する純水の圧力が、入口側の薬液供給路1
1を流通する薬液の圧力よりも低くなるように各圧力を
設定することにより、入口側の薬液圧力と出口側の純水
圧力との差圧に応じた流量の薬液が、純水流路12aの
純水中に導入される。
【0034】A3:処理液供給系統(特に、薬液供給系
統)の構成 薬液供給系統は、本装置で使用する処理液の種類に応じ
た個数だけ設けられ、各薬液供給系統が薬液混合部5の
各薬液導入弁9に接続されている。各薬液供給系統は同
じ構成であるので、以下では、図1に例示した1つの薬
液供給系統について説明する。
【0035】薬液供給路11の一端は薬液タンク13内
の薬液中に導入されている。薬液タンク13は耐圧で、
かつ密閉構造になっている。薬液タンク13内の上部空
間にガス供給路14が導入されている。このガス供給路
14を介して、加圧された不活性ガス(ここでは窒素ガ
ス)が薬液タンク13に導入される。ガス供給路14に
は、二次側のガス圧力を調節するためのガス圧力調節器
15が設けられている。このガス圧力調節器15は、電
空変換器16から与えられたパイロット圧に応じて、二
次側のガス圧力を調節する。電空変換器16には、薬液
タンク13内の窒素ガスの圧力を一定値に設定するため
のガス圧設定電圧が与えられている。以上の構成によ
り、ガス圧設定電圧に応じた一定圧力の窒素ガスが薬液
タンク13内に導入されることにより、薬液タンク13
内の薬液が加圧され、一定圧力の薬液が薬液供給路11
に圧送される。上述したガス供給路14、ガス圧力調節
器15、および電空変換器16は、本発明における薬液
圧送手段に相当する。
【0036】薬液供給路11には、薬液タンク13側か
ら順に、薬液中のパーティクルを除去するフィルタ1
7、薬液流量を検出する薬液流量センサ18、二次側の
薬液圧力を調節する薬液圧力調節器19が設けられてい
る。この薬液圧力調節器19の二次側が上述した薬液導
入弁9に接続されている。薬液流量センサ18の薬液流
量検出信号(薬液流量現在値b1)は後述する制御系に
与えられる。薬液圧力調節器19は、上述した純水圧力
調節器3と同様の構成を備えた制御弁であり、電空変換
器20から与えられたパイロット圧に応じて、二次側の
薬液圧力を調節する。電空変換器20は、後述する制御
系からの操作電圧に応じたパイロット圧を出力する。
【0037】A4:制御系の概略構成 制御系はコンピュータ機器によって構成されている。こ
の制御系は、機能的に区別すると、目標値設定部30、
薬液流量帰還制御部80、および純水圧力変動帰還部6
0Aから構成されている。図3は本実施例の制御系だけ
を抜き出して示したブロック図である。以下、図3も参
照して説明する。
【0038】目標値設定部30は、制御量の目標値を設
定するためのものである。基板処理装置の場合、最終的
には処理液の濃度を所望の濃度にすることが目標であ
る。この処理液は純水と薬液とを混合して生成されるの
で、純水流量と薬液流量とが定まると、処理液の濃度は
一義的に定まる。したがって、制御量として必ずしも処
理液の濃度を選択する必要はない。つまり、処理液の濃
度、薬液流量、純水流量のうちのいずれか2つを制御量
として設定すればよい。制御量として何を選択するか
は、管理したい項目によって決定される。本実施例で
は、制御量として、薬液流量と純水流量とを用いてい
る。特に、目標値設定部30は、時間の経過と共に変化
する薬液流量目標値a1を設定する。一方、本実施例に
おいて、純水流量目標値a2は一定値であるので、それ
に対応した一定の純水流量操作電圧Vd2を電空変換器
6に与えている。なお、目標値設定部30で、薬液流量
目標値a1とともに、時間的に一定の純水流量目標値a
2を設定して、この純水流量目標値を電空変換器6に与
えるようにしてもよい。
【0039】基板処理に使われる処理液の濃度は定値で
あるので、その意味からすれば、制御量の目標値である
薬液流量目標値と純水流量目標値の両方を時間的に一定
にすることも考えられる。しかしながら、基板処理槽1
内の処理液の置換を効率よく行おうとすれば、後述する
説明から明らかになるように、目標値を時間的に変化さ
せるのが良い。
【0040】図3に示すように、目標値設定部30は、
変数指定部31と目標値出力部32とから構成されてい
る。変数指定部31は、設定しようとする目標値の種別
の指定と、指定された目標値について、その変化パター
ンを決定するための変数を指定するためのものである。
目標値出力部32は、変数指定部31を介して指定され
た変数に基づいて、時間の経過と共に変化する目標値、
ここでは薬液流量目標値a1を出力する。
【0041】薬液流量帰還制御部80は、目標値設定部
30で設定された薬液流量目標値a1と、薬液流量セン
サ18で検出された薬液流量現在値b1との偏差c1を
求め、この薬液流量偏差c1を打ち消すように薬液流量
操作量d1を調節する。この薬液流量操作量d1が薬液
流量操作電圧Vd1に変換されて純水圧力変動帰還部6
0Aに与えられる。
【0042】純水圧力変動帰還部60Aは、純水圧力セ
ンサ7で検出された純水圧力現在値e2が、予め定めら
れた純水圧力基準値P0 よりも高くなったときは、薬液
圧力を高くする方向に薬液流量操作電圧Vd1を補正
し、逆に、純水圧力現在値e2が純水圧力基準値P0
りも低くなったときは、薬液圧力を低くする方向に薬液
流量操作電圧Vd1を補正する。このようにして補正さ
れた薬液流量操作電圧Vd1’が電空変換器20に与え
られる。
【0043】A5:実施例装置の動作 (1)目標値の設定 まず、オペレータが変数指定部31を操作することによ
り、目標値の種別(本実施例では薬液流量目標値a1)
の指定と、これらの目標値について、その変化パターン
を決定するための変数を指定する。これらの指定に基づ
き、目標値出力部32が時間の経過と共に変化する薬液
流量目標値a1を出力する。
【0044】上記の目標値の設定は、複数種類の処理液
を順に用いて基板の処理を行う場合、各処理液について
設定される。基板処理槽1に処理液の供給を開始すると
き、基板処理槽1は純水で満たされている。これは或る
処理液を使って基板の処理を行った後、次の処理液で基
板の処理を行う場合も同様である。すなわち、或る処理
液を使って基板の処理が終わると、基板処理槽1に純水
だけが供給され、基板処理槽1内の使用済の処理液を一
旦、純水で置換する。続いて、基板処理槽1に純水が供
給されている状態で、純水中への薬液の導入を開始する
ことにより、新たな処理液を基板処理槽1に供給して、
基板処理槽1の純水を新たな処理液で置換する。以下で
は、純水が供給され続けていて基板処理槽1に純水が満
たされている状態を置換の初期状態とし、この状態から
純水供給路2の純水中へ薬液が導入され始めた時点が、
基板処理槽1への処理液の供給開始時点であるとして説
明する。
【0045】一方、時間的に一定の純水流量目標値a2
に対応した一定の純水流量操作電圧Vd2が電空変換器
6に与えられることにより、純水圧力調節器3が純水供
給路2内の純水圧力を一定に調節する。その結果、純水
供給路2に一定流量の純水が流通する。
【0046】(2)薬液流量帰還制御部80の動作 目標値設定部30で設定された薬液流量目標値a1は、
薬液流量帰還制御部80の減算器81と加算器84とに
与えられる。減算器81は、薬液流量目標値a1と、薬
液流量センサ18で検出された薬液流量現在値b1との
偏差c1を算出し、この薬液流量偏差c1をPII2
演算部82に与える。
【0047】PII2 D演算部82は、減算器81から
与えられた薬液流量偏差c1に比例して薬液流量操作量
を決定する比例動作(P動作)と、薬液流量偏差c1の
積分に比例して薬液流量操作量を決定する積分動作(I
動作)と、薬液流量偏差c1の二重積分に比例して薬液
流量操作量を決定する二重積分動作(I2 動作)、薬液
流量偏差c1の微分に比例して薬液流量操作量を決定す
る微分動作(D動作)とを含む制御則によって、薬液流
量偏差c1を打ち消すような薬液流量制御操作量を算出
する。この薬液流量制御操作量はスイッチ83を介して
加算器84に与えられる。
【0048】加算器84は、目標値設定部30から与え
られた薬液流量目標値a1に、スイッチ83を介してP
II2 D演算部82から与えられた薬液流量制御操作量
を加算する。薬液流量目標値a1と薬液流量制御操作量
とを加算して得られた薬液流量操作量d1は流量−電圧
変換部85に与えられる。
【0049】スイッチ83は、純水供給路2の純水中に
薬液が導入され始めた時点から一定時間の間、OFF状
態となってPII2 D演算部82の出力を禁止し(PI
2D演算部82を非作動にし)、一定時間経過後にO
N状態に切り換わってPII 2 D演算部82の出力を許
す(PII2 D演算部82を作動させる)。このような
スイッチ83を設ける理由は以下のとおりである。
【0050】純水供給弁8が開放されて純水供給路2に
純水が流通している置換の初期状態に続いて、薬液供給
弁10が開放されて薬液供給路11に薬液が流通し始め
た処理液の供給開始当初、薬液供給路11内の薬液流量
の立ち上がりは緩慢なので、薬液流量センサ18で検出
される薬液流量現在値b1は薬液流量目標値a1よりも
相当に低い値を示す。その結果、薬液流量偏差c1が大
きくなる。この薬液流量偏差c1を打ち消そうとしてP
II2 D演算部82が大きな薬液流量制御操作量を出力
する。そのため、薬液流量操作量が大きくなり過ぎて、
過剰の薬液が純水中に導入されるという、いわゆるオー
バーシュートが発生する。このような処理液の供給開始
当初のオーバーシュートを回避するためにスイッチ83
を設けて、処理液の供給開始当初は薬液流量目標値a1
だけで薬液流量を制御するようにしている。本実施例に
おいて、スイッチ83はプログラムタイマで制御される
が、薬液流量偏差c1の値に応じてスイッチ83を切り
換えるようにしてもよい。
【0051】薬液流量操作量d1を与えられた流量−電
圧変換部85は、次式(1)によって薬液流量操作量d1
を電空変換器20に与える薬液流量操作電圧Vd1に変
換する。 Vd1 =d1×Ac+Bc……(1) ただし、 Vd1 は、薬液流量操作電圧〔V〕 d1は、薬液流量操作量〔cc/min] Acは、電空変換器20および薬液圧力調節器19の各
仕様と、薬液導入弁9の弁開度から決まる定数 Bcは、純水圧力基準値P0 と薬液圧力調節器19の仕
様から決まる定数上記の定数Ac、Bcは実験により求
めることができる。
【0052】流量−電圧変換部85で得られた薬液流量
操作電圧Vd1は、純水圧力変動帰還部60Aを介して
電空変換器20に与えられる。電空変換器20は、薬液
流量操作電圧Vd1に応じたパイロット圧を薬液圧力調
節器19に与える。薬液圧力調節器19がパイロット圧
に応じて薬液供給路11内の薬液圧力を調節することに
より、薬液供給路11の薬液流量が一定値に制御され
る。
【0053】以上のように薬液流量帰還制御部80は、
薬液流量目標値a1と薬液流量現在値b1との偏差c1
を打ち消すように薬液流量操作量d1を調節して設定し
ているので、例えば、薬液供給路11に加熱された薬液
が流通して薬液供給路11の流路抵抗が変動し、純水中
に導入される薬液量が変化して処理液の濃度が変動した
としても、その濃度変動を速やかに抑制することができ
る。
【0054】(3)純水圧力変動帰還部60Aの動作 純水圧力変動帰還部60Aの減算器61は、純水圧力セ
ンサ7で検出された純水圧力現在値e2から、予め定め
られた純水圧力基準値P0 を差し引くことにより、純水
圧力現在値e2の圧力変動値Δe2を求める。この純水
圧力基準値P0は、基準となる流量の純水を純水供給路
2に流したときの純水圧力を実験的に求めて決定され
る。
【0055】減算器61で得られた圧力変動値Δe2は
圧力−電圧変換部62に与えられる。圧力−電圧変換部
62は、電空変換器20の仕様などに関連して実験的に
求められた一次式を用いて、薬液流量操作電圧Vd1を
補正するための電圧ΔVe2に圧力変動値Δe2を変換
する。薬液流量帰還制御部80から出力された薬液流量
操作電圧Vd1と、前記補正電圧ΔVe2とが加算器6
3で加算されることにより、補正された薬液流量操作電
圧Vd1’が得られる。この薬液流量操作電圧Vd1’
が電空変換器20に与えられることにより、薬液供給路
11内の薬液圧力(結果として薬液流量)が調節され
る。
【0056】この純水圧力変動帰還部60Aは、純水供
給路2内の純水圧力が変動すると、その圧力変動に追随
して薬液流量操作電圧Vd1を変化させる。その結果、
純水供給路2の純水圧力が高くなると、これに追随して
薬液供給路11の薬液圧力が高くなり、逆に、純水圧力
が低くなると、これに追随して薬液圧力が低くなる。つ
まり、純水供給路2内の純水圧力が変動して、薬液導入
弁9の入口側の薬液圧力と出口側の純水圧力との差圧に
変化が生じたために、純水中に導入される薬液流量が変
動したとしても、薬液供給路11の薬液圧力を速やかに
調節して、薬液導入弁9の入口側と出口側との差圧を所
定値に戻すので、純水圧力変動に起因した処理液の濃度
変動を抑制することができる。
【0057】なお、仮に純水圧力変動帰還部60Aを設
けなくとも、純水圧力変動に起因して薬液流量が変動す
ると、上述した薬液流量帰還制御部80が作動して薬液
流量を薬液流量目標値a1に戻すように薬液流量操作電
圧Vd1を調節する。しかし、純水圧力が変動した後、
薬液流量の変動が検出されるまでに遅れ時間を伴う。こ
れに対して純水圧力変動帰還部60Aを設けると、純水
圧力変動が生じると、薬液流量の変動の有無にかかわら
ず、薬液流量操作電圧Vd1を即座に補正するので、純
水圧力変動による影響を速やかに抑制することができ
る。
【0058】A6:目標値の変化パターン 薬液流量目標値a1の時間的な変化パターンの一例を以
下に説明する。図4を参照する。この例では、目標値設
定部30は、純水で満たされている基板処理槽1に処理
液の供給を開始した時点から、基板処理槽1内が処理液
で置換され終わるまでの間において、薬液流量目標値a
1の初期目標値を、その後の薬液流量目標値a1よりも
高く設定する。純水流量目標値a2(純水流量操作電圧
Vd2)は一定であるので、置換の初期段階における処
理液の濃度目標値a3が高くなる。つまり、置換の初期
段階において高い濃度の処理液が基板処理槽1に供給さ
れるので、当初は純水で満たされている基板処理槽1内
の処理液の平均濃度の立ち上がりが速くなる。基板処理
槽1内の処理液の平均濃度がある程度高くなった段階
で、薬液流量目標値a1を所定目標値を戻すことによ
り、所定濃度の処理液を基板処理槽1に供給する。この
例によれば、基板処理槽1内の処理液の平均濃度の立ち
上がりが速いので、置換の処理効率を上げることができ
る。
【0059】B:第2実施例 B1:第2実施例装置の構成 第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を図5に示
す。図5において、図1中の各符号と同一符号で示した
構成部分は、第1実施例装置のもの(第1実施例のA1
〜A3参照)と同様であるので、ここでの説明は省略す
る。本実施例の特徴は、純水供給路2に純水流量センサ
4を設け、この純水流量センサ4で検出された純水流量
現在値b2に基づいて、純水圧力変動帰還部60Bが薬
液流量操作電圧Vd1を補正することにある。
【0060】B4:制御系の概略構成 本実施例装置の制御系の構成を図6に示す。この制御系
は、機能的に区別すると、目標値設定部30、薬液流量
帰還制御部80、および純水圧力変動帰還部60Bから
構成されている。このうち目標値設定部30および薬液
流量帰還制御部80は、第1実施例のもの(第1実施例
のA4参照)と同様であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0061】純水圧力変動帰還部60Bは、第1実施例
で説明した純水圧力変動帰還部60Aと同様に、純水圧
力基準値P0 に対する純水圧力現在値e2の圧力変動に
係る電圧ΔVe2を薬液流量操作電圧Vd1に加算して
補正することにより、純水供給路2の純水圧力の変動に
追随して、薬液供給路11内の薬液圧力を調節するもの
である。ただし、本実施例の純水圧力変動帰還部60B
は、純水流量センサ4で検出された純水流量現在値b2
から純水圧力現在値e2を算出する純水圧力現在値算出
部64を備えている。したがって、純水圧力変動帰還部
60Bによれば、純水供給路2内の純水圧力を検出する
純水圧力センサ7を設ける必要はない。
【0062】この純水圧力現在値算出部64は、次式
(2)により純水圧力現在値e2を算出する。 e2=b2×Ec+Fc ……(2) ただし、 b2は、純水流量現在値〔リットル/min 〕 e2は、純水圧力現在値〔Kgf /min 〕 Ec、Fcは純水供給路2の流路抵抗から決まる定数定
数Ec、Fcは実験により決定される。
【0063】本実施例装置の動作は、純水圧力現在値e
2を演算によって求めることを除いて、第1実施例のも
の(第1実施例のA5参照)と同様であるので、ここで
の説明は省略する。第2実施例によっても、第1実施例
と同様に、薬液流量の変動および純水圧力の変動にそれ
ぞれ起因した処理液の濃度変動を速やかに抑制すること
ができる。
【0064】C:第3実施例 C1:第3実施例装置の構成 第3実施例に係る基板処理装置の概略構成を図7に示
す。図7において、図1中の各符号と同一符号で示した
構成部分は、第1実施例装置のもの(第1実施例のA1
〜A3参照)と同様であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0065】上述した第1実施例では、薬液供給路11
に薬液流量センサ18を設け、この薬液流量センサ18
によって検出された薬液流量現在値b1を薬液流量帰還
制御部80に与えた。これに対して、第3実施例では、
薬液流量現在値算出部110が、純水流量現在値b2と
処理液の濃度現在値b3とから薬液流量現在値b1を演
算によって求め、この薬液流量現在値b1を薬液流量帰
還制御部80に与えている。そのために、第3実施例装
置では、第1および第2実施例装置における薬液流量セ
ンサ18に替えて、純水供給路2に純水流量センサ4を
備えるとともに、薬液混合部5の出口側に処理液の濃度
を検出する濃度測定器100を備えている。
【0066】薬液流量現在値算出部110は、純水流量
センサ4で測定された純水流量現在値b2と、処理液の
濃度測定器100で測定された処理液の濃度現在値b3
とから、次式(3)を用いて薬液流量現在値b1を算出す
る。 b1=b2×(1000×b3)/(C0 −b3) ……(3) ただし、 b1は、薬液流量現在値〔cc/min 〕 b2は、純水流量現在値〔リットル/min 〕 b3は、処理液の濃度現在値(実測値)〔%] C0 は、原薬液濃度 [%]
【0067】薬液流量現在値算出部110で得られた薬
液流量現在値b1が薬液流量帰還制御部80の減算器8
1に与えられる。薬液流量帰還制御部80自体の動作、
および純水圧力変動帰還部60Aの動作は、第1実施例
と同様であるので、ここでの説明は省略する。なお、上
述した薬液流量現在値算出部110は第2実施例にも適
用することができる。
【0068】D:第4実施例 D1:第4実施例装置の構成 本実施例に係る基板処理装置の概略構成を図8に示す。
図8中、図1中の各符号と同一の符号で示した構成部分
は第1実施例装置と同様の構成であるので、ここでの説
明は省略する。以下では第1実施例装置との相違点を説
明する。
【0069】図1に示した第1実施例装置では、薬液供
給路11に設けられた薬液圧力調節器19で薬液圧力を
制御することにより、一定の流量の薬液が薬液導入弁9
を介して純水供給路2に導入されるように構成した。こ
れに対して、第4実施例装置は、第1実施例の薬液導入
弁9、薬液供給弁10、薬液圧力調節器19に替えて、
薬液供給路11に薬液流量調節弁21を設け、この薬液
流量調節弁21に電空変換器20からパイロット圧を与
えることにより、薬液流量調節弁21の弁の開度を操作
して、薬液供給路11の薬液流量を直接的に制御するよ
うに構成されている。
【0070】図9を参照して薬液流量調節弁21の構造
を説明する。薬液流量調節弁21は、純水供給路2の途
中に介在する導入弁連結管12に連結されている。薬液
流量調節弁21の底面部と、導入弁連結管12に穿たれ
た有底孔とが相まって弁室21aが形成されている。弁
室21aは接続孔21bを介して薬液供給路11に連通
接続されている。また、弁室21aは薬液導入口21g
を介して、導入弁連結管12の純水流路12aに連通接
続されている。弁室21aには、薬液導入口21gの開
閉を行い、かつ開口度を調節する絞り弁21cが設けら
れている。絞り弁21cの基端は、弁本体21d内を摺
動変位する支持体21eに連結支持されている。この支
持体9eは、バネ21hによって下方向に押し付けられ
る。パイロットエア供給口21iにエアを供給しない状
態では、バネ21hのバネ力によって支持対21eおよ
び絞り弁21cは下方向に押し付けられており、このと
き薬液導入口21gは閉じられている。以上の構成は第
1実施例で説明した薬液導入弁9の構成と共通してい
る。
【0071】薬液導入弁9と異なる点は、パイロットエ
ア供給口21iにエア(パイロット圧)が供給される
と、支持体21eと一体に絞り弁21cがバネ21hの
バネ力に抗して上昇し、パイロット圧とバネ力とがバラ
ンスした位置で絞り弁21が停止し、その停止位置に応
じた開度で薬液導入口21gが開かれる点である。すな
わち、薬液流量調節弁21は、電空変換器20から与え
られたパイロット圧に応じて、その弁の開度が操作され
ることにより、薬液供給路11を流れる薬液の流量、す
なわち、純水供給路2の純水中に導入される薬液流量を
直接に制御するようになっている。
【0072】D4:制御系の概略構成 本実施例装置の制御系の構成は、図3に示した第1実施
例のものと概ね同じであるので、ここでの詳細な説明は
省略する。ただし、薬液流量帰還制御部80では、薬液
流量操作量d1を薬液流量調節弁21に応じた薬液流量
操作電圧Vd1に変換する必要があるので、流量−電圧
変換部85で使う変換式(第1実施例で説明した式
(1))の変更を要する。具体的には、(1)式中の定数A
cを、電空変換器20および薬液流量調節弁21の各仕
様から決まる定数に変更し、定数Bcを、純水圧力基準
値P0 と薬液流量調節弁21の仕様から決まる定数に変
更する。これらの定数Ac、Bcは実験により求めるこ
とができる。同様の理由のより、圧力−電圧変換部62
で使う変換式(純水の圧力変動値Δe2を補正電圧ΔV
e2に変換するための一次式)も、電空変換器20およ
び薬液流量調節弁21の仕様などを考慮して実験的に求
められる。
【0073】D5:実施例装置の動作 本実施例装置の動作は、薬液流量調節弁21による薬液
流量の制御過程を除いて、第1実施例のものと同様であ
るので、同一構成部分の動作説明は省略し、以下では薬
液流量調節弁21による薬液流量の制御過程を中心に説
明する。
【0074】薬液流量帰還制御部80は薬液流量偏差c
1を打ち消すような薬液流量操作量d1を算出して、こ
れを薬液流量調節弁21に応じた薬液流量操作電圧Vd
1に変換して設定する。この薬液流量操作電圧Vd1が
純水圧力変動帰還部60Aを介して電空変換器20に与
えられる。電空変換器20は、薬液流量操作電圧Vd1
に応じたパイロット圧を薬液流量調節弁21に出力す
る。その結果、薬液流量調節弁21の弁の開度が操作さ
れて、薬液供給路11内の薬液流量が調整される。した
がって、例えば、薬液供給路11に加熱された薬液が流
通することにより、薬液供給路11の流路抵抗が変化し
た結果、純水中に導入される薬液の流量が変化して処理
液の濃度が変動したとしても、上記のように薬液流量調
節弁21の弁開度が操作されて薬液流量が調整されるの
で、処理液の濃度変動を速やかに抑制することができ
る。
【0075】さらに、本実施例では純水圧力変動帰還部
60Aにより、純水供給路2内の純水圧力の変動による
処理液の濃度変動が次のようにして抑制される。純水圧
力変動帰還部60Aは、純水供給路2内の純水圧力が高
くなると、純水中に導入される薬液流量が減るので、薬
液流量を多くする方向に薬液流量操作電圧Vd1を補正
する。逆に、純水供給路2内の純水圧力が低くなると、
純水中に導入される薬液流量が増えるので、純水圧力変
動帰還部60Aが薬液流量を少なくする方向に薬液流量
操作電圧Vd1を補正する。補正された薬液流量操作電
圧Vd1’が電空変換器20でパイロット圧に変換され
て薬液流量調節弁21に与えられる。その結果、純水供
給路2内の純水圧力が純水圧力基準値P0 よりも高くな
ったときは、その圧力変動に応じて薬液流量調節弁21
の弁の開度が大きくなり、逆に純水圧力が純水基準値P
0 よりも低くなったときは、その圧力変動に応じて薬液
流量調節弁21の弁の開度が小さくなる。以上のように
純水供給路2の純水圧力の変動に応じて薬液流量調節弁
21の弁開度が操作されるので、純水圧力の変動にかか
わらず、常に一定量の薬液が純水中に導入される。
【0076】D7:変形例 (1)本実施例で説明した薬液流量調節弁21を、上述
した第2実施例および第3実施例の各装置の薬液導入弁
9、薬液供給弁10、および薬液圧力調節器19に替え
て用いることも可能である。この場合、図6中に示した
流量−電圧変換部85および圧力−電圧変換部62の各
変換式を第4実施例で説明したと同様に変更すればよ
い。
【0077】(2)第1実施例ないし第3実施例では図
2に示したように、薬液導入弁9を純水供給路2に介在
する導入弁連結管12に連結し、また、第4実施例では
図9に示したように、薬液流量調節弁21を同じく導入
弁連結管12に連結した。しかし、薬液導入弁9や薬液
流量調節弁21は必ずしも純水供給路2に直接に連結さ
れる必要はなく、薬液供給路11の途中の適当な位置に
設けることができる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次の効果を奏する。請求項1に記載の発明によ
れば、薬液供給路の流路抵抗が変化して薬液流量が変動
しても、薬液流量帰還制御手段が薬液流量の変動を抑制
するように薬液流量操作量を補正し、この補正された薬
液流量操作量を薬液圧力調節器に与えて薬液供給路の薬
液圧力を調節するので、薬液流量変動に起因した処理液
の濃度変動を抑制することができる。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、薬液供給
路の流路抵抗が変化して薬液流量が変動しても、薬液流
量帰還制御手段が薬液流量の変動を抑制するように薬液
流量操作量を補正し、この補正された薬液流量操作量を
薬液流量調節弁に与えて、その弁開度を操作することに
より、薬液供給路の薬液流量を調節するので、薬液流量
変動に起因した処理液の濃度変動を抑制することができ
る。
【0080】請求項3に記載の発明によれば、純水供給
路内の純水圧力の変動に応じて、薬液供給路内の薬液圧
力を調節することにより、薬液導入弁の入口側の薬液圧
力と、出口側の純水圧力との差圧を一定に維持するの
で、純水中への薬液の導入量は常に一定である。したが
って、請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果
に加えて、純水圧力の変動に起因した処理液の濃度変動
も抑制することができる。
【0081】請求項4に記載の発明によれば、純水供給
路内の純水圧力の変動に応じて、薬液流量調節弁の弁開
度を操作することより、薬液供給路内の薬液流量を一定
に維持するので、純水圧力が変動しても純水中への薬液
の導入量は常に一定である。したがって、請求項4の発
明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、純水圧力
の変動に起因した処理液の濃度変動も抑制することがで
きる。
【0082】請求項5および請求項6に記載の発明によ
れば、純水圧力現在値を演算によって求めているので、
純水圧力を測定するためのセンサを備える必要がない。
【0083】請求項7に記載の発明によれば、薬液流量
現在値を演算によって求めているので、薬液流量を測定
するためのセンサを備える必要がない。
【0084】請求項8に記載の発明によれば、時間の経
過と共に変化する薬液流量目標値を設定しているので、
基板処理部内の処理液の平均濃度の立ち上がりを速める
など、基板処理装置の制御の自由度を高くすることがで
きる。
【0085】請求項9に記載の発明によれば、純水で満
たされている基板処理部内に処理液を供給する初期段階
において、薬液流量目標値を高く設定することにより、
比較的濃度の高い処理液を基板処理部に供給しているの
で、基板処理部内の処理液の平均濃度の立ち上がりを速
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る基板処理装置の概略
構成を示した図である。
【図2】薬液導入弁の構造を示した断面図である。
【図3】第1実施例の制御系を機能的に示したブロック
図である。
【図4】第1実施例の目標値の変化パターンの一例を示
した図である。
【図5】第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を示
した図である。
【図6】第2実施例の制御系を機能的に示したブロック
図である。
【図7】第3実施例に係る基板処理装置の概略構成を示
した図である。
【図8】第4実施例に係る基板処理装置の概略構成を示
した図である。
【図9】薬液流量調節弁の構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1…基板処理槽 2…純水供給路 3…純水圧力調節器 4…純水流量センサ 5…薬液混合部 6…電空変換器 7…純水圧力センサ 8…純水供給弁 9…薬液導入弁 10…薬液供給弁 11…薬液供給路 13…薬液タンク 14…ガス供給路 15…ガス圧力調節
器 16…電空変換器 18…薬液流量セン
サ 19…薬液圧力調節器 20…電空変換器 21…薬液流量調節弁 30…目標値設定部 31…変数指定部 32…目標値出力部 60A,60B…純水圧力変動帰還部 61…減算器 62…圧力−電圧変
換部 63…加算器 64…純水圧力現在
値算出部 80…薬液流量帰還制御部 81…減算器 82…PII2 D演
算部 83…スイッチ 84…加算器 85…流量−電圧変換部 100…濃度測定器 110…薬液流量現在
値算出部 a1…薬液流量目標値 b1…薬液流量現在
値 b2…純水流量現在値 b3…処理液の濃度
現在値 c1…薬液流量偏差 d1…薬液流量操作
量 Vd1…薬液流量操作電圧 Vd1’…補正された薬液流量操作電圧 Vd2…純水流量操作電圧 e2…純水圧力現在値 P0 …純水圧力基準値

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水と薬液とを混合して得られた処理液
    で基板の表面処理を行う基板処理装置であって、 処理液で基板の表面処理を行う基板処理部と、 前記基板処理部と純水供給源との間に接続される純水供
    給路と、 薬液を貯留する密閉構造の薬液タンクと、 前記薬液タンク内の薬液中に一端が導入された薬液供給
    路と、 前記薬液タンク内の薬液を前記薬液供給路に送りだす薬
    液圧送手段と、 入口側が前記薬液供給路の他端に、出口側が前記純水供
    給路に接続され、入口側の薬液圧力と、出口側の純水圧
    力との差圧に応じた流量の薬液を前記純水供給路内に導
    入する薬液導入弁と、 薬液流量操作量に基づいて、前記薬液供給路内の薬液圧
    力を調節する薬液圧力調節器と、 前記薬液供給路に流通させる薬液の薬液流量目標値を設
    定する目標値設定手段と、 薬液が前記純水供給路に導入される位置よりも上流側の
    前記純水供給路に配設され、予め設定された所定の純水
    流量操作量に基づいて、前記純水供給路内の純水圧力を
    一定に維持する純水圧力調節器と、 前記薬液流量目標値と薬液流量現在値との流量偏差を求
    め、この流量偏差を打ち消すように、前記薬液圧力調節
    器に与える薬液流量操作量を調節して設定する薬液流量
    帰還制御手段とを備え、 前記薬液流量帰還制御手段は、 前記目標値設定手段から与えられた薬液流量目標値と、
    薬液流量現在値との流量偏差を求める薬液流量偏差算出
    手段と、 この流量偏差を打ち消すような薬液流量操作量を算出す
    る薬液流量操作量算出手段とを含むことを特徴とする基
    板処理装置。
  2. 【請求項2】 純水と薬液とを混合して得られた処理液
    で基板の表面処理を行う基板処理装置であって、 処理液で基板の表面処理を行う基板処理部と、 前記基板処理部と純水供給源との間に接続される純水供
    給路と、 薬液を貯留する密閉構造の薬液タンクと、 前記薬液タンク内の薬液中に一端が導入され、他端が前
    記純水供給路の途中に接続された薬液供給路と、 前記薬液タンク内の薬液を前記薬液供給路に送りだす薬
    液圧送手段と、 薬液流量操作量に基づいて弁の開度を操作することによ
    って、前記薬液供給路内の薬液流量を調節する薬液流量
    調節弁と、 前記薬液供給路に流通させる薬液の薬液流量目標値を設
    定する目標値設定手段と、 薬液が前記純水供給路に導入される位置よりも上流側の
    前記純水供給路に配設され、予め設定された所定の純水
    流量操作量に基づいて、前記純水供給路内の純水圧力を
    一定に維持する純水圧力調節器と、 前記薬液流量目標値と薬液流量現在値との流量偏差を求
    め、この流量偏差を打ち消すように、前記薬液流量調節
    弁に与える薬液流量操作量を調節して設定する薬液流量
    帰還制御手段とを備え、 前記薬液流量帰還制御手段は、 前記目標値設定手段から与えられた薬液流量目標値と、
    薬液流量現在値との流量偏差を求める薬液流量偏差算出
    手段と、 この流量偏差を打ち消すような薬液流量操作量を算出す
    る薬液流量操作量算出手段とを含むことを特徴とする基
    板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、前記装
    置はさらに、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を求め、この純水圧
    力現在値が予め定められた純水圧力基準値よりも高くな
    ったときは、薬液圧力を高くする方向に薬液流量操作量
    を補正して前記薬液圧力調節器に与え、純水圧力現在値
    が前記純水圧力基準値よりも低くなったときは、薬液圧
    力を低くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬液
    圧力調節器に与える純水圧力変動帰還手段を備え、 前記純水圧力変動帰還手段は、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を実測する純水圧力
    検出手段と、 前記実測された純水圧力現在値と、予め定められた純水
    圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在値の
    圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、 この純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前
    記薬液圧力調節器に与える純水圧力変動値加算手段とを
    含む基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の装置において、前記装
    置はさらに、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を求め、この純水圧
    力現在値が予め定められた純水圧力基準値よりも高くな
    ったときは、薬液流量を多くする方向に薬液流量操作量
    を補正して前記薬液流量調節弁に与え、純水圧力現在値
    が前記純水圧力基準値よりも低くなったときは、薬液流
    量を少なくする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
    液流量調節弁に与える純水圧力変動帰還手段を備え、 前記純水圧力変動帰還手段は、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を実測する純水圧力
    検出手段と、 前記実測された純水圧力現在値と、予め定められた純水
    圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在値の
    圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、 この純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前
    記薬液流量調節弁に与える純水圧力変動値加算手段とを
    含む基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の装置において、前記装
    置はさらに、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を求め、この純水圧
    力現在値が予め定められた純水圧力基準値よりも高くな
    ったときは、薬液圧力を高くする方向に薬液流量操作量
    を補正して前記薬液圧力調節器に与え、純水圧力現在値
    が前記純水圧力基準値よりも低くなったときは、薬液圧
    力を低くする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬液
    圧力調節器に与える純水圧力変動帰還手段を備え、 前記純水圧力変動帰還手段は、 前記純水供給路内の純水流量現在値に基づいて純水圧力
    現在値を演算によって求める純水圧力算出手段と、 前記算出された純水圧力現在値と、予め定められた純水
    圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在値の
    圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、 この純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前
    記薬液圧力調節器に与える純水圧力変動値加算手段とを
    含む基板処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の装置において、前記装
    置はさらに、 前記純水供給路内の純水圧力現在値を求め、この純水圧
    力現在値が予め定められた純水圧力基準値よりも高くな
    ったときは、薬液流量を多くする方向に薬液流量操作量
    を補正して前記薬液流量調節弁に与え、純水圧力現在値
    が前記純水圧力基準値よりも低くなったときは、薬液流
    量を少なくする方向に薬液流量操作量を補正して前記薬
    液流量調節弁に与える純水圧力変動帰還手段を備え、 前記純水圧力変動帰還手段は、 前記純水供給路内の純水流量現在値に基づいて純水圧力
    現在値を演算によって求める純水圧力算出手段と、 前記算出された純水圧力現在値と、予め定められた純水
    圧力基準値とを比較することにより、純水圧力現在値の
    圧力変動値を求める純水圧力変動値算出手段と、 この純水圧力変動値を前記薬液流量操作量に加算して前
    記薬液流量調節弁に与える純水圧力変動値加算手段とを
    含む基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の装置におい
    て、前記装置はさらに、 純水流量現在値と処理液の濃度現在値とに基づき、薬液
    流量現在値を演算によって求める薬液流量現在値算出手
    段を備え、 前記算出された薬液流量現在値を前記薬液流量偏差算出
    手段に与える基板処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載の装置におい
    て、 前記目標値設定手段は、時間の経過と共に変化する薬液
    流量目標値を設定する基板処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の装置において、 前記目標値設定手段は、純水で満たされている前記基板
    処理部内に処理液の供給を開始した時点から、前記基板
    処理部内が処理液で置換され終わるまでの間において、
    薬液流量目標値の初期目標値を、その後の目標値よりも
    高く設定する基板処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5345373A (en) * 1992-05-18 1994-09-06 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Lens holding block enabling accurate lens positioning
JP2010232521A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 処理液供給装置および処理液供給方法

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