JPH11224874A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH11224874A
JPH11224874A JP2466098A JP2466098A JPH11224874A JP H11224874 A JPH11224874 A JP H11224874A JP 2466098 A JP2466098 A JP 2466098A JP 2466098 A JP2466098 A JP 2466098A JP H11224874 A JPH11224874 A JP H11224874A
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pure water
chemical
concentration
flow rate
water supply
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JP2466098A
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Yoshiyuki Nakagawa
良幸 中川
Yusuke Muraoka
祐介 村岡
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱的変形によって薬液導入弁に生じる流量特
性の変動に起因する処理液の濃度変動を抑制することが
できる基板処理装置を提供する。 【解決手段】 処理液で基板Wの表面処理を行う基板処
理部1と、基板処理部1と純水供給源との間に連通接続
された純水供給路2と、純水供給源から純水供給路2に
供給される純水の供給量を調節する純水圧力調節器10
と、一端側が純水供給路2に接続され、他端側が薬液供
給源19に接続されている薬液供給路16と、処理液の
濃度を測定する処理液濃度センサ8と、濃度現在値s1
と濃度目標値との偏差に基づき、純水圧力調節器10を
制御して処理液の濃度を調節する制御部30とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示器用ガラス基板などの基板に対して処理液により
表面処理を施す基板処理装置に係り、特に薬液と純水と
を混合して得られる処理液の濃度を制御するための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の基板処理装置として、例
えば、特開平 7-22369号公報に示すようなものがある。
この装置は、基板に表面処理を施す基板処理槽と、この
基板処理槽に処理液を供給する処理液供給部とから構成
されている。処理液供給部には、純水供給路と、この純
水供給路に薬液を導入する薬液導入弁とが設けられてい
る。
【0003】薬液導入弁は、その入口側に薬液供給源
が、その出口側に純水供給路がそれぞれ接続されてお
り、入口側の薬液圧力と、出口側の純水圧力との差圧に
応じた流量の薬液を出口側の純水供給路に導入するよう
に構成されている。
【0004】上記のように構成された装置では、薬液導
入弁の入口側の薬液圧力が一定になるように制御される
とともに、薬液導入弁の出口側の純水圧力が一定値に設
定されることにより、入口側の薬液圧力と出口側の純水
圧力との差圧が一定になり、その差圧に応じた流量の薬
液が純水中に導入されて、所定濃度の処理液が得られる
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。加熱された処理液を得るために、加熱された純水
を純水供給路に流通させることが行われるが、この場合
には薬液導入弁が熱的に変形することがある。このよう
な変形は、耐薬品性を考慮して薬液導入弁が合成樹脂で
形成されている場合に顕著に生じる。薬液導入弁が変形
すると流量特性が変化するので、薬液導入弁の入口側の
薬液圧力と、出口側の純水圧力との差圧を一定に保った
としても、純水中への薬液の導入量が変動し、その結果
として処理液の濃度が変動するという問題が生じる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、処理液の濃度偏差を打ち消すように純
水の供給量を調節することにより、熱的変形によって薬
液導入弁に生じる流量特性、すなわち、薬液供給路から
純水供給路への薬液の注入時における流量特性の変動に
起因する処理液の濃度変動を抑制することができる基板
処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の基板処理装置は、基板に対して所
定の処理を施す基板処理装置であって、純水と薬液とを
混合して得られた処理液で基板の表面処理を行う基板処
理部と、前記基板処理部と純水供給源との間に連通接続
された純水供給路と、前記純水供給源から前記純水供給
路に供給される純水の供給量を調節する純水供給量調節
手段と、一端側が前記純水供給路に接続され、他端側が
薬液供給源に接続されている薬液供給路と、前記純水供
給路を流通する処理液の濃度を測定する濃度測定手段
と、前記濃度測定手段による濃度現在値と濃度目標値と
の偏差に基づき、前記純水供給量調節手段を制御する制
御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2に記載の基板処理装置は、
請求項1に記載の基板処理装置において、前記薬液供給
路から前記循環路へ注入される薬液の注入量を調節する
薬液注入量調節手段と、前記純水供給路内の純水の圧力
と前記薬液供給路内の薬液の圧力との差圧が一定となる
ように前記薬液注入量調節手段を操作する差圧一定化手
段とをさらに備えていることを特徴とするものである。
【0009】また、請求項3に記載の基板処理装置は、
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置におい
て、前記濃度測定手段は、前記純水供給路に配設された
濃度センサで構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。純水供給量調節手段を介して純水供給路に供給され
た純水に、純水供給路に接続されている薬液供給路から
濃度目標値に応じた量の薬液が注入される。このように
して生成された所定濃度の処理液は、基板処理部に導入
されて基板の表面処理に使用されるが、処理液に濃度変
動が生じた場合には、濃度目標値と濃度測定手段からの
濃度現在値との偏差に基づき、制御手段がこの偏差を打
ち消すように純水供給量調節手段を制御する。つまり、
濃度現在値が濃度目標値よりも高くなった場合には、純
水の供給量を増やす方向に純水供給量調節手段を制御
し、濃度現在値が濃度目標値よりも低くなった場合に
は、純水の供給量を減らす方向に純水供給量調節手段を
制御する。したがって、薬液供給路から純水供給路への
薬液の注入時における流量特性の変動が生じて純水中へ
の薬液の注入量が変動しても、この変動分を純水供給量
の増減によって補うことができる。
【0011】なお、純水供給量調節手段により純水の供
給量(流量、圧力)を調節すると、薬液供給路内の薬液
圧力と、純水供給路内の純水圧力との差圧が変動する。
例えば、濃度現在値と濃度目標値との関係が図6に示す
ような状態であったとすると、処理液の濃度を上げるた
めに純水の流量を下げることになる。すると、これに伴
い差圧が大きくなって薬液の流量が上昇するように変動
するが、この変動の方向は処理液の濃度が上がる方向、
すなわち濃度を調整したい方向と同じであるので、濃度
の制御を行うことができるのである。また、濃度を下げ
る場合には、純水の流量を上げると、これに伴って薬液
の流量が低下するが、この変位方向も濃度を調整したい
方向と同じであるので、濃度を上げる場合と同様に濃度
を制御できる。
【0012】また、請求項2に記載の発明によれば、濃
度の偏差を打ち消すように純水の供給量(流量、圧力)
を調整すると、純水の圧力と薬液の圧力との差圧が一定
ではなくなって薬液の流量までもが変動してしまう。し
たがって、調整量が多い場合には、純水と薬液とからな
る処理液の流量変動が大きくなり、基板処理部での処理
液の流れパターンが大きく変わって処理ムラが生じるこ
とになる。そこで、差圧一定化手段により純水供給路内
の純水の圧力と、薬液供給路内の薬液の圧力との差圧を
一定に維持することにより、純水の供給量を調整した結
果が薬液の流量に影響しなくなる。
【0013】また、請求項3に記載の発明によれば、濃
度測定手段を濃度センサで構成し、、この濃度センサか
らの測定値を直接的に用いて制御手段が偏差に基づく制
御を行うことにより装置の構成を簡易化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。本発明に係る基板処理装置の概略構
成について図1を参照して説明する。この基板処理装置
は、純水と薬液とを混合して得られた処理液で半導体ウ
エハなどの基板Wに対して表面処理を行うためのもので
ある。この基板処理装置は、大きく分けて処理液を貯留
して基板Wに対して表面処理を行うための『基板処理部
1』と、この基板処理部1に対して処理液を供給する
『処理液供給系』と、処理液供給系を制御する『制御
系』とから構成されている。
【0015】『基板処理部1』は、処理槽1aと外槽1
bとを備えており、処理槽1aは槽底部から処理液の供
給を受け、外槽1bは処理槽1aから溢れた出た処理液
を貯留して排出するようになっている。一般的には、こ
の種の基板処理装置は、複数個の基板処理部1を備え、
各基板処理部1には個別の処理液供給系統によって処理
液が供給されるように構成されている。但し、本明細書
では説明の簡単のために単一の基板処理部1を備えた基
板処理装置を例に採って説明するが、本発明は複数個の
基板処理部1を備えた装置にも適用することが可能であ
る。また、本発明は複数枚の基板Wを浸漬させて処理を
施す処理槽1aを用いるものではなく、基板を1枚ずつ
処理する処理部を備えた装置であっても適用することが
可能である。
【0016】『処理液供給系統』は、処理槽1aの底部
に連通接続された純水供給路2と、この純水供給路2を
開閉する純水供給弁3と、純水供給路2中に注入するた
めに、薬液供給路16が純水供給路2に連通されている
薬液注入部4とを備えている。また、上記の薬液注入部
4と処理槽1aの底部との間、すなわち、薬液注入部4
の下流側には純水供給路2を流通する処理液の濃度を測
定するための処理液濃度センサ8(濃度測定手段)が取
り付けられており、処理液の濃度検出信号(s1)が後
述する制御部(30)に与えられる。この処理液濃度セ
ンサ8としては、例えば、処理液の透過光強度を測定し
て吸光度に基づき濃度を求めるフローセル式のものが好
ましい。
【0017】さらに純水供給路2の純水供給弁3と薬液
注入部4の間には純水流量センサ9が取り付けられ、こ
の純水流量センサ9と薬液注入部4の間には純水の圧力
を一定に保持するための純水圧力調節器10が、また、
薬液注入部4と処理液濃度センサ8の間には、純水供給
路2内の圧力を測定する純水圧力センサ11が取り付け
られている。純水供給量調節手段に相当する純水圧力調
節器10は、電空変換器12から与えられた空気圧(以
下、パイロット圧と称する)に応じて純水圧力調節器1
0の二次側の純水圧力を調節する制御弁である。なお、
上記の純水流量センサ9と純水圧力センサ11の取り付
け位置は好ましい例であって、特にそれらの位置に限定
されるものではない。
【0018】純水圧力調節器10についてより具体的に
説明すると、これはその内部にダイアフラムに連動する
弁体を備えている。このダイアフラムの一方面にパイロ
ット圧が、他方面に二次側の純水圧力がそれぞれ作用す
る。両圧力に差圧があるとダイアフラムが変形して弁体
の開度が変わり、両圧力が平衡したところで弁体が静止
する。つまり、純水圧力調節器10の二次側の純水圧力
がパイロット圧に平衡するように弁体が変位する。した
がって、一定のパイロット圧を与えることによって純水
圧力調節器10の二次側の純水圧力を一定にすることが
できる。
【0019】純水圧力調節器10を操作する電空変換器
12は、供給された加圧空気を、後述する制御系である
制御部(30)からの操作電圧(e2)に応じた空気圧
(パイロット圧)に変換して出力する。純水流量センサ
9は純水供給路2に供給される純水の流量を検出し、そ
の純水流量検出信号(s2)が後述する制御部(30)
に入力される。また、純水圧力センサ11は、その純水
圧力検出信号(s3)を後述する制御部(30)に対し
て出力するようになっている。
【0020】薬液注入部4には、純水供給路2の純水中
に異なる種類の薬液を個別に導入する複数個の薬液導入
弁15と、各薬液導入弁15の出口側にそれぞれ接続さ
れて薬液供給路16を開閉する薬液供給弁17とが配設
されている。
【0021】図2は、上述した薬液導入弁15の構造を
示しており、薬液供給弁17の機能も兼ね備えている。
薬液導入弁15は、純水供給路2の途中に介在する導入
弁連結管18に連結されている。薬液導入弁15の底面
部と、導入弁連結管18に穿たれた有底穴とが相まって
弁室15aが形成されている。この弁室15aは、接続
孔15bを介して薬液供給路16に連通接続されてい
る。また、弁室15aには、薬液導入口15gを介し
て、導入弁連結管18の純水流路18aに連通接続され
ている。弁室15aには、薬液導入口15gの開閉を行
い、かつ開口度を調節する絞り弁15cが設けられてい
る。絞り弁15cの基端は、弁本体15d内を摺動変位
する支持体15eに連結されている。この支持体15e
は、バネ15hによって下方に押し付けられる。
【0022】パイロットエア供給口15iにエアを供給
しない状態では、バネ15hのバネ力によって支持体1
5eおよび絞り弁15cは下方向に押し付けられてお
り、このとき薬液導入口15gは閉じられている。パイ
ロットエア供給口15iにエアを供給した状態では、支
持体15eおよび絞り弁15cがバネ15hのバネ力に
勝って上昇し、弁本体15d内にねじ込み挿入された調
整ボルト15fの先端に当接して停止する。この状態で
は薬液導入口15gは開いている。この調整ボルト15
fのねじ込み量を手操作で調節することにより、絞り弁
15cと調整ボルト15fとが当接して、薬液導入口1
5gの開口度が調節されるようになっている。この薬液
導入弁15によれば、出口側の純水流路18aを流通す
る純水の圧力が、入口側の薬液供給路16を流通する薬
液の圧力よりも低くなるように各圧力を設定することに
より、入口側の薬液圧力と出口側の純水圧力との差圧に
応じた流量の薬液が、純水流路18aの純水中に導入さ
れる。
【0023】『薬液供給系統』は、本装置で使用する処
理液の種類に応じた個数だけ設けられ、各薬液供給系統
が薬液注入部4の各薬液導入弁15に接続されている。
各薬液供給系統は同一構成であるので、以下の説明では
図1に示した1つの薬液供給系統について説明する。
【0024】薬液供給路16は、その一端が薬液供給源
19に連通接続されており、不活性ガスにより加圧され
ることによって、薬液供給路16に薬液が供給される。
また、薬液供給源19側から順に、薬液流量を検出する
薬液流量センサ20と、二次側の薬液圧力を調節し、薬
液注入量調節手段となる薬液圧力調節器21とが設けら
れている。この薬液圧力調節器21の二次側が上述した
薬液導入弁15に接続されている。薬液流量センサ20
から出力される薬液流量検出信号(s4)は、後述する
制御部(30)に与えられる。薬液圧力調節器21は、
上述した純水圧力調節器10と同様の構成を備えた制御
弁であり、電空変換器22から与えられたパイロット圧
に応じて、その二次側の薬液圧力を調節するように作動
する。電空変換器22は、後述する制御部(30)から
の操作電圧(e1)に応じたパイロット圧を出力する。
【0025】『制御系』である制御部30はコンピュー
タ機器などによって構成されている。この制御部30
(制御手段)を機能的に大別すると、図3に示すように
目標値設定部40と、濃度制御調整部50と、純水流量
帰還調整部60と、流量−電圧変換部70と、薬液帰還
調整部80と、薬液操作量変換部90と、薬液操作信号
補正部100となる。
【0026】目標値設定部40は、制御量の目標値を設
定するためのものである。基板処理装置の場合、最終的
には処理液の濃度を所望の濃度にすることが目標であ
る。この処理液は純水と薬液とを混合して生成されるの
で、純水流量と薬液流量とが定まると処理液の濃度は一
義的に決まる。したがって、処理液の濃度を所望濃度に
することが目標であっても、制御量として必ずしも処理
液の濃度を選択する必要はない。つまり、「処理液濃
度」、「薬液流量」、「純水流量」のうちいずれか2つ
を制御量として設定すればよい。制御量として何を選択
するかは、管理したい項目によって決定される。例え
ば、処理液濃度,薬液流量、処理液濃度,純水流
量、薬液流量,純水流量、処理液濃度、薬液流
量、純水流量があるが、本実施例では制御量として
「処理液濃度」と「薬液流量」とを用いている。つま
り、目標値設定部40は、制御量としての処理液濃度と
薬液流量の各目標値を設定する。
【0027】目標値設定部40は、変数指定部41と、
目標値出力部42と、目標値変換部43とから構成され
ている。変数指定部41は、設定しようとする目標値の
種別の指定と、指定された目標値について、その変化パ
ターンを決定するための変数を指定するためのものであ
る。目標値出力部42は、変数指定部41を介して指定
された変数に基づいて、時間の経過とともに変化する目
標値、ここでは薬液流量目標値a1と純水流量目標値a
2とを出力する(図4参照)。また、目標値変換部43
は、目標値出力部42からの目標値a1,a2に基づ
き、薬液流量目標値a1と濃度目標値a3とに変換して
出力する。
【0028】濃度制御調整部50は、処理液の濃度が濃
度目標値a3と一致するようにフィードバック制御を行
うものであり、濃度帰還調整部51が処理液濃度センサ
8により検出された濃度検出信号s1(濃度現在値)と
濃度目標値a3との偏差c1を求め、この濃度偏差c1
を打ち消すような濃度操作量d3を算出する。この濃度
操作量d3は、濃度−流量変換部52において新たな目
標値である更新目標値a4に変換されて、純水流量帰還
調整部60に与えられる。純水流量帰還調整部60は、
純水流量の検出信号s2を用いてフィードバック制御を
行うことにより純水流量をより安定させるものであり、
純水流量検出信号s2と更新目標値a4との偏差c2を
求めて、この純水流量偏差c2をゼロにするように純水
流量操作量d2を調整する。このようにして求められた
純水流量操作量d2は、流量−電圧変換部70で純水流
量操作電圧e2に変換されて電空変換器12に出力され
る。
【0029】薬液帰還調整部80は、薬液流量目標値a
1に薬液流量検出信号s4が一致するようにフィードバ
ック制御を行う。つまり、薬液流量目標値a1から薬液
流量検出信号s4を減算して薬液流量偏差c3を求め、
この薬液流量偏差c3を打ち消すような薬液流量操作量
d1を求める。この薬液流量操作量d1は薬液操作量変
換部90において薬液流量操作電圧Vd1に変換され
る。
【0030】薬液操作信号補正部100は、純水圧力セ
ンサ11で検出された純水圧力検出信号s3が、予め定
められた純水圧力基準値P0よりも高くなったときは、
薬液圧力を高める方向に薬液流量操作電圧Vd1を補正
し、逆に、純水圧力検出信号s3が純水圧力基準値P0
よりも低くなったときは、薬液圧力を低くする方向に薬
液圧力操作電圧Vd1を補正する。このようにして補正
された薬液流量操作電圧e1が電空変換器22に出力さ
れる。
【0031】なお、上記の薬液操作信号補正部100
は、純水圧力基準値P0との偏差ΔP0に応じた電圧Δ
Vpを薬液流量操作電圧Vd1に加算することによっ
て、純水の圧力変動分だけ薬液の圧力を変位させて純水
圧力と薬液圧力との差圧を一定化するように作用する。
したがって、濃度調整のために純水圧力を調節しても薬
液圧力も同様に同じ方向へ変動するのでこれらの差圧が
一定化され、薬液の注入量が変動することを防止でき
る。薬液操作信号補正部100、純水圧力センサ11、
薬液圧力調節器21、電空変換器22は、本発明におけ
る差圧一定化手段に相当する。
【0032】次に上記のように構成された装置の動作に
ついて説明する。 (1)目標値の設定 まず、オペレータが変数指定部41を操作することによ
り、目標値の種別(例えば、薬液流量目標値a1および
純水流量目標値a2)の指定と、これらの目標値につい
て、その変化パターンを決定するための変数を指定す
る。これらの指定に基づいて目標値出力部42が時間の
経過とともに変化する薬液流量目標値a1および純水流
量目標値a2を出力する。目標値変換部43は、薬液流
量目標値a1および純水流量目標値a2を濃度目標値a
3に変換し、濃度目標値a3を濃度制御調整部50に出
力するとともに薬液流量目標値a1を濃度制御調整部5
0および薬液帰還調整部80に出力する。
【0033】濃度目標値a3への変換は、次の(1)式
によって行われる。 a3=(a1 ×Creforg)/(1000 ×a2+a1) ……… (1) 但し、 a1は、薬液流量目標値 [cc/min] a2は、純水流量目標値 [リットル/min] a3は、濃度目標値 [%] Creforg は、原薬液濃度 [%]
【0034】上記の目標値の設定は、複数種類の処理液
を順に用いて基板の処理を行う場合には、各処理液につ
いて設定される。基板処理部1に処理液の供給を開始す
るとき、基板処理部1は純水で満たされている。これは
或る処理液を使って基板の処理を行った後に、次の処理
液で基板の処理を行う場合にも同様である。すなわち、
或る処理液を使って基板の処理が終わると、基板処理部
1に純水だけが供給され、基板処理部1内の使用済みの
処理液を一旦、純水で置換する。続いて、基板処理部1
に純水が供給されている状態で、純水中への薬液の導入
を開始することにより、新たな処理液を基板処理部1に
供給して、基板処理部1の純水を新たな処理液で置換す
る。以下では、純水が供給され続けていて基板処理部1
に純水が満たされている状態を置換の初期状態とし、こ
の状態から純水供給路2の純水中へ薬液が導入され始め
た時点が、基板処理部1への処理液の供給開始時点であ
るとして説明する。
【0035】なお、薬液流量目標値a1および純水流量
目標値a2の時間的な変化パターンは、例えば、図4に
示すようなものである。この例では、目標値設定部40
は、純水で満たされている基板処理部1に処理液の供給
を開始した時点から、基板処理部1内が処理液で置換さ
れ終わるまでの間において、薬液流量目標値a1および
純水流量目標値a2のそれぞれの初期目標値を、その後
のそれぞれの目標値よりも高く設定する。純水流量目標
値a2に対する薬液流量目標値a1の割合は時間的に一
定であるので、薬液流量目標値a1と純水流量目標値a
2とが設定されると、一義的に定まる処理液の濃度目標
値a3も時間的に一定になる。このような変化パターン
によれば、基板処理部1の置換の初期段階で、大量の処
理液が基板処理部1に供給されるので、基板処理部1の
純水が処理液で置換される速度が速くなり、置換の処理
効率を上げることができる。
【0036】(2)濃度制御調整部50の動作 目標値設定部40から出力された濃度目標値a3は減算
器51aと加算器51bとに与えられる。減算器51a
は、濃度目標値a3から、処理液の現在濃度値s1を差
し引くことによって処理液の濃度偏差c1を求める。こ
の濃度偏差c1は、PII2 D演算部51cに与えられ
る。
【0037】PII2 D演算部51cは、減算器51a
から与えられた処理液の濃度偏差c1に比例して濃度操
作量を決定する比例動作(P動作)と、濃度偏差c1の
積分に比例して濃度操作量を決定する積分動作(I動
作)と、濃度偏差c1の二重積分に比例して濃度操作量
を決定する二重積分動作(I2 動作)、濃度偏差c1の
微分に比例して濃度操作量を決定する微分動作(D動
作)とを含む制御則によって、処理液の濃度偏差c1を
打ち消すような処理液の濃度制御操作量を算出する。こ
の濃度制御操作量はスイッチ51dを介して加算器51
bに与えられる。
【0038】加算器51bは、目標値設定部40から与
えられた処理液の濃度目標値a3に、スイッチ51dを
介してPII2 D演算部51cから与えられた処理液の
濃度制御操作量を加算する。濃度目標値a3と濃度制御
操作量とを加算して得られた処理液の濃度操作量d3は
濃度−流量変換部52に与えられる。
【0039】スイッチ51dは、純水供給路2の純水中
に薬液が導入され始めた時点から一定時間の間、OFF
状態となってPII2 D演算部51cの出力を禁止し
(PII2 D演算部51cを非作動にし)、一定時間経
過後にON状態に切り換わってPII2 D演算部51c
の出力を許す(PII2 D演算部51cを作動させ
る)。このスイッチ51dの動作タイミングは、例え
ば、図5のタイムチャートのように、純水中に薬液の注
入を開始した時点(図5中の注入開始)より後になる。
この図中において、PII2 D演算部51cの出力を許
すのは濃度帰還オンから濃度帰還オフまでの間である。
このようなスイッチ51dを設ける理由は以下のとおり
である。
【0040】純水供給弁3が開放されて純水供給路2に
純水が流通している置換の初期状態に続いて、薬液供給
弁17が開放されて薬液供給路16から薬液が注入され
始めた処理液の供給開始当初(図5中に注入開始で示す
時点)、薬液供給路16内の薬液流量の立ち上がりは緩
慢なので、処理液濃度センサ8で検出される濃度現在値
s1は濃度目標値a3よりも相当に低い値を示す。その
結果、濃度偏差c1が大きくなり、これを打ち消そうと
してPII2 D演算部51cが大きな濃度制御操作量を
出力する。そのため、濃度操作量d3が大きくなり過ぎ
て過剰に純水の供給量が減じられ、いわゆるオーバーシ
ュートが発生する。このような処理液の供給開始当初の
オーバーシュートを回避するためにスイッチ51dを設
けて、処理液の供給開始当初は処理液の濃度目標値a3
だけで処理液の濃度を制御するようにしている。本実施
例において、スイッチ51dはプログラムタイマで制御
されるが、処理液の濃度偏差c1の値に応じてスイッチ
51dを切り換えるようにしてもよい。
【0041】濃度−流量変換部52は、濃度操作量d3
を更新目標値a4に変換するが、その変換に、目標値変
換部43からの薬液流量目標値a1を用いるか、薬液流
量センサ20からの薬液流量検出信号s4を用いるかを
切り換えスイッチ53により選択可能となっている。こ
の切り換えスイッチ53を切り換えるタイミングは、上
述したスイッチ51dのオン/オフ(濃度帰還のオン/
オフ,図5を参照)と同時でよいが、薬液流量目標値a
1を用いる側に固定しておいてもよい。なお、一般的に
は、薬液流量検出信号s4を用いる方がより正確な制御
が可能であるが、薬液流量の変動が大きい場合には薬液
流量目標値a1を用いる方が制御が安定する場合があ
る。
【0042】濃度−流量変換部52は、(2)式によっ
て更新目標値a4を算出している。 a4=a1×(Creforg─d3) /(1000 ×d3) ……… (2) ただし、 a1は、薬液流量目標値 [cc/min] (または、a1に代えて薬液流量s4 [cc/min] ) d3は、濃度操作量 [%] a4は、更新目標値 [リットル/min] Creforg は、原薬液濃度 [%]
【0043】このようにして算出された更新目標値a4
に基づいて、以下のように純水の流量を制御して処理液
の濃度を調整する。図6の純水,薬液の流量と濃度の関
係を示したグラフを参照する。例えば、濃度現在値s1
が濃度目標値a3より低い場合には、濃度制御調整部5
0の動作により更新目標値a4が減少されて純水(図中
の実線)の流量が減少される。すると純水流量の低下に
伴って純水の圧力が低下するので、純水と薬液の差圧が
大きくなり、薬液の流量(図中の点線)が増加するが、
これは処理液の濃度を上げる方向(図中の右側方向)で
あって、純水の濃度操作方向と同一方向である。したが
って、純水流量を調節することによって処理液の濃度を
制御することができる。
【0044】以上のように濃度制御調整部50は、処理
液の濃度目標値a3と濃度現在値s1との偏差c1を打
ち消すように更新目標値a4を設定しているので、例え
ば、薬液導入弁15に加熱された薬液や純水が流通する
ことにより熱的変形を受け、純水中に導入される薬液量
が変化して処理液の濃度が変動したとしても、その濃度
変動を速やかに抑制することができる。
【0045】(3)純水流量帰還調整部60の動作 濃度−流量変換部52からの更新目標値a4は、純水流
量帰還調整部60の減算器60aと加算器60bに与え
られる。減算器60aは、更新目標値a4から純水流量
センサ9で検出された純水流量s2を差し引いて純水流
量偏差c2を求める。この純水流量偏差c2は、PID
演算部60cに与えられる。PID演算部60cは、減
算器60aから与えられた純水流量偏差c2に比例して
純水流量操作量を決定する比例動作(P動作)と、純水
流量偏差c2の積分に比例して純水流量操作量を決定す
る積分動作(I動作)と、純水流量偏差c2の微分に比
例して純水流量操作量を決定する微分動作(D動作)と
を含む制御則によって、純水流量偏差c2を打ち消すよ
うな純水流量制御操作量を算出する。この純水流量制御
操作量はスイッチ60dを介して加算器60bに与えら
れる。
【0046】スイッチ60dは、図5のタイムチャート
に示すように、純水供給弁3が開放されて純水供給路2
に純水が流通され始めた時点から一定時間の間、OFF
状態となってPID演算部60cの出力を禁止し(PI
D演算部60cを非作動にし)、一定時間経過後にON
状態(図中の純水帰還オン)に切り換わってPID演算
部60cの出力を許す(PID演算部60cを作動させ
る)。スイッチ60dは、純水供給路2へ純水が供給さ
れ始めた初期段階のオーバーシュートを回避するために
設けられている。
【0047】加算器60bは、濃度制御調整部50から
の更新目標値a4に、スイッチ60dを介してPID演
算部60cから与えられた純水流量制御操作量を加算す
る。更新目標値a4と純水流量制御操作量とを加算して
得られた純水流量操作量d2は流量−電圧変換部70に
出力される。
【0048】流量−電圧変換部70は、純水流量帰還調
整部60から与えられた純水流量操作量d2を、式
(3)に基づき純水流量操作電圧e2に変換する。 e2=(d2−Cc)/Dc ……… (3) ただし、 e2は、純水流量操作電圧〔V〕 d2は、純水流量操作量〔リットル/min 〕 CcおよびDcは、電空変換器12および純水圧力調節器1
0の各仕様と、純水供給路2の抵抗係数から決まる定数 上記の定数Cc、Dcは実験により求めることができる。
【0049】この純水流量操作電圧e2は電空変換器1
2に与えられ、電空変換器12は純水流量操作電圧e2
に応じたパイロット圧を純水圧力調節器10に与える。
純水圧力調節器10は、このパイロット圧に一致させる
ように、二次側の純水供給路2内の純水圧力(結果とし
て純水流量)を調節する。
【0050】なお、純水流量センサ9に代えて純水圧力
センサ11を用いることにより、上記の純水流量操作量
d2を求めることも可能である。つまり、純水圧力セン
サ11で検出される純水圧力を純水流量に変換する。こ
の変換は、次の関係式(4)に基づいて行う。 p2 =Ac2 ×b22 +Bc2 ×b2+Cc2 ……… (4) ただし、 b2は、純水流量〔リットル/min 〕 p2は、純水圧力〔kgf /cm2 〕 Ac2 ,Bc2 は、純水供給路2の抵抗によってきまる定数 Cc2 は、純水圧力基準値P0や純水圧力調節器10の仕
様から決まる定数
【0051】この関係式(4)から、純水流量b2は、
次の式(5)のようになる。 b2 =(−Bc2 +√(Bc22−4×Ac2 ×(Cc2 −p2)))/(2 ×Ac2 ) ……… (5)
【0052】しかしながら、純水圧力センサ11を用い
る場合には、純水圧力調節器9より下流の純水供給路2
の流路抵抗が変動すれば純水流量が変動するという誤差
が生じるので、純水流量センサ9を採用することが好ま
しい。
【0053】(4)薬液帰還調整部80の動作 薬液帰還調整部80の減算器80aは、目標値設定部4
0で設定された薬液流量目標値a1から、薬液流量セン
サ20で検出された薬液流量検出信号s4を差し引くこ
とによって薬液流量偏差c3を算出する。この薬液流量
偏差c3はPID演算部80cに与えられる。PID演
算部80cは、減算器80aから与えられた薬液流量偏
差c3に比例して薬液流量操作量を決定する比例動作
(P動作)と、薬液流量偏差c3の積分に比例して薬液
流量操作量を決定する積分動作(I動作)と、薬液流量
偏差c3の微分に比例して薬液流量操作量を決定する微
分動作(D動作)とを含む制御則によって、薬液流量偏
差c3を打ち消すような薬液流量制御操作量を算出す
る。この薬液流量制御操作量はスイッチ80dを介して
加算器80bに与えられる。
【0054】スイッチ80dは、薬液供給弁17が開放
されて純水供給路2に薬液が注入され始めた時点から一
定時間の間、OFF状態となってPID演算部80cの
出力を禁止し(PID演算部80cを非作動にし)、一
定時間経過後にON状態に切り換わってPID演算部8
0cの出力を許す(PID演算部80cを作動させ
る)。図5のタイムチャート中に薬液帰還オン/薬液帰
還オフと示しているのが、スイッチ80dのオン/オフ
動作タイミングを例示している。このスイッチ80d
は、濃度帰還調整部51で説明したスイッチ51dと同
様に、純水供給路2へ薬液が注入された始めた初期段階
のオーバーシュートを回避するために設けられている。
【0055】加算器80bは、目標値設定部40から与
えられた薬液流量目標値a1に、スイッチ80dを介し
てPID演算部80cから与えられた薬液流量制御操作
量を加算する。薬液流量目標値a1と薬液流量制御操作
量とを加算して得られた薬液流量操作量d1は薬液操作
量変換部90に与えられる。
【0056】薬液操作量変換部90は、加算器80bか
ら与えられた薬液流量操作量d1を、式(6)に基づき
薬液流量操作電圧Vd1に変換する。 Vd1 = Ac ×d12 +Bc×d1+Cc ……… (6) ただし、 Vd1 は、薬液流量操作電圧〔V〕 d1は、薬液流量操作量〔cc/min 〕 Ac,Bcは、電空変換器22および薬液圧力調節器21の
各仕様と、薬液導入弁15の流量特性と弁開度から決ま
る定数 Ccは、後述する純水圧力基準値P0,薬液圧力調節器2
1の仕様から決まる定数 上記の定数Ac,Bc,Ccは実験により求めることができ
る。
【0057】なお、上記の二次式に代えて以下の(7)
式を採用してもよい。 Vd1 = Dc ×d1+Ec ……… (7) ただし、 Vd1 は、薬液流量操作電圧〔V〕 d1は、薬液流量操作量〔cc/min 〕 Dcは、電空変換器22および薬液圧力調節器21の各仕
様と、薬液導入弁15の流量特性と弁開度から決まる定
数 Ecは、後述する純水圧力基準値P0,薬液圧力調節器2
1の仕様から決まる定数 上記の定数Dc,Ecは実験により求めることができる。
【0058】(5)薬液操作信号補正部100の動作 薬液操作信号補正部100の減算器100aは、純水圧
力センサ11で検出された純水圧力s3から、予め定め
られた純水圧力基準値P0を差し引くことにより、純水
圧力s3の圧力変動値ΔP0を求める。この純水圧力基
準値P0は、基準となる流量の純水を純水供給路2に流
したときの純水圧力を実験的に求めて決定される。
【0059】減算器100aで得られた圧力変動値ΔP
0は、圧力−電圧変換部100bに与えられる。圧力−
電圧変換部100bは、電空変換器22の仕様などに関
連して実験的に求められた一次式を用いて、薬液流量操
作電圧Vd1を補正するための電圧ΔVpに圧力変動値
ΔP0を変換する。薬液操作量変換部90からの薬液流
量操作電圧Vd1と、前記補正電圧ΔVpとが加算器1
00cで加算されることによって補正された薬液流量操
作電圧e1が得られ、この薬液流量操作電圧e1が電空
変換器22に与えられる。電空変換器22は薬液流量操
作電圧e1に応じたパイロット圧を薬液圧力調節器21
に与える。薬液圧力調節器21は、このパイロット圧に
一致させるように、二次側の薬液供給路16内の薬液圧
力(結果として薬液流量)を調節する。
【0060】なお、純水圧力センサ11に代えて純水流
量センサ9を用いてもよい。この場合には、次の関係式
(8)により流量Qを圧力Pに変換する必要がある。 P = Aconst×Q2 ……… (8) ただし、 Aconstは、純水供給配管2の流路抵抗によって決まる係
【0061】この薬液操作信号補正部100は、純水供
給路2内の純水圧力が変動すると、その圧力変動に追随
して薬液流量操作電圧e1を変化させる。その結果、純
水供給路2の純水圧力が高くなると、これに追随して薬
液供給路16の薬液圧力が高くなり、逆に純水圧力が低
くなると、これに追随して薬液圧力が低くなる。つま
り、濃度制御のために純水供給路2内の純水圧力を調節
したことにより、薬液導入弁15の入口側の薬液圧力と
出口側の純水圧力との差圧に変化が生じて、純水中に導
入される薬液流量が変動したとしても、薬液供給路16
の薬液圧力を速やかに調節して、薬液導入弁15の入口
側と出口側との差圧を所定値に戻すので、濃度制御に伴
って薬液の流量が変動することを抑制できる。したがっ
て、濃度の調整量が多い場合に生じ得る、基板処理部1
での流れパターンが大きく変わって処理ムラを生じる不
都合を防止できる。
【0062】以上のように上述した構成の装置によれ
ば、濃度制御調整部50は処理液の濃度変動を抑制する
ように更新目標値a4を設定し、純水流量帰還調整部6
0は更新目標値a4と純水流量s2との偏差を打ち消す
ように純水流量操作電圧e2を設定する。一方、薬液帰
還調整部80は、薬液流量の変動を抑制するように薬液
流量操作電圧Vd1を設定する。また、薬液操作信号補
正部100は、純水圧力の変動に応じて設定された薬液
流量操作電圧Vd1を補正する。したがって、本実施例
装置によれば、処理液の濃度を精度良く目標値に一致さ
せることができる。
【0063】<変形例>上述した各装置では、薬液圧力
調節器21により薬液の圧力を調節して薬液の注入量を
調節し、純水圧力調節器10により純水の圧力を調節し
て純水の流量を調節する構成としたが、図8に示すよう
に、開閉弁と流量調節弁の機能を兼ね備えた薬液流量調
節弁23と、純水流量調節弁24とにより構成するよう
にしてもよい。
【0064】薬液流量調節弁23により開口度を変化さ
せて薬液の流量を調節しても薬液の注入量を調節するこ
とができ、また、純水流量調節弁24により開口度を変
化させて純水の流量を調節しても純水の供給量を調節す
ることができる。係る構成でも上述した構成と同様の効
果を得ることができる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、測定された濃度現在値と濃度
目標値との偏差を打ち消すように純水の供給量を調整す
るので、純水供給路への薬液の注入時における流量特性
の変動が生じて純水中への薬液の注入量が変動した場合
であっても、その変動分を補うことができる。したがっ
て、流量特性の変動に起因する処理液の濃度変動を抑制
することができ、精度良く濃度制御を行うことができ
る。
【0066】また、請求項2に記載の発明によれば、差
圧一定化手段により純水供給路内の純水の圧力と、薬液
供給路内の薬液の圧力との差圧を一定に維持するように
したので、純水の供給量を調整した結果が薬液の流量に
影響することを防止できる。したがって、処理液の流量
変動を最小限にして処理ムラを防止することができる。
【0067】また、請求項3に記載の発明によれば、濃
度センサの出力を直接的に用いて制御を行うことにより
装置の構成を簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】薬液導入弁の構造を示す縦断面図である。
【図3】制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】目標値の変化パターンの一例を示す図である。
【図5】帰還を行うスイッチのタイミングを示すタイム
チャートである。
【図6】純水,薬液の流量と濃度の関係を示すグラフで
ある。
【図7】変形例装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
W … 基板 1 … 基板処理部 2 … 純水供給路 3 … 純水供給弁 4 … 薬液注入部 8 … 処理液濃度セ
ンサ 9 … 純水流量センサ 10 … 処理液圧力調
節器 11 … 純水圧力センサ 15 … 薬液導入弁 17 … 薬液供給弁 20 … 薬液流量セ
ンサ 21 … 薬液圧力調節器 22 … 電空変換器 30 … 制御部 40 … 目標値設定
部 50 … 濃度制御調整部 60 … 純水流量帰
還調整部 70 … 流量−電圧変換部 80 … 薬液帰還調
整部 90 … 薬液操作量変換部 100 … 薬液操作
信号補正部 a1 … 薬液流量目標値 a2 … 純水流量目
標値 a3 … 濃度目標値 a4 … 更新目標値 c1 … 濃度偏差 c2 … 純水流量偏
差 c3 … 薬液流量偏差 d1 … 薬液流量操作量 d2 … 純水流量操
作量 d3 … 濃度操作量 s1 … 濃度検出信号 s2 … 純水流量検
出信号 s3 … 純水圧力検出信号 s4 … 薬液流量検
出信号 e1 … 薬液流量操作電圧 e2 … 純水流量操
作電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対して所定の処理を施す基板処理
    装置であって、 純水と薬液とを混合して得られた処理液で基板の表面処
    理を行う基板処理部と、 前記基板処理部と純水供給源との間に連通接続された純
    水供給路と、 前記純水供給源から前記純水供給路に供給される純水の
    供給量を調節する純水供給量調節手段と、 一端側が前記純水供給路に接続され、他端側が薬液供給
    源に接続されている薬液供給路と、 前記純水供給路を流通する処理液の濃度を測定する濃度
    測定手段と、 前記濃度測定手段による濃度現在値と濃度目標値との偏
    差に基づき、前記純水供給量調節手段を制御する制御手
    段と、 を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、前記薬液供給路から前記循環路へ注入される薬液の
    注入量を調節する薬液注入量調節手段と、前記純水供給
    路内の純水の圧力と前記薬液供給路内の薬液の圧力との
    差圧が一定となるように前記薬液注入量調節手段を操作
    する差圧一定化手段とをさらに備えていることを特徴と
    する基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の基板処
    理装置において、前記濃度測定手段は、前記純水供給路
    に配設された濃度センサで構成されていることを特徴と
    する基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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