JPH1167152A - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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Publication number
JPH1167152A
JPH1167152A JP23059197A JP23059197A JPH1167152A JP H1167152 A JPH1167152 A JP H1167152A JP 23059197 A JP23059197 A JP 23059197A JP 23059197 A JP23059197 A JP 23059197A JP H1167152 A JPH1167152 A JP H1167152A
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JP
Japan
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fluorescent lamp
range
lamp
tube
jacket
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Pending
Application number
JP23059197A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Shimizu
正則 清水
Shiro Otake
史郎 大竹
Masayoshi Sakamoto
正悦 坂本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外照明用で温度特性と保守率、照明率を改
善すること。 【解決手段】 発光管長軸の鉛直断面の配光が、0〜1
80[゜]と0〜−180[゜]の極座標上で互いに線対称
であり、最小180〜155[゜]と−180〜−155
[゜]、最大180〜80[゜] と−180〜−80[゜]の範
囲、及び0[゜]を中心として0〜25[゜]と0〜−25
[゜]の範囲内に反射材4を有し、90〜45[゜]、−90
〜−45[゜]の範囲内にアパーチュアを有する2重管構
造の蛍光ランプで、これら付加機構の追加による相互反
射と吸収の増加によるランプ光束の低下を、主たる発光
を発光波長のピーク範囲が530〜580[nm]と600
〜650[nm]に含む蛍光体層6で得、ランプ光色の相関
色温度が2500〜13000[K]、Duvが10〜70
であることを特徴とした蛍光ランプとすることで補う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外照明用蛍光ラ
ンプ、および、蛍光ランプ用ジャケットに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】以下に本発明に関連する従来の技術を列
挙する。本発明に関連する蛍光ランプの温度特性に関す
る技術として以下のものがある。
【0003】蛍光ランプは周囲温度の変化に伴い光出力
が変化するが、従来の蛍光ランプは周囲温度が25[゜C]
でランプ効率と光出力が最高になるように設計されてい
る。
【0004】ここで、蛍光ランプの屋外使用の実態を鑑
みると、冬季などは非密閉型の器具に設置された蛍光ラ
ンプの光出力は周囲温度の低さのために低下していると
いう現状があった。また、低温では蛍光ランプ中のHg
が蒸発せず、Hgの蒸気圧が低下する(25[゜C]=0.
0012[mmHg],0 [゜C]=0.000185[mmHg])た
めで、蛍光ランプが始動しなくなるという問題がある。
【0005】冷蔵庫などの特殊温用蛍光ランプでは、放
電ガスが一般の蛍光ランプのArと異なり、電離電圧の
低いNeが使用されており、低温での始動性が改善され
ている。また、電離電圧の低いNeの使用によりランプ
電流が増大することで、管壁温度が上昇し低温雰囲気中
でもランプ光束の低下が抑えられている。しかし、ラン
プ電流の増大は電極のダメージを招き、ランプ寿命が短
くなるという問題があった(Ar封入の一般の蛍光ラン
プ12000[h], Ne封入の低温用ランプ3000
[h])。
【0006】この様に、前記特殊低温用蛍光ランプでは
始動条件が一般の蛍光ランプと異なるため、フィラメン
トの予熱電流が大きいことや始動電圧が異なることか
ら、専用の安定器が必要なこと、一般の蛍光ランプの安
定器と組み合わせては常温始動しないことなど、安定器
の互換性の問題がある。
【0007】一方、従来型の安定器との互換性を保ちつ
つ封入ガスの組成を変化させたものについては、Ar−
Ne−Krの混合ガスを封入した省電力型ランプが知ら
れている。これは、Arより重い希ガスであるKrを封
入することでランプ電力を低下させ、始動性が低下した
分を電離しやすいNeを封入することでカバーするもの
である。ただし、この場合、使用電力は低下させること
が可能であるが、低温時の特性が悪化し、低温始動特性
が悪化する、ランプが暖まるまでの間の光束立ち上がり
時間が長くなる、低温での放電が不安定となりちらつき
が発生するなどの問題がある。
【0008】また、Ar封入の一般の蛍光ランプの低温
特性改善の対策として、透明なポリカーボネイト製のシ
リンダー状のジャケットを一体化した2重管型蛍光ラン
プが実用化されていた。この場合、内管の蛍光ランプの
周囲温度特性は10[゜C]低温側にシフトし、周囲温度が
15[゜C]でランプ効率と光出力が最高になる。
【0009】ただし、この場合、周囲温度が高い状態に
おいては一般のランプ以上にランプ温度が上昇し、光出
力が従来以上に低下する問題があった。このため本技術
は一般の蛍光ランプに用いられていなかった。
【0010】一方、蛍光ランプの高温時の温度特性の改
善の手段としては、Bi−In−Hg合金系のアマルガ
ムを用いることが一般的である。これらは、点灯時にラ
ンプの管壁温度が一般の蛍光ランプより高くなるコンパ
クト蛍光ランプにおいて、高温時の光出力低下の抑制の
ために用いられることが多い。
【0011】一般に高温時には、Hgの蒸気圧が高まる
ことでランプ中のHg原子が紫外線励起に十分な運動エ
ネルギーを得る前に他のランプの封入ガス原子と衝突す
る確率が増加するためランプ効率が低下する。ここで、
アマルガムが存在した場合、高温時に過剰となったHg
をアマルガムが吸着することでHgの蒸気圧が適正化さ
れランプ効率の低下が抑制される。また、副次的には低
温時にはアマルガムからHgが供給されることから、ア
マルガムは広い温度範囲内でHgの気圧をほぼ一定に制
御するため光出力の温度に対する変化を一定にする改善
が可能となる。しかし、これらは屋内照明で使用される
ことが多く、器具内使用が主であることから、実際の使
用温度が高くなり低温側の特性改善は重要視されていな
かった。
【0012】次に、本発明に関連する蛍光ランプ自身に
よる配光制御の従来技術を述べる。これには従来の技術
として、リフレクタ蛍光ランプとアパーチュア蛍光ラン
プがある。
【0013】図2(a),(b)は従来のリフレクタ蛍光ラ
ンプとアパーチュア蛍光ランプを発光管の長軸方向に対
して鉛直方向の断面図で模式的に0〜180[゜]、およ
び、0〜−180[゜]の極座標上に示した図である。8
は蛍光ランプのガラス管であり、9は蛍光体層、10は
反射材、11はリフレクタの開口部、12はアパーチュ
アの開口部である。
【0014】通常の蛍光ランプは、ガラス管の内側に蛍
光体層が塗布されているが、リフレクタ蛍光ランプとア
パーチュア蛍光ランプの場合は、TiO2やAlO2など
の微粉体からなる拡散透過性を有する反射材がガラス管
と蛍光体層の間に挟まれている。
【0015】このため蛍光体層から発した光は直接ガラ
ス管を通ってランプ外に放射されるのではなく、一部が
再び蛍光体層側に反射される。
【0016】リフレクタ蛍光ランプは蛍光ランプの管の
全周を360[゜]とした場合、この内140[゜]に反射材
が無く、反射材の存在する範囲の220[゜]の範囲から
反射されてきた光はこの140[゜]の開口部から集中し
て放射されるものである。このため、開口部の中央の最
大光度は一般の蛍光ランプの約1.7倍となる。
【0017】リフレクタ蛍光ランプは開口部を下向きに
使用することで、ランプ上面のガラス外面に埃などが堆
積したり、照明器具の反射板が汚れてもランプ上面には
反射膜層が存在するため光束の低下を少なくすることが
できるという特徴を有する。
【0018】次に、アパーチュア蛍光ランプは蛍光ラン
プの管の全周を360[゜]とした場合、この内40[゜]に
反射膜層と蛍光体層が無く、反射膜材の存在する範囲の
320[゜]の範囲から反射されてきた光はこの40[゜]の
開口部から集中して放射されるものである。反射材に加
えて蛍光体層も無いためによりシャープな配光が得ら
れ、蛍光ランプによる照明で光を集中させたい場合に用
いられる。
【0019】また、本発明に関連する他の従来の技術に
ついて述べる。従来のランプでは微妙な色再現の忠実性
を評価することで分光特性が設計されていたのに対し、
色を大ぐくりに識別(例えば、くすんだ赤も鮮やかな赤
も、赤は赤と分類的に識別)する色再現(カテゴリカル
色知覚)の特性を応用展開することで評価し、その分光
特性の設計を最適化したものには特願平7−24286
3号、特願平8−174704号、特願平8−2695
74号がある。
【0020】これにより、最低限度、赤,緑,青,黄,
白,黒の表面色の分類的識別が可能な色再現性を確保し
つつ高効率な光源の実現が可能となる。ここにおいて、
技術の実現手段のポイントは、主に緑と赤の波長帯域に
発光を集中することであった。以下これを高効率新光源
と呼ぶ。これにより屋外照明などの色の見えが重要視さ
れない分野の照明の効率を高めることが可能である。
【0021】さらに、本発明に関連する他の従来の技術
として、近年の技術として透明な酸化チタンTiO2の光
触媒をランプまたは照明器具に懸架し、光エネルギーに
よる酸化還元作用を利用しランプまたは照明器具の汚れ
を防止しようという試みが行われつつある。
【0022】例えば、特願平7−73428号、特願平
7−74826号などがあるが、この光触媒の透過率は
80〜90[%]であり、従来のランプに組み合わせた場
合、光束の低下は不可避である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は、蛍光ランプを屋外使用する際の実際の使用
条件での明るさの改善である。
【0024】一般の蛍光ランプは、屋内での使用が前提
となっており、屋外のごとく温度変化が激しい状況での
使用では、使用時にその光束が低下していた。特に冬季
の屋外使用においては周囲温度が低下することから、2
5[゜C]で測定されている蛍光ランプの所定の光束より大
きく低下する。また、屋外使用のランプの場合は経時変
化による汚れが多く、使用中の光束低下が大きかった。
【0025】本発明においては、特に街路照明での使用
を中心として、これらの実使用状況下での温度特性と保
守率の向上および照明率の向上を総合的に考え、屋外照
明用の蛍光ランプの効率を改善することが目的である。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の照明光源は以下の課題を解決する手段を有す
る。
【0027】請求項1においては、発光管長軸の鉛直断
面の配光が、0〜180[゜]、および、0〜−180[゜]
の極座標上で互いに線対称であり、0〜180[゜] 、お
よび、0〜−180[゜]の範囲の光束を1とした場合、
0〜90[゜] 、および、0〜−90[゜]の光束は0.5
以上で、最小180〜155[゜] 、および、−180〜
−155[゜]、最大180〜80[゜] 、および 、−18
0〜−80[゜]の範囲に反射材を有する蛍光ランプとす
る。
【0028】請求項2においては、請求項1の手段に加
え、90〜45[゜] 、および、−90〜−45[゜]の範
囲内にアパーチュアを有する蛍光ランプとする。
【0029】請求項3においては、請求項1から2の手
段に加え、0[゜]を中心として、0〜25[゜] 、およ
び、0〜-25[゜]の範囲内に反射材を有する蛍光ランプ
とする。
【0030】請求項4においては、請求項1から3の手
段に加え、主たる発光を、発光波長のピークの範囲が5
30〜580[nm]および、600〜650[nm]に含む蛍
光体で得、ランプ光色の相関色温度が2500〜130
00[K]、Duv(Distance from perfect radiator locus
on uv co-ordinates)が10〜70であることを特徴と
した蛍光ランプ。
【0031】請求項5においては、請求項1から4の手
段に加え、光触媒を具備した蛍光ランプとする。
【0032】請求項6においては、請求項1から5の手
段に加え、放電ガスとして混合ガスを封入した蛍光ラン
プとする。
【0033】請求項7においては、請求項1から6の手
段に加え、アマルガムを具備した蛍光ランプとする。
【0034】請求項8においては、請求項1から7の手
段に加え、二重管構造を有する蛍光ランプとする。
【0035】請求項9においては、請求項8の手段に加
え、内管の発光管長軸の鉛直断面の中心軸を外管の発光
管長軸の鉛直断面の中心軸に対してずらした蛍光ランプ
とする。
【0036】請求項10においては、蛍光ランプに対し
発光管長軸の鉛直断面の配光が、0〜180[゜]、およ
び、0〜−180[゜]の極座標上で互いに線対称であ
り、最小180〜155[゜]、および、−180〜−1
55[゜]、最大180〜80[゜] 、および、−180〜
−80[゜]の範囲に反射材を有する蛍光ランプ用ジャケ
ットとする。
【0037】請求項11においては、請求項10の手段
に加え、0[゜]を中心として、0〜25[゜] 、および、
0〜−25[゜]の範囲内に反射材を有する蛍光ランプ用
ジャケットとする。
【0038】請求項12においては、請求項10および
11の手段に加え、光触媒を具備した蛍光ランプ用ジャ
ケットとする。
【0039】請求項13においては、請求項10、1
1、12に手段に加え、蛍光ランプの発光管長軸の鉛直
断面の中心軸が外管である蛍光ランプ用ジャケットの発
光管長軸の鉛直断面の中心軸に対してずらした蛍光ラン
プ用ジャケットとする。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の蛍光ランプの代表的な実
施の形態を図1に示す。
【0041】図1は本発明の蛍光ランプを発光管の長軸
方向に対して鉛直方向の断面図で模式的に示した第1の
実施例である。図中1は蛍光ランプのガラス管であり、
2はガラス管1の蛍光ランプを覆う透明なジャケットで
ある。
【0042】0〜180[゜]、および、0〜−180[゜]
の互いに線対称な極座標上において3は最小180〜1
55[゜] 、および、−180〜−155[゜]、最大18
0〜80[゜]、および、 −180〜−80[゜]の範囲に
設置される反射材、4は0[゜]を中心として0〜25[゜]
、および、0〜−25[゜]の範囲内に設置される反射
材、5は90〜45[゜] 、および、−90〜−45[゜]
の範囲内に設置されるアパーチュアである。
【0043】また、6は高効率新光源において、主に緑
と赤の波長帯域に発光を集中することで最低限度、赤,
緑,青,黄,白,黒の表面色の分類的識別が可能な色再
現性を確保しつつ高効率な光源を実現する蛍光体層であ
る。
【0044】さらに、7はジャケット外面に設けられた
光触媒である。次に、本発明について説明する。
【0045】屋外照明で蛍光灯が用いられる代表として
は街路照明が上げられるが、ここで街路に所定の鉛直面
照度と水平面照度を与える場合、照明器具は電力柱また
は専用ポールに懸架されるが、蛍光ランプの場合、その
取り付け間隔は取り付け高さ(4.5[m])の3倍から
4倍となる。
【0046】この設計要件から逆算すると隣接する照明
器具の直下の顔面高さ(1.5[m])での鉛直面照度を
与えうる角度は約80[゜]以内となり、前記極座標上で
−80〜80[゜]の範囲が有効に被照面に到達する有効
光束となる。
【0047】ここで、各種照度と配光の関係を図3を使
用して説明する。図3は、完全球面配光(全方向360
[゜]に渡り等光度な配光)を有する仮想点光源が平面上
ある高さに存在する場合、直下を0[゜]としてそれから
平面上を離れて行くに従ってEn:法線照度、Ev:鉛
直面照度、Eh:水平面照度がどの様な相対変化かを見
せるかを0〜80[゜]の範囲に相対照度10[lx]をピー
クに正規化して示したものである。EnとEhは仮想点
光源から離れるほど小さくなる。また、仮想点光源の直
下ではEvは与えられず約35[゜]離れた場所でピーク
を生ずる。
【0048】En、Ev、Ehの相互関係を見れば、4
5[゜]でEv=Ehとなりこれ以上の角度で水平面照度
よりも鉛直面照度を効率よく与えることができる。しか
し、さらに大きい角度、例えば、約60[゜]でEhはE
nの約1/2となり、これ以上の角度では効率よく水平
面照度を与えることが困難になり始める。また、約25
[゜]でEvはEhの約1/2となり、これ以下の角度で
は効率よく鉛直面照度を与えることが困難になり始め
る。
【0049】前述の通り0[゜]では鉛直面照度与えるこ
とはできず、ここに鉛直面照度を与えるとすれば、これ
に近接する光源から光を与えるしか術が無く、前述の約
80[゜]という条件が生ずる。
【0050】さて、屋内照明と異なり屋外照明では光源
の演色性の高さはさほど重要視されず、もっぱら効率が
重視されるため、6の蛍光体層により主に緑と赤の波長
帯域に発光を集中することで最低限度、赤,緑,青,
黄,白,黒の表面色の分類的識別が可能な色再現性を確
保しつつ高効率な光源を実現することができる。また、
青の波長帯域に発光する一般的なBAM (化学式)BaMgAl1017:Eu の蛍光体の量が多いと、高い始動電圧が必要となるが、
本蛍光体層は青色発光蛍光体が無いもしくは少ないた
め、始動性が高まり低温時の始動性の低下を緩和でき
る。また、本発明の反射材、アパーチュア、2重管、光
触媒などを従来例で実施すると、各々の影響により、ラ
ンプの全光束の低下は免れないが、本発明の蛍光体層6
を使用することでランプの全光束の低下を防止すること
ができる。
【0051】またさらに、蛍光体層6に90〜45[゜]
、および、−90〜−45[゜]の範囲内に設置されるア
パーチュア5を設けることで、この角度から出射する光
の量を増加させ、遠方の鉛直面照度を効率よく与えるこ
とができる。
【0052】これは、従来のアパーチュアが直下0[゜]
方向を中心として1ケ所に配されていた場合とは異な
り、斜め方向に2ケ所対称形に配される形となる。これ
により、最も配光を集中し遠方に必要照度を与えねばな
らない範囲に光をシャープに配光することが可能とな
る。また、アパーチュアの範囲だけランプ内の放電ガス
の発光色が重畳されて見えるため、水銀の発光色である
青みが強まり、前記Duvがプラスである前記高効率新光
源の発光色が視環境として視野に入る光源の発光部のみ
Duvが0に近づき白色感が高まる。
【0053】次に反射材3を最小180〜155[゜] お
よび−180〜−155[゜]、最大180〜80[゜]お
よび−180〜−80[゜]の範囲に設置することで、照
明器具の反射板側に射出される光を蛍光ランプ自身が予
め制限し、必要な範囲に配光を集中することができる。
このことで屋外使用などで反射板が汚れた際の光束低下
を防ぐことが可能となり保守率が向上する。
【0054】従来のリフレクタ蛍光ランプは最小でも1
80〜70[゜]、および、−180〜−70[゜]に反射
膜層を設けていたが、本発明では最小180〜155
[゜]、および、−180〜−155[゜]、最大180〜
80[゜] および−180〜−80[゜]の範囲に反射膜層
を設けるごとく、従来より開口部を拡大する。
【0055】リフレクタ蛍光ランプにおいて、反射層の
覆う角度が少なければランプからの総光束は増大する
が、ランプからの配光は従来のランプと変わらなくな
り、逆に反射層の覆う角度が多くなれば、ランプからの
総光束は減少するが、反射された光は開口部に集中する
ため開口部の最大光度は増加する。
【0056】しかし、開口部が極端に少ない場合は反射
材が相互反射を繰り返す内に、自己吸収を繰り返し、開
口部の最大光度は再び減少してしまう。従来のごとく屋
内照明を前提にリフレクタ蛍光ランプを考えた場合は、
下方に配光を集中することが室内の水平面照度を高める
ことになるため、従来のリフレクタ蛍光ランプは直下光
度を最大にする開口角の大きさに設定されていた。
【0057】また、一般に照明器具が取り付けられる天
井高さと目線の位置が近いことなどから、まぶしさ(グ
レア)を制限しようとした場合、従来のリフレクタ蛍光
ランプは深いカットオフ角に意味があった。それに組み
合わされる照明器具も、屋内照明においては遮光角が深
く、より下方に光を配光する事が器具効率を高めるため
に有効であった。
【0058】しかし、屋外照明においては、一般に器具
取り付け高さが高いことと、器具取り付け間隔が広いこ
とから、より遠方へ向かう配光を得るため最適条件は自
ずと異なり、より浅いカットオフ角に意味が生じる。ま
たそれに使用される照明器具も、屋外照明においては遮
光角が浅く、より側方(遠方)に光を配光し、ランプ直
下の空間の水平面照度を高めるよりも、遠方の空間の鉛
直面照度を高めることが被照面の均斉度を高め、ひいて
は照明の質を高めるために有効である。
【0059】このことで、屋外照明において配光制御
上、大きな光束が必要となる80[゜]より0[゜] 、およ
び、−80[゜]より0[゜]側の方向の光度まで反射板でカ
ットオフしないことと、80[゜] および−80[゜]方向
近傍まではランプの見かけの視覚寸法を確保するため
に、最小でも180〜155[゜]および−180〜−1
55[゜]、最大でも180〜80[゜] 、および、−18
0〜−80[゜]までの反射材を設ける。
【0060】さらに、屋外照明においては反射板の汚濁
が屋外照明より激しいためランプ自身の反射材を従来の
リフレクタ蛍光ランプに使用されるTiO2やAlO2
微粉体に代表される拡散透過性を有する反射膜層でな
く、Al薄膜に代表される光を不透過な反射材料とする
ことで、より開口部へ配光を集中する効果を高めること
ができる。また、この場合、反射材に導電性の高い材料
を用いることで近接導体効果によりランプの始動性が高
まり、屋外使用における低温時の始動性の向上に寄与す
ることができる。なおこの場合、近接導体に電圧を印可
することや、金属の導体をヒーターと兼ねることでさら
なる低温始動性の向上が可能である。
【0061】次に反射材4は0[゜]を中心として、0〜
25[゜]および0〜−25[゜]の範囲内に設置される。
0[゜]方向は器具の開口部正面、つまり街路照明におい
ては器具直下となるが、器具直下の過剰な配光の集中は
被照面の均斉度の低下に結びつく。また、前述の通り、
水平面照度は容易に与えられても、鉛直面照度は与えに
くい範囲であるので遠方に鉛直面照度を与えるためより
配光を集中すべき範囲に光を振り分けるべく、反射材を
0[゜]を中心として、0〜25[゜] および0〜−25
[゜]の範囲内に設置することで0[゜]を中心としてランプ
の光度を抑制する。
【0062】また、0〜25[゜] および0〜−25[゜]
の範囲内の光を再反射するため、上記反射材3は最小で
も180〜155[゜]および−180〜−155[゜]の範
囲を有する。
【0063】なお、この場合、反射材にTiO2やAl
2の微粉体に代表される拡散透過性を有する反射膜層
を設けることで過剰な光度の低下を防止し適度な輝度を
与えることと、開口部へのさらなる配光の集中を促すこ
とが両立できる。
【0064】発光層による発光が反射材3と反射材4に
到達するまでの介在物は少ない方がランプ効率は高まる
ため、ランプ効率の高さは反射材3と反射材4を内管の
ランプ内側、内管のランプ外側、外管のジャケット内
側、外管のジャケット外側に設置する順となる。
【0065】なお、この組み合わせは多数存在するが、
特に反射材3と反射材4をジャケット側に持たせること
で、内管となる蛍光ランプは一般の蛍光ランプと同様の
ものとすることが可能となり、ランプ製造の工程の変更
を最小限にすることが可能となる。
【0066】これら2重管状の構造により、蛍光ランプ
の保温性を高め、屋外使用においての低温時の光束低下
を改善することができる。
【0067】なお、屋外使用においては昼間の太陽光へ
の長期間の暴露による特性も重要になるが、ポリカーボ
ネート製のジャケットではなくガラス製のジャケットを
使用することで紫外線による透過率の特性変化が少な
く、また、約2%透過率の高い外管を構成することが可
能となる。さらに、後述する光触媒を具備する際の高温
プロセスにも耐えうるという特徴を付与することができ
る。
【0068】また、工業的には、内管となる蛍光ランプ
の管径よりも太い管径の蛍光ランプのガラス管を転用す
ること、実施例としては一般的な16[mm],25.5[m
m],26[mm] ,28[mm] ,29[mm]の管径のランプに、
外管として28[mm],29[mm],32.5[mm],38[mm]
の管径のランプ用ガラスを組み合わせること、生産コス
トを抑えることも可能である。
【0069】さらにこのジャケットだけを個別に実現
し、一般の蛍光ランプに後付け可能とすることで、一般
の蛍光ランプを屋外使用するときの特性を改善すること
が可能となる。
【0070】上記のごとくジャケットによる2重管構造
をとることで、ランプの保温が可能となり低温特性が改
善する。しかし、夏場の高温時も考慮した場合、単なる
2重管構造では内管の温度が高まりすぎる可能性があ
る。
【0071】内管の最冷点(ランプの最も低温部)の温
度をコントロールするため、熱的な結合で内管の温度を
外部に逃す機構も考えられるが、蛍光ランプにアマルガ
ムを具備することによって、高温側も含めて、広い温度
範囲内で光出力の温度に対する変化を一定にする改善が
可能となる。
【0072】このとき、アマルガムの使用は始動時の光
束立ち上がりを遅くすることが屋内照明では問題となる
が、屋外照明では一度点灯すれば点灯したままという状
態が多いため、このようなことは大きな問題とはならな
い。
【0073】また、蛍光ランプのガラス管内部に封入す
る放電ガスをAr−Ne−Krの混合ガスとすることで
省電力化が図れる。しかし、このガスを封入することで
低温特性が悪化することが一般的であったが、上記の低
温特性改善方と組み合わせることで低温での特性の悪化
カバーすることが可能となる。
【0074】また、ジャケット2の外面に光触媒7を設
けることで、反射板による保守率低下の防止に加えて、
ランプ自身の汚れによる使用中の光束低下を抑えること
ができる。なお、光触媒に親水性の効果を持たせること
で雨滴などでの自浄効果も期待できる。
【0075】図4は本発明の第2の実施例であり、一重
管での一実施例を、本発明の蛍光ランプを発光管の長軸
方向に対して鉛直方向の断面で模式的に示したものであ
る。図中12は蛍光ランプのガラス管であり、0〜18
0[゜]および0〜−180[゜]の互いに線対称な極座標上
において、13は最小180〜155[゜]および−18
0〜−155[゜]、最大180〜80[゜] および−18
0〜−80[゜]の範囲に設置される反射材である。
【0076】14は0[゜]を中心として、0〜25[゜]お
よび0〜−25[゜]の範囲内に設置される反射材、15
は90〜45[゜] および−90〜−45[゜]の範囲内に
設置されるアパーチュアである。また、16は蛍光体層
である。
【0077】本実施例においては一重管で第1の実施例
と同様の効果を得ることができる。この場合、保温効果
は低下するが、グローブ付きの照明器具と組み合わせる
ことでジャケットの代わりを代行させることができる。
また、ジャケットがないことでジャケット分の材料費が
不要となる。なお、ランプ外面に光触媒を設けること
で、ランプ自身の汚れによる使用中の光束低下を抑える
ことができる。
【0078】図5は本発明の第3の実施例であり、二重
管での第2の実施例を、本発明の蛍光ランプを発光管の
長軸方向に対して鉛直方向の断面図で模式的に示したも
のである。
【0079】図中、17は蛍光ランプのガラス管であ
り、0〜180[゜]および0〜−180[゜]の互いに線
対称な極座標上において、18は90〜45[゜] および
−90〜−45[゜]の範囲内に設置されるアパーチュ
ア、19は蛍光体層である。20は蛍光ランプ用ジャケ
ットを蛍光ランプと合体した時、蛍光ランプの発光管長
軸の鉛直断面の中心軸と蛍光ランプ用ジャケットの発光
管長軸の鉛直断面の中心軸とをずらした蛍光ランプ用ジ
ャケットで、21は最小180〜155[゜]、および、
−180〜−155[゜]、最大180〜80[゜]および
−180〜−80[゜]の範囲に設置される反射材、22
は0[゜]を中心として、0〜25[゜]および0〜−25
[゜]の範囲内に設置される反射材である。
【0080】本実施例のごとく、蛍光ランプの発光管長
軸の鉛直断面の中心軸と蛍光ランプ用ジャケットの発光
管長軸の鉛直断面の中心軸とをずらしたことで、配光の
形状を歪ませ、より側方に配光を集中させることが可能
となる。なお、外管であるジャケットを真円形でなく歪
ませることでその効果はさらに増大する。
【0081】この場合、蛍光ランプ用ジャケットだけを
後付け可能としたことにより、内管に従来の一般蛍光ラ
ンプを任意に組み合わせて使用することが可能となる。
【0082】なお、この場合も、ジャケットに光触媒を
設けることで、ジャケットの汚れによる使用中の光束低
下を抑えることができる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明では、複数の効果作
用を組み合わせることにより、屋外照明により適合した
蛍光ランプを実現することができる。また、ジャケット
のみを後付けできる構成とすることにより従来の一般の
蛍光ランプの特性を屋外照明に適合した形に改善するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光ランプの代表的な一実施の形態を
示す断面図
【図2】(a)従来のリフレクタ蛍光ランプの断面図 (b)従来のアパーチュア蛍光ランプの断面図
【図3】各種相対照度と配光の関係を示す特性図
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す断面図
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す断面図
【符号の説明】
1 ガラス管 2 ジャケット 3 反射材 4 反射材 5 アパーチュア 6 蛍光体層 7 光触媒 8 ガラス管 9 蛍光体層 10 反射材 13 ガラス管 14 反射材 15 反射材 16 アパーチュア 17 蛍光体層 18 ガラス管 19 アパーチュア 20 蛍光体層 21 ジャケット 22 反射材 23 反射材

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光管長軸の鉛直断面の配光が、0〜18
    0[゜]および0〜−180[゜]の極座標上で互いに線対
    称であり、0〜180[゜]および0〜−180[゜]の範
    囲の光束を1とした場合、0〜90[゜] および0〜−9
    0[゜]の光束は0.5以上で、最小180〜155[゜]
    および−180〜−155[゜]、最大180〜80[゜]
    および−180〜−80[゜]の範囲に反射材を有する蛍
    光ランプ。
  2. 【請求項2】90〜45[゜] および−90〜−45[゜]
    の範囲内にアパーチュアを有する請求項1記載の蛍光ラ
    ンプ。
  3. 【請求項3】0[゜]を中心として、0〜25[゜] および
    0〜-25[゜]の範囲内に反射材を有する請求項1また
    は2記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】主たる発光を、発光波長のピークの範囲が
    530〜580[nm]および、600〜650[nm]に含む
    蛍光体で得、ランプ光色の相関色温度が2500〜13
    000[K]、Duv(Distance from perfect radiator loc
    us on uv co-ordinates)が10〜70であることを特徴
    とした請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】光触媒を具備したことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】放電ガスとして混合ガスを封入したことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光ラン
    プ。
  7. 【請求項7】アマルガムを具備したことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】二重管構造を有する請求項1〜7のいずれ
    かに記載の蛍光ランプ。
  9. 【請求項9】内管の発光管長軸の鉛直断面の中心軸を外
    管の発光管長軸の鉛直断面の中心軸に対してずらしたこ
    とを特徴とする請求項8記載の蛍光ランプ。
  10. 【請求項10】蛍光ランプに対し発光管長軸の鉛直断面
    の配光が、0〜180[゜]、および、0〜−180[゜]の
    極座標上で互いに線対称であり、最小180〜155
    [゜]、および、 −180〜−155[゜]、最大180〜
    80[゜] 、および、−180〜−80[゜]の範囲に反射
    材を有する蛍光ランプ用ジャケット。
  11. 【請求項11】0[゜]を中心として、0〜25[゜]、およ
    び、0〜−25[゜]の範囲内に反射材を有する請求項1
    0記載の蛍光ランプ用ジャケット。
  12. 【請求項12】光触媒を具備したことを特徴とする請求
    項10または11記載の蛍光ランプ用ジャケット。
  13. 【請求項13】蛍光ランプの発光管長軸の鉛直断面の中
    心軸が外管である蛍光ランプ用ジャケットの発光管長軸
    の鉛直断面の中心軸に対してずらしたことを特徴とする
    請求項10〜12のいずれかに記載の蛍光ランプ用ジャ
    ケット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008524792A (ja) * 2004-12-17 2008-07-10 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 多目的照明ユニット
CN102163532A (zh) * 2011-01-31 2011-08-24 翟长鸿 内置物发光装置高亮度荧光灯
JP2011228539A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 発光装置

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