JPH1164414A - 圧電素子の検査方法及び検査装置 - Google Patents

圧電素子の検査方法及び検査装置

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JPH1164414A
JPH1164414A JP9223683A JP22368397A JPH1164414A JP H1164414 A JPH1164414 A JP H1164414A JP 9223683 A JP9223683 A JP 9223683A JP 22368397 A JP22368397 A JP 22368397A JP H1164414 A JPH1164414 A JP H1164414A
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piezoelectric element
extraction electrode
contact pin
electrode
surface side
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JP9223683A
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Inventor
Hiroshi Obara
宏 小原
Shigemitsu Watanabe
重光 渡辺
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Mitsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Mitsumi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子に対する検査をパッケージあるいは
ケースに封止する前に行うような圧電素子の検査装置を
提供すること。 【解決手段】 水晶素板の両面にそれぞれ、少なくとも
1つの主電極とこれに接続した少なくとも1つの引出し
電極とを形成して成る水晶振動子10を検査する装置で
あり、前記水晶振動子を前記主電極以外の領域で支持す
る支持部を有する試料台21と、前記引出し電極に接続
するためのプローブピン22と、該プローブピンを前記
試料台に対して相対的に位置を可変とするための保持機
構24と、前記プローブピンに接続されたネッワークア
ナライザ25とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電素子の検査方法
及び検査装置に関し、特に高精度の発振周波数を要求さ
れる水晶発振器に使用される水晶振動子の検査に適した
検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】±数Hzの高精度の発振周波数を要求さ
れるTCXO等の水晶発振器に使用される水晶振動子
は、通常、ブランクと呼ばれる水晶素板の両面にそれぞ
れ、蒸着等により主電極及び引出し電極を形成すること
により作られている。電極の材料としては、Cr/A
u、またはCr/Agあるいは他の一種以上の金属が用
いられる。
【0003】図8、図9は水晶振動子の例を示す。図8
に示された水晶振動子10においては、図8(a)に示
すように、水晶素板11の一面の略中央部に主電極12
が形成され、水晶素板11の長手方向の一端部には、主
電極12と接続された引出し電極13が形成されてい
る。また、図8(b)に示すように、水晶素板11の他
面においても同様に、主電極12に対応する領域に主電
極12´が形成されると共に、これに接続された引出し
電極14が前記一端部に形成されている。なお、この例
では、外部回路との接続を同一面側で行うようにするた
めに、水晶素板11の長手方向の一端部であって引出し
電極13に隣接した位置に引出し電極14と接続した引
出し電極14´を、引出し電極14に隣接した位置には
引出し電極13´をそれぞれ形成している。これらの引
出し電極13´、14´は、水晶素板11の縁部に形成
された導体(図示せず)を通して引出し電極13、14
にそれぞれ接続されている。
【0004】図9に示された水晶振動子10において
は、水晶素板11の一面の略中央部に主電極12が形成
され、水晶素板11の長手方向の一端部には主電極12
と接続された引出し電極15が形成されている。図示は
省略するが、水晶素板11の他面においても、その略中
央部に、主電極12と同形状の主電極が形成され、水晶
素板11の長手方向の他端部にはこの主電極と接続され
た引出し電極が形成されている。そして、図8で説明し
たのと同じ理由で、水晶素板11の一面側の長手方向の
他端部には他面側の引出し電極と接続された引出し電極
16が形成されている。
【0005】勿論、外部回路との接続を、水晶素板11
の両面において行う場合には、上記の引出し電極14
´、16は不要である。また、図8、図9は一例にすぎ
ず、円形や楕円形等の様々な形状あるいは構造の水晶振
動子が提供されている。
【0006】上記のような水晶振動子10は、図10に
示すように、セラミックスのパッケージ50に気密封止
されるか、あるいは、図11に示すように金属ケース6
0に気密封止される。いずれにしても、従来は、上記の
ように水晶振動子10を気密封止した後、電気的な特性
や温度特性等の検査が行われ、所定の特性を有するもの
が水晶発振器の組立てに用いられ、何らかの不具合のあ
るものは不良品として廃棄される。
【0007】一方、近年の電子機器の小形化の要求に伴
い、水晶発振器においても小形化が要求されている。と
ころが、上記のように水晶振動子を単体で封止した状態
で使用していては小形化には限界がある。そこで、上記
のようなパッケージあるいは金属ケースに発振器を構成
するためのIC等の他の回路部品をも封止する構造が採
用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での水晶振動子の検査装置は、パッケージあるいは金属
ケースに封止した状態で行うように作られており、水晶
振動子が不良品であった場合には、全体を廃棄すること
となる。そして、水晶振動子の歩留まりは高くないの
で、コストの点で問題がある。
【0009】以上のような点は、水晶振動子だけではな
く、水晶を使用した圧電素子、例えば水晶フィルタのよ
うな場合にも共通する問題点である。因みに、水晶フィ
ルタは、良く知られているように、水晶素板に表裏で一
対を形成する主電極を適当な間隔で複数組設け、相互の
主電極対間は弾性的に結合されて成るものである。
【0010】そこで、本発明の課題は、水晶振動子のよ
うな圧電素子に対する検査をパッケージあるいはケース
に封止する前に行うような圧電素子の検査方法を提供す
ることにある。
【0011】本発明の他の課題は、上記の検査方法に適
した圧電素子の検査装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、圧電素
板の両面にそれぞれ、少なくとも1つの主電極とこれに
接続した少なくとも1つの引出し電極とを形成して成る
圧電素子を、前記主電極以外の領域で支持した状態に
し、前記引出し電極にはコンタクトピンあるいは外部電
極を通して特性試験器を接続して前記圧電素子の特性を
検査することを特徴とする圧電素子の検査方法が提供さ
れる。
【0013】本発明によればまた、圧電素板の両面にそ
れぞれ、少なくとも1つの主電極とこれに接続した少な
くとも1つの引出し電極とを形成して成る圧電素子を検
査する装置であって、前記圧電素子を前記主電極の領域
以外の領域で支持する支持部を有する試料台と、前記引
出し電極に接続するためのコンタクトピンと、該コンタ
クトピンを前記試料台に対して相対的に位置を可変とす
るためのコンタクトピン保持機構と、前記コンタクトピ
ンに接続された特性試験器とを備えたことを特徴とする
圧電素子の検査装置が提供される。
【0014】なお、前記試料台は、前記圧電素子の少な
くとも前記主電極に対応する領域に凹部を有すると共
に、前記圧電素子を前記主電極の領域以外の端部で支持
するための支持部を有するもので良い。
【0015】また、前記圧電素子が、その一面側の端部
に、該一面側に形成された主電極に接続された第1の引
出し電極を有すると共に、他面側に形成された引出し電
極に接続された第2の引出し電極を有する場合、前記コ
ンタクトピンは前記第1の引出し電極に接続するための
第1のコンタクトピンと前記第2の引出し電極に接続す
るための第2のコンタクトピンとから成り、前記支持部
は、前記圧電素子を、前記一面側の端部の反対面におい
て支持するように形成することにより、前記支持部と前
記第1、第2のコンタクトピンとで前記圧電素子の前記
一面側の端部を挟むことにより片持ち式に支持する。
【0016】また、前記圧電素子が、前記支持部で支持
される端部の上面側に該上面側に形成された主電極と接
続された第1の引出し電極を有すると共に、前記端部の
下面側に該下面側に形成された主電極と接続された第2
の引出し電極を有する場合、前記支持部には前記第2の
引出し電極と接続するための外部電極を形成して前記特
性試験器と接続可能にし、前記第1の引出し電極は前記
コンタクトピンを介して前記特性試験器と接続される。
【0017】本発明によれば更に、圧電素板の両面にそ
れぞれ、少なくとも1つの主電極とこれに接続した少な
くとも1つの引出し電極とを形成して成る圧電素子を検
査する装置であって、前記圧電素子は、その端部の上面
側に該上面側に形成された主電極と接続された第1の引
出し電極を有すると共に、前記端部の下面側に該下面側
に形成された主電極と接続された第2の引出し電極を有
し、前記第1の引出し電極に接続するための第1のコン
タクトピンと、前記第2の引出し電極に接続するための
第2のコンタクトピンと、前記第1、第2のコンタクト
ピンを互いに接近、離反する方向に相対的に位置を可変
とするためのコンタクトピン保持機構と、前記第1、第
2のコンタクトピンに接続された特性試験器とを備え、
前記圧電素子を、前記端部において前記第1、第2のコ
ンタクトピンにより上下から挟むことで片持ち式に支持
することを特徴とする圧電素子の検査装置が提供され
る。
【0018】本発明によれば更に、圧電素板の両面にそ
れぞれ、少なくとも1つの主電極とこれに接続した少な
くとも1つの引出し電極とを形成して成る圧電素子を検
査する装置であって、前記圧電素子をその一端部であっ
て前記引出し電極を形成した領域に対応する領域に凹部
を有すると共に、前記圧電素子の前記一端部を除く領域
を載置するための載置部を有する可動式の試料台と、前
記引出し電極に接続するためのコンタクトピンと、該コ
ンタクトピンを前記試料台に対して相対的に位置を可変
とするためのコンタクトピン保持機構と、前記凹部に配
置されて前記圧電素子の前記一端部の下面側に当接し、
前記コンタクトピンと共に前記圧電素子の前記一端部を
挟むことにより片持ち式に支持するための支持部材と、
前記コンタクトピンに接続された特性試験器とを備え、
前記圧電素子を載置する際には前記試料台を前記支持部
材が前記凹部に位置した状態にしておき、前記コンタク
トピンと前記支持部材とにより前記圧電素子の前記一端
部を挟んだ後、前記試料台を前記圧電素子から離れる方
向に移動させて試験を行うようにしたことを特徴とする
圧電素子の検査装置が提供される。
【0019】なお、前記試料台は、軟質の絶縁性材料か
ら成ることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態について説明する。図1は本発明による検査装置の
実施の形態として、特に図8で説明した水晶振動子10
の検査に適した検査装置を示す。この検査装置は、基台
20と、水晶振動子10を保持するために基台20に取
り付けられた試料台21と、水晶振動子10との電気的
接続を行うための複数(ここでは2本)のプローブピン
(コンタクトピン)22と、プローブピン22と接続し
たマッチング用のπ回路を内蔵していると共に、基台2
0に取り付けられた支柱23に沿ってプローブピン22
を上下動可能に保持している保持機構24と、π回路を
通してプローブピン22と接続された特性試験用のネッ
トワークアナライザ25とを有する。なお、π回路は、
JIS C 6701に規定されている。また、ネット
ワークアナライザ25は、水晶振動子10の共振周波数
fr 、CI(クリスタルインピーダンス)の他、容量、
インダクタンス等の等価パラメータを測定することがで
きると共に、水晶振動子10へ流す電流(ドライブレベ
ル)を変化させることにより、水晶振動子10のfr 、
CIのドライブレベル依存性等を測定することができ
る。
【0021】図2を参照して、試料台21の構造につい
て説明する。試料台21は、水晶振動子10の少なくと
も主電極12に対応する領域に凹部21−1を有すると
共に、水晶振動子10を主電極12の領域以外の長手方
向の両端部において支持するための段部による支持部2
1−2を有する。特に、支持部21−2は、水晶振動子
10の端部の形状に合わせて試料台21の上面より低い
箇所に形成され、水晶振動子10の4つのコーナに対応
する部分には円形の切り込みを設けて、水晶振動子10
をセットする時にそのコーナがひっ掛からないようにし
ている。なお、凹部21−1は、水晶振動子10の励振
を妨げないようにするためのものであり、合わせて、ピ
ンセット等の治具で水晶振動子10のセット及び取り外
しを行い易くするために、凹部21−1の長さは水晶振
動子10の幅よりも十分に大きくとっている。このよう
な試料台21は、水晶振動子10の振動素板あるいは電
極に傷を付けるおそれの無い軟質の絶縁性材料、例えば
テフロンで作られる。
【0022】図2(a)に示すようにセットされた水晶
振動子10の引出し電極13、14´にプローブピン2
2の先端が当接され、ネットワークアナライザ25によ
る検査が行われる。なお、上述したように、水晶振動子
10は、試料台21の支持部21−2の上にセットする
だけで自動的に位置決めされた状態となり、保持機構2
4を下降させればプローブピン22を引出し電極13、
14に接触させることができる。しかし、引出し電極の
位置は、図9に示したように変わる場合もあるので、試
料台21及び支柱23は基台20上をスライド可能に
し、保持機構24は水平方向、特に図1中、左右方向に
移動可能にする。また、2本のプローブピン22もその
間隔が可変の保持構造とする。このような、構造は、周
知の技術を用いて実現できるので、ここでは詳しい説明
は省略する。
【0023】図3は試料台21の他の例を示す。この試
料台21は、少なくとも主電極12に対応する領域に凹
部21−1を有すると共に、水晶振動子10を主電極1
2の領域以外の長手方向の一端部であって引出し電極1
3、14´を形成した領域で支持するための段部による
支持部21−2を片側のみに有する。言い換えれば、図
2に示された試料台21における図中左側の支持部21
−2を除去した構造である。この試料台21では、支持
部21−2とプローブピン22とで水晶振動子10を長
手方向の一端部において挟むことにより片持ち式に支持
する。すなわち、水晶振動子10をセットした時には、
水晶振動子10は傾いた状態にあるが、保持機構24を
下降させてプローブピン22を引出し電極13、14´
に接触させれば、水晶振動子10は水平状態に片持ち支
持される。
【0024】なお、図2、図3は、図8、図9で説明し
たように2つの引出し電極が同一面側に形成されている
水晶振動子10を対象とした場合であるが、2つの引出
し電極が上下両面にそれぞれ別々に形成されている場合
には以下のようにする。すなわち、支持部21−2にメ
ッキ等の方法で水晶振動子の下面側に形成された引出し
電極と接続するための外部電極を形成し、この外部電極
をネットワークアナライザ25に接続する。そして、上
面側に形成された引出し電極に対してはプローブピン2
2により接続を行えば良い。
【0025】水晶振動子の一端部であって上下両面の互
いに対応する箇所に引出し電極が設けられている水晶振
動子を対象とする場合の別の方法としては、次のような
装置とする。すなわち、図1に示した検査装置における
支柱23に、上面側に形成された引出し電極に接続する
ための下向きの第1のプローブピンと、下面側に形成さ
れた引出し電極に接続するための上むきの第2のプロー
ブピンとを別々の保持機構により設ける。これら第1、
第2のプローブピンは、その先端が互いに対向するよう
にすると共に、互いに接近、離反する方向に相対的に位
置を可変とし、水晶振動子の前記一端部において第1、
第2のコンタクトピンにより上下から挟むことにより片
持ち式に支持する。そして、第1、第2のコンタクトピ
ンに接続されたネットワークアナライザ25により検査
を行う。この場合、図1に示したような試料台は不要で
ある。
【0026】上記のような検査装置を用いて検査を行う
ことにより、水晶振動子単体で検査を行うことができ
る。そして、後述する測定結果に基づく特性の変化を見
ることで、これまで水晶振動子単体では発見できなかっ
た、潜在的な不具合、例えば電極の密着不良や、目視で
発見が困難な傷、異物の付着等の、発振特性に影響を及
ぼす潜在的な不具合を検出できる。特に、試料台21の
凹部21−1を利用して、水晶振動子に対して加熱、冷
却の温度制御を行う機構を組み込むことにより、従来不
可能であった水晶振動子単体の状態での温度特性測定も
可能となる。勿論、加熱、冷却の温度制御を行う機構
は、凹部21−1に組み込むものに限らず、試料台自体
に加熱、冷却機能を持たせたり、基台上の構成要素全体
を加熱、冷却装置の中に組み込むようにしても良い。
【0027】図4は、本発明によるドライブレベル特性
の測定例である。本図は、水晶振動子10に印加するド
ライブレベルを0.01μWから100μWまで上昇さ
せ、更に0.01μWまで下げた時の周波数Δfr (ド
ライブレベル=1μWとの差)の変化及びCI(クリス
タルインピーダンス)の変化を示している。図4(a)
は水晶振動子が良品の場合であり、ドライブレベルを上
昇させてもΔfr 、CI共に変化量は少なく、良品であ
ることを知ることができる。
【0028】一方、図4(b)は水晶振動子に何らかの
不具合ある場合であり、ドライブレベルを変化させると
Δfr は20Hz程度、CIは3Ω程度変化しているの
で、何らかの不具合があることを知ることができる。
【0029】図5は図4で述べた良品及び不具合のある
水晶振動子をそれぞれ、セラミックスのパッケージに封
止した後のドライブレベル特性の測定例である。図5
(a)は良品の水晶振動子を封止したパッケージに対す
るドライブレベル特性で変化はほとんど無い。一方、図
5(b)は不具合のある水晶振動子を封止したパッケー
ジに対するドライブレベル特性で、図4(b)と同様、
Δfr 、CI共に大きな変化を示している。このよう
に、本発明の検査方法及び検査装置による測定結果は、
パッケージング後のドライブレベル特性と良く一致して
おり、パッケージング前の水晶振動子単体の状態であっ
ても容易に良否の検査を行うことができる。
【0030】図6は検査装置の他の例を示した図であ
る。この検査装置は、試料台21´を図示しない基台に
対して上下方向に可動としている。そして、試料台21
´は、水晶振動子10をその長手方向の一端部であって
引出し電極を形成した領域に対応する領域に凹部21−
5を有すると共に、水晶振動子10の前記一端部を除く
領域を載置するための段部による載置部21−6を有す
る。一方、図1で説明したような保持機構には、水晶振
動子10の引出し電極に接続するための2本のプローブ
ピン22を設ける。また、別の保持機構には、凹部21
−5内に配置されて水晶振動子10の前記一端部の下面
側に当接し、プローブピン22と共に水晶振動子10の
前記一端部を挟むことにより片持ち式に支持するための
支持部材26を設ける。なお、測定系は、図1で説明し
たものと同じで良い。
【0031】このような検査装置によれば、水晶振動子
10をセットする際には、図6(a)、(b)に示すよ
うに、試料台21´を支持部材26が凹部21−5内に
位置した状態にしておき、プローブピン22を降下させ
てこのプローブピン22と支持部材26とにより水晶振
動子10の前記一端部を挟む。この場合、試料台21´
は、水晶振動子10の位置決めの機能を持つ。その後、
図6(c)、(d)に示すように、試料台21´のみを
水晶振動子10から離れる方向に下降させると、水晶振
動子10は片持ち式に支持される。
【0032】図7は、水晶振動子が略円形形状を持つ場
合の例を示す。図7(a)に示すように、水晶振動子3
0は、略円形の水晶素板31の上下両面の中央部にそれ
ぞれ主電極32(上面側のみ図示)が形成され、上面側
の端部には主電極32と接続された引出し電極33が、
下面側の別の端部には図示しない主電極と接続された引
出し電極34がそれぞれ形成されている。
【0033】この場合、試料台41は、図7(b)、
(c)に示すように、水晶振動子30の少なくとも主電
極に対応する領域に円形の凹部41−1を形成し、凹部
41−1の周囲に水晶振動子30の周縁部を支持するた
めの段部による支持部41−2を設ける。更に、支持部
41−2には、下面側の引出し電極34に対応する領域
に外部電極42を設け、ネットワークアナライザに接続
する。上面側の引出し電極33には、図1で説明した保
持機構によりプローブピン43を接続可能とする。な
お、プローブピン43と外部電極42の位置が離れてい
る場合には、下面側の引出し電極34と外部電極42と
の電気的接続を良好にするために、引出し電極34の上
側を押さえ用のプローブピン44で押さえるようにする
ことが好ましい。この押さえ用のプローブピン44も、
図1で説明したのと同じような支柱23に設けられた保
持機構により保持される。
【0034】以上、本発明を好ましい実施の形態を例示
して説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定され
るものでは無い。すなわち、水晶振動子の形状は、前述
したように、長方形や円形に限らず、楕円形その他の様
々な形状で提供されている。しかしながら、どのような
形状であっても、主電極は水晶素板の特定の領域に形成
され、引出し電極は水晶素板の特定領域以外の端部に形
成されるので、それに応じて試料台の凹部、支持部の構
造を変えれば良い。また、測定系としては、π回路とネ
ットワークアナライザを使用せずに、プローブピンによ
り直接、インピーダンスアナライザに接続して測定を行
っても同様の効果が得られる。更に、本発明は、水晶振
動子に限らず、例えば水晶フィルタのような他の圧電素
子にも適用可能である。すなわち、水晶フィルタの場合
にも、複数の主電極が水晶素板の特定の領域に形成さ
れ、引出し電極は水晶素板の特定領域以外の端部に形成
されるので、上記の実施の形態で説明した検査装置で検
査を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、水晶振動子のような圧
電素子をそのパッケージング前に検査することができる
ので、不具合のある圧電素子がパッケージされることが
無くなり、圧電素子の不具合に起因してパッケージが廃
棄されることが無くなる。その結果、高価なパッケージ
を無駄無く使用することができ、コストダウンを図るこ
とができる。特に、圧電素子だけでなく、他の回路部
品、例えばICチップも一緒に封止されて発振器として
使用されるようなパッケージの場合には、コストダウン
の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態による検査装置の
構成を示した図で、図(a)は一部断面正面図、図
(b)は一部断面側面図である。
【図2】図1に示されている試料台の好ましい例を示し
た図で、図(a)は平面図、図(b)は断面図である。
【図3】図1に示されている試料台の他の例を示した図
で、図(a)は平面図、図(b)は断面図である。
【図4】本発明による検査装置で水晶振動子単体に対し
て検査を行った場合のドライブレベル特性の測定例を示
し、図(a)は良品の場合を、図(b)は不良品の場合
をそれぞれ示す。
【図5】本発明による検査装置で水晶振動子をパッケー
ジングした後に検査を行った場合のドライブレベル特性
の測定例を示し、図(a)は良品の場合を、図(b)は
不良品の場合をそれぞれ示す。
【図6】本発明の他の実施の形態による検査装置の主要
部の構成を示した図で、図(a)は試料台に水晶振動子
がセットされた状態を示す正面断面図、図(b)は図
(a)の状態の側面断面図、図(c)は水晶振動子に対
して検査を行う時の状態を示す正面断面図、図(d)は
図(c)の状態の側面断面図である。
【図7】水晶振動子の別の形状例(図a)とそれに適し
た本発明による試料台の構造を平面図(図b)及び断面
図(図c)で示す。
【図8】水晶振動子の一例を示した図である。
【図9】水晶振動子の他の例を示した図である。
【図10】従来の水晶振動子のパッケージの例を示した
平面断面図である。
【図11】従来の水晶振動子のパッケージの他の例を示
した図である。
【符号の説明】
10 水晶振動子 11 水晶素板 12 主電極 13、14 引出し電極 20 基台 21、21´ 試料台 21−1、21−5 凹部 21−2 支持部 21−6 載置部 22 プローブピン 23 支柱 24 保持機構 25 ネットワークアナライザ 26 支持部材 50 セラミックスのパッケージ 60 金属ケース

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素板の両面にそれぞれ、少なくとも
    1つの主電極とこれに接続した少なくとも1つの引出し
    電極とを形成して成る圧電素子を、前記主電極以外の領
    域で支持した状態にし、前記引出し電極にはコンタクト
    ピンあるいは外部電極を通して特性試験器を接続して前
    記圧電素子の特性を検査することを特徴とする圧電素子
    の検査方法。
  2. 【請求項2】 圧電素板の両面にそれぞれ、少なくとも
    1つの主電極とこれに接続した少なくとも1つの引出し
    電極とを形成して成る圧電素子を検査する装置であっ
    て、前記圧電素子を前記主電極の領域以外の領域で支持
    する支持部を有する試料台と、前記引出し電極に接続す
    るためのコンタクトピンと、該コンタクトピンを前記試
    料台に対して相対的に位置を可変とするためのコンタク
    トピン保持機構と、前記コンタクトピンに接続された特
    性試験器とを備えたことを特徴とする圧電素子の検査装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の検査装置において、前記
    試料台は、前記圧電素子の少なくとも前記主電極に対応
    する領域に凹部を有すると共に、前記圧電素子を前記主
    電極の領域以外の端部で支持するための支持部を有する
    ものであることを特徴とする圧電素子の検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の検査装置において、前記
    圧電素子は、その一面側の端部に、該一面側に形成され
    た主電極に接続された第1の引出し電極を有すると共
    に、他面側に形成された引出し電極に接続された第2の
    引出し電極を有し、前記コンタクトピンは前記第1の引
    出し電極に接続するための第1のコンタクトピンと前記
    第2の引出し電極に接続するための第2のコンタクトピ
    ンとから成り、前記支持部は、前記圧電素子を、前記一
    面側の端部の反対面において支持するように形成されて
    いることにより、前記支持部と前記第1、第2のコンタ
    クトピンとで前記圧電素子の前記一面側の端部を挟むこ
    とにより片持ち式に支持することを特徴とする圧電素子
    の検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の検査装置において、前記
    圧電素子は、前記支持部で支持される端部の上面側に該
    上面側に形成された主電極と接続された第1の引出し電
    極を有すると共に、前記端部の下面側に該下面側に形成
    された主電極と接続された第2の引出し電極を有し、前
    記支持部には前記第2の引出し電極と接続するための外
    部電極が形成されて前記特性試験器と接続可能にされて
    おり、前記第1の引出し電極は前記コンタクトピンを介
    して前記特性試験器と接続されることを特徴とする圧電
    素子の検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の検査装
    置において、前記試料台は、軟質の絶縁性材料から成る
    ことを特徴とする圧電素子の検査装置。
  7. 【請求項7】 圧電素板の両面にそれぞれ、少なくとも
    1つの主電極とこれに接続した少なくとも1つの引出し
    電極とを形成して成る圧電素子を検査する装置であっ
    て、前記圧電素子は、その端部の上面側に該上面側に形
    成された主電極と接続された第1の引出し電極を有する
    と共に、前記端部の下面側に該下面側に形成された主電
    極と接続された第2の引出し電極を有し、前記第1の引
    出し電極に接続するための第1のコンタクトピンと、前
    記第2の引出し電極に接続するための第2のコンタクト
    ピンと、前記第1、第2のコンタクトピンを互いに接
    近、離反する方向に相対的に位置を可変とするためのコ
    ンタクトピン保持機構と、前記第1、第2のコンタクト
    ピンに接続された特性試験器とを備え、前記圧電素子
    を、前記端部において前記第1、第2のコンタクトピン
    により上下から挟むことにより片持ち式に支持すること
    を特徴とする圧電素子の検査装置。
  8. 【請求項8】 圧電素板の両面にそれぞれ、少なくとも
    1つの主電極とこれに接続した少なくとも1つの引出し
    電極とを形成して成る圧電素子を検査する装置であっ
    て、前記圧電素子をその一端部であって前記引出し電極
    を形成した領域に対応する領域に凹部を有すると共に、
    前記圧電素子の前記一端部を除く領域を載置するための
    載置部を有する可動式の試料台と、前記引出し電極に接
    続するためのコンタクトピンと、該コンタクトピンを前
    記試料台に対して相対的に位置を可変とするためのコン
    タクトピン保持機構と、前記凹部に配置されて前記圧電
    素子の前記一端部の下面側に当接し、前記コンタクトピ
    ンと共に前記圧電素子の前記一端部を挟むことにより片
    持ち式に支持するための支持部材と、前記コンタクトピ
    ンに接続された特性試験器とを備え、前記圧電素子を載
    置する際には前記試料台を前記支持部材が前記凹部に位
    置した状態にしておき、前記コンタクトピンと前記支持
    部材とにより前記圧電素子の前記一端部を挟んだ後、前
    記試料台を前記圧電素子から離れる方向に移動させて試
    験を行うようにしたことを特徴とする圧電素子の検査装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の検査装置において、前記
    試料台は、軟質の絶縁性材料から成ることを特徴とする
    圧電素子の検査装置。
JP9223683A 1997-08-20 1997-08-20 圧電素子の検査方法及び検査装置 Withdrawn JPH1164414A (ja)

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