JPH1164107A - 走査型赤外線撮像装置 - Google Patents

走査型赤外線撮像装置

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JPH1164107A
JPH1164107A JP23012597A JP23012597A JPH1164107A JP H1164107 A JPH1164107 A JP H1164107A JP 23012597 A JP23012597 A JP 23012597A JP 23012597 A JP23012597 A JP 23012597A JP H1164107 A JPH1164107 A JP H1164107A
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JP
Japan
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infrared
infrared detector
peak value
light source
bias current
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Application number
JP23012597A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sakamoto
健一 坂元
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動による調整作業を行うことなく、バイア
ス電流の調整を自動的に調整可能な走査型赤外線撮像装
置を提供する。 【解決手段】 光源1は光学走査機構2の有効視野の外
に配置され、赤外線検知器3は光学走査機構2を介して
入射される光源1からの赤外線を電気信号に変換する。
赤外線検知器3の出力は増幅器4で増幅され、そのピー
ク値がピークホールド回路7に保持される。ピークホー
ルド回路7の出力はサンプルホールド回路8を介して比
較器10及びサンプルホールド回路9に入力される。比
較器10はサンプルホールド回路8,9各々の出力を比
較する。データ保持器11はサンプルホールド回路9の
ピーク値が大となったことが検出されると、そのときの
入力信号の値を保持する。電圧電流変換器13はデータ
保持器11の値を基に赤外線検知器3に最適なバイアス
電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型赤外線撮像装
置に関し、特に自己積分型の赤外線検知器と回転多面体
ミラー等の光学走査機構とを有する走査型の赤外線撮像
装置において赤外線検知器に供給するバイアス電流の制
御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線撮像装置に使用される光導電型の
赤外線検知器では、素子内のエネルギバンドを傾斜させ
るために外部からバイアス電流が供給されている。特
に、自己積分型の赤外線検知器においては、キャリアの
ドリフト速度を赤外線検知器上を移動する光束の移動速
度に一致させる必要がある。このドリフト速度は赤外線
検知器に供給されるバイアス電流によって制御されるた
め、バイアス電流を最適な値に調整することが重要とな
っている。
【0003】一方、赤外線検知器上を移動する光束の移
動速度は赤外線撮像装置の光学的諸元から決まるもので
あり、装置固有のものである。したがって、赤外線検知
器のドリフト速度は各赤外線撮像装置の仕様にあわせて
最適な値に設定される。しかしながら、一般に赤外線検
知器の物性値は個体差が大きいため、同一のドリフト速
度を得るために必要なバイアス電流は赤外線検知器毎に
異なるという特徴を持っている。
【0004】従来、このバイアス電流を供給するための
バイアス電流供給回路においては、可変抵抗によって電
流値を調整することができるような定電流回路で構成さ
れており、この可変抵抗を調節してバイアス電流を調整
することによって、各赤外線検知器毎に目的とするドリ
フト速度が得られるようになっている。
【0005】このような手動による可変抵抗の調整作業
は煩雑であるため、バイアス電流を自動調整するための
手段も提案されている。その自動調整方法としては、特
開平6−201466号公報に開示された技術がある。
【0006】この公報記載の技術では赤外線検知器のキ
ャリアのドリフト速度が赤外線検知器の内部抵抗とバイ
アス電流との積に比例するものとみなすことによって、
バイアス電流を自動調整している。
【0007】以下、その方法を具体的に説明する。赤外
線検知器の両端にはバイアス電流の供給にともなって電
位差が発生している。この両端電圧は赤外線検知器の内
部抵抗とバイアス電流との積に比例した値であるととも
に、キャリアのドリフト速度にもほぼ比例する。
【0008】上記の両端電圧が予め設定された基準電圧
に等しくなるようにバイアス電流を制御すれば、赤外線
検知器の内部抵抗に依存しない一定のドリフト速度が得
られることになる。
【0009】一方、上述したように、最適なドリフト速
度は装置固有のものであるため、その装置に最適なドリ
フト速度が得られるように基準電圧を一度設定してしま
えば、赤外線検知器毎にバイアス電流を調整する必要が
なくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の赤外線
撮像装置では、赤外線検知器のキャリアのドリフト速度
を所望の値にするために、赤外線検知器毎に手動で可変
抵抗を調節してバイアス電流を調整するという煩雑な作
業が必要である。
【0011】この問題を解決するために、バイアス電流
を自動調整する方法では赤外線検知器のキャリアのドリ
フト速度が赤外線検知器の内部抵抗とバイアス電流との
積に比例することが前提となっており、これはキャリア
の移動度(ある電界に対する移動速度)が一定とみなさ
れる場合に成り立つものである。
【0012】しかしながら、実際の赤外線検知器では個
体毎にキャリアの移動度が異なっているため、上記の前
提が成り立たなくなり、ドリフト速度が所望の値になら
ない場合が多い。このような場合には赤外線撮像装置の
赤外線に対する感度や画像の分解能が低下してしまう。
【0013】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、手動による調整作業を行うことなく、バイアス電
流の調整を自動的に調整することができる走査型赤外線
撮像装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による走査型赤外
線撮像装置は、光学系を介して入射される赤外線を赤外
線検知器で検知する走査型赤外線撮像装置であって、前
記光学系における前記赤外線の入射可能範囲を示す有効
視野外に配設された光源と、前記光源からの赤外線によ
る前記赤外線検知器の出力信号を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視結果に応じて前記赤外線検知器に供
給するバイアス電流を可変制御する可変制御手段とを備
えている。
【0015】すなわち、本発明の赤外線撮像装置は、光
学走査機構において赤外線の装置内への入射が可能な有
効視野の外、つまり有効走査領域の外に点光源または線
光源を配設し、この点光源または線光源を走査している
時に得られる赤外線検知器の出力波形を観測する機能を
有している。そして、観測した出力波形の波高値が最大
となるように、赤外線検知器に供給するバイアス電流を
制御している。
【0016】光学走査機構が点光源又は線光源を走査し
ている時には赤外線検知器からはパルス状の出力波形が
観測されるが、自己積分型の赤外線検知器ではキャリア
のドリフト速度と赤外線検知器上を移動する光束の移動
速度とが一致している時に出力されるパルス波形が最も
大きな波高値を持つ。
【0017】したがって、上記のパルス波形を観測して
波高値が最も大きくなるようにバイアス電流を調整すれ
ば、赤外線検知器の物性値の個体差が大きい場合でも、
キャリアのドリフト速度が最適な値となり、赤外線撮像
装置の感度と分解能とを向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によ
る走査型赤外線撮像装置の構成を示すブロック図であ
る。図において、本発明の一実施例による走査型赤外線
撮像装置は光源1と、光学走査機構2と、赤外線検知器
3と、増幅器4と、A/D(アナログ/ディジタル)変
換器5と、信号処理器6と、ピークホールド回路7と、
サンプルホールド回路8,9と、比較器10と、データ
保持器11と、D/A(ディジタル/アナログ)変換器
12と、電圧電流変換器13とから構成されている。
【0019】光源1から放射される赤外線は光学走査機
構2を介して赤外線検知器3に結像し、赤外線検知器3
で電気信号に変換される。ここで、光源1はこの走査型
赤外線撮像装置内において光学走査機構2の有効視野の
外(いわゆる無効走査領域)に配置されており、この光
源1を走査している時に赤外線検知器3から出力される
波形がパルス状になるように、十分に細い光源(点光源
または線光源)となっている。
【0020】赤外線検知器3の出力は増幅器4で増幅さ
れた後、A/D変換器5によってディジタル信号に変換
される。A/D変換器5の出力は信号処理器6に入力さ
れ、画像処理や表示処理等の所望の処理が施される。
【0021】データ保持器11への入力信号17は装置
全体に電源が投入されてから単調増加を続けるようなデ
ィジタル信号である。データ保持器11はその入力信号
17を保持してD/A変換器12に出力する。D/A変
換器12はデータ保持器11からの出力信号をアナログ
信号に変換し、そのアナログ信号を電圧電流変換器13
に出力する。電圧電流変換器13はD/A変換器12か
らの入力電圧に応じた電流をバイアス電流として赤外線
検知器3に供給する。
【0022】次に、増幅器4の出力はピークホールド回
路7にも入力されており、ピークホールド回路7で増幅
器4の出力電圧のピーク値が保持される。ピークホール
ド回路7の出力はサンプルホールド回路8を介して二つ
に分岐され、一方はそのまま比較器10に入力され、も
う一方はさらにサンプルホールド回路9を介して比較器
10に入力される。ここで、ピークホールド回路7及び
サンプルホールド回路8,9の更新タイミングは夫々ク
リア信号14及びホールド信号15,16で制御されて
いる。
【0023】図2は本発明の一実施例の動作を示すタイ
ムチャートである。これら図1及び図2を用いて本発明
の一実施例の動作について説明する。
【0024】ピークホールド回路7の出力信号はクリア
信号14がハイレベルの時に更新され、サンプルホール
ド回路8,9の出力信号はホールド信号15,16がロ
ーレベルの時に夫々更新される。
【0025】このようなタイミングで各回路を制御する
ことによって、比較器10への二つの入力信号は光源1
を走査した時に増幅器4から出力される信号の今回のピ
ーク値と前回のピーク値とになる。比較器10は前回の
ピーク値と今回のピーク値とを比較し、前回のピーク値
のほうが大きくなった瞬間にデータ保持器11に対して
入力信号17の値を保持するように信号を出力する(図
2参照)。
【0026】一方、赤外線検知器3のキャリアのドリフ
ト速度は電圧電流変換器13の出力電流によって制御さ
れるため、電源投入後は入力信号17の増加に比例して
単調増加を続ける。これに伴って、増幅器4から出力さ
れる信号のピーク値も単調増加して行くが、ドリフト速
度が赤外線検知器3の素子面上を移動する光束の移動速
度に一致した瞬間を境に単調減少に転じる。
【0027】したがって、データ保持器11はキャリア
のドリフト速度が光束の移動速度と一致した時の入力信
号17を保持することとなり、その時に電圧電流変換器
13から出力される電流が赤外線検知器3に最適なバイ
アス電流となる。
【0028】尚、一般に、赤外線撮像装置では電源投入
後または装置温度が安定した段階で、固定パターンノイ
ズ(FPN)を除去するための一連の処理が行われる。
本発明の一実施例によるバイアス電流の最適化処理も、
この一連の処理と同時に行うことが望ましい。
【0029】このように、光学走査機構2の有効視野
(有効走査領域)の外(いわゆる無効走査領域)に光源
1(点光源または線光源)を備え、この光源1を走査中
に得られる赤外線検知器3の出力波形をピークホールド
回路7とサンプルホールド回路8,9と比較器10とに
よって観測し、その出力波形の波高値が最大となるよう
に電圧電流変換器13から赤外線検知器3に供給するバ
イアス電流をデータ保持器11を用いて自動調整するこ
とによって、従来手動で行っていたバイアス電流の調整
作業を省くことができる。
【0030】また、従来技術では解消できなかった赤外
線検知器3の物性値の個体差に伴うドリフト速度のずれ
を自動的に調整することができるので、赤外線撮像装置
の感度と分解能とを向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
学系を介して入射される赤外線を赤外線検知器で検知す
る走査型赤外線撮像装置において、光学系の赤外線の入
射可能範囲を示す有効視野外に配設された光源からの赤
外線による赤外線検知器の出力信号を監視し、その監視
結果に応じて赤外線検知器に供給するバイアス電流を可
変制御することによって、手動による調整作業を行うこ
となく、バイアス電流の調整を自動的に調整することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による走査型赤外線撮像装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の動作を示すタイムチャート
である。
【符号の説明】
1 光源 2 光学走査機構 3 赤外線検知器 4 増幅器 5 A/D変換器 6 信号処理器 7 ピークホールド回路 8,9 サンプルホールド回路 10 比較器 11 データ保持器 12 D/A変換器 13 電圧電流変換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系を介して入射される赤外線を赤外
    線検知器で検知する走査型赤外線撮像装置であって、前
    記光学系における前記赤外線の入射可能範囲を示す有効
    視野外に配設された光源と、前記光源からの赤外線によ
    る前記赤外線検知器の出力信号を監視する監視手段と、
    前記監視手段の監視結果に応じて前記赤外線検知器に供
    給するバイアス電流を可変制御する可変制御手段とを有
    することを特徴とする走査型赤外線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記光源は、前記赤外線検知器からの出
    力波形がパルス状になるような赤外線を出射する点光源
    及び線光源のいずれかであることを特徴とする請求項1
    記載の走査型赤外線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記可変制御手段は、前記赤外線検知器
    の出力信号の波高値が最大となるようなバイアス電流を
    前記赤外線検知器に供給するよう前記バイアス電流を可
    変制御するよう構成したことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の走査型赤外線撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記赤外線検知器は、自己積分型の赤外
    線検知器であることを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれか記載の走査型赤外線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記監視手段は、前記赤外線検知器の出
    力信号のピーク値を保持する保持手段と、前記保持手段
    に保持された前記ピーク値を前回検出したピーク値と比
    較する比較手段とを含み、 前記可変制御手段は、前記比較手段で前記保持手段に保
    持された前記ピーク値が前回検出したピーク値よりも小
    さいことを検出した時に前回検出したピーク値に対応す
    るバイアス電流を生成するための外部信号を保持する外
    部信号保持手段を含むことを特徴とする請求項1から請
    求項4のいずれか記載の走査型赤外線撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記監視手段は、前記赤外線検知器から
    今回出力された信号のピーク値を保持する第1の保持手
    段と、前記赤外線検知器から前回出力された信号のピー
    ク値を保持する第2の保持手段と、前記第1及び第2の
    保持手段各々に保持されたピーク値を相互に比較する比
    較手段とを含み、 前記可変制御手段は、前記比較手段で前記第1の保持手
    段に保持された今回のピーク値が前記第2の保持手段に
    保持された前回のピーク値よりも小さいことを検出した
    時に前記前回のピーク値に対応するバイアス電流を生成
    するための外部信号を保持する外部信号保持手段を含む
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載
    の走査型赤外線撮像装置。
JP23012597A 1997-08-27 1997-08-27 走査型赤外線撮像装置 Pending JPH1164107A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017104020A1 (ja) * 2015-12-16 2018-09-20 パイオニア株式会社 測定装置及び方法
WO2018221153A1 (ja) * 2017-06-02 2018-12-06 パイオニア株式会社 電磁波検出装置及び検出信号取得タイミングの設定方法

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