JPH1164039A - レゾルバを備えた回転位置検出装置及びそれにおける回転位置検出方法 - Google Patents

レゾルバを備えた回転位置検出装置及びそれにおける回転位置検出方法

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JPH1164039A
JPH1164039A JP22516697A JP22516697A JPH1164039A JP H1164039 A JPH1164039 A JP H1164039A JP 22516697 A JP22516697 A JP 22516697A JP 22516697 A JP22516697 A JP 22516697A JP H1164039 A JPH1164039 A JP H1164039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障発生時の交換作業が簡単で、アクチュエ
ータの絶対位置検出の精度に優れた、レゾルバを備えた
回転位置検出装置における回転位置検出方法を提供す
る。 【解決手段】 アクチュエータ本体2は、1回転検出レ
ゾルバ4、多極レゾルバ5及びそれらを回転させるアク
チュエータ6を有する。制御手段21を構成する駆動手
段20は、アクチュエータ本体2を駆動させる。位置検
出回路は、両レゾルバ4,5から出力される位置検出信
号を変換して位置検出データを生成する。演算手段22
は、同データを用いて演算によりアクチュエータ6の絶
対位置を求める。位置検出回路に固有の誤差を補正する
ための第1の補正データを、制御装置22側に保持させ
る。アクチュエータ本体2側機器に固有の誤差を補正す
るための第2の補正データを、アクチュエータ本体2側
に保持させる。そして、両補正データを併用して位置検
出データを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レゾルバを備えた
回転位置検出装置及びそれにおける回転位置検出方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16に基づいて、従来におけるレゾル
バを備えた回転位置検出装置及びそれによる回転位置検
出方法を説明する。
【0003】図16に例示された従来の回転位置検出装
置61は、大別してモータ本体62側と制御装置63側
とからなる。モータ本体62には、1回転検出レゾルバ
64、多極レゾルバ65及び両レゾルバ64,65を回
転させるモータ66がそれぞれ組み込まれている。一
方、制御装置63は、位置検出回路基板67を備えてい
る。この位置検出回路基板67上には、切換スイッチ6
8、レゾルバ/デジタルコンバータ(RDコンバータ)
69、発振回路70及び記憶手段としてのE2 PROM
71が構成されている。また、前記制御装置63は、そ
のほかにも演算手段としてのCPU73、PROM74
及びRAM75を有するコンピュータ72及びドライブ
回路76を備えている。CPU73は、ドライブ回路7
6を介してモータ66を回転制御する。また、位置検出
回路基板67の発振回路70は、両レゾルバ64,65
に所定の2種類の位置測定用信号を与える。両レゾルバ
64,65は、その角度位置に対応した位置検出信号を
切換スイッチ68を介してRDコンバータ69に出力す
る。RDコンバータ69はこれらの信号を12ビットの
デジタル信号に変換することにより、所定の位置検出デ
ータを生成する。これらの位置検出データは、CPU7
3内に取り込まれる。そして、CPU73は、前記位置
検出データを用いて演算によりモータ66の絶対位置を
求めるようになっている。
【0004】しかしながら、RDコンバータ69が生成
する位置検出データは、ある程度の誤差を含んでいる。
この誤差としては、位置検出回路基板67上の回路自体
に起因するもののほか、モータ本体62側の機器に起因
するものがある。よって、従来ではこのような誤差を解
消すべくあらかじめ補正データを作成し、それを位置検
出回路基板67上のE2 PROM71に格納していた。
そして、電源投入時にその補正データを用いることによ
り、毎回位置検出データの補正を行なっていた。なお、
本願出願人は、同様の補正データの作成方法を特公平8
−1388号公報において既に開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記補正デ
ータは、モータ本体62側及び位置検出回路基板67側
の1セットでまとめて作成されるため、使用時に両者6
2,67の組み合わせが変更されると、補正データその
ものが意味をなさなくなる。ゆえに、この場合にはモー
タ66の絶対位置を精度よく検出することができなくな
る。
【0006】また、従来装置61では、前述のようにモ
ータ本体62側及び位置検出回路基板67側の組み合わ
せに制約があるため、一対一で使用せざるを得ない。そ
のため、モータ本体62側及び位置検出回路基板67側
のうちの片方が故障したときには、残りの一方も使用不
能になってしまう。即ち、結果的に両者62,67をと
もに交換しなくてはならず、極めて不経済であった。
【0007】また、仮に故障発生時に両者62,67の
うちのいずれかを交換して使用した場合、動作不良やさ
らなる故障を引き起こすことが予想される。また、動作
不良等を起こすに至らなくても、モータ66の絶対位置
検出の精度の悪化が予想されていた。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、故障発生時における交換作業が簡
単で、しかもアクチュエータの絶対位置検出の精度に優
れた、レゾルバを備えた回転位置検出装置及びそれにお
ける回転位置検出方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の別の目的は、アクチュエー
タ本体と制御装置との交換間違いに起因する動作不良や
故障を未然に防止することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、1回転検出レゾル
バ、多極レゾルバ及び前記各レゾルバを回転させるアク
チュエータを有するアクチュエータ本体と、前記アクチ
ュエータ本体を駆動させる駆動手段、前記各レゾルバか
ら出力される位置検出信号を変換して位置検出データを
生成する位置検出回路及び前記位置検出データを用いて
演算により前記アクチュエータの絶対位置を求める演算
手段を有する制御装置とを備える回転位置検出装置にお
いて、前記制御装置側に設けた第1の記憶手段に、前記
位置検出回路に固有の誤差を補正するための第1の補正
データを格納させるとともに、前記アクチュエータ本体
側に設けた第2の記憶手段に、同アクチュエータ本体側
機器に固有の誤差を補正するための第2の補正データを
格納させ、前記両補正データを併用して前記位置検出デ
ータを補正することを特徴としたレゾルバを備えた回転
位置検出装置をその要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、前記第2の記憶手段と前記演算手段とは通信手段
を介して電気的に接続され、前記第2の記憶手段に格納
されている前記第2の補正データはこの通信手段を介し
て前記制御装置側に取り込まれることとした。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、前記第2の記憶手段は、前記第2の補正
データに加えて、前記アクチュエータの機番に関するデ
ータを格納しているとした。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至
3のいずれか1項において、前記第2の記憶手段は、前
記第2の補正データに加えて、前記アクチュエータに通
電する際の位相に関するデータを格納しているとした。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項1乃至
4のいずれか1項において、前記制御装置は、前回の位
置検出データの補正に用いた補正用既存データを一時的
に格納しておくための第3の記憶手段を備えることとし
た。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項5にお
いて、前記制御装置は第1の読出手段、第2の読出手段
及び機番比較判定手段を備え、前記第1の読出手段は、
電源投入時に前記通信手段を介して前記第2の記憶手段
から前記機番に関するデータのみを読み出し、かつ前記
補正用既存データのうち前記機番に関するデータを前記
第3の記憶手段から読み出すことと、前記機番比較判定
手段は、読み出された前記2つの機番に関するデータに
基づいて機番の異同を比較・判定することと、前記第2
の読出手段は、機番が異なると判定した場合には前記第
2の補正データを読み出してそれを前記第3の記憶手段
に新たに格納し、機番が同じであると判定した場合には
前記第2の補正データを読み出すことなく前記補正用既
存データをそのまま保持することとからなるとした。
【0016】請求項7に記載の発明では、1回転検出レ
ゾルバ、多極レゾルバ及び前記各レゾルバを回転させる
アクチュエータを有するアクチュエータ本体と、前記ア
クチュエータ本体を駆動させる駆動手段、前記各レゾル
バから出力される位置検出信号を変換して位置検出デー
タを生成する位置検出回路及び前記位置検出データを用
いて演算により前記アクチュエータの絶対位置を求める
演算手段を有する制御装置とを備える回転位置検出装置
における回転位置検出方法であって、前記位置検出回路
に固有の誤差を補正するための第1の補正データを前記
制御装置側に保持させるとともに、前記アクチュエータ
本体側機器に固有の誤差を補正するための第2の補正デ
ータを同アクチュエータ本体側に保持させ、前記両補正
データを併用して前記位置検出データを補正することを
特徴としたレゾルバを備えた回転位置検出装置における
回転位置検出方法をその要旨とする。
【0017】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1〜6に記載の発明によると、位置検出回路
に固有の誤差を補正するための第1の補正データ、及び
アクチュエータ本体側機器に固有の誤差を補正するため
の第2の補正データを併用して、制御装置の演算手段が
位置検出データを補正する。このため、いずれか一方の
補正データのみを用いて補正を行う場合に比べて、アク
チュエータの絶対位置検出の精度が確実に高くなる。ま
た、前記補正データは制御装置側の記憶手段のみなら
ず、アクチュエータ本体側の記憶手段も保持している。
従って、アクチュエータ本体と位置検出回路との組み合
わせを変更したときでも、補正データそのものが意味を
なさなくなることはない。
【0018】さらに、本発明の回転位置検出装置では、
アクチュエータ本体と位置検出回路との組み合わせに特
に制約がなくなることにより、片方が故障したときには
残りの一方のみを交換することが可能となる。よって、
両者をともに交換する必要があった従来とは異なり、経
済的でありかつ交換作業が簡単になる。
【0019】請求項2に記載の発明によると、アクチュ
エータ本体側の保持する第2の補正データが通信手段を
介して制御装置側に取り込まれ、かつ第1の補正データ
と併用されることで、位置検出データが補正される。
【0020】請求項3に記載の発明によると、第2の記
憶手段の保持するアクチュエータの機番に関するデータ
があると、制御装置側との組み合わせの適否を判断する
際に利用できるため、交換時に組み合わせを間違うこと
も少なくなる。ゆえに、組み合わせ間違いに伴う動作不
良やさらなる故障を引き起こす心配もない。
【0021】請求項4に記載の発明によると、第2の記
憶手段の保持するアクチュエータに通電する際の位相に
関するデータを用いることにより、最適な極に通電する
ことができる。
【0022】請求項5に記載の発明によると、必要に応
じて、前回の位置検出データの補正に用いた補正用既存
データを再利用して位置検出データを補正することによ
り、処理の効率化が図られる。
【0023】請求項6に記載の発明によると、電源投入
時に第1の読出手段によって、第2の記憶手段から機番
に関するデータのみが読み出され、かつ補正用既存デー
タのうち機番に関するデータが第3の記憶手段から読み
出される。前記2つのデータは、機番比較判定手段が機
番の異同を比較・判定する際の判断材料となる。そし
て、機番比較判定手段が機番が異なると判定した場合、
第2の読出手段は、第2の記憶手段から第2の補正デー
タを読み出してそれを第3の記憶手段に新たに格納す
る。従って、演算手段はこの新たな第2の補正データと
第1の補正データとを併用して位置検出データを補正す
ることにより、アクチュエータの絶対位置を検出する。
なお、補正用既存データは、このとき消去されてもよ
く、そのまま保持されてもよい。
【0024】一方、機番比較判定手段が機番が同じであ
ると判定した場合、第2の読出手段は、第2の補正デー
タを読み出すことなく補正用既存データをそのまま保持
する。従って、演算手段はその補正用既存データを再利
用して位置検出データを補正することにより、アクチュ
エータの絶対位置を検出する。つまり、機番の異同にか
かわらず第2の補正データを読み出してくる方式に比べ
て、電源投入時から絶対位置検出開始までに要する時間
が短くなる。このため、確実に処理の効率化が図られ、
アクチュエータを短時間で駆動開始することができる。
【0025】請求項7に記載の発明によると、位置検出
回路に固有の誤差を補正するための第1の補正データ、
及びアクチュエータ本体側機器に固有の誤差を補正する
ための第2の補正データを併用して、制御装置の演算手
段が位置検出データを補正する。このため、いずれか一
方の補正データのみを用いて補正を行う場合に比べて、
アクチュエータの絶対位置検出の精度が確実に高くな
る。また、前記補正データは制御装置側の記憶手段のみ
ならず、アクチュエータ本体側の記憶手段も保持してい
る。従って、アクチュエータ本体と位置検出回路との組
み合わせを変更したときでも、補正データそのものが意
味をなさなくなることはない。
【0026】さらに、本発明の方法では、アクチュエー
タ本体と位置検出回路との組み合わせに特に制約がなく
なることにより、片方が故障したときには残りの一方の
みを交換することが可能となる。よって、両者をともに
交換する必要があった従来とは異なり、経済的でありか
つ交換作業が簡単になる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態のレゾルバを備えた回転位置検出装置及びそれにお
ける回転位置検出方法を図1〜図15に基づき詳細に説
明する。 [モータ本体側の機械的構成]図1に示されるように、
本実施形態の回転位置検出装置1は、大別してアクチュ
エータ本体としてのモータ本体2側と、制御装置3側と
からなる。モータ本体2を構成するハウジング7内に
は、1回転検出レゾルバ4、多極(132極)レゾルバ
5及び両レゾルバ4,5を回転させるサーボモータ6が
それぞれ組み込まれている。各レゾルバ4,5はロータ
4a,5a及びステータ4b,5bをそれぞれ備えてい
る。前記両ロータ4a,5aは、回転側である出力軸1
aに止着されている。固定側である前記ステータ4b,
5bは、ロータ4a,5aを包囲するようハウジング7
の内壁面に固定されている。ハウジング7の側面には、
コネクタボックス8が突設されている。このコネクタボ
ックス8には、制御装置3側との電気的接続を図るため
のコネクタケーブル(図示略)の一方の端部が挿抜可能
な挿抜口9が形成されている。コネクタボックス8の内
壁面には回路基板10が固定されている。そして、この
回路基板上10には半導体パッケージ11等の電子部品
が搭載されている。前記半導体パッケージ11の内部に
ある半導体チップは、後述する第2の記憶手段としての
第2のE2 PROM(Electrically Erazable Programma
ble Read Only Memory) 32の機能を有している。ロー
タ4a,5a及びステータ4b,5bと、コネクタボッ
クス8内にある端子12とは、前記回路基板10を介し
て電気的に接続されている。本実施形態では、前記半導
体パッケージ11として8ピンのDIP(Dual Inline
Package )タイプのものを使用している。なお、これ以
降は説明の便宜上、1回転検出レゾルバ4を「×1レゾ
ルバ4」と表記し、多極レゾルバ5を「×132レゾル
バ5」と表記する。 [電気的構成]図2に示されるように、制御装置3はコ
ンピュータ21を備えている。前記コンピュータ21
は、演算手段としてのCPU(Central Processing Uni
t) 22、PROM(Programmable Read Only Memory)
23及びRAM(Random Access Memory)24を有してい
る。PROM23,RAM24は、データ補正の際の演
算処理手順に関する制御プログラムを格納している。C
PU22は、駆動手段としてのドライブ回路20を介し
てサーボモータ6に接続されている。ドライブ回路20
は、CPU22からの指令に基づいて、サーボモータ6
を回転制御するための駆動電流を同サーボモータ6に出
力する。
【0028】制御装置3を構成する位置検出回路基板2
5上には、切換スイッチ26、RDコンバータ27、発
振回路28等によって位置検出回路が構成されている。
発振回路28は、×1レゾルバ4及び×132レゾルバ
5に電気的に接続されている。発振回路28は、絶対回
転角を検出するための2種類の基準信号を発生する。第
1の基準信号は正弦波信号からなる信号であり、第2の
基準信号はその信号と位相が180°ずれた信号であ
る。これらの基準信号は、それぞれ×1レゾルバ4及び
×132レゾルバ5のステータ4b,5b側に出力され
る。
【0029】×1レゾルバ4は、一対の位置検出信号を
切換スイッチ26に出力する。前記一対の位置検出信号
は、出力軸の1回転に対応して1周期となるものであ
り、互いに位相が90°ずれている。同様に×132レ
ゾルバ5は、一対の位置検出信号を切換スイッチ26に
出力する。前記一対の位置検出信号は、出力軸の1/1
32の回転に対応して1周期となるものであり、互いに
位相が90°ずれている。なお、前記切換スイッチ26
の前段に、ゲイン調整のための増幅回路が設けられてい
てもよい。
【0030】両レゾルバ4,5からの位置検出信号は、
切換スイッチ26を介してRDコンバータ27に出力さ
れる。切換スイッチ26はCPU22からの指令を受け
て切換動作を行い、×1レゾルバ4の位置検出信号また
は×132レゾルバ5の位置検出信号のうちのいずれか
を一方を出力する。RDコンバータ27は入力した位置
検出信号をデジタル信号に変換する。その結果、本実施
形態では12ビットの位置検出データが生成され、その
位置検出データはCPU22に取り込まれる。具体的に
いうと、×1レゾルバ4からの位置検出信号は、出力軸
1aの1回転に対応して0から4095まで変化する1
2ビットの信号となる。×132レゾルバ5からの位置
検出信号は、出力軸1aの1/132回転に対応して0
から4095まで変化する12ビットの信号となる。
【0031】そして、CPU22は、RDコンバータ2
7からの位置検出データを用いて演算によりサーボモー
タ6の絶対位置を求める。なお、このような絶対位置の
検出は、制御装置3の電源が投入された場合にドライブ
回路20への通電に先立って行われる。なお、詳細につ
いては後述する。
【0032】図2に示されるように、位置検出回路基板
25上には、第1の記憶手段としての第1のE2 PRO
M29や、DC/DCコンバータ30等が構成されてい
る。第1のE2 PROM29には、位置検出回路に固有
の誤差を補正するための第1の補正データRCD3 ,R
CD4 があらかじめ格納されている。CPU22は、第
1のE2 PROM29に格納されているデータを必要に
応じて読み出す。なお、第1の補正データRCD3 ,R
CD4 の作成手順については後に詳細に説明する。DC
/DCコンバータ30は、電圧が変換された直流電流を
モータ本体2側の機器に出力する。
【0033】前述のようにモータ本体2は、第2の記憶
手段としての第2のE2 PROM32を備えている。こ
のE2 PROM32には、モータ本体2側機器に固有の
誤差を補正するための第2の補正データRCD1 ,RC
D2 があらかじめ格納されている。ここでモータ本体2
側の機器に固有の誤差とは、例えば両レゾルバ4,5の
ステータ4b,5bを構成する励磁コイルの巻回ばらつ
きに起因して生じる固有の誤差等を指す。なお、第2の
補正データRCD1 ,RCD2 の作成手順については後
に詳細に説明する。また、前記第2のE2 PROM32
には、第2の補正データRCD1 ,RCD2 に加えて、
モータ6の機番に関するデータと、モータ6に通電する
際の位相に関するデータとがあらかじめ格納されてい
る。前者のデータ(以下、単に機番データと呼ぶ。)
は、具体的にはモータ6に付されたシリアル番号であ
る。後者のデータ(以下、単に通電位相データと呼
ぶ。)は、具体的には0°≦θ<360°の電気角を決
めるためのオフセット量である。
【0034】第2のE2 PROM32は、前記DC/D
Cコンバータ30から直流電源の供給を受けることによ
り動作する。第2のE2 PROM32とCPU22と
は、通信手段としてのラインドライバ/レシーバ33を
介して電気的に相互に接続されている。ラインドライバ
/レシーバ33は、読み出し専用ライン、書き込み専用
ライン及び同期用ラインからなる。ラインドライバ/レ
シーバ33を構成する一方の入出力回路は、位置検出回
路基板25上に形成されている。同じくラインドライバ
/レシーバ33を構成する他方の入出力回路は、第2の
2 PROM32が搭載されている回路基板10上に形
成されている。第2のE2 PROM32に格納されてい
る第2の補正データRCD1 ,RCD2 は、読み出し専
用ラインを介してCPU22に取り込まれる。同様に、
機番データ及び通電位相データについても、読み出し専
用ラインを介してCPU22に取り込まれる。かかるラ
インドライバ/レシーバ33を用いる利点は、ノイズに
対して強くなるため、第2のE2 PROM32から正確
に各種データ等を読み出せることである。このことは絶
対位置検出の高精度化にも貢献する。
【0035】コンピュータ21は、PROM23,RA
M24とは別に、第3の記憶手段としての第3のE2
ROM31を備えている。このE2 PROM31には、
前回の位置検出データの補正に用いた補正用既存データ
が一時的に格納される。また、E2 PROM31には、
CPU22に取り込まれた前記各データ(第2の補正デ
ータRCD1 ,RCD2 、機番データ、通電位相デー
タ)も必要に応じて一時的に格納される。
【0036】第1の読出手段、第2の読出手段及び機番
比較判定手段でもあるCPU22は、E2 PROM32
から読み出した第2の機番データと、補正用既存データ
のうちの機番データとを比較することにより、機番の異
同を判定する。そして、その異同の判定結果に基づい
て、第2のE2 PROM32から第2の補正データRC
D1 ,RCD2 を読み出すか否かを決定する。 [1回転検出レゾルバ及び多極レゾルバの補正データの
作成手順]図3には、補正データRCD1 ,RCD2 を
作成する際に用いられる補正治具41が概略的に示され
ている。この補正治具41は、両レゾルバ4,5を回転
させるための測定用モータ42と基準エンコーダ43と
を備えている。測定用モータ42の出力軸、基準エンコ
ーダ43の軸及びサーボモータ6の出力軸1aは、みな
同軸上にある。従って、測定用モータ42を作動するこ
とによって、サーボモータ6及び基準エンコーダ43が
それと同期回転する。
【0037】最初に×1レゾルバ4の補正データRCD
1 の作成手順について説明する。 1)まず、前記補正治具41に補正対象であるモータ本
体2をセットする。 2)この後、基準エンコーダ43の0°の位置まで原点
復帰を行う。0°の位置は、モータ本体2を補正治具4
1に組み付けたときに決まる位置である。
【0038】3)次いで、測定用モータ42の駆動によ
り×1レゾルバ4を回転させ、×1レゾルバ4のデータ
が変化するたびに基準エンコーダ43の角度を読み出
し、4096個のデータを得る(図4参照)。
【0039】4)図4に示すデータを132/128倍
する(図5(a) ,(b) 参照)。その理由は、上位8ビッ
トを×132レゾルバ5の極数に合わせるためである。 5)基準エンコーダ43の0°の位置から×132レゾ
ルバ5を回転させ、レゾルバデータに対する基準エンコ
ーダ43の角度を読み出す。
【0040】6)×1レゾルバ4のデータD1 に対する
基準エンコーダ43の角度Aを求める。さらに、図6
(a)のデータテーブルから、角度Aに近い値A’を求
め、A’に対する×132レゾルバ5のデータD2 を求
める。
【0041】7)前記データD1 ,D2 の差を計算し、
×1レゾルバ4の補正データRCD1 とする。図6〜図
8には、このことが概略的に示されている。差を求める
計算のときには、前記両データD1 ,D2 の有効桁を合
わせておく。
【0042】次に、×132レゾルバ5の補正データR
CD2 の作成手順について説明する。×132レゾルバ
5の値から作成した1回転分のパルスD2 と基準エンコ
ーダ43の角度データとを、540672(パルス)/
360(°)倍して得たパルスD4 の差を計算し、×1
32レゾルバ5の補正データRCD2 とする。その際、
前もって基準エンコーダ43の0°と×132レゾルバ
5の0とが合うように、基準エンコーダ43の角度にオ
フセット分を加算しておく。図9(a),図9(b)に
は、このことが概略的に示されている。
【0043】なお、両レゾルバ4,5の補正データ(即
ち、第2の補正データ)RCD1 ,RCD2 の作成にお
ける基本的な考え方は、特公平8−1388号公報のそ
れと同じである。
【0044】前記第2の補正データRCD1 ,RCD2
は、ラインドライバ/レシーバ33の一部である入出力
回路を介して第2のE2 PROM32に読み出し可能に
書き込まれる。機番データ及び通電位相データも、同様
に前記入出力回路を介して第2のE2 PROM32に読
み出し可能に書き込まれる。 [位置検出回路の補正データの作成手順]次に、位置検
出回路の補正データRCD3 ,RCD4 の作成手順を図
10,図11に基づいて説明する。
【0045】図11は、D/Aコンバータ46、基準用
位置検出回路基板47、後に製品となる被測定用の位置
検出回路基板25及びCPU51の接続を示すブロック
図である。基準用位置検出回路47は、ゲイン調整用の
増幅回路48と切換スイッチ49とR/Dコンバータ5
0とを備えている。CPU51は切換スイッチ49を切
換制御するとともに、R/Dコンバータ50からのデジ
タルデータを取り込む。CPU51は、当初、切換スイ
ッチ26,49をともに×1側に設定する。
【0046】D/Aコンバータ46は、位相の90°ず
れた一対の基準信号を、基準用位置検出回路基板47上
に構成された増幅回路48にそれぞれ出力する。また、
D/Aコンバータ46は、前記一対の基準信号を同様に
被測定用の位置検出回路基板25の切換スイッチ26に
もそれぞれ出力する。このとき、D/Aコンバータ46
は、θを0°から360°まで変化させる。その結果、
レゾルバ分解能に応じた1周期分のデジタルデータ(本
実施形態では12ビット)が得られる。CPU51は、
このようにして得られたデータAに対するBの差をと
り、位置検出回路基板25の単体での×1補正データR
CD3 を求める(図10参照)。
【0047】CPU51は、次に切換スイッチ26,4
9をともに×132側に設定する。このとき、D/Aコ
ンバータ46は、θを0°から360°まで変化させ
る。その結果、レゾルバ分解能に応じた1/132周期
分のデジタルデータ(本実施形態では12ビット)が得
られる。CPU51は、このようにして得られたデータ
A’に対するB’の差をとり、位置検出回路基板25の
単体での×132補正データRCD4 を求める。
【0048】以上のようにして作成された位置検出回路
基板25の単体での×1補正データRCD3 及び×13
2補正データRCD4 (即ち、第1の補正データ)は、
被測定用の位置検出回路基板25の第1のE2 PROM
29にCPU51を介して読み出し可能に書き込まれ
る。 [絶対位置を演算により求める手順]次に、電源投入時
においてサーボモータ6の絶対位置を演算により求める
手順を図12〜図15に基づいて説明する。
【0049】図12のフローチャートに示されるよう
に、ステップS1 においてCPU22は、所定の制御プ
ログラムに基づいて第2のE2 PROM32内のデータ
(第2の補正データ、機番データ、通電位相データ)を
読み出す。その際、状況に応じて一部のデータのみが読
み出されたり、全てのデータが読み出される。その詳細
については後述する(図15のフローチャート参照)。
【0050】ステップS2 においてCPU22は、RD
コンバータ27から出力される×1レゾルバ4の位置検
出データを読み出す。この位置検出データは上述のとお
り12ビットのデジタルデータである。
【0051】ステップS3 においてCPU22は、第1
のE2 PROM29から第1の補正データRCD3 ,R
CD4 を読み出すとともに、その一部である補正データ
RCD3 を前記位置検出データに加算する(図14のP
1 を参照)。この補正データRCD3 は上述のとおり8
ビットのデジタルデータである。
【0052】ステップS4 においてCPU22は、前記
ステップS3 において得たデータを132/128倍
し、13ビットのデジタルデータとする。ステップS5
においてCPU22は、第2の補正データRCD1 ,R
CD2 の一部である補正データRCD1 を、前記13ビ
ットのデジタルデータに加算する(図14のP2 を参
照)。
【0053】ステップS6 においてCPU22は、切換
スイッチ26を×132側に切り換えるとともに、RD
コンバータ27から出力される×132レゾルバ5の位
置検出データを読み出す。この位置検出データは上述の
とおり12ビットのデジタルデータである。
【0054】ステップS7 においてCPU22は、上位
8ビットの繰り上げ・繰り下げ計算を行う。その際、C
PU22は、図14のP3 におけるa部位及びb部位の
データを参照する。繰り上げ・繰り下げ計算の意義は、
b部位のデータからa部位のデータを引いた値が所定値
以上であるときに×1に対して×132の近いほうを特
定することである(図14のP3 を参照)。
【0055】ステップS8 においてCPU22は、第2
の補正データRCD1 ,RCD2 の一部である×132
レゾルバ5の補正データRCD2 を、前記ステップS7
で得られたデータに加算する(図14のP4 を参照)。
【0056】ステップS9 においてCPU22は、ステ
ップS8 で得られたデータに、さらに第1の補正データ
RCD3 ,RCD4 の一部、即ちRCD4 を加算する。
その結果、CPU22は1回転の絶対位置を決定する。
【0057】以降、CPU22は、次いで×132レゾ
ルバ5の位置検出データのみを読み出し、1サンプリン
グあたりの最大変化量を超えるか否かに基づいて、上位
8ビットの繰り上げ・繰り下げ計算を行う。図13には
その詳細なフローチャートが示されている。
【0058】ステップS10においてCPU22は、×1
32レゾルバ5の位置検出データのみをRDコンバータ
27を介して読み出す。ステップS11においてCPU2
2は、今回の×132レゾルバ5の位置検出データと前
回の×132レゾルバ5の位置検出データとの差ΔDを
とる。
【0059】ステップS12においてCPU22は、ΔD
が正の最大変化量VMAX の値を超えているか否かを判断
する。ΔD>VMAX であるときには、ステップS16に移
行し、1回転の位置データから4096を減じることで
繰り下げが実行され、その後にステップS14に移行す
る。ΔD>VMAX でないときには、ステップS16に移行
することなく、次のステップS13に移行する。
【0060】ステップS13においてCPU22は、ΔD
が負の最大変化量VMIN の値未満であるか否かを判断す
る。ΔD<VMIN であるときには、ステップS17に移行
し、1回転の位置データに4096を加えることで繰り
上げが実行される。ΔD<VMIN でないときには、ステ
ップS17に移行することなく、次のステップS14に移行
する。
【0061】ステップS14においてCPU22は、×1
32レゾルバ5の補正データRCD2 を、前段のステッ
プS13,S16,S17において得られたデータに加算す
る。ステップS15においてCPU22は、前記ステップ
S14で得られたデータに補正データRCD4 を加算し、
1回転の絶対位置を決定する。その後、CPU22は、
ステップS10に戻り、それ以降の各ステップ繰り返す。
【0062】次に、図15のフローチャートについて説
明する。同フローチャートに示す処理は、電源投入後に
直ちに実行される。ステップS21において、第1の読出
手段であるCPU22は、ラインドライバ/レシーバ3
3を介して第2のE2 PROM32から機番データのみ
を選択的に読み出す。
【0063】ステップS22においてCPU22は、前回
用いた補正用既存データのうち機番データを第3のE2
PROM31から読み出す。ステップS23において、機
番比較判定手段であるCPU22は、読み出された前記
2つの機番データ同士を所定の制御プログラムに基づい
て比較する。機番が異なると判定した場合、CPU22
はステップS24に移行する。機番が同じであると判断し
た場合、CPU22はステップS24に移行することな
く、ステップS26に移行する。
【0064】ステップS24においてCPU22は、補正
用既存データを第3のE2 PROM31から消去し、新
たなデータの書き込みに備える。ステップS25におい
て、第2の読出手段であるCPU22は、第2のE2
ROM32から第2の補正データRCD1 ,RCD2 及
び通電位相データを読み出し、それらをデータがクリア
された第3のE2 PROM31に新たに格納する。この
後、CPU22は図12のフローチャートのステップS
2 に移行し、それ以降の処理を実施する。
【0065】ステップS26においてCPU22は、第2
のE2 PROM32から第2の補正データRCD1 ,R
CD2 を読み出すことなく、前回用いた補正用既存デー
タを第3のE2 PROM31にそのまま保持する。即
ち、この場合には第3のE2 PROM31のデータクリ
アは実施されない。この後、CPU22は図12のフロ
ーチャートのステップS2 に移行し、それ以降の処理を
前記補正用既存データを用いて実施する。 [効果]さて、以下に本実施形態において特徴的な効果
を列挙する。
【0066】(イ)この実施形態では、位置検出回路に
固有の誤差を補正するための第1の補正データRCD3
,RCD4 を制御装置3側に保持させ、モータ本体2
側機器に固有の誤差を補正するための第2の補正データ
RCD1 ,RCD2 をモータ本体2側に保持させてい
る。そして、これらの補正データRCD1 〜RCD4 を
併用して、CPU22に位置検出データの補正を行わせ
ている。このため、いずれか一方の補正データRCD1
〜RCD4 のみを用いて補正を行う場合に比べて、サー
ボモータ6の絶対位置検出の精度が確実に高くなる。ま
た、モータ本体2と位置検出回路基板25との組み合わ
せを変更したときでも、補正データRCD1〜RCD4
そのものが無意味になることもなくなる。
【0067】(ロ)また、本実施形態の回転位置検出装
置1では、モータ本体2と位置検出回路基板25との組
み合わせに特に制約がなくなることにより、片方が故障
したときには残りの一方のみを交換することが可能とな
る。よって、両者2,25をともに交換する必要があっ
た従来とは異なり経済的なものとなる。また、組み合わ
せの制約がなくなることにより、交換作業も簡単にな
る。 (ハ)この実施形態の回転位置検出装置1は、電源投入
時に機番の比較・判定を行い、機番が同じであると判定
した場合には第2の補正データRCD1 ,RCD2 を読
み出すことなく前回用いた補正用既存データをそのまま
保持する。そして、その補正用既存データを再利用して
位置検出データを補正することにより、サーボモータ6
の絶対位置を検出する。つまり、機番の異同にかかわら
ず第2の補正データRCD1 ,RCD2 を読み出してく
る方式に比べて、電源投入時から絶対位置検出の開始ま
でに要する時間が短くなる。このため、確実に処理の効
率化が図られ、サーボモータ6を短時間で駆動開始する
ことができる。
【0068】さらに、モータ本体2側にある機番データ
は、制御装置3側との組み合わせの適否を判断する際の
好適な材料となることから、モータ本体2または位置検
出回路基板25の交換時に両者2,25の組み合わせを
間違うことも極めて少なくなる。ゆえに、本実施形態で
あれば、このような組み合わせ間違いに伴う動作不良や
さらなる故障を引き起こす心配もない。
【0069】(ニ)本実施形態では、ハウジング7に突
設されたコネクタボックス8内に、第2の記憶手段であ
るE2 PROM32が収容されている。この構成である
と、E2 PROM32がハウジング7自身の内部に収容
されている場合とは異なり、ロータ4a,5aやステー
タ4b,5bからの離間距離が大きくなる。よって、サ
ーボモータ6の回転による温度変化による影響が小さく
なり、E2 PROM32の誤作動等を未然に防止するこ
とができる。このことはサーボモータ6の絶対位置検出
の高精度化にも貢献することを意味する。また、E2
ROM32であれば必要に応じてデータの消去や書き込
みが自在であるという利点がある。
【0070】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、例えば次のような別の形態に変更すること
が可能である。 ◎ 1回転検出レゾルバ(×1レゾルバ)4及び多極レ
ゾルバ(×132レゾルバ)5、を各々1つずつ(合計
2つ)用いた前記実施形態に代えて、次のように構成し
ても勿論よい。例えば、レゾルバ4,5を合計3つ以上
(3,4,5,6,7,8…)使用する。この場合、多極レゾルバ
5を複数個使用してもよい。また、多極レゾルバ5は1
32極のみに限定されることはない。
【0071】◎ 制御装置3側のDC/DCコンバータ
30からの電源供給を受ける実施形態の構成に代えて、
モータ本体2側自身に電源回路を保有させてもよい。 ◎ 第1の記憶手段である第1のE2 PROM29の一
部の領域に、第3の記憶手段が記憶すべきデータを一時
的に書き込むこととしてもよい。ただし、位置検出回路
基板25の交換がありうることを考慮すると、第3の記
憶手段は同基板25とは別個に設けられていることが好
ましい。
【0072】◎ 第2の記憶手段としてE2 PROM3
2を用いた実施形態に代えて、読み出しのみが可能な単
なるROMを用いてもよい。 ◎ 位置検出回路基板25とコンピュータ21とを別個
に構成した実施形態に代え、それらの機能を1ボードま
たは1チップに集約させるようにして構成してもよい。
【0073】◎ 実施形態では、第2のE2 PROM3
2に第2の補正データRCD1 ,RCD2 、機番データ
及び通電位相データの3種を保持させていた。これに代
え、例えば第2の補正データRCD1 ,RCD2 及び通
電位相データの2種を保持させることとしてもよい。ま
た、第2の補正データRCD1 ,RCD2 の1種のみを
保持させることとしてもよい。
【0074】◎ モータ本体2側の第2のE2 PROM
32に、実施形態において示した各種データ以外のもの
を格納させてもよい。ここで、特許請求の範囲に記載さ
れた技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把
握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙す
る。
【0075】(1) 1回転検出レゾルバ、多極レゾル
バ、前記各レゾルバを回転させるアクチュエータ及び記
憶手段を有するアクチュエータ本体であって、前記記憶
手段には同アクチュエータ本体側機器に固有の誤差を補
正するための補正データが格納されていることを特徴と
したアクチュエータ本体。このような構成のアクチュエ
ータ本体であると、請求項1〜7に記載の発明の実現に
極めて適したものとすることができる。
【0076】(2) 少なくとも1つのレゾルバと、そ
れを回転させるアクチュエータを有するアクチュエータ
本体と、前記アクチュエータ本体を駆動させる駆動手
段、前記レゾルバから出力される位置検出信号を変換し
て位置検出データを生成する位置検出回路及び前記位置
検出データを用いて演算により前記アクチュエータの絶
対位置を求める演算手段を有する制御装置とを備える回
転位置検出装置における回転位置検出方法であって、前
記アクチュエータ本体側機器に固有の誤差を補正するた
めの補正データを同アクチュエータ本体側に保持させ、
その補正データを加味して前記位置検出データを補正す
ることを特徴としたレゾルバを備えた回転位置検出装置
における回転位置検出方法。この方法であると、故障発
生時における交換作業が簡単になり、しかもアクチュエ
ータの絶対位置検出の高精度化を図ることができる。
【0077】(3) 請求項1〜6のいずれか1項にお
いて、前記アクチュエータ本体を構成するハウジングに
はコネクタボックスが突設され、前記第2の記憶手段は
そのコネクタボックス内に収容されていることを特徴と
したレゾルバを備えた回転位置検出装置。この構成であ
ると、アクチュエータの回転による温度変化による影響
が小さくなり、誤作動等が未然に防止されるため、絶対
位置検出のさらなる高精度化を図ることができる。
【0078】(4) 請求項1〜6のいずれか1項にお
いて、前記第2の記憶手段はE2 PROMであることを
特徴とする記載のレゾルバを備えた回転位置検出装置。
この構成であると、必要に応じて、データの消去や書き
込みを自在に行うことができるので、便利なものとな
る。
【0079】(5) 技術的思想3において、前記第2
の記憶手段はE2 PROMの機能を有する半導体チップ
を備えるパッケージであり、同パッケージは回路基板に
搭載された状態で前記コネクタボックスの内壁面に固定
されていることを特徴としたレゾルバを備えた回転位置
検出装置。この構成であると、実装等が簡単になりしか
も信頼性が高くなる。
【0080】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「パッケージ: DIPをいうほか、SIP,SOP,
QFP,PGA等を含む。」
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜6に記
載の発明によれば、故障発生時における交換作業が簡単
で、しかもアクチュエータの絶対位置検出の精度に優れ
た、レゾルバを備えた回転位置検出装置を提供すること
ができる。
【0082】請求項3に記載の発明によれば、アクチュ
エータ本体と制御装置との交換間違いに起因する動作不
良や故障を未然に防止することができる。請求項4に記
載の発明によれば、アクチュエータの絶対位置検出の精
度がより高くなる。
【0083】請求項5に記載の発明によれば、データの
再利用が可能であるため、位置検出データの補正を行う
際の処理の効率化が図られる。請求項6に記載の発明に
よれば、電源投入時から絶対位置検出開始までに要する
時間が短くなるため、確実に処理の効率化が図られ、ア
クチュエータを短時間で駆動開始することができる。
【0084】請求項7に記載の発明によれば、故障発生
時における交換作業が簡単で、しかもアクチュエータの
絶対位置検出の精度に優れた、レゾルバを備えた回転位
置検出装置における回転位置検出方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のレゾルバを備えた回転位置検出装置
におけるモータ本体の概略断面図。
【図2】同じくレゾルバを備えた回転位置検出装置のブ
ロック図。
【図3】補正データを作成する際に用いられる補正治具
を示す概略図。
【図4】×1レゾルバの補正データの作成手順を説明す
るためのデータテーブル。
【図5】(a)は同補正データの作成手順を説明するた
めのデータテーブル、(b)は検出信号のグラフ。
【図6】(a)は同補正データの作成手順を説明するた
めのデータテーブル、(b)は検出信号のグラフ。
【図7】同補正データの作成手順を説明するためのデジ
タルデータの概略図。
【図8】同補正データの作成手順を説明するための検出
信号のグラフ。
【図9】(a)は×132レゾルバの補正データの作成
手順を説明するためのデータテーブル、(b)はデジタ
ルデータの概略図。
【図10】位置検出回路の補正データの作成手順を説明
するためのデータテーブル。
【図11】同じくその補正データの作成手順を説明する
ためのブロック図。
【図12】絶対位置を演算により求める手順を説明する
ためのフローチャート。
【図13】絶対位置を演算により求める手順を説明する
ためのフローチャート。
【図14】絶対位置を演算により求める手順を説明する
ためのデジタルデータの概略図。
【図15】絶対位置を演算により求める手順を説明する
ためのフローチャート。
【図16】従来技術のレゾルバを備えた回転位置検出装
置を示すブロック図。
【符号の説明】
1…レゾルバを備えた回転位置検出装置、2…アクチュ
エータ本体としてのモータ本体、3…制御装置、4…1
回転検出レゾルバとしての×1レゾルバ、5…多極レゾ
ルバとしての×132レゾルバ、6…アクチュエータと
してのサーボモータ、20…駆動手段としてのドライブ
回路、21…制御装置としてのコンピュータ、22…演
算手段、第1の読出手段、第2の読出手段、機番比較判
定手段としてのCPU、25…位置検出回路を備える位
置検出回路基板、29…第1の記憶手段としてのE2
ROM、31…第3の記憶手段としてのE2 PROM、
32…第2の記憶手段としてのE2 PROM、33…通
信手段としてのラインドライバ/レシーバ、RCD1 ,
RCD2 …第1の補正データ、RCD3 ,RCD4…第
2の補正データ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1回転検出レゾルバ、多極レゾルバ及び前
    記各レゾルバを回転させるアクチュエータを有するアク
    チュエータ本体と、 前記アクチュエータ本体を駆動させる駆動手段、前記各
    レゾルバから出力される位置検出信号を変換して位置検
    出データを生成する位置検出回路及び前記位置検出デー
    タを用いて演算により前記アクチュエータの絶対位置を
    求める演算手段を有する制御装置とを備える回転位置検
    出装置において、 前記制御装置側に設けた第1の記憶手段に、前記位置検
    出回路に固有の誤差を補正するための第1の補正データ
    を格納させるとともに、前記アクチュエータ本体側に設
    けた第2の記憶手段に、同アクチュエータ本体側機器に
    固有の誤差を補正するための第2の補正データを格納さ
    せ、前記両補正データを併用して前記位置検出データを
    補正することを特徴としたレゾルバを備えた回転位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】前記第2の記憶手段と前記演算手段とは通
    信手段を介して電気的に接続され、前記第2の記憶手段
    に格納されている前記第2の補正データはこの通信手段
    を介して前記制御装置側に取り込まれることを特徴とす
    る請求項1に記載のレゾルバを備えた回転位置検出装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の記憶手段は、前記第2の補正デ
    ータに加えて、前記アクチュエータの機番に関するデー
    タを格納していることを特徴とする請求項1または2に
    記載のレゾルバを備えた回転位置検出装置。
  4. 【請求項4】前記第2の記憶手段は、前記第2の補正デ
    ータに加えて、前記アクチュエータに通電する際の位相
    に関するデータを格納していることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載のレゾルバを備えた回転
    位置検出装置。
  5. 【請求項5】前記制御装置は、前回の位置検出データの
    補正に用いた補正用既存データを一時的に格納しておく
    ための第3の記憶手段を備えることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載のレゾルバを備えた回転
    位置検出装置。
  6. 【請求項6】前記制御装置は第1の読出手段、第2の読
    出手段及び機番比較判定手段を備え、前記第1の読出手
    段は、電源投入時に前記通信手段を介して前記第2の記
    憶手段から前記機番に関するデータのみを読み出し、か
    つ前記補正用既存データのうち前記機番に関するデータ
    を前記第3の記憶手段から読み出すことと、前記機番比
    較判定手段は、読み出された前記2つの機番に関するデ
    ータに基づいて機番の異同を比較・判定することと、前
    記第2の読出手段は、機番が異なると判定した場合には
    前記第2の補正データを読み出してそれを前記第3の記
    憶手段に新たに格納し、機番が同じであると判定した場
    合には前記第2の補正データを読み出すことなく前記補
    正用既存データをそのまま保持することとからなること
    を特徴とする請求項5に記載のレゾルバを備えた回転位
    置検出装置。
  7. 【請求項7】1回転検出レゾルバ、多極レゾルバ及び前
    記各レゾルバを回転させるアクチュエータを有するアク
    チュエータ本体と、 前記アクチュエータ本体を駆動させる駆動手段、前記各
    レゾルバから出力される位置検出信号を変換して位置検
    出データを生成する位置検出回路及び前記位置検出デー
    タを用いて演算により前記アクチュエータの絶対位置を
    求める演算手段を有する制御装置とを備える回転位置検
    出装置における回転位置検出方法であって、 前記位置検出回路に固有の誤差を補正するための第1の
    補正データを前記制御装置側に保持させるとともに、前
    記アクチュエータ本体側機器に固有の誤差を補正するた
    めの第2の補正データを同アクチュエータ本体側に保持
    させ、前記両補正データを併用して前記位置検出データ
    を補正することを特徴としたレゾルバを備えた回転位置
    検出装置における回転位置検出方法。
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