JPH1163936A - 粒径計測装置 - Google Patents

粒径計測装置

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JPH1163936A
JPH1163936A JP9228603A JP22860397A JPH1163936A JP H1163936 A JPH1163936 A JP H1163936A JP 9228603 A JP9228603 A JP 9228603A JP 22860397 A JP22860397 A JP 22860397A JP H1163936 A JPH1163936 A JP H1163936A
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JP9228603A
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English (en)
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Kingo Ozawa
金吾 小沢
Katsutoshi Kinoshita
勝年 木下
Michihisa Dou
通久 堂
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Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子が隙間なく重なり合っているような粒状
被検体に対しても適用することができ、計算コストを低
減させることができる粒径計測装置を提供する。 【解決手段】 粒状被検体10を撮像して画像信号を出
力するCCDカメラ14と、CCDカメラ14からの画
像信号をA/D変換するA/D変換器16と、前記A/
D変換された画像信号が水平方向または垂直方向におい
てある所定値αを跨って変化するときのその画素を変化
点として検出する変化点検出部17と、変化点として検
出された画素の数を計数する計数する計数部30と、計
数部30によって計数された画素数に基づいて粒状被検
体10の粒径を算出する粒径算出部32と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理によっ
て、多数個の粒子が互いに重なり合った状態で観測され
る粒状被検体の平均粒径を計測する粒径計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、多数個の粒子からなる粒状被
検体の粒径を計測する場合に、粒子同士が重なり合って
観測されることが問題となっており、このような問題を
解決するべく重なり合った粒子の画像を分離するための
手法として、例えば、「反復演算による重なり合った粒
子像の分離」(坂上、高木、情報処理学会論文誌、24
巻5号、1983年)に記載されたものがある。
【0003】これによれば、例えば顆粒、細胞集塊、T
iO2 微細粒子、筋繊維断面像、赤血球、炭素微細粒子
等の多数個の粒状被検体の画像をディジタル画像処理す
るものにおいて、原画像の背景の中から注目した粒子塊
のマスクを得て、その輪郭点を求め、各輪郭点に対して
座標値、各輪郭点の帰属が想定される円周の中心および
この想定の確率のパラメータを割り当て、反復演算によ
ってこのパラメータの値を逐次更新し、収束した時点で
中心座標値によりクラスタリングして粒子の分離、識別
を行い各粒子の粒径を求めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の粒径計測では、個々の粒子または重なり合った幾
つかの粒子が背景から容易に検出できる場合には適用で
きるものの、粒子が隙間なく重なり合って背景が存在し
ない場合には、粒子塊を抽出することが困難であるた
め、粒子の分離・識別を行うことが困難であるという問
題がある。
【0005】また、反復演算によって求めるため、その
計算コストが大きく、また、時間もかかるという問題が
ある。本発明はかかる問題点に鑑みなされたもので、請
求項1ないし請求項5に係る発明は、粒子が隙間なく重
なり合っているような粒状被検体に対しても適用するこ
とができ、または計算コストを低減させることができる
粒径計測装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に 本発明のうち請求項1記載の発明は、粒状被検体の
粒径を計測する粒径計測装置であって、粒状被検体を撮
像して画像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段か
らの画像信号をA/D変換するA/D変換器と、前記A
/D変換された画像信号から明度が所定の方向において
1つの所定値または複数の所定値のうちの特定の1つの
所定値を跨って変化するときのその画素を変化点として
検出する変化点検出手段と、変化点検出手段で変化点と
して検出された画素の数を計数する計数手段と、前記計
数手段によって計数された画素数に基づいて粒状被検体
の粒径を算出する粒径算出手段と、を備えることを特徴
とする。
【0007】撮像手段にて撮像された画像信号をA/D
変換し、その画像信号から、明度が所定の方向におい
て、所定値を跨って変化するときの画素を変化点として
検出し、その変化点となっている画素の数を計数する。
ここで、計数される画素数は、粒状被検体の各粒子の粒
径が小さいほど多くなると考えられる。これは、粒状被
検体画像の明度パターンが、各粒子の粒径が小さいほど
細かく高い周波数成分を有し、所定値を跨って上下変化
する回数も多くなるためである。従って、この変化点と
なる画素の数を計数して、この画素数に基づいて平均粒
径を求めることができる。
【0008】例えば、平均粒径rは、計数される画素の
数nによって、
【数1】r=k/n の関係により求めることができる。但し、kは定数であ
り、このkは例えば、粒径r0が既知となった粒状被検
体を撮像し、画像信号をA/D変換し、変化点を検出
し、変化点として検出された画素の数を計数して得られ
た計数値n0に対して、k=r0・n0により求めること
ができる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記変化点検出手段は、前記A/D
変換された画像信号から、明度が所定値よりも大きい場
合に対応する画素の値を”第1の値”、そうでない場合
に対応する画素の値を”第2の値”とする二値画像信号
を生成する二値化手段と、前記二値化手段によって得ら
れた二値画像信号が水平方向において”第2の値”か
ら”第1の値”または”第1の値”から”第2の値”に
変化する画素を変化点として検出する水平変化点検出手
段と、前記二値化手段によって得られた二値画像信号が
垂直方向において”第2の値”から”第1の値”また
は”第1の値”から”第2の値”に変化する画素を変化
点として検出する垂直変化点検出手段と、を備えてお
り、前記計数手段は、前記水平変化点検出手段及び前記
垂直変化点検出手段の少なくとも一方で変化点として検
出された画素の数を計数するものである、ことを特徴と
する。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記変化点検出手段は、前記A/D
変換された画像信号から、明度が所定値よりも大きい場
合に対応する画素の値を”第1の値”、そうでない場合
に対応する画素の値を”第2の値”とする二値画像信号
を生成する二値化手段と、前記二値化手段によって得ら
れた二値画像信号が水平方向において”第2の値”か
ら”第1の値”または”第1の値”から”第2の値”に
変化する画素を変化点として検出する水平変化点検出手
段と、を備えており、前記計数手段は、前記水平変化点
検出手段で変化点として検出された画素の数を計数する
ものである、ことを特徴とする。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記変化点検出手段は、前記A/D
変換変換された画像信号から、対応する画素の明度及び
水平方向で該画素に隣合う画素の二値画像信号に基づい
て、対応する画素に対して”第1の値”または”第2の
値”の二値画像信号を生成するものであって、隣合う画
素の二値画像信号が、明度の小さいことを表す”第2の
値”をとるときに、対応する画素の明度が第1の所定値
より大きい場合にその対応する画素の二値画像信号を”
第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信号が、明度の
大きいことを表す”第1の値”をとるときに、対応する
画素の明度が第2の所定値(<第1の所定値)より小さ
い場合にその対応する画素の二値画像信号を”第2の
値”とし、上記以外の場合は、対応する画素の二値画像
信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする水平二値化
手段と、前記水平二値化手段によって得られた二値画像
信号が水平方向において”第2の値”から”第1の値”
または”第1の値”から”第2の値”に変化する画素を
変化点として検出する水平変化点検出手段と、前記A/
D変換変換された画像信号から、対応する画素の明度及
び垂直方向で該画素に隣合う画素の二値画像信号に基づ
いて、対応する画素に対して”第1の値”または”第2
の値”の二値画像信号を生成するものであって、隣合う
画素の二値画像信号が、明度の小さいことを表す”第2
の値”をとるときに、対応する画素の明度が第1の所定
値より大きい場合にその対応する画素の二値画像信号
を”第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信号が、明
度の大きいことを表す”第1の値”をとるときに、対応
する画素の明度が第2の所定値(<第1の所定値)より
小さい場合にその対応する画素の二値画像信号を”第2
の値”とし、上記以外の場合は、対応する画素の二値画
像信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする垂直二値
化手段と、前記垂直二値化手段によって得られた二値画
像信号が垂直方向において”第2の値”から”第1の
値”または”第1の値”から”第2の値”に変化する画
素を変化点として検出する垂直変化点検出手段と、を備
えており、前記計数手段は、前記水平変化点検出手段及
び前記垂直変化点検出手段の少なくとも一方で変化点と
して検出された画素の数を計数するものである、ことを
特徴とする。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記変化点検出手段は、前記A/D
変換変換された画像信号から、対応する画素の明度及び
水平方向で該画素に隣合う画素の二値画像信号に基づい
て、対応する画素に対して”第1の値”または”第2の
値”の二値画像信号を生成するものであって、隣合う画
素の二値画像信号が、明度の小さいことを表す”第2の
値”をとるときに、対応する画素の明度が第1の所定値
より大きい場合にその対応する画素の二値画像信号を”
第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信号が、明度の
大きいことを表す”第1の値”をとるときに、対応する
画素の明度が第2の所定値(<第1の所定値)より小さ
い場合にその対応する画素の二値画像信号を”第2の
値”とし、上記以外の場合は、対応する画素の二値画像
信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする水平二値化
手段と、前記水平二値化手段によって得られた二値画像
信号が水平方向において”第2の値”から”第1の値”
または”第1の値”から”第2の値”に変化する画素を
変化点として検出する水平変化点検出手段と、を備えて
おり、前記計数手段は、前記水平変化点検出手段で変化
点として検出された画素の数を計数するものである、こ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。 第1の実施の形態 図1は、本発明による粒径計測装置12の第1の実施の
形態を表すブロック図である。図において、符号10は
粒状被検体であり、多数の粒子が重なり合った状態でケ
ースの中に収まっている。
【0014】この粒状被検体10の粒径を計測する粒径
計測装置12は、主に、CCDカメラ14(撮像手
段)、A/D変換器16、変化点検出部17、計数部3
0及び粒径算出部32を備えており、変化点検出部17
は、さらに、二値化部18、水平変化点検出部20及び
垂直変化点検出部22を備えている。このうち、変化点
検出部17、計数部30及び粒径算出部32は、例え
ば、論理回路、メモリ、CPU、専用演算LSI等を用
いて構成することができ、例えばCPU及びメモリを用
いた場合には、CPUまたはメモリに予め格納されたプ
ログラムによって実現される機能によって構成すること
ができる。
【0015】CCDカメラ14は、粒状被検体10を撮
像して、画像信号である例えばNTSC信号を出力する
ものである。CCDカメラ14によって撮像される粒状
被検体10の画像の一例を図2に示す。このNTSC画
像信号は、A/D変換器16へ送られて、例えば256
段階の明度を表すディジタル信号に変換され、次いで、
二値化部18へと送られて処理に供される。
【0016】二値化部18は、A/D変換器16におい
てディジタル信号に変換された粒状被検体10の画像に
二値化処理を施すものである。具体的には、ある画素の
明度が所定値(閾値)より大きい場合には、その画素の
値が”1”、そうでない場合にはその画素の値が”0”
となった二値画像を生成する。図2に示した例におい
て、画像上の水平方向のラインL上の明度パターンを図
3に、その閾値をαとした場合の二値化処理の結果を図
4に示す。
【0017】水平変化点検出部20は、二値化部18で
得られた二値画像から、水平方向において二値画像が”
0”から”1”、または”1”から”0”に変化する画
素を「変化点」として検出するものである。すなわち、
水平方向の座標値をi、垂直方向の座標値をj、画素
(i,j)の値(1または0)をg(i,j)とする
と、
【数2】 g(i,j) ExOR g(i−1,j)=1 となる画素(i,j)を検出する。ただし、ExORは
排他的論理和を表す。同様に垂直変化点検出部22は、
二値化部18で得られた二値画像から、垂直方向におい
て二値画像が”0”から”1”、または”1”から”
0”に変化する画素を「変化点」として検出するもので
ある。すなわち、
【数3】 g(i,j) ExOR g(i,j−1)=1 となる画素(i,j)を「変化点」として検出する。
【0018】次に、計数部30は、水平変化点検出部2
0及び垂直変化点検出部22の少なくとも一方で変化点
として検出された画素の数を計数する。粒状被検体10
の画像の明度パターンは、各粒子の粒径が小さいほど細
かく、高い周波数成分を有するため、明度が所定値αを
上下する回数も多くなっている。従って、この上下する
回数を二値画像の変化点として計数部30で計数する。
【0019】粒径算出部32は、計数部30で計数され
た画素数に基づいて粒状被検体10の粒子の平均的粒径
を算出するものである。粒状被検体10の各粒子の粒径
が大きいほど画像の明度パターンは粗くなり、計数部3
0で計数される画素数は少なくなり、逆に粒状被検体1
0の各粒子の粒径が小さいほど計数部30で計数される
画素数は多くなり、粒径は画素数の減少関数となる。こ
こで仮に、粒子が隙間なくまた重なり合うことなく並ん
でいたとすると、その明度パターンの周波数は、粒子の
数に比例し、粒子の粒径に反比例することは明らかであ
る。実際の粒状被検体の場合には、粒子が重なり合って
いるものの、粒子の粒径との間の反比例の関係は同じよ
うに成り立つと予想でき、実際に統計的にも反比例の関
係が成り立つという結果が得られている。
【0020】従って、rを平均粒径、nを画素数とすれ
ば、
【数4】r=k/n の関係により平均粒径を求めることができる。kは、C
CDカメラ14の倍率等の光学的条件が予め決まってい
れば、粒径の大小に拘らず一定の定数であると考えられ
る。従って、予め既知の粒径r0を持つ粒状被検体をC
CDカメラ14で撮像し上記と同じ一連の処理を施して
計数部30で計数された画素数n0を求めておくことに
より、kを予め決定することができる。
【0021】即ち、kは、
【数5】k=r0・n0 で求めることができるので、このkを粒径算出部32に
予め記憶させておいて、粒径算出に用いる。このように
して、粒子が重なり合っていても簡単な処理で平均粒径
を求めることができ、計算コストを低減させることがで
きる。尚、二値化部18において使用される所定値(閾
値)αは、予めマニュアル操作によって求めた最適値を
使用することができる。具体的には、二値化部18で二
値化した二値画像を操作者が見ながら所定値を変化させ
ていき、この二値画像が粒状被検体の明度パターンに即
したものとなっているときの所定値を所定値αの最適値
として二値化部18にそれぞれ記憶させておくとよい。
【0022】第2の実施の形態 本発明の粒径計測装置は、図1の構成から垂直変化点検
出部22を除いた構成とすることもできる。即ち、変化
点検出部17を、二値化部18及び水平変化点検出部2
0で構成する。この場合、計数部30は、水平変化点検
出部20で変化点として検出された画素の数を計数す
る。粒状被検体10の画像は方向性を持たないため、各
粒子の水平方向における変化点に対応する画素のみを計
数し、その画素数に基づいて粒径を求めることができ
る。計数部30で計数される画素数は、第1の実施の形
態で計数される画素数よりも少なくなるが、計数される
画素数が粒子の粒径に反比例するのは同様に成り立つ。
従って、粒径算出部32でこのことを考慮して、rを平
均粒径、n’を画素数とすれば、
【数6】r=k’/n’ の関係により平均粒径を求めることができる。但し、
k’は定数であり、k’<kである。k’についても、
CCDカメラ14の倍率等の光学的条件が予め決まって
いれば、粒径の大小に拘らず一定の定数であると考えら
れる。従って、予め既知の粒径r0を持つ粒状被検体を
CCDカメラ14で撮像し上記と同じ一連の処理を施し
て計数部30で計数された画素数n’0を求めておくこ
とにより、k’を予め決定することができる。
【0023】このように、変化点の検出を行う方向を一
方向のみに限定することによって、処理の簡略化が図
れ、さらに計算コストを低減させることができる。ま
た、垂直方向ではなく水平方向に限定したのは、CCD
カメラ14から送られてくる画像信号が一般的に水平方
向に連続した信号であるためであり、この信号を受け取
った水平変化点検出部20で逐次処理を行うことがで
き、より一層の処理の簡略化、迅速化が図れる。 第3の実施の形態
【0024】第1の実施の形態のように1つの所定値
(閾値)αを跨って変化するときのその画素を変化点と
して検出する装置では、粒径とは無関係の僅かの明度変
化であってもその変化が閾値αを跨る場合には、計数部
30がその画素を計数してしまい、計数値が粒径と無関
係の誤差を含むおそれがある。
【0025】このように閾値αの回りで僅かな明度変化
が起こる可能性のある画像に対して、本実施の形態で
は、画像信号が複数の所定値のうちの特定の所定値を跨
って変化するときのみその画素を変化点として検出する
ものである。図5に示すように、第3の実施の形態によ
る粒径計測装置12は、主に、CCDカメラ14(撮像
手段)、A/D変換器16、変化点検出部17、計数部
30及び粒径算出部32を備えており、変化点検出部1
7は、水平二値化部33、水平変化点検出部34、垂直
二値化部35及び垂直変化点検出部36とで構成され
る。
【0026】水平二値化部33は、水平方向において、
A/D変換器16からのディジタル画像信号から、対応
する画素の明度及び水平方向で該画素に隣合う画素の明
度に基づいて、対応する画素の値を”1”または”0”
とする二値画像を生成するものであり、具体的には、水
平方向に隣合う1つ前の画素の二値画像信号が、明度の
小さいことを表す”0”であるときに、対応する画素の
明度が第1の所定値(α+β)より大きい場合にその対
応する画素の二値画像信号を”1”とし、隣合う1つ前
の画素の二値画像信号が、明度の大きいことを表す”
1”の値をとるときに、対応する画素の明度が第2の所
定値(α−β)より小さい場合にその対応する画素の二
値画像信号を”0”とし、それ以外の場合は隣合う画素
と同じ二値画像信号とするものである。第1の所定値は
第2の所定値よりも大きく設定される。
【0027】図6はその具体例を示しており、黒丸(1)
〜(10)が各画素に対応している。尚、水平方向において
1番目の画素の2値画像信号は、その画素の明度が所定
値αより大きい場合に、”1”、小さい場合に”0”と
なるように設定するとよい。従って画素(1)が”1”の
値をとるとすると、画素(2)は所定値αより小さいもの
の、第2の所定値α−βよりも小さくなっていないた
め、画素(1)と同じ2値画像信号”1”をとる。同様
に、画素(3)〜(9)までは、隣接する前の画素と同じ二値
画像信号”1”となる。画素(10)では、その明度が第2
の所定値α−βよりも小さくなるため、二値画像信号
は”0”となる。
【0028】水平変化点検出部34は、水平二値化部3
3によって得られた二値画像信号が水平方向において”
0”から”1”または”1”から”0”に変化する画素
を変化点として検出するものである。図6の例では、画
素(10)が変化点となる。同様に、垂直二値化部35は、
垂直方向において、A/D変換器16からのディジタル
画像信号から、対応する画素の明度及び垂直方向で該画
素に隣合う画素の明度に基づいて、対応する画素の値
を”1”または”0”とする二値画像信号を生成するも
のであり、具体的には、垂直方向に隣合う1つ前の画素
の二値画像信号が、明度の小さいことを表す”0”であ
るときに、対応する画素の明度が第1の所定値(α+
β)より大きい場合にその対応する画素の二値画像信号
を”1”とし、隣合う1つ前の画素の二値画像信号が、
明度の大きいことを表す”1”の値をとるときに、対応
する画素の明度が第2の所定値(α−β)より小さい場
合にその対応する画素の二値画像信号を”0”とし、そ
れ以外の場合は隣合う画素と同じ二値画像信号とするも
のである。
【0029】また、垂直変化点検出部36は、垂直二値
化部35によって得られた二値画像信号が垂直方向にお
いて”0”から”1”または”1”から”0”に変化す
る画素を変化点として検出するものである。計数部30
及び粒径算出部32は、第1の実施の形態と同じように
動作する。このようにして、複数の所定値を設定するこ
とにより、明度の小さな変化を除去して、粒径に寄与す
ると考えられる明度パターンの周波数に反映する画素の
みを計数することにより、より正確な粒径計測を行うこ
とができる。第4の実施の形態
【0030】さらに他の実施の形態として、第3の実施
の形態の構成から垂直二値化部35及び垂直変化点検出
部36を除き、変化点検出部17を、水平二値化部33
及び水平変化点検出部34のみで構成し、計数部30が
水平変化点検出部34で変化点として検出された画素の
数を計数するようにもできる。これにより、処理の簡略
化が図れ、計算コストを低減させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
ないし5記載の発明によれば、粒状被検体の画像信号が
所定の方向において、明度がある所定値を跨って変化す
るときの画素を変化点として検出し、その変化点となっ
ている画素の数を計数し、この画素数に基づいて平均粒
径を求めるため、その平均的処理により、粒子が隙間な
く重なり合っているような粒状被検体に対しても適用す
ることができる。また、反復演算等を必要としないため
計算コストを小さくすることができる。
【0032】さらに、請求項3及び5記載の発明によれ
ば、一般的に撮像手段から送られてくる信号は水平方向
に連続したものであるため、この信号を受け取り逐次二
値化処理を行うことができ、より一層処理の簡略化、迅
速化が図れる。さらに、請求項4及び5記載の発明によ
れば、明度が小さいものから大きいものへ変化すること
を決める第1の所定値と、明度が大きいものから小さい
ものへ変化することを決める第2の所定値の複数の所定
値を設け、第1の所定値>第2の所定値とすることによ
り、1つの所定値のみで二値化をする場合に比較して、
粒径とは無関係の僅かの明度変化を変化点として計数し
ないようにすることができ、より精度の高い粒径計測が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粒径計測装置の第1の実施の形態
を表すブロック図である。
【図2】撮像される粒状被検体の画像の一例を示す説明
図である。
【図3】図2の画像上の水平方向のラインL上の明度パ
ターンを示すグラフである。
【図4】図2の画像上の水平方向のラインLにおける二
値化処理の結果を示すグラフである。
【図5】本発明による粒径計測装置の第3の実施の形態
を表すブロック図である。
【図6】第3の実施の形態の原理を表す説明図である。
【符号の説明】
10 粒状被検体 12 粒径計測装置 14 CCDカメラ(撮像手段) 16 A/D変換器 17 変化点検出部(変化点検出手段) 18 二値化部(二値化手段) 20 水平変化点検出部(水平変化点検出手段) 22 垂直変化点検出部(垂直変化点検出手段) 30 計数部(計数手段) 32 粒径算出部(粒径算出手段) 33 水平二値化部(水平二値化手段) 34 水平変化点検出部(水平変化点検出手段) 35 垂直二値化部(垂直二値化手段) 36 垂直変化点検出部(垂直変化点検出手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状被検体の粒径を計測する粒径計測装
    置であって、 粒状被検体を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、 前記撮像手段からの画像信号をA/D変換するA/D変
    換器と、 前記A/D変換された画像信号から明度が所定の方向に
    おいて1つの所定値または複数の所定値のうちの特定の
    1つの所定値を跨って変化するときのその画素を変化点
    として検出する変化点検出手段と、 変化点検出手段で変化点として検出された画素の数を計
    数する計数手段と、 前記計数手段によって計数された画素数に基づいて粒状
    被検体の粒径を算出する粒径算出手段と、を備えること
    を特徴とする粒径計測装置。
  2. 【請求項2】 前記変化点検出手段は、 前記A/D変換された画像信号から、明度が所定値より
    も大きい場合に対応する画素の値を”第1の値”、そう
    でない場合に対応する画素の値を”第2の値”とする二
    値画像信号を生成する二値化手段と、 前記二値化手段によって得られた二値画像信号が水平方
    向において”第2の値”から”第1の値”または”第1
    の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点として
    検出する水平変化点検出手段と、 前記二値化手段によって得られた二値画像信号が垂直方
    向において”第2の値”から”第1の値”または”第1
    の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点として
    検出する垂直変化点検出手段と、を備えており、 前記計数手段は、前記水平変化点検出手段及び前記垂直
    変化点検出手段の少なくとも一方で変化点として検出さ
    れた画素の数を計数するものである、ことを特徴とする
    請求項1記載の粒径計測装置。
  3. 【請求項3】 前記変化点検出手段は、 前記A/D変換された画像信号から、明度が所定値より
    も大きい場合に対応する画素の値を”第1の値”、そう
    でない場合に対応する画素の値を”第2の値”とする二
    値画像信号を生成する二値化手段と、 前記二値化手段によって得られた二値画像信号が水平方
    向において”第2の値”から”第1の値”または”第1
    の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点として
    検出する水平変化点検出手段と、を備えており、 前記計数手段は、前記水平変化点検出手段で変化点とし
    て検出された画素の数を計数するものである、ことを特
    徴とする請求項1記載の粒径計測装置。
  4. 【請求項4】 前記変化点検出手段は、 前記A/D変換変換された画像信号から、対応する画素
    の明度及び水平方向で該画素に隣合う画素の二値画像信
    号に基づいて、対応する画素に対して”第1の値”また
    は”第2の値”の二値画像信号を生成するものであっ
    て、隣合う画素の二値画像信号が、明度の小さいことを
    表す”第2の値”をとるときに、対応する画素の明度が
    第1の所定値より大きい場合にその対応する画素の二値
    画像信号を”第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信
    号が、明度の大きいことを表す”第1の値”をとるとき
    に、対応する画素の明度が第2の所定値(<第1の所定
    値)より小さい場合にその対応する画素の二値画像信号
    を”第2の値”とし、上記以外の場合は、対応する画素
    の二値画像信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする
    水平二値化手段と、 前記水平二値化手段によって得られた二値画像信号が水
    平方向において”第2の値”から”第1の値”または”
    第1の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点と
    して検出する水平変化点検出手段と、 前記A/D変換変換された画像信号から、対応する画素
    の明度及び垂直方向で該画素に隣合う画素の二値画像信
    号に基づいて、対応する画素に対して”第1の値”また
    は”第2の値”の二値画像信号を生成するものであっ
    て、隣合う画素の二値画像信号が、明度の小さいことを
    表す”第2の値”をとるときに、対応する画素の明度が
    第1の所定値より大きい場合にその対応する画素の二値
    画像信号を”第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信
    号が、明度の大きいことを表す”第1の値”をとるとき
    に、対応する画素の明度が第2の所定値(<第1の所定
    値)より小さい場合にその対応する画素の二値画像信号
    を”第2の値”とし、上記以外の場合は、対応する画素
    の二値画像信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする
    垂直二値化手段と、 前記垂直二値化手段によって得られた二値画像信号が垂
    直方向において”第2の値”から”第1の値”または”
    第1の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点と
    して検出する垂直変化点検出手段と、を備えており、 前記計数手段は、前記水平変化点検出手段及び前記垂直
    変化点検出手段の少なくとも一方で変化点として検出さ
    れた画素の数を計数するものである、ことを特徴とする
    請求項1記載の粒径計測装置。
  5. 【請求項5】 前記変化点検出手段は、 前記A/D変換変換された画像信号から、対応する画素
    の明度及び水平方向で該画素に隣合う画素の二値画像信
    号に基づいて、対応する画素に対して”第1の値”また
    は”第2の値”の二値画像信号を生成するものであっ
    て、隣合う画素の二値画像信号が、明度の小さいことを
    表す”第2の値”をとるときに、対応する画素の明度が
    第1の所定値より大きい場合にその対応する画素の二値
    画像信号を”第1の値”とし、隣合う画素の二値画像信
    号が、明度の大きいことを表す”第1の値”をとるとき
    に、対応する画素の明度が第2の所定値(<第1の所定
    値)より小さい場合にその対応する画素の二値画像信号
    を”第2の値”とし、上記以外の場合は、対応する画素
    の二値画像信号を隣合う画素と同じ二値画像信号とする
    水平二値化手段と、 前記水平二値化手段によって得られた二値画像信号が水
    平方向において”第2の値”から”第1の値”または”
    第1の値”から”第2の値”に変化する画素を変化点と
    して検出する水平変化点検出手段と、を備えており、 前記計数手段は、前記水平変化点検出手段で変化点とし
    て検出された画素の数を計数するものである、ことを特
    徴とする請求項1記載の粒径計測装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006160821A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ハイドレート後処理装置およびハイドレート粒径制御方法
JP2020003429A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 キヤノン株式会社 粒子測定方法、粒子測定装置及び核酸濃度測定システム
CN115715994A (zh) * 2022-11-18 2023-02-28 深圳大学 一种图像激发超微注射方法、系统及设备

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CN115715994B (zh) * 2022-11-18 2023-11-21 深圳大学 一种图像激发超微注射方法、系统及设备

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