JPH1163870A - 排熱回収装置 - Google Patents

排熱回収装置

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JPH1163870A
JPH1163870A JP9228320A JP22832097A JPH1163870A JP H1163870 A JPH1163870 A JP H1163870A JP 9228320 A JP9228320 A JP 9228320A JP 22832097 A JP22832097 A JP 22832097A JP H1163870 A JPH1163870 A JP H1163870A
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通弘 川井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱発生プラントで製造される高温製品の保有
熱あるいは熱発生プラントから排出される高温排ガスの
保有熱を有効に利用することができる、簡単な構成の排
熱回収装置を提供すること。 【解決手段】 流動層反応炉1に後続して粉粒体冷却器
2を設置する。この冷却器2内に冷却媒体の流通する熱
交換器12a、12b、12cを設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排熱回収装置に関
し、特に、大量の熱エネルギーを使用する製鉄プラント
に関連するプロセスにおいて発生する熱を有効に回収す
ることができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
的に鋼の製造は、高炉により鉄鉱石を銑鉄に転化し、そ
の後、平炉または転炉などにより銑鉄を鋼に転化する工
程からなっているが、このような伝統的な製法は、必要
なエネルギー、設備規模、およびコスト等が大きなもの
になるため、小規模の製鋼には、直接製鉄により鉄鉱石
を製鋼炉原料(固体)に転化し、この製鋼炉原料を電気
炉等により溶融鋼に転化する工程からなる方法が採用さ
れている。かかる直接製鉄には、鉄鉱石を還元鉄に転化
する直接還元法があるが、この方法で製造される還元鉄
は反応活性が強く、大気中の酸素と反応して発熱するた
め、輸送、貯蔵には不活性ガスによるシール等の手当が
必要になる。このため、反応活性が低く、容易に輸送、
貯蔵が可能で、比較的高パーセンテージの鉄を含有する
鉄カーバイドが、近年、電気炉等による製鋼原料として
使用されつつある。
【0003】かかる鉄カーバイドを製造する従来のプロ
セスは、鉄鉱石を粉体にして流動層式反応器に充填し、
還元ガス(水素ガス)と炭化ガス(例えば、メタンガス
など)の混合ガスと所定温度で反応させることで、鉄鉱
石内の鉄酸化物(ヘマタイト(Fe23)、マグネタイ
ト(Fe34)、ウスタイト(FeO)など)を単一操
作(一つの反応器内に還元および炭化ガスを同時に導入
して行う操作をいう)で還元および炭化させるものであ
る。この種の先行技術としては、特表平6−50198
3号公報に記載のものがある。
【0004】この流動層式反応器における反応は一般的
に約600℃、5気圧で行われており、反応器から排出
される高温の鉄カーバイド製品をそのまま輸送、貯蔵す
ると、その間に二次的な反応(例えば、製品中のFeの
再酸化現象)が進行するという不都合が生じることがあ
る。そのため、反応器から排出される鉄カーバイド製品
は、冷却器において一定温度(約100℃以下)に冷却
される。しかし、約600℃から約100℃以下に冷却
するに際して大量の熱が冷却媒体(水または不活性ガ
ス)によって持ち去られているが、この熱を有効に利用
する方法は提案されていない。
【0005】例えば、この種の排熱回収装置として、米
国特許第5474280には、図4に示すような装置が
開示されている。同装置の構成を簡単に説明すると、4
1は流動層反応炉、42はサイクロンスクラバー、43
は熱交換器、44はベンチュリスクラバー、45はパッ
クドスクラバー、46はコンプレッサー、47は水素プ
ラント、48はバーナー、49は予熱炉、50は鉱石予
熱器、51は燃焼空気予熱器、52は鉱石加熱器であ
る。このように構成される排熱回収装置において、流動
層反応炉41から排出される高温のダーティガスはサイ
クロンスクラバー42においてガス中の微粉を分離回収
された後、スクラバー44、45を経て清浄化されたク
リーンガスと熱交換器43において熱交換をする。その
結果、クリーンガスは高温のダーティガスの熱を付与さ
れて一定の温度に昇温されるが、その温度だけではまだ
不足であるため、予熱器51で予熱された燃焼空気と燃
料ガス供給設備53から供給される燃料ガスをバーナー
48で燃焼させて得た熱を付加されたクリーンガスが流
動層反応炉41に供給される。以上説明したように、こ
の排熱回収装置は、流動層反応炉から排出されるガスの
熱量だけではプロセスガスの予熱に不足であるから、バ
ーナーにおける付加的な燃焼熱が必要であるという欠点
がある。
【0006】また、図5(a)に示すように、熱交換器
61内に上方から高温の製品Pを投入し、図5(b)に
示すように、熱交換器内に設置した冷却チューブ62内
を上方から下方に向けて落下する製品Pと、冷却チュー
ブ外側を下方から上方に向けて流通する冷却水Wとを熱
交換させるか、または、図5(c)に示すように、熱交
換器内に設置した冷却パネル62内を下方から上方に向
けて流通する冷却水Wと、上方から下方に向けて落下す
る高温製品Pとを熱交換させることにより、下部側方か
ら供給される低温の水を上部側方から熱水として取り出
し、熱交換器61の底部から低温製品を取りだす構成の
排熱回収装置が知られている。ところが、この排熱回収
装置の場合、冷却チューブまたは冷却パネル62は上部
固定板63と下部固定板64で拘束されているので、シ
ェルに伸縮継手65を設けても、冷却水と高温製品との
温度差に基づいて発生する熱応力を完全には吸収するこ
とができず、冷却チューブまたは冷却パネル62が徐々
に変形したり、破損することがある。また、粉粒体の圧
力を減圧せしめながら且つマテリアルシールをすると
き、ブロッキング、噴流化を生じない構造が求められ
る。
【0007】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱発
生プラントで製造される高温製品の保有熱あるいは熱発
生プラントから排出される高温排ガスの保有熱を有効に
利用することができる、簡単な構成の排熱回収装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の要旨は、熱発生プラントで製造された高温製
品または高温排ガスと熱交換器内を流通する冷却媒体と
を熱交換させ、高温製品または高温排ガスの保有熱を過
熱蒸気等のエネルギーに変換し、各種機器の駆動に利用
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の要旨は、反応
炉から高温で且つ加圧状態から減圧されて排出される粉
粒体を冷却媒体により間接的に冷却して上記粉粒体の保
有熱を回収する装置であって、反応炉に後続して粉粒体
冷却器を設置し、この冷却器内を移動流下する粉粒体を
冷却するために冷却器内に冷却媒体の流通する複数段の
熱交換器を設置し、この熱交換器を構成する伝熱管が水
平且つ千鳥配列の単一あるいは複数のU字状管であるこ
とを特徴とする排熱回収装置を第一の発明とし、反応炉
から排出される高温の粉粒体の保有熱を回収する装置で
あって、反応炉に後続して複数段の流動層式冷却器を設
置し、この冷却器のガス循環経路内に冷却媒体の流通す
る熱交換器を設置したことを特徴とする排熱回収装置を
第二の発明とし、鉄カーバイドを製造する設備の反応ガ
スの加熱炉または予熱炉から排出される高温のガスを冷
却媒体により間接的に冷却して上記排ガスの保有熱を回
収する装置であって、加熱炉または予熱炉の排ガスダク
ト中に試運転用ガスバーナーに後続して冷却媒体の流通
する複数段の熱交換器群を設置し、回収した排熱で過熱
蒸気を発生し、反応ガスの循環ガスの駆動用タービンに
使用することを特徴とする排熱回収装置を第三の発明と
する。
【0010】上記のように構成される本発明によれば、
以下のようにして排熱を回収することができる。
【0011】第一の発明によれば、反応炉から排出され
て粉粒体冷却器内を移動流下する高温の粉粒体は、この
冷却器内に設置した複数段の熱交換器内を流通する冷却
媒体により逐次冷却され、上段の熱交換器ほど高温の保
有熱を回収できるので、上段熱交換器を蒸気過熱用、中
段熱交換器を蒸気発生用、下段熱交換器をボイラー用水
の予熱などに利用することができる。また、熱交換器を
複数段とすることで、管板を分割できるので、管板にか
かる熱応力を軽減することができる。また、伝熱管が水
平且つ千鳥配列であれば、冷却器内を移動流下する粉粒
体の伝熱管表面への接触が交互になされるため、熱交換
効率が向上する。さらに、伝熱管がU字状であることに
より、伝熱管の長手方向の伸びが拘束されないため、冷
却器内を移動流下する粉粒体の伝熱管表面への接触が不
均一になったときに生じる伝熱管と管板にかかる熱応力
を軽減できる。
【0012】また、冷却器内を移動流下する粉粒体が圧
力を減少しつつ冷却されるとき多段の水平且つ千鳥配列
の伝熱管により逐次冷却されるため、単一伝熱管にかか
る下方向の力が分散されて、伝熱管の摩耗を軽減しつつ
均等に圧力を減少させるのに好都合である。
【0013】また、冷却器内を移動流下する粉粒体が圧
力を減少しつつ冷却されるとき粉粒体空隙にある加圧さ
れたガスが減圧開放されるので、このガスが粉粒体のガ
スの透過許容限度を超えるとき、移動流下する粉粒体と
減圧開放されるガスが分離するので、移動流下する粉粒
体の流動が不安定になることがある。これに対して、減
圧開放されるガスを必要に応じて各段熱交換器ごとまた
は適宜の箇所から系外に放出することにより、そのよう
な粉粒体の流動が不安定になる、いわゆる閉塞や噴流、
あるいはその繰り返しを伴うような不都合な現象を排除
することができる利点がある。
【0014】第二の発明によれば、反応炉に後続して複
数段の流動層式冷却器を設置し、この冷却器のガス循環
経路内に冷却媒体の流通する熱交換器を設置することに
より粉粒体は逐次冷却され、上段の熱交換器ほど高温の
保有熱を回収できるので、上段熱交換器を蒸気過熱用、
中段熱交換器を蒸気発生用、下段熱交換器をボイラー用
水の予熱などに利用することができる。
【0015】第三の発明によれば、加熱炉または予熱炉
の排ガスダクト中に試運転用ガスバーナーに後続して冷
却媒体の流通する複数段の熱交換器群を設置することに
より、排ガスは逐次冷却され、上段の熱交換器ほど高温
の保有熱を回収できるので、上段熱交換器を蒸気過熱
用、中段熱交換器を蒸気発生用、下段熱交換器をボイラ
ー用水や燃焼空気などの予熱に利用することができる。
また、単一の蒸気発生プラントでは初期駆動用のボイラ
ーを必要とするが、排ガスダクト中に試運転用ガスバー
ナーに後続して冷却媒体の流通する複数段の熱交換器群
を設置することにより、加熱炉の低負荷燃焼運転時にも
試運転用ガスバーナーを燃焼して駆動用蒸気が得られる
ので、このようなボイラー設備は不要であるという利点
がある。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図1は本
発明の排熱回収装置の一実施例の概略構成図である。図
1において、流動層反応炉1に後続して粉粒体冷却器2
が設置されており、これらは管路3によって接続されて
いる。流動層反応炉1の底部には多数の小孔が形成され
た分散板4が配設されており、底部の供給ガスダクト5
から炉内に供給された反応ガスは風箱6から分散板4を
経て流動層7に達する。流動層7は1例として2枚の仕
切板8によって3つのチャンバー(7a、7b、7c)
に分割されている。9は排ガスダクト、10は粉粒体原
料(細粒状の酸化鉄)の投入管、11は粉粒体製品(鉄
カーバイド)の排出口である。なお、分散板4に代え
て、多数のガス吹込孔を有するパイプを格子状に配した
構造のものを使用することもできる。2aはシール用N
2 ガスの供給管、2bは同N2 ガスの排出管である。
【0017】粉粒体冷却器2内には、多管式の熱交換器
12が上、中、下の3段にわたって設置されている。各
熱交換器を構成する伝熱管は水平且つ千鳥配列の複数の
U字状管からなっている。流動層反応炉1において所定
時間の反応を経て鉄カーバイドとなった約600℃、5
気圧の高温の粉粒体は管路3を経て冷却器2の上部入口
から冷却器内に投入されて上段の熱交換器12a内を流
通する蒸気と熱交換をし、この蒸気は過熱蒸気となって
取りだされ、この過熱蒸気はタービン駆動用等に使用す
ることができる。また、中段の熱交換器12b内を流通
する熱水は高温の鉄カーバイドの粉粒体と熱交換をして
蒸気となり、上段の熱交換器12aの入口蒸気として利
用される。さらに、下段の熱交換器12c内に供給され
た水は高温の鉄カーバイドの粉粒体と熱交換をして熱水
となり、中段の熱交換器12bの入口熱水として利用さ
れる。かくして、粉粒体冷却器2に投入された約600
℃の高温の鉄カーバイドの粉粒体は、100℃以下の低
温の粉粒体となって下部の出口から排出される。このよ
うにして粉粒体冷却器2内で冷却された鉄カーバイドの
粉粒体は、下部のコンベヤ13あるいはその他の搬送手
段により電気炉等の鉄カーバイド使用設備まで搬送され
る。
【0018】図2は、本発明の排熱回収装置の別の実施
例の概略構成図である。図2において、14は流動層式
冷却器である。流動層式冷却器14の下方の粉粒体の供
給管路15には、上記した流動層反応炉1と同様の構成
の流動層反応炉において所定時間の反応を経て鉄カーバ
イドとなった約600℃、5気圧の高温の粉粒体が供給
されている。流動層式冷却器14内には内部サイクロン
などのダストキャッチャー16が設置されており、流動
層式冷却器14の頂部からは除塵された高温のガスが排
出される。そして、流動層式冷却器14の頂部から粉粒
体の供給管路15に至るガス循環経路18が形成されて
いる。ガス循環経路18内の管路19a19b、19c
には、それぞれ熱交換器20、21、22が設置されて
いる。流動層式冷却器14の頂部から排出される高温の
排ガスは、熱交換器20内を流通する蒸気と熱交換を
し、この蒸気は過熱蒸気となって取りだされ、この過熱
蒸気はタービン駆動用等に使用することができる。ま
た、熱交換器21内を流通する熱水は高温の排ガスと熱
交換をして蒸気となり、熱交換器20の入口蒸気として
利用される。さらに、熱交換器22に供給された水は高
温の排ガスと熱交換をして熱水となり、熱交換器21の
入口熱水として利用される。
【0019】熱交換器20、21、22の後方にはスク
ラバ23が設置されており、スクラバ23内には水を噴
射する管路24から水が噴射され、流動層式冷却器14
の排ガスを冷却して排ガス中のダストが捕集される。こ
の水は管路25から排出される。かくしてダストを除去
された排ガスは、管路26から排出された後、一部の排
ガスはガス組成の調整のために必要に応じて管路27か
ら系外に排出され、残りの排ガスは管路28、28aを
経て粉粒体の供給管路15まで送給される。また、管路
28から分岐した管路28b、28c、28dが流動層
式冷却器14の3つのチャンバーに接続されている。管
路28にはタービン29で駆動されるブロア30が配設
されている。また、管路28には管路31より適宜N2
ガスが添加され、必要に応じて流動層式冷却炉14内の
粉粒体の温度低下が図られる。かくして、流動層式冷却
器14に供給された約600℃の高温の鉄カーバイドの
粉粒体は、流動層式冷却器14内で浮遊・流動しつつ流
動層14a、14b、14cを形成し、所定時間経過後
に100℃以下の低温の粉粒体となって管路32から排
出される。
【0020】図3は、本発明の排熱回収装置のさらに別
の実施例の概略構成図である。図3において、33は加
熱炉であり、加熱炉33へは管路34から反応ガスが通
入されており、この反応ガスは加熱炉33内で一定温度
に昇温された後、管路35を経て、例えば、上記した流
動層反応炉1等の反応炉へ供給されて所定の反応促進に
供される。加熱炉33の排ガスダクト36内には、試運
転用ガスバーナー36aに後続して熱交換器37、3
8、39が設置されている。加熱炉33の頂部から排出
される約950℃の高温のガスは、上記と同様に熱交換
器37、38、39内を流通する冷却媒体(水、空気)
と熱交換をする。すなわち、熱交換器37内を流通する
蒸気は過熱蒸気として取りだされ、この過熱蒸気はター
ビン駆動用等に使用することができる。また、熱交換器
38内を流通する水は蒸気として取りだされ、この蒸気
は熱交換器37の入口蒸気として利用され、さらに、熱
交換器39に供給された空気は一定温度に予熱されて加
熱炉33の燃焼用空気として使用される。
【0021】次に、本発明の排熱回収装置を用いて実際
に熱交換を行った場合について説明する。
【0022】(1)粉粒体冷却器2による熱交換 流動層反応炉1から排出した約600℃、5気圧の粉粒
体(鉄カーバイド)を2000ton/day、粉粒体冷却器
2内に装入し、粉粒体冷却器2内に設置した多管式の熱
交換器12に32℃の水を16000m3/day通入し、
45℃に昇温して取りだした。そして、粉粒体冷却器2
の下部からは約60℃の粉粒体を2000ton/day排出
した。この場合、冷却水に付与される熱量は8.7Gca
l /hourである。このうち、熱交換器12ではそれぞ
れ、12cでボイラ給水予熱、12bで蒸気発生器、1
2aで蒸気過熱器として熱交換すれば、8.7Gcal /
hourを過熱水蒸気として回収したことになる。
【0023】(2)加熱炉33による熱交換 加熱炉33には40Gcal/hour の熱量を供給し、この
加熱炉33の頂部から排出される約950℃の排ガスの
保有熱から、熱交換器37、38、39にはそれぞれ、
10Gcal/hour の熱量が付与され、熱交換器39を出
た後のガス温は約120℃となった。熱交換器39にお
いては、加熱炉33へ供給する燃焼用空気の予熱が行わ
れ、約30℃の空気は熱交換器39において、約250
℃に昇温された。また、熱交換器38においては、約1
05℃の水は約310℃で100kg/cm2 の蒸気となっ
て排出され、この蒸気は熱交換器37において、約45
0℃で100kg/cm2 の過熱蒸気となって排出された。
このようにして得た過熱蒸気は、例えば、蒸気プラント
におけるタービン駆動用に使用することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、熱発生プラントで製造
される高温製品の保有熱あるいは熱発生プラントから排
出される高温排ガスの保有熱を有効に利用して蒸気等の
エネルギーを得、この蒸気をタービン駆動用として使用
することにより、最終的に電力エネルギーを得ることが
できる。
【0025】特に請求項1記載の発明によれば、伝熱管
が水平且つ千鳥配列であるため、冷却器内を移動流下す
る粉粒体の伝熱管表面への接触が交互になされるので、
熱交換効率が向上し、また、伝熱管がU字状であるた
め、伝熱管の長手方向の伸びが拘束されないので、冷却
器内を移動流下する粉粒体の伝熱管表面への接触が不均
一になっときに生じる伝熱管と管板にかかる熱応力を軽
減できる。さらに、冷却器内を移動流下する粉粒体は多
段の水平且つ千鳥配列の伝熱管により逐次冷却されるた
め、単一伝熱管にかかる下方向の力が分散されて伝熱管
の摩耗を軽減しうるという効果がある。そして、粉粒体
空隙から減圧開放されるガスを必要に応じて適宜の箇所
から系外に排出することにより、粉粒体とガスが分離す
ることなく粉粒体の不安定流動を防止することができ
る。
【0026】また、請求項3記載の発明によれば、単一
の蒸気発生プラントで必要とされる初期駆動用のボイラ
ー設備が不要であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の排熱回収装置の一実施例
の概略構成を示す図、図1(b)は多管式熱交換器の正
面図である。
【図2】本発明の排熱回収装置の別の実施例の概略構成
を示す図である。
【図3】本発明の排熱回収装置のさらに別の実施例の概
略構成を示す図である。
【図4】従来の排熱回収装置の概略構成を示す図であ
る。
【図5】図5(a)は従来の別の排熱回収装置の概略構
成を示す図、図5(b)はその冷却チューブの拡大側面
図、図5(c)はその冷却パネルの拡大側面図である。
【符号の説明】
1…流動層反応炉 2…粉粒体冷却器 12、12a、12b、12c、20、21、22、3
7、38、39…熱交換器 14…流動層式冷却器 18…ガス循環経路 33…加熱炉 36…排ガスダクト 36a…試運転用ガスバーナー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応炉から高温で且つ加圧状態から減圧
    されて排出される粉粒体を冷却媒体により間接的に冷却
    して上記粉粒体の保有熱を回収する装置であって、反応
    炉に後続して粉粒体冷却器を設置し、この冷却器内を移
    動流下する粉粒体を冷却するために冷却器内に冷却媒体
    の流通する複数段の熱交換器を設置し、この熱交換器を
    構成する伝熱管が水平且つ千鳥配列の単一あるいは複数
    のU字状管であることを特徴とする排熱回収装置。
  2. 【請求項2】 反応炉から排出される高温の粉粒体の保
    有熱を回収する装置であって、反応炉に後続して複数段
    の流動層式冷却器を設置し、この冷却器のガス循環経路
    内に冷却媒体の流通する熱交換器を設置したことを特徴
    とする排熱回収装置。
  3. 【請求項3】 鉄カーバイドを製造する設備の反応ガス
    の加熱炉または予熱炉から排出される高温のガスを冷却
    媒体により間接的に冷却して上記排ガスの保有熱を回収
    する装置であって、加熱炉または予熱炉の排ガスダクト
    中に試運転用ガスバーナーに後続して冷却媒体の流通す
    る複数段の熱交換器群を設置し、回収した排熱で過熱蒸
    気を発生し、反応ガスの循環ガスの駆動用タービンに使
    用することを特徴とする排熱回収装置。
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Cited By (8)

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