JPH1163292A - 2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制方法及びその装置 - Google Patents

2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制方法及びその装置

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JPH1163292A
JPH1163292A JP23006397A JP23006397A JPH1163292A JP H1163292 A JPH1163292 A JP H1163292A JP 23006397 A JP23006397 A JP 23006397A JP 23006397 A JP23006397 A JP 23006397A JP H1163292 A JPH1163292 A JP H1163292A
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JP
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pressure
low
port
line
oil
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JP23006397A
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Junichi Asami
淳一 浅見
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Amada Co Ltd
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Amada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2圧力油圧回路における高低圧切換バルブに
より高低圧油を切換える時に生じるオイルハンマを抑制
する。 【解決手段】 2圧力油圧回路に、高圧油供給管路に連
通するPポートと、低圧油供給管路に連通するTポート
と、油圧シリンダに圧油を供給する管路に連通するBポ
ートとを備えた高低圧切換バルブ45を設け、このバル
ブ45内のメインスプール55は移動してPポートとB
ポートとを連通する高圧ラインHPLと、TポートとB
ポートとを連通する低圧ラインLPLとを切換える。高
圧ラインと低圧ラインを切換える時には低圧ラインと高
圧ラインが瞬間的に連通するように、メインスプール5
5の弁部57cの低圧ライン側の端面69の肩部に第1
面取り部75を設け、メインスプール55の弁部57c
の高圧ライン側の端面73の肩部に第2面取り部77を
設ける。高低圧の切換え時、オールポートブロックの領
域がなくなるので、オイルハンマが低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2圧力油圧回路に
おけるオイルハンマ抑制方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばパンチプレスに設けたパン
チ駆動用の油圧シリンダを駆動する2圧力油圧回路に
は、アキュームレータを2本(高圧用、低圧用)を用い
て、それぞれ必要に応じて切換える高低圧切換バルブに
より使い分けている。
【0003】前記油圧シリンダ101を駆動せしめる2
圧力油圧回路103は、例えば、図11に示されている
ようにオイルタンク(図示省略)からポンプモータにて
駆動される油圧ポンプにより高圧油が供給される高圧油
供給管路105と、図示せざるポンプモータにて駆動さ
れる油圧ポンプにより低圧油が供給される低圧油供給管
路107が設けられている。前記高圧油供給管路105
には高圧用アキュームレータ109が介設され、前記低
圧油供給管路107には低圧用アキュームレータ111
が介設されている。
【0004】前記高圧油供給管路105は高低圧切換バ
ルブ113のPポートに連通され、前記低圧油供給管路
107は高低圧切換バルブ113のTポートに連通され
ている。この高低圧切換バルブ113により高圧油と低
圧油が切り換えられて、この高圧油又は低圧油が高低圧
切換バルブ113のBポートから油圧シリンダ101へ
圧油を供給するシリンダ側圧油供給管路115を経て3
位置電磁切換弁117のP2 ポートに連通している。
【0005】なお、前記高低圧切換バルブ113内は図
9に示されているようにメインスプール119が図示せ
ざる駆動モータにより駆動されて図9において左右方向
に移動することにより高圧ラインと低圧ラインに切り換
えられるよう構成されている。
【0006】つまり、前記高低圧切換バルブ113によ
り高圧ラインあるいは低圧ラインに設定するには、前記
高低圧切換バルブ113内のメインスプール119を作
動し流路を切換えてBポートとTポートを連通せしめる
と、高圧ラインは遮断されると共に低圧ラインが連通さ
れ、低圧油供給管路107の低圧油がTポートよりBポ
ートを経てシリンダ側圧油供給管路115へ供給され
る。
【0007】また、PポートとBポートを連通せしめる
と、低圧ラインは遮断されると共に高圧ラインが連通さ
れ、高圧油供給管路105の高圧油がPポートよりBポ
ートを経てシリンダ側圧油供給管路115へ供給され
る。
【0008】前記3位置電磁切換弁117の流路を切換
えてP2 ポートとA2 ポート、B2ポートとT2 ポート
を連通せしめると、前記シリンダ側圧油供給管路115
内の圧油は管路121を通り油圧シリンダ101の上部
油室123へ流入しピストンロッド125を下降させ
る。そして、油圧シリンダ101の下部油室127より
排出された圧油は、管路129を通り3位置電磁切換弁
117のB2 ポートへ入り、T2 ポートより戻り管路1
31を通りオイルタンクへ戻される。
【0009】次に、前記3位置電磁切換弁117のポー
トを切換えて、P2 ポートとB2 ポート、A2 ポートと
2 ポートを連通せしめると、シリンダ側圧油供給管路
115より供給された圧油はP2 ポートよりB2 ポート
を経て管路129を通り前記油圧シリンダ101に設け
た下部油室127へ供給される。
【0010】下部油室127に圧油が供給されるとピス
トンロッド125は上昇し、上部油室123内の圧油は
管路121を通り、A2 ポートよりT2 ポートを経て戻
り管路131を通ってオイルタンクへ戻される。
【0011】上記構成により、3位置電磁切換弁117
のポートを切り換えることにより、油圧シリンダ101
に設けたピストンロッド125を上下動せしめることが
でき、ピストンロッド125の動きにより所望するパン
チング加工をワークに施すことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の2圧
力油圧回路103における高低圧切換バルブ113にお
いては、図9に示されているようにメインスプール11
9のストロークが5mmであり、メインスプール119
の弁部119aの幅S(図9において左右方向の幅)が
Bポートの幅L(図9において左右方向の幅)より0.
5mmほど広く形成されているので、図10に示されて
いるように低圧ラインから高圧ラインに切換えられる時
には、必ずBポートに低圧ラインと高圧ラインのいずれ
も連通しない領域、換言すればオールポートブロックの
領域(図10においては0.5mmほどの領域)がある
ために、Bポートに連通するシリンダ側圧油供給管路1
15内に一時的に圧力低下が生じることになり、大きな
オイルハンマ(高低圧切換え音)が発生するという問題
点があった。
【0013】ちなみに、低圧ラインから高圧ラインに切
換えられた時のオイルハンマは、図12に示されている
ように急激に立ち上がり、空打ち騒音が77dBであっ
た。
【0014】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、2圧力油圧回路における高低
圧切換バルブにより高低圧油を切換える時に生じるオイ
ルハンマを抑制するための2圧力油圧回路におけるオイ
ルハンマ抑制方法及びその装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の2圧力油圧回路におけるオ
イルハンマ抑制方法は、高圧油を供給する高圧油供給管
路に連通する高圧側ポートと、低圧油を供給する低圧油
供給管路に連通する低圧側ポートと、油圧シリンダに圧
油を供給するシリンダ側圧油供給管路に連通するシリン
ダ側ポートとを備えている高低圧切換バルブを設けた2
圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制方法において、
前記高低圧切換バルブ内のメインスプールを作動して前
記高圧側ポートとシリンダ側ポートとを連通する高圧ラ
インと、前記低圧側ポートとシリンダ側ポートとを連通
する低圧ラインとを切換える時に、前記低圧ラインと高
圧ラインとを一時的に連通せしめてなることを特徴とす
るものである。
【0016】したがって、高低圧切換バルブ内のメイン
スプールが作動されて高圧ラインと低圧ラインとを切換
える時には低圧ラインと高圧ラインが瞬間的に連通する
状態が生じるため、オールポートブロックの領域がなく
なるので、シリンダ側ポートに連通するシリンダ側圧油
供給管路内には圧力低下が生じないので、オイルハンマ
(高低圧切換え音)が低減される。
【0017】請求項2によるこの発明の2圧力油圧回路
におけるオイルハンマ抑制装置は、高圧油を供給する高
圧油供給管路に連通する高圧側ポートと、低圧油を供給
する低圧油供給管路に連通する低圧側ポートと、油圧シ
リンダに圧油を供給するシリンダ側圧油供給管路に連通
するシリンダ側ポートとを備えている高低圧切換バルブ
を設けた2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制装置
において、前記高圧側ポートとシリンダ側ポートとを連
通する高圧ラインと、前記低圧側ポートとシリンダ側ポ
ートとを連通する低圧ラインとを切換えるメインスプー
ルを前記高低圧切換バルブ内に移動自在に設け、前記高
圧ラインと低圧ラインとを切換え時に低圧ラインと高圧
ラインとを一時的に連通すべく、前記メインスプールの
弁部の低圧ライン側の端面の肩部あるいは前記シリンダ
側ポートの低圧ライン側の内壁面の肩部に第1面取り部
を設けると共に、前記メインスプールの弁部の高圧ライ
ン側の端面の肩部あるいは前記シリンダ側ポートの高圧
ライン側の内壁面の肩部に第2面取り部を設けてなるこ
とを特徴とするものである。
【0018】したがって、高低圧切換バルブ内のメイン
スプールが作動されて高圧ラインと低圧ラインとを切換
える時には第1面取り部と第2面取り部により低圧ライ
ンと高圧ラインが瞬間的に連通する状態が生じるため、
オールポートブロックの領域がなくなるので、シリンダ
側ポートに連通するシリンダ側圧油供給管路内には圧力
低下が生じないので、オイルハンマ(高低圧切換え音)
が低減される。
【0019】請求項3によるこの発明の2圧力油圧回路
におけるオイルハンマ抑制装置は、請求項2記載の2圧
力油圧回路におけるオイルハンマ抑制装置において、前
記第1面取り部及び第2面取り部がテーパ形状であるこ
とを特徴とするものである。
【0020】したがって、第1面取り部及び第2面取り
部がテーパ形状であるために高精度の面取り加工をし易
いので、高低圧切換え時の低圧ラインと高圧ラインとの
一時的な連通状態を高精度に調整できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の2圧力油圧回路に
おけるオイルハンマ制御方法及びその装置の実施の形態
について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形
態の例としてタレットパンチプレスを対象としたが、こ
の機種に限定されるものはない。
【0022】図8を参照するに、本実施の形態に係わる
タレットパンチプレス1は、ベース3の両側に立設した
サイドフレーム5,7に上部フレーム9の両側が支持さ
れた態様のフレーム構造に構成されている。前記上部フ
レーム9の下部には、多種類のパンチPを着脱交換自在
に備えた円盤状の上部タレット11が回転自在に装着さ
れている。ベース3の上面には、上部タレット11に対
向した下部タレット13が回転自在に装着されており、
この下部タレット13には、多種類のパンチPと対向し
た多数のダイDが円弧状に配置され且つ着脱交換自在に
装着されている。前記上部タレット11の軸心と下部タ
レット13の軸心とは同一軸心に配置されており、この
上部タレット11と下部タレット13は、数値制御装置
のような適宜の制御装置(図示省略)の制御によって、
同方向へ同期して回転される。
【0023】前記上部タレット11と下部タレット13
の図8において右側部分に装着されたダイD、パンチP
の位置が加工位置となっており、この加工位置にあるパ
ンチPの上方における上部フレーム9にはストライカ1
5が上下自在に設けられている。このストライカ15は
上部フレーム9内に設けられた駆動装置としての油圧シ
リンダ17に例えばラム19(打圧部材)を介して連結
されている。
【0024】このラム19は、上部タレット11および
下部タレット13の回転によってラム19の下方へ割出
し位置決めされたパンチPが打圧されるものである。
【0025】なお、タレットパンチプレス1にはワーク
Wを前後左右方向へ移動位置決めするためのワークWの
移動位置決め装置21が設けられており、この移動位置
決め装置21は前記ベース3上の図8において右端に,
Y軸方向(図8において左右方向)へ移動自在なキャレ
ッジベース23が設けられており、このキャレッジベー
ス23にはX軸方向(図8において紙面に対して直交す
る方向)へ移動自在なキャレッジ25が設けられてい
る。このキャレッジ25にはX軸方向へ適宜な間隔でワ
ークWをクランプする複数のワーククランプ27が設け
られている。
【0026】この移動位置決め装置21は数値制御等の
制御装置によって制御されワークWをパンチPとダイD
との間の所望の位置へ位置決めするものである。
【0027】したがって、タレットパンチプレス13に
装着したパンチPと下部タレット13に装着したダイD
との間に、板状のワークWを位置決めした後に、ラム1
9によってパンチPが打圧されることにより、パンチP
とダイDによってワークWにパンチング加工が行われる
のである。
【0028】この油圧シリンダ17には図2に示されて
いるようにピストン29が内蔵され、このピストン29
に一体的に形成されたピストンロッド31にてストライ
カ15を介してパンチPを打撃してパンチング加工が行
なわれる。
【0029】なお、ピストン29の上部には上部油室3
3が形成され、ピストン29の下部には下部油室35が
形成され、この上部油室33と下部油室35へ圧油を供
給するための油圧回路37が設けられている。
【0030】次に、この発明の実施の形態の例としての
主要部である2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制
装置39について詳細に説明する。
【0031】図2を参照するに、前記油圧シリンダ17
を作動せしめるための油圧回路37は高圧油と低圧油を
供給する2圧力油圧回路であり、この2圧力油圧回路3
7には、2本の低圧用アキュームレータ41と高圧用ア
キュームレータ43を用いて、それぞれ必要に応じて切
換える高低圧切換バルブ45により使い分けている。
【0032】2圧力油圧回路37は図示せざるオイルタ
ンクからポンプモータ(図示省略)にて駆動される油圧
ポンプ(図示省略)により低圧油が供給される低圧油供
給管路47と、図示せざるポンプモータにて駆動される
油圧ポンプにより高圧油が供給される高圧油供給管路4
9が設けられている。前記低圧油供給管路47には低圧
用アキュームレータ41が介設され、前記高圧油供給管
路49には高圧用アキュームレータ43が介設されてい
る。
【0033】前記高圧油供給管路49は高低圧切換バル
ブ45の内部のPポートに連通され、前記低圧油供給管
路47は高低圧切換バルブ45の内部のTポートに連通
されている。この高低圧切換バルブ45により高圧油と
低圧油が切り換えられて、この高圧油又は低圧油が高低
圧切換バルブ45の内部のBポートから油圧シリンダ1
7へ圧油を供給するシリンダ側圧油供給管路51を経て
3位置電磁切換弁53のP2ポートに連通している。
【0034】なお、前記高低圧切換バルブ45の内部に
は図1に示されているようにメインスプール55が図示
せざる駆動モータにより駆動されて図1において左右方
向に移動自在に設けられている。このメインスプール5
5は移動することにより前記各ポートを閉鎖したり開放
したりするための弁部57a〜57dと溝部59a〜5
9cが設けられており、これにより高圧ラインHPLと
低圧ラインLPLの切換えが制御されるよう構成されて
いる。
【0035】前記高低圧切換バルブ45により高圧ライ
ンHPLあるいは低圧ラインLPLに設定するには、前
記高低圧切換バルブ45内のメインスプール55を作動
し流路を切換えてBポートとTポートを連通せしめる
と、高圧ラインHPLは遮断されると共に低圧ラインL
PLが連通され、低圧油供給管路47の低圧油がTポー
トよりBポートを経てシリンダ側圧油供給管路51へ供
給される。通常は、この低圧ラインLPLが連通されて
いる。
【0036】また、PポートとBポートを連通せしめる
と、低圧ラインLPLは遮断されると共に高圧ラインH
PLが連通され、高圧油供給管路49の高圧油がPポー
トよりBポートを経てシリンダ側圧油供給管路51へ供
給される。
【0037】また、図2において前記3位置電磁切換弁
53の流路を切換えてP2 ポートとA2 ポート、B2
ートとT2 ポートを連通せしめると、前記シリンダ側圧
油供給管路51内の低圧油又は高圧油は管路61を通り
油圧シリンダ17の上部油室33へ流入しピストンロッ
ド31を下降させる。そして、油圧シリンダ17の下部
油室35より排出された圧油は、管路63を通り3位置
電磁切換弁53のB2ポートへ入り、T2 ポートより戻
り管路65を通りオイルタンク(図示省略)へ戻され
る。
【0038】次に、前記3位置電磁切換弁53のポート
を切換えて、P2 ポートとB2 ポート、A2 ポートとT
2 ポートを連通せしめると、シリンダ側圧油供給管路5
1より供給された圧油はP2 ポートよりB2 ポートを経
て管路63を通り前記油圧シリンダ17に設けた下部油
室35へ供給される。
【0039】下部油室35に圧油が供給されるとピスト
ンロッド31は上昇し、上部油室33内の圧油は管路6
1を通り、A2 ポートよりT2 ポートを経て戻り管路6
5を通ってオイルタンクへ戻される。
【0040】上記構成により、3位置電磁切換弁53の
ポートを切り換えることにより、油圧シリンダ17に設
けたピストンロッド31を上下動せしめることができ、
ピストンロッド31の動きにより所望するパンチング加
工をワークに施すことができる。
【0041】上記の2圧力油圧回路37における高低圧
切換バルブ45においては、メインスプール55の全ス
トロークが5mmであり、図1に示されているようにメ
インスプール55の弁部57cの幅S(図1において左
右方向の幅)がBポートの幅L(図1において左右方向
の幅)より0.5mmほど広く形成されている。例え
ば、図3に示されているようにBポートの低圧ラインL
PL側(Tポート側)の内壁面67からメインスプール
55の弁部57cの低圧ラインLPL側の端面69まで
の距離が2.5mmのとき、Bポートの高圧ラインHP
L側(Pポート側)の内壁面71からメインスプール5
5の弁部57cの高圧ラインHPL側の端面73までの
距離が3.0mmとなる。
【0042】メインスプール55の弁部57cには、低
圧ラインLPL側の端面69の肩部に第1面取り部75
が設けられていると共に高圧ラインHPL側の端面73
の肩部に第2面取り部77が設けられている。本実施の
形態では前記第1面取り部75は弁部57cの低圧ライ
ンLPL側の端面69から図3において左側に1.5m
mの位置から約10°ほどの傾斜角を有するテーパの面
取りが形成されている。また、前記第2面取り部77は
弁部57cの高圧ラインHPL側の端面73から図3に
おいて右側に0.5mmの位置から約10°ほどの傾斜
角を有するテーパの面取りが形成されている。
【0043】このように、第1面取り部75及び第2面
取り部77がテーパの形状であることは高精度の面取り
加工をし易いので、高低圧切換え時の低圧ラインと高圧
ラインとの一時的な連通状態は高精度に微調整可能であ
る。なお、この面取りの大きさや傾斜角は、高圧ライン
HPLと低圧ラインLPLとの切換え時に低圧ラインL
PLと高圧ラインHPLとを一時的に連通可能なもので
あればよいので特に限定されるものではない。
【0044】上記の構成から、図3において高低圧切換
バルブ45のメインスプール55が右方向へ作動されて
低圧ラインLPLから高圧ラインHPLに切換えられる
場合、図4に示されているようにメインスプール55の
弁部57cの低圧ラインLPL側の端面69がBポート
の低圧ラインLPL側の内壁面67と左右方向で同じ位
置に達したときには、高圧ラインHPL側の溝部59b
とBポートは遮断されているが低圧ラインLPL側の溝
部59cとBポートは第1面取り部75によりまだ連通
している状態にある。
【0045】メインスプール55が図4においてさらに
右方向へ作動されると高圧ラインHPLが第2面取り部
77により徐々に連通すると共に低圧ラインLPLも第
1面取り部75によりまだ連通している状態にある。そ
して、メインスプール55の弁部57cの高圧ラインH
PL側の端面73がBポートの高圧ラインHPL側の内
壁面71と左右方向で同じ位置に達したときにも、図5
に示されているように高圧ラインHPLと低圧ラインL
PLがまだ連通している状態にある。
【0046】メインスプール55が図5においてさらに
右方向へ作動されメインスプール55の弁部57cの低
圧ラインLPL側の第1面取り部75がBポートの低圧
ラインLPL側の内壁面67の位置を通過するときに、
低圧ラインLPLが遮断されて高圧ラインHPLのみが
連通する状態になる。
【0047】したがって、高低圧切換バルブ45のメイ
ンスプール55の作動により低圧ラインLPLから高圧
ラインHPLに切換えられる時には第1面取り部75と
第2面取り部77により低圧ラインLPLと高圧ライン
HPLが瞬間的に(一時的に)連通する状態が生じるこ
とになるので、従来のようなオールポートブロックの領
域(Bポートに低圧ラインLPLと高圧ラインHPLの
いずれも連通しない領域)がなくなる。このことから、
Bポートに連通するシリンダ側圧油供給管路51内には
圧力低下が生じないので、オイルハンマ(高低圧切換え
音)が低減される。
【0048】ちなみに、低圧ラインLPLから高圧ライ
ンHPLに切換えられた時のオイルハンマは、従来では
図12に示されているように77dBであったが、本実
施の形態では図7に示されているように71dBに低減
されている。なお、図7と図12のグラフを比較する
と、低圧から高圧への切換時の騒音のはね上がりは、従
来ではオシロスコープで約2目盛りであったが、本願で
は約1目盛りに満たないほどである。
【0049】なお、前述した第1面取り部75及び第2
面取り部77は、メインスプール55の弁部57cの肩
部に設けているが、他の実施の形態としては図6に示さ
れているようにBポートの低圧ラインLPL側の内壁面
67の肩部に第1面取り部75aを設けると共にBポー
トの高圧ラインHPL側の内壁面71の肩部に第2面取
り部77aを設けることもでき、前述した実施の形態の
例と同様の効果を得ることができる。
【0050】なお、前述した第1面取り部75、75a
および第2面取り部77、77aは、高圧ラインHPL
と低圧ラインLPLとの切換え時に低圧ラインLPLと
高圧ラインHPLとを一時的に連通可能なものであれば
よいので、前述した実施の形態で示されているようなテ
ーパの形状の他に断面半径形状等の湾曲形状や他の形状
であっても構わない。
【0051】なお、この発明は前述した実施の形態の例
に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりそ
の他の態様で実施し得るものである。本実施の形態では
油圧シリンダを備えた加工装置としてパンチプレスを例
にとって説明したが他の油圧プレス装置その他の油圧シ
リンダを備えた加工装置であっても構わない。
【0052】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態から理解
されるように、請求項1の発明によれば、高低圧切換バ
ルブ内のメインスプールが作動されて高圧ラインと低圧
ラインとを切換える時には低圧ラインと高圧ラインが瞬
間的に連通する状態が生じるため、オールポートブロッ
クの領域をなくすことができる。これにより、シリンダ
側ポートに連通するシリンダ側圧油供給管路内には圧力
低下が生じないので、オイルハンマ(高低圧切換え音)
を低減できる。
【0053】請求項2の発明によれば、高低圧切換バル
ブ内のメインスプールが作動されて高圧ラインと低圧ラ
インとを切換える時には第1面取り部と第2面取り部に
より低圧ラインと高圧ラインが瞬間的に連通する状態が
生じるため、オールポートブロックの領域をなくすこと
ができる。これにより、シリンダ側ポートに連通するシ
リンダ側圧油供給管路内には圧力低下が生じないので、
オイルハンマ(高低圧切換え音)を低減できる。
【0054】請求項3の発明によれば、第1面取り部及
び第2面取り部がテーパ形状であるために高精度の面取
り加工をし易いので、高低圧切換え時の低圧ラインと高
圧ラインとの一時的な連通状態を高精度に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、高低圧切換
バルブ内の要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、油圧シリン
ダに高低圧油を供給するための2圧力油圧回路図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態を示すもので、高低圧切換
バルブ内のメインスプールの動作を説明するための要部
断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示すもので、高低圧切換
バルブ内のメインスプールの動作を説明するための要部
断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すもので、高低圧切換
バルブ内のメインスプールの動作を説明するための要部
断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すもので、高低圧
切換バルブ内のメインスプールの要部断面図である。
【図7】本発明の実施の形態を示すもので、高圧から低
圧へ切換える時のオイルハンマの発生状態を示すグラフ
である。
【図8】パンチプレスの全体を示す正面図である。
【図9】従来例における高低圧切換バルブ内の要部断面
図である。
【図10】従来例における高低圧切換バルブ内のメイン
スプールの動作を説明するための要部断面図である。
【図11】従来例における2圧力油圧回路図である。
【図12】従来例における高圧から低圧へ切換える時の
オイルハンマの発生状態を示すグラフである。
【符号の説明】
1 タレットパンチプレス 15 ストライカ 17 油圧シリンダ 33 上部油室 35 下部油室 37 2圧力油圧回路 39 オイルハンマ抑制装置 45 高低圧切換バルブ 47 低圧油供給管路 49 高圧油供給管路 51 シリンダ側圧油供給管路 55 メインスプール 57a〜57d 弁部 59a〜59c 溝部 67 内壁面 69 端面 71 内壁面 73 端面 75,75a 第1面取り部 77,77a 第2面取り部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧油を供給する高圧油供給管路に連通
    する高圧側ポートと、低圧油を供給する低圧油供給管路
    に連通する低圧側ポートと、油圧シリンダに圧油を供給
    するシリンダ側圧油供給管路に連通するシリンダ側ポー
    トとを備えている高低圧切換バルブを設けた2圧力油圧
    回路におけるオイルハンマ抑制方法において、 前記高低圧切換バルブ内のメインスプールを作動して前
    記高圧側ポートとシリンダ側ポートとを連通する高圧ラ
    インと、前記低圧側ポートとシリンダ側ポートとを連通
    する低圧ラインとを切換えるときに、前記低圧ラインと
    高圧ラインとを一時的に連通せしめてなることを特徴と
    する2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制方法。
  2. 【請求項2】 高圧油を供給する高圧油供給管路に連通
    する高圧側ポートと、低圧油を供給する低圧油供給管路
    に連通する低圧側ポートと、油圧シリンダに圧油を供給
    するシリンダ側圧油供給管路に連通するシリンダ側ポー
    トとを備えている高低圧切換バルブを設けた2圧力油圧
    回路におけるオイルハンマ抑制装置において、 前記高圧側ポートとシリンダ側ポートとを連通する高圧
    ラインと、前記低圧側ポートとシリンダ側ポートとを連
    通する低圧ラインとを切換えるメインスプールを前記高
    低圧切換バルブ内に移動自在に設け、 前記高圧ラインと低圧ラインとを切換え時に低圧ライン
    と高圧ラインとを一時的に連通すべく、前記メインスプ
    ールの弁部の低圧ライン側の端面の肩部あるいは前記シ
    リンダ側ポートの低圧ライン側の内壁面の肩部に第1面
    取り部を設けると共に、 前記メインスプールの弁部の高圧ライン側の端面の肩部
    あるいは前記シリンダ側ポートの高圧ライン側の内壁面
    の肩部に第2面取り部を設けてなることを特徴とする2
    圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制装置。
  3. 【請求項3】 前記第1面取り部及び第2面取り部がテ
    ーパ形状であることを特徴とする請求項2記載の2圧力
    油圧回路におけるオイルハンマ抑制装置。
JP23006397A 1997-08-26 1997-08-26 2圧力油圧回路におけるオイルハンマ抑制方法及びその装置 Pending JPH1163292A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013032846A (ja) * 2012-09-13 2013-02-14 Man Diesel & Turbo Filial Af Man Diesel & Turbo Se Tyskland キャビテーション損傷を軽減したスプール弁

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