JPH1163136A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH1163136A
JPH1163136A JP23644597A JP23644597A JPH1163136A JP H1163136 A JPH1163136 A JP H1163136A JP 23644597 A JP23644597 A JP 23644597A JP 23644597 A JP23644597 A JP 23644597A JP H1163136 A JPH1163136 A JP H1163136A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、パワーローラを支持するトラニオ
ンと,ケーシングに取り付けられたポストとの嵌合に面
削ぎした平面を備える球体を用いることにより,円筒体
を係合部とするポストと同様な機能を安価に製作する。 【解決手段】 トロイダル無段変速機のパワーローラを
回転自在に支持するヨーク70の嵌合孔72に,ケーシ
ングに対して取り付けられたポスト75の係合部77が
嵌合する。嵌合部77は,回転研削盤で研削された球面
78を有する球体の一部を,ヨーク70の長手方向に平
行な面で平面研削により面削ぎして形成された平面79
を有している。平面79は嵌合孔72の平面73に接触
しており,球面78は他の平面74に接触しているの
で,ヨーク70の揺動方向はトラニオンの傾転軸方向へ
の変位を許容する方向にのみ規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,トロイド曲面を
有する入力ディスクと出力ディスクとの間にパワーロー
ラを傾転自在に配置して,入力ディスクの回転を無段階
に変速して出力ディスクへ伝達するトロイダル型無段変
速機に関する。
【0002】
【従来の技術】トロイダル型無段変速機として,入力軸
により駆動される入力ディスク,前記入力ディスクに対
向して配置され且つ出力軸に連結された出力ディスク,
及び両ディスクに摩擦接触するパワーローラからトロイ
ダル変速部を構成するものが知られている。このトロイ
ダル型無段変速機においては,パワーローラの傾転角度
を変えることによって,入力ディスクの回転は,無段階
に変速して出力ディスクに伝達される。
【0003】トロイダル型無段変速機にはトロイダル変
速部を同一軸上に複数組配置するものがあり,図7に模
式的に示されているように,特に二組のトロイダル変速
部を並置したものは,所謂,ダブルキャビティ式トロイ
ダル型無段変速機として知られている。
【0004】図7に示したダブルキャビティ式トロイダ
ル型無段変速機においては,2組のトロイダル変速部
1,2が主軸3上に並べて配置されている。トロイダル
変速部1は,入力ディスク4,入力ディスク4に対向し
て配置された出力ディスク5,及び入力ディスク4と出
力ディスク5との間に配置され且つ両ディスク4,5の
トロイド曲面に摩擦係合するパワーローラ6から構成さ
れている。トロイダル変速部2もトロイダル変速部1と
同様に,入力ディスク7,入力ディスク7に対向して配
置された出力ディスク8,及び入力ディスク7と出力デ
ィスク8との間に配置され且つ両ディスク7,8のトロ
イド曲面に摩擦係合するパワーローラ9から構成されて
いる。各トロイダル変速部1,2には,パワーローラ
6,9がそれぞれ2個設けられている。パワーローラ
6,9は,それぞれ自己の回転軸線10の周りに回転自
在であり,且つ回転軸線10に直交する傾転軸11(紙
面に垂直)の周りに傾転運動可能である。
【0005】トロイダル変速部1,2において,入力デ
ィスク4,7は,主軸3の軸方向に変位可能で且つ主軸
3と一体回転可能である。エンジンからの動力は,トル
クコンバータ20を介して主軸3と同一軸線上に配置さ
れている入力軸13に入力される。入力軸13の先端に
は,カムローラ61を備えたローディングカム18が配
設されており,ローディングカム18の回転によって入
力ディスク4と,更に主軸3を介して入力ディスク7と
が回転する。したがって,主軸3は,入力ディスク7に
対して入力軸としても機能している。また,ローディン
グカム18のカム作用によって,入力トルクの大きさに
応じて,入力ディスク4,7をパワーローラ6,9に押
し付けるスラスト力(主軸3の軸方向力)が発生する。
即ち,パワーローラ6,9は,それぞれ入力ディスク4
と出力ディスク5との間,及び入力ディスク7と出力デ
ィスク8との間で,伝達トルクの大きさに応じて挟み付
けられる。入力ディスク4,7の回転は,オイルの剪断
力に基づいて,パワーローラ6,9を介して出力ディス
ク5,8に伝達される。
【0006】各トロイダル変速部1,2において,パワ
ーローラ6,9は傾転軸11の周りに傾転可能であり,
入力ディスク4,7の回転はパワーローラ6,9の傾転
角に応じて無段階に変速されて出力ディスク5,8に伝
達される。パワーローラ6,9は,トラニオン33,3
7(図8に33のみ図示)に対して回転自在に且つ揺動
自在に支持されており,スラスト力に応じて生じる主軸
3の軸方向変位に対応することができる。
【0007】出力ディスク5,8は,一体回転できるよ
うに背面同士を出力軸22上にスプライン嵌合等で連結
されている。出力軸22は主軸3に相対回転可能に嵌合
された中空軸であって,該中空軸の中間部にスプロケッ
ト23が一体的に形成されている。出力ディスク5,8
は,出力軸22を介してスラスト方向及びラジアル方向
の荷重を支持する軸受(図示せず)によってケーシング
25に支持されている。出力ディスク5,8に伝達され
た動力は,第1伝動手段であるチェーン伝動装置21,
即ち,スプロケット23からチェーン26及び中間スプ
ロケット28を経て,カウンタ軸27に取り出される。
【0008】図8は,トロイダル型無段変速機の各トロ
イダル変速部と変速比制御弁による変速比制御機構を示
す断面図である。図8の記載に基づいてトラニオン33
を変位させるアクチュエータ40についてのみ説明し,
トラニオン37を変位させるアクチュエータについての
説明を省略する。トラニオン33の傾転軸11には,そ
れぞれピストン41が設けられ,ピストン41はケーシ
ング25に形成された油圧シリンダ42内を摺動可能に
設けられている。油圧シリンダ42内には,それぞれピ
ストン41によって区画された減速側シリンダ室43A
と増速側シリンダ室43Bとが形成されている。油圧シ
リンダ42のシリンダ室43Aとシリンダ室43Bとの
間に差圧が生じると,トラニオン33は,パワーローラ
6と共に,傾転軸11の軸方向に移動する。増速側シリ
ンダ室43Bに油圧が供給されると,増速側に変速し,
また,減速側シリンダ室43Aに油圧が供給されると,
減速側に変速する。油路47A,47Bは,トロイダル
変速部2においても,トロイダル変速部1の場合と同様
に,対応する油圧シリンダ(図示せず)に連通されてい
る。また,増速側シリンダ室43Bは油路47Bによっ
てスプール弁48のBポートに連通し,減速側シリンダ
室43Aは油路47Aによってスプール弁48のAポー
トに連通している。
【0009】スプール弁48内にはスプール49が摺動
自在に設けられており,スプール49は軸方向両端に配
置されたスプリング50によって中立位置に保持されて
いる。スプール弁48は一端にSAポートが形成され,
他端にSBポートが形成されており,SAポートにはソ
レノイド弁51Aを介して油圧が供給され,SBポート
にはソレノイド弁51Bを介して制御油圧が供給され
る。また,スプール弁48は,ライン圧(油圧源)へ連
結されるPLポート,油路47Aを介して減速側シリン
ダ室43Aへ連結されるAポート,油路47Bを介して
増速側シリンダ室43Bへ連結されるBポート,リザー
バへ連結されるRポートを備えている。ソレノイド弁5
1A,51Bはコントローラ52から出力された制御信
号に応じて作動するように構成されており,該制御信号
を受けてソレノイド弁51A,51Bはスプール49を
軸方向に変位させる制御油圧を出力する。ソレノイド弁
51A,51Bは,出力ポートを制御油圧源であるパイ
ロット油圧源PP I L O T とドレンとに連通するdut
yを変更することにより,制御油圧を変更することがで
きる。スプール弁48とソレノイド弁51A,51B
は,変速比を制御するため,コントローラ52からの制
御信号を受けて油圧シリンダ42の油圧を調整する変速
比制御弁を構成している。
【0010】トロイダル変速部1の一方のトラニオン3
3の傾転軸11の先端にはプリセスカム53が連結され
ており,中央部を枢着されたレバー54の一端がこのプ
リセスカム53に当接し,レバー54の他端がポテンシ
ョメータ55に接続している。プリセスカム53は,ト
ラニオン33の傾転軸方向変位量Yと傾転角変位量θと
の合成変位量として検出する。ポテンショメータ55
は,この合成変位量に対応した電圧値をコントローラ5
2に入力する。また,このトロイダル型無段変速機は,
車速センサ56,エンジン回転数センサ57,アクセル
ペダル踏込み量センサ58等の各種センサを備えてお
り,これらのセンサで検出された車速,エンジン回転
数,アクセルペダル踏込み量等の変速情報信号がコント
ローラ52に入力されるように構成されている。コント
ローラ52は,これらの変速情報と上記合成変位量に対
応した電圧値とに基づいて算出した制御信号をソレノイ
ド弁51A,51Bに対して出力する。
【0011】トロイダル変速部1,2においては,各パ
ワーローラ6,9を偏心した状態で回転自在に支持する
一対のトラニオン33,37が対向して設けられてい
る。ローディングカム18によって入力ディスク4,7
と出力ディスク5,8との間でパワーローラ6,9は大
きな力で押し付けられるので,一対のトラニオン33,
37は互いに遠ざかる方向の力を受ける。この力に対抗
するため,トロイダル変速部1,2には,一対のトラニ
オン33,37のそれぞれ対向する両端部を連結して両
トラニオンの軸間距離を保持する一対のヨーク100が
設けられている。
【0012】また,従来,各ヨークをケーシング25に
支持する構造として,ケーシング25に一体的に設けら
れると共にヨークに形成した孔に嵌合するポストが用い
られている。図9〜図11は,かかるヨークとポストの
関連構造を示した説明図である。即ち,図9に示すよう
に,ヨーク100は,両端部にトラニオンの端部を回動
自在に支持するための軸受が嵌入する円形孔101が形
成された長尺部材であり,その長手方向の中央位置に形
成された円形の嵌合孔102に,ケーシング25に固定
されたポスト103の球状の係合部104が嵌合してい
る。したがって,ヨーク100は,ポスト103の係合
部104の球面と嵌合孔102の孔面との係合によっ
て,中央位置のみが拘束されて,X方向及びY方向には
実質的に移動しないが,係合部104の回りの任意の方
向に回動可能である。
【0013】また,図10に示すヨーク110は,両端
部にトラニオンの端部を回動自在に支持するための軸受
が嵌入する円形孔111が形成された長尺部材であり,
長手方向の中央位置に角状の嵌合孔112が形成されて
いる。ヨーク110の嵌合孔112には,ポスト113
に備わる角形状の係合部114が嵌合する。ヨーク11
0の嵌合孔112に対する係合部114の嵌合構造は,
ヨーク110がその長手方向に直交するX軸方向には変
位できない。ヨーク110は,トラニオンの33,37
の傾転軸11の方向への移動を許容するため,Y軸を含
み且つX軸とY軸とで定められる平面に垂直な平面内で
若干の揺動をすることができなければならない。そのた
め,ヨーク110は,嵌合孔112との間においてその
長手方向,即ち,Y軸方向に若干の隙間を有している。
【0014】更に,図11に示すヨーク120は,両端
部にトラニオンの端部を回動自在に支持するための軸受
が嵌入する円形孔121が形成された長尺部材であり,
長手方向の中央位置に角状の嵌合孔122が形成されて
いる。かかる構造のヨークは,特開平4−351360
号公報に開示されている。ヨーク110の嵌合孔122
は,図10に示したヨーク110と同様に角状の嵌合孔
であるが,四隅に研磨逃げ125が形成されている。ポ
スト126に備わる嵌合部127は,一対の平面128
と一対の円筒面129とを有している。嵌合部127が
嵌合孔122に嵌合した状態では,ヨーク120は,一
対の平面128が嵌合孔122の対向する一対の内側面
123に実質的に隙間無く摺動可能に当接した状態であ
るので,ヨーク120はX方向に変位することができな
い。しかしながら,ポスト126の一対の円筒面129
は,嵌合孔122の対向する一対の内側面124に対し
て,転がるか又は滑ることが可能であるので,ヨーク1
20は,Y軸を含み且つX軸とY軸とで定められる平面
に垂直な平面内で揺動することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の各技術
は,以下のような問題点がある。即ち,図9に示したヨ
ーク100と球面ポスト103との連結構造では,ヨー
ク100が球面ポスト103の回りのあらゆる方向に回
動する可能性がある。また,図10に示したヨーク11
0と角形ポスト113との連結構造では,Y軸方向に隙
間があるためヨーク110はY軸方向に変位する。この
ため,かかる連結構造では,トロイダル型無段変速機の
作動中に,トラニオン33,37の傾転軸11の位置が
本来の位置や姿勢から変動したり傾いたりすることがあ
る。このような傾転軸11の変動があると,パワーロー
ラ6,9と入出力ディスク4,5,7,8との位置関係
が変動することになり,パワーローラ6,9に入出力デ
ィスク4,5,7,8から作用する傾転力が発生して,
トラニオン33,37の傾転角θ及び傾転軸方向オフセ
ット量Yをフィードバックするプリセスカム53の出力
も変化し,この変化に追従してプリセスカム53の出力
を所定の値に戻すように変速するので,所定の変速比を
維持することができない。更に,トラニオン33,37
の傾転軸変位Yが連続すると,変速比が振動的に変化
し,運転者に著しい不快感を与えるという問題点があ
る。特に,ダブルキャビティトロイダル型無段変速機で
は,二組のトロイダル変速部1,2の変速比が過渡的に
異なるため,比較的早い周期で変速比が変動したり,内
部循環トルクによって大きなトルクが変速機内部に発生
して,パワーローラ6,9と入出力ディスク4,5,
7,8との間におけるトラクションドライブ部の滑りな
どの変速機の故障を引き起こすという問題点もある。
【0016】図11に示す円筒ポストでは,図9に示し
た球面ポストのようなあらゆる方向の回動を許すことは
なく,ヨークの長手方向への隙間に相当した変位をする
ことがない点で,上記の問題点をある程度解決できるも
のであるが,ポストに加わる力が大きく,ヨークと摺動
するため高い硬度と精度が必要とされるので,熱処理に
よって高硬度に加工した後に研磨を施さねばならない。
しかし,円筒形に研磨することは,通常の回転研削盤や
平面研削盤では難しくコスト高となる。また,ヨークの
ポストとの嵌合部は四角孔となるが,ポストの場合と同
様に,熱処理後に研磨を施す必要がある。しかも,ポス
トの円筒面と平面とが交差する角部に面取りを施すこと
が困難であるため,ポストの相手側であるヨークの四角
孔の四隅に研磨逃げを施す必要があり,このような加工
もコスト上昇をもたらす。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
問題を解決することであって,ポスト回りにあらゆる方
向の回動を許すことがなく且つヨークの長手方向に変位
を許容する隙間を有することもないという円筒ポストと
同様の機能を備えたトロイダル型無段変速機を,球面ポ
ストや角形ポストと同程度の製造コストで提供すること
である。
【0018】この発明は,入力軸により駆動される入力
ディスク,前記入力ディスクに対向して配置され且つ出
力軸に連結された出力ディスク,前記入力ディスクと前
記出力ディスクとの間に配置され且つ前記入力ディスク
の回転を無段階に変速して前記出力ディスクに伝達する
一対のパワーローラ,前記各パワーローラを回転自在に
支持し且つ傾転軸方向に変位可能な一対のトラニオン,
前記各トラニオンを前記傾転軸方向に変位させるアクチ
ュエータ,前記一対のトラニオンの対応する各端部を回
動自在に連結する一対のヨーク,及び前記ヨークに形成
された嵌合孔に嵌合する係合部を有するポストを具備
し,前記ポストの前記係合部は,一対の前記傾転軸の軸
線を含む平面に平行に面削ぎされた少なくとも一つの平
面を有する球体から成り,前記嵌合孔は,前記係合部の
前記平面と接触する平面を有していることから成るトロ
イダル型無段変速機に関する。
【0019】この発明によるトロイダル型無段変速機
は,上記のように構成されているので,次のように作動
する。即ち,ポストの係合部は,一対の前記傾転軸の軸
線を含む平面に平行に面削ぎされた少なくとも一つの平
面を有する球体から成り,係合部の面削ぎされて形成さ
れた平面がヨークの嵌合孔の平面と接触するので,ヨー
クは,かかる平面と平面との拘束によって,ポンプの係
合部の平面に対する平面同士の摺動以外には,ポストの
係合部の回りの揺動が規制される。しかも,ポストの係
合部は,面削ぎされた平面以外の表面は球面であるた
め,ヨークの嵌合孔に対して,従来存在していたような
長手方向の隙間を介することなく嵌合し得ることにな
る。したがって,ヨークは,トラニオンの傾転軸方向の
変位に対応した揺動のみが許容される。ポストの係合部
の形成については,球面は回転研削盤により,また面削
ぎは平面研削盤により,比較的に容易に加工することが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるトロイダル型無段変速機の実施例について説明す
る。図1は,この発明によるトロイダル型無段変速機の
一実施例を主軸を通る平面で切断した断面図である。こ
の実施例で示すトロイダル型無段変速機は,トロイダル
変速部を同一軸上に二組配置したダブルキャビティ式ト
ロイダル型無段変速機である。その断面は,図2及び図
3の線W−Wで示す平面である。図2は,図1に示すト
ロイダル型無段変速機の矢視U−Uで見た一方のトロイ
ダル変速部の断面図である。図3は,図1に示すトロイ
ダル型無段変速機の矢視V−Vで見た他方のトロイダル
変速部の断面図である。図1では,パワーローラとトラ
ニオンとの図示が省略されている。図1に示すトロイダ
ル型無段変速機については勿論のこと,図2及び図3に
示すトロイダル型無段変速機の隣り合うトロイダル変速
部についても,基本的な構造については,図7及び図8
に示した従来のトロイダル型無段変速機におけるトロイ
ダル変速部の構造と変わるところがないので,同じ構成
要素には同じ符号を付す。
【0021】図1に示したダブルキャビティ式トロイダ
ル型無段変速機においては,2組のトロイダル変速部
1,2が主軸3上に並べて配置されている。トロイダル
変速部1は,入力ディスク4と,入力ディスク4に対向
して配置された出力ディスク5と,入力ディスク4と出
力ディスク5との間に配置され且つ両ディスク4,5の
トロイド曲面に摩擦係合するパワーローラ6(図2参
照)から構成されている。トロイダル変速部2もトロイ
ダル変速部1と同様に,入力ディスク7と,入力ディス
ク7に対向して配置された出力ディスク8と,入力ディ
スク7と出力ディスク8との間に配置され且つ両ディス
ク7,8のトロイド曲面に摩擦係合するパワーローラ9
(図3参照)とから構成されている。各トロイダル変速
部1,2には,パワーローラ6,9がそれぞれ2つずつ
設けられている。パワーローラ6,9は,それぞれ自己
の回転軸線10の周りに回転自在であり,且つ回転軸線
10に直交する傾転軸11の周りに傾転運動をする。
【0022】トロイダル変速部1において,入力ディス
ク4は,ボールスプライン12を介して主軸3の一端に
取り付けられており,主軸3の軸方向に移動可能で且つ
主軸3と一体回転可能である。エンジンからの動力は,
トルクコンバータ20(図7参照)等を介して,主軸3
と同一軸線上に配置されている入力軸13に入力され
る。入力軸13の先端部14は,主軸3の一端に形成さ
れた中心孔15に対して,例えば軸受により相対回転可
能に嵌合し支持されている。また,入力軸13の先端に
形成されたフランジ部16には爪17が設けられ,フラ
ンジ部16と対向して配置されたローディングカム18
には爪19が設けられており,互いに噛み合った両爪1
7,19を介して入力軸13からローディングカム18
へトルクが伝達される。
【0023】トロイダル変速部2の入力ディスク7は,
嵌合い等の手段によって主軸3の他端側に取り付けられ
ている。動力は入力軸13からローディングカム18を
介して入力ディスク4へ伝達され,入力ディスク4と一
体回転する主軸3を介して入力ディスク7へも伝達され
る。このとき,ローディングカム18から入力ディスク
4へ動力が伝達される際にカムローラ61の作用により
伝達されるトルクに見合ったスラストが発生する。スラ
ストは,トロイダル変速部1の入力ディスク4,パワー
ローラ6及び出力ディスク5に伝わり,これら回転要素
間に摩擦接触を行わせる。また,カムローラ61の反作
用として,主軸3を介してトロイダル変速部2の入力デ
ィスク7,パワーローラ9及び出力ディスク8に伝わ
り,これら回転要素間に摩擦接触を行わせる。
【0024】出力ディスク5,8は,一体回転できるよ
うに背面同士を出力軸22の両側に設けた筒状部22A
にスプライン嵌合等で連結されている。出力軸22は主
軸3に嵌合された中空軸であって,該中空軸の中間部に
スプロケット23が一体的に形成されている。出力ディ
スク5,8は,出力軸22を介してラジアル方向の荷重
のみを支持する軸受24によってケーシング25に支持
されている。出力ディスク5,8に伝達された動力は出
力軸22からチェーン伝動装置21のチェーン26及び
中間スプロケット28を経てカウンタ軸27に取り出さ
れる。
【0025】主軸3は軸方向に延びる油路32を有し,
油路32は潤滑油の通路を構成している。油路32は,
分岐して各トロイダル変速部1,2のトロイド曲面,ボ
ールスプライン12,軸受24等に潤滑油を供給してい
る。
【0026】図2及び図3を参照すると,各トロイダル
変速部1,2において,各対のパワーローラ6,9は傾
転軸11の周りに傾転可能であり,入力ディスク4,7
の回転はそれぞれパワーローラ6,9を介して出力ディ
スク5,8に無段階に変速されて伝達される。パワーロ
ーラ6,9は,それぞれ回転支軸34,38によってト
ラニオン33,37に回転自在に支持されている。トラ
ニオン33,37は傾転軸11を有し,ケーシング25
に対して,傾転軸11の軸方向に移動し且つ傾転軸11
を中心として回動できる。即ち,パワーローラ6,9が
傾転すると,パワーローラ6,9の傾転角変位量θはそ
のままトラニオン33,37の傾転軸11を中心とした
回動変位となる。トロイダル変速部1,2におけるトル
ク伝達動作は,図7及び図8に基づいて説明したとおり
であるので,再度の説明を省略する。
【0027】トロイダル変速部1,2の軸方向の位置の
基準は,この例では,トロイダル変速部2のトラニオン
37によって定められる。即ち,図3に示すように,ト
ロイダル変速部2のパワーローラ9はトラニオン37に
取り付けられた支持軸39と同心の回転支軸38に回転
支持されているので,パワーローラ9は回転支軸38周
りに首振り運動をすることはなく,トラニオン37はケ
ーシング25に対する軸方向の位置の基準となる。スラ
ストにより主軸3の軸方向に生じる入力ディスク7及び
出力ディスク8の弾性変形は,トラニオン37によって
規制されたものとなる。トロイダル変速部1において
は,図2に示すように,パワーローラ6を回転自在に支
持する回転支軸34はトラニオン33に回動自在に支持
された揺動支軸35に対して偏心した偏心軸であるの
で,入力ディスク4と出力ディスク5の変形と変位,及
びパワーローラ6の主軸3の軸方向への変位は,パワー
ローラ6が揺動支軸35周りにする首振り運動によって
吸収される。この場合,トロイダル変速部1のスラスト
方向位置は,トロイダル変速部2の基準位置によって規
制されるが,トロイダル変速部1のトラニオン33の主
軸3方向の位置に変わりはない。
【0028】トロイダル変速部1,2において,トラニ
オン33,37を傾転軸方向に変位させるアクチュエー
タ40の構造は,基本的に同一であり,図8に示したト
ロイダル型無段変速機の変速比制御弁による変速比制御
機構が各トロイダル変速部に適用される。この変速比制
御機構は,各トロイダル変速部によって定められる変速
比が同期するように,各トロイダル変速部のアクチュエ
ータ40を制御する。
【0029】次に,このトロイダル型無段変速機の変速
動作について説明する。トラニオン33,37は,傾転
軸方向変位量Yがゼロである中立位置にある状態では,
変速比は一定の値を保持している。即ち,この中立位置
では,トラニオン33,37は,入力ディスク4,7及
び出力ディスク5,8の回転中心線とパワーローラ6,
9の回転軸線10とが交叉している。変速はトラニオン
33,37を中立位置から傾転軸11の軸方向に変位さ
せることによって行われる。トルク伝達中に,トラニオ
ン33,37が傾転軸方向に変位すると,それに伴って
パワーローラ6,9も傾転軸方向に変位し,パワーロー
ラ6,9と入力ディスク4,7及び出力ディスク5,8
との接触位置が,上記中立位置における接触位置から変
位することにより,両ディスクから傾転力を受ける。そ
の結果,パワーローラ6,9は,傾転軸11に沿った変
位方向(即ち,Y>0又はY<0の方向)と変位量(Y
の絶対値)に応じた向きと速さで傾転軸11周りに傾転
を開始する。このような傾転が生じると,入力ディスク
4,7におけるパワーローラ6,9との摩擦接触点が描
く半径と,出力ディスク5,8におけるパワーローラ
6,9との摩擦接触点が描く半径との比が変化すること
によって無段変速が行われる。
【0030】パワーローラ6,9の傾転制御は,次のよ
うにして行われる。まず,コントローラ52には,プリ
セスカム53が検出したトラニオン33,37の傾転軸
方向変位量Yと傾転角変位量θとの合成変位量に対応し
てポテンショメータ55が出力した電圧値Vが入力され
る。一方,コントローラ52は,車速センサ56,エン
ジン回転数センサ57,アクセル踏込み量センサ58等
の各種センサから入力される車速,エンジン回転数,ア
クセル踏込み量等の変速情報信号に基づいて目標変速比
0 を求め,その目標変速比e0 に対応する目標電圧値
0 を予め定められた変換テーブル等の手段によって求
める。コントローラ52は,更に,電圧値Vと目標電圧
値V0 との偏差Ve に基づいてソレノイド弁51A,5
1Bへ制御信号を出力する。ソレノイド弁51A,51
Bからスプール弁48の両端のポートSB,SAに供給
される油圧PA,PBは,両油圧の差圧が電圧値の偏差
e に比例するように制御されている。コントローラ5
2は,電圧値Vの目標電圧値V0 に対する偏差を検出す
ると,変速比制御弁を制御してアクチュエータ40の作
動させ,傾転軸方向変位量Yを上記偏差がなくなる方向
に制御する。電圧値Vが目標電圧値V0 に近づくにつれ
て,各トラニオン33,37の傾転軸方向変位量Yはゼ
ロに近づき,実際の変速比が目標変速比e0 になったと
ころで変速動作が終了する。
【0031】トロイダル変速部1,2の作動中,入力デ
ィスク4,7と出力ディスク5,8との間でパワーロー
ラ6,9は大きな力で押し付けられるので,対向する一
対のパワーローラ6,6及びトラニオン33,33間,
並びに対向する一対のパワーローラ9,9及びトラニオ
ン37,37間では,互いに遠ざかる方向の力を受け
る。この力に対抗するため,各トロイダル変速部1,2
には,トラニオン同士をそれぞれ両端部において連結す
るヨーク70が設けられている。一対のトラニオン3
3,33及び一対のトラニオン37,37は,上記の各
トロイダル変速部1,2における変速動作において,傾
転軸方向変位Yで表されるように,図の上下方向で見る
と互いに逆方向の変位をする。したがって,ヨーク70
は,シーソーの如き揺動運動をしてトラニオン33,3
7のこのような変位を許容する。
【0032】ヨーク70は,トラニオン33,37の傾
転軸11の回りの回動及び上記のような傾転軸11方向
への変位に基づく揺動運動を許容するため,次のような
軸受構造でトラニオン33,37を支持している。即
ち,ヨーク70の両端側に形成された円形孔71とトラ
ニオン33,37の両端部33A,33B,37A,3
7Bとの間には,球面軸受90と,径方向の力を受けて
も端部33A〜37Bを回転自在に支持する軸受91と
が配設されている。軸受91はラジアル軸受であり,球
面軸受90の内部に設けられていて,トラニオン33の
端部33A〜37Bを回転自在に支持している。したが
って,トラニオン33,37は,球面軸受90の内部に
おいてラジアル軸受91によって傾転軸11回りに回動
自在に支持されており,且つヨーク70に対して球面軸
受90を介して揺動可能に支持されている。
【0033】図4及び図5は,この発明によるトロイダ
ル型無段変速機の実施例において,各トロイダル変速部
1,2に適用されるヨークとポストの嵌合構造を示す図
である。図4はかかる嵌合構造を示す分解斜視図であ
り,図5は嵌合状態の平面図である。図1〜図3の記載
も合わせて参照すると,ヨーク70は,トラニオン3
3,37の一端33A,37Aを互いに連結している。
ヨーク70の両端部には円形孔71が形成され,中央部
には,方形の嵌合孔72が形成されている。嵌合孔72
は,矩形孔に形成されており,孔面は,一対の対向する
比較的細長い第1内壁面73と一対の対向する比較的短
い第2内壁面74とで定められている。
【0034】ヨーク70の嵌合孔72に係合するポスト
75が,ケーシング25に取り付けられている。ポスト
75は,ケーシング25に対してボルト等の固定手段に
よって固定される支持部76と,その先端に設けられた
嵌合部77とから成る。嵌合部77は,基本となる球の
球面78と,この球をトロイダル型無段変速機の主軸3
の軸方向と直交する平面,即ち,対向配置されたトラニ
オン33,33(及び対向配置されたトラニオン37,
37)の傾転軸11を含む平面に平行な平面で面削ぎす
ることによって形成された一対の平行な平面79を備え
ている。一対の平面79,79間に,球の最大径部分,
即ち,直径部分が挟まれている。
【0035】ヨーク70の嵌合孔72にポスト75の嵌
合部77が嵌合した状態では,第1内壁面73には平面
79が当接し,第2内壁面74には球面78の一部が当
接する。したがって,一対の第1壁面73間の距離は平
面79間の厚みに,一対の第2壁面74間の距離は球面
78の直径に相当している。ポスト75の係合部77の
表面は,面削ぎによって形成される平面79以外は球面
であるため,係合部77の球面78が嵌合孔72の第2
内壁面74に対して滑り嵌合する関係にあれば,ヨーク
70は,常に,嵌合孔72の第2内壁面74と干渉する
ことなく揺動できる。また,矩形孔は,比較的簡単に加
工でき,トロイダル型無段変速機の製造コストを格段に
上昇させるものでもない。
【0036】ヨーク70とポスト75との嵌合構造は,
上記のような構造を有しているため,ポスト75の平面
79がヨーク70の嵌合孔72の第1内壁面73に当接
し,且つ球面78と第2内壁面74との間にも隙間の存
在や発生が無いので,ヨーク70は,その中央位置がポ
スト75によって規制されて,中央位置から変位をする
ことがない。ヨーク70は,平面79と第1内壁面73
とに平行な面内で,嵌合部77を支点としたシーソーの
如き揺動のみが可能である。この揺動に対応するよう
に,トラニオン33,37は,傾転軸11の軸方向の変
位については,球面軸受90の軸受作用によってヨーク
70に対して相対回動が許容される。このように,ヨー
ク70をポスト75に対して特定の方向の揺動のみを許
容しその他の揺動や変位を規制したので,トラニオン3
3,37は,ヨーク70に対して傾転軸11の軸方向変
位のみが許容されてそれ以外の回動や変位をせず,トラ
ニオン33,37に作用する外乱によって変速動作が不
安定になることがない。ポスト75は,係合部77を円
筒面としたものと同様の機能を奏することになる。
【0037】ポスト75の製作において,球面78の研
磨は回転研削盤で行い,面削ぎされた平面79について
は平面研削盤によって研磨されるので,円筒面の研磨と
比較して,比較的に容易に行うことができる。また,ヨ
ーク70の嵌合孔72の四角孔についても,ポスト75
の嵌合部77と接触する面積が狭いので,四角孔の四隅
に,図11に示したような方形ポストが嵌合する場合の
ように研磨逃げ125を施す必要もない。したがって,
ヨーク70とポスト75との製造上のコストを低減させ
ることができる。
【0038】図6は,この発明によるトロイダル型無段
変速機の別の実施例に適用されるヨークとポストの嵌合
構造を示す平面図である。図6に示すように,ポスト8
5は,基本となる球に形制御する面削ぎの部分を1箇所
にしたものである。したがって,ヨーク80の嵌合孔8
2はより正方形に近い四角孔となっており,一対の対向
する第1内壁面83の一方のみにポスト85の嵌合部8
7の平面89が当接している。第1内壁面83の他方,
及び一対の第2内壁面84には嵌合部87の球面88が
当接している。この実施例によるトロイダル型無段変速
機では,ポスト75の平面79を面削ぎする加工作業が
少なくて済む。この実施例においても,先の実施例と同
様,嵌合孔82には四隅に研磨逃げを施す必要はない。
この嵌合構造の機能は,図4及び図5に基づいた実施例
の機能と同様であるので,再度の説明を省略する。
【0039】なお,この発明によるトロイダル型無段変
速機のヨークとポストとの嵌合構造は,各トロイダル変
速部1,2において,一対のヨーク70とポストとの嵌
合構造の少なくとも一方に適用することができる。一方
のヨークとポストとの嵌合構造を,図10に示したよう
な,角形嵌合孔と角形ポストの角形部との嵌合によるも
のとした場合には,他方のヨークとポストとの嵌合構造
に,この発明によるトロイダル型無段変速機のヨークと
ポストとの嵌合構造を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】この発明によるトロイダル型無段変速機
は,上記のように,ポストの係合部を,一対の前記傾転
軸の軸線を含む平面に平行に面削ぎされた少なくとも一
つの平面を有する球体から構成し,係合部の平面と接触
する平面を嵌合孔に備えたので,ポストの係合部を円筒
体で構成するのと同様な効果,即ち,ヨークの揺動方向
を,トラニオンの傾転軸方向への変位を許容するような
方向のみに制限する効果を,加工が簡単な面削ぎを施し
た球体で得ることができ,ポストの係合部の製造コスト
の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるトロイダル型無段変速機の一実
施例を示す図であって,図2及び図3で線W−Wで示す
平面についての断面図である。
【図2】図1に示すトロイダル型無段変速機の一方のト
ロイダル変速部の線U−Uで示す平面についての断面図
である。
【図3】図1に示すトロイダル型無段変速機の他方のト
ロイダル変速部の線V−Vで示す平面についての断面図
である。
【図4】図1〜図3に示すトロイダル型無段変速機のヨ
ークとポストとの嵌合構造を示す斜視図である。
【図5】図4に示すトロイダル型無段変速機のヨークと
ポストとの嵌合構造の平面図である。
【図6】この発明によるトロイダル型無段変速機の別の
実施例におけるヨークとポストとの嵌合構造の平面図で
ある。
【図7】従来のトロイダル型無段変速機の概要を示す断
面図である。
【図8】従来のトロイダル型無段変速機におけるトロイ
ダル変速部とその変速制御機構を説明する断面図であ
る。
【図9】従来のトロイダル型無段変速機におけるヨーク
とポストとの嵌合構造の一例を示す斜視図である。
【図10】従来のトロイダル型無段変速機におけるヨー
クとポストとの嵌合構造の別の例を示す斜視図である。
【図11】従来のトロイダル型無段変速機におけるヨー
クとポストとの嵌合構造の更に別の例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
4,7 入力ディスク 5,8 出力ディスク 6,9 パワーローラ 11 傾転軸 13 入力軸 22 出力軸 25 ケーシング 33,37 トラニオン 33A,37A 端部 33B,37B 端部 34,38 回転支軸 40 アクチュエータ 70,80 ヨーク 72,82 嵌合孔 73,83 嵌合孔の平面 75 ポスト 77,87 係合部 78,88 球面 79,89 係合部の平面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸により駆動される入力ディスク,
    前記入力ディスクに対向して配置され且つ出力軸に連結
    された出力ディスク,前記入力ディスクと前記出力ディ
    スクとの間に配置され且つ前記入力ディスクの回転を無
    段階に変速して前記出力ディスクに伝達する一対のパワ
    ーローラ,前記各パワーローラを回転自在に支持し且つ
    傾転軸方向に変位可能な一対のトラニオン,前記各トラ
    ニオンを前記傾転軸方向に変位させるアクチュエータ,
    前記一対のトラニオンの対応する各端部を回動自在に連
    結する一対のヨーク,及び前記ヨークに形成された嵌合
    孔に嵌合する係合部を有するポストを具備し,前記ポス
    トの前記係合部は,一対の前記傾転軸の軸線を含む平面
    に平行に面削ぎされた少なくとも一つの平面を有する球
    体から成り,前記嵌合孔は,前記係合部の前記平面と接
    触する平面を有していることから成るトロイダル型無段
    変速機。
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