JPH1162761A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH1162761A
JPH1162761A JP9226738A JP22673897A JPH1162761A JP H1162761 A JPH1162761 A JP H1162761A JP 9226738 A JP9226738 A JP 9226738A JP 22673897 A JP22673897 A JP 22673897A JP H1162761 A JPH1162761 A JP H1162761A
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JP
Japan
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armature
valve
fuel
solenoid valve
hole
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Application number
JP9226738A
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English (en)
Inventor
Katsuya Nomoto
勝哉 野本
Yukihiro Shinohara
幸弘 篠原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーマチャ部の作動時の打撃音を低減するこ
とができ、かつ開弁応答性を確保することができる電磁
弁を提供する。 【解決手段】 プレッシャピンガイド80に孔部を形成
し、この孔部にアーマチャ49と連動して摺動するプレ
ッシャピン90を嵌挿し、プレッシャピン90の反アー
マチャ側にプレッシャピン90をアーマチャ49側に付
勢するコイルスプリング82を収容してダンパ室81を
形成する。また、プレッシャピン90の外周壁にスリッ
ト91と環状溝93と鍔部92を形成する。このため、
電磁スピル弁100の開弁時、アーマチャ部の当接部9
4とプレッシャピンガイド80との衝突速度が低減され
るので、衝突時の打撃音を低減することができる。さら
に、鍔部92の軸方向の長さを適当なものとすることに
より、当接部94とプレッシャピンガイド80との当接
時以外の開弁応答性を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に関し、詳
しくは燃料噴射ポンプの燃料溢流弁に好適な電磁弁に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、低圧燃料を吸入して加圧しデ
ィーゼル機関のインジェクタに高圧燃料を供給する燃料
噴射ポンプの燃料加圧室と、燃料噴射ポンプの燃料吸入
側に設けられている低圧室とを断続する燃料溢流弁に電
磁弁を用いることにより高精度の噴射量および噴射時期
制御を行う燃料噴射ポンプが知られている。このような
燃料噴射ポンプの燃料溢流弁に用いられる電磁弁とし
て、例えば図6に示すように、ソレノイド部150にお
いて、ソレノイドハウジング153の内部にステータ1
44およびコイル146が配設され、ステータ144の
中央に形成された貫通孔にアーマチャ149に連結され
たプッシュロッド160が図の上下方向に摺動可能に配
設される電磁弁200が知られている。この電磁弁20
0には、アーマチャ149の上方にアーマチャ149の
可動域を規制するためのストッパ180が設けられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、電磁弁20
0において、アーマチャ149が図6の上方に作動した
とき、アーマチャ149はストッパ180に衝突して停
止する。その際の打撃音は、音量が多いいばかりでな
く、音色が耳障りであるという問題がある。近年、ディ
ーゼルエンジンを搭載した車両には、環境問題やガソリ
ンエンジンを搭載した車両に対する競争力を改善するた
め、騒音低減の要求が厳しくなりつつある。したがっ
て、燃料噴射ポンプとしては、上述のような電磁弁作動
時の機械的な騒音を低減させることに対する要求があ
る。
【0004】しかしながら、上記の要求を満足させるた
め、アーマチャ部の作動速度を低下させるとアーマチャ
部に連結された弁部材の応答性が悪化し、燃料切れ、す
なわち燃料噴射のシャープカットが損なわれ、排ガス中
に含まれるカーボン等が増加するという問題が生じる恐
れがあった。本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、アーマチャ部の作動時の打撃音
を低減することができ、かつ開弁応答性を確保すること
ができる電磁弁を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電磁弁によると、高圧流体室と低圧流体室とを連通する
流体通路を開閉する弁部材と、通電することにより電磁
力を発生するソレノイドと、このソレノイドの電磁力が
印加されることにより弁部材を変位させるアーマチャ部
と、このアーマチャ部が当接することによりアーマチャ
部の可動域を規制するストッパ部を有し、アーマチャ部
がストッパ部に当接する直前のアーマチャ部の作動速度
を低下させるダンパ手段とを備える。このため、アーマ
チャ部とストッパ部との衝突速度を低減することができ
るので、アーマチャ部とストッパ部との衝突時の打撃音
を低減することができる。さらにダンパ手段は、アーマ
チャ部がストッパ部に当接する直前の作動速度を低下さ
せ、それ以外のアーマチャ部の作動速度を規制しないの
で、アーマチャ部に連結された弁部材は素早く作動し、
電磁弁の開弁応答性を確保することができる。
【0006】本発明の請求項2記載の電磁弁によると、
ダンパ手段は、ストッパ部に形成される孔部と、この孔
部の内部と外部とを連通可能な通路を有し、この通路を
断続することによりアーマチャ部の作動速度を変化させ
る。すなわち、上記の通路が連通されたときアーマチャ
部の作動速度は規制されず、上記の通路が遮断されたと
きアーマチャ部の作動速度は低下される。したがって、
ストッパ部の孔部をダンパ室として有効に利用すること
ができる。
【0007】本発明の請求項3記載の電磁弁によると、
ダンパ手段はアーマチャ部と連動して孔部を摺動するピ
ストン部材と、ストッパ部内に収容されてピストン部材
をアーマチャ部側に付勢する付勢手段とを備える。この
ため、電磁弁の閉弁時には、アーマチャ部はダンパ手段
の影響を受けることなく作動され、弁部材の応答性を確
保することができる。
【0008】本発明の請求項4記載の電磁弁によると、
ストッパ部の孔部の内部と外部とを連通可能な通路は、
ピストン部材の外周壁に設けられた切欠部および溝部と
ストッパ部の孔部の内壁とで形成される隙間であるの
で、ピストン部材の外周壁とストッパ部の孔部の内壁と
で上記の通路を簡便に断続することができる。したがっ
て、ダンパ手段を簡便な構成のものとすることができ
る。
【0009】本発明の請求項5記載の電磁弁によると、
内燃機関のインジェクタに供給する高圧燃料を溢流させ
る溢流弁として請求項1から4のいずれか一項記載の電
磁弁を用いることにより、電磁弁作動時の機械的な騒音
を低減することができ、かつ燃料噴射のシャープカット
性を確保することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。本発明の電磁弁を分配型燃料噴射ポン
プの溢流弁として用いた一実施例を図1〜図5に示す。
図5は、本実施例の溢流弁を備えたディーゼル機関のイ
ンナカム式分配型燃料噴射ポンプを示している。
【0011】図5に示すように、図示しないエンジンに
より駆動される燃料噴射ポンプ10の駆動軸1はベアリ
ング2およびジャーナル3を介してポンプハウジング4
に回転可能に支持されている。ベーン式フィードポンプ
5は駆動軸1とともに回転し、図示しない燃料タンク
と、燃料インレット6と、吸入口7とを介して燃料を吸
入加圧し、吐出口8から図示しない外部配管を通して低
圧流体室としての燃料ギャラリ14に燃料を送出してい
る。ベーン式フィードポンプ5の吸入口7と吐出口8と
は、吐出圧力が調節されるように図示しない圧力調整弁
を介して接続されている。
【0012】分配ヘッド11の内壁にシリンダ12が固
定され、このシリンダ12の内壁に分配ロータ13が回
転可能に支持されている。分配ロータ13は駆動軸1と
軸方向に連結され、駆動軸1とともに回転する。分配ロ
ータ13には互いに直交する一対の摺動孔が形成され、
各摺動孔を形成する分配ロータ13の内壁にそれぞれ一
対のプランジャ20が油密状態で摺動可能に支持されて
おり、各プランジャ20の内端面と各摺動孔を形成する
分配ロータ13の内壁とにより燃料加圧室21が画成さ
れている。
【0013】各プランジャ20の外側端部にはシュー2
2が配設され、各シュー22にローラ23が回転自在に
保持されている。ローラ23の外側には内周面にエンジ
ン気筒数に応じた複数のカム山を有するカム面の形成さ
れたインナカムリング24が配置されており、分配ロー
タ13の回転に基づいてローラ23がインナカムリング
24内周面のカム面に摺動することにより、ローラ23
はカム面に沿ってインナカムリング24の径方向に往復
動し、この往復動がシュー22を介してプランジャ20
に伝達される。そしてプランジャ20が分配ロータ13
の径方向外側に移動することにより燃料加圧室21の容
積が増加し、プランジャ室21に燃料が吸入される。プ
ランジャ20が分配ロータ13の径方向内側に移動する
ことによりプランジャ室21の容積が減少し、燃料が加
圧される。インナカムリング24は、ポンプハウジング
4の内壁に回動可能に支持されており、タイマ装置40
により回転角を調節可能である。
【0014】分配ロータ13には、燃料加圧室21に連
通する連通路17が形成されると共に、連通路17の一
端より分岐する分配通路16が形成されている。シリン
ダ12の内壁には環状の溝が形成され、この溝と分配ロ
ータ13の外周壁とで形成される環状ギャラリ68に連
通路17が連通している。また分配通路16は、分配ロ
ータ13の回転に伴いシリンダ12にエンジンの気筒数
分だけ設けられた分配通路25と連通する。分配通路2
5は分配ヘッド11に設けられた分配通路26と常に連
通しており、分配通路26からデリバリバルブ30を通
って高圧燃料が図示しないインジェクタに供給される。
【0015】駆動軸1の外周壁には、所定間隔毎に突起
41aを設けたパルサー41が嵌挿されており、インナ
カムリング24には突起41aの近接または離間をパル
ス信号に変換する回転角センサ42が固定されている。
つまり、回転角センサ42が出力するパルス数を計数す
ることにより、インナカムリング24に対する駆動軸1
の回転角、すなわちインナカムリング24に対する分配
ロータ13の回転角を検出することができる。
【0016】分配ヘッド11にはオーバフローバルブ6
2が配設されており、オーバフローバルブ62は、ポン
プハウジング4に配設される溢流弁としての電磁スピル
弁100の開弁時、燃料ギャラリ14に連通する通路6
3内の溢流燃料の一部を減圧して燃料タンクに還流する
ために設けられている。次に、電磁スピル弁100の詳
細な構成について図1〜図4を用いて説明する。
【0017】図4に示すように、本実施例の電磁スピル
弁100は常開弁(ノーマルオープン弁)として機能す
るものであって、そのソレノイド部51はポンプハウジ
ング4に固定配置され、流量調整部52はシリンダ12
を貫通するようにして配置されている。ソレノイド部5
1において、ソレノイドハウジング53は略円筒状をな
し、ポンプハウジング4のねじ孔4aに螺着されてい
る。また、ねじ孔4aの底面にはストップリング55が
載置され、このストップリング55にてソレノイドハウ
ジング53の下方縁部が受け止められている。ソレノイ
ドハウジング53の最下部には、リフトストッパ56が
配設されている。
【0018】図1に示すように、ソレノイドハウジング
53の内部にはステータ44が配設されており、ステー
タ44に形成された環状のコイル挿入溝45にはコイル
46が配設されている。ステータ44の中央に形成され
た貫通孔47には、高硬度のブッシュ48が圧入固定さ
れており、そのブッシュ48内にはアーマチャ49に連
結されたプッシュロッド60が図の上下方向に摺動可能
に配設されている。アーマチャ49の上端部には後述す
るプレッシャピンガイド80と当接可能な当接部94が
配設されている。ここで、ステータ44と、コイル46
とは、特許請求の範囲に記載されたソレノイドに相当
し、アーマチャ49と、プッシュロッド60と、当接部
94とは、特許請求の範囲に記載されたアーマチャ部に
相当する。
【0019】アーマチャ49の上方には、ソレノイドハ
ウジング53の内周面に密着するカバー61が配設され
ており、カバー61の下面にはアーマチャ室62が形成
されている。カバー61の下面中央には、アーマチャ4
9の可動域を規制するためのストッパ部としてのプレッ
シャピンガイド80が設けられている。アーマチャ49
およびカバー61には、外部からの電気信号を入力する
ための信号入力端子64が貫通状態で配設されており、
信号入力端子64はリード線を介してコイル46に電気
的に接続されている。
【0020】図2に示すように、プレッシャピンガイド
80には、アーマチャ49側に開口する孔部85が形成
されている。孔部85には、アーマチャ49と連動して
摺動するピストン部材としてのプレッシャピン90が嵌
挿されている。プレッシャピン90の反アーマチャ側に
は、プレッシャピン90をアーマチャ49側に付勢する
付勢手段としてのコイルスプリング82を収容するダン
パ室81が形成されている。プレッシャピン90は、コ
イルスプリング82の付勢力により常にプッシュロッド
60に接しており、プッシュロッド60と連動して図の
上下方向に往復動する。プレッシャピン90の外周壁と
孔部85の内壁との間は数μm程度の微小クリアランス
を有している。ダンパ室81の内部にはこの微小クリア
ランスを通して常に燃料が満たされている。ここで、プ
レッシャピンガイド80と、プレッシャピン90と、コ
イルスプリング82とは、特許請求の範囲に記載された
ダンパ手段に相当する。
【0021】図3に示すように、プレッシャピン90の
外周壁の二箇所に180°反対側に直線状の切欠部とし
てのスリット91が形成されており、このスリット91
のアーマチャ49側の外周壁には溝部としての環状溝9
3が形成されている。さらに、この環状溝93によりプ
レッシャピン90のアーマチャ49側の端部には鍔部9
2が形成されている。ここで、スリット91と、環状溝
93と、孔部85の内壁とで形成される隙間は、特許請
求の範囲に記載された通路に相当する。
【0022】図4に示すように、流量調整部52におい
て、略円筒状をなすバルブボディ58は、シリンダ12
に形成された貫通孔12aに嵌挿されている。貫通孔1
2aは分配ロータ13の回転軸方向に略直交する方向に
延設されている。バルブボディ58の上端はリフトスト
ッパ56に当接している。バルブボディ58には、弁部
材としてのニードル弁59を摺動可能に保持するための
摺動孔70が形成されており、摺動孔70は環状に形成
された高圧流体室としての高圧燃料室71に連通してい
る。
【0023】バルブボディ58には、高圧燃料室71に
連通する入口側燃料通路78と、燃料ギャラリ14に連
通する出口側燃料通路79とが形成されている。ニード
ル弁59は、プッシュロッド60の下端に連結されると
共に、リターンスプリング73により常に開弁方向(図
4の上方向)に付勢されている。リターンスプリング7
3はコイルスプリング82のばね力よりも大きいばね力
を有している。
【0024】リフトストッパ56には、複数の切欠部5
6aが設けられており、この切欠部56aを介してニー
ドル弁59の上部空間には燃料ギャラリ圧が作用する。
また、ニードル弁59の下部空間には出口側燃料通路7
9を介して燃料ギャラリ14に常に連通している。な
お、図4の状態(励磁状態)では、ニードル弁59がバ
ルブボディ58の弁座58aに着座しており、電磁スピ
ル弁100は閉弁状態である。
【0025】図4に示すように、ニードル弁59の軸中
心は分配ロータ13の軸中心と垂直な仮想平面上に存在
し、ニードル弁59の軸中心および分配ロータ13の軸
中心の延長は交差していない。また、分配ロータ13を
回転可能に支持するシリンダ12の内壁には環状の溝1
2bが設けられ、溝12bと分配ロータ13の外周壁と
により環状ギャラリ68が形成されている。さらに、シ
リンダ12には、環状ギャラリ68とバルブボディ58
の入口側燃料通路78とを連通させるための連通路69
が形成されている。つまり、高圧燃料室71と燃料加圧
室21とは、入口側燃料通路78と、連通路69と、環
状ギャラリ68と、連通路17とを介して常に連通して
いる。
【0026】電磁スピル弁100の動作を詳述すれば、
コイル46の励磁状態では、アーマチャ49がステータ
44に吸引され、ステータ44の上面とアーマチャ49
の下面との間のエアギャップが減少する。このとき図2
に示すように、プレッシャピンガイド80のアーマチャ
49側の端面80aと、鍔部92の反アーマチャ側の端
面92aとの間には所定の寸法Lの間隔が開いている。
そして、ニードル弁59は閉弁位置に移動し、バルブボ
ディ58の弁座58aに着座する。このとき、燃料ギャ
ラリ14と燃料加圧室21とは遮断される。
【0027】一方、コイル46が消磁されると、ステー
タ44の上面とアーマチャ49の下面との間には所定量
のエアギャップが保持され、プッシュロッド60下部に
連結されたニードル弁59は開弁位置に保持される。す
なわち、ニードル弁59はバルブボディ58の弁座58
aに対して離座している。このとき図2に示すように、
鍔部92がプレッシャピンガイド80と重なるまで、つ
まり寸法L>0のときは、ダンパ室81の内部の燃料は
矢印に示すように、スリット91と、環状溝93と、孔
部85の内壁とで形成される隙間を経由してアーマチャ
室62に流出する。このため、アーマチャ49の作動速
度が低下されることはなく、開弁応答性は確保される。
【0028】その後、鍔部92がプレッシャピンガイド
80と重なると、つまり寸法L=0となると、スリット
91と、環状溝93と、孔部85の内壁とで形成される
隙間は鍔部92と孔部85の内壁とによりアーマチャ室
62から遮断され、ダンパ室81の内部の燃料はプレッ
シャピン90の外周壁と孔部85の内壁との間のクリア
ランスからのみ流出する。このため、油圧ダンパ効果に
よりアーマチャ49の作動速度は低下され、当接部94
はプレッシャピン90を孔部85にゆっくりと押し込
み、当接部94の当接面94aはプレッシャピンガイド
80の端面80aにゆっくりと当接する。したがって、
当接面94aと端面80aとの衝突速度が低減されるの
で、衝突時の打撃音は比較的小さくなり、鍔部92の軸
方向の長さを所定の寸法とすることにより、アーマチャ
49の作動速度が低減されるタイミングを適当なものと
することができる。
【0029】その後、再びコイル46が励磁されると、
アーマチャ49がステータ44に吸引される。このと
き、アーマチャ49はダンパ室81の影響を受けること
なくステータ44に吸引される。したがって、アーマチ
ャ49の作動速度が低下されることはなく、開弁応答性
は確保される。また、バルブボディ58の下方には、ポ
ンプハウジング4に固着されたスプリング座75が配設
され、スプリング座75とバルブボディ58の下端との
間には、押付スプリング74が配設されている。この押
付スプリング74は、コイル46の励磁時における磁力
とニードル弁59を開弁位置に付勢するためのリターン
スプリング73のばね力との総和よりも大きいばね力を
有する。
【0030】以下、燃料噴射ポンプ10の作動について
説明する。 (1) 吸入行程 電磁スピル弁100のソレノイド部51に対する通電が
オフされている場合、リターンスプリング73の付勢力
によりニードル弁59がバルブボディ58の弁座58a
から離座している。すなわち、電磁スピル弁50は閉弁
位置にあり、燃料ギャラリ14と高圧燃料室71とは連
通している。このとき、分配ロータ13の回転に伴いプ
ランジャ20が分配ロータ13の径方向外側に移動する
ことにより燃料加圧室21の容積が増大し、それにより
燃料加圧室21の圧力が低下する。すると、燃料ギャラ
リ14に充填されていた燃料がニードル弁59と弁座5
8aとの間隙を通り、さらに所定の吸入通路を経て燃料
加圧室21に吸入される。なお、分配通路25は分配ロ
ータ13の外周壁により閉塞されている。この場合、入
口側燃料通路78と、連通路69と、環状ギャラリ68
と、連通路17とが燃料の吸入通路に相当する。
【0031】(2) 圧送行程 分配ロータ13がさらに回転し、所定のタイミングで電
磁スピル弁100のソレノイド部51への通電がオンさ
れると、ソレノイド部51で発生する磁力により、ニー
ドル弁59は圧縮コイルばね73の付勢力に抗して閉弁
位置に移動する。すなわち、ニードル弁59がバルブボ
ディ58の弁座58aに着座し、燃料ギャラリ14と高
圧燃料室71との連通が遮断される。また、分配ロータ
13がさらに回転し、ローラ23がインナカムリング2
4のカム山に乗り上げ、プランジャ20が径方向内側に
移動し始めると、燃料加圧室21内の燃料が加圧され
る。燃料加圧室21で加圧された燃料が一定圧以上にな
り、分配通路16と分配通路25とが連通すると、燃料
加圧室21内の高圧燃料が連通路17と、分配通路16
と、分配通路25と、分配通路26とを経てデリバリバ
ルブ30からインジェクタに供給される。
【0032】(3) 溢流行程 圧送行程中に電磁スピル弁100のソレノイド部51へ
の通電がオフされると、圧縮コイルばね73の付勢力に
よりニードル弁59がバルブボディ58の弁座58aか
ら離れ、燃料ギャラリ14と高圧燃料室71とが連通す
る。すると、燃料加圧室21内の高圧燃料がニードル弁
59と弁座58aとの間隙を通り、さらに所定の溢流通
路を経て燃料ギャラリ14に溢流される。この場合、連
通路17と、環状ギャラリ68と、連通路69と、入口
側燃料通路78とが燃料の溢流通路に相当する。つまり
溢流通路は、吸入行程で述べた吸入通路と兼用している
ことになる。
【0033】燃料が溢流されると、燃料加圧室21およ
び分配通路26の燃料圧力が低下してデリバリバルブ3
0が閉弁し、それによりインジェクタへの燃料供給が終
了する。すなわち、燃料噴射が終了する。前記、(1) 吸
入行程、(2) 圧送行程、(3) 溢流行程を繰り返すことに
より、燃料噴射量および燃料噴射時期を精度良く制御す
ることができる。
【0034】以下、本発明の一実施例による電磁スピル
弁100の効果を説明する。 プレッシャピンガイド80にアーマチャ49側に開口
する孔部85を形成し、この孔部85にアーマチャ49
と連動して摺動するプレッシャピン90を嵌挿し、この
プレッシャピン90の反アーマチャ側にプレッシャピン
90をアーマチャ49側に付勢するコイルスプリング8
2を収容してダンパ室81を形成した。このため、電磁
スピル弁100の開弁時、アーマチャ部の当接部94の
当接面94aはプレッシャピンガイド80の端面80a
にゆっくりと当接する。したがって、当接面94aと端
面80aとの衝突速度が低減されるので、衝突時の打撃
音を低減することができる。
【0035】プレッシャピン90の外周壁の二箇所に
180°反対側に直線状のスリット91を形成し、この
スリット91のアーマチャ49側の外周壁に環状溝93
を形成し、この環状溝93によりプレッシャピン90の
アーマチャ49側の端部に鍔部92を形成した。このた
め、鍔部92の軸方向の長さを適当なものとすることに
より、当接面94aが端面80aに当接する直前にアー
マチャ49の作動速度を低下させることができる。した
がって、当接面94aが端面80aに当接する直前ま
で、開弁応答性は確保される。さらに、当接面94aが
端面80aに当接した後の開弁応答性も確保される。
【0036】以上説明した本発明の一実施例では、弁部
材の軸中心が分配ロータの軸中心と垂直な仮想平面上に
存在する分配型燃料噴射ポンプに本発明の電磁弁を適用
したが、本発明では、弁部材の軸中心が分配ロータの軸
中心と平行な分配型燃料噴射ポンプに適用してもよい
し、分配ロータの軸中心と垂直な仮想平面と交差する位
置に電磁弁を配設してもよい。
【0037】また本発明の実施例では、インナカム式分
配型燃料噴射ポンプに本発明の電磁弁を適用したが、本
発明では、フェイスカム式分配型燃料噴射ポンプに適用
してもよい。また本発明の実施例では、弁部材がリフト
すると開弁する内開型の電磁弁について説明したが、本
発明では弁部材がリフトすると閉弁する外開型の電磁弁
であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電磁弁を示すものであ
って、図4の要部拡大図である。
【図2】図1のII部拡大図である。
【図3】本発明の一実施例による電磁弁のプレッシャピ
ンを示すものであって、(A)は平面図であり、(B)
は正面図である。
【図4】本発明の電磁弁をインナカム式分配型燃料噴射
ポンプに適用した一実施例を示すものであって、図5に
示す IV− IV線断面図である。
【図5】本発明の電磁弁をインナカム式分配型燃料噴射
ポンプに適用した一実施例を示す断面図である。
【図6】従来技術による電磁弁を示す断面図である.
【符号の説明】
1 駆動軸 4 ポンプハウジング 10 燃料噴射ポンプ(分配型燃料噴射ポンプ) 12 シリンダ 13 分配ロータ 14 燃料ギャラリ(低圧流体室) 20 プランジャ 21 燃料加圧室 44 ステータ(ソレノイド) 46 コイル(ソレノイド) 49 アーマチャ(アーマチャ部) 51 ソレノイド部 53 ソレノイドハウジング 58 バルブボディ 59 ニードル弁(弁部材) 60 プッシュロッド(アーマチャ部) 62 アーマチャ室 71 高圧燃料室(高圧流体室) 73 リターンスプリング 80 プレッシャピンガイド(ストッパ部) 81 ダンパ室 82 コイルスプリング(付勢手段) 85 孔部 90 プレッシャピン(ピストン部材) 91 スリット(切欠部) 92 鍔部 93 環状溝(溝部) 94 当接部(アーマチャ部) 100 電磁スピル弁(溢流弁)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧流体室と低圧流体室とを連通する流
    体通路を開閉する弁部材と、 通電することにより電磁力を発生するソレノイドと、 前記ソレノイドの電磁力が印加されることにより前記弁
    部材を変位させるアーマチャ部と、 前記アーマチャ部が当接することにより前記アーマチャ
    部の可動域を規制するストッパ部を有し、前記アーマチ
    ャ部が前記ストッパ部に当接する直前の前記アーマチャ
    部の作動速度を低下させるダンパ手段と、 を備えることを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記ダンパ手段は、前記ストッパ部に形
    成される孔部と、前記孔部の内部と外部とを連通可能な
    通路とを有し、前記通路を断続することにより前記アー
    マチャ部の作動速度を変化させることを特徴とする請求
    項1記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記ダンパ手段は、前記アーマチャ部と
    連動して前記孔部を摺動するピストン部材と、前記孔部
    に収容されて前記ピストン部材を前記アーマチャ部側に
    付勢する付勢手段とを備えることを特徴とする請求項2
    記載の電磁弁。
  4. 【請求項4】 前記通路は、前記ピストン部材の外周壁
    に設けられた切欠部および溝部と前記孔部の内壁とで形
    成される隙間であることを特徴とする請求項2または3
    記載の電磁弁。
  5. 【請求項5】 内燃機関のインジェクタに供給する高圧
    燃料を溢流させる溢流弁として用いることを特徴とする
    請求項1から4のいずれか一項記載の電磁弁。
JP9226738A 1997-08-22 1997-08-22 電磁弁 Pending JPH1162761A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11293564B2 (en) 2020-06-05 2022-04-05 Automatic Switch Company Valve silencing choke

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