JPH1162581A - エンジンのファン取付構造 - Google Patents

エンジンのファン取付構造

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JPH1162581A
JPH1162581A JP21517797A JP21517797A JPH1162581A JP H1162581 A JPH1162581 A JP H1162581A JP 21517797 A JP21517797 A JP 21517797A JP 21517797 A JP21517797 A JP 21517797A JP H1162581 A JPH1162581 A JP H1162581A
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pulley
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cooling fan
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進 沼尻
Nobusuke Mochizuki
伸祐 望月
Akira Matsumoto
章 松本
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト増やスペース確保の点で問題を生じる
ことなく、エンジン補機及び冷却ファンの騒音を確実に
低減することにある。 【解決手段】 エンジン10の駆動力をエンジン補機に
伝達するシャフト17と、シャフト17の一端に配設さ
れるプーリ32,33と、これらプーリとシャフト17
との間に介装され、プーリ32,33をシャフト17に
対し所定回転角θ内で相対変位可能に結合する振動減衰
部材34と、プーリ32,33に取付けられた冷却用フ
ァン36とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却水の
循環するラジエータやエンジン本体の回りのエンジン補
機に冷却風を与えるファン、特に、エンジンのクランク
シャフトの回転力を受けてファンが回転駆動するように
したエンジンのファン取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの駆動力はクランクシャフトに
より外部に伝達され、特に、エンジン補機にはクランク
シャフトの端部の回転が直接或いは回転伝達系を介し伝
達される。このクランクシャフトは駆動時にねじり振
動、スラスト振動、クランクシャフト振れ回りを生じる
慣性偶力等を発生する場合がある。そこで、クランクシ
ャフトにはこのねじり振動低減のためのダンバ装置や、
クランクシャフト振れ回りを生じる慣性偶力低減のため
のバランサ装置が装着されることがある。しかも、この
ようなクランクシャフトが駆動時に生じる捻じり振動等
は直接補機等に伝わり、或いは回転伝達系を介し連結さ
れた補機等に伝わることにより、補機等が起振されて騒
音を発生することがある。
【0003】そこで、エンジンの補機駆動系として、例
えば、図8に示すように、エンジン1のクランクシャフ
ト2の前端部にプーリボス3を直結し、このプーリボス
に天然ゴム等の環状弾性体4を介しプーリ5を圧入した
ものが知られている。このプーリ5には図示しないベル
トが巻き掛けされ、同ベルトにより図示しないエンジン
補機が駆動されており、ここでの環状弾性体4及びプー
リ5が補機駆動系を成している。しかも、この環状弾性
体4及びプーリ5はクランクシャフト2のねじり振動低
減のためのダンパ装置としても、エンジン補機に向かう
振動を減衰するための騒音低減装置としても機能する。
【0004】ここで、エンジン補機の一つである冷却フ
ァン6は、プーリボス3の前端にファンカップリング7
を介し直結され、これにより図示しないラジエータ内を
循環するエンジン冷却水の冷却を行なえるようにしてい
る。なお、このようなエンジンのファン取付構造の一例
が実開昭57−134442号公報に開示されている。
更に、図示しないエンジンのクランクシャフトと冷却
ファンとを図示しない粘性カップリングを介し連結し、
これにより、高回転域での冷却ファンの無駄な回転を抑
えるようにしたエンジンのファン取付構造が知られてお
り、この場合、粘性カップリングによりクランクシャフ
トより冷却ファン側に向かう捻じり振動等が減衰され、
同粘性カップリングが騒音低減装置としても機能するこ
ととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示した
エンジンの補機駆動系が騒音低減装置として機能する場
合において、プーリ5側に連結されるエンジン補機では
問題ないが、プーリボス3にファンカップリング7を介
し直結された冷却ファン76では、クランクシャフト2
の捻じり振動等が直接冷却ファン6に伝わり、同部やフ
ァンカップリング7などが発音部となって騒音を発生す
る場合があり、問題となっている。更に、上述の粘性カ
ップリングを介してクランクシャフトと冷却ファンを連
結した場合、この粘性カップリングの内部構造にもよる
が、このカップリング自体が発音部となって騒音を発生
する場合があり、問題となっている。
【0006】ここで、プーリ5側のエンジン補機と冷却
ファン6との両方に騒音低減装置を装着するには、上述
の環状弾性体4及び図示しない粘性カップリングを共に
使用する必要があり、コスト低減を図る上で問題があ
り、しかも、クランク軸方向の取付け用スペースを大き
く必要とすることとなり、エンジンの搭載スペースが厳
しく制限される場合には問題を生じ易い。本発明の目的
は、コスト増やスペース確保の点で問題を生じることな
く、エンジン補機及び冷却ファンの騒音を確実に低減で
きるエンジンのファン取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明によれば、エンジンの駆動力をエンジン補機に伝達す
るシャフトの一端にプーリを配設し、このプーリとシャ
フトとの間に、プーリをシャフトに対し所定回転角内で
相対変位可能に結合する振動減衰部材を介装し、プーリ
に冷却用ファンを取付けたので、シャフト側からの回転
力は振動減衰部材、プーリを介し冷却用ファンやその他
のエンジン補機に伝達される。ここでシャフト側からプ
ーリ側に向かう振動は振動減衰部材により減衰され、プ
ーリを介し冷却用ファンやその他のエンジン補機側に伝
達されることを規制できる。このため、冷却用ファンや
その他のエンジン補機が発音部となって騒音を発生する
ということを防止できる。特に、プーリに冷却用ファン
を取付けたので、ここでの振動減衰部材は冷却用ファン
とその他のエンジン補機との両者に対し振動減衰機能を
働かすことができ、部品兼用を行なうことが出来、コス
ト低減効果が得られる。しかも、プーリをファン取付け
部材としても兼用するので、クランク軸方向の取付け用
スペースの拡大を防止でき、取付けスペース確保が容易
と成り装置の取付けが容易化される。ここで、望ましく
は、振動減衰部材として弾性部材を用いてもよく、この
場合、低コスト化を図れる。
【0008】請求項2に記載された発明によれば、請求
項1記載のエンジンのファン取付構造において、特に、
上記シャフトはアイドラギヤと一体になって回転し、こ
のアイドラギヤは、エンジンのクランクシャフトに固定
されたクランクシャフトギアから動力を伝達されるよう
にしても良い。この場合、アイドラギヤはクランクシャ
フトに対し、クランクシャフトの捻じり振動を低減して
おり、このアイドラギヤからの捻じり振動は振動減衰部
材で十分に減衰され、冷却用ファンやその他のエンジン
補機側からの騒音の発生を確実に防止でき、しかも、振
動減衰部材の耐久性を向上させることができる。特に、
クランクシャフトギアとアイドラギヤのとの間の噛合い
率を上げるため、はす歯歯車を採用したためスラスト振
動が騒音発生を生じ易いという構成を採る場合でも、従
動側に複数段アイドラギヤを配備しておけば、この部位
を振動が通過する際に捻じり振動を減衰でき、この点で
冷却用ファンやその他のエンジン補機側からの騒音の発
生を低減できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1、図2には本発明の実施形態
例としてのエンジンのファン取付構造を示した。このエ
ンジンのファン取付構造は縦置きされたディーゼルエン
ジンの前端部に装着される。なお、このエンジンのファ
ン取付構造が装備されるエンジンはディーゼルエンジン
に限定されるものではなく、ガソリンエンジン等にも適
用できる。ここで、ディーゼルエンジン(以後単にエン
ジンと記す)10の本体11の本体前壁面12にはクラ
ンクシャフト13の前端のクランクシャフトギヤ14及
びギヤ列である補機駆動系Dが配備され、これらは本体
前壁面12に固定されるタイミングギヤケース15で覆
われ、その前方には補機駆動系Dに駆動される冷却ファ
ン36、及び冷却風が通過するラジエータR(図2参
照)が配備されている。
【0010】図3に示すように、補機駆動系Dはクラン
クシャフト13と一体のクランクシャフトギヤ14と、
同ギヤに噛合する第1アイドラギヤ9と、同アイドラギ
ヤに噛合する第2アイドラギヤ16と、この第2アイド
ラギヤ16と一体であってタイミングギヤケース15内
から前方(図1において左側)へ突出した駆動軸17
と、この駆動軸に取り付けられた補機駆動用回転体18
と、この補機駆動用回転体18に巻き掛けされたVリブ
ドベルト19及びVベルト20と、Vリブドベルト19
で駆動される第1、第2従動プーリ21,22及びアイ
ドラ23と、Vベルト20で駆動される第3従動プーリ
24とを備える。なお、ここでの第1、第2従動プーリ
21,22は冷却水ポンプ用、クーラ用コンプレッサ用
であり、第3従動プーリ24はオルタネータ用である。
【0011】クランクシャフト13(図2参照)の端部
に固定されたクランクシャフトギヤ14、第1アイドラ
ギヤ9及び第2アイドラギヤ16は相互の噛合い率を高
め、静粛性を確保するため、はす歯歯車として形成され
る。ここで、第2アイドラギヤ16はタイミングギヤケ
ース15内で本体前壁面12に回動自在に支持された図
示しない動弁系駆動ギヤにも噛み合っている。図1に示
すように、第2アイドラギヤ16は本体前壁面12に対
し垂直に突き出した駆動軸17と一体形成される。この
駆動軸17の第2アイドラギヤ16側端は本体前壁面1
2に固定された支軸25及びブッシュ26を介し本体前
壁面12に回動自在に支持され、本体前壁面3から離れ
た位置は本体前壁面12にボルト等で固定されたシャフ
トケース27に対してブッシュ28を介し回動自在に支
持される。
【0012】ここで、シャフトケース27はその側壁部
位に開口271を複数形成され、この開口271を通し
て、第2アイドラギヤ16と、図示しない動弁系駆動ギ
ヤとが噛み合い回転出来るように構成されている。駆動
軸17にはブッシュ26,28に給油する給油路29が
形成され、同給油路の端部は本体11側のオイル通路3
0に連通している。駆動軸17には補機駆動用回転体1
8が配備される。この補機駆動用回転体18は、駆動軸
17に固着されるハブ31と、同ハブに外嵌される第1
第2プーリ32,33と、これら両プーリをハブ31に
対し連結する振動減衰部材としての円筒状弾性部材34
とを備える。なお、第1プーリ32はVリブドベルト1
9を巻き掛けし、第2プーリ33はVベルト20を巻き
掛けする。
【0013】ハブ31は駆動軸17の先端部にスプライ
ン嵌合され、ボルト35の締付により一体的結合され
る。なお。ハブ31の一端部は小径化され、同部位にタ
イミングギヤケース15のボス部151が対設され、こ
のボス部151に支持されたシール部材41によりハブ
31とボスとの間の環状隙間がシールされる。なお、シ
ール部材41はアキジャルシールであっても良く、その
場合アキジャルシールのリップrが駆動軸17に固定さ
れた円板43の外側面と摺動することとなる。
【0014】第1第2プーリ32,33は軸方向Xにお
いて同心的に重ねられ、しかも、第2プーリ33の前面
には冷却ファン36が取り付けられる。即ち、冷却ファ
ン36の回転軸37の基端にはフランジ371が形成さ
れ、このフランジ371が第2プーリ33の前面に環状
のスペーサ39を介しボルト38により締付固定され
る。この際、ボルト38はフランジ371、スペーサ3
9及び第1第2プーリ32,33を一体化するように締
付できる。スペーサ39及び第1第2プーリ32,33
は、前以て適宜の結合手段で一体化されており、その上
でこれらの中央穴の内周壁に合成ゴムから成る円筒状弾
性部材34が焼き付けられる。なお、この際、円筒状弾
性部材34の内周壁には金属スリーブ40が同時に焼き
付けられ、この金属スリーブ40はハブ31の外周面に
圧入により一体的に結合される。このように、円筒状弾
性部材34はハブ31の外周側に第1第2プーリ32,
33及び粘性カップリング42を含む冷却ファン36側
を嵌合でき、特に、円筒状弾性部材34の弾性変位によ
り、ハブ31に対して第1第2プーリ32,33及び冷
却ファン36側を所定回転角内で相対変位可能に連結で
きることよりダンパ機能を発揮出来、しかも両者間で伝
達される振動を減衰させる騒音低減機能をも発揮出来
る。更に、円筒状弾性部材34は低コスト化を図る上で
も有効である。
【0015】第1第2プーリ32,33と一体の回転軸
37の先端には、エンジン高回転時の冷却ファン36の
回転を抑え、エネルギロスを防止するための粘性カップ
リング42が配備される。同粘性カップリングは周知の
構成を採り、そのケーシング421の外周壁には樹脂製
の冷却ファン36(2点鎖線で概略を示した)が外嵌さ
れ、互いに一体結合されている。図1のエンジン10の
駆動時にクランクシャフト13が駆動すると、クランク
シャフトギヤ14に連動し補機駆動系Dが駆動する。
【0016】この時、クランクシャフト13の捻じり振
動は、クランクシャフトギヤ14、第1第2アイドラギ
ヤ15,16、駆動軸17を経て、弾性体としての円筒
状弾性部材34及び慣性体としての第1第2プーリ3
2,33、粘性カップリング42及び冷却ファン36に
伝わり、この際、ここでの弾性体は駆動軸17に対する
ここでの慣性体の所定回転角内での相対変位を許容する
ことより、これらがダンパ機能を発揮し、クランクシャ
フト13の捻じり振動を減衰させる。しかも、クランク
シャフト13からの捻じり振動やスラスト方向の振動が
含む騒音エネルギは、クランクシャフトギヤ14、第1
第2アイドラギヤ15,16を通過する際に一部が減衰
され、更に、駆動軸17を経て第1第2プーリ32,3
3、粘性カップリング42及び冷却ファン36に向かう
際に騒音減衰機能を発揮する円筒状弾性部材34で十分
減衰される。
【0017】更に、第1第2プーリ32,33にVリブ
ドベルト19及びVベルト20を介して連結されている
図示しない水ポンプ、クーラ用コンプレッサ、オルタネ
ータ、或いは粘性カップリング42、冷却ファン36に
は、振動エネルギはほとんど伝達されず、これらの補機
が発音部となり、騒音を発生することを防止できる。更
に、ここでの第1第2プーリ32,33は冷却ファン3
6の取付け部材としても兼用されるので、軸方向Xの取
付けスペースの拡大を防止でき、取付けスペース確保が
容易となる。
【0018】このように円筒状弾性部材34はハブ31
に外嵌される第1第2プーリ32,33と冷却ファン3
6の双方に対し騒音減衰機能を発揮でき、騒音減衰部材
として兼用されることと成り、低コスト化を図れ、しか
も、駆動軸17に対する軸方向Xの取付けスペースの確
保が容易化される。更に、ここでは、クランクシャフト
ギヤ14、第1第2アイドラギヤ15,16は相互の噛
合い率を高め、静粛性を確保するためはす歯歯車として
形成されているため、クランクシャフト13からのスラ
スト振動が伝わり易い。しかし、ここでは、第1第2ア
イドラギヤ15,16が複数段でスラスト振動を減衰さ
せる用機能し、しかも、円筒状弾性部材34でもスラス
ト振動は十分減衰され、スラスト振動による冷却用ファ
ンやその他のエンジン補機側からの騒音の発生を確実に
防止できる。
【0019】図1のエンジンのファン取付構造はクラン
クシャフト13に第1第2アイドラギヤ15,16及び
駆動軸17を介し装着されていたが、これに代えて、図
4に示すように、エンジンのファン取付構造をクランク
シャフト13aに直結するように構成しても良い。この
場合、クランクシャフト13aはその前端にクランクシ
ャフトギヤ14aを固着し、更にその位置より前方(図
4において左側)に延出部131を延出形成し、延出部
131には図1の駆動軸17と同様に、ハブ31、円筒
状弾性部材34、第1第2プーリ32,33、粘性カッ
プリング42及び冷却ファン36を取り付ける。なお、
その他の構成は図1のファン取付構造と同様のため、重
複説明を略す。
【0020】この場合、クランクシャフト13aにダン
パ装置の弾性体を成す円筒状弾性部材34と、慣性体を
成す第1第2プーリ32,33及び冷却ファン36が直
接装着され、クランクシャフト13aの捻じり振動を確
実に減衰し、低減出来、同部の円筒状弾性部材34が振
動低減機能を発揮し、クランクシャフト13aから第1
第2プーリ32,33、粘性カップリング42及び冷却
ファン36に向かう捻じり振動やスラスト振動を減衰さ
せ、これら補機側が発音部と成って騒音を発生させるこ
とを低減できる。特に、この場合、装置の簡略化を図れ
る。
【0021】図1のエンジンのファン取付構造での駆動
軸17は、シャフトケース27に対してブッシュ28を
介し回動自在に支持され、しかも、円筒状弾性部材34
は駆動軸17側のハブ31と第1第2プーリ32,33
及び冷却ファン36を結合していたが、図5に示すよう
な簡略構成を採ることも出来る、この場合、駆動軸17
bを前後2つのボールベアリング44を介しタイミング
ギヤケース15に回動自在に支持する。更に、駆動軸1
7bの前端部にハブ31bをボルト止めし、ハブ31b
とその外周側の第1プーリ32bとを合成ゴムからなる
所定幅の円筒状弾性部材34bを介し加硫接着し、これ
らを1部品化しておく。第1プーリ32bにはVリブド
ベルト19bが巻き掛けされ、その前側壁には冷却ファ
ン36bのボス361がボルト止めされる。なお、その
他の構成は図1のファン取付構造と同様のため、重複説
明を略す。
【0022】この場合も、弾性体を成す円筒状弾性部材
34bと、慣性体を成す第1プーリ32b及び冷却ファ
ン36bがダンパ機能を発揮し、クランクシャフト13
の捻じり振動を確実に減衰出来る。更に、円筒状弾性部
材34bが振動低減機能を発揮し、クランクシャフト1
3から第1プーリ32b及び冷却ファン36bに向かう
捻じり振動やスラスト振動に含まれる騒音成分を減衰さ
せ、これら補機側が発音部と成って騒音を発生させるこ
とを低減できる。ここではハブ31bと第1プーリ32
bと円筒状弾性部材34bとを容易に1部品化でき、装
置の簡略化及び低コスト化を図れ、軸方向Xの取付けス
ペースも比較的小さくて済み、エンジンの搭載スペース
が厳しく制限される場合には、図5のエンジンのファン
取付構造は特に有効である。
【0023】図1、図5等に示したエンジンのファン取
付構造での振動減衰部材は円筒状弾性部材34,34b
として説明したが、これに代えて、図6に示すような振
動減衰部材としての環状部材45を用いてもよい。ここ
で第2アイドラ16と一体の駆動軸17cは前後2つの
ボールベアリング44を介しタイミングギヤケース15
に回動自在に支持される。更に、駆動軸17cの前端部
に振動減衰部材としての環状部材45を介しその外周側
に第1プーリ32cが外嵌される。環状部材45は互い
に並設されるビスカスカップリング46及び回転角規制
手段47とで構成される。ビスカスカップリング46は
駆動軸17cと第1プーリ32cとの双方に一体的に支
持されるリング部材461,462と、これらに一体的
に支持された摩擦板m,nと、これら双方の互いに対接
される摩擦板m,nの隙間に充填されるシリコンオイル
とからなる。これらは相対回転可能にトルク伝達を行な
うことが出来る。
【0024】回転角規制手段47は、図7に示すよう
に、駆動軸17cより第1プーリ32cの内周壁側に突
き出す2本のピン48と、これらのピンが遊嵌すると共
に所定回転角θ以上の回転を阻止する第1プーリ32c
側の湾曲長穴49とで構成される。なお、符号50は第
1プーリ32c内に配備された環状部材45を覆う蓋部
材を示す。ここで、その他の構成は図1のファン取付構
造と同様のため、重複説明を略す。
【0025】この場合、クランクシャフト13側より回
転力が駆動軸17cに伝わると、ビスカスカップリング
46および回転角規制手段47が駆動軸17と第1プー
リ32c側との間の相対回転を最大回転角θの範囲で許
容しつつ回転を第1プーリ32c側に伝達できる。しか
も、第1プーリ32c及び冷却ファン36cが慣性体と
なり、駆動軸17と第1プーリ32c側との間の相対変
位が所定回転角θ内で、所定トルク以上で可能なため、
ここでの環状部材45が弾性体と同様に働き、クランク
シャフト側の捻じり振動を確実に減衰出来、ダンパ機能
を発揮できる。更に、ここでの環状部材45は駆動軸1
7と第1プーリ32c側との間の相対変位が所定回転角
θ内で可能なため、駆動軸17から第1プーリ32c及
び冷却ファン36cに向かう捻じり振動を減衰させるこ
ととなり、補機側が発音部と成って騒音を発生させるこ
とを防止できる。
【0026】上述のところにおいて、図5、図7の冷却
ファン36b,36cには図1あるいは図4のような粘
性カップリング42は装着されていないが、図5、図7
のファン構造に同様の粘性カップリングを装着しても良
い。この場合でも、図1、図5の各エンジンのファン取
付構造と同様、円筒状弾性部材34bあるいは、ビスカ
スカップリング46は粘性カップリングに向かう捻じり
振動やスラスト振動に含まれる騒音成分を減衰させるこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、シャフト側からの振動は振動減衰部材により減
衰され、プーリを介し冷却用ファンやその他のエンジン
補機に伝達されることを規制できるので、冷却用ファン
やその他のエンジン補機側が発音部となって騒音を発生
するということを防止できる。特に、その他のエンジン
補機側に回転を伝達するプーリに冷却用ファンを取付け
たので、ここでの振動減衰部材は冷却用ファンとその他
のエンジン補機側との両者に対し振動減衰機能を働かす
ことができ、部品兼用を行なうことが出来、この点でコ
スト低減効果が得られ、しかも、プーリをファン取付け
部材としても兼用しているので、クランク軸方向の取付
け用スペースの拡大を防止でき、取付けスペース確保が
容易と成り装置の取付けが容易化される。
【0028】請求項2の発明によれば、特に、シャフト
はアイドラギヤ及びクランクシャフトギアを介しクラン
クシャフトに連結されるので、クランクシャフトの捻じ
り振動がアイドラギヤ側でも減衰され、冷却用ファンや
その他のエンジン補機側からの騒音の発生を確実に防止
でき、しかも、振動減衰部材の耐久性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用されたエンジンのファン取付構造
を装備するエンジンの前部断面である。
【図2】図1のエンジンのファン取付構造を装備したエ
ンジンの要部切欠側断面図である。
【図3】図1のエンジンのファン取付構造が装着される
エンジンの補機駆動系の概略配置図である。
【図4】図1のエンジンのファン取付構造の変形例とし
てのエンジンのファン取付構造の要部拡大断面図であ
る。
【図5】図1のエンジンのファン取付構造の他の実施形
態例としてのエンジンのファン取付構造の要部切欠断面
図である。
【図6】図1のエンジンのファン取付構造の他の実施形
態例としてのエンジンのファン取付構造の要部切欠断面
図である。
【図7】図6のS−S線断面図である。
【図8】従来のエンジンのファン取付構造を備えたエン
ジンの要部切欠断面図である。
【符号の説明】
10 エンジン 13 クランクシャフト 15 第1アイドラギヤ 16 第2アイドラギヤ 17 シャフト 19 Vリブドベルト 20 Vベルト 31 ハブ 32 第1プーリ 33 第2プーリ 34 円筒状弾性部材 36 冷却ファン 45 振動減衰機能付き環状部材 θ 回転角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/126 F16F 15/12 L F16H 55/36 K (72)発明者 尾口 幸司 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの駆動力をエンジン補機に伝達す
    るシャフトと、 上記シャフトの一端に配設されるプーリと、 上記プーリと上記シャフトとの間に介装され、上記プー
    リを上記シャフトに対し所定回転角内で相対変位可能に
    結合する振動減衰部材と、 上記プーリに取付けられた冷却用ファンとを具備するこ
    とを特徴とするエンジンのファン取付構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエンジンのファン取付構造
    において、 上記シャフトは、上記エンジンのクランクシャフトに固
    定されたクランクシャフトギヤから動力を伝達されるア
    イドラギヤと一体になって回転することを特徴とするエ
    ンジンのファン取付構造。
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