JPH1162525A - 内燃機関用バルブ及びその製造方法 - Google Patents
内燃機関用バルブ及びその製造方法Info
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- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
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- F01L3/02—Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
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Abstract
アルミニウム製の内燃機関用バルブ及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 アルミニウム合金製の吸気バルブ10の
弁フェース部12の表層部12aを、熱硬化層とすると
ともに、その下層部12bをTi、Ni、Cr、Ni、
Cu、Mn、Fe、Co等の強化元素か、又はこれらの
強化元素を2種以上、混合した合金層としている。
Description
で形成された内燃機関用バルブ及びその製造方法に関す
る。
は、マルテンサイト又はオーステナイト系の耐熱鋼が一
般に使用されている。また、近年においては、比較的熱
負荷の小さい吸気バルブを、アルミニウム合金により形
成する試みもなされている。
機械的強度が高く、耐久性、信頼性に優れている反面、
慣性質量が大きく、かつ熱伝導性も悪いという問題があ
る。
は、軽量であるため、動弁系の慣性質量の低減が図ら
れ、エンジン性能を向上させうるとともに、熱伝導性に
も優れ、シリンダヘッドへの放熱性が高く、エンジンの
冷却性能の向上をもたらすという利点がある。しかし、
アルミニウム合金は、機械的強度が小さいために、特
に、弁フェース部の耐摩耗性が劣り、耐久性や信頼性に
欠けるという問題がある。
ので、アルミニウム合金製の吸気バルブの強度の向上を
図ることができ、特に、弁フェース部の機械的強度を向
上させることのできる内燃機関用バルブ及びその製造方
法を提供することを目的としている。
題は、次のようにして解決される。 (1)軸部の一端に傘部が設けられ、アルミニウムまたは
アルミニウムを主成分とする合金により形成された内燃
機関用バルブにおいて、前記傘部に形成された弁フェー
ス部を強化元素を含む合金層としたことを特徴とする。
ニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金により形
成された内燃機関用バルブにおいて、前記傘部に形成さ
れた弁フェース部の表層部を熱硬化層とするとともに、
その下層部を強化元素を含む合金層としたことを特徴と
する。
元素は、Ti、Cr、Ni、Cu、Mn、Fe、Coのいずれ
か1種であるか、又は2種以上の混合物であることを特
徴とする。
成分とする合金により形成された内燃機関用バルブの傘
部のフェース部に強化元素を供給し、この強化元素を、
高密度エネルギ加熱手段によって溶融させて前記フェー
ス部を合金化することを特徴とする。
i、Cr、Ni、Cu、Mn、Fe、Coのいずれか1種であ
るか、又は2種以上の混合物であることを特徴とする。
化されたフェース部をさらにT6処理することを特徴と
する。
ェース部の最表層部を高密度溶融手段によって再び溶融
させて熱硬化層を形成することを特徴とする。
ルブ及びその製造方法の実施の形態を添付図面を参照し
ながら説明する。
のうち、吸気バルブの傘部のフェース部付近の断面を示
している。同図に示す吸気バルブ(10)は、アルミニウム
合金、例えば、Al−Si系、Al−Si−Cu系の材
料により形成され、軸部(10a)の下端部には、傘部(10
b)が設けられている。
てテーパ状に形成された弁フェース部(12)は、表層部(1
2a)が熱硬化層になっており、さらにその下層部(12b)
がTi、Cr、Ni、Cu、Mn、Fe、Co等の強化元素
か、又はこれらの強化元素を2種以上、混合した合金層
となっている。この結果、表層部(12a)は、300Hv
以上の硬度が得られている。また、合金層は、250〜
300Hvの硬度となっており、母材であるアルミニウ
ムの硬度である120〜150Hvを大幅に上回ってい
る。
ミニウム母材と強化元素との金属間化合物も含まれ、こ
れにより、下層部(12b)の機械的強度は向上し、アルミ
ニウム合金製の吸気バルブの実用化への可能性が高くな
る。なお、熱硬化層及び合金層の形成の仕方について
は、後述する。
吸気バルブの動作及び使用態様について説明する。
本実施形態の吸気バルブ(10)を示している。同図に示す
ように、吸気バルブ(10)は、その軸部(10a)をシリンダ
ヘッド(14)のバルブガイド(16)に沿って上下に摺動可能
に貫通して保持されている。吸気バルブ(10)の弁フェー
ス部(12)は、吸気ポート(18)の下端のバルブシート(20)
のシート部(20a)と当接して、吸入行程以外は、吸気ポ
ート(18)を閉じている。
との当接によって大きな衝撃力が加わるが、前述したよ
うに、表層部(12a)を硬化層とし、さらに下層部(12b)
を合金層としているので、衝撃に対する耐久性は、大幅
に向上している。
は、スプリングリテーナ(22)が、1対のコッタ(図示せ
ず)を介して止着されている。スプリングリテーナ(22)
とシリンダヘッド(14)の上面との間には、バルブスプリ
ング(24)が縮設され、吸気バルブ(10)を上向きに付勢し
ている。
ムにより上下に揺動するロッカーアーム(26)が配置さ
れ、ロッカーアーム(26)の先端に螺着されたアジャスタ
ボルト(28)の下端が、吸気バルブ(10)の上端を押圧する
ことによって、吸気バルブ(10)の開弁動作が行われる。
造方法について説明する。
(10)に、熱硬化層、合金層を形成する場合の各行程にお
ける弁フェースの状態を示している。まず、弁フェース
部(12)の表面に、Ti、Cr、Ni、Cu、Mn、Fe、Co
等の強化元素の粉体を付着させて、YAGレーザ、CO
2レーザ、電子ビーム等の高密度エネルギ加熱手段によ
って加熱する。そうすると、図3に示すように、弁フェ
ース部(10)の最表層部(12a)に合金層及び金属間化合物
が形成され、250〜300Hvの硬度が得られる。
YAGレーザが好適であるが、CO 2レーザの場合は、
母材のアルミニウムの反射率が高いために、やや効率が
低下する。このため、予め、弁フェース部(10)の表面を
酸性又はアルカリ性の物質によって腐食させて梨地の状
態にして、熱エネルギの吸収を促進させるようにしてお
く。
a)の下層部(11b)に、硬度の低い焼きなまされた熱影
響部ができ、バルブ(10)の動作時に座屈を起こす可能性
がある。このため、さらに弁フェース部(10)に対してJ
ISに定めるT6処理を行って下層部(11b)の硬度を回
復させておく。なお、このT6処理によって合金層の硬
度は、約200Hvまで一旦、低下する。一方、母材で
あるアルミニウムは、T6処理によって、120Hvか
ら150Hvまで、硬度が上昇する。
時間加熱後、水焼入れで急冷し、その後100〜200
℃で数時間加熱する熱処理のことをいう。
加熱手段によって、弁フェース部(10)を再び加熱して表
層を再溶融させ、熱硬化層を弁フェース部(10)の最表層
部(11c)に形成する。これにより、弁フェース部(10)の
最表層部(11c)の硬度は、250〜300Hvに上昇す
る。この結果、弁フェース部(10)は、表層部(11a)に形
成された合金層とあいまって機械的強度が大幅に向上
し、吸気バルブ(10)の耐久性、信頼性が高まる。
ば、吸気弁(10)の動作時に、バルブシートと当接して応
力が集中する弁フェース部(10)の機械的強度、耐摩耗性
を大幅に高めることができるので、内燃機関のバルブの
母材としてアルミニウムを使用することが可能となる。
これにより、動弁系の慣性質量を軽くすることができ、
エンジンの高出力化、低燃費化に対応することが可能と
なる。
加熱手段として、レーザ等を使用しているが、効率的な
加熱が可能であれば、これに限らず、プラズマアーク
等、どのような加熱手段を用いてもよい。
スを合金層とするか、或いは、表層部を硬化層、さらに
その下層部を合金層としているので、衝撃に対する耐久
性が大幅に向上し、アルミニウムを母材とするバルブの
機械的強度を向上させることができる。
ムを母材とする内燃機関のバルブの弁フェース部の硬度
及び強度を大幅に向上させることができる。これによ
り、従来の耐熱鋼の吸気バルブをアルミニウム製の吸気
バルブへ変更することができるので、動弁系の慣性質量
の低減を図ることができ、エンジン性能の向上に寄与す
る。
傘部のフェース部付近を切り欠いた一部断面図である。
適用された吸気側の動弁機構の中央縦断面正面図であ
る。
製造方法によって製造される吸気バルブのフェース部付
近の一部拡大断面図で、製造工程の一部を示している。
大断面図で、製造工程の一部を示している。
Claims (7)
- 【請求項1】 軸部の一端に傘部が設けられ、アルミニ
ウムまたはアルミニウムを主成分とする合金により形成
された内燃機関用バルブにおいて、 前記傘部に形成された弁フェース部を強化元素を含む合
金層としたことを特徴とする内燃機関用バルブ。 - 【請求項2】 軸部の一端に傘部が設けられ、アルミニ
ウムまたはアルミニウムを主成分とする合金により形成
された内燃機関用バルブにおいて、 前記傘部に形成された弁フェース部の表層部を熱硬化層
とするとともに、その下層部を強化元素を含む合金層と
したことを特徴とする内燃機関用バルブ。 - 【請求項3】 強化元素は、Ti、Cr、Ni、Cu、M
n、Fe、Coのいずれか1種であるか、又は2種以上の
混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
内燃機関用バルブ。 - 【請求項4】 アルミニウムまたはアルミニウムを主成
分とする合金により形成された内燃機関用バルブの傘部
のフェース部に強化元素を供給し、この強化元素を、高
密度エネルギ加熱手段によって溶融させて前記フェース
部を合金化することを特徴とする内燃機関用バルブの製
造方法。 - 【請求項5】 強化元素は、Ti、Cr、Ni、Cu、M
n、Fe、Coのいずれか1種であるか、又は2種以上の
混合物であることを特徴とする請求項4記載の内燃機関
用バルブの製造方法。 - 【請求項6】 合金化されたフェース部をさらにT6処
理することを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機
関用バルブの製造方法。 - 【請求項7】 T6処理後のフェース部の最表層部を高
密度溶融手段によって再び溶融させて熱硬化層を形成す
ることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関用バルブ
の製造方法。
Priority Applications (4)
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JP9213110A JPH1162525A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 内燃機関用バルブ及びその製造方法 |
Publications (1)
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JPH1162525A true JPH1162525A (ja) | 1999-03-05 |
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EP (1) | EP0896130B1 (ja) |
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DE (1) | DE69810211T2 (ja) |
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- 1998-08-04 DE DE69810211T patent/DE69810211T2/de not_active Expired - Fee Related
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- 1998-08-07 US US09/131,264 patent/US6073912A/en not_active Expired - Fee Related
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