JPH1161623A - 複合不織布及びその製造方法 - Google Patents

複合不織布及びその製造方法

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JPH1161623A
JPH1161623A JP9228398A JP22839897A JPH1161623A JP H1161623 A JPH1161623 A JP H1161623A JP 9228398 A JP9228398 A JP 9228398A JP 22839897 A JP22839897 A JP 22839897A JP H1161623 A JPH1161623 A JP H1161623A
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paper sheet
sheet
woven fabric
fibers
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Izumi Tashiro
和泉 田代
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い消臭性能と消臭持続性能を有しながら優れ
た空気濾過性能を有する各種エアフィルターに好適に用
いられる複合不織布及びその製造方法を提供する。 【構成】平均繊維径8〜30μmの連続フィラメントか
らなるスパンボンド不織布と、木材パルプを湿式抄紙後
乾燥して得られる紙シートを積層し、紙シート側から高
圧水ジェット流を施すことにより、スパンボンド不織布
の連続フィラメントと紙シートのパルプ繊維を相互に交
絡させる。次いで、この交絡シートにカチオン系消臭剤
を付着させる。その後、この交絡シートの紙シート側
に、熱可塑性樹脂を細孔を通じて吐出し、高温、高速ガ
スでその平均繊維径が0.5〜6.0μmの範囲になる
よう微細化した繊維を吹き付けて、複合不織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は各種エアフィルタ
ーに好適に用いられる消臭性能を有する複合不織布及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年の生活形態の変化あるいは清潔志
向の高まりから、消臭製品に対する関心は非常に高く、
様々なタイプの室内用消臭剤、芳香剤が市販されてい
る。
【0003】一方、オフィスビル、家庭等の各場面にお
ける空気環境向上のため、あるいは半導体工場等のクリ
ーンルーム等用として、様々なタイプのエアフィルター
が使用されている。これまで、活性炭や植物抽出物を利
用してこれらのエアフィルターに消臭性能を付与するこ
とが試みられているが、高い消臭性能および消臭持続性
能に欠けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 したがって本発明の
目的は、高い消臭性能と消臭持続性能を有しながら優れ
た空気濾過性能を有する複合不織布及びその製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明者は、高い消臭
性能と消臭持続性能を有しながら優れた空気濾過性能を
有する不織布について鋭意研究した結果、高い強度と形
態保持性に優れるスパンボンド不織布と紙シートを重ね
て、高圧水ジェット流によりスパンボンド不織布のフィ
ラメントと紙シートのパルプ繊維を相互に交絡させた
後、得られたシートにカチオン系消臭剤を付与させ、そ
の後紙シート側に熱可塑性樹脂を細孔を通じて吐出し、
高温、高速ガスで微細化した繊維を吹き付けて得られる
複合不織布は、紙シートのパルプ繊維へのカチオン系消
臭剤の吸着が強いため、少ない量で高い消臭性能と消臭
持続性を付与することができ、表面に設けられた微細繊
維層が優れた空気濾過性能を発現することを見出し本発
明を完成するに至った。
【0006】本発明は、熱可塑性樹脂の連続フィラメン
トからなるスパンボンド不織布と木材パルプを湿式抄紙
後乾燥して得られる紙シートを積層後、高圧水ジェット
流を施すことにより、スパンボンド不織布の連続フィラ
メントと紙シートのパルプ繊維を相互に交絡させた後、
該複合不織布の紙シート側に熱可塑性樹脂を細孔を通じ
て吐出し、高温、高速ガスで微細化した繊維を吹き付け
て得られる複合不織布であって、該紙シートにはカチオ
ン系消臭剤が付与されていることを特徴とする消臭性能
を有する複合不織布及びその製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】 まず、本発明においては熱可塑
性樹脂の連続フィラメントからなるスパンボンド不織布
を準備する。熱可塑性樹脂は、公知の樹脂をそのまま使
用することができ、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル酸
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を挙げることが
でき、これらの中から適宜選択して用いられる。又、熱
可塑性樹脂には必要に応じて、潤滑剤、顔料、難燃剤、
抗菌剤等を添加して用いてもよい。
【0008】本発明に用いられるスパンボンド不織布
は、押出し紡糸機において熱可塑性樹脂を溶融して押出
し紡糸し、紡出された連続フィラメント群はエジェクタ
ーからの高速エアーで引き取って延伸、開繊し、平均繊
維径8〜30μmの範囲の太さに調整される。連続フィ
ラメントの平均繊維径が8μm未満では、安定した性状
の繊維を製造するのが困難となる。又、連続フィラメン
トの平均繊維径が30μmを越えて大きくなると、繊維
の剛度が高くなり、紙シートと重ねて高圧水ジェット流
を施すとき、紙シートの繊維との交絡が弱くなり、パル
プの脱落が起こりやすくなるため、好ましくない。
【0009】前記の平均繊維径を有する連続フィラメン
ト群は開繊後エンドレスに回転移動している金網のよう
な網製の支持体上に捕集・堆積され、ウェブが形成され
る。次いで前記のウェブは、加熱された凹凸ロールと平
滑ロールの間に導入され、凸部に対応する部分の連続長
繊維フィラメントを加圧溶融させてウェブの表面と裏面
が一体化した融着区域を形成するという、いわゆる熱エ
ンボス装置、高周波接着装置、超音波接着装置等が用い
られる。
【0010】本発明に使用する紙シートは、木材パルプ
を湿式抄紙後乾燥して得られる。紙シートを構成するパ
ルプ繊維としては、針葉樹及び広葉樹木材をクラフト
法、サルファイト法、ソーダ法、ポリサルファイト法等
で蒸解した化学パルプ繊維、又はグランドパルプ繊維、
サーモメカニカル繊維等の機械パルプ繊維を、晒或いは
未晒の状態で、単独で或いは混合して使用することがで
きる。
【0011】この紙シートをスパンボンド不織布の上片
面に積層し、積層体とするが、この際、紙シートとスパ
ンボンド不織布のJIS P 8124に示された方法
で測定した坪量の比が、紙シート/スパンボンド不織布
=1/1〜1/9となるようにするのが好ましい。紙シ
ートとスパンボンド不織布の坪量の比が、1/1を越え
て紙シートの量が多くなると、スパンボンド不織布の連
続フィラメントと十分な交絡ができないパルプ繊維が生
じ、パルプ繊維の脱落を生じやすい。また、紙シートと
スパンボンド不織布の坪量の比が、1/9よりもスパン
ボンド不織布の量が多くなると、得られる複合不織布の
量に対する紙シートの量が相対的に少なくなり、消臭剤
を付与したときの消臭効果が低下する。
【0012】スパンボンド不織布の上に紙シートを積層
した後、紙シートの表面からスパンボンド不織布側に向
けて高圧水ジェット流を施す。この高圧水ジェット流
は、微細な孔径、例えば直径が0.01〜0.3mmの
ノズル孔を通して高い水圧、例えば、20〜180kg
/cm2の圧力で水を噴出して得られるものである。
【0013】この高圧水ジェット流を前記積層体に施す
と、高圧水ジェット流は、まず紙シートに衝突して紙シ
ートをスパンボンド不織布上に密着させ、次いでこの密
着した状態で、紙シートの部分的な破壊が生じ、その部
分の紙シートを構成するパルプ繊維を単離させ、パルプ
繊維に曲げ、拠れ等の変形を起こさせるとともに、パル
プ繊維に運動エネルギーを十分に与え、ランダムな運動
を生じさせる。その結果、これらの複合作用によって、
パルプ繊維とスパンボンド不織布のフィラメントとが絡
み合い、更に、フィラメント同士も交絡することになる
のである。
【0014】スパンボンド不織布の連続フィラメントと
紙シートのパルプ繊維を相互に交絡させてできた交絡シ
ートには、消臭性能を付与するため、カチオン系消臭剤
が付与される。カチオン系消臭剤はパルプ繊維への吸着
が強いため、少ない量で高い消臭性能と消臭持続性を付
与することができるのである。
【0015】本発明に用いられるカチオン系消臭剤とし
ては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が
用いられる。カチオン系消臭剤は、微生物による腐敗を
防止し、臭気の発生を根本的に抑制する働きがある。
【0016】カチオン系消臭剤を前記交絡シートに付与
する方法に格別の制限はないが、カチオン系消臭剤の水
溶液を作製し、過剰量のカチオン系消臭剤水溶液中に該
交絡シートを浸漬後、ロールによって絞って過剰の液を
除去してもよいし、予め計算された量の液をコーターに
よって塗工してもよい。カチオン系消臭剤水溶液を含有
させられたシートは、熱風乾燥機により水分を蒸発させ
る。
【0017】このようにして消臭剤を付与されたスパン
ボンド不織布と紙シートの交絡シートの紙シート面上
に、熱可塑性樹脂を細孔を通じて吐出し、高温、高速ガ
スで微細化した繊維を吹き付ける。極細繊維を形成する
ために使用される熱可塑性樹脂は、スパンボンド不織布
を製造するのに用いられるのと同様の樹脂を使用するこ
とができる。
【0018】極細繊維の製造方法は、従来公知のメルト
ブロー不織布製造方法を利用することが可能である。た
だし、本発明では前記交絡シートの片面に、メルトブロ
ー不織布の製造方法により得られる微細化繊維を、まだ
完全に固化せず、融着性を有する状態で、高温、高速の
空気とともに吹き付ける。ここで、高温、高速の空気は
極細繊維を得る際に通常用いるものを使用すればよい。
この際、前記したように、極細繊維は未だ粘着性を呈し
ていなければならない。
【0019】これにより、極細繊維はその粘着性により
絡合シート中のスパンボンド不織布を構成する連続フィ
ラメントと接着し、極細繊維と絡合シートは接着するの
である。
【0020】極細繊維の平均繊維径は、0.5〜6.0
μmの範囲である。極細繊維の繊維径が0.5μm未満
では、安定した性状の繊維を製造するのが困難となる。
また、極細繊維の繊維径が6.0μmを越えると、繊維
径が大きいために、細かい粒子の捕集性能が低下するた
め、適さない。
【0021】極細繊維層と前記交絡シートのJIS P
8124に示された方法で測定した坪量の比が、極細
繊維層/交絡シート=1/9〜9/1となるようにする
のが好ましい。極細繊維層と交絡シートの坪量の比が、
1/9よりも交絡シートの量が多くなると、細かい粒子
の捕集を行う極細繊維層の量が相対的に減少し、不経済
である。また、極細繊維層と交絡シートの坪量の比が、
9/1を越えて極細繊維層の量が多くなると、得られる
複合不織布の強度が低下してしまう。
【0022】以上のようにして得られた複合不織布は、
スパンボンド不織布が補強剤の役割を果たし、紙シート
に付与されたカチオン系消臭剤が高い消臭性能と消臭持
続性能を有し、極細繊維層が優れた空気濾過性能を発揮
するため、各種エアフィルターとして好適に用いられ
る。
【0023】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論、本発明はこれらによって限定され
るものではない。尚、実施例及び比較例において%とあ
るのは特に断らない限り重量%を示す。
【0024】実施例1 ポリプロピレンからなるスパンボンド不織布を準備し
た。このスパンボンド不織布を構成する連続フィラメン
トの平均繊維径は18μmで、スパンボンド不織布の坪
量は40g/m2であった。このスパンボンド不織布の
上にカナダ標準フリーネスが660mlの針葉樹晒クラ
フトパルプを湿式抄紙後乾燥して得られた紙シートを積
層した。この紙シートの坪量は20g/m2であった。
【0025】この積層体を紙シートが上に位置しスパン
ボンド不織布が下に位置するようにして、プラスチック
糸で形成された移送用支持体上に載置し、この積層体を
25m/分の速度で移送させながら、孔径0.1mmの
ノズル孔が0.6mmの間隔で並んでいる水ジェット流
噴出装置を用いて、50kg/cm2の水圧で高圧水ジ
ェット流を噴出させ、紙シートの表面からスパンボンド
不織布側に貫通するように高圧水ジェット流を施した
後、塩化ベンザルコニウム水溶液中に浸漬し、ついで1
対のゴムロール間を通して所定量に絞った後、120℃
のドライヤーにて乾燥させた。得られた絡合シートへの
塩化ベンザルコニウムの付着量は5.0%であった。
【0026】次いで絡合シートの紙シート側に、ポリプ
ロピレン樹脂を加熱溶融後、直径0.4mmのノズル孔
が幅方向に1mm間隔で設置されているメルトブローノ
ズルを通じて吐出し、捕集距離250mmで、高温、高
速ガスで微細化しながら吹き付けた。この極細繊維の平
均繊維径は5.5μmであった。得られた複合不織布の
坪量は100g/m2であった。
【0027】このようにして得られた複合不織布を次に
示す試験方法で評価した。 (1) 圧力損失 ASTM D−2986−71に示された方法に準じて
測定した。 (2) DOP透過率 ASTM D−2986−71に示された方法に準じて
測定した。 (3) 消臭性能 10cm×10cmの供試試料を3リットル容のテフロ
ン製袋に入れ、これに臭気ガス3リットルを注入後放置
し、袋内の臭気ガス濃度経時変化を北川式ガス検知管で
測定した。尚、使用した臭気ガスの初期濃度は、アンモ
ニアガスの800ppmであり、式(1)により消臭率
(%)を計算で求めた。 消臭率(%)=100(1−A/B) …(1) ただし、A:試料を入れた袋中の臭気ガス濃度(pp
m) B:試料を入れていない袋中の臭気ガス濃度(ppm)
【0028】実施例2 ポリプロピレンからなるスパンボンド不織布を準備し
た。このスパンボンド不織布を構成する連続フィラメン
トの平均繊維径は22μmで、スパンボンド不織布の坪
量は60g/m2であった。このスパンボンド不織布の
上にカナダ標準フリーネスが660mlの針葉樹晒クラ
フトパルプを湿式抄紙後乾燥して得られた紙シートを積
層した。この紙シートの坪量は30g/m2であった。
【0029】この積層体を紙シートが上に位置しスパン
ボンド不織布が下に位置するようにして、プラスチック
糸で形成された移送用支持体上に載置し、この積層体を
25m/分の速度で移送させながら、孔径0.1mmの
ノズル孔が0.6mmの間隔で並んでいる水ジェット流
噴出装置を用いて、100kg/cm2の水圧で高圧水
ジェット流を噴出させ、紙シートの表面からスパンボン
ド不織布側に貫通するように高圧水ジェット流を施した
後、塩化ベンザルコニウム水溶液中に浸漬し、ついで1
対のゴムロール間を通して所定量に絞った後、120℃
のドライヤーにて乾燥させた。得られた絡合シートへの
塩化ベンザルコニウムの付着量は3.5%であった。
【0030】次いで絡合シートの紙シート側に、ポリプ
ロピレン樹脂を加熱溶融後、直径0.4mmのノズル孔
が幅方向に1mm間隔で設置されているメルトブローノ
ズルを通じて吐出し、捕集距離250mmで、高温、高
速ガスで微細化しながら吹き付けた。この極細繊維の平
均繊維径は3.9μmであった。得られた複合不織布の
坪量は120g/m2であった。
【0031】実施例3 ポリプロピレンからなるスパンボンド不織布を準備し
た。このスパンボンド不織布を構成する連続フィラメン
トの平均繊維径は25μmで、スパンボンド不織布の坪
量は15g/m2であった。このスパンボンド不織布の
上にカナダ標準フリーネスが660mlの針葉樹晒クラ
フトパルプを湿式抄紙後乾燥して得られた紙シートを積
層した。この紙シートの坪量は15g/m2であった。
【0032】この積層体を紙シートが上に位置しスパン
ボンド不織布が下に位置するようにして、プラスチック
糸で形成された移送用支持体上に載置し、この積層体を
25m/分の速度で移送させながら、孔径0.1mmの
ノズル孔が0.6mmの間隔で並んでいる水ジェット流
噴出装置を用いて、40kg/cm2の水圧で高圧水ジ
ェット流を噴出させ、紙シートの表面からスパンボンド
不織布側に貫通するように高圧水ジェット流を施した
後、塩化ベンザルコニウム水溶液中に浸漬し、ついで1
対のゴムロール間を通して所定量に絞った後、120℃
のドライヤーにて乾燥させた。得られた絡合シートへの
塩化ベンザルコニウムの付着量は5.0%であった。
【0033】次いで絡合シートの紙シート側に、ポリプ
ロピレン樹脂を加熱溶融後、直径0.4mmのノズル孔
が幅方向に1mm間隔で設置されているメルトブローノ
ズルを通じて吐出し、捕集距離250mmで、高温、高
速ガスで微細化しながら吹き付けた。この極細繊維の平
均繊維径は4.2μmであった。得られた複合不織布の
坪量は80g/m2であった。
【0034】比較例1 塩化ベンザルコニウムを含浸しなかったこと以外は実施
例1と同様の方法で複合不織布を製造した。
【0035】比較例2 ポリプロピレンからなるスパンボンド不織布を準備し
た。このスパンボンド不織布を構成する連続フィラメン
トの平均繊維径は18μmで、スパンボンド不織布の坪
量は40g/m2であった。
【0036】このスパンボンド不織布を塩化ベンザルコ
ニウム水溶液中に浸漬し、ついで1対のゴムロール間を
通して所定量に絞った後、120℃のドライヤーにて乾
燥させた。得られた絡合シートへの塩化ベンザルコニウ
ムの付着量は0.3%であった。
【0037】次いでスパンボンド不織布に、ポリプロピ
レン樹脂を加熱溶融後、直径0.4mmのノズル孔が幅
方向に1mm間隔で設置されているメルトブローノズル
を通じて吐出し、捕集距離250mmで、高温、高速ガ
スで微細化しながら吹き付けた。この極細繊維の平均繊
維径は5.5μmであった。得られた複合不織布の坪量
は100g/m2であった。
【0038】比較例3 極細繊維層を設けなかったこと以外は実施例2と同様の
方法で複合不織布を製造した。
【0039】実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた
結果を表1に示した。
【表1】
【0040】表1から明らかなように、本発明の複合不
織布は、圧力損失が小さく、高い捕集効率が得られると
ともに、優れた消臭性能を有する(実施例1〜3)。こ
れに対し、カチオン系消臭剤を付与しないもの(比較例
1)、紙シートを有しないもの(比較例2)は圧力損失
が小さく、高い捕集効率が得られるものの、消臭性能に
劣る。また、極細繊維層を有しないもの(比較例3)
は、圧力損失は小さいものの、捕集効率に劣る。
【0041】
【発明の効果】 本発明は、高い消臭性能と消臭持続性
能を有しながら優れた空気濾過性能を有する複合不織布
及びその製造方法を提供するという効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂の連続フィラメントからな
    るスパンボンド不織布と木材パルプを湿式抄紙後乾燥し
    て得られる紙シートを積層後、高圧水ジェット流を施す
    ことにより、スパンボンド不織布の連続フィラメントと
    紙シートのパルプ繊維を相互に交絡させた後、該交絡シ
    ートの紙シート側に熱可塑性樹脂を細孔を通じて吐出
    し、高温、高速ガスで微細化した繊維を吹き付けて得ら
    れる複合不織布であって、該紙シートにはカチオン系消
    臭剤が付与されていることを特徴とする複合不織布の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法で得た消臭性能
    を有する複合不織布。
JP9228398A 1997-08-25 1997-08-25 複合不織布及びその製造方法 Pending JPH1161623A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090177A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Nexta Corp フィルター
CN104452113A (zh) * 2013-09-25 2015-03-25 绍兴舒洁雅无纺材料有限公司 一种水刺复合不织布及其制备方法
JP2015059275A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 ユニチカ株式会社 複合不織布

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