JPH1160948A - 耐フレッチング用樹脂組成物、すべり軸受およびベルト張力調整装置 - Google Patents

耐フレッチング用樹脂組成物、すべり軸受およびベルト張力調整装置

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JPH1160948A
JPH1160948A JP21760097A JP21760097A JPH1160948A JP H1160948 A JPH1160948 A JP H1160948A JP 21760097 A JP21760097 A JP 21760097A JP 21760097 A JP21760097 A JP 21760097A JP H1160948 A JPH1160948 A JP H1160948A
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JP
Japan
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resin composition
fretting
resin
polyimide resin
surface pressure
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JP21760097A
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Eiichiro Shimazu
英一郎 島津
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0829Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐フレッチング性および摺動特性に優れる。 【解決手段】 ポリイミド樹脂を主成分とし、固体潤滑
材および面圧緩和剤を配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐フレッチング用樹
脂組成物、すべり軸受およびベルト張力調整装置に関
し、特にテンションプーリーの支点軸受に適する樹脂組
成物およびそれを用いたテンションプーリーの支点軸受
に関する。
【0002】
【従来の技術】「接触する二固体間に微小な接線方向の
振動が与えられたときに生じる表面損傷」と定義されて
いるフレッチング現象は、変動荷重を受ける軸の圧入部
や各種継手などの接触面、外部振動を受ける軸受や歯車
などの摩擦面に発生する場合が多い。このため、自動車
のカム駆動用タイミングベルトや補機駆動用ベルトの張
力を一定に保つために用いられるテンションプーリー用
すべり軸受は、耐フレッチング性に優れていることが望
まれている。従来、特に耐荷重性( 2〜3MPa)が求めら
れているテンションプーリー用すべり軸受は、バックメ
タルタイプと総樹脂タイプのものが知られている。バッ
クメタルタイプは一般に硬質の金属材料からなる筒体の
内面に青銅等の金属粉末を多孔質に焼き付けて多孔質焼
結層を設け、この多孔質焼結層にフッ素樹脂を含浸させ
樹脂軸受を設けている。また、総樹脂タイプでは一般的
に繊維強化ナイロン樹脂によるすべり軸受が用いられて
いる。
【0003】一方、近年のエンジン、モーターを含めた
システムの小型化、高出力化に伴い、テンションプーリ
ー用すべり軸受などは、耐フレッチング性に優れている
とともに、耐フレッチング性向上に寄与すると考えられ
ている耐荷重性や耐摩耗性に優れ、低摩擦性であること
が益々厳しく要求されている。たとえば、生産性、設計
上の問題から射出成形可能で、かつ、 3MPa を越え、好
ましくは 5MPa 以上の使用荷重に耐え、摺動特性に優
れ、また熱源との距離の確保が困難になってきたことよ
り 100℃以上、理想的には 120℃以上の耐熱性が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軸受が
フッ素樹脂であるバックメタルタイプのテンションプー
リー用すべり軸受は、要求されている高荷重下での使用
が困難または不可能となってきているという問題があ
る。
【0005】また、繊維強化ナイロン樹脂を軸受とする
総樹脂タイプにおいても、要求される温度環境下では耐
荷重性を満足できなくなっているという問題がある。さ
らに、耐熱性の向上を目的にポリイミド樹脂を用いる例
も検討されているが、優れた耐フレッチング性を示し、
耐荷重性を満足できるすべり軸受は得られていないとい
う問題がある。
【0006】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、耐フレッチング性、摺動特性に優れ
た耐フレッチング用樹脂組成物、すべり軸受およびベル
ト張力調整装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の耐フレッチング
用樹脂組成物は、ポリイミド樹脂を主成分とし、固体潤
滑剤および面圧緩和剤を配合してなることを特徴とす
る。ここで、耐フレッチング用とは、耐フレッチング性
に優れた成形体用途を意味し、耐フレッチング性とは、
接触する二固体間に微小な接線方向の振動が与えられた
ときに生じる表面損傷に耐える性質をいう。
【0008】また、ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミ
ド樹脂であることを特徴とする。
【0009】また、固体潤滑剤がポリテトラフルオロエ
チレンおよびグラファイトの中から選ばれた少なくとも
一つであることを特徴とする。
【0010】また、面圧緩和剤が球状充填剤からなるこ
とを特徴とする。また、この球状充填剤が球状炭素およ
び芳香族ポリエステルの中から選ばれた少なくとも一つ
であることを特徴とする。
【0011】本発明の耐フレッチング用樹脂組成物の配
合割合は、ポリイミド樹脂 40 〜 75 重量%、固体潤滑
剤 20 〜 45 重量%、面圧緩和剤 5〜 20 重量%である
ことを特徴とする。
【0012】本発明のすべり軸受は、樹脂組成物の成形
体からなり、フレッチング摩耗またはフレッチング疲労
を受けるすべり軸受であって、その樹脂組成物が上述の
耐フレッチング用樹脂組成物であることを特徴とする。
ここで、フレッチング摩耗とは、フレッチング現象によ
り生じる摩耗損傷をいい、フレッチング疲労とは、フレ
ッチング現象により生じる疲労強度の低下をいう。
【0013】本発明のベルト張力調整装置は、固定の支
点軸にすべり軸受を介して回動自在にプーリーアームを
取り付け、このプーリーアームの一端にベルト係合用の
テンションプーリーを取り付け、プーリーアームの他端
にはダンパのピストンロッドを当接させ、このピストン
ロッドの押圧によってプーリーアームをベルトの緊張方
向に揺動させるベルト張力調整装置において、すべり軸
受が上述のすべり軸受であることを特徴とする。
【0014】本発明は、総樹脂タイプのすべり軸受にお
けるフレッチング現象を追及した結果、ポリイミド樹脂
を主成分として固体潤滑剤および面圧緩和剤を配合した
樹脂組成物を成形してなるすべり軸受が、120 ℃の温度
で、 4〜 6MPa 以上の使用荷重下においてもフレッチン
グ摩耗を起こすことなく、かつ摺動特性に優れているこ
とを見出したことに基づくものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るポリイミド樹脂は、
分子内にイミド結合を含む重合体であり、熱硬化性ポリ
イミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂があるが、射出成
形可能な熱可塑性ポリイミド樹脂が本発明に好適であ
る。熱可塑性ポリイミド樹脂は、分子構造の繰り返し単
位中に、熱的特性、機械的強度等に優れたイミド基が芳
香族基を取り囲みながらも、熱などのエネルギーが加え
られることにより適度な溶融特性を示すエーテル結合部
分を複数個有する構造のイミド系樹脂がよく、機械的特
性、剛性、耐熱性、射出成形性を満足させるため、エー
テル結合部を繰り返し単位中に 2個有する熱可塑性ポリ
イミド樹脂が好ましい。たとえば、芳香族エーテルジア
ミン類や芳香族エーテルジイソシアネート類等と、ピロ
メリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無
水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の 1種以上
の酸無水物またはその誘導体との反応により得られる樹
脂を挙げることができる。
【0016】具体的に、イミド基と芳香族基とを有する
重合体の一例を化1に示す。
【0017】
【化1】 (式中、Xは直結または炭素数 1〜 10 の炭化水素基、
六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、
チオ基およびスルホン基からなる群より選ばれた基を表
わし、R1 〜R4 は水素、低級アルキル基(炭素数 1〜
5 )、低級アルコキシ基(炭素数 1〜5 )、塩素または
臭素を表わし、互いに同じであっても異なっていてもよ
い。Yは炭素数 2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環
式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接また
は架橋基により相互に連結された非縮合多環式芳香族基
からなる群から選ばれた 4価の基を表わす。)
【0018】化1で示される熱可塑性ポリイミド樹脂
は、たとえば、下記化2で示される芳香族エーテルジア
ミンと 1種以上の芳香族テトラカルボン酸二無水物の反
応によって得られるポリアミド酸を脱水環化して得られ
る。
【0019】
【化2】 (式中、Xは直結または炭素数 1〜 10 の炭化水素基、
六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、
チオ基およびスルホン基からなる群より選ばれた基を表
わし、R1 〜R4 は水素、低級アルキル基(炭素数 1〜
5 )、低級アルコキシ基(炭素数 1〜5 )、塩素または
臭素を表わし、互いに同じであっても異なっていてもよ
い。)
【0020】このような熱可塑性ポリイミド樹脂のう
ち、市販品としては化1におけるR1〜R4 が全て水素
である三井東圧化学社製の商品名オーラム(AURU
M)などを挙げることができる。その化学式を化3に示
す。
【0021】
【化3】
【0022】このようなポリイミド系樹脂は、イミド基
もしくは芳香族環の少なくとも 1種類以上を有する点
で、機械的強度が高く、また、エーテル結合を適度に有
するため成形時に望ましい溶融粘度となる。このため、
射出成形が可能となり、生産性効率の優れた好ましい樹
脂である。
【0023】本発明に係る固体潤滑剤は、上述の熱可塑
性ポリイミド樹脂に配合して、摩擦係数を下げ、摩耗量
を少なくするなど摺動特性を向上させるものであれば使
用することができる。具体的には、ポリテトラフルオロ
エチレン、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、窒化ケイ素等を
挙げることができる。これらの中で、ポリテトラフルオ
ロエチレンおよびグラファイトが好ましく、特にポリテ
トラフルオロエチレンおよびグラファイトを併存させて
配合することが、耐フレッチング性を向上させるので好
ましい。
【0024】本発明に係る面圧緩和剤は、摩擦面の接触
状態をフレッチング現象が生じにくい状態とすることの
できる配合剤であれば使用することができる。たとえ
ば、接触面において荷重点として働くことのできる配合
剤であればよい。そのような配合剤は球状充填剤である
ことが好ましく、その平均粒径は 1〜30μm 、好ましく
は 1〜20μm であれば十分な効果が得られる。具体的に
は、球状炭素や球状の芳香族ポリエステル樹脂、球状フ
ェノール樹脂、球状セラミック等を挙げることができ
る。
【0025】耐フレッチング用樹脂組成物の配合割合
は、ポリイミド樹脂 40 〜 75 重量%、固体潤滑剤 20
〜 45 重量%、面圧緩和剤 5〜 20 重量%である。ポリ
イミド樹脂の配合割合が 40 重量%未満では、成形性が
非常に悪くなり射出成形困難または不可能となり、 75
重量%をこえると配合剤の充填量が少なくなり、要求を
満足しうる各種充填効果がえられなくなる。
【0026】固体潤滑剤の配合割合が 20 重量%未満で
は充分な潤滑効果が得られず、 45重量%より多いと流
れ性が悪くなり、更には耐荷重性にも悪影響を及ぼし、
摩耗が大きくなる。
【0027】面圧緩和剤の配合割合が 5重量%未満では
荷重点として充分な効果が得られず、また 20 重量%よ
り多いと成形性も劣り、耐摩耗性も低下する。
【0028】なお、耐フレッチング性を損なわない範囲
で他の配合剤類を配合することができる。たとえば、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、各種ウィスカ等の補強剤、三酸化アンチモン、炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウムなどの難燃剤、タルク、
クレーなどの充填剤、水酸化アルミニウムなどの耐トラ
ッキング剤、鉄、銅などの金属粉あるいは金属酸化物粉
等の熱伝導度向上剤、顔料等を挙げることができる。
【0029】本発明のすべり軸受は、上述の諸原料を混
合してペレット状とした後、成形することにより得られ
る。諸原料を混合する手段は、特に限定されるものでは
なく、原料を個別に溶融混合機に供給しても、また、予
めヘンシェルミキサー、リボンブレンダーなどの汎用の
混合機を用いて 2種以上のものを同時に混合してもよ
い。通常、混合温度は 250〜 420℃、好ましくは 300〜
400℃であり、成形方法も、圧縮成形、焼結成形、射出
成形、押出成形を用いることができる。これらの中でも
均一溶融ブレンド体を形成し、生産性の高い射出成形も
しくは押出成形が好ましい。なお、すべり軸受は、ラジ
アル軸受のみならずスラスト軸受にも適用できる。
【0030】本発明のベルト張力調整装置を図1により
説明する。図1は、ベルト張力調整装置の一例であるテ
ンションプーリーの支点軸受を示す図であり、図1
(a)は平面図を、図1(b)は図1(a)におけるA
−A断面図をそれぞれ示す。図1のベルト張力調整装置
は、内燃機関のシリンダブロックにねじ込まれるボルト
2の締め付けにより筒状の支点軸3を取り付け、その支
点軸3を中心として、すべり軸受1を介して揺動自在に
プーリーアーム4が支持され、このプーリーアーム4の
一端にベルト係合用のテンションプーリー6を取り付
け、プーリーアーム4の他端にはダンパのピストンロッ
ド5を当接させ、このピストンロッド5の押圧によって
前記プーリーアーム4をベルト7の緊張方向に揺動さ
せ、べルト7の張力を一定に保つようにしている。
【0031】上の張力調整装置において、すべり軸受1
はベルト7の張力変化に対してプーリー6を円滑に追従
させる為、通常プーリー4の揺動中心となる支点軸受3
に組み込まれてプーリーアーム4を揺動自在に支持して
いる。このため、すべり軸受1には、接触部において微
小な接線方向の振動が与えられフレッチング摩耗が生じ
やすくなっている。また、小形化が進むにつれ、 3MPa
を越え、好ましくは 5MPa 以上の使用荷重に耐えること
が求められている。本発明のすべり軸受、およびこの軸
受を用いたベルト張力調整装置は、耐フレッチングに優
れた耐フレッチング用樹脂組成物を用いて成形されてい
るので、フレッチング摩耗の発生を抑え、かつ 3MPa を
越え、好ましくは 5MPa 以上の使用荷重に耐えることが
できる。
【0032】
【実施例】本発明の耐フレッチング用樹脂組成物に用い
た原材料を以下に示す。 1)ポリイミド樹脂(PI):オーラムPD450(三
井東圧化学社製) 2)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):KTL
610(喜多村社製) 3)グラファイト:LONZA KS10(日本黒鉛社
製) 4)球状炭素:ペルパールC−2000(鐘紡社製)
平均粒径 1〜20μm 5)球状芳香族ポリエステル樹脂(ARPES):スミ
カスーパーE101S2平均粒径10μm 6)炭素繊維:M107T(呉羽化学工業社製)
【0033】実施例1〜実施例5および比較例1〜比較
例2 上の材料を表1に記載の量に従って混合した後、二軸溶
融押出し機を用いて 370〜 400℃で押出して造粒し、得
られたペレットを射出成形機(シリンダー温度370〜 40
0℃、射出圧力 1000kg/cm2 、金型温度 150〜 200℃)
にて射出成形して外径 23mm 、内径 20mm 、高さ 18mm
の円筒状の成形品からなるすべり軸受を得た。このすべ
り軸受を用いて、以下の方法で耐フレッチング性を測定
した。
【0034】耐フレッチング性試験 試験の概要を図2を参照して説明する。図2はフレッチ
ング摩耗を測定する試験装置の断面図である。すべり軸
受1は、ダミーハウジング8内に固定され、支点軸9に
回動自在に取り付けられる。支点軸9に面圧を印加し
て、所定量の振動(Fr)および揺動を与えることによ
り、すべり軸受1の比摩耗量および支点軸9(相手材)
の摩耗量を測定した。なお、10は加熱用ヒータを、1
1は温度測定位置を示す。摺動試験条件は、支点軸9
(材質:SUJ2)とすべり軸受1との摺動面圧が5MPa
、支点軸9の揺動量が直径 20mm の円周上で±0.1mm
、揺動速度が 10Hz、支点軸9の温度が 120℃、運転時
間が 200時間連続、試験環境が大気中である。評価結果
を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示すように、各実施例は、比較例に
比較して、比摩耗量および相手材の摩耗量が少なく、耐
フレッチング性に優れていた。
【0037】
【発明の効果】本発明の耐フレッチング用樹脂組成物
は、ポリイミド樹脂を主成分とし、固体潤滑剤および面
圧緩和剤を配合してなるので、フレッチング摩耗などの
耐フレッチング性に優れた成形品を得ることができる。
【0038】また、ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミ
ド樹脂であるので、耐フレッチング性に優れるととも
に、成形性に優れる。
【0039】また、固体潤滑剤がポリテトラフルオロエ
チレンおよびグラファイトの中から選ばれた少なくとも
一つであるので、摺動特性が向上する。
【0040】また、面圧緩和剤が球状充填剤であり、特
に球状炭素および球状芳香族ポリエステルの中から選ば
れた少なくとも一つであるので、耐フレッチング性によ
り優れた成形品を得ることができる。
【0041】特に、配合割合が、ポリイミド樹脂 40 〜
75 重量%、固体潤滑剤 20 〜 45重量%、面圧緩和剤
5〜 20 重量%であるので、成形性や摺動特性に優れ耐
フレッチング性に優れた成形品を得ることができる。
【0042】本発明のすべり軸受は、上述の耐フレッチ
ング用樹脂組成物を用いて成形されるので、フレッチン
グ摩耗やフレッチング疲労に優れている。
【0043】本発明のベルト張力調整装置は、上述の耐
フレッチング用樹脂組成物を用いて成形されたすべり軸
受を用いているので、 120℃、5MPa以上の面圧下でも優
れた摺動特性を示し、耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】テンションプーリーの支点軸受を示す図であ
る。
【図2】フレッチング摩耗を測定する試験装置の断面図
である。
【符号の説明】
1 すべり軸受 2 ボルト 3 支点軸 4 プーリーアーム 5 ピストンロッド 6 テンションプーリー 7 ベルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂を主成分とし、固体潤滑
    剤および面圧緩和剤を配合してなる耐フレッチング用樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリイミド樹脂が熱可塑性ポリイミ
    ド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の耐フレッ
    チング用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記固体潤滑剤がポリテトラフルオロエ
    チレンおよびグラファイトの中から選ばれた少なくとも
    一つであることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の耐フレッチング用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記面圧緩和剤が球状充填剤であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記
    載の耐フレッチング用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記球状充填剤が球状炭素および球状芳
    香族ポリエステルの中から選ばれた少なくとも一つであ
    ることを特徴とする請求項3記載の耐フレッチング用樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 配合割合が、前記ポリイミド樹脂 40 〜
    75 重量%、前記固体潤滑剤 20 〜 45 重量%、前記面
    圧緩和剤 5〜 20 重量%であることを特徴とする請求項
    1ないし請求項5のいずれか1項記載の耐フレッチング
    用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 樹脂組成物の成形体からなり、フレッチ
    ング摩耗またはフレッチング疲労を受けるすべり軸受で
    あって、前記樹脂組成物は請求項1ないし請求項6のい
    ずれか1項記載の耐フレッチング用樹脂組成物であるこ
    とを特徴とするすべり軸受。
  8. 【請求項8】 固定の支点軸にすべり軸受を介して回動
    自在にプーリーアームを取り付け、このプーリーアーム
    の一端にベルト係合用のテンションプーリーを取り付
    け、前記プーリーアームの他端にはダンパのピストンロ
    ッドを当接させ、このピストンロッドの押圧によって前
    記プーリーアームをベルトの緊張方向に揺動させるベル
    ト張力調整装置において、 前記すべり軸受は、請求項7記載のすべり軸受であるこ
    とを特徴とするベルト張力調整装置。
JP21760097A 1997-08-12 1997-08-12 耐フレッチング用樹脂組成物、すべり軸受およびベルト張力調整装置 Pending JPH1160948A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7766553B2 (en) * 2004-12-07 2010-08-03 Jtekt Corporation Ball bearing retainer, and ball bearing employing the same

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US7766553B2 (en) * 2004-12-07 2010-08-03 Jtekt Corporation Ball bearing retainer, and ball bearing employing the same

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