JPH1160635A - エチレン重合体 - Google Patents

エチレン重合体

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JPH1160635A
JPH1160635A JP22700997A JP22700997A JPH1160635A JP H1160635 A JPH1160635 A JP H1160635A JP 22700997 A JP22700997 A JP 22700997A JP 22700997 A JP22700997 A JP 22700997A JP H1160635 A JPH1160635 A JP H1160635A
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JP
Japan
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ethylene
ethylene polymer
melt index
density
logx
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JP22700997A
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English (en)
Inventor
Shuji Yahiro
修二 八尋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 エチレン単独重合体またはエチレンと炭
素数3〜20のαーオレフィンとの共重合体であって、
(A)190℃における2.16kg荷重でのメルトイ
ンデックスが0.001〜1000g/10分、(B)
密度が0.90g/cm3 〜0.985g/cm3
(C)ゲルパメーションクロマトグラフィーで測定した
分子量分布が3〜7、(D)結晶部の厚さL(Å)が、
メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Y(g/
cm3 )のエチレン単独重合体の場合、 L<−15.5×LogX1 +155 メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Yc(g
/cm3 )のエチレン共重合体の場合に、 −15.5×LogX1 +135ー5500×(YーY
c)/(4+LogX1)<L<−15.5×LogX
1 +155ー5500×(YーYc)/(4+LogX
1 )、 であることを特徴とするエチレン重合体。 【効果】 成形性に優れ、薄い結晶部の厚さを有してお
り、特に耐延性破壊に優れるエチレン重合体を提供する
ことができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形性にすぐれ、且
つ優れた機械物性を有するエチレン重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン特にポリエチレンは、軽
量で経済性に優れていることから押し出し成形、ブロー
成形、射出成形などの溶融成形によつて容易に成形され
て広く利用されている。しかしながら従来から広く用い
られているチグラー触媒で重合したポリエチレンは、成
形性においては満足できるものではあるが、機械物性、
特に、耐環境応力亀裂性(以下「ESCR」と称す
る。)が不十分である。最近大型成形品において、ポリ
エチレンの高剛性化が必要となり、そのような高剛性の
ポリエチレンにおいてもESCRに優れたエチレン重合
体が要望されている。
【0003】一方、酸化クロムを無機酸化物固体に担持
させたいわゆるフィリツプス触媒によるポリエチレンは
成形性には優れてはいるものの、機械物性は不良であ
る。これら従来のエチレン重合体を用いて、種々の機械
物性とエチレン重合体の固体構造について鋭意検討した
ところ以下のことが判明した。即ち、従来のエチレン重
合体の分子量、分子量分布、及びエチレン重合体の構成
要素である結晶部厚さにより機械物性は主に決定される
こと、特にESCRは主に分子量と結晶部厚さにより決
まることが判明した。
【0004】そこで近年メタロセン化合物とアルミノキ
サン等から調整された触媒を用いることにより、機械物
性が改良されたエチレン重合体を製造する試みが特開昭
58ー19309、同60ー35006、同60ー35
007、同61ー130314、同61ー22120
8、同62ー121709、同62ー121711号な
どの公報に開示されている。これら試みはエチレン重合
体中のコモノマーの挿入を制御し、エチレン重合体中の
結晶部をコントロールしようとする試みである。これら
エチレン重合体は、コモノマーの分子中での挿入がきわ
めて制御されている。これらエチレン重合体の固体構造
においては、結晶部の厚さは薄く、その結果これらエチ
レン重合体は機械物性に優れている。しかしこれらエチ
レン重合体の分子量分布は狭く、そのために成形性が満
足できるものではない。
【0005】また、拘束幾何付加触媒(特開平3ー16
3088号公報)により分子量分布を狭く保ち、かつそ
の分子中に長鎖分岐を挿入することで、成形加工性、お
よび機械物性の両方を満足するエチレン重合体を製造す
る試みがなされている。しかしこの触媒を溶液重合法に
用いた場合に得られるエチレン重合体を、同一のメルト
インデックスを有するチグラー触媒によるエチレン重合
体と比較した場合、ESCRに劣るという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
をかんがみてなされたものであり、成形性及び機械物性
に優れた特定のエチレン重合体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、成形性にすぐれ、機械物性のバランスに優れたエ
チレン重合体を見い出し、本発明に到達した。本発明は
下記(A)から(D)の各条件を満足することを特徴と
するエチレン重合体に関する。即ち、エチレン単独重合
体またはエチレンと炭素数3〜20のαーオレフィンと
の共重合体であって、(A)190℃における2.16
kg荷重でのメルトインデックス(以下「MI」と称す
る。)が0.001〜1000g/10分、(B)密度
が0.90g/cm3 〜0.985g/cm3 、(C)
ゲルパメーションクロマトグラフィー(以下「GPC」
と称する。)で測定した分子量分布(以下「Mw/M
n」と称する。)が3〜7、(D)結晶部の厚さL(
Å) が、メルトインデックスX1 (g/10分)、密度
Y(g/cm3 )のエチレン単独重合体の場合、 L<−15.5×LogX1 +155 メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Yc(g
/cm3 )のエチレン共重合体の場合、 −15.5×LogX1 +135ー5500×(YーY
c)/(4+LogX1)<L<−15.5×LogX
1 +155ー5500×(YーYc)/(4+LogX
1 ) であるエチレン重合体に関する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
エチレン重合体は、エチレン単独重合体、またはエチレ
ンと炭素数3〜20、好ましくは4〜20のαーオレフ
ィンとのランダム共重合体である。炭素数3〜20のα
ーオレフィンとしては、プロピレン、ブテンー1、ペン
テンー1、3ーメチルブテンー1、ヘキセンー1、4ー
メチルペンテンー1、オクテンー1、デセンー1、テト
ラデセンー1、ヘキサデセンー1、オクタデセンー1、
エイコセンー1などが使用できる。さらにビニルシクロ
ヘキサンあるいはスチレンおよびその誘導体などのビニ
ル化合物も使用できる。また、必要に応じて1、5ーヘ
キサジエン、1、7ーオクタジエンなどの非共役ポリエ
ンを少量含有する3元ランダム重合体であつてもよい。
【0009】本発明のエチレン重合体のMIは、0.0
01〜1000g/10分、好ましくは0.005〜6
00g/10分の範囲である。MIが0.001g/1
0分未満のエチレン重合体は、本発明で用いる特定の触
媒では製造することができない。一方、MIが1000
g/10分を越える場合には成形品の強度が低下する。
なお、MIはASTM D1238に準じ、190℃に
おける2.16kg荷重で測定した。
【0010】本発明のエチレン重合体の密度は、0.9
0g/cm3 〜0.985g/cm3 、好ましくは0.
915g/cm3 〜0.980g/cm3 の範囲であ
る。ここでの密度はエチレン重合体を溶融させ、その後
10℃/minで冷却したものを密度勾配管で測定した
値である。密度が0.985g/cm3 を越えるエチレ
ン重合体は、本発明において用いられる特定の触媒では
製造不可能である。本発明のエチレン重合体は特定の製
造条件つまりエチレン重合体をスラリー状態で製造する
必要があり、この密度の下限未満ではエチレン重合体は
スラリー状態では製造ができなくなる。その結果エチレ
ン重合体のMw/Mnが狭くなり、成形性が不良になる
という問題が発生する。
【0011】また、本発明のエチレン重合体のMw/M
nは、GPCで測定したMw/Mnが3〜7、好ましく
は3.5〜7である。Mw/Mnが3未満の場合エチレ
ン重合体の成形性が不十分で、Mw/Mnが7を越える
場合は、エチレン重合体の機械物性が低下するという問
題がある。尚、190℃における21.6kg荷重での
メルトインデックスを190℃における2.16kg荷
重でのメルトインデックスで割った値が19〜40であ
るような範囲を有するようにエチレン重合体の分子量分
布を設定することが好ましい。GPCの測定に用いた測
定装置はWaters社製150ーC ALC/GP
C、カラムとしてはShodex社製AT−807Sと
東ソー社製TSK−gel GMHーH6を直列にして
用い、溶媒にトリクロロベンゼンを用いて、140℃で
測定した。尚、本発明においては上記範囲Mw/Mnを
満足させるために、ある特定の触媒を用いて、スラリー
状態でエチレン重合体を重合する製法を用いた。
【0012】本発明のエチレン重合体はある特定の固体
構造を有する必要がある。エチレン重合体中の結晶部の
厚さはエチレン重合体中のタイ分子と相関があることが
すでに報告されており、このタイ分子の量がエチレン重
合体中に多いほど特にESCR等の延性破壊に対する耐
久性が向上する。即ち、結晶部の厚さL( Å) が、メル
トインデックスX1 (g/10分)、密度Y(g/cm
3 )のエチレン単独重合体の場合には、 L<−15.5×LogX1 +155 メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Yc(g
/cm3 )のエチレン共重合体の場合には、 −15.5×LogX1 +135ー5500×(YーY
c)/(4+LogX1)<L<−15.5×LogX
1 +155ー5500×(YーYc)/(4+LogX
1 ) であるエチレン重合体である必要がある。結晶部の厚さ
が上限を越える場合にはエチレン重合体中のタイ分子が
不足し、ESCRが不良となる。逆に結晶部の厚さが下
限未満のエチレン重合体は成形性が不良である。つまり
下限未満のエチレン重合体を得ようとすると、特定の触
媒を用いて、エチレン重合体が溶解した状態で重合しな
いと下限未満のエチレン重合体は得られない。しかしこ
のような下限未満のエチレン重合体はMw/Mnが狭く
そのために成形性が不良となる。
【0013】好ましくはエチレン単独重合体の場合に
は、L<−15.5×LogX1 +150であり、エチ
レン共重合体の場合には、−15.5×LogX1 +1
40ー5500×(YーYc)/(4+LogX1 )<
L<−15.5×LogX1 +150ー5500×(Y
ーYc)/(4+LogX1 )の範囲である。従来のエ
チレン重合体において、コモノマーを添加することによ
りエチレン重合体の密度を低下さた場合、エチレン重合
体の密度は確かに低下するが、しかし依然として結晶部
の厚みは厚い。その結果エチレン重合体は剛性が低下す
るのみであり、本発明の目的であるタイ分子の量の増加
は達成できてない。
【0014】本発明の要件である結晶部の厚さは以下の
ようにして求められる。まず、エチレン重合体を溶融さ
せ、冷却速度10℃/minで冷却することにより平板
を作成する。その一部を切り出した後クロロスルホン酸
で処理することにより非晶部をスルホン化する。その
後、酢酸ウラニル2水和物の水溶液で染色する。こうし
て得られた染色後のエチレン重合体を透過型顕微鏡を用
い写真を撮影し、写真中で染色されていない結晶部の厚
みを測定する。少なく30箇所の結晶部の厚みを測定
し、これら値を平均して結晶部の厚みを求めた。
【0015】次に本発明のエチレン重合体の製法につい
て述べる。本発明のエチレン重合体は少なくとも(ア)
担体物質、(イ)有機アルミニウム化合物、(ウ)活性
水素を有するボレート化合物、(エ)シクロペンタジエ
ニルまたは置換シクロペンタジエニル基とη結合したチ
タン化合物、から調整された担持触媒を用いて、スラリ
ー状態でエチレン単独、またはエチレンと炭素数3〜2
0のαーオレフィンを共重合させて得られる。
【0016】担体物質(ア)としては、有機担体、無機
担体のいずれであつてもよい。有機担体としては、
(1)好ましくは炭素数2ー10のαーオレフィン重合
体、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ンー1、エチレンープロピレン共重合体、エチレンーブ
テンー1共重合体、エチレンーヘキセンー1共重合体、
プロピレンーブテンー1共重合体、プロピレンージビニ
ルベンゼン共重合体など、(2)芳香族不飽和炭化水素
重合体、例えば、ポリスチレン、スチレンージビニルベ
ンゼン共重合体など、および(3)極性基含有重合体、
例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エ
ステル、ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリカーボネートなどがあげられる。
【0017】無機担体としては、(4)無機酸化物、例
えば、SiO2 、Al2 3 、MgO、TiO2 、B2
3 、CaO、ZnO、BaO、ThO、SiO2 −M
gO、SiO2 −Al2 3 、SiO2 ーMgO、Si
2 ーV2 5 等、(5)無機ハロゲン化合物、例え
ば、MgCl2 、AlCl3 、MnCl2 等、(6)無
機の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、例えば、Na2 CO3
2 CO3 、CaCO3、MgCO3 、Al2 (S
4 3 、BaSO4 、KNO3 、Mg(NO3
2等、(7)無機水酸化物、例えば、Mg(OH)2
Al(OH)3 、Ca(OH)2 等が例示される。最も
好ましい担体物質はシリカである。担体の粒子径は任意
であるが一般的には1〜3000μm、好ましくは5〜
2000μm、さらに好ましくは10〜1000μmで
ある。
【0018】上記担体物質は有機アルミニウム化合物
(イ)で処理される。好ましい有機アルミニウム化合物
の例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシ
ルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシ
ルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム;ジエチル
アルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウム
モノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロライド、
エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウム
ハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド
などのアルキルアルミニウムハイドライド;ジエチルア
ルミニウムエトキシド、ジメチルアルミニュウトリメチ
ルシロキシド、ジメチルアルミニウムフェノキシドなど
のアルミニウムアルコキシド;メチルアルモキサン、エ
チルアルミキサン、イソブチルアルミキサン、メチルイ
ソブチルアルモキサンなどのアルモキサン;などが挙げ
られる。これらの中でトリアルキルアルミニウム、アル
ミニウムアルコキシドなどが好ましい。最も好ましくは
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウムである。
【0019】さらに本発明のエチレン重合体の製法にお
いて用いる担持触媒においては、下記一般式で表せる活
性水素を有するボレート化合物を用いる。このボレート
化合物は、シクロペンタジエニルまたは置換シクロペン
タジエニル基とη結合したチタン化合物(エ)と反応し
て、(エ)をカチオンに変換する活性化剤でり、かつこ
のボレート化合物中の活性水素を有するグループ(Tー
H)は、担体物質にこれらボレート化合物を担持する際
に、担体と化学結合または物理結合する。
【0020】[BQn(Gq(TーH)r)z]A+ ここで、Bはホウ素を表す。Gは多結合性ハイドロカー
ボンラジカルを表し、好ましい多結合性ハイドロカーボ
ンとしては、炭素数1〜20のアルキレン、アリレン、
アルアルキレンラジカルであり、Gの好ましい例として
は、フェニレン、ビスフェニレン、ナフタレン、メチレ
ン、エチレン、1、3ープロピレン、1,4−ブタジエ
ン、pフェニレンメチレンなどが挙げられる。多結合性
ラジカルGはr+1の結合、すなわち一つの結合はボレ
ートアニオンと結合し、Gのその他の結合は(TーH)
基と結合する。
【0021】上記一般式中のTは−O−、−S−、−N
R−、または−PR−を表し、ここでRはハイドロカル
バニルラジカル、トリハイドロイカルバニルシリルラジ
カル、トリハイドロカルバニルゲルマニウムラジカル、
またはハイドライドを表す。qは1以上の整数で好まし
くは1である。上記TーHグループとしてはーOH、ー
SH、−NRH、またはーPRHが挙げられ、ここでR
は炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10のハイド
ロカルバニルラジカルまたは水素である。好ましいRグ
ループはアルキル、シクロアルキル、アリル、アリルア
ルキルまたは炭素数1〜18のアルキルアリルである。
−OH、ーSH、−NRHまたはーPRHは、例えば、
−C(O)−OH、ーC(S)ーSH、−C(O)−N
RH、及びC(O)−PRHでも構わない。最も好まし
い活性水素を有する基は−OH基である。Qはハイドラ
イド、ジハイドロカルビルアミド、好ましくはジアルキ
ルアミド、ハライド、ハイドロカルビルオキシド、アル
コキシド、アリルオキシド、ハイドロカルビル、置換ハ
イドロカルビルラジカル等である。ここでn+zは4で
ある。
【0022】上記一般式の[BQn(Gq(TーH)
r)z]としては、例えば、トリフェニル(ヒドロキシ
フェニル)ボレート、ジフェニルージ(ヒドロキシフェ
ニル)ボレート、トリフェニル(2,4ージヒドロキシ
フェニル)ボレート、トリ(pートリル)(ヒドロキシ
フェニル)ボレート、トリスー(ペンタフルオロフェニ
ル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリスー(2,
4ージメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレー
ト、トリスー(3,5ージメチルフェニル)(ヒドロキ
シフェニル)ボレート、トリスー(3,5ージートリフ
ルオロメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレー
ト、トリスー(ペンタフルオロフェニル)(2ーヒドロ
キシエチル)ボレート、トリスー(ペンタフルオロフェ
ニル)(4ーヒドロキシブチル)ボレート、トリスー
(ペンタフルオロフェニル)(4ーヒドロキシーシクロ
ヘキシル)ボレート、トリスー(ペンタフルオロフェニ
ル)(4ー(4, ーヒドロキシフェニル)フェニル)ボ
レート、トリスー(ペンタフルオロフェニル)(6ーヒ
ドロキシー2ナフチル)ボレートなどが挙げられ、最も
好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)(4ーヒ
ドキシフェニル)ボレートである。さらに上記ボレート
化合物のーOH基を−NHR(ここでRはメチル、エチ
ル、tーブチル)で置換したものも好ましい。
【0023】ボレート化合物の対カチオンとしては、カ
ルボニウムカチオン、トロピルリウムカチオン、アンモ
ニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウム
カチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。ま
たそれ自信が還元されやすい金属の陽イオンや有機金属
の陽イオンも挙げられる。これらカチオンの具体例とし
ては、トリフェニルカルボニウムイオン、ジフェニルカ
ルボニウムイオン、シクロヘプタトリニウム、インデニ
ウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニ
ウム、トリブチルアンモニウム、ジメチルアンモニウ
ム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモ
ニウム、トリオクチルアンモニウム、N,N−ジメチル
アンモニウム、ジエチルアンモニウム、2,4, 6ーペ
ンタメチルアンモニウム、N,N−ジメチルベンジルア
ンモニウム、ジ−(iープロピル)アンモニウム、ジシ
クロヘキシルアンモニウム、トリフェニルホスホニウ
ム、トリホスホニウム、トリジメチルフェニルホスホニ
ウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェ
ニルホスホニウムイオン、トリフェニルオキソニウムイ
オン、トリエチルオキソニウムイオン、ピリニウム、銀
イオン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パラジュウ
ムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオンなどが挙
げられる。なかでも特にアンモニウムイオンが好まし
い。
【0024】本発明では下記一般式で表せるシクロペン
タジエニルまたは置換シクロペンタジエニル基とη結合
したチタン化合物(エ)を用いる。
【化1】
【0025】ここで、Tiは+2、+3、+4の酸化状
態であるチタン原子、Cpはチタンにη結合するシクロ
ペンタジエニルまたは置換シクロペンタジエニル基であ
り、X1はアニオン性リガンドであり、X2は中性共役
ジエン化合物である。n+mは1または2であり、Yは
ーO−、ーSー、−NRーまたはーPRーであり、Zは
SiR2 、CR2 、SiR2 −SiR2 、CR2
2 、CR=CR、CR2SiR2 、GeR2 、BR2
であり、Rはそれぞれの場合水素、ハイドロカルビル、
シリル、ゲルミュム、シアノ、ハロまたはこれらの組み
合わせもの及び20個までの非水素原子をもつそれらの
組み合わせから選ばれる。
【0026】置換シクロペンタジエニル基としては、1
種またはそれ以上の炭素数1〜20のハイドロカルビ
ル、炭素数1〜20のハロハイドロカルビル、ハロゲン
または炭素数1〜20のハイドロカルビル置換第14族
メタロイド基で置換されたシクロペンタジエニル、イン
デニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニルもしく
はオクタフルオレニルなどが挙げられ、好ましくは炭素
数1〜6のアルキル基で置換されたシクロペンタジエニ
ル基である。
【0027】X1、X2としては、例えば、上記一般式
においてnが2、mが0で、チタンの酸化数が+4であ
ればX1はメチル、ベンジルから選ばれ、nが1、mが
0でチタンの酸化数は+3であればX1は2ー(N,N
−ジメチル)アミノベンジル、さらにチタンの酸化数が
+4であればX1は2ーブテンー1,4ージイル、さら
にnが0、mが1でチタンの酸化数が+2であればX2
は1,4ージフェニルー1,3ーブタジエン、または
1,3ーペンタジエンである。
【0028】本発明の触媒は成分(ア)に成分(イ)、
成分(ウ)及び成分(エ)を担持させることにより得ら
れるが、成分(イ)から成分(エ)を担持させる方法は
任意であるが一般的には成分(イ)、成分(ウ)及び成
分(エ)をそれぞれが溶解可能な不活性溶媒中に溶解さ
せ、成分(ア)と混合した後、溶媒を留去する方法、ま
た成分(イ)、成分(ウ)及び成分(エ)を不活性溶媒
に溶解後、固体が析出しない範囲内で、これを濃縮し
て、次に濃縮液の全量を粒子内に保持できる量の成分
(ア)を加える方法、成分(ア)に成分(イ)および成
分(ウ)をまず担持させ、ついで成分(エ)を担持させ
る方法、成分(ア)に成分(イ)及び成分(エ)および
成分(ウ)を逐次に担持させる方法、成分(ア)、成分
(イ)、成分(ウ)および成分(エ)を共粉砕により担
持させる方法等が例示される。
【0029】本発明の成分(ウ)および成分(エ)は一
般的には固体であり、また成分(イ)は自然発火性を有
するため、これらの成分は、担持の際、不活性溶媒に希
釈して使用する場合がある。この目的に使用する不活性
溶媒としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯
油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;及びエチ
ルクロライド、クロルベンゼン、ジクロルメタン等のハ
ロゲン化炭化水素或いはこれらの混合物等を挙げること
ができる。かかる不活性炭化水素溶媒は、乾燥剤、吸着
剤などを用いて、水、酸素、硫黄分等の不純物を除去し
て用いることが望ましい。
【0030】成分(ア)1グラムに対し、(イ)はAl
原子換算で1×10ー5〜1×10ー1モル、好ましくは1
×10ー4モル〜5×10ー2モル、(ウ)は1×10ー7
ル〜1×10ー3モル、好ましくは5×10ー7モル〜5×
10ー4モル、(エ)は1×10ー7モル〜1×10ー3
ル、好ましくは5×10ー7モル〜5×10-4モルの範囲
である。各使用量、及び担持方法は活性、経済性、パウ
ダー特性、および反応器内のスケール等により決定され
る。得られた担持触媒は、担体に担持されていない有機
アルミニウム化合物、ボレート化合物、チタン化合物を
除去することを目的に、不活性炭化水素溶媒を用いてデ
カンテーション或いは濾過等の方法により洗浄すること
もできる。
【0031】上記一連の溶解、接触、洗浄等の操作は、
その単位操作毎に選択される−30℃以上150℃以下
範囲の温度で行うことが推奨される。そのような温度の
より好ましい範囲は、0℃以上100℃以下である。本
発明で、固体触媒を得る一連の操作は、乾燥した不活性
雰囲気下で行うことが好ましい。本発明の固体触媒は、
不活性炭化水素溶媒中に分散したスラリー状態で保存す
ることも、或いは乾燥して固体状態で保存することもで
きる。
【0032】エチレン重合体の重合を行う場合、一般的
には重合圧力は1〜100気圧、好ましくは3〜30気
圧が好適であり、重合温度は20〜115℃、好ましく
は50〜105℃の範囲が好適である。ただし、温度の
上限は、生成するエチレン系重合体が実質的にスラリー
状態を維持し得る温度が上限であり、この値を越える場
合は、エチレン重合体の分子末端2重結合が増大すると
いう問題が発生する。そのような上限温度は、生成する
エチレン系共重合体の密度及び使用する溶媒に依存して
変化し得る。
【0033】スラリー法に用いる溶媒としては、本発明
で先に記載した不活性炭化水素溶媒が好適であり、特
に、イソブタン、イソペンタン、ヘプタン、ヘキサン、
オクタン等が好適である。本発明で用いることができる
コモノマーは、次の一般式で表されるαーオレフィンで
ある。 H2 C=CHR (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基または炭素数
6〜20のアリール基であり、アルキル基は直鎖状、分
岐状または環状である。)
【0034】このようなコモノマーは、α−オレフィ
ン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、
ビニルシクロヘキサン、及びスチレンよりなる群から選
ばれ、炭素数3〜20の環状オレフィン、例えば、シク
ロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチ
ル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及び2
−メチル−1.4,5.8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンより
なる群から選ばれ、炭素数4〜20の直鎖状、分岐状ま
たは環状ジエン、例えば、1,3−ブタジエン、1,4
−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキ
サジエン、及びシクロヘキサジエンよりなる群から選ば
れる。本発明に於いては、特に、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1
−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセ
ン、1−エイコセン等が好適である。
【0035】また、本発明による触媒はそれのみでエチ
レン、またはエチレンとαーオレフィンの重合が可能で
あるが、溶媒や反応系の被毒の防止のため、付加成分と
して有機アルミニウム化合物を共存させて使用すること
も可能である。好ましい有機アルミニウム化合物の例と
しては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアル
ミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアル
ミニウムなどのアリキルアルミニウム;、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノ
クロリド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムハイ
ドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなど
のアルキルアルミニウムハイドライド;ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、ジメチルアルミニュウトリメチルシ
ロキシド、ジメチルアルミニウムフェノキシドなどのア
ルミニウムアルコキシド;メチルアルモキサン、エチル
アルミキサン、イソブチルアルミキサン、メチルイソブ
チルアルモキサンなどのアルモキサン;等が挙げられ
る。これらの中でトリアルキルアルミニウム、アルミニ
ウムアルコキシドなどが好ましい。最も好ましくはトリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウムである。
【0036】本発明のエチレン重合体はそれ単独、また
は混合しても用いてもよい。特に高いMIのエチレン重
合体と低いMIのポリマーを混合したバイモーダル組成
物として用いてもよい。他のポリマー及びフィラー、タ
ルク等の無機材料とのブレンド、アロイ、さらには一般
に公知の変性技術を用いて変性してもよい。また酸化防
止剤、耐光剤、離型剤等の添加剤を加えてもよい。本発
明のエチレン重合体は、射出成形、ブロー成形、パイ
プ、フィルム、圧縮成形等の公知の成形法により成形さ
れる。
【0037】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するがこれら
は本発明の範囲を限定するものではない。本発明におけ
る各物性は以下の測定法により測定した。 MIはASTM D1238に従い、190℃にお
ける荷重2.16Kgで測定した値である。 成形加工性の尺度(MIR)は温度190℃におけ
る荷重21.6Kgにて測定したMIの値を190℃に
おける荷重2.16Kgで測定したMIで割った値であ
る。この値が大きいほど成形加工性に優れる。 Mw/Mn:測定に用いた測定装置はWaters
社製150ーC ALC/GPC、カラムとしてはSh
odex社製AT−807Sと東ソー社製TSK−ge
l GMHーH6を直列にして用い、溶媒に10ppm
のイルガノックス1010を含むトリクロロベンゼンを
用いて、140℃で測定した。尚、標準物質として市販
の単分散のポリスチレンを用い、検量線を作成した。 機械物性 (a) 剛性:剛性は密度により決定されるものであるの
で密度で剛性を評価した。 (b)ESCR:上記ペレツトJIS−K−6760に
従い測定したBTM法によるF50をESCRの値とし
た。
【0038】 結晶部の厚さ:エチレン重合体ペレツ
トをプレス成形機で200℃、100kg/cm2 で3
分間溶融させ、その後10℃/ 分で冷却し2mmの平板
を得た。この平板サンプルの一部をカツターで切り出
し、サンプルをウルトラミクロトーム(ライトヘルト社
ウルトラカツトE)に設置し、ガラスナイフでまず表面
を切裂し、更にその一部表面をダイヤモンドナイフによ
り、鏡面上に仕上げた。フラスコにクロロスルホン酸
(純度97%以上和光純薬製)を入れ60℃まで昇温
し、この状態でミクロトームにより鏡面仕上げされた上
記サンプルを入れ、トリミング面が黒く変色して、30
分後にサンプルを取り出した。得られたサンプルを蒸留
水で洗浄した。次にフラスコに酢酸ウラニル2水和物1
%水溶液を10ml調整し、この中に上記サンプルを投
入し10分放置した。このサンプルを再度ウルトラミク
ロトームに設定し、サンプル厚さ70nmに設定してサ
ンプルを超切片として、コロジオン膜張り付き(150
メツシュ)日新EM(株)製のグリツド上に、超切片を
乗せた。日本電子(株)製透過型電子顕微鏡JEM−1
200EXにより、透過写真を撮影した。酢酸ウラニル
により、黒く染色されていない部分が結晶部に相当す
る。この写真中の30カ所の結晶部の厚さを測定し、そ
の平均を結晶部の厚さとした。
【0039】(実施例1)6.2g(8.8mmol)
のトリエチルアンモニウムトリス(ペンタフルオロフェ
ニル)(4−ヒドロキシフェニル)ボレートを4lのト
ルエンに加え、90℃、30分間攪拌した。次にこの溶
液に1mol/lのトリヘキシルアルミニウムのトルエ
ン溶液40mlを加え90℃で1分間攪拌した。一方、
シリカP−10(日本、富士シリシア社製)を500℃
で3時間窒素気流で処理し、その処理後のシリカを1.
7lのトルエン中に入れ攪拌した。このシリカスラリー
溶液に上記のトリエチルアンモニウムトリス(ペンタフ
ルオロフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ボレート
とトリヘキシルアルミニウムのトルエン溶液を加え3時
間、90℃で攪拌した。次に1mol/lのトリヘキシ
ルアルミニウムのトルエン溶液206mlを加え、さら
に90℃で1時間攪拌した。その後上澄み液を90℃の
トルエンを用いてデカンテーションを5回行い過剰のト
リヘキシルアルミニウムを除いた。0.218mol/
lの濃い紫色のチタニウム(N−1,1−ジメチルエチ
ル)ジメチル(1−(1,2,3,4,5,−eta)
−2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペン
タジエン−1−イル)シラナミナート)((2−)N)
−(η4 −1,3−ペンタジエン)のISOPARTM
(米国、Exxon化学社製)溶液20mlを上記混合
物に加え3時間攪拌し緑色の担持触媒を得た。得られた
担持触媒の一部を脱水脱酸素したヘキサン0.8lとと
もに、内部を真空脱気し窒素置換した1.5lの反応器
に入れた。容器内温度を75℃としてエチレンと1ーブ
テン、水素の混合ガス(ガス組成はエチレン700g、
1−ブテン25g、水素0.35l)で全圧が8kg/
cm2 とした。上記組成の混合ガスを補給することで、
全圧8Kg/cm2 を保ち2時間重合を行い、エチレン
重合体を得た。表1記載の得られたエチレン重合体は薄
い結晶部の厚さを有しており、機械物性と成形性のバラ
ンスを有するエチレン重合体であつた。
【0040】(実施例2〜7)混合ガス中の1ーブテ
ン、及び水素の量を変えたこと以外は、実施例1と同様
に操作し、表1記載のエチレン重合体を得た。尚、実施
例3、4、5は1ーブテンを入れずに重合した。得られ
たエチレン重合体の結晶部の厚さは薄く、機械物性と成
形性のバランスを有するエチレン重合体であつた。 (実施例8)実施例4のエチレン重合体50重量部、実
施例6のエチレン重合体50重量部を、200℃の2軸
押し出し機を用いて混合した。このエチレン重合体組成
物のESCRは1500時間であり、比較例5の組成物
に比べ優れたESCRを有していた。
【0041】(比較例1、2及び4) チーグラ触媒によるエチレン重合体 すでに周知の塩化マグネシュム6水和物、2ーエチルヘ
キサノール、塩化マグネシウムから調整されたチーグラ
ー触媒を用いて、表1記載の比較例1、2、4のエチレ
ン重合体を重合した。得られたエチレン重合体は、本発
明の実施例1、2、4と比べESCRが不良である。こ
れはエチレン重合体の結晶部が厚いためである。
【0042】(比較例3)実施例1において、温度を1
60℃として、溶液重合を行い表1記載のエチレン重合
体を得た。このエチレン重合体の結晶部厚さは、本発明
に比べ薄いが、エチレン重合体のMw/Mnが狭く成形
加工性が不良である。 (比較例5)比較例4のエチレン重合体50重量部、実
施例6のエチレン重合体50重量部を、200℃の2軸
押し出し機を用いて混合した。このエチレン重合体組成
物の、ESCRは700時間であつた。これは比較例4
のエチレン重合体の結晶部の厚さが実施例4のエチレン
重合体に比べ厚いためである。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明のエチレン重合体は、成形性に優
れ、薄い結晶部の厚さを有しており、特に耐延性破壊に
すぐれている。このエチレン重合体は、フィルム、ブロ
ー、パイプ等への適用が出来、特に延性破壊が問題とな
るパイプに適したエチレン重合体である。また本発明の
低分子エチレン重合体と高分子エチレン重合体を組み合
わせたバイモーダル組成物においても優れた物性を有す
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン単独重合体またはエチレンと炭
    素数3〜20のαーオレフィンとの共重合体であって、
    (A)190℃における2.16kg荷重でのメルトイ
    ンデックスが0.001〜1000g/10分、(B)
    密度が0.90g/cm3 〜0.985g/cm3
    (C)ゲルパメーションクロマトグラフィーで測定した
    分子量分布が3〜7、(D)結晶部の厚さL( Å) が、
    メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Y(g/
    cm3 )のエチレン単独重合体の場合、 L<−15.5×LogX1 +155 メルトインデックスX1 (g/10分)、密度Yc(g
    /cm3 )のエチレン共重合体の場合、 −15.5×LogX1 +135ー5500×(YーY
    c)/(4+LogX1)<L<−15.5×LogX
    1 +155ー5500×(YーYc)/(4+LogX
    1 ) であることを特徴とするエチレン重合体。
  2. 【請求項2】 結晶部の厚さL(Å)が、メルトインデ
    ックスX1 (g/10分)、密度Y(g/cm3 )のエ
    チレン単独重合体の場合、 L<−15.5×LogX1 +150 である請求項1記載のエチレン単独重合体。
  3. 【請求項3】 結晶部の厚さL( Å) が、メルトインデ
    ックスX1 (g/10分)、密度Yc(g/cm3 )の
    エチレン共重合体の場合、−15.5×LogX1 +1
    40ー5500×(YーYc)/(4+LogX1)<
    L<−15.5×LogX1 +150ー5500×(Y
    ーYc)/(4+LogX1 )である請求項1記載のエ
    チレン共重合体。
  4. 【請求項4】 190℃における2.16kg荷重での
    メルトインデックスが0.005〜600g/10分で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン重合体。
  5. 【請求項5】 密度が0.915g/cm3 〜0.98
    0g/cm3 の範囲である請求項1〜4のいずれかに記
    載のエチレン重合体。
  6. 【請求項6】 190℃における21.6kg荷重での
    メルトインデックスを190℃における2.16kg荷
    重でのメルトインデックスで割った値が19〜40であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載のエチレン重合体。
  7. 【請求項7】 少なくとも( ア)担体物質、(イ)有機
    アルミニウム化合物、(ウ)活性水素を有するボレート
    化合物、(エ)シクロペンタジエニルまたは置換シクロ
    ペンタジエニル基とη結合したチタン化合物、とから調
    整された担持触媒を用いて、スラリー状態でエチレン単
    独またはエチレンと炭素数3〜20のαーオレフィンを
    共重合させて得られる請求項1〜6のいずれかに記載の
    エチレン重合体。
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