JPH1160590A - オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体及びその製造法 - Google Patents
オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体及びその製造法Info
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- JPH1160590A JPH1160590A JP9240298A JP24029897A JPH1160590A JP H1160590 A JPH1160590 A JP H1160590A JP 9240298 A JP9240298 A JP 9240298A JP 24029897 A JP24029897 A JP 24029897A JP H1160590 A JPH1160590 A JP H1160590A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フコースやラムノース多糖類より均一性が高
く、またより効果の優れた抗潰瘍効果を有するオリゴフ
コース誘導体又はオリゴラムノース誘導体を提供する。 【解決手段】 次の一般式で表される、消化器潰瘍予防
・治療作用を有するオリゴフコース誘導体又はオリゴラ
ムノース誘導体。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
く、またより効果の優れた抗潰瘍効果を有するオリゴフ
コース誘導体又はオリゴラムノース誘導体を提供する。 【解決手段】 次の一般式で表される、消化器潰瘍予防
・治療作用を有するオリゴフコース誘導体又はオリゴラ
ムノース誘導体。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、胃及び十二指腸な
どの消化器粘膜における炎症や潰瘍の発生予防及び治療
に有効なオリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘
導体及びその製造法に関するものである。
どの消化器粘膜における炎症や潰瘍の発生予防及び治療
に有効なオリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘
導体及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、抗潰瘍剤としては胃酸分泌抑制を
目的としたH2-ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤が用
いられている。また、胃炎や胃粘膜細胞の積極的な治療
を目的として、近年ではプロスタグランジンや塩基性繊
維芽細胞増殖因子などの利用も検討されている。これら
薬剤は有効な治療効果を示すが、近年潰瘍の発症、特に
再発にはヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する
ことが示され、消化性潰瘍の根本的な治療には本菌の除
菌を含めた治療が必要であることが示されている(Helic
obactor pyloriと胃粘膜病変、浅香正博著、先端医学
社)。
目的としたH2-ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤が用
いられている。また、胃炎や胃粘膜細胞の積極的な治療
を目的として、近年ではプロスタグランジンや塩基性繊
維芽細胞増殖因子などの利用も検討されている。これら
薬剤は有効な治療効果を示すが、近年潰瘍の発症、特に
再発にはヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する
ことが示され、消化性潰瘍の根本的な治療には本菌の除
菌を含めた治療が必要であることが示されている(Helic
obactor pyloriと胃粘膜病変、浅香正博著、先端医学
社)。
【0003】一方、本発明者らは、ある種のビフィズス
菌や乳酸菌、及びモズクや青海苔などから調製される多
糖類やオリゴ糖類が、潰瘍の予防のみならず治癒促進に
も有効であり、抗潰瘍剤として使用可能なことを先に見
出した(特開平6−247861号公報、特開平7−1
38166号公報)。これらの多糖類やオリゴ糖類はフ
コースやラムノースを主成分とするものである。中でも
フコースのポリマーであるフコイダンは潰瘍形成に対す
る予防効果や治癒促進効果のみならず、ヘリコバクター
・ピロリ(H.pylori)に対する接着阻害作用も有すること
を見出した。しかしながらこれら多糖やオリゴ糖そのも
のは、抗潰瘍活性の点でも満足すべきものでなく、また
分子量などの均一性が得にくい。
菌や乳酸菌、及びモズクや青海苔などから調製される多
糖類やオリゴ糖類が、潰瘍の予防のみならず治癒促進に
も有効であり、抗潰瘍剤として使用可能なことを先に見
出した(特開平6−247861号公報、特開平7−1
38166号公報)。これらの多糖類やオリゴ糖類はフ
コースやラムノースを主成分とするものである。中でも
フコースのポリマーであるフコイダンは潰瘍形成に対す
る予防効果や治癒促進効果のみならず、ヘリコバクター
・ピロリ(H.pylori)に対する接着阻害作用も有すること
を見出した。しかしながらこれら多糖やオリゴ糖そのも
のは、抗潰瘍活性の点でも満足すべきものでなく、また
分子量などの均一性が得にくい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記多糖類
より均一性が高く、またより効果の優れた抗潰瘍効果を
有するオリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導
体を提供することを目的とする。
より均一性が高く、またより効果の優れた抗潰瘍効果を
有するオリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導
体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題のもと、
鋭意研究を行った結果、フコイダン(フコース多糖)や
ラムナン(ラムノース多糖)を、酸処理などにより、オ
リゴ糖(フコース又はラムノースの3〜20程度のオリ
ゴマー)とし、さらに、過ヨウ素酸酸化、対応するアミ
ン類との反応、及び還元処理により、オリゴ糖誘導体を
製造し、このものが、優れた抗潰瘍効果などの諸性質を
有していることを確認し、本発明を完成した。
鋭意研究を行った結果、フコイダン(フコース多糖)や
ラムナン(ラムノース多糖)を、酸処理などにより、オ
リゴ糖(フコース又はラムノースの3〜20程度のオリ
ゴマー)とし、さらに、過ヨウ素酸酸化、対応するアミ
ン類との反応、及び還元処理により、オリゴ糖誘導体を
製造し、このものが、優れた抗潰瘍効果などの諸性質を
有していることを確認し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本請求項1に記載された発明に係る
オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体は、
次の一般式で表される、消化器潰瘍予防・治療作用を有
するものである。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体は、
次の一般式で表される、消化器潰瘍予防・治療作用を有
するものである。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
【0007】また、本請求項2に記載された発明に係る
請求項1に記載のオリゴフコース誘導体又はオリゴラム
ノース誘導体の製造法は、オリゴフコース又はオリゴラ
ムノースの還元末端の糖残基を酸化分解によりアルデヒ
ド基とする工程と、該アルデヒド基に、対応するアルキ
ルアミン、アリルアミン類を作用させてシッフ塩基を生
成させる工程と、該シッフ塩基を還元する工程とを備え
たものである。
請求項1に記載のオリゴフコース誘導体又はオリゴラム
ノース誘導体の製造法は、オリゴフコース又はオリゴラ
ムノースの還元末端の糖残基を酸化分解によりアルデヒ
ド基とする工程と、該アルデヒド基に、対応するアルキ
ルアミン、アリルアミン類を作用させてシッフ塩基を生
成させる工程と、該シッフ塩基を還元する工程とを備え
たものである。
【0008】更に、本請求項3に記載された発明に係る
ヘリコバクター・ピロリ菌用抑制剤は、請求項1記載の
オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体の1
種又は2種以上を含むものである。
ヘリコバクター・ピロリ菌用抑制剤は、請求項1記載の
オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体の1
種又は2種以上を含むものである。
【0009】また、本請求項4に記載された発明に係る
消化器潰瘍予防・治療剤は、請求項1記載のオリゴフコ
ース誘導体又はオリゴラムノース誘導体の1種又は2種
以上を含むものである。
消化器潰瘍予防・治療剤は、請求項1記載のオリゴフコ
ース誘導体又はオリゴラムノース誘導体の1種又は2種
以上を含むものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明が提供することに成功した
消化器潰瘍予防・治療効果を有するオリゴフコース誘導
体又はオリゴラムノース誘導体は、次の一般式で表され
るものである。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
消化器潰瘍予防・治療効果を有するオリゴフコース誘導
体又はオリゴラムノース誘導体は、次の一般式で表され
るものである。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースで、一部の水酸基は硫酸エステル化されて
いてもよいオリゴ糖残基を示し、Rはフェニル基、高級
アルキルフェニル基、高級アルキル基、又は−(CH2)n
−NHX(nは1〜10の整数、Xは高級アルカノイル
基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ基を示
す)]
【0011】このオリゴフコース誘導体又はオリゴラム
ノース誘導体の製造法の一実施の形態は次のようなもの
である。
ノース誘導体の製造法の一実施の形態は次のようなもの
である。
【0012】 フコイダンやラムナンもしくはラムナ
ン硫酸を含有する海藻類(モズク、クロメ、ヒバマタ、
青海苔等)より、多糖を任意の抽出方法(松田和雄著、
生物化学実験法 No.20、多糖の分離・精製法、学会出
版センター等)にて抽出する。
ン硫酸を含有する海藻類(モズク、クロメ、ヒバマタ、
青海苔等)より、多糖を任意の抽出方法(松田和雄著、
生物化学実験法 No.20、多糖の分離・精製法、学会出
版センター等)にて抽出する。
【0013】 得られた多糖類を0.075N〜0.1N程度
の塩酸もしくはトリフルオロ酢酸の溶液に溶解し100
℃、10分〜20分、加熱処理し多糖をオリゴ糖化する。処
理後、水酸化ナトリウムにて中和し、本液にNaBH4を加
え室温もしくは4℃にて16時間還元処理を行う。(特開
平6−247861号公報、特開平7−138166号
公報参照)
の塩酸もしくはトリフルオロ酢酸の溶液に溶解し100
℃、10分〜20分、加熱処理し多糖をオリゴ糖化する。処
理後、水酸化ナトリウムにて中和し、本液にNaBH4を加
え室温もしくは4℃にて16時間還元処理を行う。(特開
平6−247861号公報、特開平7−138166号
公報参照)
【0014】 の操作により得られたオリゴ糖のア
ルジトール体の溶液を透析(分画分子量500)もしくは
電気透析やイオン交換樹脂を用いて脱塩する。
ルジトール体の溶液を透析(分画分子量500)もしくは
電気透析やイオン交換樹脂を用いて脱塩する。
【0015】 の溶液にメタ過ヨウ素酸ナトリウム
を加え氷温下で1時間程度反応する(構造的に還元末端
及び非還元末端以外の糖鎖が酸化されないようなオリゴ
糖、例えば1→3結合のオリゴ糖などの場合はさらに長
時間反応しても良い)。反応液に過ヨウ素酸に対し過剰
量のエチレングリコールを加え、更に1時間程度反応す
る。本液をと同様の方法で脱塩する。この操作によ
り、末端にアルデヒド基を有するオリゴ糖誘導体が得ら
れる。
を加え氷温下で1時間程度反応する(構造的に還元末端
及び非還元末端以外の糖鎖が酸化されないようなオリゴ
糖、例えば1→3結合のオリゴ糖などの場合はさらに長
時間反応しても良い)。反応液に過ヨウ素酸に対し過剰
量のエチレングリコールを加え、更に1時間程度反応す
る。本液をと同様の方法で脱塩する。この操作によ
り、末端にアルデヒド基を有するオリゴ糖誘導体が得ら
れる。
【0016】 本液に0.5M濃度となるように酢酸を加
え、室温下で20時間反応させる。反応液を分画分子量50
0の透析膜にて透析し、内液を凍結乾燥し目的とするオ
リゴ糖を得る。またオリゴ糖画分は透析による脱塩以外
にも、活性炭カラムクロマトグラフィーやゲル濾過等を
用いて任意の分子量サイズの画分を脱塩も兼ねて調製し
てもよい。
え、室温下で20時間反応させる。反応液を分画分子量50
0の透析膜にて透析し、内液を凍結乾燥し目的とするオ
リゴ糖を得る。またオリゴ糖画分は透析による脱塩以外
にも、活性炭カラムクロマトグラフィーやゲル濾過等を
用いて任意の分子量サイズの画分を脱塩も兼ねて調製し
てもよい。
【0017】 オリゴ糖画分を40〜50%のプロパノー
ルを含む水溶液に溶解しアリルアミン、アルキルアミン
類を加え45℃にて2時間反応し、シッフ塩基を形成させ
る。この場合、用いる溶媒はオリゴ糖及びアルキルアミ
ンを溶解しうる物質(ジメチルスルフォキシド、ジメチ
ルホルムアミドなど)であればよい。この場合、反応さ
せるアルキルアミン類、アリルアミン類としては、その
選択にとくに制限はないが、置換、非置換のアニリン
類、置換、非置換の高級アルキルアミン類、が好まし
く、この場合、置換基としては、アルキル基、アルカノ
イルアミノ基、アルキルアミノ基、などが挙げられる。
ルを含む水溶液に溶解しアリルアミン、アルキルアミン
類を加え45℃にて2時間反応し、シッフ塩基を形成させ
る。この場合、用いる溶媒はオリゴ糖及びアルキルアミ
ンを溶解しうる物質(ジメチルスルフォキシド、ジメチ
ルホルムアミドなど)であればよい。この場合、反応さ
せるアルキルアミン類、アリルアミン類としては、その
選択にとくに制限はないが、置換、非置換のアニリン
類、置換、非置換の高級アルキルアミン類、が好まし
く、この場合、置換基としては、アルキル基、アルカノ
イルアミノ基、アルキルアミノ基、などが挙げられる。
【0018】 液にボラントリメチルアミンを加
え、45℃にて20時間シッフ塩基を還元する。還元剤とし
てはボラントリメチルアミン以外にも、本目的に合致す
るような還元剤(例えば、ボランジメチルアミン、NaCN
BH3、NaBH4など)が、適宜利用できる。
え、45℃にて20時間シッフ塩基を還元する。還元剤とし
てはボラントリメチルアミン以外にも、本目的に合致す
るような還元剤(例えば、ボランジメチルアミン、NaCN
BH3、NaBH4など)が、適宜利用できる。
【0019】 反応終了後、溶媒をエバポレーター等
で留去した後、クロロホルム:メタノール:水=2:
1:1の混液で分配し、水層を集める。水層をクロロホ
ルムで洗浄後、凍結乾燥することにより、本発明にかか
るオリゴ糖アルキルアミン複合体を得る。分配抽出に用
いる溶媒は、アルキルアミンの性質により適宜変更して
もよい。
で留去した後、クロロホルム:メタノール:水=2:
1:1の混液で分配し、水層を集める。水層をクロロホ
ルムで洗浄後、凍結乾燥することにより、本発明にかか
るオリゴ糖アルキルアミン複合体を得る。分配抽出に用
いる溶媒は、アルキルアミンの性質により適宜変更して
もよい。
【0020】本発明に示されたオリゴ糖誘導体は、消化
器潰瘍の原因菌であるヘリコバクター・ピロリ(H.pylor
i)菌の定着阻害効果、及び酢酸誘発潰瘍の治療効果を有
することが確認された。
器潰瘍の原因菌であるヘリコバクター・ピロリ(H.pylor
i)菌の定着阻害効果、及び酢酸誘発潰瘍の治療効果を有
することが確認された。
【0021】本発明の消化器潰瘍予防・治療剤の剤形や
投与量は任意に選定することができる。しかしながら、
一般的には、本剤を薬学的に許容できる液状又は固体状
の担体と配合し、かつ必要に応じて溶剤、分散剤、乳化
剤、緩衝剤、安定剤、腑形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤
等を加えて、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、カプセル剤
等に製剤して使用するのが適当である。また本剤の成人
1日当たりの好適投与量は、約 0.1mg/kg以上10mg/kg以
下、好ましくは0.3mg/kg以上3mg/kg以下である。
投与量は任意に選定することができる。しかしながら、
一般的には、本剤を薬学的に許容できる液状又は固体状
の担体と配合し、かつ必要に応じて溶剤、分散剤、乳化
剤、緩衝剤、安定剤、腑形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤
等を加えて、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、カプセル剤
等に製剤して使用するのが適当である。また本剤の成人
1日当たりの好適投与量は、約 0.1mg/kg以上10mg/kg以
下、好ましくは0.3mg/kg以上3mg/kg以下である。
【0022】
実施例1.オリゴフコース誘導体の製造 (1-1)フコイダンの抽出及びフコースオリゴ糖の製造 沖縄モズク(Cladosiphon okamuranus Tokida)を脱イオ
ン水にて塩抜きを行った後、藻体1kg当たり1リットル
の割合で脱イオン水に懸濁し、本懸濁液を塩酸でpH2と
した。本液を100℃、10分加熱抽出後、ガーゼにて藻体
を濾別し、濾液をさらに遠心し不溶物を除いた(9000rp
m, 60分)。
ン水にて塩抜きを行った後、藻体1kg当たり1リットル
の割合で脱イオン水に懸濁し、本懸濁液を塩酸でpH2と
した。本液を100℃、10分加熱抽出後、ガーゼにて藻体
を濾別し、濾液をさらに遠心し不溶物を除いた(9000rp
m, 60分)。
【0023】得られた上清をNaOHにて中和後、0.2M濃度
になるようにメタ過ヨウ素酸ナトリウムを加え、混入し
てくるアルギン酸を分解し、遮光下にて20時間反応後、
エチレングリコールにて反応を停止した。本液に水素化
ホウ素ナトリウムを0.2M濃度になるように加え室温にて
16時間、反応した。本液を限外濾過(分画分子量 5,000)
にて濃縮後、透析した。透析内液を塩酸にてpH2とし 1
00℃、10分加熱処理した。処理液を透析後、凍結乾燥し
フコイダンを得た(4g/1kg湿藻体)。
になるようにメタ過ヨウ素酸ナトリウムを加え、混入し
てくるアルギン酸を分解し、遮光下にて20時間反応後、
エチレングリコールにて反応を停止した。本液に水素化
ホウ素ナトリウムを0.2M濃度になるように加え室温にて
16時間、反応した。本液を限外濾過(分画分子量 5,000)
にて濃縮後、透析した。透析内液を塩酸にてpH2とし 1
00℃、10分加熱処理した。処理液を透析後、凍結乾燥し
フコイダンを得た(4g/1kg湿藻体)。
【0024】このフコイダンを200mg/mlの濃度に溶解
し、0.075M〜0.1M濃度となるように塩酸(若しくはト
リフルオロ酢酸)を加えた。100℃にて10分、加熱後、室
温まで冷却した。本液をNaOHにて中和後、NaBH4をフコ
イダン1gにつき200mgの割合で加え、4℃にて20時間
反応させた。反応液を酢酸にてpH6とし、電気透析装置
(旭化成、マイクロアシライザー、AC220膜使用)にて
脱塩した。脱塩後、試料溶液に0.2M濃度となるようにNa
IO4を加え、氷温下にて1時間反応させた。反応液にエ
チレングリコールを過ヨウ素酸に対し2当量加え、氷温
下にてさらに1時間反応させた。反応液を分画分子量50
0の透析膜(スペクトラム社製)にて透析し、透析内液
を凍結乾燥しオリゴ糖標品を得た(平均分子量約1000〜3
000、又は平均重合度8〜14)。
し、0.075M〜0.1M濃度となるように塩酸(若しくはト
リフルオロ酢酸)を加えた。100℃にて10分、加熱後、室
温まで冷却した。本液をNaOHにて中和後、NaBH4をフコ
イダン1gにつき200mgの割合で加え、4℃にて20時間
反応させた。反応液を酢酸にてpH6とし、電気透析装置
(旭化成、マイクロアシライザー、AC220膜使用)にて
脱塩した。脱塩後、試料溶液に0.2M濃度となるようにNa
IO4を加え、氷温下にて1時間反応させた。反応液にエ
チレングリコールを過ヨウ素酸に対し2当量加え、氷温
下にてさらに1時間反応させた。反応液を分画分子量50
0の透析膜(スペクトラム社製)にて透析し、透析内液
を凍結乾燥しオリゴ糖標品を得た(平均分子量約1000〜3
000、又は平均重合度8〜14)。
【0025】(1-2) フコースオリゴ糖の過ヨウ素酸酸化 フコースオリゴ糖の溶液(2%、100ml)に0.2M濃度と
なるようにNaIO4を加え、氷温下にて1時間反応させ
た。この反応液にエチレングリコールを当量加え、氷温
下にてさらに1時間反応させた。得られた反応液を500m
l容量の活性炭カラム(和光純薬製、クロマトグラフィ
ー用活性炭)に添加し、3リットルの水で非吸着物を溶
出した。本カラムに3リットルの35%、エタノール水を
加え、吸着画分を回収した。この画分をエバポレーター
にて濃縮し、オリゴ糖のアルデヒド型誘導体を得た(収
率約25%)。
なるようにNaIO4を加え、氷温下にて1時間反応させ
た。この反応液にエチレングリコールを当量加え、氷温
下にてさらに1時間反応させた。得られた反応液を500m
l容量の活性炭カラム(和光純薬製、クロマトグラフィ
ー用活性炭)に添加し、3リットルの水で非吸着物を溶
出した。本カラムに3リットルの35%、エタノール水を
加え、吸着画分を回収した。この画分をエバポレーター
にて濃縮し、オリゴ糖のアルデヒド型誘導体を得た(収
率約25%)。
【0026】(1-3) アミン類との反応及び還元反応 (1-2)で製造したオリゴ糖のアルデヒド誘導体を50%のn-
プロパノール水に50mg/mlの割合で溶解し、10mg/mlの割
合でドデシルアニリンを加える。45℃にて2時間反応
後、ボランジメチルアミン複合体を10mg/mlとなるよう
に加える。45℃にて20時間反応し、反応液を減圧乾固す
る。残渣をクロロホルム:メタノール:水=2:1:1
の混液を加え分配する。水層を集め、水層にクロロホル
ムを等量加え、分配洗浄を行う。この操作を2回繰り返
した後、水層を凍結乾燥し、オリゴフコースドデシルア
ニリン誘導体(OFDAD)を得た(収率約64%)。本物
質の構造は、メチル化分析及びNMR等の解析結果より
以下の化1のように決定された。なお、フコース残基の
4位の水酸基の一部は硫酸エステル化されている。図1
はオリゴフコースドデシルアニリン誘導体(OFDAD)
のNMRスペクトル(13C−NMR)図であり、図2はオ
リゴフコースドデシルアニリン誘導体(OFDAD)のI
Rスペクトル図である。
プロパノール水に50mg/mlの割合で溶解し、10mg/mlの割
合でドデシルアニリンを加える。45℃にて2時間反応
後、ボランジメチルアミン複合体を10mg/mlとなるよう
に加える。45℃にて20時間反応し、反応液を減圧乾固す
る。残渣をクロロホルム:メタノール:水=2:1:1
の混液を加え分配する。水層を集め、水層にクロロホル
ムを等量加え、分配洗浄を行う。この操作を2回繰り返
した後、水層を凍結乾燥し、オリゴフコースドデシルア
ニリン誘導体(OFDAD)を得た(収率約64%)。本物
質の構造は、メチル化分析及びNMR等の解析結果より
以下の化1のように決定された。なお、フコース残基の
4位の水酸基の一部は硫酸エステル化されている。図1
はオリゴフコースドデシルアニリン誘導体(OFDAD)
のNMRスペクトル(13C−NMR)図であり、図2はオ
リゴフコースドデシルアニリン誘導体(OFDAD)のI
Rスペクトル図である。
【0027】
【化1】
【0028】(1-3)と同様に、ドデシルアニリンの代わ
りに、ヘキシルアニリン、アニリン、もしくはラウリル
アミンなどのアルキルアミンと反応させ、反応液を同様
に分配し、化2のオリゴフコースヘキシルアニリン誘導
体(OFHAD)、化3のオリゴフコースアニリン誘導体
(OFAN)、化4のオリゴフコ−スラウリルアミンアミ
ン誘導体(OF−LA)等のオリゴフコース誘導体を得
た。
りに、ヘキシルアニリン、アニリン、もしくはラウリル
アミンなどのアルキルアミンと反応させ、反応液を同様
に分配し、化2のオリゴフコースヘキシルアニリン誘導
体(OFHAD)、化3のオリゴフコースアニリン誘導体
(OFAN)、化4のオリゴフコ−スラウリルアミンアミ
ン誘導体(OF−LA)等のオリゴフコース誘導体を得
た。
【0029】
【化2】
【化3】
【化4】
【0030】実施例2.オリゴラムノース誘導体の製造 (2-1) ラムノースオリゴ糖の製造 青海苔(ヒロハヒトエ草)の乾燥藻体を10倍量の水に懸
濁させ、100℃に2時間加熱してラムナン硫酸を浸出させ
た。遠心分離して固形物を除いた後、エタノールを添加
し、沈殿した多糖類を集めて水に溶解し、透析により低
分子量成分を除いて内液にラムナン硫酸を得た。次い
で、ラムナン硫酸を含有する内液に濃度が0.01規定にな
るように塩酸を添加して100℃に加熱し、脱硫酸反応を
生じさせた。その後、再度透析を行い、内液にラムナン
を得た。
濁させ、100℃に2時間加熱してラムナン硫酸を浸出させ
た。遠心分離して固形物を除いた後、エタノールを添加
し、沈殿した多糖類を集めて水に溶解し、透析により低
分子量成分を除いて内液にラムナン硫酸を得た。次い
で、ラムナン硫酸を含有する内液に濃度が0.01規定にな
るように塩酸を添加して100℃に加熱し、脱硫酸反応を
生じさせた。その後、再度透析を行い、内液にラムナン
を得た。
【0031】このラムナンを前述のフコイダンの場合と
同様の方法で弱酸分解、還元、過ヨウ素酸酸化を同様に
行いオリゴ糖アルデヒド型誘導体を調製した(平均分子
量約1000〜1500)。
同様の方法で弱酸分解、還元、過ヨウ素酸酸化を同様に
行いオリゴ糖アルデヒド型誘導体を調製した(平均分子
量約1000〜1500)。
【0032】(2-2) アミン誘導体との反応 本画分とドデシルアニリンを前述と同様の操作により結
合させ、化5のオリゴラムノースドデシルアニリン誘導
体(OR−DA)を得た(収率約10%)。
合させ、化5のオリゴラムノースドデシルアニリン誘導
体(OR−DA)を得た(収率約10%)。
【0033】
【化5】
【0034】以上に示した実施例1,2で製造した化1
〜化5の誘導体以外にも、前述の製造法により、作成し
た誘導体のリストを以下の化6に示す。
〜化5の誘導体以外にも、前述の製造法により、作成し
た誘導体のリストを以下の化6に示す。
【0035】
【化6】
【0036】実施例3.抗潰瘍作用の検証1 実施例1で得られたオリゴフコースドデシルアニリンに
ついて、抗潰瘍作用を酢酸誘発潰瘍を用いて試験した。
図3は酢酸誘発潰瘍の操作を示す工程図である。図3に
示す通り、実験及び効果判定は、8週齢のSDラット
に、1日目に20%酢酸 30μlを胃体部に注入して、酢
酸誘発潰瘍を発症させ、2日目から9日目まで、1ml試
料溶液を1日1回、経口的に投与した。なお、試験期間
中、餌及び水は自由摂取とした。
ついて、抗潰瘍作用を酢酸誘発潰瘍を用いて試験した。
図3は酢酸誘発潰瘍の操作を示す工程図である。図3に
示す通り、実験及び効果判定は、8週齢のSDラット
に、1日目に20%酢酸 30μlを胃体部に注入して、酢
酸誘発潰瘍を発症させ、2日目から9日目まで、1ml試
料溶液を1日1回、経口的に投与した。なお、試験期間
中、餌及び水は自由摂取とした。
【0037】最終投与後にラットを絶食し、10日目に胃
を摘出して、ホルマリン固定した後、潰瘍部分の短径と
長径とを測定(Ulcer index)して、治癒率の評価を行っ
た。評価は対照群に対し危険率 5%以下で効果を認めた
場合に、有意とした。なお、治癒率(%)は=(1−投与
群の潰瘍の面積/対照群の潰瘍の面積)×100で求め
た。結果を次の表1に示す。
を摘出して、ホルマリン固定した後、潰瘍部分の短径と
長径とを測定(Ulcer index)して、治癒率の評価を行っ
た。評価は対照群に対し危険率 5%以下で効果を認めた
場合に、有意とした。なお、治癒率(%)は=(1−投与
群の潰瘍の面積/対照群の潰瘍の面積)×100で求め
た。結果を次の表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例4.抗潰瘍作用の検証2 試料溶液を実施例1で得られたオリゴフコースのアルキ
ルアミン誘導体に代えて同様の抗潰瘍作用の検証を行っ
た。具体的には、試料溶液として、オリゴフコースヘキ
シルアニリンと、オリゴフコースラウリルアミンとを用
い、実施例3と同様の操作を行って、オリゴフコースヘ
キシルアニリン及びオリゴフコースラウリルアミンによ
る酢酸潰瘍に対する効果を検証した。結果を次の表2及
び表3に示す。
ルアミン誘導体に代えて同様の抗潰瘍作用の検証を行っ
た。具体的には、試料溶液として、オリゴフコースヘキ
シルアニリンと、オリゴフコースラウリルアミンとを用
い、実施例3と同様の操作を行って、オリゴフコースヘ
キシルアニリン及びオリゴフコースラウリルアミンによ
る酢酸潰瘍に対する効果を検証した。結果を次の表2及
び表3に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】実施例5.抗潰瘍作用の検証3 オリゴフコースドデシルアニリンによるNSAIDS等
により誘発される潰瘍に対する防御効果を検討するた
め、インドメタシン傷害に対する防御作用について効果
検定を行った。
により誘発される潰瘍に対する防御効果を検討するた
め、インドメタシン傷害に対する防御作用について効果
検定を行った。
【0043】具体的な操作は、オリゴフコースドデシル
アニリンを0.5%カルボキシメチルセルロース溶液1ml
に溶解し、18時間絶食及び2時間絶水したラットに経口
投与する。対照群にはカルボキシメチルセルロース溶液
のみを投与する。試料投与2時間後に50mg/mlのインドメ
タシンを1ml投与し胃粘膜傷害を惹起する。傷害惹起2
時間後に麻酔下にて胃を摘出しホルマリン固定後、傷害
部位(出血班)の長さと幅を測定し、その面積を求め、
傷害形成の抑制率を求め、オリゴフコースドデシルアニ
リンによるインドメタシン胃傷害に対する予防効果を検
証した。結果を次の表4に示す。
アニリンを0.5%カルボキシメチルセルロース溶液1ml
に溶解し、18時間絶食及び2時間絶水したラットに経口
投与する。対照群にはカルボキシメチルセルロース溶液
のみを投与する。試料投与2時間後に50mg/mlのインドメ
タシンを1ml投与し胃粘膜傷害を惹起する。傷害惹起2
時間後に麻酔下にて胃を摘出しホルマリン固定後、傷害
部位(出血班)の長さと幅を測定し、その面積を求め、
傷害形成の抑制率を求め、オリゴフコースドデシルアニ
リンによるインドメタシン胃傷害に対する予防効果を検
証した。結果を次の表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】実施例6.ヘリコバクター・ピロリに対す
る接着阻害効果及び増殖阻害効果の検定 ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)は、消化性潰瘍の原
因菌として近年注目されてきた菌である。特に本菌に感
染した患者においては、非常に高率で潰瘍の再発が認め
られ、また抗生物質等の大量投与により、本菌を除菌し
た患者では再発率が低下することから、消化性潰瘍の再
発防止と言う点で本菌の除菌もしくは感染予防が重要視
されてきている。事実、欧米では既に潰瘍の治療指針と
して本菌の除菌が指導されており、また日本においても
加齢とともに感染率が増加していることから、今後潰瘍
の治療薬にも本菌に対する効果が期待されてくるものと
考えられる。
る接着阻害効果及び増殖阻害効果の検定 ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)は、消化性潰瘍の原
因菌として近年注目されてきた菌である。特に本菌に感
染した患者においては、非常に高率で潰瘍の再発が認め
られ、また抗生物質等の大量投与により、本菌を除菌し
た患者では再発率が低下することから、消化性潰瘍の再
発防止と言う点で本菌の除菌もしくは感染予防が重要視
されてきている。事実、欧米では既に潰瘍の治療指針と
して本菌の除菌が指導されており、また日本においても
加齢とともに感染率が増加していることから、今後潰瘍
の治療薬にも本菌に対する効果が期待されてくるものと
考えられる。
【0046】本菌の除菌には大量の抗生物質とプロトン
ポンプインヒビターの併用が有効な治療法であるが、耐
性菌の問題などから、他の治療法の開発が必要と考えら
れている。本菌の感染に関しては、胃粘膜層から鞭毛運
動により胃上皮細胞へ移行し、胃上皮細胞上のルイスb
型(Leb)糖鎖のフコース残基を特異的に認識し定着す
るものと考えられている。本菌の接着においてはシアル
酸、スルファチド、ラミニンなどの関与も報告されてい
るが、胃上皮細胞そのものへの特異的接着と言う点で
は、フコースが重要な認識部位と考えられている。
ポンプインヒビターの併用が有効な治療法であるが、耐
性菌の問題などから、他の治療法の開発が必要と考えら
れている。本菌の感染に関しては、胃粘膜層から鞭毛運
動により胃上皮細胞へ移行し、胃上皮細胞上のルイスb
型(Leb)糖鎖のフコース残基を特異的に認識し定着す
るものと考えられている。本菌の接着においてはシアル
酸、スルファチド、ラミニンなどの関与も報告されてい
るが、胃上皮細胞そのものへの特異的接着と言う点で
は、フコースが重要な認識部位と考えられている。
【0047】特にモズク由来フコイダンには、抗潰瘍効
果のみならずこの接着過程を阻害しうることが明らかと
なっている(特開平7−138166号公報)。前述の
オリゴ糖アルキルアミン誘導体においてもH. pyloriの
接着を阻止できれば、本薬剤による潰瘍の治癒促進のみ
ならず、本菌の感染予防及び再発防止を期待できるもの
と考えられることから、その接着阻害効果についても効
果検定を行った。また、増殖阻害効果についても確認し
た。
果のみならずこの接着過程を阻害しうることが明らかと
なっている(特開平7−138166号公報)。前述の
オリゴ糖アルキルアミン誘導体においてもH. pyloriの
接着を阻止できれば、本薬剤による潰瘍の治癒促進のみ
ならず、本菌の感染予防及び再発防止を期待できるもの
と考えられることから、その接着阻害効果についても効
果検定を行った。また、増殖阻害効果についても確認し
た。
【0048】具体的な操作は、P.W.Tangらの方法に従い
(Biochem.Biophys.Res.Commun., vol.132, 1985, p474
-480)、Leb型糖鎖の還元末端を還元し、この還元末端を
過ヨウ素酸酸化したオリゴ糖を調製する。本オリゴ糖を
ジアミノヘキサンと結合させ、さらにアミノ基固定用マ
イクロプレート(コバリンクプレート、NUNC社製)に固
定化する。本プレートにビオチン標識したヘリコバクタ
ー・ピロリ(H.pylori)を加え、室温下で1時間反応させ
る。この時、オリゴフコースドデシルアニリン誘導体を
適宜共存させる。反応液を緩衝液で洗い未結合の菌体を
除く。
(Biochem.Biophys.Res.Commun., vol.132, 1985, p474
-480)、Leb型糖鎖の還元末端を還元し、この還元末端を
過ヨウ素酸酸化したオリゴ糖を調製する。本オリゴ糖を
ジアミノヘキサンと結合させ、さらにアミノ基固定用マ
イクロプレート(コバリンクプレート、NUNC社製)に固
定化する。本プレートにビオチン標識したヘリコバクタ
ー・ピロリ(H.pylori)を加え、室温下で1時間反応させ
る。この時、オリゴフコースドデシルアニリン誘導体を
適宜共存させる。反応液を緩衝液で洗い未結合の菌体を
除く。
【0049】次いで、各ウェルにストレプトアビジン溶
液(50 μg/ml)を100μ l加え、室温下で1時間反応す
る。これによりウェル中に残っていた菌体にストレプト
アビジンが選択的に結合する。洗浄して過剰のストレプ
トアビジンを除き、次いでパーオキシダーゼ標識したビ
オチン溶液(2.5 μg/ml)を100 μl加える。室温下で30
分、反応させた後、過剰の酵素標識ビオチンを除く。本
操作によりビオチン化された菌体に選択的に酵素標識ビ
オチンが結合し、この酵素活性を基質溶液(KPL社製、AB
TSパーオキシダーゼ基質システム)100 μlを加え、10
分反応させることにより検出した。検出は波長405nmの
吸光度を測定することにより行った。測定される吸光度
はLeb型糖鎖を認識して結合した菌体量を示すことか
ら、オリゴフコースドデシルアニリン誘導体の添加によ
る吸光度の減少率により、その定着阻害率がわかる。
液(50 μg/ml)を100μ l加え、室温下で1時間反応す
る。これによりウェル中に残っていた菌体にストレプト
アビジンが選択的に結合する。洗浄して過剰のストレプ
トアビジンを除き、次いでパーオキシダーゼ標識したビ
オチン溶液(2.5 μg/ml)を100 μl加える。室温下で30
分、反応させた後、過剰の酵素標識ビオチンを除く。本
操作によりビオチン化された菌体に選択的に酵素標識ビ
オチンが結合し、この酵素活性を基質溶液(KPL社製、AB
TSパーオキシダーゼ基質システム)100 μlを加え、10
分反応させることにより検出した。検出は波長405nmの
吸光度を測定することにより行った。測定される吸光度
はLeb型糖鎖を認識して結合した菌体量を示すことか
ら、オリゴフコースドデシルアニリン誘導体の添加によ
る吸光度の減少率により、その定着阻害率がわかる。
【0050】上記試験においてオリゴフコースドデシル
アニリン誘導体を10〜1000 μg/mlの範囲で共存させる
と、次の表5のオリゴフコースドデシルアニリンによる
H. pyloriのLeb型糖鎖への定着阻害活性の結果に示すよ
うに添加量の増加に伴い、吸光度が減少することから、
ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)とLeb型糖鎖の結合
がオリゴフコースドデシルアニリン誘導体により阻害さ
れたことがわかる。
アニリン誘導体を10〜1000 μg/mlの範囲で共存させる
と、次の表5のオリゴフコースドデシルアニリンによる
H. pyloriのLeb型糖鎖への定着阻害活性の結果に示すよ
うに添加量の増加に伴い、吸光度が減少することから、
ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)とLeb型糖鎖の結合
がオリゴフコースドデシルアニリン誘導体により阻害さ
れたことがわかる。
【0051】
【表5】
【0052】次に、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)
に対する増殖阻害効果を検定するため、オリゴフコース
のドデシルアニリンを用いた。0.1%のβサイクロデキス
トリンを含むブルセラ培地で培養した臨床分離株である
H.pylori6−34(1.5×108CFU/ml)100μlを同培地1ml
に懸濁し、試料(オリゴフコースドデシルアニリン)溶
液、10μlを加え、72時間培養した。効果の判定は対照
群の菌液の濁度(OD 600nm)に対する試料液の濁度より
次式を用いて増殖抑制率を求め判定した。その結果、7
1.8%の増殖抑制率が得られた。 増殖抑制率(%)=(1−試料液の濁度/対照群の濁
度)×100
に対する増殖阻害効果を検定するため、オリゴフコース
のドデシルアニリンを用いた。0.1%のβサイクロデキス
トリンを含むブルセラ培地で培養した臨床分離株である
H.pylori6−34(1.5×108CFU/ml)100μlを同培地1ml
に懸濁し、試料(オリゴフコースドデシルアニリン)溶
液、10μlを加え、72時間培養した。効果の判定は対照
群の菌液の濁度(OD 600nm)に対する試料液の濁度より
次式を用いて増殖抑制率を求め判定した。その結果、7
1.8%の増殖抑制率が得られた。 増殖抑制率(%)=(1−試料液の濁度/対照群の濁
度)×100
【0053】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば潰瘍治癒
促進作用とヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の定着阻
害作用を有し、潰瘍や胃癌に移行する胃粘膜の炎症の予
防と治療に有用な薬剤が提供される。特に上述した物質
は非常に低用量で消化性潰瘍に対する治癒促進効果や粘
膜傷害に対する防御効果を示し、またオリゴ糖化により
多糖に比べ物性及び活性において均一な物質を容易に調
製できることから、薬剤としての利用も容易に行える点
でも優れている。
促進作用とヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の定着阻
害作用を有し、潰瘍や胃癌に移行する胃粘膜の炎症の予
防と治療に有用な薬剤が提供される。特に上述した物質
は非常に低用量で消化性潰瘍に対する治癒促進効果や粘
膜傷害に対する防御効果を示し、またオリゴ糖化により
多糖に比べ物性及び活性において均一な物質を容易に調
製できることから、薬剤としての利用も容易に行える点
でも優れている。
【図1】オリゴフコースドデシルアニリン誘導体(OF
DAD)のNMRスペクトル(13C−NMR)図である。
DAD)のNMRスペクトル(13C−NMR)図である。
【図2】オリゴフコースドデシルアニリン誘導体(OF
DAD)のIRスペクトル図である。
DAD)のIRスペクトル図である。
【図3】酢酸誘発潰瘍の操作を示す工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 秀介 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内
Claims (4)
- 【請求項1】 次の一般式で表されるオリゴフコース誘
導体又はオリゴラムノース誘導体。 Y−OCH(CH2NHR)2 [式中、Yは重合数2〜20のオリゴフコース又はオリ
ゴラムノースであって、一部の水酸基は硫酸エステル化
されていてもよいオリゴ糖残基を示し、 Rはフェニル基、高級アルキルフェニル基、高級アルキ
ル基、又は−(CH2)n−NHX(nは1〜10の整数、
Xは高級アルカノイル基、置換基を有していてもよいア
ルキルアミノ基を示す)] - 【請求項2】 オリゴフコース又はオリゴラムノースの
還元末端の糖残基を酸化分解によりアルデヒド基とする
工程と、 該アルデヒド基に、対応するアルキルアミン、アリルア
ミン類を作用させてシッフ塩基を生成させる工程と、 該シッフ塩基を還元する工程とを備えた請求項1に記載
のオリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体の
製造法。 - 【請求項3】 請求項1記載のオリゴフコース誘導体又
はオリゴラムノース誘導体の1種又は2種以上を含むこ
とを特徴とするヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter
pylori)菌用抑制剤。 - 【請求項4】 請求項1記載のオリゴフコース誘導体又
はオリゴラムノース誘導体の1種又は2種以上を含むこ
とを特徴とする消化器潰瘍予防・治療剤。
Priority Applications (14)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9240298A JPH1160590A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体及びその製造法 |
PCT/JP1998/003703 WO1999010360A1 (fr) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Derives d'oligosaccharides et leur procede d'obtention |
PT98938923T PT1020474E (pt) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Derivados de oligossacaridos e processo para a sua obtencao |
CN98810098A CN1275129A (zh) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | 寡糖衍生物及其制造方法 |
DE69813855T DE69813855T2 (de) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharidderivate und verfahren zu ihrer herstellung |
CA002301893A CA2301893A1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharide derivatives and process for producing the same |
KR1020007001682A KR20010040236A (ko) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | 올리고당 유도체와 그 제조법 |
ES98938923T ES2197492T3 (es) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Derivados de oligosacaridos y procedimiento para su preparacion. |
AU87482/98A AU728628B2 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharide derivatives and process for producing the same |
AT98938923T ATE238327T1 (de) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharidderivate und verfahren zu ihrer herstellung |
DK98938923T DK1020474T3 (da) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharidderivater og fremgangsmåde til fremstilling af samme |
US09/485,978 US6518249B1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharide derivatives and process for producing the same |
EP98938923A EP1020474B1 (en) | 1997-08-22 | 1998-08-21 | Oligosaccharide derivatives and process for producing the same |
US10/313,466 US6645940B2 (en) | 1997-08-22 | 2002-12-06 | Oligosaccharide derivatives and process for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9240298A JPH1160590A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | オリゴフコース誘導体又はオリゴラムノース誘導体及びその製造法 |
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