JPH1160300A - 分散剤助剤 - Google Patents

分散剤助剤

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JPH1160300A
JPH1160300A JP23655997A JP23655997A JPH1160300A JP H1160300 A JPH1160300 A JP H1160300A JP 23655997 A JP23655997 A JP 23655997A JP 23655997 A JP23655997 A JP 23655997A JP H1160300 A JPH1160300 A JP H1160300A
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JP
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dispersant
water
aid
mixture
sand
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Application number
JP23655997A
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English (en)
Inventor
Shuzo Nakamura
秀三 中村
Shoichi Ogawa
彰一 小川
Shunichiro Uchida
俊一郎 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Onoda Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0039Premixtures of ingredients

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性を向上させたコンクリート等の固体粒
子混合物において十分な固体粒子の分散性が確保出来
ず、また練り上がり後の時間経過に伴う流動性の低下を
防止できないないという問題点を解決する。 【解決手段】 すくなくとも水と固体粒子とを含有する
混合物において分散剤とともに用い分散剤の効果を高め
る物質、即ち炭素数1以上4以下のアルコールを含むア
ルコール組成物、または、HO-(AO)n-Hで示され、AOは炭
素数2以上4以下のオキシアルキレンで、nは1以上2
5以下であることを特徴とするポリオキシアルキレンの
内、すくなくとも1種を含むポリオキシアルキレン組成
物、又は両組成物の混合物であることを特徴とする分散
助剤を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散剤の効果をさ
らに高める作用をもたらす分散剤助剤に関するものであ
り、詳しくは、すくなくとも水と固体粒子を含有する混
合物に分散剤とともに用い分散剤による混合物の流動性
の改善効果をこの分散剤助剤を添加することで、一層高
めることを可能とする分散剤助剤に関する。
【0002】
【従来の技術】水と固体粒子の混合物の流動性を向上さ
せるために分散剤が使用されている。分散剤の効果を増
すために分散剤自身を改良することは、従来多くの開発
がなされている。しかし、改良された分散剤でもさらな
る分散性能の向上、流動性の経時変化の減少といった高
度化する要求に応えているとはいいがたい。又、分散剤
の改良は分散剤自身のコストアップを招いてきた。
【0003】ここに例として、セメントコンクリートの
流動性改善に関する従来技術を詳述する。セメントコン
クリートの流動性を改善するには、界面活性剤により微
小な空気を連行する方法、セメント粒子を分散させる方
法に2大別できる。
【0004】陰イオン型の界面活性剤と非イオン型の界面活性
剤を組み合わせて使用することで空気の連行あるいはセ
メントの分散を効果的に行う方法が、いままでに多数提
案されている。例えば、コンクリートに空気を連行させ
る薬剤の組み合わせとして、陰イオン型界面活性剤とRO-(-
CH2 -CH2 -O-)n-Hで示されるグリコールエーテル(Rは炭
素数1から6のアルキル基、フェニル基またはベンジル
基、nは1から5の組み合わせが、開示されている。(特
許登録番号1384881号) また、セメントを分散させる分
散剤の例として特開昭50-150724がある。ここでは、
「硫酸エステル型の陰イオン界面活性剤とポリオキシアル
キレン系又は多価高級アルコール系の非イオン界面活性剤
とを含有してなるセメント混和剤」が開示され、ポリオ
キシアルキレン系非イオン界面活性剤の具体的例としてRO-
((-CH2)m-O-)n-Hの化学式で示されるポリオキシアルキ
レンエーテルが好ましく、さらにはRの炭素数は6から1
8、mは2から3、nは2から30を通常用いるとしている。多
価アルコール系の非イオン界面活性剤の具体的例として
グリセリン、ペンタエリトリット、及び蔗糖の脂肪酸エ
ステルが好ましいとしている。
【0005】しかし、これらの方法で流動性を向上した
コンクリートにおいても、十分な分散性が確保出来ず、
又練上がり後の時間経過に伴う流動性の低下(以下、ス
ランプロスという)を防止することはできない。 そこ
で、スランプロスを低減させる方法として、陰イオン界
面活性剤としてナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合
物またはその塩とオキシエチレン基が1500個以上有し、
かつ平均分子量80000以上の水溶性高分子化合物、特に
ポリオキシエチレンとを重量比で90/10から99.8/0.2の
割合で組み合わせて使用する方法が開示されている。
(特許登録番号2083116号)
【0006】さらに第3成分としてオキシカルボン酸を
加えた例として、特許登録番号1572442のポリアルキル
アリルスルホン酸塩系および/またはトリアジン誘導体
の高縮合物系の高性能減水剤、オキシカルボン酸または
その塩、ならびにポリエチレンオキサイドを含有してな
ることを特徴とする高性能減水剤組成物がある。この特
許ではポリエチレンオキサイドの分子量が大きいほど有
効とされ、実用的な添加量(減水剤の固形分重量以下)で
効果を発揮するには分子量が4000以上40万以下が好まし
いとしている。しかし、これらのいずれの技術も、スラ
ンプロスを完全に解消し、かつ骨材が湿潤状態にあるこ
とによる減水剤の効果の低下を防止するには至っていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動性を向
上したコンクリートにおいても、十分な分散性が確保出
来ず、又練上がり後の時間経過に伴う流動性の低下(以
下、スランプロスという)を防止することはできないと
いう前述の問題点を解決し、分散剤とともに用いた場
合、分散剤の効果を十分に発揮させ、更にスランプロス
を解消する分散剤助剤を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も水と固体粒子とを含有する混合物において分散剤とと
もに用い分散剤の効果を高める物質、その添加方法、分
散性の優れた混合物について鋭意研究をした結果、分散
剤とともに用いる次の分散剤助剤が最適であることを見
出し発明を完成させた。
【0009】水中に固体粒子が分散するためには、固体
粒子が相互に反発し合う或いは粒子表面に保護膜が形成
されるなどして凝集しないことが必要である。分散剤
は、固体粒子に吸着し電気的な反発力を付与したり、立
体的な構造を表面に構成し、固体粒子相互の凝集を防止
するものである。分散剤が有効に機能するためには、固
体粒子表面に均等に分散剤が吸着することが必要であ
る。しかし、固体表面にはその組成の非均一さから分散
剤の偏在的吸着を招きやすい。このため、粒子表面に分
散剤の吸着層を形成するのに必要な分散剤量が、均一に
分散剤が吸着した場合に比較して増加する傾向にある。
分散剤助剤により分散剤の効果が改善されることで、初
期の流動性の向上並びに流動性の保持特性の向上が見ら
れる。その作用機構は、現在明白ではないが分散剤助剤
が分散剤に先だって固体粒子表面に作用し、固体粒子表
面の組織の非均一性による分散剤の偏在吸着を抑制し、
均一なる分散剤の吸着層の形成を可能ににするものと思
われる。更にこの均一な分散剤の吸着が安定な吸着層を
形成し、流動性の保持特性をも高めているものと思われ
るる。
【0010】2種以上の粒度の異なる固体粒子の混合物
では、小径部分の粒子の分散が混合物の流動性を左右す
る。このとき加えられた大径部分の粒子と分散剤との間
に相互作用があると、この作用により小径部分の小径部
分の粒子への分散剤の効果が低下する場合がある。この
ような場合でも、分散助剤の添加により混合物の流動性
は、向上する。この機構は、明白ではないが、分散剤助
剤が大径部分の粒子に作用し、分散剤と大径部分の粒子
の相互相互作用を緩和し、分散剤を効果的に小径部分の
粒子へ作用させていると思われる。
【0011】少なくとも水と固体粒子とを含有する混合
物において分散剤とともに用い分散剤の効果を高める物
質として、炭素数1以上4以下の1価のアルコールの内、
少なくとも1種のアルコールを含むアルコール組成物、
又は、HO-(AO)n-Hで示されAOは炭素数2以上4以下のオキ
シアルキレンで、n は1以上25以下を特徴とするポリオ
キシアルキレンの内、少なくとも1種を含むポリオキシ
アルキレン組成物、又は両組成物の混合物が分散効果を
高める分散剤助剤として有効である。
【0012】本発明は、分散剤の効果を分散剤助剤によ
って高めることに関連し、セメントコンクリートに空気
を連行して流動性を改善すること及び分散剤そのものの
改良とは根本的に異なるものである。
【0013】本発明の分散剤助剤の内、炭素数が1以
上、4以下の1価のアルコールとは、例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノールであり、これら
は、水溶性が高く利用しやすい。そして、必要に応じて
2種以上のアルコールを混合して用いることで効果及び
ハンドリング性を高めることが出来る。アルコールを水
と固体粒子の混合物、そして、セメントコンクリートに
おいて、分散剤と併用して分散剤の効果を高める分散剤
助剤として使用した例は過去に無い。
【0014】本発明の分散剤助剤の内、ポリオキシアル
キレンは、HO-(AO)n-H中のAOで示されるオキシアルキレ
ンの炭素数が5以上の場合、化合物の疎水性が高まり水
溶性が低下し好ましくない。また、nは 1以上25以下が
好ましく、nが大きくなると効果が低下する。また、(A
O)nは、1種のオキシアルキレンの共重合物に限らず、た
とえばエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドなど
の2種以上のオキシアルキレンのランダム共重合体ある
いはブロック重合体であっても良い。代表的な例として
は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどがある。そして、効果と経済性を勘案して2種以
上の異なるオキシアルキレンを混合して使用しても良
い。
【0015】本発明の分散剤助剤の効果を十分に発揮さ
せるためには、分散剤助剤の重量が分散剤重量以上であ
ることが好ましく、分散剤助剤の重量が分散剤重量を下
回るときは、その効果は期待できず、また、10倍以上の
添加は経済的でないが経済的な合理性が見いだせれば制
限されるものではない。
【0016】本発明の分散剤助剤は、どのような分散剤
に対しても効果を発揮する。分散剤の例をあげれば、カ
チオン系、ノニオン系、アニオン系の界面活性剤がいず
れも有効である。より具体的にはスルホン基あるいは/
かつカルボキシル基をもつ化合物があげられ、代表例と
しては、リグニンスルホン酸、芳香族スルホン酸ホルマ
リン縮合物、トリアジン誘導体の縮合物、不飽和モノカ
ルボン酸あるいは不飽和ジカルボン酸の誘導体、アクリ
ル酸および/またはアクリル酸誘導体の共重合物、無水
マレイン酸の共重合物ならびにこれらの塩やこれらのエ
ステルやこれらの加水分解物などがある。
【0017】コンクリート用分散剤は、減水剤、AE減水
剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などと呼
ばれている。分散剤助剤は分散剤が使用されるどんな工
業現場でも使用可能である。工業現場において分散剤に
期待されている効果とは、水と固体粒子を混合すること
において、水中に固体粒子を均等に分散させ、その混合
物の流動性を良好にすることである。
【0018】ここでいう、水と固体粒子の混合物の、固
体粒子とは例えば、セメント(ポルトランドセメント、
速硬セメント、高炉セメント、フライアッシュセメン
ト、シリカセメント等)、高炉スラグ、フライアッシ
ュ、シリカフューム、石灰石微粉末、石膏、珪石微粉
末、生石灰、急結材、超早強性混和材等の微粉末、河川
砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、スラグ砕砂、石灰砕砂、
珪砂などの細骨材、砂利、砕石、スラグ砕石、石灰砕石
等の粗骨材、人工あるいは天然の軽量骨材、粘土、シル
ト、細砂、粗砂、礫等の土石、石炭、石灰、鉄鉱、亜鉛
鉱、珪石等の鉱物の少なくとも1つあるいは2種以上の混
合物である。さらに、水と固体粒子の混合物における水
の含有量は、分散剤が機能するためには固体粒子の実積
率によって変化するが、混合物の重量の1%以上であるこ
とが普通であろう。
【0019】水と固体粒子の混合物として、コンクリー
ト、モルタル、ペースト、スラリーあるいは土壌にセメ
ントを混合したものなどがある。コンクリートやモルタ
ルは、粒径のことなる2種以上の固体を含有する混合物
であることが一般的である。具体的には、セメント(高
炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微
粉末等をも含む)と骨材の2種である。このようなもので
は、分散剤がセメントに作用することで混合物の流動性
が良好となる。
【0020】しかし、分散剤は骨材の影響を受け、その
効果が減少する場合がある。このような時に、分散剤助
剤を用いて分散剤の効果を高めることが有用である。特
に、細骨材の表面水率が0.1%以上(JIS A 1111-1993に規
定される細骨材の表面水率試験法によって測定できる。
軽量細骨材の場合は、これを110℃で定質量となるまで
乾燥したときの質量減少量が乾燥後の試料質量に対する
質量百分率が、その骨材の吸水率を上回った分を表面水
率とする。軽量細骨材の吸水率の測定はJIS A 11341989
に規定される構造用軽量細骨材の比重及び吸水率試験方
法によって測定できる。)または、粗骨材の表面水率
が、0.1% 以上(JIS A 1803-1991に規定される粗骨材の
表面水率試験法によって測定できる 軽量粗骨材の場合
は、これを110℃で定質量となるまで乾燥したときの質
量減少量が乾燥後の試料質量に対する質量百分率が、そ
の骨材の吸水率を上回った分を表面水率とする。軽量細
骨材の吸水率の測定はJIS A 1135-1989に規定される構
造用軽量細骨材の比重及び吸水率試験方法によって測定
できる)の骨材を用いてコンクリートあるいはモルタル
を製造する場合に特に有用である。さらには、分散剤に
先だって分散剤助剤を、骨材に添加することで骨材の分
散剤への影響をより低減することができる。
【0021】分散剤助剤は、分散剤はもちろんのこと、
他の機能を持つ薬剤、例えば凝結促進剤、凝結遅延剤、
防錆剤、防凍剤、急結剤、急結材、空気連行剤、消泡
剤、増粘剤、分離低減剤等と併用することも可能であ
り、また相乗効果も期待できる。
【0022】
【発明の実施形態】さらに実施例を用いて発明の実施形
態について具体的に詳述する。
【実施例】実施例1〜6並びに比較例1〜6は、 モル
タルの材料として、ポルトランドセメント(C) 、陸砂
(S)を表乾状態にしたもの、水(W)、分散剤(SP)として芳
香族スルホン酸ホルマリン高縮合物(NF)、アクリル酸誘
導体の共重合物(PC)、無水マレイン酸とアリルスルホン
酸とポリオキシエチレンの共重合物(ME)、分散剤助剤(R
E)としてエタノール(EA)、重量平均分子量200のポリエ
チレングリコール(PEG)。を用いた。それぞれのモルタ
ル中の配合量は表1に記載したとおりである。ミキサー
に砂とセメントを入れ10秒間空練りをした後、分散剤と
分散剤助剤を水に溶かした物を入れ60秒間練混ぜモルタ
ルを作った。練混ぜ直後(以下0分と表現する)ならび
に30分、60分経過後のモルタルの流動性を、JIS R 5201
-1992のセメントの物理試験のフロー値の測り方に準じ
て測定した。分散剤助剤は、それ単独では分散効果を示
さないが、分散剤の効果を高める作用がある。
【0023】
【表1】
【0024】実施例7〜10並びに比較例7〜8は、ポ
ルトランドセメント(C)100重量部、陸砂(S)を絶乾状態
にしたもの200重量部、水(W)40重量部(分散剤と分散剤
助剤の重量は水の重量に含めた)、無水マレイン酸とア
リルスルホン酸とポリオキシエチレンの共重合体である
分散剤(SP)0.24重量部、分散剤助剤(RE)としてメタノー
ル(MA)、エタノール(EA)、2-プロパノール(PA)、1-ブタ
ノール(BA)、グリセロール(GR)1.2重量部を用いた。
【0025】ミキサーに砂と水の半量と分散剤助剤を入
れ60秒練混ぜ後、セメントと水と分散剤を入れさらに60
秒練混ぜモルタルを作った。練混ぜ直後ならびに30分、
60分経過後のモルタルの流動性を、JIS R 5201-1992の
セメントの物理試験のフロー値の測り方に準じて測定し
た。モルタル配合、分散剤助剤の種類、フロー値を表2
に示す。炭素数1以上4以下のアルコールを用いることで
分散剤の効果が、分散剤無添加のもの、多価アルコール
を添加したものに比較して飛躍的に向上した。
【0026】
【表2】
【0027】実施例11〜13並びに比較例9〜11
は、ポルトランドセメント(C)100重量部、陸砂(S)を絶
乾状態にしたもの200重量部、水(W)40重量部(分散剤と
分散剤助剤の重量は水の重量に含める)、無水マレイン
酸とアリルスルホン酸とポリオキシエチレンの共重合体
である分散剤(SP)0.24重量部、分散剤助剤(RE)として重
量平均分子量の異なるポリエチレングリコールそれぞれ
1.2重量部を用いた。
【0028】ミキサーに砂と水の半量と分散剤助剤を入
れ60秒練混ぜ後、セメントと水と分散剤を入れさらに60
秒練混ぜモルタルを作った。練混ぜ直後ならびに30分、
60分経過後のモルタルの流動性を、JIS R 5201-1992の
セメントの物理試験のフロー値の測り方に準じて測定し
た。モルタル配合、分散剤助剤の重量平均分子量、フロ
ー値を表3に示す。オキシエチレンの付加モル数が25以
下であるポリエチレングリコールを添加したものは、無
添加のものあるいはオキシエチレンの付加モル数が25以
上のポリエチレングリコールを添加したものと比較し飛
躍的に分散剤の流動化効果と流動性の保持効果を高め
た。
【0029】
【表3】
【0030】実施例14〜21並びに比較例12は、ポ
ルトランドセメント(C) 、陸砂(S)を絶乾状態にしたも
の、水(W) (分散剤と分散剤助剤の重量は水の重量に含
める)、無水マレイン酸とアリルスルホン酸とポリオキ
シエチレンの共重合体である分散剤(SP) 、分散剤助剤
(RE)としてエタノール(EA)、重量平均分子量200のポリ
エチレングリコール(PG)を用いた。ミキサーに砂とセメ
ントを入れ10秒間空練りをした後、分散剤と分散剤助剤
を水に溶かした物を入れ60秒間練混ぜモルタルを作っ
た。
【0031】練混ぜ直後ならびに30分、60分経過後のモ
ルタルの流動性を、JIS R 5201-1992のセメントの物理
試験のフロー値の測り方に準じて測定した。モルタル配
合、分散剤助剤の種類、フロー値を表4に示す。分散剤
助剤の添加量が分散剤の添加量を上回る場合は、特に分
散剤助剤が分散剤の効果を向上させる効果が顕著であ
る。
【0032】
【表4】
【0033】実施例22〜26並びに比較例13〜16
は、ポルトランドセメント(C) 、陸砂を絶乾状態にした
もの(Sd)、陸砂を表乾状態にしたもの(Ssd)、陸砂を表
面水率0.5%に調整したもの(Sw05)、陸砂を表面水率1.0%
に調整したもの(Sw10)、水(W) (分散剤と分散剤助剤
の重量ならびに砂の表面水は水の重量に含める)、分散
剤(SP) として無水マレイン酸とアリルスルホン酸とポ
リオキシエチレンの共重合体(ME)と芳香族スルホン酸高
縮合物(NF)、分散剤助剤(RE)としてエタノール(EA)、重
量平均分子量200のポリエチレングリコール(PG)を用い
た。モルタルの配合は表に示す。分散剤と分散剤助剤の
添加時期を以下に示すように変えて、分散剤助剤が分散
剤に与える効果を試験した。
【0034】(1)記号; Sw05+C+W+SPは、表面水率0.5%の
砂にセメントと水を分散剤入れ、60秒練混ぜモルタル
を、(2)記号; Sw10+C+W+SPは、表面水率1%の砂にセメン
トと水を分散剤入れ、60秒練混ぜモルタルを、(3)記号;
Sw10+SP,C+Wは、表面水率1%の砂に分散剤を添加し60秒
練混ぜた後、セメントと水を入れ、さらに60秒練混ぜモ
ルタルを、(4) 記号; Sw10+RE,C+W+SPは、表面水率1%の
砂に分散剤助剤を添加し60秒練混ぜた後、セメントと水
と分散剤を入れ、さらに60秒練混ぜモルタルを、(5)記
号; Sw10+SP,C+W+REは、表面水率1%の砂に分散剤を添加
し60秒練混ぜた後、セメントと水を分散砂剤助剤入れ、
さらに60秒練混ぜモルタルを製造したものである。
【0035】練混ぜ直後ならびに30分、60分経過後のモ
ルタルの流動性を、JIS R 5201-1992のセメントの物理
試験のフロー値の測り方に準じて測定した。モルタル配
合、分散剤助剤の種類、分散剤助剤と分散剤の添加時
期、フロー値を表5に示す。分散剤助剤は砂が濡れてい
る場合に用いると特にその効果が良く発揮され、さらに
分散剤に先だって添加することでその効果をよりいっそ
う高めることができる。
【0036】
【表5】
【0037】実施例27〜44並びに比較例17〜26
は、ポルトランドセメント(C) 、骨材 (S)として河川砂
(RS)、陸砂(LS)、山砂(PS)、海砂(SS)、砕砂(GS)、石灰
石砕砂(CS)を表乾状態にしたもの、水(W) (分散剤と分
散剤助剤の重量は水の重量に含める)、分散剤(SP)とし
て無水マレイン酸とアリルスルホン酸とポリオキシエチ
レンの共重合体(ME)と芳香族スルホン酸ホルマリン高縮
合物 (NF)、分散剤助剤(RE)としてエタノール(EA)、重
量平均分子量200のポリエチレングリコール(PEG)を用い
た。
【0038】ミキサーに砂と水半量に分散剤助剤を溶か
したものを入れ30秒間空練りをした後、セメントと残り
の水半量に分散剤をに溶かした物を入れ60秒間練混ぜモ
ルタルを作った。練混ぜ直後ならびに30分、60分経過後
のモルタルの流動性を、JISR 5201-1992のセメントの物
理試験のフロー値の測り方に準じて測定した。モルタル
配合、分散剤助剤の種類、フロー値を表6に示す。骨材
の種類によらず、分散剤助剤は分散剤の効果を高めた。
【0039】
【表6】
【0040】実施例45〜46並びに比較例29〜30
は、表7に示す配合のコンクリートを練混ぜ、静置法で
スランプの経時変化を測定した。材料は、ポルトランド
セメント(C)、水(W) (分散剤と分散剤助剤の重量は水の
重量に含める)、山砂(S)、砕石(G)、分散剤(SP)として
アクリル酸誘導体の共重合物(PC)と無水マレイン酸の共
重合物(M)、分散剤助剤としてエタノール(EA)と重量平
均分子量200のポリエチレングリコール(PEG)を用い
た。
【0041】
【表7】
【0042】練混ぜには、50リットルパン型強制ミキサ
ーを使用した。材料の内、砂の表面水率は3%、砕石の表
面水率は0.25%であった。練り方は、砂をミキサーに入
れ分散剤助剤を計量した水の半量に溶かして入れ30秒空
練りをした後、セメントと減水剤を残りの水に溶かした
ものを入れ30秒練混ぜ、ここに砕石を入れさらに30秒練
混ぜた。練り上がった試料は、切り返しを行い、JIS A
1101 コンクリートのスランプ試験に準じて試験を行
い、試料の広がりであるスランプフローを測定した。ま
た、JIS A 1128 フレッシュコンクリートの空気量の圧
力による試験方法に準じて空気量も測定した。練上がり
直後、30分、60分経過後にそれぞれの経時変化を測定し
た。試験結果を表8に示す。分散剤助剤の添加によりコ
ンクリートの流動性ならびに流動性の保持性能が向上し
た。
【0043】
【表8】
【0044】実施例47〜49並びに比較例31〜32
は、微粉末としてブレーン4000cm2/gの石灰石微粉末(C
P)、高炉スラグ(SP)、ブレーン3000cm2/gフライアッシ
ュ(FP)、表乾状態の山砂(S) 、水(W) (分散剤と分散剤
助剤の重量は水の重量に含める)、分散剤(SP)として無
水マレイン酸とアリルスルホン酸とポリオキシエチレン
の共重合体、分散剤助剤(RE)としてエタノールを用い
た。
【0045】ミキサーに砂と、水半量に分散剤助剤を溶
かしたものを入れ30秒間空練りをした後、微粉末と残り
の水半量に分散剤をに溶かした物を入れ60秒間練混ぜモ
ルタルを作った。練混ぜ直後のモルタルの流動性を、JI
S R 5201-1992のセメントの物理試験のフロー値の測り
方に準じて測定した。モルタル配合、微粉末の種類、フ
ロー値を表9に示す。分散剤助剤は、微粉末の種類によ
らず、その効果を発揮する。
【0046】
【表9】
【0047】
【発明の効果】本発明の分散剤助剤は、水と固体粒子の
混合物において分散剤の効果を高め、水中に固体粒子が
均等に分散し、その混合物の流動性を著しく高めること
が可能となる。また、固体粒子の状態や混合状態の変化
による分散剤の効果の変化を低減でき、水と固体粒子の
混合物をプロセス上用いる場合の工程の効率化、安定化
が向上する。例えばセメントコンクリート分野において
は、分散剤助剤を用いて分散剤の分散効果を向上させた
ものは、流動性に優れ、低含水量が実現でき、分散剤に
よる水和反応への影響を低減できるため、高流動コンク
リート、高強度コンクリート、高耐久コンクリート、超
早強コンクリートなどの高機能コンクリートに適し、ま
た、ポンプでの施工性、吹き付け特性、自己充填性、長
時間の運搬での流動性の低下が改善され施工性が良い。
【0048】さらに、暑中、寒中コンクリートは言うに
及ばず、蒸気養生やオートクレーブ養生を施すコンクリ
ートとしても適している。左官、床仕上げ、グラウトな
どのプレミックス製品にも分散剤助剤は適用でき、それ
ぞれの製品の機能を高めることが可能である。 土壌に
セメントを混合した場合でも、流動性が改善されること
で施工性が向上する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水と固体粒子とを含有する混
    合物に分散剤とともに用い、炭素数1以上4以下の1価の
    アルコールの内、少なくとも1種のアルコールを含むア
    ルコール組成物、又は、HO-(AO)n-Hで示されAOは炭素数
    2以上4以下のオキシアルキレンで、n は1以上25以下で
    あることを特徴とするポリオキシアルキレンの内、少な
    くとも1種を含むポリオキシアルキレン組成物、又は両
    組成物の混合物であることを特徴とする分散剤助剤。
  2. 【請求項2】 少なくとも分散剤と請求項第1項記載
    の分散剤助剤から成り分散剤助剤の混合割合が分散剤の
    重量以上であることを特徴とする混合物
  3. 【請求項3】 少なくとも水と固体粒子とを含有する
    混合物に分散剤を添加する前に請求項第1項記載の分散
    剤助剤を添加することを特徴とする分散剤助剤の添加方
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340757A (ja) * 2004-05-22 2005-12-08 Hynix Semiconductor Inc イマージョンリソグラフィー用液体組成物及びこれを利用したリソグラフィー方法、イマージョンリソグラフィー装置、半導体素子及び半導体素子の製造方法

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JP2005340757A (ja) * 2004-05-22 2005-12-08 Hynix Semiconductor Inc イマージョンリソグラフィー用液体組成物及びこれを利用したリソグラフィー方法、イマージョンリソグラフィー装置、半導体素子及び半導体素子の製造方法

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