JPH1160152A - 振れ止め装置 - Google Patents

振れ止め装置

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JPH1160152A
JPH1160152A JP21840397A JP21840397A JPH1160152A JP H1160152 A JPH1160152 A JP H1160152A JP 21840397 A JP21840397 A JP 21840397A JP 21840397 A JP21840397 A JP 21840397A JP H1160152 A JPH1160152 A JP H1160152A
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JP
Japan
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trolley
primary
speed
swing
displacement
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JP21840397A
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English (en)
Inventor
Shogo Tanaka
正吾 田中
Tadaaki Monzen
唯明 門前
Susumu Kono
進 河野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンテナクレーン等に適用される吊り荷の振
れ止めについて1次振れの位相遅れをなくした振れ止め
装置を提供する。 【解決手段】 前回のトロリ駆動力指令uk-1と前回の
状態推定量vecx# k-1/k-1 から今回の状態予測量 vecx#
k/k-1 を計算し、今回の状態予測量から計算される今回
の振れ変位予測量y# b と今回実測した振れ変位検出信
号yk との偏差を求め、この偏差をもとに今回の状態予
測量を補正して今回の状態推定量とし、今回の状態推定
値から1次振れ変位と速度を計算するという、カルマン
フィルタ理論に基づいて設計した1次振れ検出部を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンテナクレーン
等に適用される吊り荷等の振れ止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の吊り荷の振れ止め装置を
備えたコンテナクレーンの全体構成を示しており、クレ
ーン1にはこの上を左右に横行するトロリ2が存在し、
このトロリ2から吊りロープ4にて吊り荷が吊り下げら
れる。一方、このトロリ2は、機械室7内に存在するト
ロリ駆動装置5から導出される駆動ロープ6に結ばれ
る。また、トロリ2上には、吊り具上のマーク9の位置
をとらえるカメラ8及びオペレータにて操作されたトロ
リ目標速度設定を検出するための操作盤10が存在す
る。なお、機械室7にはトロリ駆動装置5の他に制御装
置11も存在する。
【0003】このような概略構造を有するコンテナクレ
ーンにあって、制御装置11には操作盤10からトロリ
目標速度設定(ノッチ指令信号)12が入力され、また
トロリ駆動装置5に取付けられたトロリ位置検出器及び
トロリ速度検出器(図示省略)からのトロリ位置検出信
号14及びトロリ速度検出信号15がそれぞれ入力され
ると共に、カメラ8によるマーク位置検出に伴う振れ変
位検出信号13が入力される。
【0004】カメラ8による振れ変位の検出は、カメラ
8によるマーク9の検出によるのであるが、吊り荷の振
れは、トロリ2を左から右に横行させる場合、トロリ2
の加速によって慣性力にて図10に示すように吊り荷3
が左側に振れ、また、一定距離移動後トロリ2を減速す
ることによって慣性力にて吊り荷3が右側に振れること
になるので、この横行時のトロリ2の加減速に伴う吊り
荷の振り子運動による振れ(1次振れ)を検出すること
になる。
【0005】制御装置11への入力は、以上の如くノッ
チ指令信号12、トロリ位置検出信号14、トロリ速度
検出信号15、及び振れ変位検出信号13があり、これ
らは図9に示す如く、制御装置11内のA/D変換部1
7に取り込まれ、ノッチ指令、トロリ速度、トロリ位置
はそのまま制御演算部20に入力される一方、高周波成
分を除去するローパスフィルタ18を介して1次振れ変
位が制御演算部20に入力されると共に、更に微分演算
部19を介して1次振れ速度が制御演算部20に入力さ
れる。そして、制御演算部20によりトロリ駆動力指令
を得てD/A変換部21による変換後トロリ駆動力指令
信号16をトロリ駆動装置5に指令し振れ止めを行なっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】トロリ2が移動し目標
位置に達した場合には、微小位置決めのためにいわゆる
寸動が行なわれると、吊り荷3は1次振れの他に図10
(b)に示す吊りロープの伸縮と吊り荷の慣性モーメン
トによる回転運動、いわゆるロッキングが生じる。この
ロッキングは吊り荷の一次振れではないが図10(b)
の如くマーク9の位置ぶれが生じて微小で高周波な振れ
変位が検出される。
【0007】しかしながら、前述した振れ止め制御は、
1次振れに対して減衰を与える制御であり、ロッキング
までをも含めて減衰を与えるものではなく、この予期し
ない高周波振動に対しては、却って加振してしまいいわ
ゆるスピルオーバが発生する。この高周波振動を抑える
ためにも振れ変位検出信号に対してローパスフィルタ1
8を備えているが、このローパスフィルタの存在は1次
振れに対して位相遅れを発生させ、つまり図11に示す
ように振れ変位検出信号13に対してローパスフィルタ
18後の振れ変位が遅れ、このため振れ止めに時間がか
かるという性能劣化も生じている。
【0008】本発明は、上述の問題に鑑み、1次振れの
位相遅れを無くした振れ止め装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明は、次の発明特定事項を有する。 (1)前回のトロリ駆動力指令と前回の状態予測量から
今回の状態予測量を計算し、今回の状態予測量から計算
される今回の振れ変位予測量と今回実測した振れ変位検
出信号との偏差を求め、この偏差をもとに今回の状態予
測量を補正して今回の状態推定量とし、今回の状態推定
値から1次振れ変位と速度を計算するという、カルマン
フィルタ理論に基づいて設計した1次振れ検出部を有す
ることを特徴とする。 (2)前回の状態変位量から今回の状態予測量から計算
し、今回の状態予測量から計算される今回の振れ変位予
測量と今回実測した振れ変位検出信号との偏差を求め、
この偏差をもとに今回の状態予測量を補正して今回の状
態推定量とし、今回の状態推定値から1次振れ変位と速
度を計算するという、カルマンフィルタ理論に基づいて
設計した一次振れ検出部を有し、設計に用いる吊り荷の
振れのダイナミクスは、1次振れとロッキングの固有周
辺と減衰率のみで簡易モデルとすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】ここで、図1〜図8を参照して本
発明の実施の形態の一例を説明する。図1はコンテナク
レーンの全体構成であり図8と変りがないが制御装置1
1内部の構成は、図2に示すように変っており、図9の
ローパスフィルタ18及び微分演算部19の代りに1次
振れ検出部22が存在する。なお、図1,図2にて図
8,図9と同一部分には同符号を付す。この図2におけ
る1次振れ検出部22では、カルマンフィルタに基づく
1次振れ検出を行なっており、状態推定値によりロッキ
ング成分を除去して位相遅れなく1次振れ変位や1次振
れ速度を得るものである。なお、図2において、A/D
変換部17は、アナログ信号をディジタル信号に変換し
て数値データ化するものであり、また、1次振れ検出部
22による1次振れ変位や1次振れ速度が入力され、ま
た、ノッチ指令やトロリ速度、トロリ位置がそのまま入
力される制御演算部20では、例えば最適制御の演算が
行なわれトロリ駆動力指令が算出される。また、D/A
変換部21ではトロリ駆動力指令がアナログ信号に変換
され、トロリ駆動装置5に入力してトロリを駆動し振れ
止めが行なわれる。
【0011】さて、ここで図4により吊り荷の振れにつ
いての解析を行なう。図4は、トロリ2及び吊り荷3を
振動方向と垂直な方向からみたときの図であり、図4
(a)は、静止時(平衡状態)を示し、ここではロープ
長l1(m)、吊り荷上面から吊り荷重心Gまでの距離l
2(m)、ロープ間距離d(m)である。図4(b)は、1次
振れとロッキングとが合成された非平衡状態を示し、こ
こでトロリ質量m(kg)、吊り荷の質量M(kg)、その慣性
モーメントI(kgm2)、線分OP及び吊り荷の中心線が鉛
直下方となす角θ1 ,θ2 (rad)、平衡状態に対する左
右のロープの伸び量z1 ,z2(m)、左右各々のロープ
のバネ定数K(N/m) である。
【0012】図4(b)にて、いま、吊り荷の重心Gは
点P(C,Dの中央)の真下にあるものとし、ロープの
伸縮z1 ,z2 はロープ長l1 や距離l2 に比べて微小
であってθ1 ,θ2 は共に小さな値をとるとすれば、振
動時のOPの長さl10は次式(1)となる。 l10=l1 +(z1 +z2 )/2 ・・・・・(1) また、吊り荷の重心Gの座標(xG ,yG )は次式
(2)となる。 xG =x+l10 sinθ1 +l2 sinθ2 G =−l10 cosθ1 +l2 cosθ2 ・・・・・(2) この図4(b)に示す状態での運動エネルギTは次式
[数1]となり、また図4(a)の平衡状態を基準とす
るポテンシャルエネルギVは次式[数2]となる。
【数1】
【数2】
【0013】ここで、Z=(z1 +z2 )/2とおき、
θ1 ,θ2 は微小であるのでθ2 =(z1 −z2 )/d
となる。この結果、吊り荷の振動力学系の一般化座標と
してθ1 θ2 zが採用でき、またこの系にはトロリ駆動
力uが作用しているので、トロリ吊り荷系のダイナミッ
クスは次式[数3]によるラグランジェの運動方程式に
て表わすことができる。なお、本書では ’は1階微分
を現す。
【数3】
【0014】上記[数3]の式中にて2次以上の微小項
を無視すると次式[数4]が得られる。本式にて ”は
2階微分を現す。
【数4】
【0015】この[数4]において、x1 =x,x2
x' ,x3 =θ1 ,x4 =θ'1,x 5 =θ2 ,x6
θ'2,x7 =z,x8 =z' にて定義される状態ベクト
ルvecx=[x1 2 3 4 5 6 7 8 T
ついて微分方程式の形をとると次式[数5]となる。以
下、本書ではベクトル表示にはvec を付す。
【数5】
【0016】
【数6】
【数7】
【0017】この[数5][数6][数7]がトロリ・
吊り荷系のダイナミックスであるが、実際上[数4]を
導出する際の近似誤差や若干の空気抵抗などの影響があ
るために、平均値ゼロで分散値σi 2 (i=1〜4)が
適切な値の白色ガウス雑音wi(t) (i=1〜4)を加
えて[数5]では表現できない部分を補正する。つま
り、次の[数8]に示すダイナミックスを採用する。
【数8】
【0018】マーク9の観測については、カメラにより
点Pのx座標xP を観測することになり次式を得る。 xP =l10 sinθ1 =(l1 +z) sinθ1 ≒l1 θ2 ・・・(3) ここで、観測量xP をyとし、 vecHを次の定数ベクト
ルまたは定数値とし、観測雑音νk としたとき、次の
[数9]となる。
【数9】
【0019】以上の結果、1次振れ検出は、ダイナミッ
クス及び観測方程式が前式(5)(6)にて与えられる
線形動的システムの状態推定問題に帰着できることにな
り、システムが線形であるので(5)式の観測雑音νk
の白色性を仮定すれば、状態指定にカルマンフィルタを
適用することができる。演算式を書き表すと次の[数1
0]になる。
【数10】
【0020】この結果、図2にて示す1次振れ検出部2
2では、カルマンフィルタの理論に基づき図3に示すブ
ロックを構成することになる。すなわち、トロリ駆動力
指令信号uk-1 (k−1時刻の指令)とA/D変換後の
振れ変位検出信号yk と、そして、k−1時刻の状態推
定量 vecx# k-1/k-1 によりk時刻の状態推定量vecx #
k/k を求めるものである。図3によれば、トロリ駆動力
指令信号uk-1 に定数gを掛け、 vecx# k-1/k-1 に定
数 vecFを掛けたものを加え合せて vecx# k/k- 1 を得
ており、他方、A/D変換後の振れ変位検出信号yk
# k との差分を採り、この差分に定数 vecKk を掛け
たものに前記 vecx# k/k-1を加えて vecx # k/k を得る
ものである。つまり、次式[数11]となる。
【数11】
【0021】ここで、 vecx# k-1/k-1 は前回時刻で求
めた vecx# k/k のことであり、ゼロ時刻の vecx# 0/0
[00000000]とするとき1時刻以降は毎時刻前
回値から求まる。また、添字k/k−1はk−1時刻の
データ vecx# k-1/k-1 、uk -1 をもとにしたk時刻の
状態予測量の意味、添字k/kはk時刻のデータyk
もとに補正したk時刻の状態推定量である。状態推定量
vecx# k/k は vecx# k/k =[x x' θ1 θ'1 θ2
θ'2 z z' ]T であり、x x' はトロリ位置と速
度、θ1 θ'1は1次振れの角度と角速度、θ2 θ'2はロ
ッキングの角度と角速度、z z' は左右のロープの伸
び量z1 2 の平均値(z1 +z2 )/2とその変化速
度である。
【0022】図3に戻り、推定量y# k は定数 vecHと
vecx# k/k-1とから求めており、vecx# k/k-1 は1時刻
前のデータを出力するz-1にて得ている。求められた v
ecx# k/k からk時刻の1次振れ変位dk と1次振れ速
度d'k からなるdk は次式より求まる。 vecdk = vecT vecx# k/k この場合、 vecTは次の[数12]に示す定数行列で、
式もl1 はロープ長である。
【数12】
【0023】図5は図3に示す1次振れ検出部22を図
2に用いた場合の振れ止め結果であり、上段は振れ変位
検出信号、中段は1次振れ検出部22により検出した1
次振れ変位であり、この中段波形から判明するように1
次振れ検出開始時の最初の数秒間を除きロッキング成分
は略完全に除去できておりしかも位相遅れなく検出でき
ており、この結果振れ止めを開始した10秒時点より1
次振れが速やかに収速する。
【0024】図3に示す構成は、トロリ駆動力指令信号
16を1次振れ検出部22に戻してカルマンフィルタの
白色雑音入力uk-1 としたものであるが、図6はこの入
力を用いないいわゆる簡易モデル型の例を示している。
本例における理論解析を示すに、実験によると、振れ変
位検出信号は長周期波(1次振れ)と短周期波(ロッキ
ング)の2つの正弦波の1次結合で表されるため、これ
らの成分をそれぞれd1 ,d2 、対応する角周波数をω
1 ,ω2 、対応する減衰率をζ1 ,ζ2 とすれば、
1 ,d2 は次の微分方程式を満たす。 d"i =−2ζi ωi d'i −ωi 2 i (i=1,2) また、振れ変位検出信号には風外乱等で定常成分が加わ
り、これをd3 とする。 d"3 ≒0 いまx1 =d1 ,x2 =d'1,x3 =d2 ,x4
d'2,x5 =d3 ,x6 =d3 なる状態方程式を定義す
れば信号のダイナミクスは次式[数13]のように表さ
れる。
【数13】
【0025】ただし、 vecx=[x1 2 3 4 5
6 T である。なお、[数13]で完全なモデリング
が行なわれるわけではないので、モデリング誤差を白色
ガウス雑音で表せば、次の式[数14]を得る。
【数14】
【0026】[数14]式中w1 2 3 はそれぞれ長
周期成分d1 、短周期成分d2 、定常成分d3 のモデリ
ング誤差を補償する雑音である。それぞれ、平均値がゼ
ロ、分散がσ1 2 ,σ2 2 ,σ3 2 の互いの独立な白色ガ
ウス雑音とする。他方、カメラにより点Pのx座標xP
にて観測される出力、すなわち、水平方向変位xP は前
述の状態でベクトルを用いると次のようになる。 xP =d1 +d2 +d3 =[101010] vecx ここで、観測量xP をyとし、 vecHを定数ベクトル、
観測雑音νk とするとき、次式[数15]となる。
【数15】
【0027】この1次振れの簡易手法による検出は、ダ
イナミックス及び観測方程式が前式(8)(9)式で与
えられる線形動的システムの状態推定問題に帰着できる
ことになり、システムが線形であるので、(8)式の観
測雑音νk の白色性を仮定すれば、状態推定にカルマン
フィルタを適用することができる。演算式を書き表すと
次の[数16]になる。
【数16】
【0028】この結果、図2に示す1次振れ検出部22
では、カルマンフィルタの理論に基づき、図6に示すブ
ロックを構成することになる。すなわち、図2に示すよ
うにトロリ駆動力指令信号がなく、A/D変換後の振れ
変位検出信号yk とk−1時刻の状態推定量 vecx#
k-1/k-1 よりk時刻の状態推定量 vecx# k/k を求める
ものである。図6の説明については、図3の説明と同様
であるのでその説明を省略するが、次式[数17]をブ
ロック化したものである。
【数17】
【0029】ここで、状態推定量 vecx# k/k は vecx#
k/k =[d1 d' d2 d'23 d'3T であり、d1
d'1は1次振れの変位と速度、d2 ,d'2はロッキング
の変位と速度、d3 ,d'3は風外乱等による振れの定常
成分の変位と速度である。そして、k時刻の1次振れ変
位d1kと1次振れ速度d'1kからなる vecd1kは次式よ
り求まる。 vecd1k= vecT vecx# k/k この場合、 vecTは次式[数18]に示す定数行列であ
る。
【数18】
【0030】図7は、図6に示す1次振れ検出部22を
図2に用いた場合の振れ止め結果であり、1次振れ検出
開始時の最初の数秒間を除いては、ロッキング成分はほ
ぼ完全に除去できており、かつ位相遅れなく検出できて
いる。これにより、振れ止めを開始した10秒地点よ
り、1次振れは速やかに収束している。また、本例で
は、1次振れとロッキングの角周波数ω1 ,ω2 だけを
未知パラメータにするだけでよく、図3の例に比べて未
知パラメータ数を低減化できる。ちなみに、図3の例に
おける未知パラメータは、吊りロープ長、吊り荷の重心
位置、吊り荷の質量、慣性モーメント、吊りロープのバ
ネ定数であり、これらは吊り荷の巻上げ下げや吊り荷の
内容物により変化するものである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、今
回の振れ変位検出信号と今回の振れ変位予測量との差分
から今回の1次振れの変位と速度の推定値をカルマンフ
ィルタの理論に基づき得る1次振れ検出部を有すること
により、1次振れおよびロッキングによる振れを検出で
きてしかも短時間による振れ止めが可能となった。ま
た、前回のトロリ駆動力指令を入力しない場合には、未
知パラメータ数の低減化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンテナクレーンの全体構成図。
【図2】吊り荷の振れ止め装置のシステム構成図。
【図3】1次振れ検出部のブロック線図。
【図4】振れに関する各種変数を示した図。
【図5】吊り荷の振れ止め波形図。
【図6】1次振れ検出部の変形例のブロック線図。
【図7】図6による吊り荷の振れ止め波形図。
【図8】従来のコンテナクレーンの全体構成図。
【図9】吊り荷の振れ止め装置のシステム構成図。
【図10】1次振れとロッキングの説明図。
【図11】従来の吊り荷の振れ止め波形図。
【符号の説明】
11 制御装置 13 振れ変位検出信号 16 トロリ駆動力指令信号 22 1次振れ検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 進 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊り荷をロープで懸吊して横行して搬送
    するトロリの目標速度設定信号(ノッチ指令信号)、前
    記トロリの位置及び速度検出信号、前記吊り荷の振れ変
    位検出信号をそれぞれ入力して、前記振れ変位検出信号
    から1次振れの変位と速度を検出し、この1次振れ変位
    と速度、前記トロリ目標速度設定信号、トロリ位置及び
    速度検出信号に基づいてトロリ速度指令を演算して出力
    し、吊り荷の振れを制御する吊り荷の振れ止め装置にお
    いて、1次振れの変位と速度の検出は、カルマンフィル
    タ理論に基づいて設計した1次振れ検出部により行うこ
    とを特徴とする吊り荷の振れ止め装置。
  2. 【請求項2】 吊り荷をロープで懸吊して横行して搬送
    するトロリの目標速度設定信号(ノッチ指令信号)、前
    記トロリの位置及び速度検出信号、前記吊り荷の振れ変
    位検出信号をそれぞれ入力して、前記振れ変位検出信号
    から1次振れの変位と速度を検出し、1次振れ変位と速
    度、前記トロリ目標速度設定信号、トロリ位置及び速度
    検出信号に基づいてトロリ速度指令を演算して出力し、
    吊り荷の振れを制御する吊り荷の振れ止め装置におい
    て、1次振れの変位と速度の検出は、吊り荷の振れのダ
    イナミクスを1次振れとロッキングの固有周期と減衰率
    のみで表した簡易モデルを使ってカルマンフィルタ理論
    に基づいて設計した1次振れ検出部により行うことを特
    徴とする吊り荷の振れ止め装置。
JP21840397A 1997-08-13 1997-08-13 振れ止め装置 Pending JPH1160152A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101348535B1 (ko) * 2011-03-21 2014-01-08 주식회사 노바 크레인의 제어장치
JP2016120996A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 Ihi運搬機械株式会社 トロリ式クレーンの振れ止め制御方法及び装置
JP2016120995A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 Ihi運搬機械株式会社 クレーンの振れ角検出方法及び装置

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KR101348535B1 (ko) * 2011-03-21 2014-01-08 주식회사 노바 크레인의 제어장치
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