JPH1159412A - 鉄道車両の車体 - Google Patents

鉄道車両の車体

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JPH1159412A
JPH1159412A JP22333897A JP22333897A JPH1159412A JP H1159412 A JPH1159412 A JP H1159412A JP 22333897 A JP22333897 A JP 22333897A JP 22333897 A JP22333897 A JP 22333897A JP H1159412 A JPH1159412 A JP H1159412A
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JP
Japan
Prior art keywords
ribs
reinforcing member
vehicle body
face plates
railway vehicle
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Pending
Application number
JP22333897A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Okuno
澄生 奥野
Takeshi Kawasaki
健 川崎
Toshiaki Makino
俊昭 牧野
Kentaro Masai
健太郎 正井
Seijirou Totori
征二郎 戸取
Kazufumi Yamaji
和文 山地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中空形材で構成した車体において、軽量で歪み
の少ない車体を提供する。 【解決手段】中空押出し形材で構成される車体におい
て、窓隅10の面板21に発生する局部応力を低減する補強
構造として、あらかじめ形材の内側に補強部材32を挿入
可能な形材構造とする。補強部材23は面板22に嵌合
等で結合され、面板21には円弧状で接触しており、リ
ブ23、23に溶接で結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空形材を用いて
構成した鉄道車両の車体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽金属性の中空の押出し形材を用いて鉄
道車両の車体を構成することは特開平2−246863
号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例のよう
に、車体を中空押出し形材で構成した構造において、次
のような課題がある。
【0004】(1)高応力が発生する側構体の窓隅の応力
低減を図るため、この部分を構成する腰部、幕部および
吹寄せ(窓柱)部の中空押出し形材の板厚を厚くする必
要がある。したがって、本構造部は重量増となる。
【0005】比較的肉厚となる中空押出し形材で車体を
構成する場合、車体全体として軽量化を図るためには、
強度的に厳しい部位のみ厚肉化した形材を使用し、それ
以外の部位には通常の中空押出し形材を用いる必要があ
る。しかし、窓隅のように、車体の長手方向に肉厚の異
なる形材を適用しようとすると、形材の種類が多くな
り、コスト高につながる。また、形材の内部に当て板補
強などを行い、溶接で組立てるには、面板間の間隔が狭
く、しかも形材が閉構造となっているため、長手方向の
溶接ができない。さらに、溶接を行うと、溶接部近傍の
形材の強度特性が低下するため、周辺の強度の再評価が
必要となる。
【0006】(2)中空押出し形材の幅はその製作性の面
から有限長(400〜500mm程度)となり、各形材同士を溶
接結合する必要がある。そのため、溶接による熱変形を
考慮して、形材の薄肉化には限界がある。
【0007】中空押出し形材で構成した車体は、形材の
面外曲げ剛性が大きく、車体の外面に生じる歪を小さく
押えることができるため、車体外観の見栄えの良いとこ
ろが特徴である。そのため、軽量構造にする場合、溶接
変形を防止することが重要となる。
【0008】本発明の目的は、中空形材で構成した車体
において、局部的な高応力部の応力を緩和でき、しかも
車体全体として重量増とならない鉄道車両の車体を提供
することにある。
【0009】本発明の他の目的は、複数の中空押出し形
材で構成される車体の外面に歪を発生させず、見栄えの
良い車体とするための製作方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、中空形材で
構成した車体において、側構体の支点近傍の窓隅部のよ
うに高応力が発生する部位の中空形材の内側の面板と外
側の面板との間に、補強部材を挿入可能な形材構造とし
ておくことにより、達成される。
【0011】本発明の他の目的は、中空形材同士を溶接
結合する継手近傍の形材の内、外面の面板間に、後から
補強部材を挿入可能な形材構造とし、溶接する前に補強
部材を設置し、溶接した後、該補強部材を取り外す製作
方法によって、達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1ないし図
4によって説明する。図2において、鉄道車両の車体
は、床を構成する台枠(図示せず)と、屋根を構成する
屋根構体(図示せず)と、両者の間を構成する側構体1
とからなる。側構体1は、台枠に接続する側梁2と、窓
4から下部を構成する腰部7と、窓4から上方を構成す
る幕部8と、屋根構体に接続するのき桁6と、窓4と窓
4との間の吹寄せ9等からなる。これらは溶接で接続さ
れている。3は出入り口である。側構体1は出入口3お
よび窓4などの大きな開口部を有する。
【0013】側構体1は台枠を介して台車(図示せず)
に載っている。5は台車の位置、すなわち、車体重量を
支える支点である。この支点5から荷重(集中荷重)が
付加されることになる。そのため、2つの支点5、5の
間であって、支点5の近傍の吹寄せ9を含む窓隅10に
は、大きなせん断力に伴う高応力が局部的に発生するこ
とになる。
【0014】図3、図4において、側構体1は、中空の
押出し形材を車体の長手方向に沿って並列に複数並べ、
溶接して構成している。窓隅10には局部的に高応力が発
生するため、腰部7および幕部8の押し出し形材の窓4
側を機械加工により削り落し、窓隅を円弧状に構成して
いる。このような構造を採用することにより、窓隅の強
度が本構成材料の母材の強度まで向上できることにな
り、軽量化には有利となる。
【0015】腰部7および幕部8と吹寄せ9との溶接位
置11は、図2および図3に示したとおり、高応力が発
生する窓隅(円弧部)から少し離れた、発生応力の低い
位置としている。溶接線12、13は、それぞれ腰部および
幕部と台枠、屋根構体との溶接線を示している。
【0016】図4において、側構体1の形材同士の溶接
部は、隣接の形材と雄雌の形状とし、両者の結合部で差
し込み構造としている。すなわち、吹寄せ9の端部材25
を腰部7の端部材24に挿入し、両者を溶接11で結合して
いる。
【0017】中空押出し形材は、その端部を除き、2枚
の面板21、22とトラス状に配置した複数のリブ23で構成
される。すなわち、リブ23は面板21(22)に対す
る向きを交互に変えて配置している。面板21、22と
リブ23は両者の結合部において滑らかに力が伝達する
ように円弧部(フィレット部)を介して連結されてい
る。
【0018】中空押出し形材で構成した車体において、
窓隅の円弧部に発生する応力は、窓4の窓隅の円弧部の
円弧止端近傍において最大となる。これは、窓4を可能
な限り広く確保する設計が行われ、吹寄せ9の幅を狭く
した構造とするためである。そのため、図3、図4に示
した中空押出し形材のうち、窓隅に近い部分の部材に最
大応力が発生することになる。この最大応力は、2枚の
面板21、22の面内応力と面外曲げ応力成分から成り、こ
の両者の和で表される。
【0019】窓隅に発生する応力は、車体の長手方向の
位置においても異なる。最大応力は、支点5の近傍の窓
隅に発生し、車体中央に近づくにしたがい応力値が低く
なっていく(車体の端部側も同様である。)。
【0020】中空押出し形材で窓隅を構成する場合、形
材の寸法は、車体全長にわたり一様となる。そのため、
最大応力が生じる面板21、22の板厚は、最大応力が発生
する窓隅の応力値で決定される。このため、それ以外の
低い応力発生点では限界値より厚肉の構造となり、軽量
化の面では不利な構造となる。
【0021】一方、窓隅の円弧部より離れた吹寄せ9の
中央部の部材には大きな応力は発生しない。そのため、
強度的には本部材の薄肉化は可能となる。しかし、部材
の薄肉化を図ると、形材同士を結合する溶接による熱歪
が発生するため、軽量化にも限界がある。
【0022】図1において、窓隅の高応力が発生すると
考えられる部分の形材の内側に、後から補強部材32を
挿入できる形材構造としている。面板22の内側に、嵌め
合いによって補強部材32に結合する突起31を設けてい
る。この突起31の形状は、面板21と22が外側にふくれて
も補強部材32が遊離しないようにテーパ部41を備えてい
る。補強部材32にはこのテーパ部41に対応するテー
パ状の凹部を設けている。突起31は2つのリブ23、
23の中間にある。突起31は、面板21、22に接続
する2つのリブ23、23の間隔(面板に沿った距離)
が大きい方の面板22に設けている。すなわち、面板に
接続するリブ23、23の間が円弧状でない面板22に
突起31を設けている。補強部材32は吹寄せ9の窓隅
のうち、高応力が発生し、補強が必要と考えられ部部分
にのみ設置する。
【0023】補強部材32の他端は、2つのリブ23、2
3の間隔が狭い側に位置し、2つのリブ23、23のと
面板21との接続部の円弧部(最大応力はこの円弧部の
中央部に発生)に沿った形状としている。そして、この
円弧部の端部(この位置では低応力しか発生しない)に
おいて、リブ23、23とそれぞれ溶接33で結合してい
る。
【0024】補強部材32の長さは吹寄せ9の長さか若
干短い。溶接線33の長さは窓4から溶接できる長さで
ある。溶接によって強度低下が考えられるので、できる
だけ短くする。
【0025】かかる構成によれば、中空押出し形材にお
ける面板21および22の面外変形を防止することができ、
この部分に発生する面外曲げ応力が大幅に低減されるこ
とになる。また、補強部材32に円弧状の部材を配設し
ているので、面板21に発生する面内応力成分を低減でき
る。このことから、面板21の円弧部の中央に発生する最
大応力を低減できることになる。また、補強部材32は
必要部のみに設置すればよいので、車両全体としては軽
量にできるものである。
【0026】面板21とリブ23との接続部から離れた
リブ23の位置で溶接しているので、応力集中部から離
れたところで、溶接できるものである。
【0027】突起31と補強部材32の凹部とを溶接し
てもよい。また、補強部材32と中空押し出し形材との
接触部を接着剤で結合してもよい。
【0028】図5の実施例は、補強部材52と面板22と
の嵌め合い部分を、図4と異ならせたものである。面板
22に設けた2つの突起51の内側を円形状の空間とし、補
強部材52の先端部53を球状にしている。先端部53にはス
リット54を設け、弾性を持たせている。これによって、
面板22と補強部材52とを強固に結合している。
【0029】図6の実施例は、補強部材62を中空押出し
形材の中に挿入し、両者を接着により結合する構造であ
る。面板22と補強部材62との接触部には、それぞれ接
着強度を上げるため波形の突起61を設け、両者を接着剤
63により結合する。面板21と補強部材62との接触部は
は、図4の場合とほぼ同一であり、両者を接着剤64で結
合する。なお、面板22側に波形の突起を設けない場合も
考えられる。この場合、中空押出し形材には突起がな
く、基本寸法の形材構造のままでよい。
【0030】なお、吹寄せ9の中央部のように薄肉化し
た中空押出し形材においては、その溶接結合部近傍にあ
らかじめ図6に示した補強部材62を追加しておき、溶接
施工時に生じる面板の面外変形を防止することができ
る。この構造部については、その状況に応じ、溶接施工
後、補強部材を取り除くこともできる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
強度的に厳しい窓隅も、あらかじめ中空形材の内側に挿
入可能な構造としておくことにより、容易に補強部材を
取付けることができ、応力を低減できる。これにより、
比較的薄肉の中空押出し形材により車体全体を構成する
ことができ、軽量でしかも外板に歪の少ない見栄えの良
い車体を製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部の縦断面図である。
【図2】鉄道車両の車体の側構体の側面図である。
【図3】図1の“3”部の拡大図である。
【図4】図3の4−4断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の縦断面図である。
【符号の説明】
1…側構体、4…窓、9…吹寄せ、10…窓隅、21…面
板、22…面板、23…リブ、31…突起部、32…補強部材。
フロントページの続き (72)発明者 正井 健太郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 戸取 征二郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 山地 和文 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の面板と、該面板同士を接合するもの
    であって、前記面板に対する向きを交互に変えた複数の
    リブと、から構成された中空形材を用いて側構体を構成
    した鉄道車両の車体において、 吹寄せの窓隅の2つの前記リブと2つの前記面板で囲ま
    れた空間内に、前記中空形材の長手方向に沿って挿入さ
    れた補強部材を有し、 該補強部材の一端側は一方の前記面板側、他端側は他方
    の前記面板にそれぞれ結合されており、 前記補強部材の一端側は前記2つの前記リブが前記面板
    に接続する間隔が小さい側であり、該一端側は前記2つ
    の前記リブに結合していること、 を特徴とする鉄道車両の車体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鉄道車両の車体において、
    前記補強部材の一端側は、前記2つのリブの間の前記面
    板の円弧に接触する円弧状であること、特徴とする鉄道
    車両の車体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の鉄道車両の車体において、
    前記補強部材の一端側と前記2つのリブとの結合は溶接
    であること、特徴とする鉄道車両の車体。
  4. 【請求項4】請求項1記載の鉄道車両の車体において、
    前記補強部材の他端側と前記他方の面板との結合は嵌め
    合わせで行なっていること、を特徴とする鉄道車両の車
    体。
  5. 【請求項5】請求項1記載の鉄道車両の車体において、
    前記補強部材の他端側と前記他方の面板との結合は接着
    で行なっていること、を特徴とする鉄道車両の車体。
  6. 【請求項6】2枚の面板と、該面板同士を接合するもの
    であって、前記面板に対する向きを交互に変えた複数の
    リブと、から構成された中空形材において、 2つの前記リブと2つの前記面板で囲まれた空間内にお
    いて、前記2つの前記リブが前記面板に接続する間隔が
    大きい方の面板に他方の面板側に突出する突起を設けて
    いること、を特徴とする中空形材。
  7. 【請求項7】2枚の面板と、該面板同士を接合するリブ
    と、から構成された中空形材を溶接して側構体を構成す
    る鉄道車両の車体の製作方法において、 吹寄せを構成する中空形材同士を結合する溶接結合部近
    傍において、該中空形材の内側に、中空形材の内、外面
    の面板同士を連結でき、しかもそれ自体を取りはずし可
    能な補強部材を挿入して溶接すること、 を特徴とする鉄道車両車体の製作方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3666617A3 (de) * 2018-11-22 2020-09-02 Bombardier Transportation GmbH Doppelwandige hüllstruktur für einen wagenkasten

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3666617A3 (de) * 2018-11-22 2020-09-02 Bombardier Transportation GmbH Doppelwandige hüllstruktur für einen wagenkasten
EP3666617B1 (de) 2018-11-22 2022-09-28 Bombardier Transportation GmbH Doppelwandige hüllstruktur für einen wagenkasten

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