JPH1159303A - エアバッグ用基布およびエアバッグ - Google Patents

エアバッグ用基布およびエアバッグ

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JPH1159303A
JPH1159303A JP9230737A JP23073797A JPH1159303A JP H1159303 A JPH1159303 A JP H1159303A JP 9230737 A JP9230737 A JP 9230737A JP 23073797 A JP23073797 A JP 23073797A JP H1159303 A JPH1159303 A JP H1159303A
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JP
Japan
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air
bag
airbag
resin
ground fabric
Prior art date
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Pending
Application number
JP9230737A
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English (en)
Inventor
Masao Seki
昌夫 関
Toshiji Moriwaki
淑次 森脇
Tomomichi Fujiyama
友道 藤山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、エアバッグの機械的および化学的特
性を損なうことなく、水の結露防止性に優れ安定した膨
脹展開性を有するエアバッグ用基布およびエアバッグを
提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のエアバッグ用基布は、繊維布帛の
少なくとも片面が樹脂被膜で覆われた基布であり、該基
布の40℃での透湿度が1000g/m2 ・24時間以
上で、かつ通気度が1cc/cm2 /sec以下であるこ
とを特徴とするものであり、また、40℃の透湿度と1
0℃の透湿度の比が1.5以上で、温度により透湿度を
コントロールすることを特徴とするものであり、また、
本発明のエアバッグは、かかるエアバッグ用基布で構成
されていることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基布表面の水分結
露防止性に優れ、極端な条件下においても膨脹展開機能
を安定に発揮できるエアバッグ用基布およびエアバッグ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種交通機関、特に自動車の事故
が発生した際に、乗員の安全を確保するために、種々の
エアバッグが開発され、その有効性が認識され、急速に
実用化が進んでいる。通常、エアバッグは耐熱性、難燃
性、ガス(空気)遮断性等を向上させた布帛を縫製して
作られる。このエアバッグは作動直前まではステアリン
グホイールやインストウルメントパネル等の非常に狭い
場所に格納されている。自動車は衆知のごとく使用され
る温度、湿度等の環境条件が様々で、それに応じてエア
バッグの収納されている場所の温度・湿度は変動するも
のである。極端な温度・湿度の変化があると水分が基布
表面に結露してガス遮断性の不均一化が起ったり、結露
した水分がエアバッグ作動システムに影響を与えかねな
いなど安全性に乏しくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エアバッグ
の機械的および化学的特性を損なうことなく、水の結露
防止性に優れ安定した膨脹展開性を有するエアバッグ用
基布およびエアバッグを提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のエアバッグ用基布は、繊維布帛
の少なくとも片面が樹脂被膜で覆われた基布であり、該
基布の40℃での透湿度が1000g/m2 ・24時間
以上で、かつ通気度が1cc/cm2 /sec以下である
ことを特徴とするものであり、また、40℃の透湿度と
10℃の透湿度の比が1.5以上で、温度により透湿度
をコントロールすることを特徴とするものであり、ま
た、本発明のエアバッグは、かかるエアバッグ用基布で
構成されていることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、エアバッグ収納容器内
の過酷な温度、湿度変化により生ずる結露水によるエア
バッグ作動機能への障害を少なくするエアバッグ基布に
ついて鋭意検討したところ、基布の透湿度をコントロー
ルすれば上述の課題を解決できることを究明したもので
ある。
【0006】本発明の繊維糸条は、合成繊維、半合成繊
維、天然繊維の1種以上からなるものであり、長繊維、
短繊維からなるもので、さらには、仮撚や空気交絡など
による嵩高加工糸などいずれでも良い。
【0007】本発明の繊維材料は、例えばナイロン6、
ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12、ナイロン
6とナイロン66の共重合体またはブレンド体、また
は、ポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミン
などを共重合体などのポリアミド系繊維、ポリエチレン
フタレート、ポリブチレンフタレート、またイソフタル
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸な
どを共重合したポリエステル系繊維、パラフェニレンテ
レフタルアミド、および芳香族エーテルとの共重合体な
どのアラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、塩化ビ
ニル系繊維、ビニロン系繊維、レーヨン系繊維、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系繊維、サル
フォン系繊維、炭素繊維、セラミックス繊維、金属繊
維、羊毛、絹、木綿などであり、これらを単独あるいは
2種以上を併用しても良い。かかる繊維に、原糸糸条の
製造工程や加工工程での生産性や特性改善のために、通
常使用されている各種添加剤を含んでいても良い。例え
ば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防
止剤、可塑剤、増粘剤、着色剤、平滑剤、抗菌剤、防黴
剤などを含有せしめることができる。ポリアミド系繊維
やポリエステル系繊維の場合は、総繊度が100〜50
0デニール、単糸繊度が0.2〜10デニール、糸の強
度が5g/デニール以上のものを使用するのが良い。
【0008】本発明の基布は、織物、編物、不織布など
からなるもので、これらを単独あるいは2種以上を積層
しても良い。織物を使用する場合、経糸と緯糸密度がい
ずれも10〜300本/インチの範囲で、繊度と織物密
度から計算されるカバーファクターを1000〜300
0としたものが良い。かかる基布を製造するにあたり加
工性や特性改善のために光安定剤、難燃剤、帯電防止
剤、吸水剤、吸湿・放湿剤、抗菌剤、防黴剤などを塗布
してあっても良い。
【0009】本発明の樹脂は、透湿機能を有する樹脂で
あれば特に制限がなく公知の物を全て使用することがで
き、透湿度は1000g/m2 /sec以上、好ましく
は1500g/m2 /sec以上である。1000g/
2 /secより少ないと基布表面に結露水が生成し、
バッグ膨脹システムに支障をきたす場合がある。透湿度
の値にかかわず通気度は1cc/cm2 /sec以下を保
つ必要がある。通気度が1cc/cm2 /secを越える
と膨脹展開特性が低下し乗員の安全性を保てない場合が
ある。
【0010】本発明の透湿度は、40℃での測定値/1
0℃での測定値比が1.5以上、好ましくは3以上であ
る。1.5より小さいと急激な環境変化に即応した結露
水防止性能を発揮できない場合がある。
【0011】さらに、本発明の樹脂は、温度により透湿
度が変化する形状記憶樹脂が好ましく、かかる樹脂を使
用すれば、エアバッグが収納されている容器内の環境条
件に応じて湿度をコントロールすることができ、結露水
を防止するのに有効である。
【0012】該形状記憶樹脂とは、ガラス転移温度を境
にしてゴム状領域とガラス状領域をもつもので、ウレタ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂などがあり
一般に、ガラス転移温度が0℃以上で+50℃位のもの
が適している。ウレタン系樹脂としては例えば、トルイ
レン2、4ジイソシアネート、ジフェニールメタン4、
4´ジイシシアネートなどの有機ジイソシアネートとポ
リエチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレンエ
ーテルグリコール、またはポリエチレンクリコールとア
ジピン酸などからなる末端にヒドロキシル基を有するポ
リエステルを反応させたのち、エイレンジアミンなどの
ジアミン、エチレングリコール、ブチレングリコールな
どのポリオールなどの鎖伸長剤を用いてポリウレタンエ
ラストマーとしたものが例示できる。アクリル系樹脂と
しては例えば、末端に水酸基やカルボキシル基を含有す
るものであり、シリコン系樹脂は、末端に水素、水酸
基、アルキル基などを有するプレポリマーを脱水素反
応、脱アルコール反応、付加反応させて製造されたもの
である。本発明は、該透湿性を有する樹脂の少なくとも
1種が、繊維基布の少なくとも片面に被覆加工されてい
るもので、被覆の方法としては公知の方法を使用するこ
とができ、例えば、該樹脂の溶剤溶液をナイフコータや
コンマコータで直接、繊維基布面にコーティングし、乾
式法または湿式法などで樹脂をフィルム化するか、該樹
脂をあらかじめ離型フィルムなどにコーティングしてフ
ィルムを製造し、かかるフィルムを繊維基布面に接着剤
などを使用して接着しても良い。
【0013】本発明の樹脂の量は、5〜200g/
2 、好ましくは20〜100g/m2である。
【0014】本発明の樹脂にコラーゲン、キトサンなど
の天然蛋白や絹、羊毛などの天然繊維をカットしたもの
を配合すると吸放湿機能が高まり、結露水の防止に効果
的である。
【0015】本発明の樹脂に、本発明の効果を阻害しな
い範囲で光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、吸水剤、吸湿
・放湿剤、抗菌剤、防黴剤などを混合することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例により詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及
び比較例に示す性能値は次の方法で測定した。 (透湿度)JIS−L−1099 A−1法に規定され
る方法で40℃と10℃の2条件の温度で測定した。
【0017】(結露量)1リットルのガラスビーカーに
50℃の温水を500cc入れ、あらかじめ重量を測定
した基布で蓋をして5℃の雰囲気に1時間放置した。し
かる後、蓋を外し、基布の表面に付着している水を濾紙
で拭き取り、拭き取った後の重量を測定し基布の表面に
付着した水の量を求め、1m2 面積あたりの結露量を計
算した。
【0018】(通気度)JIS−L−1096 A法
(フラジール型試験機)で測定した。
【0019】実施例1〜7、比較例1〜2 総繊度420デニール、72フィラメント、強度9.2
g/デニール、伸度24.3%のナイロン66繊維フィ
ラメント糸を用い、ウオータジェットルーム織機で、経
糸と緯糸の織密度がともに45本/インチの平織物を製
織し、次いで、80℃で精練、130℃で乾燥、180
℃でピンテンターでヒートセットし経糸と緯糸の織密度
がともに46本/インチの織物を得た。該織物の片面を
次に示す樹脂、加工方法で処理し性能を評価した結果を
表1に示す。
【0020】(樹脂の種類) A.ガラス転移温度−20℃のエーテル系ポリウレタン B.ガラス転移温度+20℃のエーテル系ポリウレタン C.ガラス転移温度+30℃のエーテル系ポリウレタン D.ガラス転移温度+25℃のエステル系ポリウレタン E.クロロプレンゴム F.メチルビニル系シリコンゴム (処理方法)コンマコータで樹脂付着量が20〜100
g/m2 になるように織物の片面に樹脂を塗工し、乾燥
し、180℃で熱処理した。
【0021】
【表1】 表1から、本発明によるものは優れた透湿性、水結露防
止性、低通気性を兼ね備えたものであることがわかる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、エアバッグの収納容器
の温度、湿度の変動が大きい過酷な環境においてもエア
バッグ基布の表面に水が結露しにくく、エアバッグ作動
システムが安定に作動するエアバッグ用基布およびエア
バッグを提供し得る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面が樹脂で被覆された繊維
    基布であり、該基布のJIS−L−1099 A−1法
    に規定される方法で40℃で測定した透湿度が1000
    g/m2 ・24時間以上であり、JIS−L−1096
    A法に規定される方法で測定した通気度が1cc/m
    2 /sec以下であることを特徴とするエアバッグ用基
    布。
  2. 【請求項2】 40℃と10℃で測定した透湿度の比が
    1.5以上である請求項1記載のエアバッグ基布。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のエアバッグ基
    布で構成されていることを特徴とするエアバッグ。
JP9230737A 1997-08-27 1997-08-27 エアバッグ用基布およびエアバッグ Pending JPH1159303A (ja)

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