JPH115917A - ジスアゾ化合物及びジスアゾ顔料 - Google Patents

ジスアゾ化合物及びジスアゾ顔料

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JPH115917A
JPH115917A JP9162549A JP16254997A JPH115917A JP H115917 A JPH115917 A JP H115917A JP 9162549 A JP9162549 A JP 9162549A JP 16254997 A JP16254997 A JP 16254997A JP H115917 A JPH115917 A JP H115917A
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JP
Japan
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aminophthalimide
group
amino
formula
pigment
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Application number
JP9162549A
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English (en)
Inventor
Kengo Yasui
健悟 安井
Masao Shukutani
正夫 宿谷
Kumiko Ui
久美子 宇井
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH115917A publication Critical patent/JPH115917A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に耐光性、耐熱性等に優れる黄色〜橙色の
ジスアゾ顔料が得られるジスアゾ化合物、及びこのジス
アゾ化合物からなるジスアゾ顔料を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Phは、置換もしくは未置換のフェニレン基を
示し、Kは、アセトアセトアニライド誘導体、ピラゾロ
ン誘導体、またはバルビツール酸誘導体の残基を示
す。)で表されるジズアゾ化合物、及びこのジスアゾ化
合物からなるジスアゾ顔料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規ジスアゾ化合
物に関し、更に詳しくは黄色〜橙色の有機顔料等として
有用な、耐光性、耐熱性等に優れたジスアゾ化合物及び
このジスアゾ化合物からなるジスアゾ顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ジスアゾ化合物は、非常に鮮
やかな色相を有し、容易に安価に合成できるという利点
から、顔料、染料などの着色剤として広く色材に利用さ
れており、数多くの化合物が公知である。
【0003】しかしながら、着色剤に対する工業的要求
は年々高度になり、従来よりあるジスアゾ化合物では、
このような要求を満足させることは困難となってきた。
特に黄色〜橙色の領域で耐光性、耐熱性等に優れたアゾ
顔料の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、耐光性、耐熱性等に優れる黄色〜
橙色のジスアゾ顔料が得られるジスアゾ化合物及びこの
ジスアゾ化合物からなるジスアゾ顔料を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、鋭意検討した結果、下記一般式
(1)で示されるジスアゾ化合物は新規化合物であり、
これからなるジスアゾ顔料は、従来の有機顔料に較べ
て、黄色〜橙色の顔料として特に耐光性、耐熱性等に優
れること等を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、 1. 下記一般式(1)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Phは、置換もしくは未置換のフ
ェニレン基を示し、Kは、アセトアセトアニライド誘導
体、ピラゾロン誘導体、またはバルビツール酸誘導体の
残基を示す。)で表されるジズアゾ化合物、
【0009】2. 一般式(1)において、Kが下記一
般式(2)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1、R2、R3 は、水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子
数1〜3のアルコキシ基、またはR1、R2、R3 のうち
の隣接する2個が相互に結合し、これらを有するフェニ
ル基を含めて形成される窒素含有複素環の残基を示
す。)で表されるアセトアセトアニライド誘導体の残基
である上記1記載のジスアゾ化合物、
【0012】3. 一般式(1)において、Kが下記一
般式(3)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R4 は、メチル基、カルボメトキ
シ基、またはカルボエトキシ基を示し、R5 は、水素原
子、置換もしくは未置換のフェニル基、またはナフチル
基を示す。)で表されるピラゾロン誘導体の残基である
上記1記載のジスアゾ化合物、
【0015】4. 一般式(1)において、Kが下記一
般式(4)
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R6 は、酸素原子、硫黄原子、ま
たはイミノ基を示し、R7 は、水素原子、メチル基、エ
チル基、またはフェニル基を示し、R8 は、酸素原子、
またはイミノ基を示す。)で表されるバルビツール酸誘
導体の残基である上記1記載のジスアゾ化合物、及び
【0018】5. 上記1〜4のいずれか1つに記載の
ジスアゾ化合物からなることを特徴とするジスアゾ顔
料、を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】上記本発明の一般式(1)で表さ
れるジスアゾ化合物の製造方法は、特に限定されない
が、例えば下記一般式(5)で表されるジアミン
【0020】
【化9】
【0021】(式中、Phは、置換もしくは未置換のフ
ェニレン基を示す。)のテトラゾニウム塩を、アセトア
セトアニライド誘導体、ピラゾロン誘導体、またはバル
ビツール酸誘導体からなるカップリング成分とカップリ
ングさせる方法等が挙げられる。
【0022】上記アセトアセトアニライド誘導体として
は、例えば下記一般式(6)で表されるアセトアセトア
ニライド誘導体
【0023】
【化10】
【0024】(式中、R1、R2、R3 は、水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子
数1〜3のアルコキシ基、またはR1、R2、R3 のうち
の隣接する2個が相互に結合し、これらを有するフェニ
ル基を含めて形成される窒素含有複素環の残基を示
す。)が挙げられる。
【0025】また、ピラゾロン誘導体としては、例えば
下記一般式(7)で表されるピラゾロン誘導体
【0026】
【化11】
【0027】(式中、R4 は、メチル基、カルボメトキ
シ基、またはカルボエトキシ基を示し、R5 は、水素原
子、置換もしくは未置換のフェニル基、またはナフチル
基を示す。)が挙げられる。
【0028】更に、バルビツール酸誘導体としては、例
えば下記一般式(8)で表されるバルビツール酸誘導体
【0029】
【化12】
【0030】(式中、R6 は、酸素原子、硫黄原子、ま
たはイミノ基を示し、R7 は、水素原子、メチル基、エ
チル基、またはフェニル基を示し、R8 は、酸素原子、
またはイミノ基を示す。)が挙げられる。
【0031】この製造方法で用いる上記一般式(5)で
表されるジアミンの具体例としては、N−(4−アミノ
フェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(3−アミ
ノフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−ア
ミノ−2−メチルフェニル)−4−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−4−ア
ミノフタルイミド、N−(3−アミノ−4−メチルフェ
ニル)−4−アミノフタルイミド、N−(5−アミノ−
2−メチルフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−2−エチルフェニル)−4−アミノフタ
ルイミド、N−(5−アミノ−2−メトキシフェニル)
−4−アミノフタルイミド、N−(5−アミノ−2−エ
トキシフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4
−アミノ−2−メトキシフェニル)−4−アミノフタル
イミド、N−(4−アミノ−2−エトキシフェニル)−
4−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2、5−
ジメトキシフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−5−メトキシ−2−メチルフェニル)−
4−アミノフタルイミド、
【0032】N−(4−アミノ−2−トリフルオロメチ
ルフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−ア
ミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−4−アミノ
フタルイミド、N−(4−アミノ−2−クロロフェニ
ル)−4−アミノフタルイミド、N−(5−アミノ−2
−クロロフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−2−フルオロフェニル)−4−アミノフ
タルイミド、N−(5−アミノ−2−フルオロフェニ
ル)−4−アミノフタルイミド、N−(3−アミノ−5
−フルオロフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−
(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−4−アミノフ
タルイミド、N−(3−アミノ−4−クロロフェニル)
−4−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2,6
−ジクロロフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−2,5−ジクロロフェニル)−4−アミ
ノフタルイミド、N−(4−アミノ−2,6−ジブロモ
フェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−アミ
ノ−2−ブロモ−6−クロロフェニル)−4−アミノフ
タルイミド、N−(4−アミノ−5−クロロ−2−メチ
ルフェニル)−4−アミノフタルイミド、
【0033】N−(4−アミノ−3−カルバモイルフェ
ニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−
2−カルバモイルフェニル)−4−アミノフタルイミ
ド、N−(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−4
−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2−ヒドロ
キシフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(3−
アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−アミノフタル
イミド、N−(4−アミノ−3−クロロ−2−ヒドロキ
シフェニル)−4−アミノフタルイミド、N−(4−ア
ミノ−3−シアノフェニル)−4−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−2−カルボヒドロキシフェニ
ル)−4−アミノフタルイミド、N−(3−アミノ−5
−カルボヒドロキシフェニル)−4−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−2−スルファモイルフェニル)
−4−アミノフタルイミド、
【0034】N−(4−アミノフェニル)−3−アミノ
フタルイミド、N−(3−アミノフェニル)−3−アミ
ノフタルイミド、N−(4−アミノ−2−メチルフェニ
ル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−3
−メチルフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−
(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−アミノフタ
ルイミド、N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−
3−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2−エチ
ルフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(5−ア
ミノ−2−メトキシフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(5−アミノ−2−エトキシフェニル)−3−
アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2−メトキシ
フェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミ
ノ−2−エトキシフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−2、5−ジメトキシフェニル)
−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−5−メ
トキシ−2−メチルフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、
【0035】N−(4−アミノ−2−トリフルオロメチ
ルフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−ア
ミノ−3−トリフルオロメチルフェニル)−3−アミノ
フタルイミド、N−(4−アミノ−2−クロロフェニ
ル)−3−アミノフタルイミド、N−(5−アミノ−2
−クロロフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−2−フルオロフェニル)−3−アミノフ
タルイミド、N−(5−アミノ−2−フルオロフェニ
ル)−3−アミノフタルイミド、N−(3−アミノ−5
−フルオロフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−
(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−3−アミノフ
タルイミド、N−(3−アミノ−4−クロロフェニル)
−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2,6
−ジクロロフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−
(4−アミノ−2,5−ジクロロフェニル)−3−アミ
ノフタルイミド、N−(4−アミノ−2,6−ジブロモ
フェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミ
ノ−2−ブロモ−6−クロロフェニル)−3−アミノフ
タルイミド、N−(4−アミノ−5−クロロ−2−メチ
ルフェニル)−3−アミノフタルイミド、
【0036】N−(4−アミノ−3−カルバモイルフェ
ニル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−
2−カルバモイルフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(5−アミノ−2−ヒドロキシフェニル)−3
−アミノフタルイミド、N−(4−アミノ−2−ヒドロ
キシフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(3−
アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−3−アミノフタル
イミド、N−(4−アミノ−3−クロロ−2−ヒドロキ
シフェニル)−3−アミノフタルイミド、N−(4−ア
ミノ−3−シアノフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−2−カルボヒドロキシフェニ
ル)−3−アミノフタルイミド、N−(3−アミノ−5
−カルボヒドロキシフェニル)−3−アミノフタルイミ
ド、N−(4−アミノ−2−スルファモイルフェニル)
−3−アミノフタルイミド等が挙げられ、
【0037】なかでも、N−(4−アミノフェニル)−
4−アミノフタルイミド、N−(3−アミノフェニル)
−4−アミノフタルイミド、N−(4−アミノフェニ
ル)−3−アミノフタルイミド、N−(3−アミノフェ
ニル)−3−アミノフタルイミドが好ましい。
【0038】また、上記一般式(6)で表されるアセト
アセトアニライド誘導体の具体例としては、アセトアセ
トアニライド、2−クロロアセトアセトアニライド、3
−クロロアセトアセトアニライド、4−クロロアセトア
セトアニライド、2,4−ジクロロアセトアセトアニラ
イド、2,5−ジクロロアセトアセトアニライド、2,
3,4−トリクロロアセトアセトアニライド、2,4,
5−トリクロロアセトアセトアニライド、2,4,6−
トリクロロアセトアセトアニライド、4−ブロモアセト
アセトアニライド、4−フルオロアセトアセトアニライ
ド、2−メトキシ−4−クロロアセトアセトアニライ
ド、2−メトキシ−5−クロロアセトアセトアニライ
ド、2−メトキシ−4,5−ジクロロアセトアセトアニ
ライド、2,4−ジメトキシ−5−クロロアセトアセト
アニライド、2,5−ジメトキシ−4−クロロアセトア
セトアニライド、2−メトキシ−4−クロロ−5−メチ
ルアセトアセトアニライド、2−メトキシ−4−アセチ
ルアミノ−5−クロロアセトアセトアニライド、
【0039】2−メチルアセトアセトアニライド、3−
メチルアセトアセトアニライド、4−メチルアセトアセ
トアニライド、2,4−ジメチルアセトアセトアニライ
ド、2,5−ジメチルアセトアセトアニライド、2,
4,5−トリメチルアセトアセトアニライド、2,4,
6−トリメチルアセトアセトアニライド、2−メチル−
3−クロロアセトアセトアニライド、2−メチル−4−
クロロアセトアセトアニライド、2−メチル−5−クロ
ロアセトアセトアニライド、2−メチル−4,5−ジク
ロロアセトアセトアニライド、2−メトキシアセトアセ
トアニライド、3−メトキシアセトアセトアニライド、
4−メトキシアセトアセトアニライド、2−エトキシア
セトアセトアニライド、3−エトキシアセトアセトアニ
ライド、4−エトキシアセトアセトアニライド、2,4
−ジメトキシアセトアセトアニライド、2,5−ジメト
キシアセトアセトアニライド、4−ベンゾイルアミノ−
2,5−ジエトキシアセトアセトアニライド、
【0040】2−アセトアセチルアミノ−ベンゾイミダ
ゾール、4−アセトアセトアミノフタルイミド、6−ア
セトアセトアミノテトラヒドロキノキサリン−2,3−
ジオン、6−アセトアセトアミノテトラヒドロキナゾリ
ン−2,4−ジオン、6−アセトアセトアミノテトラヒ
ドロフタラジン−2,3−ジオン、5−アセトアセチル
アミノ−ベンゾイミダゾロン、6−クロロ−5−アセト
アセチルアミノ−ベンゾイミダゾロン、6−ブロモ−5
−アセトアセチルアミノ−ベンゾイミダゾロン、7−ク
ロロ−5−アセトアセチルアミノ−ベンゾイミダゾロ
ン、7−ブロモ−5−アセトアセチルアミノ−ベンゾイ
ミダゾロン、6−メチル−5−アセトアセチルアミノ−
ベンゾイミダゾロン、7−メチル−5−アセトアセチル
アミノ−ベンゾイミダゾロン、6−メトキシ−5−アセ
トアセチルアミノ−ベンゾイミダゾロン、7−メトキシ
−5−アセトアセチルアミノ−ベンゾイミダゾロン、
【0041】5−アセトアセチルアミノ−N−メチルベ
ンゾイミダゾロン、5−アセトアセチルアミノ−N−エ
チルベンゾイミダゾロン、5−アセトアセチルアミノ−
N,N′−ジメチルベンゾイミダゾロン、5−アセトア
セチルアミノ−N,N′−ジエチルベンゾイミダゾロ
ン、4−シアノアセトアセトアニライド、4−アセチル
アミノアセトアセトアニライド、4−ベンゾイルアミノ
アセトアセトアニライド、3−カルバモイルアセトアセ
トアニライド、4−カルバモイルアセトアセトアニライ
ド、3−アセトアセチルアミノ−N−メチルベンズアミ
ド、3−アセトアセチルアミノ−N−エチルベンズアミ
ド、3−アセトアセチルアミノ−ベンズアニリド、4−
アセトアセチルアミノ−ベンズアニリド、3−アセトア
セチルアミノ−N−メチルベンズアニリド、3−アセト
アセチルアミノ−N−エチルベンズアニリド、4−アセ
トアセチルアミノ−N−メチルベンズアニリド、4−ア
セトアセチルアミノ−N−エチルベンズアニリド、
【0042】3−アセトアセチルアミノ−4−メチルベ
ンズアミド、3−アセトアセチルアミノ−4−メトキシ
ベンズアミド、3−アセトアセチルアミノ−4−クロロ
ベンズアミド、3−アセトアセチルアミノ−4−メチル
ベンズアニリド、3−アセトアセチルアミノ−4−メト
キシベンズアニリド、3−アセトアセチルアミノ−4−
クロロベンズアニリド、4−アセトアセチルアミノ−ベ
ンゼンスルホンアミド、4−アセトアセチルアミノ−ベ
ンゼンスルホンアニリド、、4−アセトアセチルアミノ
−N−メチルベンゼンスルホンアニリド、2−カルボメ
トキシアセトアセトアニライド、4−カルボメトキシア
セトアセトアニライド、2−カルボエトキシアセトアセ
トアニライド、4−カルボエトキシアセトアセトアニラ
イド、2−アセトアセチルアミノ−安息香酸、3−アセ
トアセチルアミノ−安息香酸、4−アセトアセチルアミ
ノ−安息香酸、2−アセトアセチルアミノ−ベンゼンス
ルホン酸、3−アセトアセチルアミノ−ベンゼンスルホ
ン酸、4−ニトロ−2−メチルアセトアセトアニライ
ド、2,5−ジエトキシ−4−フェニルカルバモイル−
アセトアセトアニライド等が挙げられる。
【0043】一般式(7)で表されるピラゾロン誘導体
の具体例としては、3−メチル−5−ピラゾロン、3−
メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−
1−(2′−エチル)フェニル−5−ピラゾロン、3−
メチル−1−(4′−スルホ)フェニル−5−ピラゾロ
ン、3−メチル−1−(4′−ブロモ)フェニル−5−
ピラゾロン、3−メチル−1−(2′−クロロ−6′−
メチル)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(4′−ニトロ)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチ
ル−1−(2′−クロロ)フェニル−5−ピラゾロン、
3−メチル−1−(4′−クロロ)フェニル−5−ピラ
ゾロン、3−メチル−1−(3′−クロロ)フェニル−
5−ピラゾロン、
【0044】3−メチル−1−(2′,5′−ジブロ
モ)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(2′,4′,6′−トリクロロ)フェニル−5−ピラ
ゾロン、3−メチル−1−(2′−ニトロ−5′−クロ
ロ)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(2′−メトキシ−5′−メチル)フェニル−5−ピラ
ゾロン、3−メチル−1−(1′−ナフチル)−5−ピ
ラゾロン、3−メチル−1−(2′−クロロ−4′−ス
ルホ)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(3′−スルファモイル)フェニル−5−ピラゾロン、
3−メチル−1−(2′,5′−ジクロロ−4′−スル
ホ)フェニル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−
(2′−スルホ−4′−クロロ)フェニル−5−ピラゾ
ロン、1−フェニル−3−カルボメトキシ−5−ピラゾ
ロン、1−フェニル−3−カルボエトキシ−5−ピラゾ
ロン等が挙げられる。
【0045】一般式(8)で表されるバルビツール酸誘
導体の具体例としては、バルビツール酸、1,3−ジメ
チルバルビツール酸、2−チオバルビツール酸、1,3
−ジエチル−2−チオ−バルビツール酸、1,3−ジフ
ェニル−2−チオ−バルビツール酸、4−イミノ−2−
チオ−バルビツール酸、2−イミノ−バルビツール酸、
2,4−ジイミノ−バルビツール酸等が挙げられる。
【0046】これらアセトアセトアニライド誘導体、ピ
ラゾロン誘導体、及びバルビツール酸誘導体のなかで
も、特に耐光性に優れることから2−アセトアセチルア
ミノベンズイミダゾロン、4−クロロ−2,5−ジメト
キシアセトアセトアニライド、4−エトキシアセトアセ
トアニライド、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾ
ロン、バルビツール酸が好ましく、特に耐光性と耐熱性
に優れることから2−アセトアセチルアミノベンズイミ
ダゾロン、バルビツール酸が最も好ましい。
【0047】一般式(5)で表されるジアミンの製造方
法としては、例えば、以下の2段階で製造する方法が挙
げられる。
【0048】第1段階として、ニトロフタル酸無水物
と、ニトロアニリンまたはニトロアニリン誘導体を、有
機溶媒中で脱水縮合反応させて、N−(ニトロフェニ
ル)ニトロフタルイミド化合物を合成する。この脱水縮
合反応に際して、必要に応じてトリエチルアミンやピリ
ジン等の塩基触媒を添加すると反応が促進され有利であ
る。
【0049】次に、第2段階として、得られたN−(ニ
トロフェニル)ニトロフタルイミド化合物を鉄、亜鉛、
スズ、第一塩化スズなどで還元し、N−(アミノフェニ
ル)アミノフタルイミド化合物を合成する。得られるジ
アミンは、フリー、塩、または両者の混合物となる場合
があるので、必要に応じて、フリーのジアミンに変換し
て反応に供することもできる。しかし、一般にアゾ化合
物の合成には、塩酸塩や硫酸塩で使用することが多いた
め、特にフリーとする必要はない。
【0050】一般式(5)で表されるジアミンのテトラ
ゾ化は、−5〜30℃、好ましくは0〜20℃で、亜硝
酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ、及
び塩酸、硫酸等の鉱酸を用いて行うことができる。得ら
れたテトラゾニウム塩と、アセトアセトアニライド誘導
体、ピラゾロン誘導体、またはバルビツール酸誘導体か
らなるカップリング成分とのカップリングは、常法、例
えば水性媒体中で混合して進行させることができる。カ
ップリングは、0〜40℃、好ましくは10〜30℃
で、4〜6のpH値で実施するのが有利であり、カップ
リング成分中にテトラゾニウム塩を徐々に添加すること
によって好適に行うことができる。この際、緩衝剤の添
加によりpH値を調節するのが有利である。緩衝剤とし
ては、例えば蟻酸、燐酸、酢酸等の塩、好ましくは酢酸
の塩が挙げられ、なかでも特にアルカリ金属塩が有利で
ある。この場合、カップリング成分としては、唯一のカ
ップリング成分を使用してもよいし、数種のカップリン
グ成分の混合物を使用してもよい。また、テトラゾ成分
としては、唯一のテトラゾ成分を使用してもよいし、数
種のテトラゾ成分の混合物を使用してもよい。
【0051】上記のテトラゾ化やカップリングは、必要
に応じて、適当な有機溶剤、例えば酢酸、ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン、ピリジン、ジオキサ
ン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチ
ルスルフォキシド、テトラヒドロフラン等の存在下に行
うこともできる。
【0052】また、上記カップリングにより得られるジ
スアゾ化合物の粒子の性質及び結晶構造を有利な状態と
するため、カップリングに続いてカップリング懸濁液を
熱処理、例えば60〜200℃で1〜10時間加熱する
こと、1〜10時間沸騰させること、又は加圧下100
℃以上の温度に1〜10時間保つこと等を行うことが好
ましく、この熱処理により、顔料としてのより高い適性
を付与することができる。この場合、熱処理の効果は、
適当なロジンセッケンあるいは界面活性物質を存在させ
ることがしばしば好都合である。
【0053】本発明のジスアゾ化合物は、カップリング
後にウエットケーキまたは乾燥した粉体として分離した
後、必要に応じて上記の熱処理を行い、更に必要に応じ
て有機溶剤中で、場合により適当な界面活性物質の存在
下、60〜200℃、好ましくは80〜150℃で1〜
10時間熱処理を行えば、特に純粋でそして耐光性及び
耐マイグレーション性に優れ、工業的に価値ある性質を
有するジスアゾ顔料が得られる。
【0054】この熱処理で用いる有機溶剤としては、例
えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等の低級アルカノール、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン、キシレン、トルエン、イソプロピルベンゼ
ン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶剤、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジメチル
ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、ピリジ
ン、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、アセトニトリル、ジメチルアセトアミ
ド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラメチルス
ルホンなどが挙げられる。
【0055】本発明のジスアゾ化合物は価値ある黄色〜
橙色の着色剤である。これらは水に不溶で、通常の有機
溶剤にも不溶であり、良好な耐光性及び耐熱性を示す。
このジスアゾ化合物からなる本発明のジスアゾ顔料は、
微細な状態で高分子有機材料、例えばエチルセルロー
ス、ニトロセルロース、アセチルセルロース、ブチルセ
ルロースのようなセルロース、天然樹脂、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ア
ルキッド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリア
クリル酸エステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ゴム、カゼイン、シリコーン、珪素樹脂の単独
または混合物を着色するために使用することができる。
【0056】ここで上記した高分子有機材料が、可塑性
組成物または溶融物の形であるか、または紡糸液、被覆
剤、塗料または印刷インキの形であるかは問題ではな
い。使用目的に応じて、本発明の顔料をトナーとして、
または配合物の形で使用することがしばしば有利であ
る。
【0057】本発明のジスアゾ顔料は、例えば1または
2成分粉末トナー、磁性トナー、液体トナー及び重合ト
ナーのような電子写真におけるトナーや、現像剤の着色
剤として適している。
【0058】さらに、本発明のジスアゾ顔料は、粉末塗
料の着色剤として、カラーフィルター用組成物の着色剤
として、インクジェット用インキの着色剤として適して
いる。
【0059】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。特に断りのない限り、実施例中の%及び部は
重量基準である。
【0060】実施例1 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部に20%塩酸水溶液7.3部を加えた。その
後、水50部と氷25部を加えて、氷浴中で冷却し、0
〜5℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.6部を加
え、2時間撹拌してテトラゾ化した後、濾過し、濾液と
してテトラゾニウム塩溶液を得、アミドスルホン酸の添
加により過剰の亜硝酸を分解した。
【0061】一方、バルビツール酸2.7部に水100
部と20%苛性ソーダ水溶液10.1部を加え、撹拌し
て溶解させた。この溶液に50%酢酸水溶液6.7部を
水23部で希釈した溶液を滴下し、バルビツール酸を析
出させて懸濁液とした。この懸濁液のpHを6.0に調
整し、20〜25℃にて、上記のテトラゾニウム塩溶液
を3〜4時間かけて滴下し、カップリングさせてジスア
ゾ化合物を形成させた。次いで、室温で1時間撹拌した
後、5%苛性ソーダ水溶液でpHを6.0〜6.5に調
整し、90℃に昇温後1時間保持して粗顔料化させた。
形成された粗顔料を熱時濾過し、温水で洗浄し、水分を
絞ってプレスケーキとした後、得られたプレスケーキを
ジメチルホルムアミド203部と撹拌して懸濁液とし、
留分を流出させながら110℃まで加熱し、同温度で4
時間保持して顔料化した。得られた顔料の懸濁液を濾過
し、ジメチルホルムアミド、メタノール、次いで温水の
順で洗浄し、90℃で24時間乾燥して、黄色顔料3.
77部を得た。
【0062】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=531
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0063】元素分析結果:C221398として、 計算値:C 49.73%、H 2.47%、N 23.
72% 実測値:C 49.88%、H 2.42%、N 23.
65%
【0064】
【化13】
【0065】得られた黄色顔料0.5部とインキワニス
(大日本インキ化学工業株式会社製「MG−63ワニ
ス」)1.5部を、オートマチックフーバーマーラーで
150ポンドの荷重をかけ、100回転で3回練肉して
インキを調製し、小型輪転印刷機(プルフバウ印刷機)
を用いてアート紙に展色した。
【0066】この展色紙片を紫外線ロングライフ・フェ
ードメーター(スガ試験機株式会社製「FAL−5H
型」)に100時間暴露したところ、ほとんど変色せず
良好な耐光性を示した。
【0067】得られた顔料4部及びステアリン酸マグネ
シウム(堺化学工業株式会社製「SM1000」)4部
からなるドライカラーをポリプロピレン(三菱化学株式
会社製「BC3」)2000部と混合し、インジェクシ
ョンモールディングマシン(日精樹脂工業株式会社PS
60E9A型)を用い、成形温度220℃、250℃又
は280℃、滞留時間5分の条件で平板を作製した。
【0068】成形温度220℃の条件で作製した平板を
基準として、色差を測色により調べた。分光光度計(ア
プライドカラー・システム・インコーポレーテッド(Ap
pliedcolor Systems Inc. )製ACS−1400ST
C)により測定した結果、成形温度250℃及び280
℃で作製した平板のDE*は3以内であり、良好な耐熱
性を示した。
【0069】得られた黄色顔料4部、アルキッド樹脂
(大日本インキ化学工業株式会社製「ベッコゾールJ−
524−IM−60」)16部、溶剤(キシレンとノル
マルブタノールの重量比=75:25)10部及び3m
mφのガラスビーズ80部を100mlガラス製ビンに
入れ、ペイントコンディショナーで1時間分散させた
後、アルキッド樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製
「ベッコゾールJ−524−IM−60」)30部及び
メラミン樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「スー
パーベッカミンL−117−60」)20部を追加し
て、更に10分間ペイントコンディショナーで分散させ
た後、ガラスビーズを濾別して黄色塗料を得た。
【0070】この塗料をスプレーガンを用いて塗装板
(日本テストパネル社製水研ぎ済みダル鋼板)に吹き付
け、140℃で20分間焼き付け、得られた塗膜をアイ
スーパーUVテスター(岩崎電気株式会社製「SUV−
W13」)に100時間暴露したところ、ほとんど変色
せず良好な耐光性を示した。
【0071】上塗り堅牢性を試験するため上記と同様に
作製した焼付け済みの塗装板の約半分を白色塗料(関西
ペイント株式会社製「アミラックNo.1531ホワイ
ト」)でおおい、140℃で20分間焼き付けたとこ
ろ、白色塗装部分はその下にある顔料層による着色を示
さず良好な上塗り堅牢性を示した。
【0072】実施例2 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部の代わりにN−(4−アミノフェニル)−3−
アミノフタルイミド3.3部を用い、バルビツール酸
2.7部の代わりに2−アセトアセチルアミノベンズイ
ミダゾロン4.9部を用いた以外は実施例1と同様にし
てジスアゾ化合物を得、更に同様にして粗顔料のプレス
ケーキを得た。
【0073】得られたプレスケーキをジメチルホルムア
ミド266部と撹拌して懸濁液とした後、留分を流出さ
せながら110℃まで加熱し、同温度で4時間保持して
顔料化した。得られた顔料の懸濁液を濾過し、ジメチル
ホルムアミド、メタノール、次いで温水の順で洗浄し、
90℃で24時間乾燥して、黄色顔料5.9部を得た。
【0074】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=741
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0075】元素分析結果:C3627118として、 計算値:C 58.30%、H 3.67%、N 20.
77% 実測値:C 58.40%、H 3.51%、N 20.
82%
【0076】
【化14】
【0077】(式中、Meはメチル基を示す。)
【0078】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に80時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0079】実施例3 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部の代わりにN−(4−アミノフェニル)−4−
アミノフタルイミド3.3部を用い、バルビツール酸
2.7部の代わりに3−メチル−1−フェニル−5−ピ
ラゾロン3.7部を用いた以外は実施例1と同様にして
ジスアゾ化合物を得、更に同様にして粗顔料のプレスケ
ーキを得た。
【0080】得られたプレスケーキをジメチルホルムア
ミド230部と撹拌して懸濁液とした後、留分を流出さ
せながら110℃まで加熱し、同温度で2時間保持して
顔料化した。得られた顔料の懸濁液を濾過し、ジメチル
ホルムアミド、メタノール、次いで温水の順で洗浄し、
90℃で24時間乾燥して、黄色顔料4.9部を得た。
【0081】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=623
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0082】元素分析結果:C342594として、 計算値:C 65.48%、H 4.04%、N 20.
22% 実測値:C 65.29%、H 4.15%、N 20.
13%
【0083】
【化15】
【0084】(式中、Meはメチル基を示し、Phはフ
ェニル基を示す。)
【0085】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に60時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0086】得られた黄色顔料4部を用いた以外は実施
例1と同様にして黄色塗料を得、得られた塗料をスプレ
ーガンを用いて塗装板(日本テストパネル社製水研ぎ済
みダル鋼板)に吹き付け、140℃で20分間焼き付け
た。
【0087】得られた塗膜をアイスーパーUVテスター
(岩崎電気株式会社製「SUV−W13」)に50時間
暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示し
た。
【0088】上塗り堅牢性を試験するため上記と同様に
作製した焼付け済みの塗装板の約半分を白色塗料(関西
ペイント株式会社製「アミラックNo.1531ホワイ
ト」)でおおい、140℃で20分間焼き付けたとこ
ろ、白色塗装部分はその下にある顔料層による着色を示
さず良好な上塗り堅牢性を示した。
【0089】実施例4 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部の代わりにN−(3−アミノフェニル)−3−
アミノフタルイミド3.3部を用い、バルビツール酸
2.7部の代わりに2,4−ジメチルアセトアセトアニ
ライド4.3部を用いた以外は実施例1と同様にしてジ
スアゾ化合物を得、更に同様にして粗顔料のプレスケー
キを得た。
【0090】得られたプレスケーキをジメチルホルムア
ミド241部と撹拌して懸濁液とした後、留分を流出さ
せながら110℃まで加熱し、同温度で2時間保持して
顔料化した。得られた顔料の懸濁液を濾過し、ジメチル
ホルムアミド、メタノール、次いで温水の順で洗浄し、
90℃で24時間乾燥して、黄色顔料6.0部を得た。
【0091】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=685
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0092】元素分析結果:C383576として、 計算値:C 66.56%、H 5.14%、N 14.
30% 実測値:C 66.45%、H 5.02%、N 14.
32%
【0093】
【化16】
【0094】(式中、Meはメチル基を示す。)
【0095】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に40時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0096】実施例5 バルビツール酸2.7部の代わりに4−クロロ−2,5
−ジメトキシアセトアセトアニライド5.7部を用いた
以外は実施例1と同様にしてジスアゾ化合物を得、更に
同様にして粗顔料のプレスケーキを得た。
【0097】得られたプレスケーキをジメチルホルムア
ミド290部と撹拌して懸濁液とした後、留分を流出さ
せながら110℃まで加熱し、同温度で4時間保持して
顔料化した。得られた顔料の懸濁液を濾過し、ジメチル
ホルムアミド、メタノール、次いで温水の順で洗浄し、
90℃で24時間乾燥して、黄色顔料6.5部を得た。
【0098】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=817
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0099】 元素分析結果:C3833710Cl2として、 計算値:C 55.75%、H 4.06%、N 11.
98% 実測値:C 55.51%、H 3.99%、N 11.
85%
【0100】
【化17】
【0101】(式中、Meはメチル基を示す。)
【0102】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に60時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0103】実施例6 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部の代わりにN−(4−アミノフェニル)−3−
アミノフタルイミド3.3部部を用い、バルビツール酸
2.7部の代わりに4−エトキシアセトアセトアニライ
ド4.6部を用いた以外は実施例1と同様にしてジスア
ゾ化合物を得、更に同様にして粗顔料のプレスケーキを
得た。
【0104】得られたプレスケーキを90℃で24時間
乾燥し、得られた固体をキシレン232部と撹拌して懸
濁液とした後、100℃で4時間保持して顔料化した。
得られた顔料の懸濁液を濾過し、キシレン、メタノー
ル、次いで温水の順で洗浄し、90℃で24時間乾燥し
て、黄色顔料6.1部を得た。
【0105】得られた黄色顔料の元素分析値は以下に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=717
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0106】元素分析結果:C383578として、 計算値:C 63.59%、H 4.92%、N 13.
66% 実測値:C 63.76%、H 4.67%、N 13.
70%
【0107】
【化18】
【0108】(式中、Meはメチル基を示し、Etはエ
チル基を示す。)
【0109】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に40時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0110】実施例7 N−(3−アミノフェニル)−4−アミノフタルイミド
3.3部の代わりにN−(4−アミノフェニル)−4−
アミノフタルイミド3.3部を用い、バルビツール酸
2.7部の代わりにアセトアセトアニライド3.7部を
用いた以外は実施例1と同様にしてジスアゾ化合物を
得、更に同様にして粗顔料のプレスケーキを得た。
【0111】得られたプレスケーキを90℃で24時間
乾燥し、得られた固体をキシレン232部と撹拌して懸
濁液とした後、100℃で4時間保持して顔料化した。
得られた顔料の懸濁液を濾過し、キシレン、メタノー
ル、次いで温水の順で洗浄し、90℃で24時間乾燥し
て、黄色顔料5.7部を得た。
【0112】得られた黄色顔料の元素分析値は下記に示
す通りであり、FD−マススペクトルにm/e=629
の分子イオンのピークが観測され、また、KBr錠剤法
によるIR−スペクトルでは、1720cm-1と178
0cm-1にフタルイミド骨格に基づく吸収が観測された
ことから、得られた黄色顔料は下記構造式で表されるジ
スアゾ化合物であることが理解できる。
【0113】元素分析結果:C342776として、 計算値:C 64.86%、H 4.32%、N 15.
57% 実測値:C 64.99%、H 4.08%、N 15.
45%
【0114】
【化19】
【0115】(式中、Meはメチル基を示す。)
【0116】得られた黄色顔料0.5部を用いた以外は
実施例1と同様にしてインキを展色したアート紙を得、
得られた紙片を紫外線ロングライフ・フェードメーター
(スガ試験機株式会社製「FAL−5H型」)に20時
間暴露したところ、ほとんど変色せず良好な耐光性を示
した。
【0117】
【発明の効果】本発明の新規なジスアゾ化合物は、特に
耐光性、耐熱性等に優れる黄色〜橙色のジスアゾ顔料が
得られる。このジスアゾ化合物からなる本発明のジスア
ゾ顔料は、印刷インキ、塗料、高分子有機材料等の着色
に適する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Phは、置換もしくは未置換のフェニレン基を
    示し、Kは、アセトアセトアニライド誘導体、ピラゾロ
    ン誘導体、またはバルビツール酸誘導体の残基を示
    す。)で表されるジズアゾ化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、Kが下記一般式
    (2) 【化2】 (式中、R1、R2、R3 は、水素原子、ハロゲン原子、
    炭素原子数1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜3のア
    ルコキシ基、またはR1、R2、R3 のうちの隣接する2
    個が相互に結合し、これらを有するフェニル基を含めて
    形成される窒素含有複素環の残基を示す。)で表される
    アセトアセトアニライド誘導体の残基である請求項1記
    載のジスアゾ化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、Kが下記一般式
    (3) 【化3】 (式中、R4 は、メチル基、カルボメトキシ基、または
    カルボエトキシ基を示し、R5 は、水素原子、置換もし
    くは未置換のフェニル基、またはナフチル基を示す。)
    で表されるピラゾロン誘導体の残基である請求項1記載
    のジスアゾ化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、Kが下記一般式
    (4) 【化4】 (式中、R6 は、酸素原子、硫黄原子、またはイミノ基
    を示し、R7 は、水素原子、メチル基、エチル基、また
    はフェニル基を示し、R8 は、酸素原子、またはイミノ
    基を示す。)で表されるバルビツール酸誘導体の残基で
    ある請求項1記載のジスアゾ化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載のジ
    スアゾ化合物からなることを特徴とするジスアゾ顔料。
JP9162549A 1997-06-19 1997-06-19 ジスアゾ化合物及びジスアゾ顔料 Pending JPH115917A (ja)

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