JPH1158926A - 化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シート - Google Patents
化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シートInfo
- Publication number
- JPH1158926A JPH1158926A JP24188997A JP24188997A JPH1158926A JP H1158926 A JPH1158926 A JP H1158926A JP 24188997 A JP24188997 A JP 24188997A JP 24188997 A JP24188997 A JP 24188997A JP H1158926 A JPH1158926 A JP H1158926A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- pattern
- base material
- material sheet
- base sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】施された抽象模様が同一模様の繰り返しになる
ことがなく、しかも、模様替えや色替え等の段取り替え
が簡単に行える化粧シートの製造方法及びその方法によ
って製造された化粧シートを提供する。 【解決手段】高密度ポリエチレンの連続極細繊維を熱と
圧力とで結合させることで表面に凹凸模様が形成された
合成紙からなる基材シートaを、塗装部20の塗料貯留
部21を通過させることにより、基材シートaの表面に
多量の塗料を塗布し、続いて、ナイフコーター22によ
って、基材シートaを圧縮しながら送り出すことで、不
必要な塗料を掻き取りながらしごき塗装を行う。これに
よって、主として基材シートaの表面に形成された凹部
に塗料が充填され、その凹部の形成領域に応じて基材シ
ートa上に抽象模様が形成される。
ことがなく、しかも、模様替えや色替え等の段取り替え
が簡単に行える化粧シートの製造方法及びその方法によ
って製造された化粧シートを提供する。 【解決手段】高密度ポリエチレンの連続極細繊維を熱と
圧力とで結合させることで表面に凹凸模様が形成された
合成紙からなる基材シートaを、塗装部20の塗料貯留
部21を通過させることにより、基材シートaの表面に
多量の塗料を塗布し、続いて、ナイフコーター22によ
って、基材シートaを圧縮しながら送り出すことで、不
必要な塗料を掻き取りながらしごき塗装を行う。これに
よって、主として基材シートaの表面に形成された凹部
に塗料が充填され、その凹部の形成領域に応じて基材シ
ートa上に抽象模様が形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、化粧合
板等における表面化粧材等として使用される化粧シート
及びその化粧シートの製造方法に関する。
板等における表面化粧材等として使用される化粧シート
及びその化粧シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、表面に抽象模様が施された石目調の化粧シート等
は、これまで、合成樹脂シートや合成紙等の基材シート
に、グラビヤ印刷等の手法によって、大理石の石目模様
等を直接印刷することにより製造されていた。
ば、表面に抽象模様が施された石目調の化粧シート等
は、これまで、合成樹脂シートや合成紙等の基材シート
に、グラビヤ印刷等の手法によって、大理石の石目模様
等を直接印刷することにより製造されていた。
【0003】しかし、基材シートにグラビヤ印刷等によ
って模様が施された化粧シートは、必ず同一模様が繰返
して施されることになるので、製造された化粧シートに
おいてその模様に変化がなく、こういった化粧シートを
化粧単板として使用した化粧合板を壁材として使用する
と、壁全体が繰返し模様となり、例えば、石目調の化粧
シートの場合、自然石の趣を出しづらいといった欠点が
あった。
って模様が施された化粧シートは、必ず同一模様が繰返
して施されることになるので、製造された化粧シートに
おいてその模様に変化がなく、こういった化粧シートを
化粧単板として使用した化粧合板を壁材として使用する
と、壁全体が繰返し模様となり、例えば、石目調の化粧
シートの場合、自然石の趣を出しづらいといった欠点が
あった。
【0004】また、化粧シートの抽象模様を変化させる
ためには、基材シートに施そうとする模様毎にグラビヤ
版等の印刷版を製版しておき、模様替えの度毎にそれを
交換しなければならず、また、同一模様で色替えだけを
行う場合でも、使用している印刷版をその都度洗浄する
といった手間のかかる作業を行わなければならないの
で、模様替えや色替え等の段取り替えに手間やコストが
かかり、段取り替えを効率的に行なうことができないと
いった問題があった。
ためには、基材シートに施そうとする模様毎にグラビヤ
版等の印刷版を製版しておき、模様替えの度毎にそれを
交換しなければならず、また、同一模様で色替えだけを
行う場合でも、使用している印刷版をその都度洗浄する
といった手間のかかる作業を行わなければならないの
で、模様替えや色替え等の段取り替えに手間やコストが
かかり、段取り替えを効率的に行なうことができないと
いった問題があった。
【0005】そこで、この発明の課題は、施された抽象
模様が同一模様の繰り返しになることがなく、しかも、
模様替えや色替え等の段取り替えが簡単に行える化粧シ
ートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シ
ートを提供することにある。
模様が同一模様の繰り返しになることがなく、しかも、
模様替えや色替え等の段取り替えが簡単に行える化粧シ
ートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シ
ートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、多数の繊維を集積保持することで、表
面に凹凸模様が形成された基材シートに、その基材シー
トを圧縮しながらしごき塗装することで、前記基材シー
トの表面に抽象模様が施された化粧シートを製造するよ
うにしたのである。
め、この発明は、多数の繊維を集積保持することで、表
面に凹凸模様が形成された基材シートに、その基材シー
トを圧縮しながらしごき塗装することで、前記基材シー
トの表面に抽象模様が施された化粧シートを製造するよ
うにしたのである。
【0007】以上のような方法によれば、基材シートの
表面に形成された凹部に塗料が充填されることで、基材
シート自体が有する固有の凹凸模様に基づいて抽象模様
が施され、しごき塗装を行う際の基材シートの圧縮量を
変化させることによって、基材シートの表面に形成され
た凹部への塗料の充填量が変化し、それに伴って、基材
シートに施される抽象模様自体も変化する。
表面に形成された凹部に塗料が充填されることで、基材
シート自体が有する固有の凹凸模様に基づいて抽象模様
が施され、しごき塗装を行う際の基材シートの圧縮量を
変化させることによって、基材シートの表面に形成され
た凹部への塗料の充填量が変化し、それに伴って、基材
シートに施される抽象模様自体も変化する。
【0008】また、以上の方法によれば、グラビヤ版等
の印刷版を使用しないので、色替えに際して、面倒な印
刷版の洗浄を行う必要がない。
の印刷版を使用しないので、色替えに際して、面倒な印
刷版の洗浄を行う必要がない。
【0009】また、上述した方法によって製造された化
粧シートは、基材シートの凹凸模様に基づいて抽象模様
が施されるが、多数の繊維を集積保持することにより形
成された基材シートの表面には同一の凹凸模様が存在せ
ず、従って、全く同一の抽象模様が繰り返し施されるこ
ともない。
粧シートは、基材シートの凹凸模様に基づいて抽象模様
が施されるが、多数の繊維を集積保持することにより形
成された基材シートの表面には同一の凹凸模様が存在せ
ず、従って、全く同一の抽象模様が繰り返し施されるこ
ともない。
【0010】また、上述した方法によって製造された化
粧シートでは、基材シートの密度の小さい部分、即ち、
厚みの薄い部分に塗料がより多く充填され、しかも、し
ごき塗装により繊維に塗料が含浸されるので、化粧シー
ト自体の強度も大きくなる。
粧シートでは、基材シートの密度の小さい部分、即ち、
厚みの薄い部分に塗料がより多く充填され、しかも、し
ごき塗装により繊維に塗料が含浸されるので、化粧シー
ト自体の強度も大きくなる。
【0011】なお、ここにいう「多数の繊維を集積保持
することで、表面に凹凸模様が形成された基材シート」
としては、例えば、高密度ポリエチレンの連続極細繊維
を熱と圧力とで結合させた合成紙や和紙等が含まれる。
することで、表面に凹凸模様が形成された基材シート」
としては、例えば、高密度ポリエチレンの連続極細繊維
を熱と圧力とで結合させた合成紙や和紙等が含まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態について図面を
参照して説明する。図1は、この化粧シートの製造方法
を実施するための化粧シートの製造装置1の概略構成を
示している。同図に示すように、この化粧シートの製造
装置1は、ロール状に巻き取られた長尺の基材シートa
を繰り出す基材シート供給部10と、この基材シート供
給部10から繰り出された基材シートaの表面に所定の
塗料を塗布して抽象模様を構成する塗装膜を形成する塗
装部20と、この塗装部20によって基材シート10上
に形成された塗装膜を乾燥させるドライヤー30と、前
記塗装膜が形成された基材シートa上に、艶等を付与す
るために透明な仕上塗装膜を形成する仕上塗装部40
と、この仕上塗装部40によって前記基材シートaに形
成された透明な仕上塗装膜を乾燥させるドライヤー50
と、前記基材シートaに抽象模様を構成する塗装膜と仕
上塗装膜とが形成されることにより完成した化粧シート
Aをロールに巻き取っていく化粧シート巻取部60とか
ら構成されている。
参照して説明する。図1は、この化粧シートの製造方法
を実施するための化粧シートの製造装置1の概略構成を
示している。同図に示すように、この化粧シートの製造
装置1は、ロール状に巻き取られた長尺の基材シートa
を繰り出す基材シート供給部10と、この基材シート供
給部10から繰り出された基材シートaの表面に所定の
塗料を塗布して抽象模様を構成する塗装膜を形成する塗
装部20と、この塗装部20によって基材シート10上
に形成された塗装膜を乾燥させるドライヤー30と、前
記塗装膜が形成された基材シートa上に、艶等を付与す
るために透明な仕上塗装膜を形成する仕上塗装部40
と、この仕上塗装部40によって前記基材シートaに形
成された透明な仕上塗装膜を乾燥させるドライヤー50
と、前記基材シートaに抽象模様を構成する塗装膜と仕
上塗装膜とが形成されることにより完成した化粧シート
Aをロールに巻き取っていく化粧シート巻取部60とか
ら構成されている。
【0013】前記塗装部20は、図2に示すように、基
材シートaの表面に塗料を供給するために、基材シート
aの塗料供給位置の直上に配置された塗料貯留部21
と、この塗料貯留部21の一部を構成すると共にこの塗
料貯留部21に貯留された塗料が直接接触することによ
って基材シートaの表面に供給された塗料を、その基材
シートaを圧縮しながら掻き取ることで、基材シートa
に供給された所定量の塗料をしごきながら基材シートa
に含浸させるナイフコーター22とから構成されてお
り、前記ナイフコーター22は、基材シートaの圧縮量
を変化させることができるように、上下方向にスライド
可能に取り付けられている。
材シートaの表面に塗料を供給するために、基材シート
aの塗料供給位置の直上に配置された塗料貯留部21
と、この塗料貯留部21の一部を構成すると共にこの塗
料貯留部21に貯留された塗料が直接接触することによ
って基材シートaの表面に供給された塗料を、その基材
シートaを圧縮しながら掻き取ることで、基材シートa
に供給された所定量の塗料をしごきながら基材シートa
に含浸させるナイフコーター22とから構成されてお
り、前記ナイフコーター22は、基材シートaの圧縮量
を変化させることができるように、上下方向にスライド
可能に取り付けられている。
【0014】以上のように構成された化粧シートの製造
装置1における化粧シートAの製造工程について、以下
に説明する。
装置1における化粧シートAの製造工程について、以下
に説明する。
【0015】まず、使用する基材シートaは、高密度ポ
リエチレンの連続極細繊維を熱と圧力とで結合させた厚
み150±50μm程度の合成紙であって、前記連続極
細繊維の重なり具合によって表面に凹凸模様が形成され
ており、この基材シートaは、前記基材シート供給部1
0から繰り出されて、そのまま前記塗装部20に供給さ
れる。
リエチレンの連続極細繊維を熱と圧力とで結合させた厚
み150±50μm程度の合成紙であって、前記連続極
細繊維の重なり具合によって表面に凹凸模様が形成され
ており、この基材シートaは、前記基材シート供給部1
0から繰り出されて、そのまま前記塗装部20に供給さ
れる。
【0016】図2に示すように、前記塗装部20では、
まず、基材シートaが塗料貯留部21を通過することに
よって、その中に貯留された塗料と基材シートaとが直
接接触し、基材シートaの表面に多量の塗料が塗布され
ることになる。なお、ここでは、ポリウレタン樹脂から
なる着色塗料を使用した。
まず、基材シートaが塗料貯留部21を通過することに
よって、その中に貯留された塗料と基材シートaとが直
接接触し、基材シートaの表面に多量の塗料が塗布され
ることになる。なお、ここでは、ポリウレタン樹脂から
なる着色塗料を使用した。
【0017】このようにして表面に多量の塗料が塗布さ
れた基材シートaは、続いて、前記ナイフコーター22
によって、150〜100μm程度に圧縮されながら送
り出されていく。これによって、不要な塗料が基材シー
トaの表面から掻き取られて前記塗料貯留部21に戻さ
れると共に、基材シートa上に残された塗料が基材シー
トaを構成する連続極細繊維に含浸される。
れた基材シートaは、続いて、前記ナイフコーター22
によって、150〜100μm程度に圧縮されながら送
り出されていく。これによって、不要な塗料が基材シー
トaの表面から掻き取られて前記塗料貯留部21に戻さ
れると共に、基材シートa上に残された塗料が基材シー
トaを構成する連続極細繊維に含浸される。
【0018】このとき、主として基材シートaの表面に
形成された凹部に塗料が充填され、その凹部の形成領域
に応じて基材シートa上に抽象模様が形成されることに
なるが、図4(a)及び(b)に示すように、前記ナイ
フコーター22による基材シートaの圧縮量によって、
その凹部の見かけの形成領域及び容積が変化するので、
前記ナイフコーター22による圧縮量を、例えば、0〜
100μmの範囲で変化させることにより、基材シート
aに形成される凹部、即ち、塗料の充填領域(同図に斜
線で示す領域)を変化させることで、基材シートa上に
形成される抽象模様の形状や濃淡を変化させることがで
きる。
形成された凹部に塗料が充填され、その凹部の形成領域
に応じて基材シートa上に抽象模様が形成されることに
なるが、図4(a)及び(b)に示すように、前記ナイ
フコーター22による基材シートaの圧縮量によって、
その凹部の見かけの形成領域及び容積が変化するので、
前記ナイフコーター22による圧縮量を、例えば、0〜
100μmの範囲で変化させることにより、基材シート
aに形成される凹部、即ち、塗料の充填領域(同図に斜
線で示す領域)を変化させることで、基材シートa上に
形成される抽象模様の形状や濃淡を変化させることがで
きる。
【0019】このようにして、基材シートa上に抽象模
様を構成する塗装膜が形成され、この塗装膜を前記ドラ
イヤー30によって乾燥させる。なお、塗料の最終的な
塗布量は、乾燥前では、16〜34g/m2 、乾燥後で
は、10〜20g/m2 程度であった。
様を構成する塗装膜が形成され、この塗装膜を前記ドラ
イヤー30によって乾燥させる。なお、塗料の最終的な
塗布量は、乾燥前では、16〜34g/m2 、乾燥後で
は、10〜20g/m2 程度であった。
【0020】次に、前記塗装膜によって抽象模様が施さ
れた基材シートaは、前記仕上塗装部40に送られ、こ
こで、ポリウレタン樹脂からなる透明な仕上塗料を用い
てグラビヤ印刷等を行うことにより、前記塗装膜を保護
すると共に艶を付与する仕上塗装膜が基材シートa上に
形成される。
れた基材シートaは、前記仕上塗装部40に送られ、こ
こで、ポリウレタン樹脂からなる透明な仕上塗料を用い
てグラビヤ印刷等を行うことにより、前記塗装膜を保護
すると共に艶を付与する仕上塗装膜が基材シートa上に
形成される。
【0021】最後に、この仕上塗装膜を、前記ドライヤ
ー50によって乾燥させることで、表面に抽象模様が施
された化粧シートAが完成し、これを前記化粧シート巻
取部60によってロール状に巻き取っていく。
ー50によって乾燥させることで、表面に抽象模様が施
された化粧シートAが完成し、これを前記化粧シート巻
取部60によってロール状に巻き取っていく。
【0022】以上のようにして製造された化粧シートA
は、基材シートaの表面に形成された凹部に塗料を充填
することにより、基材シートaの表面に抽象模様を構成
する塗装膜を形成したため、グラビヤ印刷を行った場合
のように、長尺の基材シートa上に同一の抽象模様が繰
返して印刷されることがなく、例えば、自然石等が有す
る抽象模様(石目調)により近い趣を与えることができ
る。
は、基材シートaの表面に形成された凹部に塗料を充填
することにより、基材シートaの表面に抽象模様を構成
する塗装膜を形成したため、グラビヤ印刷を行った場合
のように、長尺の基材シートa上に同一の抽象模様が繰
返して印刷されることがなく、例えば、自然石等が有す
る抽象模様(石目調)により近い趣を与えることができ
る。
【0023】また、この化粧シートAは、基材シートa
の凹部、即ち、厚みの薄い部分に塗料がより多く充填さ
れ、しかも、ナイフコーター22によってしごき塗装す
ることにより、基材シートaを構成する高密度ポリエチ
レンの連続極細繊維に塗料が含浸されるので、化粧シー
トA自体の強度が大きくなる。
の凹部、即ち、厚みの薄い部分に塗料がより多く充填さ
れ、しかも、ナイフコーター22によってしごき塗装す
ることにより、基材シートaを構成する高密度ポリエチ
レンの連続極細繊維に塗料が含浸されるので、化粧シー
トA自体の強度が大きくなる。
【0024】また、抽象模様を構成する前記塗装膜が、
基材シートaの表面に形成された凹部に概ね入り込んで
いるので、グラビヤ印刷のように、表面が平滑な基材シ
ート上に盛り上がった状態で塗装膜が形成される場合に
比べて、形成された塗装膜が磨耗しにくく、基材シート
a上に施された抽象模様を長期間にわたって保持するこ
とができる。
基材シートaの表面に形成された凹部に概ね入り込んで
いるので、グラビヤ印刷のように、表面が平滑な基材シ
ート上に盛り上がった状態で塗装膜が形成される場合に
比べて、形成された塗装膜が磨耗しにくく、基材シート
a上に施された抽象模様を長期間にわたって保持するこ
とができる。
【0025】また、上述したように、この製造方法によ
れば、ナイフコーター22による基材シートaの圧縮量
を変化させることで、簡単に抽象模様の形状や濃淡を変
化させることができるので、模様毎に印刷版を製版しな
ければならないグラビヤ印刷の場合に比べて、模様替え
を効率的にしかも低コストで行うことができる。
れば、ナイフコーター22による基材シートaの圧縮量
を変化させることで、簡単に抽象模様の形状や濃淡を変
化させることができるので、模様毎に印刷版を製版しな
ければならないグラビヤ印刷の場合に比べて、模様替え
を効率的にしかも低コストで行うことができる。
【0026】また、色替えに際しては表面が平滑なナイ
フコーター22を洗浄するだけでよいので、色替えの度
毎に凹凸のあるグラビヤ版を洗浄するといった面倒な作
業を必要とするグラビヤ印刷の場合に比べると、色替え
作業も効率的に行うことができる。
フコーター22を洗浄するだけでよいので、色替えの度
毎に凹凸のあるグラビヤ版を洗浄するといった面倒な作
業を必要とするグラビヤ印刷の場合に比べると、色替え
作業も効率的に行うことができる。
【0027】さらに、グラビヤ印刷によって基材シート
に抽象模様を形成する場合は、1回の塗布量が小さいた
め、完全な抽象模様を印刷するためには複数回に渡って
重ね印刷を行う必要があり、そのため、印刷機自体に複
数の印刷ヘッド(グラビヤ版)を設置しなければなら
ず、装置自体が大型化するといった問題があったが、こ
の製造方法によれば、1回の塗装によって完全な抽象模
様を確実に施すことができるので、装置自体の小型化を
図ることができる。
に抽象模様を形成する場合は、1回の塗布量が小さいた
め、完全な抽象模様を印刷するためには複数回に渡って
重ね印刷を行う必要があり、そのため、印刷機自体に複
数の印刷ヘッド(グラビヤ版)を設置しなければなら
ず、装置自体が大型化するといった問題があったが、こ
の製造方法によれば、1回の塗装によって完全な抽象模
様を確実に施すことができるので、装置自体の小型化を
図ることができる。
【0028】なお、上述した実施形態では、基材シート
aとして高密度ポリエチレンからなる連続極細繊維を熱
と圧力で結合させた合成紙を使用しているが、これに限
定されるものではなく、多数の繊維を集積保持すること
で、表面に凹凸模様が形成されたものであれば、例え
ば、繊維を抄造することにより形成される和紙や、その
他の種々の材質の繊維によって構成されたシートを使用
することができる。
aとして高密度ポリエチレンからなる連続極細繊維を熱
と圧力で結合させた合成紙を使用しているが、これに限
定されるものではなく、多数の繊維を集積保持すること
で、表面に凹凸模様が形成されたものであれば、例え
ば、繊維を抄造することにより形成される和紙や、その
他の種々の材質の繊維によって構成されたシートを使用
することができる。
【0029】また、前記ナイフコーター22による基材
シートaの圧縮量も、上述した0〜100μmの範囲に
限定されるものではなく、基材シートの厚みや材質等を
考慮して適宜設定すればよい。
シートaの圧縮量も、上述した0〜100μmの範囲に
限定されるものではなく、基材シートの厚みや材質等を
考慮して適宜設定すればよい。
【0030】また、この実施形態では、基材シートa上
に抽象模様を構成する塗装膜を形成した後に、その上に
仕上塗装膜を形成しているが、この仕上塗装膜は必ずし
も必要なものではない。但し、仕上塗装膜を形成してお
くと、上述したように、抽象模様を構成する塗装膜が保
護されると共に艶等を付与することができるので、化粧
シートとしては望ましい形態となる。
に抽象模様を構成する塗装膜を形成した後に、その上に
仕上塗装膜を形成しているが、この仕上塗装膜は必ずし
も必要なものではない。但し、仕上塗装膜を形成してお
くと、上述したように、抽象模様を構成する塗装膜が保
護されると共に艶等を付与することができるので、化粧
シートとしては望ましい形態となる。
【0031】また、この実施形態においては、上述した
ように、高密度ポリエチレンの連続極細繊維を熱と圧力
とで結合させた合成紙を基材シートとして使用している
が、このような合成紙は、和紙等を基材シートとして使
用した場合のように、しごき塗装を行う際に、使用する
塗料によって表面に毛羽立ちが発生することがないの
で、使用できる塗料が制限される和紙等に比べてより多
くの種類の塗料を使用することができる。
ように、高密度ポリエチレンの連続極細繊維を熱と圧力
とで結合させた合成紙を基材シートとして使用している
が、このような合成紙は、和紙等を基材シートとして使
用した場合のように、しごき塗装を行う際に、使用する
塗料によって表面に毛羽立ちが発生することがないの
で、使用できる塗料が制限される和紙等に比べてより多
くの種類の塗料を使用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明は、多数の繊維
を集積保持することで、表面に凹凸模様が形成された基
材シートに、その基材シートを圧縮しながらしごき塗装
することで、基材シートの表面に形成された凹凸模様を
利用して基材シートの表面に抽象模様を施すようにした
ため、この方法によって製造された化粧シートには同一
の抽象模様が繰返して施されることがなく、例えば、石
目調の抽象模様を施した化粧シートの場合には、より自
然石に近い趣を出し易いといった効果がある。
を集積保持することで、表面に凹凸模様が形成された基
材シートに、その基材シートを圧縮しながらしごき塗装
することで、基材シートの表面に形成された凹凸模様を
利用して基材シートの表面に抽象模様を施すようにした
ため、この方法によって製造された化粧シートには同一
の抽象模様が繰返して施されることがなく、例えば、石
目調の抽象模様を施した化粧シートの場合には、より自
然石に近い趣を出し易いといった効果がある。
【0033】また、この方法によれば、しごき塗装する
際における基材シートの圧縮量を変化させるだけで、基
材シートに施そうとする抽象模様を変化させることがで
き、しかも、グラビヤ版等の印刷版を全く使用しないの
で、色替えに際して行われる、面倒な印刷版の洗浄を全
く行う必要がなく、模様替えや色替え等の段取り替えを
短時間で効率的に行うことができる。
際における基材シートの圧縮量を変化させるだけで、基
材シートに施そうとする抽象模様を変化させることがで
き、しかも、グラビヤ版等の印刷版を全く使用しないの
で、色替えに際して行われる、面倒な印刷版の洗浄を全
く行う必要がなく、模様替えや色替え等の段取り替えを
短時間で効率的に行うことができる。
【0034】また、この方法によって製造された化粧シ
ートでは、基材シートの密度の小さい部分により多くの
塗料が充填され、しかも、しごき塗装により繊維に塗料
が含浸されるので、化粧シート自体の強度が大きくなる
という効果がある。
ートでは、基材シートの密度の小さい部分により多くの
塗料が充填され、しかも、しごき塗装により繊維に塗料
が含浸されるので、化粧シート自体の強度が大きくなる
という効果がある。
【図1】この発明にかかる一実施形態を示す概略構成図
である。
である。
【図2】同上の塗装部を示す概略構成図である。
【図3】同上の塗装部による基材シートの塗装状態を概
念的に示す図である。
念的に示す図である。
1 化粧シート製造装置 10 基材シート供給部 20 塗装部 21 塗料貯留部 22 ナイフコーター 30、50 ドライヤー 40 仕上塗装部 60 化粧シート巻取部 a 基材シート A 化粧シート
Claims (2)
- 【請求項1】 多数の繊維を集積保持することで、表面
に凹凸模様が形成された基材シートに、その基材シート
を圧縮しながらしごき塗装することで、前記基材シート
の表面に抽象模様を施すようにした化粧シートの製造方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法によって製造
された化粧シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24188997A JPH1158926A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24188997A JPH1158926A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158926A true JPH1158926A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17081065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24188997A Withdrawn JPH1158926A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1158926A (ja) |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP24188997A patent/JPH1158926A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2334033C2 (ru) | Способ изготовления ленты и лента, используемая для изготовления объемной санитарно-гигиенической бумажной продукции и полотенец, и нетканых изделий и материалов | |
MX2011005774A (es) | Producto fibroso con un relieve entramado y metodo para producir el mismo. | |
JP2010229617A (ja) | 工程用剥離紙 | |
CA1292387C (en) | Printing blanket construction and method and apparatus for making the same | |
JP6650446B2 (ja) | 3次元構造表面を作成する方法 | |
JPH1158926A (ja) | 化粧シートの製造方法及びその方法によって製造された化粧シート | |
MX2011005775A (es) | Rodillo de estampado en relieve para producir productos fibrosos con un relieve entramado, dispositivo que emplea dicho rodillo de estampado en relieve y proyecciones de en relieve en dicho rodillo de estampado en relieve. | |
KR101436533B1 (ko) | 벽지의 제조장치 | |
KR100925708B1 (ko) | 직물벽지 및 이의 배접방법. | |
US3190786A (en) | Decorative laminated paper | |
JP2665566B2 (ja) | 意匠紙 | |
JP7353776B2 (ja) | 平滑紙及びその製造方法 | |
KR20000054601A (ko) | 디자인이 인쇄된 전사지를 이용한 바탕물질에의 전사방법 | |
JP3606532B2 (ja) | 化粧板の製造方法 | |
KR100814333B1 (ko) | 지사벽지 및 지사벽지 인쇄방법 | |
JPS6315157B2 (ja) | ||
JP3546485B2 (ja) | 化粧シートの製造方法 | |
KR200403095Y1 (ko) | 입체에어무늬가 형성된 부직포 및 입체에어무늬형성시스템장치 | |
JPS62124944A (ja) | ポリエステル化粧材の製造方法および製造装置 | |
JP2862292B2 (ja) | 化粧材の製造方法及び製造装置 | |
JP2619769B2 (ja) | 透明紙の製造方法 | |
JPH0740539Y2 (ja) | 箔粉を施したカタン糸 | |
JP4060950B2 (ja) | 化粧材の製造法 | |
KR101218936B1 (ko) | 돋을무늬 인쇄시트 및 돋을무늬 인쇄시트의 제조방법 | |
US2045606A (en) | Printing plate and process of making the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040805 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20070327 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070327 |