JPH1158677A - 印刷機のショックマーク防止装置 - Google Patents

印刷機のショックマーク防止装置

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JPH1158677A
JPH1158677A JP9221533A JP22153397A JPH1158677A JP H1158677 A JPH1158677 A JP H1158677A JP 9221533 A JP9221533 A JP 9221533A JP 22153397 A JP22153397 A JP 22153397A JP H1158677 A JPH1158677 A JP H1158677A
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cylinders
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Katsuyuki Suzuki
克之 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷胴に作用する力の変動をなくして振動を
防いで印刷むらを防止し、印刷品質の向上を図れるよう
になる印刷機のショックマーク防止装置を提供する。 【解決手段】 印刷機のショックマーク防止装置1は、
互いに所定の接触圧力で接触して逆回転する複数の印刷
胴10の表面にクランプ溝12Aが形成され、これらの
印刷胴10の回転に伴いクランプ溝12A同士が会合す
る際に生じる接触圧力の変動を抑制するもので,各印刷
胴10の回転の周期に合わせこれらの印刷胴10を各ク
ランプ溝12Aの反対側に押圧する押圧手段2を備え
る。そのため、印刷胴10に作用する力が周期的に変動
することがないので振動を防止し、振動に起因する印刷
むらが減少し、印刷品質の向上を図れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷の
印刷時に生じる印刷紙へのショックマークを防止する印
刷機のショックマーク防止装置に関する。
【0002】
【背景技術】オフセット印刷における版胴およびゴム胴
等の印刷胴には、その外周に金属平板の版材またはゴム
ブランケットが巻き付けられている。そして、これらの
ゴムブランケット等はその端部が各胴の軸線に沿って形
成されたクランプ溝にクランプされて固定されている。
従って、これらのクランプ溝は、互いに接している版胴
とブランケット胴、またはブランケット胴とブランケッ
ト胴同士の接点で1回転ごとに出会うようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、印刷運転の
際には、各胴が一定圧力で互いに押圧しながら接触回転
している。そのため、印刷中に胴同士の接点にクランプ
溝が位置しない状態では接触する胴間には接触圧力が作
用しているが、接点においてクランプ溝が出会う状態に
至ると上記接触圧力が抜ける状態となる。つまり、印刷
胴に作用する外力が周期的に変動することになる。この
接触圧力抜けは、各胴のクランプ溝部の半径がわずかに
沈み込んでいるために発生するもので、オフセット印刷
においては必然的に生ずるものである。従って、印刷胴
の1回転ごとに溝部同士が出会うときのショックにより
振動がが発生し、この振動が印刷物にショックマークと
して転写され、印刷された模様に「むら」を生じさせる
ので、印刷物の絵柄に悪影響を与えて不良印刷の原因と
なり、印刷品質を低下させるものとなっている。
【0004】そこで、振動を低くおさえるために印刷胴
の直径を大きくした印刷機(倍胴)も製作されている
が、この場合、製作コストが高くなるという問題があ
る。また、各印刷胴の振動を減衰部材やダンパで低減す
る方法も提案されているが、振動に多くの周波数成分が
含まれるため、異なる印刷速度に対し、常に振動を有効
に減衰させるのは困難である。さらに、振動発生源のク
ランプ溝をなくすため、シームレス版やシームレスブラ
ンケットを使用する印刷機も提案されているが、版やブ
ランケットの製作コストが高くなる上、印刷が進行する
につれブランケットが印刷胴に対して次第にずれてき
て、印刷品質が低下するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、印刷胴の周期的な振動の
発生を抑制することにより印刷むらを減少させ、印刷品
質の向上を図れるようになる印刷機のショックマーク防
止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷胴の内部
または外部に力を作用させる装置を設け、印刷胴の震動
源である胴のクランプ溝同士における接触圧力の周期的
な抜けが発生する周期に合わせて、抜けた接触圧力に相
当する力を印刷胴に作用させて振動を低減させ、これに
より、印刷むらを減少させ印刷品質の向上を図ろうとす
るものである。
【0007】具体的には、本発明に係る請求項1に記載
の印刷機のショックマーク防止装置は、互いに所定の接
触圧力で接触して逆回転する複数の印刷胴の表面に当該
印刷胴の軸線と平行にそれぞれ版板またはゴムブランケ
ットをクランプするためのクランプ溝が形成され、これ
らの印刷胴の回転に伴い前記クランプ溝同士が会合する
際に生じる接触圧力の変動を抑制する印刷機のショック
マーク防止装置であって、各印刷胴の回転のクランプ溝
同士が会合する周期に合わせこれらの印刷胴をクランプ
溝の反対側に押圧する押圧手段を備えていることを特徴
とするものである。
【0008】以上において、印刷胴は、版胴、ゴム胴等
をいい、また、押圧手段としては、印刷胴を溝の反対側
に押圧するものであればどのような形式でもよく、油圧
式、空圧式、電気式等限定されない。さらに、押圧力
は、クランプ溝会合状態の際における反力バーによる力
と印刷胴の接触圧力による力の合計が、クランプ溝会合
状態以外の通常の接触状態の場合に印刷胴に働く力とほ
ぼ同一となるような強さであることが好ましい。また、
押圧手段は、反力バーを挟んでクランプ溝の180度反
対側であることが好ましい。
【0009】このような本発明では、各印刷胴はそれぞ
れのクランプ溝が会合する際に、押圧手段でクランプ溝
の反対側を押圧するので、クランプ溝同士の接点におい
て低減する接触圧を補償して、クランプ溝会合状態の際
における反力バーによる力と印刷胴の接触圧力による力
の合計を、クランプ溝会合状態以外の通常の接触状態の
場合に印刷胴に働く力と同一となるようにすることがで
きる。従って、印刷胴の接触圧の変動がなくなり振動の
発生が抑制されて印刷むらが減少するため、印刷品質の
向上を図れるようになる。
【0010】本発明に係る請求項2に記載の印刷機のシ
ョックマーク防止装置は、請求項1に記載の各印刷胴
を、軸受けにより回転自在に支持され胴部とこの胴部の
両端に当該胴部よりも小径に形成されたジャーナル部と
からなる胴本体と、この胴本体の前記胴部の両端部に装
着されたベアラと、胴本体の軸心に装着された反力バー
とを備えて形成し、押圧手段は、胴本体内に取り付けら
れるとともにこの胴本体を反力バーに対して外側に押圧
するシリンダおよびピストンを含む流体アクチュエータ
ーであることを特徴とするものである。このような本発
明では、流体アクチュエーターにより正確にかつ容易に
制御し、クランプ溝が会合する際にクランプ溝の反対側
を押圧するので、印刷胴の振動が抑制されて印刷むらが
減少し、これにより、印刷品質の向上を図れるようにな
る。
【0011】本発明に係る請求項3記載の印刷機のショ
ックマーク防止装置は、請求項2に記載の流体アクチュ
エーターを、印刷胴の外部に設けられる油圧ポンプと、
一端が回転継手を介して軸本体内部にその軸線に沿って
開けられかつシリンダに連通する油圧孔に接続されると
ともに他端が油圧ポンプに接続される油圧配管と、この
油圧配管の途中に設けられ油圧ポンプの圧油をシリンダ
に送出するサーボバルブと、各印刷胴の外部に設けられ
印刷胴のクランプ溝の位置を検出しかつその信号を発信
する検出器と、この検出器からの信号に基づいて油圧ポ
ンプからの圧油を予め設定された押圧力と等しくなるよ
うにサーボバルブに指令を出す制御装置とを備えて構成
したことを特徴とするものである。このような本発明で
は、流体アクチュエーターにより正確にかつ容易に制御
し、クランプ溝が会合する際に胴本体をクランプ溝の反
対側を押圧するので、印刷胴の振動の変動が抑制されて
印刷むらが減少し、これにより、印刷品質の向上を図れ
るようになる。
【0012】本発明に係る請求項4記載の印刷機のショ
ックマーク防止装置は、請求項1に記載の各印刷胴を、
軸受けにより回転自在に支持された胴本体と、この胴本
体の胴部の両端部に装着されたベアラと、胴本体の軸心
に装着された反力バーとを備えて形成し、押圧手段は、
胴本体内に取り付けられるとともにこの胴本体を前記反
力バーに対して軸心側に吸引する磁極を含む電磁力アク
チュエーターであることを特徴とするものである。この
ような本発明では、電磁力アクチュエーターにより正確
にかつ容易に制御し、クランプ溝が会合する際に胴本体
をクランプ溝の反対方向に吸引するので、印刷胴の振動
が抑制されて印刷むらが減少し、これにより、簡単な構
成で、印刷品質の向上を図れるようになる。
【0013】本発明に係る請求項5記載の印刷機のショ
ックマーク防止装置は、請求項4に記載の電磁力アクチ
ュエーターを、磁極の周囲に設けられたコイルと、一端
がコイルに接続されるとともに他端側は軸本体内部にそ
の軸線に沿って明けられた配線孔からスリップリングを
介して軸本体外部に延出される電線と、各印刷胴の外部
に設けられ印刷胴のクランプ溝の位置を検出しかつその
信号を発信する検出器と、この検出器からの信号に基づ
いてコイルに予め設定された吸引力と等しくなるような
電磁力を発生させる制御装置とを備えて構成したことを
特徴とするものである。このような本発明では、電磁力
アクチュエーターにより正確にかつ容易に制御し、クラ
ンプ溝が会合する際に胴本体をクランプ溝の反対方向に
吸引するので、印刷胴の振動が抑制されて印刷むらが減
少し、これにより、簡単な構成で、印刷品質の向上を図
れるようになる。
【0014】本発明に係る請求項6記載の印刷機のショ
ックマーク防止装置は、請求項1に記載の印刷機のショ
ックマーク防止装置において、押圧手段を、各印刷胴に
外部から圧力を付加する外圧付加装置としたことを特徴
とするものである。以上において、外圧付加装置として
は、エアー吹き付け装置や電磁石等の非接触アクチュエ
ーターにより印刷胴表面の印刷パターンに影響を与えな
いようにするものが好ましく、また、印刷胴の配列によ
り、必ずしも180度反対側に押圧することができない
ような場合、多少ずれた方向に押圧して胴に作用する力
の変動を防ぎ、振動を抑制するようにしてもよい。この
ような本発明では、印刷胴に外部から力を加えるので、
印刷胴の内部にシリンダ等を設けなくてよくなり、構造
が簡単となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1〜3に示すように、本発明の
第1実施形態の印刷機のショックマーク防止装置1は、
流体アクチュエーターを使用した押圧手段2により印刷
胴をクランプ溝12Aの反対側に押圧するものである。
【0016】まず本実施形態の印刷胴10について述べ
る。印刷胴10は、胴部とこの胴部の両端に当該胴部よ
りも小径に形成されたジャーナル部からなる胴本体12
と、この胴本体12の胴部の両端に装着されたベアラ9
と、胴本体12の中心に挿着された反力バー11とを含
んで形成されており、このような印刷胴10の胴部の外
周にブランケット14または刷判44が巻着されてい
る。前記ジャーナル部は小径の段付き状に形成され、そ
のジャーナル部の最小経の部位が軸受け13により支持
されている。従って、印刷胴10は回転自在となってい
る。
【0017】また、胴本体12の内部かつ端部から内側
に所定寸法入り込んだ部位間には、反力バー11の外形
寸法より大きな内径寸法の孔12Bが明けられており、
これにより、反力バー11と胴本体12の内径との間に
は所定寸法の隙間Cが設けられていることになる。胴本
体12の外周には、その軸線に沿って1条のクランプ溝
12Aが形成されており、このクランプ溝12Aにゴム
ブランケット14または刷判44の端部がクランプされ
固定されるようになっている。
【0018】反力バー11の軸線方向中心には反力バー
11の全長にわたって油圧孔15が明けられている。ま
た、反力バー11の内部には、その軸線と直交するとと
もに、クランプ溝12Aのほぼ180度反対側にシリン
ダ16が設けられ、このシリンダ16は、反力バー11
軸線と直交方向に出入り自在となったピストン17を有
している。また、反力バー11の長さ方向に所定間隔で
複数個配置されている。そして、これらのシリンダ16
と上記油圧孔15とは、それぞれ連結孔15Aで連結さ
れている。ここで、シリンダ16のピストン17が出た
とき、その先端は胴本体12の内径12Bと当接し、か
つ、胴本体12を反力バー11に対してクランプ溝12
Aの180度外側に押圧できるようになっている。
【0019】反力バー11の端面には回転継手18が取
り付けられており、この回転継手18には、他端が油圧
ポンプ19に接続された油圧配管20の一端が接続され
ている。また、この油圧配管20の途中には油圧ポンプ
19からの圧油をシリンダ16に供給するサーボバルブ
21が配置されている。胴本体12の外周には、クラン
プ溝12Aの例えば180度反対側に固定されてドグ2
2が設けられ、一方、図示しないフレームには、このド
グ22の位置を検出する検出器23が設けられている。
そして、この検出器23は、図3に示すように、互いに
接する印刷胴(ゴムブランケット14が装着されたゴム
胴)10A、10A、または印刷胴10Aと10B(刷
判44が装着された版胴)同士のクランプ溝12Aが接
点において会合するタイミングで信号を出すようになっ
ている。
【0020】また、印刷胴10の外部には制御装置24
が設けられ、この制御装置24は、検出器23からのク
ランプ溝会合の信号を受けると、接触圧力の抜ける分を
補償する圧油をシリンダ16に供給するようにサーボバ
ルブ21に指令を出すようになっている。なお、実測等
の手段により求められる接触圧力の抜ける分の力は予め
設定されている。そして、ここにおいて、油圧孔15か
ら制御装置24に至る一連の続きの符号で表す各部材を
含んで、前記流体アクチュエーター2が構成され、この
流体アクチュエーター2が前記押圧手段となっている。
【0021】次に、図3に基づいて、このような印刷胴
10を連続印刷用紙であるウェブWを挟んで上下に2つ
ずつ配置して両面印刷用とした際の、各印刷胴10間に
作用する力関係を説明する。ウェブWを挟んで上下に印
刷胴のゴム胴10A、10Aが互いに所定の接触圧力で
接触して配置され、それぞれのゴム胴10A、10Aに
は版胴10B、10Bが互いに所定の接触圧力で接触し
て配置されている。従って、互いに接する印刷胴10
A、10A間および10A、10B間には、その接点に
おいて接触圧力が一方の胴を相手胴から離反させる方向
に作用している。
【0022】すなわち、2つの印刷胴10A、10A等
が押し合って回転しているとき、互いの胴10Aは相手
側から押されて胴の全長にわたって荷重を受けて撓んだ
状態となっている。この撓み量は、胴経、胴の長さ、お
よび胴のジャーナル部の直径と胴圧(胴同士の押付け
圧)により決まるが、おおよそ数mm/100程度とな
っている。
【0023】接点にクランプ溝12A同士が会合する回
転角度に至ると、クランプ溝12Aの部位は半径がわず
かに沈み込んでいるため、接触圧力の抜けが生じて接触
圧力は低減し、毎回転の溝会合の際に撓み量が変動(減
少)してしまう。しかし、このとき、検出器23からの
クランプ溝会合信号により反力バー11に設けられたシ
リンダ16のピストン17が、胴本体12をクランプ溝
12Aの180度反対側に押圧し、接触圧力が低減した
分だけの力を各印刷胴10A、10Aに作用させ、これ
により、印刷胴10A、10Aに作用する力の合計はク
ランプ溝会合状態でも他の状態、すなわち、クランプ溝
12A同士が会合していないときの状態と同じとなるよ
うにする。従って、印刷胴10A、10Aに作用する力
が周期的に変動することがなくなり、これにより、振動
の変動を抑制でき、振動に起因する印刷むらを防止する
ことができるようになっている。
【0024】なお、印刷胴の版胴10Bの胴部42には
版板44が装着されており、この版板44の端部はクラ
ンプ溝42Aにクランプ、固定されている。また、この
版胴10Bにもシリンダ等を含む押圧手段を設けてもよ
い。
【0025】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 クランプ溝12Aの会合状態においては、反力バー1
1による力と印刷胴10同士の接触圧による力の合計
が、溝12Aの会合状態以外の通常の接触状態の場合に
印刷胴10に働く力と同一となり、結果として、1回転
中に印刷胴に作用する力は常に変動しないこととなる。
従って、印刷胴10の振動の変動が抑制されて印刷むら
がなくなるため、ショックマークの発生を防止でき、こ
れにより、印刷品質の向上を図れるようになる。
【0026】胴本体12のジャーナル部の外周にはド
グ22が設けられ、一方、印刷機のフレームにはこのド
グ22の位置を検出する検出器23が設けられ、この検
出器23からのクランプ溝検出の信号を受けて制御装置
24でシリンダ16に適量の圧油を供給するようになっ
ているので、正確に胴本体12に力を作用させることが
できる。 胴本体12の内部に設けられるシリンダ16は、胴本
体12の長手方向に所定間隔で複数あるので、胴本体1
2を反力バー11に対して均等に押圧でき、これによ
り、印刷胴10に作用する力が変動することがないので
振動を防ぎ、印刷むらがなくなるため、印刷品質の向上
を図れるようになる。
【0027】図4〜6には本発明の第2実施形態が示さ
れており、この実施形態の印刷機のショックマーク防止
装置1’は、前記第1実施形態の押圧手段2が流体アク
チェーターを利用したものであるのに対し、電磁力アク
チェーターを利用した押圧手段2’で胴本体12を反力
バー11に対してクランプ溝12Aの反対側に押圧(吸
引)するものである。従って、この実施形態において
は、前記第1実施形態と異なる部分のみを説明し、第1
実施形態と同様の構造、部材等には、同一符号を付すと
ともに、詳細な説明は省略または簡略化する。
【0028】反力バー11の内部には、その軸線に沿っ
て配線孔15’が明けられ、また、前記シリンダ16に
代えて磁極30およびコイル31が設けられている。こ
の磁極30およびコイル31は、配線孔15’と直交
し、かつ、クランプ溝12Aと同じ側に配置され、磁極
30は胴本体12の内径12Bと隙間を明けて対向して
いる。
【0029】配線孔15’内には、一端が上記コイル3
1に接続し他端が制御装置24’に接続する電線32が
挿通され、この電線32とコイル31とは連結線32A
で連結されている。反力バー11の端部にはスリップリ
ング33が設けられている。制御装置24’は、検出器
23からクランプ溝会合の信号を受けると、予め設定さ
れた接触圧力補償パターンの電磁力を発生させる電流を
コイル31に出力するようになっている。従って、電流
をコイル31に出力することにより、磁極30が作動し
て胴本体12のクランプ溝12A側を反力バー11側に
吸引し、これにより、クランプ溝12A同士の会合時に
接触圧力が低減した分だけの力を補償し、印刷胴に作用
する力の変動を防ぎ、振動の発生を抑制している。
【0030】このような電磁力アクチェーターを利用し
たショックマーク防止装置1’付きの印刷胴10を、図
6に示すように配置したとき、前記第1実施形態と同様
の力の作用が各胴10A、10A間等に働く。ただし、
第1実施形態では胴本体12を反力バー11に対して押
圧しており、本第2実施形態では胴本体12を反力バー
11側に吸引した点の違いはあるが、結果的にはクラン
プ溝12Aの反対側に力を作用させることになり、効果
も同じようなものとなる。そして、このような本実施形
態では、前記〜と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0031】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、次のような変形形態を含むものである。すなわち、
前記各実施形態では、押圧手段2、2’を反力バー11
の内部に設けたシリンダ16、磁極30等を含むものと
したが、これに限らず、図7に示すように、印刷胴10
A、10Aの外部から非接触式アクチェーターにより力
を加えてもよい。
【0032】図7の例では、2つの印刷胴10A、10
Aと10A、10Bとが接触しているとき、クランプ溝
のない印刷胴10Bとクランプ溝12Aのある印刷胴1
0A同士は常に一定の押圧で接触しており、印刷胴10
A、10Aに作用する力の変動はベアラのある胴のクラ
ンプ溝12Aにより生じる。従って、溝会合時に押圧力
の変動分(減少分)にほぼ相当する力を胴本体12の胴
部またはベアラに与えて、結果として、胴の撓み量が変
動しないようにしたものである。
【0033】具体的には、印刷胴の配列により、クラン
プ溝12Aの180度反対側に胴本体12を押圧するこ
とができない場合、例えば、胴本体12の外周2ヶ所か
ら、エア吹き付け装置や電磁石等の非接触式の外圧付加
装置5によりF1の力で押圧して、両者の合力Fの方向
をクランプ溝12Aの180度反対側にくるように構成
してある。そして、このような本実施形態では、前記各
実施形態の〜と同様の効果を得ることができる他、
印刷胴10Aの外部から力を作用させることができるの
で、胴本体12の内部に反力バー等を設けなくてすみ、
構造が簡単となり、製作が容易となるという効果があ
る。
【0034】また、前記各実施形態では、互いに接触す
る印刷胴10A、10A同士のショックマーク防止とし
たが、これに限らず、本発明は印刷胴10Aと10B同
士間にも適用され得るものである。この場合、印刷胴1
0Bにも前記押圧手段2または2’と同様の押圧手段等
を設けて印刷胴10Aと同様の構造とするとともに、印
刷胴10Aの押圧手段は、両印刷胴10A、10Bの溝
同士が会合する際にクランプ溝の反対側を押圧できるよ
うに構成すればよい。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の印刷機
のショックマーク防止装置によれば、印刷胴は各クラン
プ溝が会合する際に、押圧手段でクランプ溝の反対側を
押圧するので、クランプ溝同士の接点における接触圧の
低減による印刷胴への力の減少分を補償して、クランプ
溝会合状態の際における反力バーによる力と印刷胴の接
触圧力による力の合計が、クランプ溝会合状態以外の通
常の接触状態の場合に印刷胴に働く力と同一となるよう
にすることができる。従って、印刷胴に作用する力が周
期的に変動することがないので振動を防止し、振動に起
因する印刷むらを防止でき、これにより、印刷品質の向
上を図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印刷機のショック
マーク防止装置を示す全体図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】本第1実施形態に係る印刷胴の溝同士の接触状
態を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る印刷機のショック
マーク防止装置を示す全体図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】本第2実施形態に係る印刷胴の溝同士の接触状
態を示す図である。
【図7】本発明の変形形態に係る印刷機のショックマー
ク防止装置を示す図である。
【符号の説明】
1、1’ 印刷機のショックマーク防止装置 2、2’ 押圧手段 9 ベアラ 10 印刷胴 11 反力バー 12 胴本体 12A クランプ溝 16 シリンダ 19 油圧ポンプ 21 サーボバルブ 24、24’ 制御装置 30 磁極 31 コイル 32 電線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定の接触圧力で接触して逆回転
    する複数の印刷胴の表面に当該印刷胴の軸線と平行にそ
    れぞれ版板またはゴムブランケットをクランプするため
    のクランプ溝が形成され、これらの印刷胴の回転に伴い
    前記クランプ溝同士が会合する際に生じる接触圧力の変
    動を抑制する印刷機のショックマーク防止装置であっ
    て、前記各印刷胴の回転の前記クランプ溝同士が会合す
    る周期に合わせこれらの印刷胴を前記クランプ溝の反対
    側に押圧する押圧手段を備えていることを特徴とする印
    刷機のショックマーク防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記各印刷胴は、軸受けにより回
    転自在に支持され胴部とこの胴部の両端に当該胴部より
    も小径に形成されたジャーナル部とからなる胴本体と、
    この胴本体の前記胴部の両端部に装着されたベアラと、
    前記胴本体の軸心に装着された反力バーとを備えて形成
    され、前記押圧手段は、前記胴本体内に取り付けられる
    とともにこの胴本体を前記反力バーに対して外側に押圧
    するシリンダおよびピストンを含む流体アクチュエータ
    ーであることを特徴とする印刷機のショックマーク防止
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記流体アクチュエーターは、前
    記印刷胴の外部に設けられる油圧ポンプと、一端が回転
    継手を介して前記軸本体内部にその軸線に沿って開けら
    れかつ前記シリンダに連通する油圧孔に接続されるとと
    もに他端が前記油圧ポンプに接続される油圧配管と、こ
    の油圧配管の途中に設けられ前記油圧ポンプの圧油を前
    記シリンダに送出するサーボバルブと、前記各印刷胴の
    外部に設けられ前記印刷胴のクランプ溝の位置を検出し
    かつその信号を発信する検出器と、この検出器からの信
    号に基づいて前記油圧ポンプからの圧油を予め設定され
    た押圧力と等しくなるように前記サーボバルブに指令を
    出す制御装置とを備えて構成されていることを特徴とす
    る印刷機のショックマーク防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記各印刷胴は、軸受けにより回
    転自在に支持された胴本体と、この胴本体の胴部の両端
    部に装着されたベアラと、前記胴本体の軸心に装着され
    た反力バーとを備えて形成され、前記押圧手段は、前記
    胴本体内に取り付けられるとともにこの胴本体を前記反
    力バーに対して軸心側に吸引する磁極を含む電磁力アク
    チュエーターであることを特徴とする印刷機のショック
    マーク防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記電磁力アクチュエーターは、
    前記磁極の周囲に設けられたコイルと、一端が前記コイ
    ルに接続されるとともに他端側は前記軸本体内部にその
    軸線に沿って開けられた配線孔からスリップリングを介
    して軸本体外部に延出される電線と、前記各印刷胴の外
    部に設けられ前記印刷胴のクランプ溝の位置を検出しか
    つその信号を発信する検出器と、この検出器からの信号
    に基づいて前記コイルに予め設定された吸引力と等しく
    なるような電磁力を発生させる制御装置とを備えて構成
    されていることを特徴とする印刷機のショックマーク防
    止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記押圧手段は前記各印刷胴に外
    部から圧力を付加する外圧付加装置であることを特徴と
    する印刷機のショックマーク防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6938515B2 (en) 1999-12-31 2005-09-06 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Method and system for compensating the vibrations of rotating components
EP1483444B1 (de) * 2002-02-01 2005-12-28 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Verfahren und vorrichtung zur verminderung von schwingungen an rotierenden bauteilen

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US7017483B2 (en) 2002-02-01 2006-03-28 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Method and device for reducing vibrations in rotating components
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