JPH11170474A - 印刷機のショックマーク防止装置 - Google Patents

印刷機のショックマーク防止装置

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JPH11170474A
JPH11170474A JP9335589A JP33558997A JPH11170474A JP H11170474 A JPH11170474 A JP H11170474A JP 9335589 A JP9335589 A JP 9335589A JP 33558997 A JP33558997 A JP 33558997A JP H11170474 A JPH11170474 A JP H11170474A
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JP
Japan
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printing
cylinder
hydraulic
torso
hole
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JP9335589A
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Katsuyuki Suzuki
克之 鈴木
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷胴の周期的な振動の発生を抑制すること
により印刷むらを減少させ、印刷品質の向上を図れるよ
うになる印刷機のショックマーク防止装置を提供する。 【解決手段】 互いに所定の接触圧で接触して逆回転す
る複数の印刷胴10の表面に、印刷胴10の軸線と平行
にゴムブランケット15をクランプするためのクランプ
溝14が形成され、各印刷胴10に、クランプ溝14同
士が会合する周期に合わせこれらの印刷胴10をクラン
プ溝14の反対側に曲げる曲げモーメント発生手段5を
設けて印刷機のショックマーク防止装置1を構成する。
そのため、印刷胴10の振動の発生を抑制し、印刷むら
を減少させ、印刷品質の向上を図れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷の
印刷時に生じる印刷紙へのショックマークを防止する印
刷機のショックマーク防止装置に関する。
【0002】
【背景技術】オフセット印刷機における版胴およびゴム
胴等の印刷胴には、その外周に金属平板の刷版またはゴ
ムブランケットが巻き付けられている。そして、これら
のゴムブランケット等はその端部が各胴の軸線に沿って
形成されたクランプ溝にクランプされて固定されてい
る。従って、これらのクランプ溝は、互いに接している
版胴とブランケット胴、またはブランケット胴とブラン
ケット胴同士の接点で1回転ごとに出会うようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、印刷運転の
際には、各胴が一定圧力で互いに押圧しながら接触回転
している。そのため、印刷中に胴同士の接点にクランプ
溝が位置しない状態では接触する胴間には接触圧力が作
用しているが、接点においてクランプ溝が出会う状態に
至ると上記接触圧力が抜ける状態となる。つまり、印刷
胴に作用する外力が周期的に変動することになる。この
接触圧力抜けは、各胴のクランプ溝部の半径がわずかに
沈み込んでいるために発生するもので、オフセット印刷
においては必然的に生ずるものである。従って、印刷胴
の1回転ごとに溝部同士が出会うときのショックにより
振動が発生し、この振動が印刷物にショックマークとし
て転写され、印刷された模様に「むら」を生じさせるの
で、印刷物の絵柄に悪影響を与えて不良印刷の原因とな
り、印刷品質を低下させるものとなっている。
【0004】そこで、印刷胴の剛性を増すとともに、胴
径の曲率を大きくしクランプ溝部の半径の沈み込みを小
さくして振動を低くおさえるために、印刷胴の直径を大
きくした印刷機(倍胴)も制作されているが、この場
合、製作コストが高くなるという問題がある。また、各
印刷胴の振動を減衰部材やダンパで低減する方法も提案
されているが振動に多くの周波数成分が含まれるため、
異なる印刷速度に対し、常に振動を有効に滅衰させるの
は困難である。さらに、振動発生源のクランプ溝をなく
すため、シームレス版やシームレスブランケットを使用
する印刷機も提案されているが、版やブランケットの製
造コストが高くなる上、印刷が進行するにつれてブラン
ケットが印刷胴に対して次第にずれてきて、印刷品質が
低下するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、印刷胴の周期的な振動の
発生を抑制することにより印刷むらを減少させ、印刷品
質の向上を図れるようになる印刷機のショックマーク防
止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷胴の内部
に曲げモーメントを発生させる装置を設け、印刷胴の振
動源である胴のクランプ溝同士における接触圧力の周期
的な抜けが発生する周期に合わせて、抜けた接触圧力に
より生じる胴の弾性変形に相当する弾性変形を発生させ
る曲げモーメントを印刷胴に作用させて振動を低減さ
せ、これにより印刷むらを減少させ印刷品質の向上を図
ろうとするものである。具体的には、本発明に係る請求
項1に記載の印刷機のショックマーク防止装置は、互い
に所定の接触圧で接触して逆回転する複数の印刷胴の表
面に当該印刷胴の軸線と平行にそれぞれ版板またはゴム
ブランケットをクランプするためのクランプ溝が形成さ
れ、これらの印刷胴の回転に伴いクランプ溝同士が会合
する際に生じる接触圧の変動を抑制する印刷機のショッ
クマーク防止装置であって、各印刷胴には、当該印刷胴
内部に設けられるとともに、クランプ溝同士が会合する
周期に合わせこれらの印刷胴をクランプ溝の反対側に曲
げる押引き部材を含む曲げモーメント発生手段が設けら
れていることを特徴とするものである。
【0007】以上において、印刷胴は、版胴、ゴム胴等
をいい、また、押引き部材は、胴本体に曲げモーメント
を伝達できる剛性を有するものであることが好ましく、
丸棒、角棒等を使用できる。この場合、これらの固体に
限らず、液体の膨張性を利用するものであってもよい。
さらに、曲げモーメント発生手段としては、印刷胴を溝
の反対側に弾性変形させるものであればどのような形式
でもよく、油圧式、空圧式、電気式等限定されない。さ
らに、曲げモーメントは、クランプ溝会合状態の際にお
ける曲げモーメント発生手段による印刷胴の弾性変形と
印刷胴の接触圧力による弾性変形の合計が、クランプ溝
会合状態以外の通常の接触状態の場合に印刷胴に働く力
による弾性変形とほぼ同一となるような強さであること
が好ましい。
【0008】このように本発明では、各印刷胴はそれぞ
れのクランプ溝が会合する際に、曲げモーメント発生手
段によりクランプ溝の反対側に弾性変形させられるの
で、クランプ溝同士の接点において低減する接触圧によ
り減少する弾性変形を補償して、クランプ溝会合状態の
際における曲げモーメント発生手段による弾性変形と印
刷胴の弾性変形とを同一となるようにすることができ
る。従って、印刷胴の振動の発生が抑制されて印刷むら
が減少し、印刷品質の向上を図れるようになる。
【0009】本発明の請求項2に記載の印刷機のショッ
クマーク防止装置は、請求項1に記載の印刷機ショック
マーク防止装置の各印刷胴は、版板またはゴムブランケ
ットを巻き付ける胴部およびこの胴部の両端に当該胴部
より小径に形成されたジャーナル部からなる胴本体と、
この胴本体の胴部の両端に固着されたベアラとを備えて
構成され、押引き部材は、胴本体の軸心と平行にかつそ
の軸心から所定寸法オフセットした位置に設けられると
ともに、流体圧によって曲げられるものであることを特
徴とするものである。
【0010】以上において、流体圧を利用する曲げモー
メント発生手段としては、油圧式、空圧式等によるもの
が挙げられる。この場合、油圧ピストン、空圧シリンダ
を使用して胴に力を作用させてもよく、あるいは、圧
油、圧縮空気を直接胴に設けた穴に供給し胴に生じる曲
げモーメントを利用するものであってもよい。このよう
な本発明では、簡単な装置で容易に曲げモーメントを発
生させることができる。
【0011】本発明の請求項3に記載の印刷機のショッ
クマーク防止装置は、請求項2に記載の印刷機のショッ
クマーク防止装置の曲げモーメント発生手段は、押引き
部材に作用する油圧ピストンと、ジャーナル部の端部か
ら油圧ピストンが配置されたシリンダ室にわたって形成
される油圧孔と、この油圧孔を介してシリンダ室に圧油
を供給する油圧ポンプと、一端が回転継手を介して油圧
孔に接続されるとともに他端が油圧ポンプに接続される
油圧配管と、一端が回転継手を介して油圧孔に接続され
るとともに他端が油圧ポンプに接続される油圧配管と、
この油圧配管の途中に設けられ油圧ポンプからの圧油を
シリンダ室に送出するサーボバルブと、印刷胴のクラン
プ溝の位置を検出しかつその信号を発信する検出器と、
この検出器の信号に基づいて油圧ポンプからの圧油を、
予め設置された押付け力と等しくなるようにサーボバル
ブに指令を出す制御装置とを備えていることを特徴とす
るものである。
【0012】このような本発明では、印刷胴のクランプ
溝の位置を検出する検出器の信号に基づいてクランプ溝
の反対側を、制御装置により、予め設置された押付け力
と等しくなるような圧油を油圧ピストンに供給すること
ができるので、クランプ溝同士の接点において低減する
接触圧により低減する弾性変形を補償して、クランプ溝
会合状態の際における曲げモーメント発生手段による弾
性変形と印刷胴の弾性変形とを同一となるようにするこ
とができる。従って、印刷胴の振動の発生が抑制されて
印刷むらが減少し、印刷品質の向上を図ることができ
る。
【0013】本発明の請求項4に記載の印刷機のショッ
クマーク防止装置は、請求項1または2に記載の印刷機
ショックマーク防止装置の各印刷胴は、版板またはゴム
ブランケットを巻き付ける胴部およびこの胴部の両端に
当該胴部より小径に形成されたジャーナル部からなる胴
本体と、この胴本体の胴部の両端に固着されたベアラと
を備えて構成され、曲げモーメント発生手段は、胴部内
に胴本体の軸心と平行にかつその軸心から所定寸法オフ
セットした位置に設けられた押引き部材と、この押引き
部材に作用する圧電素子と、ジャーナル部の端部から圧
電素子が配置された室内にわたって形成される配線孔
と、一端が圧電素子に接続されるとともに他端は配線孔
に通されかつスリップリングを介して外部に延出され圧
電素子に電気を供給する電線と、印刷胴のクランプ溝の
位置を検出しかつその信号を発信する検出器と、電線の
一端が接続されるとともに検出器の信号に基づいて圧電
素子に予め設定された押付け力と等しくなるような力を
発生させる制御装置とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0014】以上において、圧電素子は1個だけでなく
複数個使用してもよい。このような本発明では、装置を
小型化することができるとともに、電圧の微調整が可能
かつ容易なので、迅速かつ正確に、クランプ溝会合状態
の際における圧電素子による弾性変形と印刷胴の弾性変
形とを同一となるようにすることができる。従って、印
刷胴の振動の発生が抑制されて印刷むらが減少し、印刷
品質の向上を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1、2に示す
ように、本発明の第1実施形態の印刷機のショックマー
ク防止装置1は、印刷胴10に油圧ピストン11、押し
引き部材としての棒部材19等を含む曲げモーメント発
生手段5を設けて構成されている。すなわち、印刷胴1
0は胴本体12とベアラ13とを備えて形成されてお
り、胴本体12は、胴部12Aおよびこの胴部12Aの
両端に当該胴部12Aより小径に形成されたジャーナル
部12Bを有して形成されている。
【0016】胴部12Aにはクランプ溝14が設けられ
ており、このクランプ溝14には、胴部12Aの外周に
巻き付けられたゴム等からなるブランケット15の一端
部が巻き取られかつ固着されている。胴本体12は軸受
16により回転自在に支承されており、図示しない駆動
装置等により回転速度及び印刷ユニットを構成する一群
の胴の相互角度関係が維持されている。
【0017】このような胴部12Aの長手方向には、そ
の一端から他端にわたって印刷胴10の軸心と平行な段
付き孔17が明けられている。この段付き孔17は、図
2にも示すように、印刷胴10の軸心からオフセットし
たクランプ溝14と対向する位置に明けられており、段
付き孔17の一端側のシリンダ室としての大径部17A
に、前記油圧ピストン11が設けられている。また、段
付き孔17の両端は胴部12Aに固着された蓋部材18
A、18Bにより塞がれている。そして、このような段
付き孔17の小径部17Bには、油圧ピストン11の一
端部の蓋部材18Aと胴部12Aの他端側の蓋部材18
Bとに接触する前記棒部材19が挿入されている。
【0018】このような油圧ピストン11は、胴本体1
2に形成された油圧孔12Cにより胴本体12の一端面
に取付けられた回転継手20に連通している。この回転
継手20には油圧ポンプ21からサーボバルブ22を経
由して配管23により圧油が供給されるようになってい
る。また、胴本体12にはクランプ溝14の位置を検出
するためのドグ24が設けられ、印刷機のフレームには
検出器25が設けられている。そして、この検出器25
は、互いに接する印刷胴同士のクランプ溝14が接点に
おいて会合するタイミングで信号を出すようになってい
る。制御装置26はクランプ溝会合の信号を受けると、
予め設定された、抜けた接触圧力による胴の弾性変形の
減少を補償するパターンの油圧を発生させる指令を前記
サーボバルブ22に出力するようになっている。
【0019】そして、ここにおいて、油圧ピストン1
1、および棒部材19から制御装置26に至る連続する
符号の各部材を含んで前記曲げモーメント発生手段5が
構成されている。
【0020】従って、制御された圧油が油圧孔12Cを
経由して段付き孔17の大径部に供給されると、油圧ピ
ストン11と蓋部材18Aとの間に発生した力は棒部材
19を介して反対側の蓋部材18Bに伝えられる。段付
き穴17は胴の図心からaだけオフセットしているの
で、胴本体12には、当該胴本体12をクランプ溝14
の反対側に曲げる曲げモーメントが発生することにな
る。
【0021】ここで、本発明によるショックマーク防止
装置1の効果を印刷胴に作用する力関係により説明す
る。図2に示すように、互いに接する印刷胴10、10
Aには、その接点において、接触圧力Wが一方の胴10
を相手胴10Aから離反させる方向に作用している。こ
のような弾性変形の状態を図3に示す。そして、この状
態における印刷胴の弾性変形δ1は次の式で与えられ
る。 δ1=5*w*L4/(384*E*I) ここで、w:胴同士の単位長さ当たりの接触力 L:胴の面長 E:胴材料のヤング率 I:胴部の断面二次モーメント
【0022】接点にクランプ溝14同士が会合する回転
角度に至ると、接触圧力は低減する。しかし、ドグ24
と検出器25とによるクランプ溝14会合信号で油圧ピ
ストン11が、接触圧力が低減したために減少した弾性
変形に相当する曲げモーメントを印刷胴10に作用させ
るので、印刷胴10の弾性変形の合計はクランプ溝14
の会合状態でも他の状態(非会合状態)と同じとなる。
【0023】図4に曲げモーメントを作用させた場合の
弾性変形の状態を示す。そして、この状態における胴の
弾性変形δ2は次の式で与えられる。 δ2=a*F*L2/(8*E*I) ここで、a:油圧ピストン中心と胴本体中心との距離 F:油圧ピストンの発生する力
【0024】クランプ溝14同士が会合した時、印刷胴
10同士の単位長さ当たりの接触力がwからw’に変形
した場合、それによる弾性変形を補償するのに必用な油
圧pは次の計算式により求めることができる。 δ’=5*(w−w’)*L4/(384*E*I) a*F*L2/(8*E*I)=5*(w−w’)*L4
/(384*E*I) F=5*(w−w’)*L2/(48*a) p=5*(w−w’)*L2/(48*a)/A ここで、A:油圧ピストンの受圧面積 従って、印刷胴10の接触圧力が低減する量に応じて油
圧ピストン11に、上記式により求めた油圧pを作用さ
せれば振動を防止し、振動に起因する印刷むらを防止す
ることができるようになっている。
【0025】(第2実施形態)図5、6に示すように、
本発明の第2実施形態の印刷機のショックマーク防止装
置2は、前記第1実施形態が、印刷胴10に、曲げモー
メント発生手段5として油圧ピストン11等を備えたも
のを設けたものであるのに対して、印刷胴30の内部の
受圧孔37に直接油圧を作用させる曲げモーメント発生
手段6としたものである。なお、本第2実施形態および
次に述べる第3実施形態において、前記第1実施形態と
同様の構造、構成部材等には同一符号を付すとともに、
その詳細な説明は省略または簡略化する。
【0026】印刷胴30における胴本体32の胴部32
Aの長手方向には、その一端から他端にわたって印刷胴
30の軸心と平行な受圧孔37が明けられている。この
受圧孔37は、同一径で形成されるとともに、印刷胴3
0の軸心からオフセットしたクランプ溝34と対向する
位置に明けられている。つまり、前記段付き孔17に代
わるものである。また、この受圧孔37には、胴本体3
2の軸心に沿ってジャーナル部32Bの一端部から胴本
体32の長手方向の途中まで延びるとともに、そこから
径方向に明けられた油圧孔32Cが接続されている。
【0027】従って、制御された圧油が油圧孔32Cを
経由して受圧孔37に供給されると、受圧孔37の両端
に固定された蓋部材18A、18B間に受圧孔37の面
積に圧力を掛けた力が発生する。受圧孔37は胴の図心
からaだけオフセットしているので、胴本体32には、
当該胴本体32をクランプ溝34の反対側に曲げる曲げ
モーメントが発生することになる。
【0028】このような本第2実施形態においても、そ
の作用および力や弾性変形の関係式は前記第1実施形態
と同じである。また、この実施形態でも前記第1実施形
態と同様の効果を得ることができる他、胴本体32の断
面に余裕がある場合に適用すれば、油圧ピストン等を不
要とできるので、構造が簡単になり、これにより、製造
コストを安くでき、かつ、故障が少ないという利点があ
る。
【0029】(第3実施形態)図6、7に示すように、
本発明の第3実施形態の印刷機のショックマーク防止装
置3は、前記各実施形態が、印刷胴10、30に、油圧
を利用した曲げモーメント発生手段5、5としたもので
あるのに対して、圧電素子を利用した曲げモーメント発
生手段7としたものである。
【0030】すなわち、印刷胴40における胴本体42
の胴部42Aの長手方向には、その一端から他端にわた
って印刷胴40の軸心と平行なアクチュエータ用挿通孔
47が明けられている。このアクチュエータ用挿通孔4
7は、印刷胴40の軸心からオフセットしたクランプ溝
44と対向する位置に明けられている。つまり、前記段
付き孔17、油圧孔32Cに代わるものである。また、
この挿通孔47には、胴本体42の軸心に沿ってジャー
ナル部42Bの一端部から胴本体42の長手方向の途中
まで延びるとともに、そこから径方向に明けられた配線
孔42Cが接続されている。
【0031】このアクチュエータ用挿通孔47の小径部
内には、圧電素子アクチュエータを構成する押し引き部
材としての棒部材41が挿入かつ固定支持され、室内で
ある大径部内には、棒部材41の力の発生源となる1個
の圧電素子43が設けられている。この圧電素子43に
電圧を供給する電線45は、胴本体42に設けられた配
線孔42Cを通じて胴本体42の端面に取付けられたス
リップリング48に接続されている。このスリップリン
グ48には制御装置46から電線45により電圧が供給
されるようになっている。また、制御装置46は、クラ
ンプ溝会合の信号を受けると、予め設定された弾性変形
補償パターンの電圧を発生させ、圧電素子43に出力す
るようになっている。
【0032】従って、制御装置46から電線45により
電圧が供給されると、圧電素子43に歪みが発生し膨張
状態となり、棒部材41を介して蓋部材18Aと18B
との間に力を発生させる。アクチュエータ用挿通孔47
は胴の図心からaだけオフセットしているので、胴本体
42には当該胴本体42をクランプ溝44の反対側に曲
げる曲げモーメントが発生することになる。
【0033】このような本第3実施形態においても、そ
の作用及び力や弾性変形の関係式は前記第1実施形態と
同じである。また、この実施形態でも前記各実施形態と
同様の効果を得ることができる他、装置を小型化するこ
とができるとともに、電圧の微調整が可能かつ容易なの
で、迅速かつ正確に、クランプ溝会合状態の際における
圧電素子43による弾性変形と印刷胴の弾性変形とを同
一となるようにすることができる。従って、印刷胴の振
動の発生が抑制されて印刷むらが減少し、印刷品質の向
上を図ることができるという効果がある。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の印刷機
の印刷機のショックマーク防止装置によれば、接点にク
ランプ溝同士が会合する回転角度に至った時の接触圧力
低減による弾性変形減少分を、曲げモーメント発生手段
により補償させるので印刷胴の弾性変形の合計はクラン
プ溝会合状態でも他の状態と同じとなる。従って、印刷
胴の撓みが周期的に変動することがないので振動を防止
し、振動に起因する印刷むらを防止することができ、印
刷品質の向上を図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の印刷機のショック
マーク防止装置を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面を示す図である。
【図3】本実施形態の印刷中の印刷胴にかかる力と弾性
変形の状態を示す図である。
【図4】本実施形態の印刷胴に曲げモーメントを作用さ
せた場合の弾性変形の状態を示す図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態の印刷機のショック
マーク防止装置を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る第3実施形態の印刷機のショック
マーク防止装置を示す縦断面図である。
【図7】図6のC−C断面を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3 印刷機のショックマーク防止装置 5、7 曲げモーメント発生手段 10 印刷胴 11 曲げモーメント発生手段を構成する油圧ピストン 12 胴本体 12A 胴部 12B ジャーナル部 12C 油圧孔 14 クランプ溝 19 押し引き部材を構成する棒部材 21 油圧ポンプ 25 検出器 26 制御装置 37 受圧孔 43 圧電素子 45 電線 46 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定の接触圧で接触して逆回転す
    る複数の印刷胴の表面に当該印刷胴の軸線と平行にそれ
    ぞれ版板またはゴムブランケットをクランプするための
    クランプ溝が形成され、これらの印刷胴の回転に伴い前
    記クランプ溝同士が会合する際に生じる接触圧の変動を
    抑制する印刷機のショックマーク防止装置であって、 前記各印刷胴には、当該印刷胴内部に設けられるととも
    に、前記クランプ溝同士が会合する周期に合わせこれら
    の印刷胴を前記クランプ溝の反対側に曲げる押引き部材
    を含む曲げモーメント発生手段が設けられていることを
    特徴とする印刷機のショックマーク防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記各印刷胴は、版板またはゴム
    ブランケットを巻き付ける胴部およびこの胴部の両端に
    当該胴部より小径に形成されたジャーナル部からなる胴
    本体と、この胴本体の前記胴部の両端に固着されたベア
    ラとを備えて構成され、前記押引き部材は、前記胴本体
    の軸心と平行にかつその軸心から所定寸法オフセットし
    た位置に設けられるとともに、流体圧によって曲げられ
    るものであることを特徴とする印刷機のショックマーク
    防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記流体圧を利用した曲げモーメ
    ント発生手段は、前記押引き部材に作用する油圧ピスト
    ンと、前記ジャーナル部の端部から前記油圧ピストンが
    配置されたシリンダ室にわたって形成される油圧孔と、
    この油圧孔を介して前記シリンダ室に圧油を供給する油
    圧ポンプと、一端が回転継手を介して前記油圧孔に接続
    されるとともに他端が前記油圧ポンプに接続される油圧
    配管と、一端が回転継手を介して前記油圧孔に接続され
    るとともに他端が前記油圧ポンプに接続される油圧配管
    と、この油圧配管の途中に設けられ前記油圧ポンプから
    の圧油を前記シリンダ室に送出するサーボバルブと、前
    記印刷胴のクランプ溝の位置を検出しかつその信号を発
    信する検出器と、この検出器の信号に基づいて前記油圧
    ポンプからの圧油を、予め設置された押付け力と等しく
    なるように前記サーボバルブに指令を出す制御装置とを
    備えていることを特徴とする印刷機のショックマーク防
    止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の印刷機のショックマー
    ク防止装置において、前記各印刷胴は、版板またはゴム
    ブランケットを巻き付ける胴部およびこの胴部の両端に
    当該胴部より小径に形成されたジャーナル部からなる胴
    本体と、この胴本体の前記胴部の両端に固着されたベア
    ラとを備えて構成され、前記曲げモーメント発生手段
    は、前記胴部内に前記胴本体の軸心と平行にかつその軸
    心から所定寸法オフセットした位置に設けられた押引き
    部材と、この押引き部材に作用する圧電素子と、前記ジ
    ャーナル部の端部から前記圧電素子が配置された室内に
    わたって形成される配線孔と、一端が前記圧電素子に接
    続されるとともに他端は前記配線孔に通されかつスリッ
    プリングを介して外部に延出され前記圧電素子に電気を
    供給する電線と、前記印刷胴のクランプ溝の位置を検出
    しかつその信号を発信する検出器と、前記電線の一端が
    接続されるとともに前記検出器の信号に基づいて前記圧
    電素子に予め設定された押付け力と等しくなるような力
    を発生させる制御装置とを備えていることを特徴とする
    印刷機のショックマーク防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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