JPH1158642A - 易開封性複合フィルムおよび易開封性紙容器 - Google Patents
易開封性複合フィルムおよび易開封性紙容器Info
- Publication number
- JPH1158642A JPH1158642A JP9240336A JP24033697A JPH1158642A JP H1158642 A JPH1158642 A JP H1158642A JP 9240336 A JP9240336 A JP 9240336A JP 24033697 A JP24033697 A JP 24033697A JP H1158642 A JPH1158642 A JP H1158642A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- composite film
- easy
- opening
- paper container
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Packages (AREA)
- Closures For Containers (AREA)
Abstract
容器の易開封性蓋材として好適に使用できる複合フィル
ム及び該複合フィルムを蓋材として使用した開封性が良
好で、密閉性に優れ剥離外観の良好な易開封性容器を提
供する。 【解決手段】[1]シ−ル層(A層)と基材層(B層)
が積層された複合フイルムであって、A層は低密度ポリ
エチレン40〜90wt%とポリブテン−1 30〜5
wt%とエチレン−αオレフィン共重合ゴム30〜5w
t%からなる層であり、B層はポリエチレン系樹脂から
なる層から構成され、A層の厚みが5μm以上であるこ
とを特徴とする易開封性複合フィルム及びA層面が熱シ
−ルされてなる易開封性紙容器。
Description
よび易開封性紙容器に関する。更に詳しくは容器の表面
がポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の易開封
性蓋材として好適に使用できる複合フィルムおよび該複
合フィルムを蓋材として使用した易開封性紙容器に関す
る。
席麺などの容器として、デザインの多様化に伴う印刷の
鮮明性への要求や廃棄時の環境問題に対応して紙容器が
増えてきている。該紙容器は通常その内面がポリエチレ
ン系樹脂で被覆されており、シ−ラントとしてホットメ
ルト樹脂を使用した蓋材が熱シ−ルされている。
メルト樹脂をシ−ラントとした蓋材を使用した紙容器
は、開封力が強すぎて開封しにくく、しばしば開封時に
紙容器表面を被覆しているポリエチレンと蓋材のホット
メルト樹脂の間で破壊が起こらずに、紙と表面を被覆し
ているポリエチレンの間で破壊が起り、剥離外観が悪い
ものであった。またポリエチレンと蓋材のホットメルト
樹脂の間で破壊が起こる場合でも、剥離面が糸引き状に
なり外観が悪いものであった。
60〜80℃程度の低融点のエチレン・酢酸ビニル共重
合樹脂を主成分とする粘度の低い樹脂である。かかるホ
ットメルト樹脂を使用する理由は、紙容器は紙を貼り合
わせて作るため容器のフランジ部の重ね合わせ部分に紙
の厚さに相当する段差(通常150〜400μm程度)
があるので、蓋材をシ−ルする場合にこの段差を完全に
埋める必要があり、そのためにはシ−ル温度で容易に溶
融し、瞬時に段差部分に流れ込むことができる樹脂を選
定する必要があるからである。
チレンとポリプロピレンのブレンドポリマ−からなり、
凝集破壊力を低下したイ−ジ−ピ−ルフィルムを蓋材の
シ−ラントとして使用しようとする試みもなされたが、
かかるフィルムでは開封性は良好となるが、シ−ル時に
紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋めるこ
とができず、食品包装容器として最重要な密封性が確保
できず使用できないものであった。
するために、シ−ル層(A層)と基材層(B層)が積層
された複合フイルムであって、A層は低密度ポリエチレ
ン70〜95wt%とポリブテン−1 30〜5wt%
とかなる層であり、B層はポリエチレン系樹脂からなる
層から構成され、A層の厚みが5μm以上であることを
特徴とする易開封性複合フィルムを提案した。この発明
により、シ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部
分の段差を埋めることができ、蓋の開封性は良好とな
り、かつフィルムが糸引き状に紙容器側に残るという問
題も相当解消されたが、内容物が食品であることもあり
少量の糸引きでも問題視されることから、なお一層の剥
離外観の改善が要望されるものであった。。
密閉性、および剥離外観の良好な易開封性複合フィルム
および易開封性紙容器を提供することを目的とする。
結果、上記課題は下記構成を有する本発明によって工業
的に有利に達成された。
が積層された複合フイルムであって、A層は低密度ポリ
エチレン40〜90wt%、ポリブテン−1 30〜5
wt%、およびエチレン−αオレフィン共重合ゴム30
〜5wt%からなる層であり、B層はポリエチレン系樹
脂からなる層から構成され、A層の厚みが5μm以上で
あることを特徴とする易開封性複合フィルム。
ポリエチレン系樹脂の融点がシ−ル層(A層)に使用す
る低密度ポリエチレンの融点以上のものであること特徴
とする請求項1記載の易開封性複合フィルム。
で被覆されてなる紙容器に、シ−ル層(A層)と基材
層(B層)が積層された複合フイルムであって、A層は
低密度ポリエチレン70〜95wt%、ポリブテン−1
30〜5%、およびエチレン−αオレフィン共重合ゴ
ム30〜5wt%からなる層であり、B層はポリエチレ
ン系樹脂からなる層から構成され、A層の厚みが5μm
以上である複合フィルムをシ−ラントとする蓋材のA層
面が、ポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器に熱
シ−ルされてなる易開封性紙容器。
積層された複合フイルムであって、シ−ル層を低密度ポ
リエチレンとポリブテン−1およびエチレン−αオレフ
ィン共重合ゴムが上記特定の割合で混合されている組成
物となし、基材層をポリエチレン系樹脂からなる層とな
し、シ−ル層の厚みを特定の範囲とすることによって、
開封性が良好で密封性が問題なく、剥離外観が良好な易
開封性複合フィルムを工業的に容易な方法で提供した点
および該複合フィルムを容器の表面がポリエチレン系樹
脂で被覆されてなる紙容器の蓋材に適用して開封性が良
好で密封性の問題がなく、剥離外観の良好な易開封性容
器を提供した点にある。
に記述する。
複合フィルムについて説明する。
40〜90wt%とポリブテン−1が30〜5wt%と
エチレン−αオレフィン共重合ゴム30〜5wt%から
なることが必要である。低密度ポリエチレンが40wt
%未満で、ポリブテン−1が30wt%を越えるとシ−
ル層の凝集破壊力が弱くなりすぎて、蓋材として必要な
シ−ル強度が不足し、一方低密度ポリエチレンが90w
t%以上でポリブテン−1が5wt%未満の場合はシ−
ル強度が強すぎ開封性が不良となる。
の使用割合でシ−ル強度が大きく変化はしないが、エチ
レン−αオレフィン共重合ゴムを5wt%以上添加する
ことにより、驚くべきことに、低密度ポリエチレンとポ
リブテン−1の二成分系の場合より、蓋の開封時の紙容
器側に残る糸引きが大幅に少なくなり、剥離外観が極め
て良好となる。一方エチレン−αオレフィンプロピレン
共重合ゴムが30wt%を越えるとフイルムの粘着性が
ひどく、安定して製膜することが困難になる場合があ
り、本発明の目的は、達成できない。
レンは高圧法低密度ポリエチレン(密度約0.918〜
0.930)またはシングルサイト触媒を使用した直鎖
状低密度ポリエチレン(密度約0.890〜0.92
0)または両者の混合物であり、融点が80℃〜115
℃のものが好ましく、特に融点が90℃〜110℃のも
のが好ましい。
ングを起こして取扱いが困難になる問題があり、該フィ
ルムを蓋材とした紙容器を夏季の自動車の中のように高
温になる場所に放置した場合には蓋がはがれる危険性が
あるなど流通上の問題もある。一方融点が115℃をこ
えると、シ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部
分の段差を埋めることができず、密封性不良にになる場
合があり、高温でシ−ルすることが必要となるため容器
の紙に含まれる水分が発泡し外観上の不良が生じるなど
の問題がある。
鎖状低密度ポリエチレンとは、エチレンモノマ−を主成
分をして、これにブテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1などを共重合したものである。また、低密度ポリエ
チレンのメルトフロ−レ−ト(MFR)は2〜50g/
10minが好ましい。2g/10min未満では溶融
時の流動性が悪く紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分
の段差を埋めることができない場合があり、50g/1
0minを越えると安定して製膜することが困難になる
場合がある。
的を損なわない範囲で、若干の他の成分が共重合されて
いてもかまわない。
1は、ブテン−1の重合体およびブテン−1を主成分に
して、これにエチレンまたはプロピレンを共重合したポ
リマである。
トフロ−レ−トは1〜30g/10minが好ましい。
融点70℃未満ではフィルムがブロッキングを起こして
取扱いが困難になる問題があり、一方融点が125℃を
こえると高温でシ−ルすることが必要となり容器の紙に
含まれる水分が発泡し外観上の不良が生じる場合があ
る。また、メルトフロ−レ−トが1g/10min未満
ではポリエチレンとの混合が難しくなり、30g/10
minを越えると安定して製膜することが困難になる場
合がある。
オレフィン共重合ゴムは、エチレンを主成分とし、これ
にαオレフィンを共重合した非結晶性のポリマーであ
り、エチレンプロピレン共重合物(EPR)、エチレン
ブテン共重合物(EBR)、エチレンプロピレンブテン
共重合物(EPBR)が工業的に生産されている。
トフロ−レ−トは0.4〜30g/10minが好まし
い。
n未満では低密度ポリエチレンとポリブテン−1との混
合が不十分となる恐れがあり、30g/10minを越
えるとエチレン−αオレフィン共重合ゴムの凝集力が低
く、剥離外観が改善できない恐れがある。
必要である。その理由は、容器にヒ−トシ−ルする際に
A層と共に溶融して紙容器のフランジ部の重ね合わせ部
分の段差を埋める役割と基材層としてA層と十分な接着
力を有し(A層の凝集破壊力より接着力が大きいことが
必要)、製膜時や加工工程での取扱いに耐える役割を付
与するためである。
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレンとこれらの変性体およびこれらの混合物か
らから選ばれる樹脂であり、B層を構成する主成分のポ
リエチレン系樹脂融点はA層に使用する低密度ポリエチ
レンの融点以上のものを選ぶのが好ましい。B層を構成
する主成分のポリエチレン系樹脂融点がA層に使用する
低密度ポリエチレンの融点より低い場合には、紙容器の
フランジ部の重ね合わせ部分の段差を埋められない場合
がある。B層樹脂として特に好適な例として、低密度ポ
リエチレンと高密度ポリエチレンの混合組成物がある。
この場合にはフィルムに適度な剛性があり、取扱い性も
優れたものとなる。
範囲で、フイルム加工に適した滑り性やラミネート適性
を確保するため、特定の添加剤、具体的にはエルカ酸ア
ミドやベヘニン酸アミドなどの有機滑剤、分子量500
以上の酸化防止剤、およびシリカ、ゼオライト、炭酸カ
ルシウムなどの無機充填剤を添加して使用してもよい。
また、B層ポリマには本発明の効果を阻害しない範囲
であれば、必要に応じて本発明フィルムを生産する際に
生じる耳やスリット屑などを混合使用することができ
る。
0μm以上がより好ましい。厚みが5μm未満の場合に
はシ−ル時に紙容器のフランジ部の重ね合わせ部分の段
差を埋めることができず、密封性不良にになる。また、
複合フイルムに占めるA層の厚み比率は10〜50%で
あることが好ましく、20〜40%が特に好ましい。A
層の厚み比率が10%未満の場合にはシ−ル圧力が強す
ぎると部分的に基材層が紙容器のポリエチレンと接着し
開封性が不良になる場合があり、一方50%を越えると
非相溶成分からなるシ−ル層は溶融時の流動安定性が基
材層より悪いので製膜安定性が悪くなる。
せ部分の段差の大きさに応じて決めればよいが、25〜
100μmの範囲が適切である。25μm未満では段差
が埋まらない場合があり、100μmを越えるとコスト
も高くなり経済性に劣る。
からなる複合フイルムであるが、必要に応じ基材層であ
るB層側に第3、第4の層を積層し、3層以上の積層フ
ィルムとしてもよい。
イルムの製造方法は特に限定されないが、2台の押出機
を用いて、それぞれA、B層のポリマを溶融して押出
し、ピノールやフィードブロック法などのパイプ複合、
共押出多層ダイ法などの方法で溶融状態で積層する方法
が効率的である。このようにして、成型されたフイルム
は必要に応じラミネ−ト加工時の接着性を向上させるた
めに表面処理を施すことができる。この表面処理の方法
はコロナ放電処理、プラズマ処理、火災処理などが適用
できる。
複合フイルムの製造法の一例を説明する。2台の押出機
を用いて、1台の押出機から低密度ポリエチレン55w
t%とポリブテン−1 25wt%とエチレンプロピレ
ン共重合ゴムが20wt%の混合樹脂を温度180〜2
50℃で溶融して押出し(A層)、もう1台の押出機か
ら低密度ポリエチレン50wt%と高密度ポリエチレン
50wt%の混合樹脂を温度180〜250℃で溶融し
て押出し(B層)、パイプ複合や共押出多層ダイで積層
し、A層の厚みが5μm以上となるようにしてダイより
フイルム状に押出し25〜60℃の冷却ロールでキャス
ト冷却固化し複合フイルムとする。続いて、必要に応じ
B層の表面にコロナ放電処理を施し、巻き取り、さらに
所定の幅、長さにスリットする。
ある易開封性複合フイルムを得ることができる。
容器について説明する。
に示すように、その内表面がポリエチレン系樹脂で被覆
されてなる紙容器であり、容器のフランジ部分(蓋材と
シ−ルする部分)に紙の重ね合わせ部分の段差aがある
紙容器である。該紙容器に被覆されるポリエチレン系樹
脂は高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レンとこれらの変性体およびこれらの混合物からから選
ばれる樹脂であるが、特に高圧法低密度ポリエチレンが
好ましい。ポリエチレン系樹脂の紙への被覆方法は、押
し出しラミネ−ト法、ドライラミネ−ト法、コ−ティン
グ法など特に限定されないが、一般に生産性の良好な押
し出しラミネ−ト法が採用されてる。
である複合フイルムのB層側にアルミ箔、延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルム、延伸ナイロンフィルム、
延伸ポリプロピレンフィルム、紙などを必要に応じて単
独あるいは組み合わせて積層したものであり、B層側に
積層する基材については特に限定はない。
フイルムで蓋材を作り、これを常法により熱シ−ルする
ことにより本発明の第2の発明である易開封性紙容器が
できる。
の発明である易開封性複合フイルムは、容器の表面がポ
リエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器の蓋材のシ−
ラントフィルムとして特に好適に用いられるとともに、
ポリエチレン容器用の易開封性シ−ラントフィルムとし
て、さらには該易開封性複合フイルムをシ−ラントフィ
ルムとした製袋品(A層とA層を袋の内面としてシ−
ル)にも好適に使用できる。
は、ヨ−グルトなどの乳製品、納豆、即席麺などの容器
として好適に使用できる。
明はこれらに限定されるものではない。実施例で用いた
特性の測定方法並びに効果の評価方法を下記する。
試料をセットし、昇温速度10℃/分にて室温より測定
し、結晶の融解に伴う吸熱カーブを測定しそのピーク温
度(℃)をもって結晶融点とする。このとき、融解ピー
クが複数個観測される場合には最大ピーク温度をTmと
する。
16Kgf)に準じて測定した値である。
チレンを積層した総厚み330μmの紙基材のポリエチ
レン面側と厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレ
−トフィルムをラミネ−トしたテスト複合フィルムのA
層面側を重ね合わせ、平板ヒ−トシ−ラ−のシ−ルバ−
の下板(紙基材側)を80℃とし、上板(テスト複合フ
ィルム側)を150℃としてヒ−トシ−ルして、測定用
サンプルを作成する。次いで、インストロンを用いて、
剥離強度を測定しヒ−トシ−ル強度とした。
被覆したポリエチレンの間で破壊が生じたものはシ−ル
不良(×)と判定した。一方5N/15mm未満のもの
も、蓋材として必要なシ−ル強度に達しないのでシ−ル
不良(×)判定した。
mm未満のものを良好(○)とし、8〜18N/15m
mのものを特に良好(◎)とし、それ以外のものを不良
(×)とした。
部分の段差の埋まり具合の評価) 前記(3)項の総厚み330μmの紙基材を重ね合わせ
た段差部分に、厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムをラミネ−トしたテスト複合フィルム
のA層面側を重ね合わせ、(3)項と同じ条件でヒ−ト
シ−ルして、測定用サンプルを作成する。次いで、シ−
ルした段差部分に、染料エオシンYのエタノール飽和液
を一滴落とし、液が段差部分を通過したものを密封性不
良(×)、段差部分に浸透したが通過しなかったものを
密封性やや不良(△)、段差部分に全く浸透せず通過し
なかったものを密封性良好(○)と判定した。
態の評価) 前記(3)項のヒートシール強度を測定したときに、紙
容器側にA層の樹脂が糸引き状にのこるものを(×)、
若干残るものを(△)、全く残らず剥離外観が良好なも
のを(○)と判定した。
用いて、1台の押出機からMFR7.0、密度0.91
8、融点106℃の低密度ポリエチレン(LDPE)と
MFR20、融点123℃のポリブテン−1(PB−
1)とエチレンプロピレン共重合ゴム(EPR)を表1
に示す比率で混合して温度220℃で溶融して押出し
(A層)、他の1台の押出機からMFR7.0、密度
0.920、融点109℃の低密度ポリエチレン(LD
PE)50wt%とMFR8.0、密度0.960、融
点132℃の高密度ポリエチレン50wt%を混合し温
度240℃で溶融して押出し(B層)、共押出ダイで積
層してフイルム状に押出し35℃の冷却ロールで冷却固
化し、A層の厚みが10μm、B層の厚みが30μmの
総厚み40の複合フイルムを得た。
に、適切なシ−ル強度を有し、開封性が良好で密封性が
問題なく、開封後に紙容器側にイージーピールフィルム
が糸引き状に残らず剥離外観が良好なものであった。
エチレン(LDPE)とポリブテン−1(PB−1)と
エチレンプロピレン共重合ゴムの混合比率を表1に示す
ように、本発明の範囲外とすることをのぞいて、実施例
1と全く同じ条件で複合フイルムを得た。表1に示すよ
うに、比較例1はエチレンプロピレン共重合ゴムが少な
すぎるため、開封後に紙容器側にイージーピールフィル
ムが糸引き状に若干のこり、一方、比較例2はエチレン
プロピレン共重合ゴムを添加していないため糸引きがひ
どく剥離外観が悪ものであった。
−1(PB−1)の混合比率を表1することをのぞいて
実施例1と全く同じ条件で複合フイルムを得た。得られ
た複合フイルムは表1に示すように、ポリブテン−1
(PB−1)の混合比率によってシール強度が変化する
が、適切なシ−ル強度の範囲で、密封性および、開封後
に紙容器側にイージーピールフィルムが糸引き状に残ら
ず剥離外観が良好が良好なものであった。
−1(PB−1)の混合比率を表1に示すように、本発
明の範囲外とすることをのぞいて、実施例4と全く同じ
条件で複合フイルムを得た。表1に示すように、比較例
3はポリブテン−1(PB−1)が少なすぎるため、シ
ール強度が強すぎ、紙と紙を被覆しているポリエチレン
の間で破壊が起こり、開封性不良であった。一方、比較
例4はポリブテン−1(PB−1)が多すぎるため、A
層の凝集力が低くなりすぎて、シール強度が低すぎ蓋材
としては使用できないものであった。
低密度ポリエチレンを密度0.905、融点91℃のシ
ングルサイト触媒を使用した直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)とする以外は実施例2と同じ条件で、実
施例7はシ−ル層の低密度ポリエチレンを実施例2のL
DPE35wt%と実施例6の直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)35wt%とする以外は実施例2と同
じ条件で、複合フイルムを得た。得られた複合フイルム
はいずれも表1に示すように、適切なシ−ル強度を有
し、密封性および、剥離外観が良好なものであった。
例2で用いたMFR7.0、密度0.920、融点10
9℃の低密度ポリエチレン(LDPE)100%とし、
A層は実施例2で用いたLDPEとPB−1の混合比率
を表1のように変更する以外は、実施例2と同じ条件で
複合フイルムを得た。
度0.930融点115℃(密度0.930)とする以
外は実施例8と同じ条件で複合フイルムを得た。
すように、適切なシ−ル強度を有し、開封性、密封性が
良好なものであった。
5μmとし、B層の厚みを35μmとする以外は、実施
例2と同じ条件で複合フイルムを得た。この複合フイル
ムは表1に示すように、適切なシ−ル強度を有し、開封
性、密封性が良好なものであった。
mとし、B層の厚みを38μmとする以外は、実施例2
と同じ条件で複合フイルムを得た。この複合フイルムは
シ−ル時にA層が部分的に破壊して、B層が紙基材の被
覆ポリエチレンと溶着するためか、表1に示すように、
シ−ル強度のバラツキが大きく、開封性、密封性が不良
であった。
ル層と基材層が積層された複合フイルムであって、シ−
ル層を低密度ポリエチレンとポリブテン−1とエチレン
−αオレフィン共重合ゴムが特定の割合で混合されてい
る組成物となし、基材層をポリエチレン系樹脂からなる
層となし、シ−ル層の厚みを特定の範囲とすることによ
って、開封性が良好で密封性の問題がなく、剥離外観の
良好な優れた特性を有するものとなった。またこの易開
封性複合フイルムを、容器の表面がポリエチレン系樹脂
で被覆されてなる紙容器の蓋材に適用したことにより、
開封性が良好で密封性の問題がなく、剥離外観の良好の
な易開封性容器を提供できた。
Claims (3)
- 【請求項1】シ−ル層(A層)と基材層(B層)が積層
された複合フイルムであって、A層は低密度ポリエチレ
ン40〜90wt%、ポリブテン−1 30〜5wt
%、およびエチレン−αオレフィン共重合ゴム30〜5
wt%からなる層であり、B層はポリエチレン系樹脂か
らなる層から構成され、A層の厚みが5μm以上である
ことを特徴とする易開封性複合フィルム。 - 【請求項2】基材層(B層)を構成する主成分のポリエ
チレン系樹脂の融点がシ−ル層(A層)に使用する低密
度ポリエチレンの融点以上のものであること特徴とする
請求項1記載の易開封性複合フィルム。 - 【請求項3】容器の表面がポリエチレン系樹脂で被覆
されてなる紙容器に、シ−ル層(A層)と基材層(B
層)が積層された複合フイルムであって、A層は低密度
ポリエチレン40〜90wt%、ポリブテン−1 30
〜5wt%、およびエチレン−αオレフィン共重合ゴム
30〜5wt%からなる層であり、B層はポリエチレン
系樹脂からなる層から構成され、A層の厚みが5μm以
上である複合フィルムをシ−ラントとする蓋材のA層面
が、ポリエチレン系樹脂で被覆されてなる紙容器に熱シ
−ルされてなる易開封性紙容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24033697A JP3728687B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24033697A JP3728687B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158642A true JPH1158642A (ja) | 1999-03-02 |
JP3728687B2 JP3728687B2 (ja) | 2005-12-21 |
Family
ID=17057980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24033697A Expired - Fee Related JP3728687B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3728687B2 (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001310430A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-06 | Toray Plastic Films Co Ltd | 易開封性複合フィルムおよび易開封性ポリエチレン製容器 |
JP2002225175A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-14 | Tokai Aluminum Foil Co Ltd | 蓋 材 |
JP2003053900A (ja) * | 2001-08-22 | 2003-02-26 | Toyobo Co Ltd | 易開封性、高透明性のシーラントフィルム、ラミネートフィルム及び包装体 |
JP2007022012A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋 |
JP2008080543A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 共押出多層フィルム、並びに該フィルムを用いたラミネートフィルム及び包装材 |
CN101856899A (zh) * | 2009-04-09 | 2010-10-13 | 美迪科(上海)包装材料有限公司 | 一种易剥离膜 |
JP2014043283A (ja) * | 2013-12-12 | 2014-03-13 | Toppan Printing Co Ltd | 筒状紙容器 |
JP2014104978A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-09 | Toppan Printing Co Ltd | 液体用紙容器 |
JP2016166304A (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | シーラント接着剤、蓋材、密封容器用部材セットおよび開封可能な密封容器 |
JP2017165937A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-21 | 三井化学株式会社 | 組成物および成形体 |
JP2019000991A (ja) * | 2017-06-12 | 2019-01-10 | 東レフィルム加工株式会社 | 易開封性複合フィルム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01315443A (ja) * | 1988-04-29 | 1989-12-20 | Shell Oil Co | 1−ブテン重合体および低密度ポリエチレン含有組成物を含む積層物 |
JPH0353475U (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-23 | ||
JPH08197694A (ja) * | 1995-01-24 | 1996-08-06 | Tonen Chem Corp | 包装用積層フィルム |
-
1997
- 1997-08-21 JP JP24033697A patent/JP3728687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01315443A (ja) * | 1988-04-29 | 1989-12-20 | Shell Oil Co | 1−ブテン重合体および低密度ポリエチレン含有組成物を含む積層物 |
JPH0353475U (ja) * | 1989-09-29 | 1991-05-23 | ||
JPH08197694A (ja) * | 1995-01-24 | 1996-08-06 | Tonen Chem Corp | 包装用積層フィルム |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001310430A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-06 | Toray Plastic Films Co Ltd | 易開封性複合フィルムおよび易開封性ポリエチレン製容器 |
JP2002225175A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-14 | Tokai Aluminum Foil Co Ltd | 蓋 材 |
JP2003053900A (ja) * | 2001-08-22 | 2003-02-26 | Toyobo Co Ltd | 易開封性、高透明性のシーラントフィルム、ラミネートフィルム及び包装体 |
JP2007022012A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋 |
JP2008080543A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 共押出多層フィルム、並びに該フィルムを用いたラミネートフィルム及び包装材 |
JP4702245B2 (ja) * | 2006-09-26 | 2011-06-15 | Dic株式会社 | 共押出多層フィルム、並びに該フィルムを用いたラミネートフィルム及び包装材 |
CN101856899A (zh) * | 2009-04-09 | 2010-10-13 | 美迪科(上海)包装材料有限公司 | 一种易剥离膜 |
JP2014104978A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-09 | Toppan Printing Co Ltd | 液体用紙容器 |
JP2014043283A (ja) * | 2013-12-12 | 2014-03-13 | Toppan Printing Co Ltd | 筒状紙容器 |
JP2016166304A (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | シーラント接着剤、蓋材、密封容器用部材セットおよび開封可能な密封容器 |
JP2017165937A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-21 | 三井化学株式会社 | 組成物および成形体 |
JP2019000991A (ja) * | 2017-06-12 | 2019-01-10 | 東レフィルム加工株式会社 | 易開封性複合フィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3728687B2 (ja) | 2005-12-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3728685B2 (ja) | 易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器 | |
JP7140105B2 (ja) | 積層フィルム及び食品包装袋 | |
JP4522562B2 (ja) | 包装材料および容器 | |
TWI291491B (en) | Sealant, a resin composition for heat-sealing sealant, a sealant film for heat-sealing, laminate film and the container thereof | |
WO2000044632A1 (fr) | Materiau d'emballage stratifie pour conteneur en papier | |
JP7140104B2 (ja) | 積層フィルム及び食品包装袋 | |
JP5582669B2 (ja) | シーラント樹脂組成物、シーラントフィルムおよびその用途 | |
JP3728687B2 (ja) | 易開封性複合フィルムおよび易開封性蓋付き紙容器 | |
JPS581672A (ja) | 易開封性熱封緘包装体 | |
GB2360038A (en) | Heat sealable polymeric films | |
JP4731699B2 (ja) | 熱融着フィルム及びそれからなる包装体 | |
JP4781583B2 (ja) | ポリエチレン用易剥離性接着剤及びその構造物 | |
JP3817710B2 (ja) | 易開封性複合フィルムおよび易開封性ポリエチレン製容器 | |
JP6477985B2 (ja) | 積層フィルム、ラミネートフィルム及び包装容器 | |
JP4352388B2 (ja) | 易開封性複合フィルム | |
JP4938213B2 (ja) | 共押出多層フィルムおよびラミネートフィルム | |
JP4409527B2 (ja) | 易開封食品包装袋用積層フィルムおよび易開封食品包装用袋 | |
JP3786519B2 (ja) | 食品包装用フィルム | |
JP2004314449A (ja) | 易開封性多層フィルム、当該フィルムからなる蓋材及び包装体 | |
JP2005103904A (ja) | 共押出多層フィルム及びラミネートフィルム | |
JP6822198B2 (ja) | シーラント用接着剤及び易剥離性フィルム | |
JP2002088168A (ja) | 熱融着フィルム及びそれからなる包装体 | |
JP2007038605A (ja) | 共押出積層フィルム並びにそれを用いたラミネートフィルム及び包装容器 | |
JPH111270A (ja) | 熱封緘用蓋材 | |
JP6624358B1 (ja) | 積層フィルム及び蓋材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040213 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040213 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040213 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050601 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050819 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050906 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081014 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121014 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131014 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |