JPH115710A - 抗菌性を有する樹脂浴槽 - Google Patents

抗菌性を有する樹脂浴槽

Info

Publication number
JPH115710A
JPH115710A JP9173164A JP17316497A JPH115710A JP H115710 A JPH115710 A JP H115710A JP 9173164 A JP9173164 A JP 9173164A JP 17316497 A JP17316497 A JP 17316497A JP H115710 A JPH115710 A JP H115710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bathtub
antibacterial
zinc
weight
antibacterial agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9173164A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Furubayashi
和典 古林
Keiko Kikuchi
恵子 菊池
Masakazu Ueno
正和 上野
Koji Shibata
浩治 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inax Corp filed Critical Inax Corp
Priority to JP9173164A priority Critical patent/JPH115710A/ja
Publication of JPH115710A publication Critical patent/JPH115710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bathtubs, Showers, And Their Attachments (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】隠蔽性の低い樹脂浴槽に抗菌剤を含有させて抗
菌性を持たせた場合において、抗菌剤の含有に起因して
浴槽が経時的に変色を生じないようにする。 【解決手段】光線透過率が10%以上の隠蔽性の低い樹
脂浴槽において、抗菌成分として亜鉛を主成分として含
む亜鉛系抗菌剤を、浴槽材料全体を基準として0.1〜
1.0重量%で含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は抗菌性を有する樹
脂浴槽に関し、詳しくは耐変色性に優れた樹脂浴槽に関
する。
【0002】
【従来の技術】浴槽の汚れは、主として人間の排出した
垢や石鹸滓等が浴槽に付着し、これを細菌等の微生物が
餌として増殖し、浴槽内面に強固に固定されるなどして
生じる。そこで浴槽に抗菌剤を含有させ、抗菌性を持た
せることで微生物の増殖を抑え、浴槽を汚れ難くしたり
或いは汚れを落しやすくすることが考えられている。
【0003】ところで抗菌剤の種類には従来種々のもの
が知られているが、大別すると有機系の抗菌剤と無機系
の抗菌剤とに分けることができる。而して有機系の抗菌
剤は耐熱性が低く耐久性が劣る問題があり、そこで一般
には耐熱性に優れ、また広い抗菌スペクトルを有して種
々の菌に対して有効に抗菌性を発揮する無機系の抗菌剤
が主として用いられている。
【0004】この無機系の抗菌剤の場合、ゼオライト,
リン酸カルシウム,リン酸ジルコニウム,シリカゲル,
水溶性ガラス,チタニア等の無機酸化物を担体として、
その担体に銀,銅,亜鉛等の抗菌成分を担持させたもの
(担持の形態にはイオン交換,吸着,固溶,ガラス成分
としての担持等各種形態がある)が一般的であり、特に
このうち銀が最も抗菌能力が高く安全性も高いことか
ら、抗菌成分として銀を担持させた銀系抗菌剤が最も多
く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら銀系の抗
菌剤を樹脂浴槽に含有させた場合、浴槽のように長時間
温水に浸漬される条件下では、銀系抗菌剤に起因して樹
脂浴槽が経時的に変色(例えば黄変)してしまい、浴槽
の有する美観が損なわれるといった問題を生じることが
判明した。特に浴槽が光線透過率10%以上の隠蔽性の
低い素材からなっている場合、この問題は大きな問題と
なる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本発
明の樹脂浴槽は、光線透過率が10%以上の隠蔽性の低
い樹脂浴槽であって、抗菌成分として亜鉛を主成分とし
て含む亜鉛系抗菌剤を、樹脂材料を含む浴槽材料全体に
対して0.1〜1.0重量%で含有させたことを特徴と
する。
【0007】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、通常は
あまり用いられない亜鉛系の抗菌剤を樹脂浴槽、詳しく
は光線透過率が10%以上の隠蔽性の低い樹脂浴槽に
0.1〜1.0重量%含有させるようになしたものであ
る。
【0008】かかる本発明は、樹脂浴槽に種々の抗菌剤
を含有させて変色試験を行ったところ、抗菌剤として亜
鉛系抗菌剤を用いるならば長時間の使用でも変色を生じ
ないこと、また亜鉛系抗菌剤を0.1〜1.0重量%
(好ましくは0.1〜0.5重量%)の範囲で含有させ
ることで十分な抗菌性が得られるとの知見の下になされ
たものである。
【0009】即ち、本発明によれば変色が大きな問題と
なる隠蔽性の低い樹脂浴槽において、抗菌剤の含有によ
って変色を生ぜしめることなく抗菌性を付与することが
可能となる。
【0010】ここで抗菌剤の含有量を0.1〜1.0重
量%と限定している理由は、0.1重量%未満であると
抗菌性が不十分であるからであり、また1.0重量%を
超えて含有させるとポリエステル樹脂の硬化度への影響
が発現してくるとともに、それに伴い強度物性への影響
が出てくる。またコスト的にも高くなってしまうことに
よる。
【0011】尚、本発明において光線透過率とはJIS
K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」に
準じて測定し、光線が透過する割合を百分率で表わした
ものであり、また亜鉛を主成分とするとは、抗菌剤中亜
鉛の占める比率が30〜70重量%で且つ抗菌成分中亜
鉛が最も多く含まれている場合を意味する。
【0012】本発明では、亜鉛を主成分とする抗菌成分
を担持するための担体として各種担体を用いることがで
きるが、特に溶解ガラス、とりわけ硼珪酸ガラスを担体
として用いたものが好ましい。
【0013】この硼珪酸ガラス系の抗菌剤の場合、シリ
コン,ボロンの量をコントロールすることによって抗菌
成分である亜鉛の溶出の程度を制御でき、長期間抗菌効
果を維持することができる利点がある。またこの硼珪酸
ガラス系の抗菌剤の場合、浴槽の有する透明感や深み感
を損なうことなく、浴槽に抗菌性を付与できる利点も有
している。
【0014】尚この硼珪酸ガラス系抗菌剤として、例え
ば亜鉛:30〜70重量%,銀:0〜0.5重量%,ボ
ロン:1〜30重量%,シリコン:0〜15重量%,リ
ン酸:0〜80重量%,マグネシウム:0〜20重量%
の組成のものを用いることができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に具体的に説明す
る。不飽和ポリエステル樹脂25重量%,ガラス粉(フ
ィラー)70重量%,残部がガラス繊維,硬化剤を含む
他の添加剤から成る成形材料と表1に示す各種抗菌剤と
から成る浴槽材料を、その成形材料と抗菌剤との比率が
99.7:0.3となる割合で混合して、透明感のある
(光線透過率13.6%)樹脂浴槽(人造大理石浴槽)
を成形し、そして70℃の温水中に0hr,300h
r,600hr,1200hr浸漬して変色,抗菌性の
測定・評価を行った。結果が表1に併せて示してある。
【0016】
【表1】
【0017】但し表1中 A・・・銀ガラス系抗菌剤 B・・・亜鉛ガラス系抗菌剤 C・・・銀ゼオライト系抗菌剤 であり、また抗菌性の評価の○,△,×は以下の基準で
判定した。 ○・・・増減値差2.0以上 △・・・増減値差1.5以上2.0未満 ×・・・増減値差1.5未満
【0018】ここで変色については温水浸漬前と浸漬後
との色差を測定することにより評価を行った。但し色差
は、JIS K 7105の規定に準拠して求めた。
【0019】また抗菌性については、銀等無機抗菌剤研
究会の「抗菌加工製品の抗菌力試験法I(1995年度
版)」に従って測定,評価を行った。具体的な方法は以
下の通りである。大腸菌(IFO 3972)を普通寒
天培地に37±1℃で16〜24時間前々培養した菌
を、更に普通寒天培地に移植し、37±1℃で16〜2
0時間前培養した。次に1/500濃度の普通ブイヨン
に前培養した菌を分散させ、抗菌加工試料(5cm角)
3個,抗菌無加工試料(5cm角)3個,対照区用に3
個の滅菌シャーレに0.5ml(1.0〜5.0×10
5の菌を含む)を接種し、被覆フィルムを被せて35±
1℃,相対湿度90%以上の条件下で24時間保存し
た。一方3個の滅菌シャーレに菌分散液を0.5ml接
種し、フィルムを被せた後直ちにSCDLP培地10m
lで洗い出し、洗い出し液1ml中の生菌数を標準寒天
培地を用いた寒天平板培養法により測定し、3個の平均
値をaとした。同様にして24時間保存後の生菌数を求
め、抗菌加工試料の菌数をd、抗菌無加工試料の菌数を
c、対照区の菌数をbとした。
【0020】そして抗菌性の判定基準としての増減値差
を以下の式(1)に基づいて求めた。 増減値差=log(c/a)-log(d/a)=log(c/d)・・・(1) この増減値差は、生菌数の減少程度を表している。例え
ば抗菌処理しない場合の生菌数が1000で、抗菌処理
により生菌数が10まで減少していれば、増減値差は
2.0ということになる。
【0021】この結果から、亜鉛系抗菌剤を所定含有量
で浴槽に含有させることで十分な抗菌性が得られるこ
と、また良好な耐変色性が得られることが分かる。
【0022】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 浩治 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光線透過率が10%以上の隠蔽性の低い
    樹脂浴槽であって、抗菌成分として亜鉛を主成分として
    含む亜鉛系抗菌剤を、樹脂材料を含む浴槽材料全体に対
    して0.1〜1.0重量%で含有させたことを特徴とす
    る抗菌性を有する樹脂浴槽。
JP9173164A 1997-06-13 1997-06-13 抗菌性を有する樹脂浴槽 Pending JPH115710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9173164A JPH115710A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 抗菌性を有する樹脂浴槽

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9173164A JPH115710A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 抗菌性を有する樹脂浴槽

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH115710A true JPH115710A (ja) 1999-01-12

Family

ID=15955294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9173164A Pending JPH115710A (ja) 1997-06-13 1997-06-13 抗菌性を有する樹脂浴槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH115710A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107846902B (zh) 展现协同功效的抗微生物材料
CA2171379C (en) Antimicrobial polymer composition
AU748245B2 (en) Biocidal plastic material
ES2630159T3 (es) Vidriado cerámico con propiedades antimicrobianas
WO2004064524A1 (ja) ガラス質抗菌剤および抗菌性製品
EP3015422A1 (en) Bacteriostatic and fungistatic additive in masterbatch for application in plastics, and method for producing same
CN105310850A (zh) 保育箱用罩、具备该罩的保育箱、保育箱用亲水加工片和保育箱用亲水加工抗菌膜
JPH115710A (ja) 抗菌性を有する樹脂浴槽
US7579389B2 (en) Antimicrobial acrylic polymer
JPH0892019A (ja) 抗菌性樹脂組成物
JP3655748B2 (ja) 抗菌性を有する樹脂浴槽の製造方法
JP4339456B2 (ja) 抗菌性塗料およびそれを用いた抗菌製品
JPS602778A (ja) アクリル繊維の抗菌加工法
US3105060A (en) Microbiocidal resinous compositions
EP1532201B1 (en) Antimicrobial acrylic polymer
JP2000044408A (ja) 抗菌剤および抗菌性樹脂組成物ならびに抗菌性成形品
KR20100009277A (ko) 자연환기장치 사출용 항균성 수지 조성물 및 이로부터제조된 항균성 자연환기장치
JP2004190152A (ja) 繊維用抗菌性バインダー及び抗菌性繊維製品
JPH08169981A (ja) 抗菌性樹脂組成物
JP2002179514A (ja) 抗菌剤,抗菌剤の製造方法及び抗菌性樹脂組成物
JPH10120821A (ja) 抗菌性樹脂組成物
JP3108522B2 (ja) 抗菌性複合物
JPH10237320A (ja) 抗菌性樹脂組成物及びそれを用いた抗菌性樹脂成形品
JP3981997B2 (ja) 抗菌性樹脂組成物及び成形品
IE52339B1 (en) Biocidal material