JPH1156414A - 磁石付き衣類用留め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高齢による体力の衰えや白内障、通風や脳血
管系の病気、事故等による後遺症のために、視力低下や
指先の動作や入力が不自由になっても個人の尊厳を失わ
ず、独力で衣類を着用できるように容易に留められて、
一対も縦もずれない便利な衣類用留め具を提供する。 【解決手段】 薄い円板形の留め具本体Ａ（１）の接合
面（３）に、中心を支点にして回転可能な配置に、任意
の形状の磁石（６）を固定し、凹（４）と凸（５）を設
置して、外側面（９）は微かに丸みを帯びた平面状で角
にも丸みを付け、強力粘着剤（１０）加工して剥離式テ
−プ（１１）で覆い、接合面（３）を合わせて本体Ａ
（１）、Ａ（１）を２枚袷にした磁石付き衣類用留め
具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、留め具本体の内
側の接合面に磁石と凹凸を設置し、外側面を強力粘着剤
加工して２枚袷にした、着脱が容易で正確なうえ、衣服
への装着が簡単な磁石付き衣類用留め具に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、かしめ型スナップとボタンと面テ
−プがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これらには、次のよう
な欠点があった。 （イ） スナップは、雌部中央の小さなかしめ構造と雄
部を視力で確認して、指先に力を集中して押して留める
詳細な動作が困難なうえ、衣類から脱落すると糸と針を
使用して付け直さなければならず面倒だった。 （ロ） ボタンは、ボタンホ−ルを視力若しくは指先で
確認し、その間を通して留める指先の詳細な動作が複雑
なうえ、衣類から脱落するとスナップ同様に付け直すの
は面倒であった。 （ハ） 面テ−プは、接合面を視力確認して雌部と雄部
を押し付けなければならなかった。又、長期使用や洗濯
により糸屑やゴミを吸着するので指先で細かい掃除をし
なければならなかった。 以上のような不便があるうえ、同一の留め具が衣服上に
並んでいるので、労力と時間をかけてやっと留めても、
衣服の左右の身頃が上下にずれて留められていたりし
て、視力の衰えや指先の動きが制限された高齢者や障害
者が、独力で使用するには不適当であった。本発明は、
これらの欠点をなくすためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】薄い円板形の留め具本体
Ａ（１）の接合面（３）に、中心を支点として回転可能
な配置に、任意の形状の磁石（６）を固定し、凹（４）
と凸（５）を設置して、外側面（９）は微かに丸みを帯
びた平面状で角にも丸みを付け、平面に強力粘着剤（１
０）加工して剥離式テ−プ（１１）で覆い、接合面
（３）を合わせて本体Ａ（１）、Ａ（１）を２枚袷にし
た磁石付き衣料用留め具。本発明は、以上のような構造
によりなる衣類用留め具である。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の図１の第一実施例
の実施の形態ついて説明する。 （イ） 薄い円板形の留め具の本体Ａ（１）、Ａ（１）
の接合面（３）を合わせて２枚袷にする。 （ロ） 接合面（３）は中心を支点にして回転可能にす
るために２本の直角に交わる直径で仕切り、４区画に分
ける。 （ハ） 接合面（３）の対角位置にある２区画に直径の
２辺と、本体Ａ（１）の円周と同じカ−ブの１辺を持つ
直角三角形様の磁石（６）を接合面（３）と同じく平面
的に固定する。 （ニ） 接合面（３）の他の対角位置にある２区画の内
の一つに、滑らかな丸みを付けた台形状の凹（４）と、
他の一つに凹（４）と嵌合する滑らかな丸みを付けた台
形状の凸（５）を配置して設置し、凹（４）の底面と凸
（５）の上面には、その中央に、接合面（３）の中心を
支点として回転可能にするために、接合面（３）の中心
を起点とする角度３０度の放射線の２辺と、本体Ａ
（１）の円周と同じカ−ブを１辺に持った三角形様の平
面を設ける。 （ホ） 接合面（３）に上記（ニ）の中央を通る直径線
（８）１本を異なった色で、回転装着させる為の目印と
して描く。 （ヘ） 外側面（９）は弧を描き中央が微かに膨らむ丸
みを帯びた平面状で角にも丸みを付ける。 （ト） 外側面（９）を強力粘着剤（１０）加工して、
それぞれの接合面（３）側の磁石のＮＳを示す異なった
色の剥離式テ−プ（１１）で覆う。 （チ） 衣服の両身頃の適当位置に、接合面（３）の有
色の直径線（８）を目印にして上から一個毎に角度９０
度づつ回転させながら、外側の剥離式テ−プ（１１）を
剥がして装着する。 本発明は、以上のような構造でこれを使用するときは、
衣服の両身頃の適当位置に相当数を装着した後、その衣
服を着用してから、左右の身頃を持って留め具を近づけ
るだけで、磁石（６）の吸着性と凹（４）凸（５）の滑
らかな丸みを付けた傾斜部により、留め具自体が滑って
自らの位置を補正し合い正確に留められる。そして凹
（４）の底部と凸（５）の上部は共に平面であるので、
留まると滑らずに安定する。さらに、上から一個毎に角
度９０度づつ回転させて衣服の両身頃に装着することに
より、違う一対を留めた場合は左右の身頃が捩じれる
か、凹（４）凸（５）が嵌合しないので留め具が外れ
る。その結果、視力による詳細な構造の確認も、指先の
複雑な動作も入力も省略して正確に留められる。そして
外す時は、磁石は平面で接合しているので、身頃を微力
で引っ張るだけでよい。なお、留め具の本体Ａ（１）に
磁石（６）、本体Ｂ（２）に鉄等の磁性体素材（７）を
固定してもよい。

【０００６】以下、本発明の図６の第二実施例の実施の
形態について説明する。 （イ） 薄い円板形の留め具の本体Ａ（１）、Ａ（１）
を接合面（３）を合わせて２枚袷にする。 （ロ） 接合面（３）の中央に中心を支点にして回転可
能な任意の形状の磁石（６）を接合面（３）と同じく平
面的に固定する。 （ハ） 接合面（３）の磁石（６）の外周部を、回転可
能にするために２本の直角に交わる直径で仕切り、４区
画に分ける。 （ニ） 接合面（３）外周部の対角位置にある２区画
に、直径の２辺と、中央の磁石（６）の円周の１辺と、
本体Ａ（１）の円周と同じカ−ブの１辺とを周辺に持つ
四角形様で、滑らかな丸みを付けた台形状の凹（４）
と、他の対角位置にある２区画に凹（４）と嵌合する四
角形様で滑らかな丸みを付けた凸（５）を配置して設置
し、全ての凹（４）の底部と凸（５）の上部の中央に、
接合面（３）の中心を起点とする４５度の放射線２辺
と、中央の磁石（６）の円周の１辺と、本体Ａ（１）の
円周と同じカ−ブの１辺とを持つ四角形様の平面を設け
る。 （ホ） 接合面（３）に直径線（８）１本を異なった色
で、回転装着する為の目印として描く。 （ヘ） 外側面（９）は弧を描き中央が微かに膨らむ丸
みを帯びた平面状で角にも丸みを付ける。 （ト） 外側面（９）を強力粘着剤（１０）加工して、
それぞれの接合面（３）側の磁石のＮＳを示す異なった
色の剥離式テ−プ（１１）で覆う。 （チ） 衣服の両身頃の適当位置に、接合面（３）の有
色の直径線（８）を目印にして上から一個毎に角度９０
度づつ回転させながら、外側の剥離式テ−プ（１１）を
剥がして装着する。 本発明は、以上のような構造でこれを使用するときは、
衣服の両身頃の適当位置に相当数を装着した後、その衣
服を着用してから、左右の身頃を持って留め具を近づけ
るだけで、磁石（６）の吸着性と凹（４）凸（５）の滑
らかな丸みを付けた傾斜部により、留め具自体が滑って
自らの位置を補正し合い正確に留められる。そして凹
（４）の底部と凸（５）の上部は共に平面であるので、
留まると滑らずに安定する。さらに、上から一個毎に角
度９０度づつ回転させて衣服の両身頃に装着することに
より、違う一対を留めた場合は左右の身頃が捩じれる
か、凹（４）凸（５）が嵌合しないので留め具が外れ
る。その結果、視力による詳細な構造の確認も、指先の
複雑な動作も入力も省略して正確に留められる。そして
外す時は、磁石は平面で接合しているので、身頃を微力
で引っ張るだけでよい。なお、留め具の本体Ａに磁石、
本体Ｂに鉄等の磁性体素材を設置してもよい。

【０００７】以下、本発明の図７の第三実施例の実施の
形態ついて説明する。 （イ） 薄い円板形留め具の本体Ａ（１）の接合面
（３）の中に任意の形状の滑らかな丸みを付けた台形状
の凸（５）を設置し、凸（５）の上部に平面を設ける。 （ロ） 本体Ａ（１）の凸（５）上の平面の中央に中心
を支点にして回転可能な任意の形状の磁石（６）を平面
的に固定する。 （ハ） 本体Ｂ（２）の接合面（３）に本体Ａ（１）の
凸（５）と嵌合する形状の凹（４）を設置し、凹（４）
の底部に平面を設ける。 （ニ） 本体Ｂ（２）の凹（４）の底の平面の中央に本
体Ａ（１）の磁石（６）と同じ形状の磁性体素材（７）
を固定する。 （ホ） 本体Ａ（１）の接合面（３）に直径線（８）１
本を異なった色で、回転装着させる為の目印として描
く。 （ヘ） 外側面（９）を強力粘着剤（１０）加工して、
本体Ａ（１）は磁石、本体Ｂ（２）は鉄等の磁性体素材
（７）を示すそれぞれ異なった色の剥離式テ−プ（１
１）で覆う。 （ト） 本体Ａ（１）と本体Ｂ（２）の接合面（３）を
合わせて２枚袷にする。 （チ） 衣服の両身頃の適当位置に、接合面（３）の有
色の直径線（８）を目印にして上から一個毎に任意角度
数づつ回転させながら、外側面（９）の剥離式テ−プ
（１１）を剥がして装着する。 本発明は、以上のような構造でこれを使用するときは、
衣服の両身頃の適当位置に相当数を装着した後、その衣
服を着用してから、左右の身頃を持って本体Ａ（１）と
本体Ｂ（２）を近づけるだけで、磁石（６）の吸着性と
凹（４）凸（５）の滑らかな丸みを付けた傾斜部によ
り、留め具自体が滑って自らの位置を補正し合い正確に
留められる。そして凹（４）の底部と凸（５）の上部は
共に平面であるので、留まると滑らずに安定する。さら
に、上から一個毎に任意角度づつ回転させて衣服の両身
頃に装着することにより、違う一対を留めた場合は左右
の身頃が捩じれるか、凹（４）凸（５）が嵌合しないの
で留め具が外れる。その結果、視力による詳細な構造の
確認も、指先の複雑な動作も入力も省略して正確に留め
られる。そして外す時は、磁石は平面で接合しているの
で、身頃を微力で引っ張るだけでよい。

【０００８】

【発明の効果】本発明は磁石（６）の吸着性を利用しな
がら、同時に嵌合する台形状の凹（４）凸（５）の表面
に滑らかな丸みを付けることにより、傾斜部分がお互い
に滑って位置を補正しあい、留め具の接合面（３）が正
確にピッタリ納まって留まるように考案されたものであ
る。そして、磁石（６）の配置と、凹（４）の底部と凸
（５）の上部に平面を設けてある事とによりピッタリ留
まると滑らないで安定する。さらに、有色の直径線
（８）を目印にして上から一個毎に、第一実施例及び第
二実施例は本体Ａ（１）の凹（４）凸（５）の配置の最
小回転角度であるところの９０度づつ、第三実施例は任
意の角度づつ回転させて衣服に装着する事により、仮に
左右の身頃で上下に違う一対を留めようとしても、衣服
がねじれて留め具が外れるか、凹（４）凸（５）が違っ
ていて嵌合しないので、縦横両方向のずれ留めを防止で
きる。なお、外側の剥離式テ−プ（１１）の色と衣服の
身頃の左右を揃えて装着することにより、磁石（６）の
ＮＳを身頃別に統一できるので、同じ見頃の留め具どう
しは反発しあい留まることはない。しかも、外側面
（９）に身体に心地よい緩やかなカ−ブを付けてあるの
で、日常生活に於ける一般的な睡眠時等の圧迫を受けて
も違和感を覚えない。その上、衣類から脱落しても、強
力粘着剤（１０）により新品を簡単に貼り直せる。ま
た、外す時は、磁石（６）は平面で接合しているので、
身頃を微力で引っ張るだけでよい。したがって、視力の
衰えや指先の動きや入力が困難な高齢者や障害者が、視
力による詳細な構造の確認と指先の複雑な動きや入力を
省略して、独力で容易に使用する事ができてきわめて便
利である。また、他の用途としては、隠しボタンとして
も留めやすく便利であり、衣料デザインの幅が広がる。
なお、第一実施例及び第二実施例は本体Ａ（１）の２枚
袷なので一つの型で製造が可能である。そして、第三実
施例は磁石（６）と鉄等の磁性体素材（７）を組み合わ
せる事により、薄型軽量化が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例の２枚袷の斜視図である。

【図２】本発明の第一実施例の接合面の平面図である。

【図３】本発明の第一実施例の２枚袷の上から見た平面
図である。

【図４】本発明の第一実施例の２枚袷の磁石部直径のａ
ａ断面図である。

【図５】本発明の第一実施例の２枚袷の凹凸部中央直径
のｂｂ断面図である。

【図６】本発明の第二実施例の２枚袷の斜視図である。

【図７】本発明の第三実施例の２枚袷の斜視図である。

【図８】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合面
の平面図である。

【図９】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合面
の平面図である。

【図１０】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【図１１】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【図１２】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【図１３】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【図１４】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【図１５】本発明の第三実施例の他の実施例を示す接合
面の平面図である。

【符号の説明】

１ 本体Ａ ２ 本体Ｂ ３ 接合面 ４ 接合面の凹 ５ 接合面の凸 ６ 磁石 ７ 磁性体素材 ８ 直径線 ９ 外側面 １０ 強力粘着剤 １１ 剥離式テ−プ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薄い円板形の留め具の本体Ａ（１）の内
   側の接合面（３）に、中心を支点として回転可能な配置
   に、任意の形状の磁石（６）を固定し、凹（４）と凸
   （５）を設置して、外側面（９）は強力粘着剤（１０）
   加工して剥離式テ−プ（１１）で覆い、接合面（３）を
   内側にして本体Ａ（１）、Ａ（１）を２枚袷にした磁石
   付き衣料用留め具。
2. 【請求項２】 本体Ａ（１）の接合面（３）に任意の形
   状の凸（５）を設置し、その上の平面に任意の形状の磁
   石（６）を固定し、本体Ｂ（２）の接合面に嵌合可能な
   形状の凹（４）を設置して、その底の平面に磁性体素材
   （６）を固定して、接合面（３）を内側にして本体Ａ
   （１）と本体Ｂ（２）を２枚袷にした請求項１記載の磁
   石付き衣類用留め具。