JPH1156244A - 起泡性コーヒー飲料の製造方法 - Google Patents
起泡性コーヒー飲料の製造方法Info
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- JPH1156244A JPH1156244A JP22467297A JP22467297A JPH1156244A JP H1156244 A JPH1156244 A JP H1156244A JP 22467297 A JP22467297 A JP 22467297A JP 22467297 A JP22467297 A JP 22467297A JP H1156244 A JPH1156244 A JP H1156244A
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Abstract
の乳脂肪分が0.05重量%以上となる量の乳成分を起
泡剤とともに添加することを特徴とする、起泡性コーヒ
ー飲料の製造方法。 【効果】 本発明によれば、製造工程中の起泡を抑制
し、かつ加熱殺菌後の製品において安定な泡を形成する
ことのできる、起泡性コーヒー飲料の製造方法が提供さ
れる。本方法で製造された起泡性コーヒー飲料は、飲む
前に缶を振ることにより適度な泡が形成されて、本格的
なウインナコーヒー、カプチーノ、エスプレッソ様仕立
てのコーヒーを手軽に楽しむことができる。
Description
を抑制し、かつ加熱殺菌後の製品において安定な泡を形
成することのできる、起泡性コーヒー飲料の製造方法に
関する。
では調製時にウインナコーヒー、カプチーノ、エスプレ
ッソ様の泡を形成できる製品が知られている。これらの
製品には一般に各種の動植物蛋白、多糖類、界面活性剤
等の起泡剤が使用されている。一方、缶コーヒー飲料で
は起泡剤が配合されていると、製造工程において種々の
問題が生じ、実用化が難しい。ミルク入り缶コーヒー飲
料の製造は、コーヒー液の抽出工程、粉乳類を溶解する
溶解工程、それらを混合する調合工程、および充填・殺
菌工程より成るが、例えば、溶解工程、調合工程では攪
拌による空気の衝撃や送液時の空気の抱き込みによって
過剰な泡が発生し、製造ラインに大きな支障をきたす。
この溶解工程での起泡の問題は、粉乳類、起泡剤、安定
剤を個別に溶解することによって泡の質を粗くし、消泡
しやすくしてある程度は回避することができる。また、
調合工程以降の起泡を抑えるには、通常シリコーン消泡
剤、アルコールなどが用いられる。しかし、シリコーン
消泡剤は、加熱後も残存して製品中の起泡を阻害するた
め、本発明の意図するような起泡性のある製品には使用
できない。
は、製造工程中の起泡を抑制し、かつ加熱殺菌後の製品
において安定な泡を形成することのできる、起泡性コー
ヒー飲料の製造方法を提供することにある。
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、乳脂肪の有する
消泡作用に着目し、コーヒー飲料全量中の乳脂肪分の割
合を調整することによって、製造工程中の起泡を抑制
し、しかも加熱殺菌後の製品において安定な泡を形成で
きることを見いだし、本発明を完成させるに到った。
コーヒー飲料全量中の乳脂肪分が0.05重量%以上と
なる量の乳成分を起泡剤とともに添加することを特徴と
する、起泡性コーヒー飲料の製造方法である。以下、本
発明を詳細に説明する。
飲料に配合するコーヒー抽出液は、コーヒー焙煎豆を抽
出して得られる。コーヒー豆の種類は、特に限定されな
いが、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モ
カ等が挙げられる。コーヒー豆は1種でもよいし、また
は複数種をブレンドして用いてもよい。焙煎は通常の方
法で行えばよく、焙煎の程度は所望する呈味により適宜
調整すればよい。具体的には、焙煎を深くすると苦みが
強くなり、焙煎が浅いと酸味が強くなる。コーヒー焙煎
豆の抽出方法は、特に限定されないが、例えば熱水抽出
で行う。
乳成分として、牛乳、生乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリ
ーム、濃縮乳、脱脂乳、部分脱脂乳、れん乳等を用い
る。上記の乳成分は、いずれか1種でもよく、または複
数種を組み合わせて用いてもよい。複数種を組み合わせ
る場合、好適には、牛乳と脱脂粉乳、全粉乳と脱脂粉
乳、あるいは牛乳と全粉乳と脱脂粉乳の組み合わせが例
示される。上記の乳成分は、コーヒー飲料全量中の乳脂
肪分が0.05重量%以上、好ましくは0.05重量%
以上0.2重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%
以上0.2重量%以下となるような量を配合する。乳脂
肪分が0.05重量%より少ないと製造工程中の起泡を
抑制することができず好ましくない。
は、乳脂肪分を除去した乳成分により起泡性が付与され
るが、さらに、起泡剤として、卵白ペプタイド、大豆タ
ンパク、小麦タンパク、ゼラチン、カゼインナトリウム
等の動植物起源の蛋白質またはその加水分解物を用い
る。また、起泡性は、副原料として用いる後記乳化剤、
安定剤によっても付与される。
に用いる糖分としては、ショ糖、グルコース、フルクト
ース、キシロース、果糖ブドウ糖液糖、糖アルコール等
から選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、ショ糖が
好ましい。
料には、副原料としてpH調整剤、乳化剤、安定剤、香
料等を用いる。pH調整剤は加熱殺菌による乳蛋白質の
沈殿生成を防止できるものであれば特に限定はされない
が、例えば重曹が好適に用いられる。乳化剤としては、
加熱殺菌による乳蛋白質の沈殿生成や、脂肪の分離を防
止できるものであれば特に限定されないが、例えばショ
糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、微結晶
セルロース、レシチン、サポニン等が好適に用いられ
る。安定剤としては、乳化の安定化、ゲル化などの機能
により、品質の安定化が望めるものであれば特に限定さ
れないが、例えばカラギナン、アラビアガム、グアガ
ム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチ
ン、プルラン等の植物起源の多糖類およびその誘導体が
好適に用いられる。
法としては、具体的には、コーヒー抽出液に所定量の糖
分、例えばショ糖を加え溶解させた後、重曹にてpHを
6.8〜7.1 に調整する。これに、乳化剤、乳成分、起泡
剤、安定剤を溶解してホモゲナイズ処理した液と香料と
を加えコーヒー調合液とする。これを例えば60〜70℃に
昇温後、ホモゲナイズ処理し、さらに90℃に昇温後、容
器に充填してレトルト殺菌する。レトルト殺菌は、例え
ば115 〜130 ℃、15〜30分間、10〜60Fにて行う。ここ
で使用される容器としては、例えば缶(アルミニウム、
スチール)、瓶(ガラス)である。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 〔実施例1〕 起泡性コーヒー飲料の製造 焙煎したブラジル豆を粉砕した後、攪拌を行いながら、
15倍量の95℃の熱水で、15分間抽出を行った。抽出終了
後、市販の紙製の濾過フィルターで抽出液を濾過し、濾
液を氷冷した。得られた液(以下、コーヒー抽出液)の
可溶性固形分(ブリックス;Brix )は2.0 であり、抽出
率は25% であった。このコーヒー抽出液を1000g 処方で
のコーヒー焙煎豆の使用量が40g になるように秤量し
た。この抽出液に、ショ糖を50g 添加し完全に溶解した
後、重曹を加えpHを6.9 に調整した。これに、乳化剤と
してショ糖脂肪酸エステル0.3g、起泡剤として卵白ペプ
タイド0.5 〜1.2g、安定剤としてカラギナン0.2 〜0.7
g、および乳成分を溶解してホモゲナイズ処理(1次圧1
00kg/cm2 、2次圧50kg/cm2の計150kg/cm2)した液と香
料とを加えて調合液とした。調合液を60℃に昇温し、ホ
モゲナイズ処理(1次圧150kg/cm2 、2次圧50kg/cm2の
計200kg/cm2)して均質化し、90℃に昇温後、缶に充填
し、レトルト殺菌を行い(124℃, 20分間, F=39) 、目的
の起泡性コーヒー飲料を得た。
コーヒー飲料を調製した。製造時における起泡力は、ホ
モゲナイズ処理をした調合液(レトルト殺菌前)を、ま
た製品後の起泡力は、レトルト殺菌後常温にて7日間経
過後の保存液をそれぞれ試料とし、以下の方法にて測定
した。
(イワキガラス社製CORNING 、容量15ml、直径14.5mm、
蓋付きプラスチック製)に泡立てないように注意しなが
ら試料10mlを計り取り、蓋を閉めた後、管を横にした状
態で5秒以上(15 〜20回) 激しく振盪する。試験管立て
に1分間静置後、泡の高さをmm単位で測定し、平均値(n
=3以上) を起泡力とした。製造時における起泡を抑制す
るには本測定方法での測定値が15mm以下、製品に所望す
る安定な泡を形成させるには本測定方法での測定値が20
mm以上とした。
起泡性の相関より、乳成分が0.05重量%以上、好ましく
は0.05重量%以上0.2 重量%以下、さらに好ましくは0.
1 重量%以上0.2 重量%以下とすれば、調合液の起泡力
が15mm以下、製品の起泡力が20mm以上となって、製造工
程中の起泡を抑制し、かつ製品においては所望する安定
な泡が形成できると判断される。
制し、かつ加熱殺菌後の製品において安定な泡を形成す
ることのできる、起泡性コーヒー飲料の製造方法が提供
される。本方法で製造された起泡性コーヒー飲料は、飲
む前に缶を振ることにより適度な泡が形成されて、本格
的なウインナコーヒー、カプチーノ、エスプレッソ様仕
立てのコーヒーを手軽に楽しむことができる。
における起泡力との関係を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 コーヒー抽出液に、コーヒー飲料全量中
の乳脂肪分が0.05重量%以上となる量の乳成分を起
泡剤とともに添加することを特徴とする、起泡性コーヒ
ー飲料の製造方法。 - 【請求項2】 コーヒー抽出液に、コーヒー飲料全量中
の乳脂肪分が0.05重量%以上0.2重量%以下とな
る量の乳成分を起泡剤とともに添加することを特徴とす
る、起泡性コーヒー飲料の製造方法。 - 【請求項3】 乳成分が、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳から
選ばれる少なくとも1種以上である、請求項1又は2記
載の起泡性コーヒー飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22467297A JP3717641B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 起泡性コーヒー飲料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22467297A JP3717641B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 起泡性コーヒー飲料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1156244A true JPH1156244A (ja) | 1999-03-02 |
JP3717641B2 JP3717641B2 (ja) | 2005-11-16 |
Family
ID=16817415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22467297A Expired - Fee Related JP3717641B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 起泡性コーヒー飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3717641B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010041808A1 (ko) * | 2008-10-07 | 2010-04-15 | You Hong Jae | 대두를 이용한 커피맛음료의 제조방법 |
US9173417B2 (en) | 2008-10-27 | 2015-11-03 | Intercontinental Great Brands Llc | Coffee and dairy liquid concentrates |
JP2016034271A (ja) * | 2014-08-01 | 2016-03-17 | ミヨシ油脂株式会社 | 起泡性飲料、起泡性飲料用官能性向上剤、起泡性飲料の官能性向上方法及び起泡性飲料の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-21 JP JP22467297A patent/JP3717641B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9173417B2 (en) | 2008-10-27 | 2015-11-03 | Intercontinental Great Brands Llc | Coffee and dairy liquid concentrates |
US9861113B2 (en) | 2008-10-27 | 2018-01-09 | Koninklijke Douwe Egberts B.V. | Methods of forming coffee and dairy liquid concentrates |
JP2016034271A (ja) * | 2014-08-01 | 2016-03-17 | ミヨシ油脂株式会社 | 起泡性飲料、起泡性飲料用官能性向上剤、起泡性飲料の官能性向上方法及び起泡性飲料の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3717641B2 (ja) | 2005-11-16 |
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