JPH1155904A - 偏平型カーボン整流子及びその製造方法 - Google Patents
偏平型カーボン整流子及びその製造方法Info
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- JPH1155904A JPH1155904A JP22098097A JP22098097A JPH1155904A JP H1155904 A JPH1155904 A JP H1155904A JP 22098097 A JP22098097 A JP 22098097A JP 22098097 A JP22098097 A JP 22098097A JP H1155904 A JPH1155904 A JP H1155904A
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Abstract
を金属板部材のかしめ加工やハンダ付け処理によらない
で強固に施し、耐食性に優れ、低コストで製造すること
ができる偏平型カーボン整流子を提供すること。 【解決手段】 セラミックス製の盆形形状のホルダーの
内面中央位置にセラミックス製の筒片を設け、筒片の外
周囲に複数個のカーボンセグメントを微小間隙をおいて
円環状に配置し、各カーボンセグメントの外周面とホル
ダーの内周面との間に接続用端子をそれぞれ挟着し、電
気的絶縁性を有する合成樹脂により筒片の内面、ホルダ
ーの背面及びその外側面を一体成形して同ホルダーと接
続用端子の一部を封入固定した。
Description
ポンプ等に用いられる小形モーターの偏平型カーボン整
流子及びその製造方法に関する。
込んだ自動車用燃料供給ポンプにおいては、劣化又は酸
性化したガソリンが使用されると、整流子片がガソリン
により腐食摩耗してモーターの寿命を低下させる。そこ
で、金属製の整流子片に代えて腐食の虞れのないカーボ
ンセグメントを用いた整流子がいろいろ提案されている
ところ、カーボンセグメントとモーターの巻線を接続す
るための接続端子とを接合するための設計、生産技術上
の工夫を要する。かかるカーボンセグメントを用いた整
流子として、カーボンセグメントの下面に接触する金属
板に同セグメントの内外周面に食い込む固定部材を設
け、同セグメントの内外周面の固定部を合成樹脂により
封入固定する構造(特開平7−183074号)、カー
ボン製の整流子片が支持体に直接固着され、整流子片の
外周面に接続端子をもつ金属板が固着された構造(特開
平8−65966号)、接続端子を備えた金属板上にカ
ーボン製の整流子片をハンダなどにより電気的に接合し
た構造(特開平8−126258号)、カーボンセグメ
ントの外周面の突部に金属製円筒体の凹部が係合される
と共に、該円筒体の接続片がカーボンセグメントの外周
面とハンダにより電気的に接合した構造(特開平7−2
98559号)のものが、公開特許公報により開示され
ている。
ンセグメントを用いた整流子において、後者のものはカ
ーボンセグメントを金属板部材に固定するためにハンダ
付け処理を採用しているので、その接合部分が劣化又は
酸性化したガソリンによって腐食して導電性が低下する
不都合を生ずる。そこで、本発明者は腐食の虞れを有す
る金属板部材に代えて、耐食性に優れたセラミックス素
材を利用することに着目してこの発明を完成するに至っ
た。
接続端子との接合固定を金属板部材のかしめ加工やハン
ダ付け処理によらないで強固に施し、耐食性に優れ、低
コストで製造することができる偏平型カーボン整流子を
提供することにある。
に請求項1に記載の発明は、ブラシとの摺動面が回転子
の軸方向に対して垂直である偏平型カーボン整流子にお
いて、セラミックス製の盆形形状のホルダーの内面中央
位置にセラミックス製の筒片を設け、該筒片の外周囲に
複数個のカーボンセグメントを微小間隙をおいて円環状
に配置し、各カーボンセグメントの外周面と前記ホルダ
ーの内周面との間に接続用端子をそれぞれ挟着し、電気
的絶縁性を有する合成樹脂により前記筒片の内面、ホル
ダーの背面及びその外側面を封入するように一体成形さ
れた支持体を設け、該支持体にモーターの回転軸を挿入
する軸孔を設けたことを特徴とする。
の偏平型カーボン整流子において、前記筒片の外周囲に
形成された突条と、前記ホルダーの内周面に形成された
突条とにより、前記カーボンセグメントの微小間隙が保
持されるように構成されていることを特徴とする。
載の発明は、中央の平坦な窪み面に複数個の係止穴が形
成された焼成前のセラミックス製の盆形形状のホルダー
と、焼成されたセラミックス製の筒片と、接続用端子と
を設け、該ホルダーの中心孔に同心状に載置した前記筒
片を中心として、複数個のカーボンセグメントと同カー
ボンセグメントの外周に配置する接続用端子を前記係止
穴にそれぞれ装着した後、その状態のものを1000〜
1300°Cの不活性ガス雰囲気中で焼成を施し、前記
ホルダーを焼締めにより収縮させて各カーボンセグメン
トの外周面と同ホルダーの内周面との間に前記接続用端
子を挟着させ、ついで、電気的絶縁性を有する合成樹脂
により前記筒片の内面、ホルダーの背面及びその外側面
を覆うように一体成形して同ホルダーと接続用端子の一
部を封入固定することを特徴とする。
ン整流子によれば、電機子の巻線を接続する接続端子は
カーボンセグメントの外周面とセラミックス製のホルダ
ーの内周面との間に強固に挟着され、良好な導電性を保
持することができる。また、カーボンセグメントと接続
端子との接合部分はハンダ層が介在していないため、劣
化又は酸性化したガソリンによって腐食する虞れがな
い。
よれば、カーボンセグメントは筒片の突条とホルダーの
突条とにより隣り合うカーボンセグメントの微小間隙が
確実に保持されるので、電気的短絡の欠陥を生じる虞れ
がなく、安定した使用状態が得られる。
製造方法によれば、セラミックス製のホルダーの焼締め
による収縮作用により接続端子がカーボンセグメントの
外周面とホルダーの内周面との間に強固に挟着されて、
ホルダーの背面及びその外側面は合成樹脂により一体成
形されて同ホルダーと接続用端子の一部が封入固定され
ることから、耐食性に優れた丈夫な偏平型カーボン整流
子を製造することができる。
メントと接続端子との接合固定を、従来の金属板部材の
かしめ加工やハンダ付け処理によらないで、セラミック
ス素材の焼締めによる収縮作用により強固に施すことが
できる。しかも、この偏平型カーボン整流子は耐食性に
優れており、低コストで製造することができるという利
点がある。
図面に基づいて説明する。図1は偏平型カーボン整流子
の平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は一組の
カーボンセグメントの平面図、図4はホルダーの斜視
図、図5は筒片の斜視図、図6は接続端子の斜視図、図
7は焼成前のカーボン整流子の平面図、図8は焼成後の
カーボン整流子の平面図、図9は図8のB−B線断面図
である。
動面が回転子の軸方向に対して垂直である偏平型カーボ
ン整流子である。1は周壁3を中央の平坦な窪み面2よ
り少し高く形成したセラミックス製の盆形形状のホルダ
ーであり、該窪み面2には、中心孔4とその中心孔4を
中心として放射状に配置された複数個、ここでは8個の
係止穴5を形成する(図4)。また、周壁3の内面には
一定角度間隔に複数の突条6を設ける。ホルダー1の内
面には、複数の突条8を形成したセラミックス製の筒片
7が前記中心孔4と同心状に載置され、図1に示すよう
に該筒片7の外周囲に複数個のカーボンセグメント10
が微小間隙sをおいて円環状に配置されている。図1、
3に示すように、扇形形状のカーボンセグメント10は
8個を一組として構成され、その外周中央に、接続端子
15の頭部16を挿入する凹部11が形成されている。
各カーボンセグメント10の外周端には、前記ホルダー
1の突条6に係合する係止部12、12をそれぞれ形成
し、前記筒片7の突条8を各カーボンセグメント10の
内端部の間に割り込ませて、前記微小間隙sが保持され
るように設けられている。
穴5に通して、各カーボンセグメント10と前記周壁3
の内面との間に頭部16をそれぞれ強固に挟着されてい
る。そして、電気的絶縁性を有する合成樹脂により前記
筒片7の内面、ホルダー1の背面1a及びその周壁3
(外側面)を封入するように一体成形し、合成樹脂によ
り成形された支持体20にモーターの回転軸(図示せ
ず)を挿入する軸孔21を設ける。しかして、偏平型カ
ーボン整流子Cが構成される。
造方法について簡単に説明する。図7に示すように、焼
成前のセラミックス製のホルダー1の中心孔4に、焼成
されたセラミックス製の筒片7を同心状に載置し、筒片
7を中心として複数個のカーボンセグメント10の下面
に形成された突部13と同カーボンセグメント10の外
周に配置する接続用端子15の接続片部17を前記係止
穴5に嵌めて、カーボンセグメント10と接続用端子1
5をそれぞれ装着する。その後、その状態のものを10
00〜1300°Cの窒素又はアルゴン等の不活性ガス
雰囲気中で焼成を施し、前記ホルダー1を焼締めにより
約10〜20%程度収縮させることによって、各カーボ
ンセグメント10と同ホルダーの周壁3とで前記接続用
端子15を強固に挟着させる(図8)。ついで、電気的
絶縁性を有する合成樹脂により前記筒片7の内面、ホル
ダー1の背面1a及びその周壁3を覆うように一体成形
し、同ホルダー1と接続用端子15の一部を封入固定す
るように設ける。
よれば、カーボンセグメントと接続端子との接合固定
を、従来の金属板部材のかしめ加工やハンダ付け処理に
よらないで、セラミックス素材の焼締めによる収縮作用
により強固に施すことができる。しかも、この偏平型カ
ーボン整流子はセラミックス素材を極力用いると共にハ
ンダ付け処理を施さないことから、耐食性に優れてお
り、長期間にわたり安定した性能を維持することが可能
となる。
→周壁(外側面) 4→中心孔 5→係止穴 6→突条 7→筒片 8→突
条 10→カーボンセグメント 15→接続用端子 20→
支持体 21→軸孔
Claims (3)
- 【請求項1】 ブラシとの摺動面が回転子の軸方向に対
して垂直である偏平型カーボン整流子において、セラミ
ックス製の盆形形状のホルダーの内面中央位置にセラミ
ックス製の筒片を設け、該筒片の外周囲に複数個のカー
ボンセグメントを微小間隙をおいて円環状に配置し、各
カーボンセグメントの外周面と前記ホルダーの内周面と
の間に接続用端子をそれぞれ挟着し、電気的絶縁性を有
する合成樹脂により前記筒片の内面、ホルダーの背面及
びその外側面を封入するように一体成形された支持体を
設け、該支持体にモーターの回転軸を挿入する軸孔を設
けたことを特徴とする偏平型カーボン整流子。 - 【請求項2】 前記筒片の外周囲に形成された突条と、
前記ホルダーの内周面に形成された突条とにより、前記
カーボンセグメントの微小間隙が保持されるように構成
されていることを特徴とする請求項1に記載の偏平型カ
ーボン整流子。 - 【請求項3】 中央の平坦な窪み面に複数個の係止穴が
形成された焼成前のセラミックス製の盆形形状のホルダ
ーと、焼成されたセラミックス製の筒片と、接続用端子
とを設け、該ホルダーの中心孔に同心状に載置した前記
筒片を中心として、複数個のカーボンセグメントと同カ
ーボンセグメントの外周に配置する接続用端子を前記係
止穴にそれぞれ装着した後、その状態のものを1000
〜1300°Cの不活性ガス雰囲気中で焼成を施し、前
記ホルダーを焼締めにより収縮させて各カーボンセグメ
ントの外周面と同ホルダーの内周面との間に前記接続用
端子を挟着させ、ついで、電気的絶縁性を有する合成樹
脂により前記筒片の内面、ホルダーの背面及びその外側
面を覆うように一体成形して同ホルダーと接続用端子の
一部を封入固定することを特徴とする偏平型カーボン整
流子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22098097A JP3741834B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 偏平型カーボン整流子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22098097A JP3741834B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 偏平型カーボン整流子及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1155904A true JPH1155904A (ja) | 1999-02-26 |
JP3741834B2 JP3741834B2 (ja) | 2006-02-01 |
Family
ID=16759590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22098097A Expired - Fee Related JP3741834B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 偏平型カーボン整流子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3741834B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6667565B2 (en) | 2001-02-28 | 2003-12-23 | Johnson Electric S.A. | Planar carbon segment commutator |
US7148602B2 (en) | 2003-11-07 | 2006-12-12 | Totankako Co., Ltd. | Commutator |
WO2011066966A1 (de) | 2009-12-04 | 2011-06-09 | Kolektor Group D.O.O. | Verfahren zur herstellung eines plankommutators sowie plankommutator |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP22098097A patent/JP3741834B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011066966A1 (de) | 2009-12-04 | 2011-06-09 | Kolektor Group D.O.O. | Verfahren zur herstellung eines plankommutators sowie plankommutator |
DE102009057063A1 (de) * | 2009-12-04 | 2011-06-09 | Kolektor Group D.O.O. | Verfahren zur Herstellung eines Plankommutators sowie Plankommutator |
US8887378B2 (en) | 2009-12-04 | 2014-11-18 | Kolektor Group D.O.O. | Method for producing a flat commutator, and flat commutator |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3741834B2 (ja) | 2006-02-01 |
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