JPH1155888A - 小型モータ用軸受および小型モータ - Google Patents
小型モータ用軸受および小型モータInfo
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- JPH1155888A JPH1155888A JP22066297A JP22066297A JPH1155888A JP H1155888 A JPH1155888 A JP H1155888A JP 22066297 A JP22066297 A JP 22066297A JP 22066297 A JP22066297 A JP 22066297A JP H1155888 A JPH1155888 A JP H1155888A
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- bearing
- resin
- small motor
- glass
- bearing body
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C17/00—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
- F16C17/10—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C35/00—Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers
- F16C35/08—Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers for spindles
- F16C35/10—Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers for spindles with sliding-contact bearings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形性、耐久性にすぐれ、かつコスト面にお
いても有利となる。 【解決手段】 外径が 5 mm 以下の回転軸を支持できる
軸受本体と、この軸受本体を内装保持するためのハウジ
ングとからなり、回転軸の回転数が 800 rpm以上である
小型モータ用軸受であって、少なくとも軸受本体が、低
融点ガラスと樹脂との混合物を成形してなる。
いても有利となる。 【解決手段】 外径が 5 mm 以下の回転軸を支持できる
軸受本体と、この軸受本体を内装保持するためのハウジ
ングとからなり、回転軸の回転数が 800 rpm以上である
小型モータ用軸受であって、少なくとも軸受本体が、低
融点ガラスと樹脂との混合物を成形してなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型モータ用軸受お
よび小型モータに関し、特に、精密小型スピンドルモー
タ用軸受およびそれを用いた小型スピンドルモータに関
する。
よび小型モータに関し、特に、精密小型スピンドルモー
タ用軸受およびそれを用いた小型スピンドルモータに関
する。
【0002】
【従来の技術】光/磁気ディスク用モータ、レーザース
キャナ用スピンドルモータ等の精密小型モータは、コン
ピュータ周辺機器、OA機器等に多用されている。それ
とともに精密小型モータの主要な部品であるモータ用軸
受は、従来よりも優れた回転精度、長寿命、低騒音、コ
ンパクト化などが要求されている。たとえば、レーザー
ビームプリンタ(LBP)装置に搭載されているスキャ
ナ用スピンドルモータ用軸受における回転精度に対し
て、より一層の高精度を要求される。そしてまた、より
鮮明で、より早く画像形成と用紙出力の要求もあり、ス
ピンドルモータの高速回転化の機種も一般化されつつあ
る。一方、ディスク用軸受においては厳しい負荷条件下
での連続 5000 時間、 10 万回のON・OFFという長
寿命が要求されている。
キャナ用スピンドルモータ等の精密小型モータは、コン
ピュータ周辺機器、OA機器等に多用されている。それ
とともに精密小型モータの主要な部品であるモータ用軸
受は、従来よりも優れた回転精度、長寿命、低騒音、コ
ンパクト化などが要求されている。たとえば、レーザー
ビームプリンタ(LBP)装置に搭載されているスキャ
ナ用スピンドルモータ用軸受における回転精度に対し
て、より一層の高精度を要求される。そしてまた、より
鮮明で、より早く画像形成と用紙出力の要求もあり、ス
ピンドルモータの高速回転化の機種も一般化されつつあ
る。一方、ディスク用軸受においては厳しい負荷条件下
での連続 5000 時間、 10 万回のON・OFFという長
寿命が要求されている。
【0003】具体的に、光ディスク装置を例にとって、
スピンドルモータに関し以下に詳述する。光ディスク装
置では、一般にブラシレス直流モータを使用している。
これはブラシ、整流子などの機械的な接触部を電子的な
整流機構に置き換えたDC(Direct Current:直流)モ
ータとして一般的であるが、AC(Alternating Curren
t :交流)モータであってもよい。モータの回転数はメ
ディアの物理フォーマットがCAV(コンスタント・ア
ンギュラ・ベロシティ)方式、また、ZCAV方式の場
合では一定であり、回転数を可変する必要性がない点で
は、制御装置が複雑でなく簡素であるという有利な面も
あるが、回転円盤(ディスク)の記憶容量に制限があ
る。一方、物理フォーマットがCLV(コンスタント・
リニア・ベロシティ)方式の場合は線速度が一定であ
り、回転数はディスクの内周部分と外周部分とでは異な
るので、回転制御回路・装置はCAV方式より若干複雑
となる面もあるが、記憶容量はCAV用ディスクよりも
約 2倍程度と、CAV方式のものよりも多くの情報量の
記録・再生を行うことができるという利点がある。CL
V方式は、一般に内周側から外周側へと記録・再生を行
うにあたって、線速度が一定であるため、内周部分のピ
ットの記録・再生時には情報記憶・再生用回転円盤(デ
ィスク)は高速回転され、一方、ディスク外周側にある
ピットの記録・再生を行うためには、ピックアップがデ
ィスク盤の外周側へ向かうにしたがってディスク盤の回
転数は低速となる。
スピンドルモータに関し以下に詳述する。光ディスク装
置では、一般にブラシレス直流モータを使用している。
これはブラシ、整流子などの機械的な接触部を電子的な
整流機構に置き換えたDC(Direct Current:直流)モ
ータとして一般的であるが、AC(Alternating Curren
t :交流)モータであってもよい。モータの回転数はメ
ディアの物理フォーマットがCAV(コンスタント・ア
ンギュラ・ベロシティ)方式、また、ZCAV方式の場
合では一定であり、回転数を可変する必要性がない点で
は、制御装置が複雑でなく簡素であるという有利な面も
あるが、回転円盤(ディスク)の記憶容量に制限があ
る。一方、物理フォーマットがCLV(コンスタント・
リニア・ベロシティ)方式の場合は線速度が一定であ
り、回転数はディスクの内周部分と外周部分とでは異な
るので、回転制御回路・装置はCAV方式より若干複雑
となる面もあるが、記憶容量はCAV用ディスクよりも
約 2倍程度と、CAV方式のものよりも多くの情報量の
記録・再生を行うことができるという利点がある。CL
V方式は、一般に内周側から外周側へと記録・再生を行
うにあたって、線速度が一定であるため、内周部分のピ
ットの記録・再生時には情報記憶・再生用回転円盤(デ
ィスク)は高速回転され、一方、ディスク外周側にある
ピットの記録・再生を行うためには、ピックアップがデ
ィスク盤の外周側へ向かうにしたがってディスク盤の回
転数は低速となる。
【0004】具体的に、CD−ROM(コンパクト・デ
ィスク−リード・オンリー・メモリー)もしくはCD−
RAM(コンパクト・ディスク−ランダム・アクセス・
メモリー)装置用の光ディスク装置に用いられるスピン
ドルモータの回転数の最低回転数、最高回転数を各種別
ごとに列記すると、 種別 データ転送速度 常用使用回転数(rpm ) (KB/S) (ディスク内周側〜ディスク外周側) 標準速 150 530 〜 200 2倍速 300 1060 〜 400 4倍速 600 2120 〜 800 6倍速 900 3180 〜 1200 8倍速 1200 4240 〜 1600 16倍速 2400 8480 〜 3200 である。なお、上記表示の回転数にはわずかな誤差があ
ってもよい。
ィスク−リード・オンリー・メモリー)もしくはCD−
RAM(コンパクト・ディスク−ランダム・アクセス・
メモリー)装置用の光ディスク装置に用いられるスピン
ドルモータの回転数の最低回転数、最高回転数を各種別
ごとに列記すると、 種別 データ転送速度 常用使用回転数(rpm ) (KB/S) (ディスク内周側〜ディスク外周側) 標準速 150 530 〜 200 2倍速 300 1060 〜 400 4倍速 600 2120 〜 800 6倍速 900 3180 〜 1200 8倍速 1200 4240 〜 1600 16倍速 2400 8480 〜 3200 である。なお、上記表示の回転数にはわずかな誤差があ
ってもよい。
【0005】従来、精密小型モータ用軸受には、ころが
り軸受や焼結含油軸受が使用されていた。しかし、ころ
がり軸受は高価であり、また、低騒音、コンパクト化が
困難であるとの問題がある。また、焼結含油軸受はコス
ト面では有利であるが、摺動面への潤滑剤充填が必須で
あり、耐久性、信頼性に欠けるという問題がある。この
ため、焼結金属より良好な自己潤滑性を示し、ハウジン
グを一体化して射出成形可能なためコスト面で有利とな
る樹脂製軸受が検討されている。
り軸受や焼結含油軸受が使用されていた。しかし、ころ
がり軸受は高価であり、また、低騒音、コンパクト化が
困難であるとの問題がある。また、焼結含油軸受はコス
ト面では有利であるが、摺動面への潤滑剤充填が必須で
あり、耐久性、信頼性に欠けるという問題がある。この
ため、焼結金属より良好な自己潤滑性を示し、ハウジン
グを一体化して射出成形可能なためコスト面で有利とな
る樹脂製軸受が検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂製
軸受は温度変化および成形時の寸法収縮による軸受精度
不良により、回転精度が低下するという問題がある。特
に回転軸の回転数が 4000 rpm 以上の場合に、低い回転
精度が問題となる。温度変化による寸法変化や成形時の
収縮を抑えるために粉末状充填材を、また、最低限必要
とされる材料強度を維持するために繊維状充填材を多量
に配合することが好ましい。一方、良好な成形性を維持
するためには、これら充填材の配合比率を制限すること
が好ましい。この相反する要求のため、射出成形で充分
な軸受精度を得ることができない場合が多く、射出成形
後、別途仕上げ加工が必要となり、コスト高になるとい
う問題がある。また、繊維状充填材としてガラス繊維を
使用すると軸受摺動面の摩耗が発生する場合が多く、そ
の結果回転精度不良、トルクアップ等の不具合が発生し
易く、耐久性の点で問題となる。軸受摺動面の摩耗は炭
素繊維の使用により抑えられる場合があるが、やはりコ
スト高になるという問題がある。
軸受は温度変化および成形時の寸法収縮による軸受精度
不良により、回転精度が低下するという問題がある。特
に回転軸の回転数が 4000 rpm 以上の場合に、低い回転
精度が問題となる。温度変化による寸法変化や成形時の
収縮を抑えるために粉末状充填材を、また、最低限必要
とされる材料強度を維持するために繊維状充填材を多量
に配合することが好ましい。一方、良好な成形性を維持
するためには、これら充填材の配合比率を制限すること
が好ましい。この相反する要求のため、射出成形で充分
な軸受精度を得ることができない場合が多く、射出成形
後、別途仕上げ加工が必要となり、コスト高になるとい
う問題がある。また、繊維状充填材としてガラス繊維を
使用すると軸受摺動面の摩耗が発生する場合が多く、そ
の結果回転精度不良、トルクアップ等の不具合が発生し
易く、耐久性の点で問題となる。軸受摺動面の摩耗は炭
素繊維の使用により抑えられる場合があるが、やはりコ
スト高になるという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、成形性、耐久性にすぐれ、かつコス
ト面においても有利な小型モータ用軸受およびそれを用
いた小型モータを提供することを目的とする。
になされたもので、成形性、耐久性にすぐれ、かつコス
ト面においても有利な小型モータ用軸受およびそれを用
いた小型モータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の小型モータ用軸
受は、外径が 5 mm 以下の回転軸を支持できる軸受本体
と、この軸受本体を内装保持するためのハウジングとか
らなり、回転軸の回転数が 800 rpm以上である小型モー
タ用軸受であって、少なくとも軸受本体が、低融点ガラ
スと樹脂との混合物を成形してなることを特徴とする。
受は、外径が 5 mm 以下の回転軸を支持できる軸受本体
と、この軸受本体を内装保持するためのハウジングとか
らなり、回転軸の回転数が 800 rpm以上である小型モー
タ用軸受であって、少なくとも軸受本体が、低融点ガラ
スと樹脂との混合物を成形してなることを特徴とする。
【0009】また、軸受本体およびハウジングが、低融
点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形してなることを
特徴とする。
点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形してなることを
特徴とする。
【0010】さらに、軸受本体内に回転軸の軸方向過重
を支持するためのスラスト受け用部材を備えることを特
徴とする。
を支持するためのスラスト受け用部材を備えることを特
徴とする。
【0011】また、軸受本体およびスラスト受け用部
材、または軸受本体、ハウジングおよびスラスト受け用
部材が、低融点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形し
てなることを特徴とする。
材、または軸受本体、ハウジングおよびスラスト受け用
部材が、低融点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形し
てなることを特徴とする。
【0012】本発明に係る低融点ガラスが、樹脂と溶融
混合して均質混合物を形成する無機酸化物ガラスである
ことを特徴とする。
混合して均質混合物を形成する無機酸化物ガラスである
ことを特徴とする。
【0013】また、無機酸化物ガラスがリン酸塩ガラス
であり、樹脂がポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶
ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂およびポ
リフェニルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも一つの
樹脂であることを特徴とする。
であり、樹脂がポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶
ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂およびポ
リフェニルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも一つの
樹脂であることを特徴とする。
【0014】また、回転軸が摺動する摺動面に潤滑剤を
有することを特徴とする。また、潤滑剤が潤滑剤補給部
材により補給されることを特徴とする。
有することを特徴とする。また、潤滑剤が潤滑剤補給部
材により補給されることを特徴とする。
【0015】本発明の小型モータは、外径が 5 mm 以下
の回転軸を有する回転子と、この回転子を 800 rpm以上
の回転数で回転駆動させる固定子と、回転子を支持する
軸受とを有する小型モータにおいて、軸受が上述の小型
モータ用軸受であることを特徴とする。
の回転軸を有する回転子と、この回転子を 800 rpm以上
の回転数で回転駆動させる固定子と、回転子を支持する
軸受とを有する小型モータにおいて、軸受が上述の小型
モータ用軸受であることを特徴とする。
【0016】本発明の小型モータ用軸受は、軸受を樹脂
化し、その配合材として低融点ガラス、特に樹脂と均質
混合物を形成できるリン酸塩ガラスなどの低融点ガラス
を使用することにより、従来の充填材よりも多量に配合
しても成形性を維持することができ、また、繊維状充填
材を配合しなくても強度を維持することができる。さら
に高充填の高精度材料としての低融点ガラスと樹脂との
均質混合物は非常に良好な摩耗特性を有していることに
より、ハウジングを一体化して射出成形での製作におい
ても信頼性をたもち、結果として低コスト化が実現でき
る。さらに、ハウジングあるいはスラスト受け用部材を
一体化して成形しても均質混合物の温度変化による寸法
収縮が少ないため軸受精度を向上させることができる。
また、炭素繊維等の導電材料を充填材として配合しない
場合、電気絶縁性を有する軸受となる。このことによ
り、軸受と一体に成形したハウジングに駆動用コイルが
接触しても、電気絶縁上の問題が発生することが少なく
なる。摺動部に潤滑剤を使用することによりさらに摩耗
特性が良好となる。さらに潤滑剤補給部材を使用するこ
とにより、潤滑剤切れによる不具合を防止することがで
き、軸受の耐久性が向上する。
化し、その配合材として低融点ガラス、特に樹脂と均質
混合物を形成できるリン酸塩ガラスなどの低融点ガラス
を使用することにより、従来の充填材よりも多量に配合
しても成形性を維持することができ、また、繊維状充填
材を配合しなくても強度を維持することができる。さら
に高充填の高精度材料としての低融点ガラスと樹脂との
均質混合物は非常に良好な摩耗特性を有していることに
より、ハウジングを一体化して射出成形での製作におい
ても信頼性をたもち、結果として低コスト化が実現でき
る。さらに、ハウジングあるいはスラスト受け用部材を
一体化して成形しても均質混合物の温度変化による寸法
収縮が少ないため軸受精度を向上させることができる。
また、炭素繊維等の導電材料を充填材として配合しない
場合、電気絶縁性を有する軸受となる。このことによ
り、軸受と一体に成形したハウジングに駆動用コイルが
接触しても、電気絶縁上の問題が発生することが少なく
なる。摺動部に潤滑剤を使用することによりさらに摩耗
特性が良好となる。さらに潤滑剤補給部材を使用するこ
とにより、潤滑剤切れによる不具合を防止することがで
き、軸受の耐久性が向上する。
【0017】本発明に係る低融点ガラスは、軟化点が 5
00℃以下のガラスをいう。ここで軟化点とは、直径 0.7
mm、長さ 23cm のガラス繊維が自重で毎分 1mm伸びる、
事実上の使用可能最高温度として定義される。
00℃以下のガラスをいう。ここで軟化点とは、直径 0.7
mm、長さ 23cm のガラス繊維が自重で毎分 1mm伸びる、
事実上の使用可能最高温度として定義される。
【0018】また、均質混合物とは、ガラス相と樹脂相
と界面において反応を伴った均一な細粒ミクロ構造を示
すガラスポリマーとして定義される。この均一な細粒ミ
クロ構造は、特開平 7-309634 号公報に定義されるよう
に、(1)相互に連結した、相互に連続した尖点型のミ
クロ構造、または(2)ポリマー薄膜により分離され
た、細い球形、長円形および/または曲がりくねった形
のガラス粒子からなる(または逆にこれらのガラス粒子
により分離されたポリマー薄膜からなる)ミクロ構造、
または(3)ポリマー中に分散されたガラスの微細エマ
ルジョン(または逆にガラス中に分散されたポリマーの
微細エマルジョン)、または(4)局部相反転、すなわ
ち各相領域が他相の非常に小さい部分または粒子を囲っ
ている、連続な二相または一方の相中に分散された他相
を含むミクロ構造を意味する。このような相互界面にお
いて反応を伴うミクロ構造を有するために均質混合物は
アロイとも称される。
と界面において反応を伴った均一な細粒ミクロ構造を示
すガラスポリマーとして定義される。この均一な細粒ミ
クロ構造は、特開平 7-309634 号公報に定義されるよう
に、(1)相互に連結した、相互に連続した尖点型のミ
クロ構造、または(2)ポリマー薄膜により分離され
た、細い球形、長円形および/または曲がりくねった形
のガラス粒子からなる(または逆にこれらのガラス粒子
により分離されたポリマー薄膜からなる)ミクロ構造、
または(3)ポリマー中に分散されたガラスの微細エマ
ルジョン(または逆にガラス中に分散されたポリマーの
微細エマルジョン)、または(4)局部相反転、すなわ
ち各相領域が他相の非常に小さい部分または粒子を囲っ
ている、連続な二相または一方の相中に分散された他相
を含むミクロ構造を意味する。このような相互界面にお
いて反応を伴うミクロ構造を有するために均質混合物は
アロイとも称される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の小型モータ用軸受の一例
を図1および図2により説明する。図1は小型モータ用
軸受の断面図である。図1に示される小型モータ用軸受
は、回転軸を挿入し、すべり軸受として機能するための
ラジアルすべり軸孔1a、および、スラストすべり軸受
部1bが射出成形法によってハウジング2と一体になっ
ている。一方、図2に示される小型モータ用軸受は、軸
受本体1と、この軸受本体1を内装保持するためのハウ
ジング2とからなる。軸受本体1は、すべり軸受、ころ
がり軸受のいずれの型式の軸受体であってもよい。軸受
本体1には、回転軸を挿通するための穴1aが設けられ
ている。この穴は、少なくとも図1、図2共に示すA部
およびB部で回転軸を支持できる形状であればよい。た
とえば図1、図2共に示すC部はA部およびB部より大
内径であってもよい。3は回転子4を備えたステンレス
鋼等の耐腐食性金属等からなる回転軸であり、ハウジン
グ2の外周面には固定子5が備えられている。なお、軸
受孔1aとハウジング2とは、一体成形体となっている
ことがスピンドルモータを組み立てるうえで、部品点数
が少なくなり、組み立て性が容易となるので作業性が向
上し好ましい。また、ハウジング2の小型化、軽量化に
も寄与でき、ひいてはコストダウンにも貢献できるので
好ましい。
を図1および図2により説明する。図1は小型モータ用
軸受の断面図である。図1に示される小型モータ用軸受
は、回転軸を挿入し、すべり軸受として機能するための
ラジアルすべり軸孔1a、および、スラストすべり軸受
部1bが射出成形法によってハウジング2と一体になっ
ている。一方、図2に示される小型モータ用軸受は、軸
受本体1と、この軸受本体1を内装保持するためのハウ
ジング2とからなる。軸受本体1は、すべり軸受、ころ
がり軸受のいずれの型式の軸受体であってもよい。軸受
本体1には、回転軸を挿通するための穴1aが設けられ
ている。この穴は、少なくとも図1、図2共に示すA部
およびB部で回転軸を支持できる形状であればよい。た
とえば図1、図2共に示すC部はA部およびB部より大
内径であってもよい。3は回転子4を備えたステンレス
鋼等の耐腐食性金属等からなる回転軸であり、ハウジン
グ2の外周面には固定子5が備えられている。なお、軸
受孔1aとハウジング2とは、一体成形体となっている
ことがスピンドルモータを組み立てるうえで、部品点数
が少なくなり、組み立て性が容易となるので作業性が向
上し好ましい。また、ハウジング2の小型化、軽量化に
も寄与でき、ひいてはコストダウンにも貢献できるので
好ましい。
【0020】本発明は小型モータ用軸受に係るものであ
り、小型モータの回転軸3は、外径が 5 mm 以下であ
る。好ましくは外径が 2〜 5 mm 、より好ましくは外径
が 2〜4 mm である。 2 mm 未満であると回転子4を保
持することが困難となる。また、負荷条件が厳しくなる
ため耐久性に問題がある。そしてまた、回転軸3の常用
最低回転数が少なくとも 800 rpm以上、好ましくは 120
0 rpm 以上、より好ましくは 1600 rpm 以上で使用され
る小型モータ用軸受に好適であり、また、より具体的に
は、前述の各読取り速度の範囲で使用されるものに好ま
しく、また、さらに具体的には、 4000 rpm 以上の最高
回転数を有する小型モータ用軸受に好適である。回転数
の上限は、使用される機器によって異なるが、好ましく
は 10000 rpm以下である。この範囲であると、無潤滑で
も充分な潤滑性を有する。なお、摺動面に潤滑剤や潤滑
剤補給部材を有することができ、その場合、回転数は、
20000rpm 程度まで可能となると期待できる。
り、小型モータの回転軸3は、外径が 5 mm 以下であ
る。好ましくは外径が 2〜 5 mm 、より好ましくは外径
が 2〜4 mm である。 2 mm 未満であると回転子4を保
持することが困難となる。また、負荷条件が厳しくなる
ため耐久性に問題がある。そしてまた、回転軸3の常用
最低回転数が少なくとも 800 rpm以上、好ましくは 120
0 rpm 以上、より好ましくは 1600 rpm 以上で使用され
る小型モータ用軸受に好適であり、また、より具体的に
は、前述の各読取り速度の範囲で使用されるものに好ま
しく、また、さらに具体的には、 4000 rpm 以上の最高
回転数を有する小型モータ用軸受に好適である。回転数
の上限は、使用される機器によって異なるが、好ましく
は 10000 rpm以下である。この範囲であると、無潤滑で
も充分な潤滑性を有する。なお、摺動面に潤滑剤や潤滑
剤補給部材を有することができ、その場合、回転数は、
20000rpm 程度まで可能となると期待できる。
【0021】本発明の小型モータ用軸受は、回転軸3の
軸方向荷重を支持するためのスラスト受け用部材を設け
ることができる。スラスト受け用部材を設けた場合の例
を図3に示す。図3は、軸受本体1とハウジング2とを
一体成形しスラスト受け用部材を設けた小型モータ用軸
受の断面図である。このスラスト受け用部材6は、軸受
本体と異なる材質であっても同一の材質であってもよ
い。また、軸受本体1とスラスト受け用部材6、または
軸受本体1とハウジング2とスラスト受け用部材6と
を、一体成形体とすることもできる。以下本発明に係る
材質について説明する。
軸方向荷重を支持するためのスラスト受け用部材を設け
ることができる。スラスト受け用部材を設けた場合の例
を図3に示す。図3は、軸受本体1とハウジング2とを
一体成形しスラスト受け用部材を設けた小型モータ用軸
受の断面図である。このスラスト受け用部材6は、軸受
本体と異なる材質であっても同一の材質であってもよ
い。また、軸受本体1とスラスト受け用部材6、または
軸受本体1とハウジング2とスラスト受け用部材6と
を、一体成形体とすることもできる。以下本発明に係る
材質について説明する。
【0022】本発明に係る低融点ガラスは、軟化点が 5
00℃以下、好ましくは 400℃以下のガラスであれば樹脂
との混合が良好に行われるので使用することができる。
たとえば、B2 O3 、P2 O5 、PbO、ZnO、Al
2 O3 、Na2 O、Li2 O、K2 O、Cu2 O、Si
O2 、SO3 、SnO、CaO、MgO、SrO、Sb
2 O3 、ZrO2 、BaO、MnO、V2 O5 、希土類
酸化物、フッ化物等より得られる低融点ガラスを挙げる
ことができる。
00℃以下、好ましくは 400℃以下のガラスであれば樹脂
との混合が良好に行われるので使用することができる。
たとえば、B2 O3 、P2 O5 、PbO、ZnO、Al
2 O3 、Na2 O、Li2 O、K2 O、Cu2 O、Si
O2 、SO3 、SnO、CaO、MgO、SrO、Sb
2 O3 、ZrO2 、BaO、MnO、V2 O5 、希土類
酸化物、フッ化物等より得られる低融点ガラスを挙げる
ことができる。
【0023】このような低融点ガラスと混合することの
できる樹脂としては、ポリスルホン樹脂、ポリアリール
エーテルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポ
リフェニルスルホン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリア
リールエーテルケトン樹脂、ポリオレフィン樹脂、AB
S樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂、ポリフルオロ樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、
液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、メラミン
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリホスファゼン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
イミド樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等を挙げることができる。
できる樹脂としては、ポリスルホン樹脂、ポリアリール
エーテルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポ
リフェニルスルホン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリア
リールエーテルケトン樹脂、ポリオレフィン樹脂、AB
S樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂、ポリフルオロ樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、
液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、メラミン
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリホスファゼン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
イミド樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等を挙げることができる。
【0024】低融点ガラスと樹脂との混合物は、粉末状
や細粒状、ペレット状等のそれぞれの材料を混合して、
たとえば二軸溶融押出機などを用いてペレット化するこ
とにより得られる。
や細粒状、ペレット状等のそれぞれの材料を混合して、
たとえば二軸溶融押出機などを用いてペレット化するこ
とにより得られる。
【0025】本発明に係る低融点ガラスは、樹脂と溶融
混合して均質混合物を形成する無機酸化物ガラスである
ことが、射出成形が容易で、かつ寸法安定性や絶縁性に
優れたガラスポリマーが得られるので特に好ましい。そ
のような低融点ガラスとしては、たとえば、特開平 7-3
09634 号公報に記載されているリン酸塩ガラスが好まし
い。具体的には、 28 〜 40 モル%のP2 O5 、 10 〜
55 モル%のZnO、10 〜 35 モル%のR2 O(ここ
でR2 Oは、 0〜 25 モル%のLi2 O、 0〜25 モル
%のNa2 O、 0〜 25 モル%のK2 Oからなる単独ま
たは混合物である)を少なくとも 65 モル%含み、さら
に任意にAl2 O3 、B2 O3 、Cu2O、Sb
2 O3 、PbO、SnO、ZrO2 、SiO2 、Mg
O、CaO、SrO、BaO、MnO、希土類酸化物、
フッ化物等を含むリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。また、これらのリン酸塩ガラスに耐湿性を改善する
安定剤を加えてもよい。さらに、低融点ガラスとして上
述のP2 O5 、ZnO、R2 OにSO3 を含むスルホリ
ン酸塩ガラス(sulfophosphate glass)も使用すること
ができる。
混合して均質混合物を形成する無機酸化物ガラスである
ことが、射出成形が容易で、かつ寸法安定性や絶縁性に
優れたガラスポリマーが得られるので特に好ましい。そ
のような低融点ガラスとしては、たとえば、特開平 7-3
09634 号公報に記載されているリン酸塩ガラスが好まし
い。具体的には、 28 〜 40 モル%のP2 O5 、 10 〜
55 モル%のZnO、10 〜 35 モル%のR2 O(ここ
でR2 Oは、 0〜 25 モル%のLi2 O、 0〜25 モル
%のNa2 O、 0〜 25 モル%のK2 Oからなる単独ま
たは混合物である)を少なくとも 65 モル%含み、さら
に任意にAl2 O3 、B2 O3 、Cu2O、Sb
2 O3 、PbO、SnO、ZrO2 、SiO2 、Mg
O、CaO、SrO、BaO、MnO、希土類酸化物、
フッ化物等を含むリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。また、これらのリン酸塩ガラスに耐湿性を改善する
安定剤を加えてもよい。さらに、低融点ガラスとして上
述のP2 O5 、ZnO、R2 OにSO3 を含むスルホリ
ン酸塩ガラス(sulfophosphate glass)も使用すること
ができる。
【0026】このようなリン酸塩ガラスを用いて樹脂と
の均質混合物を形成する場合、特に、均質混合物を形成
しやすいポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂およびポリフェ
ニルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂で
あることが好ましい。これらのなかでも、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂および液晶ポリエステル樹脂から選
ばれる少なくとも一つの樹脂が、均質混合物を形成しや
すいとともに、リン酸塩ガラスとの相溶性に優れている
ために特に好ましい。
の均質混合物を形成する場合、特に、均質混合物を形成
しやすいポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹
脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂およびポリフェ
ニルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂で
あることが好ましい。これらのなかでも、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂および液晶ポリエステル樹脂から選
ばれる少なくとも一つの樹脂が、均質混合物を形成しや
すいとともに、リン酸塩ガラスとの相溶性に優れている
ために特に好ましい。
【0027】低融点ガラスと樹脂との混合物において、
配合比率は、低融点ガラスが 15 〜90 重量%、好まし
くは 30 〜 90 重量%、より好ましくは 50 〜 80 重量
%含むことが均質混合物を形成する上で好ましい。
配合比率は、低融点ガラスが 15 〜90 重量%、好まし
くは 30 〜 90 重量%、より好ましくは 50 〜 80 重量
%含むことが均質混合物を形成する上で好ましい。
【0028】本発明に好適な均質混合物のガラスポリマ
ーとしては、リン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエス
テル樹脂(ダートコ社製商品名;ザイダーSRT−90
0)のアロイとして知られるコルテムXP8MUJZや
同じくリン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹
脂(ダートコ社製:ザイダーSRT−900+ザイダー
SRT−700)およびポリエーテルエーテルケトン樹
脂(アイシーアイ社製:PEEK−150P)とのアロ
イとして知られるSP1MUJZ(それぞれコーニング
社製商品名)を挙げることができる。
ーとしては、リン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエス
テル樹脂(ダートコ社製商品名;ザイダーSRT−90
0)のアロイとして知られるコルテムXP8MUJZや
同じくリン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹
脂(ダートコ社製:ザイダーSRT−900+ザイダー
SRT−700)およびポリエーテルエーテルケトン樹
脂(アイシーアイ社製:PEEK−150P)とのアロ
イとして知られるSP1MUJZ(それぞれコーニング
社製商品名)を挙げることができる。
【0029】本発明の小型モータ用軸受は、繊維状充填
材を配合しなくても強度を維持することができる。しか
し、より強度が要求される場合には、成形性を損なわな
い範囲で繊維状充填材を配合することができる。繊維状
充填材としては、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、アルミナ繊維、ウォラストナイト、チタン酸
カリウムウィスカー等の短繊維などを例示することがで
きる。上記のような組成物材料からなる前記軸受体の軸
孔部分の円筒度は、例えば、10 μm 未満となり、好ま
しくは 8μm 以下、より好ましくは 0.1〜 5μm となっ
て、高精度な軸孔を有する軸受体となる。
材を配合しなくても強度を維持することができる。しか
し、より強度が要求される場合には、成形性を損なわな
い範囲で繊維状充填材を配合することができる。繊維状
充填材としては、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、アルミナ繊維、ウォラストナイト、チタン酸
カリウムウィスカー等の短繊維などを例示することがで
きる。上記のような組成物材料からなる前記軸受体の軸
孔部分の円筒度は、例えば、10 μm 未満となり、好ま
しくは 8μm 以下、より好ましくは 0.1〜 5μm となっ
て、高精度な軸孔を有する軸受体となる。
【0030】本発明の軸受は、無潤滑でも良好な摺動性
を示すが、摺動面に潤滑剤、あるいは摺動面に潤滑剤を
補給できる潤滑剤補給部材を有することにより、より摺
動性が向上する。潤滑剤としては、潤滑油や潤滑グリー
ス等を挙げることができる。たとえば潤滑油としては、
ジエステル系、鉱油系、ジエステル鉱油系、ポリオール
エステル系、ポリαオレフィン系、ジアルキルジフェニ
ルエーテル系などの潤滑油を挙げることができる。潤滑
グリースとしては、リチウム石鹸−ジエステル系、リチ
ウム石鹸−ポリαオレフィン系、リチウム石鹸−ジアル
キルジフェニルエーテル系、リチウム石鹸−鉱油系、ナ
トリウム石鹸−鉱油系、アルミニウム石鹸−鉱油系、リ
チウム石鹸−ジエステル鉱油系、非石鹸−ジエステル
系、非石鹸−鉱油系、非石鹸−ポリオールエステル系、
リチウム石鹸−ポリオールエステル系などのグリース類
が挙げられる。また、非石鹸として、たとえばウレア系
増ちょう剤などを挙げることができる。
を示すが、摺動面に潤滑剤、あるいは摺動面に潤滑剤を
補給できる潤滑剤補給部材を有することにより、より摺
動性が向上する。潤滑剤としては、潤滑油や潤滑グリー
ス等を挙げることができる。たとえば潤滑油としては、
ジエステル系、鉱油系、ジエステル鉱油系、ポリオール
エステル系、ポリαオレフィン系、ジアルキルジフェニ
ルエーテル系などの潤滑油を挙げることができる。潤滑
グリースとしては、リチウム石鹸−ジエステル系、リチ
ウム石鹸−ポリαオレフィン系、リチウム石鹸−ジアル
キルジフェニルエーテル系、リチウム石鹸−鉱油系、ナ
トリウム石鹸−鉱油系、アルミニウム石鹸−鉱油系、リ
チウム石鹸−ジエステル鉱油系、非石鹸−ジエステル
系、非石鹸−鉱油系、非石鹸−ポリオールエステル系、
リチウム石鹸−ポリオールエステル系などのグリース類
が挙げられる。また、非石鹸として、たとえばウレア系
増ちょう剤などを挙げることができる。
【0031】潤滑油や潤滑グリース等の代わりに、摺動
面に潤滑剤を補給できる潤滑剤補給部材を用いることが
できる。潤滑剤補給部材を用いた例を図4に示す。図4
は潤滑剤補給部材を用いた軸受部の断面図である。回転
軸3が軸受本体1に対して回転自在に支持された軸受装
置は、軸方向に離隔させて 2つの軸受本体1を設け、そ
の間に潤滑剤補給部材7が配置されている。
面に潤滑剤を補給できる潤滑剤補給部材を用いることが
できる。潤滑剤補給部材を用いた例を図4に示す。図4
は潤滑剤補給部材を用いた軸受部の断面図である。回転
軸3が軸受本体1に対して回転自在に支持された軸受装
置は、軸方向に離隔させて 2つの軸受本体1を設け、そ
の間に潤滑剤補給部材7が配置されている。
【0032】摺動面に潤滑剤を補給できる潤滑剤補給部
材7は、たとえばつぎの方法で得ることができる。第一
には、所定量の上述の潤滑グリースと、所定量の超高分
子量ポリオレフィン系樹脂を均一に混合し、所定形状の
型に流し込んで、超高分子量ポリオレフィン系樹脂のゲ
ル化点以上で、かつ、その滴点以下の温度で分散保持さ
せ、常温で冷却することによって得られる。第二には、
所定量の上述の潤滑油と所定量の潤滑油の滲出抑制剤と
の混合物に、所定量の超高分子量ポリオレフィン系樹脂
とを均一に混合し、所定形状の型に流し込んで、超高分
子量ポリオレフィン系樹脂のゲル化点以上の温度で分散
保持させ、常温で冷却することによって得られる。
材7は、たとえばつぎの方法で得ることができる。第一
には、所定量の上述の潤滑グリースと、所定量の超高分
子量ポリオレフィン系樹脂を均一に混合し、所定形状の
型に流し込んで、超高分子量ポリオレフィン系樹脂のゲ
ル化点以上で、かつ、その滴点以下の温度で分散保持さ
せ、常温で冷却することによって得られる。第二には、
所定量の上述の潤滑油と所定量の潤滑油の滲出抑制剤と
の混合物に、所定量の超高分子量ポリオレフィン系樹脂
とを均一に混合し、所定形状の型に流し込んで、超高分
子量ポリオレフィン系樹脂のゲル化点以上の温度で分散
保持させ、常温で冷却することによって得られる。
【0033】超高分子量ポリオレフィン系樹脂は、種々
の樹脂形態を用いることができるが、潤滑グリース等と
均一に混合しやすい粉末状の樹脂を用いることが好まし
い。そのような超高分子量ポリオレフィン粉末として
は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブデ
ン樹脂、若しくはこれらの共重合体樹脂からなる粉末が
好ましい。これら粉末は、それぞれ単独の粉末であって
もそれぞれの混合粉末であってもよい。超高分子量ポリ
オレフィン樹脂粉末の分子量は、粘度法により測定され
る平均分子量が 1×106 〜 5×106 である。このような
平均分子量の範囲にあるポリオレフィン系樹脂は、剛性
および保油性において低分子量のポリオレフィン系樹脂
より優れ、高温に加熱してもほとんど流動することがな
い。
の樹脂形態を用いることができるが、潤滑グリース等と
均一に混合しやすい粉末状の樹脂を用いることが好まし
い。そのような超高分子量ポリオレフィン粉末として
は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブデ
ン樹脂、若しくはこれらの共重合体樹脂からなる粉末が
好ましい。これら粉末は、それぞれ単独の粉末であって
もそれぞれの混合粉末であってもよい。超高分子量ポリ
オレフィン樹脂粉末の分子量は、粘度法により測定され
る平均分子量が 1×106 〜 5×106 である。このような
平均分子量の範囲にあるポリオレフィン系樹脂は、剛性
および保油性において低分子量のポリオレフィン系樹脂
より優れ、高温に加熱してもほとんど流動することがな
い。
【0034】潤滑剤補給部材7の配合割合は、潤滑グリ
ースが 5〜 99 重量%、超高分子量ポリオレフィン系樹
脂が 95 〜 1重量%であることが好ましい。また、潤滑
油と、その滲出抑制剤の混合物を用いる場合は、その混
合物が滲出抑制剤を 1〜 90重量%含む混合物であり、
このような混合物 5〜 99 重量%に対し、超高分子量ポ
リオレフィン系樹脂が 95 〜 1重量%であることが好ま
しい。それぞれの配合量は、固形状の潤滑組成物に必要
とされる離油度、粘り強さおよび硬さに依存する。した
がって、超高分子量ポリオレフィン系樹脂の量が多いほ
ど、所定温度で分散保持させた後のゲルの硬さが大きく
なる。また高含油率を維持しつつ、剛性を大きくするた
めに、各種有機あるいは無機充填材を配合することがで
きる。
ースが 5〜 99 重量%、超高分子量ポリオレフィン系樹
脂が 95 〜 1重量%であることが好ましい。また、潤滑
油と、その滲出抑制剤の混合物を用いる場合は、その混
合物が滲出抑制剤を 1〜 90重量%含む混合物であり、
このような混合物 5〜 99 重量%に対し、超高分子量ポ
リオレフィン系樹脂が 95 〜 1重量%であることが好ま
しい。それぞれの配合量は、固形状の潤滑組成物に必要
とされる離油度、粘り強さおよび硬さに依存する。した
がって、超高分子量ポリオレフィン系樹脂の量が多いほ
ど、所定温度で分散保持させた後のゲルの硬さが大きく
なる。また高含油率を維持しつつ、剛性を大きくするた
めに、各種有機あるいは無機充填材を配合することがで
きる。
【0035】本発明に係る超高分子量ポリオレフィン系
樹脂の融点は、平均分子量に対応して変化するため一定
ではないが、たとえば粘度法による平均分子量が 2×10
6 のものの融点は 136℃である。同平均分子量の市販品
としては、ミペロンXM−220(三井石油化学工業社
製商品名)などがある。
樹脂の融点は、平均分子量に対応して変化するため一定
ではないが、たとえば粘度法による平均分子量が 2×10
6 のものの融点は 136℃である。同平均分子量の市販品
としては、ミペロンXM−220(三井石油化学工業社
製商品名)などがある。
【0036】したがって、潤滑グリースに、超高分子量
ポリオレフィン系樹脂を分散保持させるには、両者を混
合した後、超高分子量ポリオレフィン系樹脂がゲル化を
起こす温度以上で、かつ、潤滑グリースを用いた場合
は、その滴点未満の温度、たとえば 150〜200 ℃で加熱
することが好ましい。これにより固形状の潤滑剤補給部
材7を得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂を分散保持させるには、両者を混
合した後、超高分子量ポリオレフィン系樹脂がゲル化を
起こす温度以上で、かつ、潤滑グリースを用いた場合
は、その滴点未満の温度、たとえば 150〜200 ℃で加熱
することが好ましい。これにより固形状の潤滑剤補給部
材7を得ることができる。
【0037】潤滑グリースを用いて得られた固形状の潤
滑剤補給部材7は、さらに潤滑グリースの基油の滲出抑
制剤 1〜 50 重量%を添加混合することが好ましい。こ
の潤滑剤補給部材が高温雰囲気下で使用される場合や、
高速回転で使用され摩擦による発熱が大きい場合は、潤
滑剤補給部材からの油の滲み出しが過剰になる場合があ
る。このような場合には、潤滑剤補給部材に滲出抑制剤
を加えることによって軸受面に滲み出す油の離油率を適
度に抑え、適正な滲み出し量を得ることができる。この
滲出抑制剤としては、ワックス(ロウ)のうち、固体ワ
ックスまたはこれを含む低分子ポリオレフィンなどの配
合物を使用する。固体ワックスとしてはカルナバロウ、
カンデリナロウ等の植物性ワックス、ミツロウ、虫白ロ
ウ等の動物性ワックス、またはパラフィンロウなどの石
油系ワックスが挙げられる。この滲出抑制剤の潤滑剤補
給部材中の配合割合は、 1〜 50 重量%が好ましい。固
体ワックスの配合割合が多いほど離油率を抑制でき、油
が滲み出る速度が小さくなるが、 50 重量%を越える
と、潤滑剤補給部材の強度を低下させるので好ましくな
い。
滑剤補給部材7は、さらに潤滑グリースの基油の滲出抑
制剤 1〜 50 重量%を添加混合することが好ましい。こ
の潤滑剤補給部材が高温雰囲気下で使用される場合や、
高速回転で使用され摩擦による発熱が大きい場合は、潤
滑剤補給部材からの油の滲み出しが過剰になる場合があ
る。このような場合には、潤滑剤補給部材に滲出抑制剤
を加えることによって軸受面に滲み出す油の離油率を適
度に抑え、適正な滲み出し量を得ることができる。この
滲出抑制剤としては、ワックス(ロウ)のうち、固体ワ
ックスまたはこれを含む低分子ポリオレフィンなどの配
合物を使用する。固体ワックスとしてはカルナバロウ、
カンデリナロウ等の植物性ワックス、ミツロウ、虫白ロ
ウ等の動物性ワックス、またはパラフィンロウなどの石
油系ワックスが挙げられる。この滲出抑制剤の潤滑剤補
給部材中の配合割合は、 1〜 50 重量%が好ましい。固
体ワックスの配合割合が多いほど離油率を抑制でき、油
が滲み出る速度が小さくなるが、 50 重量%を越える
と、潤滑剤補給部材の強度を低下させるので好ましくな
い。
【0038】本発明の小型モータ用軸受は、CAV型
式、CLV型式、もしくは、これらの両用型式等いかな
る型式の情報記録・再生盤装置に適用でき、具体的に
は、光/磁気ディスク用モータ、CD−ROM用モー
タ、DVD−ROM用モータ、ハードディスク用モー
タ、また、レーザースキャナ用スピンドルモータ等に適
用することができる。しかし、ディスクの内周部での使
用では、主に高速回転されるようなCLV方式を有する
情報記録・再生盤装置用で、前記回転数で使用される小
型モータ用軸受に好適である。そしてまた、一般に、例
えば 5000 rpm 以上、15000 rpm 程度以下のうち任意の
一定回転数にて高速回転されるようなレーザービームプ
リンタ(LBP)に搭載の小型スピンドルモータ用すべ
り軸受として好ましいものと言える。
式、CLV型式、もしくは、これらの両用型式等いかな
る型式の情報記録・再生盤装置に適用でき、具体的に
は、光/磁気ディスク用モータ、CD−ROM用モー
タ、DVD−ROM用モータ、ハードディスク用モー
タ、また、レーザースキャナ用スピンドルモータ等に適
用することができる。しかし、ディスクの内周部での使
用では、主に高速回転されるようなCLV方式を有する
情報記録・再生盤装置用で、前記回転数で使用される小
型モータ用軸受に好適である。そしてまた、一般に、例
えば 5000 rpm 以上、15000 rpm 程度以下のうち任意の
一定回転数にて高速回転されるようなレーザービームプ
リンタ(LBP)に搭載の小型スピンドルモータ用すべ
り軸受として好ましいものと言える。
【0039】
【実施例】実施例および比較例に用いた原材料を一括し
て以下に示す。 (1)ガラスポリマー(以下、GP1と略称する):コ
ルテムXP8MUJZ(コーニング社製商品名) (2)ガラスポリマー(以下、GP2と略称する):コ
ルテムSP1MUJZ(コーニング社製商品名) (3)ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、PEE
Kと略称する):PEEK−150P(アイシーアイ社
製商品名) (4)ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、PPS
と略称する):ライトンP−4(フィリップス社製商品
名) (5)炭素繊維(以下、CFと略称する):ベスファイ
トHM(東邦レーヨン社製商品名) (6)ガラス繊維(以下、GFと略称する):GF−M
F−KAC−L150(旭ファイバーグラス社製商品
名)
て以下に示す。 (1)ガラスポリマー(以下、GP1と略称する):コ
ルテムXP8MUJZ(コーニング社製商品名) (2)ガラスポリマー(以下、GP2と略称する):コ
ルテムSP1MUJZ(コーニング社製商品名) (3)ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、PEE
Kと略称する):PEEK−150P(アイシーアイ社
製商品名) (4)ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、PPS
と略称する):ライトンP−4(フィリップス社製商品
名) (5)炭素繊維(以下、CFと略称する):ベスファイ
トHM(東邦レーヨン社製商品名) (6)ガラス繊維(以下、GFと略称する):GF−M
F−KAC−L150(旭ファイバーグラス社製商品
名)
【0040】実施例1〜実施例2、比較例1〜比較例3 表1に示す割合(重量%)で上述の原材料を配合し、ヘ
ンシェルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出し機
に供給して、押出し造粒した。そのペレットを射出成形
機に供給し、所定の金型内に射出成形(成形条件:成形
温度 320〜360℃、金型温度 200℃、射出圧力 2000ps
i)して、図1に示すハウジング2、スラスト受け用部
分1bおよび軸受孔1aを一体成形し、また、別に図2
に示すように軸受本体1を成形した後、これをハウジン
グ2の孔部に挿入して嵌合し、小型モータ用軸受を得
た。得られた軸受を用いて以下の評価試験を行った。 (1)導電性試験 JIS K6911に基づく試験方法で体積抵抗率を測
定した。非導電性で絶縁体と判断できるのは、体積抵抗
率 1×1014Ω・cm以上である。 (2)軸受面精度 外径φ3mm の回転軸が挿通される軸受内径面の円筒度を
測定した。 (3)耐久試験 上述の軸受に駆動コイルを取り付けて、すべり軸受を使
用する方式の小型モータを作製した。得られた小型モー
タを、室内雰囲気にて、レーザービームプリンタ(LB
P)に使われる小型スキャナ用スピンドルモータ用軸受
の仕様・条件、または、データ転送速度が8倍速以上
(データ転送速度が 1200 KB/S以上)の小型モータの仕
様・条件に準ずるように条件設定し、高回転数 10000 r
pm、駆動 30 秒間、停止 30 秒間の断続運転をした。作
動不良となるまでの運転回数をもって耐久性を評価し
た。なお、良好な作動をして 10 万回を越える運転に耐
えるものについては、 10 万回で運転を打ち切った。ま
た、潤滑条件としては、潤滑油無の無潤滑、潤滑油(モ
レスコハイルーブBS−68(松村石油研究所製))付
き、および潤滑剤補給部材付きで行った。潤滑剤補給部
材は、潤滑グリースが 49 重量%、UHMWPE樹脂が
50 重量%、滲出抑制剤が 1重量%の混合物を使用し
た。上記の各試験は、n=5 にて実施し、回転軸は外径φ
3mm 、材質ステンレス鋼(外径面は研削加工)を用い
た。得られた評価結果を表1に示す。
ンシェルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出し機
に供給して、押出し造粒した。そのペレットを射出成形
機に供給し、所定の金型内に射出成形(成形条件:成形
温度 320〜360℃、金型温度 200℃、射出圧力 2000ps
i)して、図1に示すハウジング2、スラスト受け用部
分1bおよび軸受孔1aを一体成形し、また、別に図2
に示すように軸受本体1を成形した後、これをハウジン
グ2の孔部に挿入して嵌合し、小型モータ用軸受を得
た。得られた軸受を用いて以下の評価試験を行った。 (1)導電性試験 JIS K6911に基づく試験方法で体積抵抗率を測
定した。非導電性で絶縁体と判断できるのは、体積抵抗
率 1×1014Ω・cm以上である。 (2)軸受面精度 外径φ3mm の回転軸が挿通される軸受内径面の円筒度を
測定した。 (3)耐久試験 上述の軸受に駆動コイルを取り付けて、すべり軸受を使
用する方式の小型モータを作製した。得られた小型モー
タを、室内雰囲気にて、レーザービームプリンタ(LB
P)に使われる小型スキャナ用スピンドルモータ用軸受
の仕様・条件、または、データ転送速度が8倍速以上
(データ転送速度が 1200 KB/S以上)の小型モータの仕
様・条件に準ずるように条件設定し、高回転数 10000 r
pm、駆動 30 秒間、停止 30 秒間の断続運転をした。作
動不良となるまでの運転回数をもって耐久性を評価し
た。なお、良好な作動をして 10 万回を越える運転に耐
えるものについては、 10 万回で運転を打ち切った。ま
た、潤滑条件としては、潤滑油無の無潤滑、潤滑油(モ
レスコハイルーブBS−68(松村石油研究所製))付
き、および潤滑剤補給部材付きで行った。潤滑剤補給部
材は、潤滑グリースが 49 重量%、UHMWPE樹脂が
50 重量%、滲出抑制剤が 1重量%の混合物を使用し
た。上記の各試験は、n=5 にて実施し、回転軸は外径φ
3mm 、材質ステンレス鋼(外径面は研削加工)を用い
た。得られた評価結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示すように、比較例1ないし比較例
3に比較して、実施例1および実施例2は優れた絶縁性
と軸受面精度を示し、また、耐久性に優れていた。
3に比較して、実施例1および実施例2は優れた絶縁性
と軸受面精度を示し、また、耐久性に優れていた。
【0043】
【発明の効果】本発明の小型モータ用軸受は、軸受本体
が低融点ガラスと樹脂との混合物を成形してなるので、
配合材が高充填であっても射出成形が容易であり高精度
な軸受が得られる。
が低融点ガラスと樹脂との混合物を成形してなるので、
配合材が高充填であっても射出成形が容易であり高精度
な軸受が得られる。
【0044】また、軸受本体およびハウジングが低融点
ガラスと樹脂との混合物を一体に成形してなるので、軸
受本体の高精度を維持しつつ生産性がより向上する。軸
受本体内にスラスト受け用部材を備えるので、高精度な
小型スピンドルモータが得られる。
ガラスと樹脂との混合物を一体に成形してなるので、軸
受本体の高精度を維持しつつ生産性がより向上する。軸
受本体内にスラスト受け用部材を備えるので、高精度な
小型スピンドルモータが得られる。
【0045】また、軸受本体、ハウジング、スラスト受
け用部材が低融点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形
してなるので、軸受本体の高い軸受精度を維持しつつ生
産性がより向上する。
け用部材が低融点ガラスと樹脂との混合物を一体に成形
してなるので、軸受本体の高い軸受精度を維持しつつ生
産性がより向上する。
【0046】低融点ガラスが、樹脂と溶融混合して均質
混合物を形成する無機酸化物ガラスであり、特に、請求
項6記載の均質混合物であるので、高充填であってもよ
り射出成形が容易であり高精度な軸受が得られる。
混合物を形成する無機酸化物ガラスであり、特に、請求
項6記載の均質混合物であるので、高充填であってもよ
り射出成形が容易であり高精度な軸受が得られる。
【0047】摺動面に潤滑剤または潤滑剤補給部材を有
するので、小型モータ用軸受の耐久性がより向上する。
するので、小型モータ用軸受の耐久性がより向上する。
【0048】本発明の小型モータは、上述の軸受を用い
るので、 800 rpm以上の回転数で回転駆動させても耐久
性に優れている。
るので、 800 rpm以上の回転数で回転駆動させても耐久
性に優れている。
【図1】軸受部とハウジングが一体になっている小型モ
ータ用軸受の断面図である。
ータ用軸受の断面図である。
【図2】軸受本体がハウジングに内装保持されている小
型モータ用軸受の断面図である。
型モータ用軸受の断面図である。
【図3】スラスト受け用部材を設けた場合の小型モータ
用軸受の断面図である。
用軸受の断面図である。
【図4】潤滑剤補給部材を用いた軸受部の断面図であ
る。
る。
1 軸受本体 1a すべり軸受孔 2 ハウジング 3 回転軸 4 回転子 5 固定子 6 スラスト受け用部材 7 潤滑剤補給部材
Claims (9)
- 【請求項1】 外径が 5 mm 以下の回転軸を支持できる
軸受本体と、この軸受本体を内装保持するハウジングと
からなり、前記回転軸の回転数が 800 rpm以上である小
型モータ用軸受であって、 少なくとも前記軸受本体が、低融点ガラスと樹脂との混
合物を成形してなることを特徴とする小型モータ用軸
受。 - 【請求項2】 前記軸受本体および前記ハウジングが、
前記低融点ガラスと前記樹脂との混合物を一体に成形し
てなることを特徴とする請求項1記載の小型モータ用軸
受。 - 【請求項3】 前記軸受本体内に前記回転軸の軸方向過
重を支持するためのスラスト受け用部材を備えることを
特徴とする請求項1または請求項2記載の小型モータ用
軸受。 - 【請求項4】 前記軸受本体および前記スラスト受け用
部材、または前記軸受本体、前記ハウジングおよび前記
スラスト受け用部材が、前記低融点ガラスと前記樹脂と
の混合物を一体に成形してなることを特徴とする請求項
3記載の小型モータ用軸受。 - 【請求項5】 前記低融点ガラスが、前記樹脂と溶融混
合して均質混合物を形成する無機酸化物ガラスであるこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項
記載の小型モータ用軸受。 - 【請求項6】 前記無機酸化物ガラスがリン酸塩ガラス
であり、前記樹脂がポリエーテルエーテルケトン樹脂、
液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリ
スルホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂およ
びポリフェニルスルホン樹脂から選ばれる少なくとも一
つの樹脂であることを特徴とする請求項1ないし請求項
4のいずれか1項記載の小型モータ用軸受。 - 【請求項7】 前記回転軸が摺動する摺動面に潤滑剤を
有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
れか1項記載の小型モータ用軸受。 - 【請求項8】 前記潤滑剤が潤滑剤補給部材により補給
されることを特徴とする請求項7記載の小型モータ用軸
受。 - 【請求項9】 外径が 5 mm 以下の回転軸を有する回転
子と、この回転子を800rpm 以上の回転数で回転駆動さ
せる固定子と、前記回転子を支持する軸受とを有する小
型モータにおいて、前記軸受が請求項1ないし請求項8
のいずれか1項記載の小型モータ用軸受であることを特
徴とする小型モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22066297A JPH1155888A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 小型モータ用軸受および小型モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22066297A JPH1155888A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 小型モータ用軸受および小型モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1155888A true JPH1155888A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=16754495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22066297A Pending JPH1155888A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 小型モータ用軸受および小型モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1155888A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005008088A1 (ja) * | 2003-07-23 | 2005-01-27 | Ntn Corporation | 流体軸受装置 |
JP2008291234A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-12-04 | Ueno Fine Chem Ind Ltd | 液晶ポリマー組成物およびそれからなる成形品 |
TWI425153B (zh) * | 2011-08-12 | 2014-02-01 | Topmag Technology Co Ltd | High lubrication performance of the bearing components |
JP2018115279A (ja) * | 2017-01-19 | 2018-07-26 | シチズン時計株式会社 | 時計バンド用潤滑処理剤、時計バンド、時計および時計の製造方法 |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP22066297A patent/JPH1155888A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005008088A1 (ja) * | 2003-07-23 | 2005-01-27 | Ntn Corporation | 流体軸受装置 |
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CN100400912C (zh) * | 2003-07-23 | 2008-07-09 | Ntn株式会社 | 流体轴承装置 |
US7690845B2 (en) | 2003-07-23 | 2010-04-06 | Ntn Corporation | Fluid bearing device |
KR101081805B1 (ko) | 2003-07-23 | 2011-11-09 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 유체 베어링 장치 |
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