JPH1155505A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH1155505A
JPH1155505A JP9206424A JP20642497A JPH1155505A JP H1155505 A JPH1155505 A JP H1155505A JP 9206424 A JP9206424 A JP 9206424A JP 20642497 A JP20642497 A JP 20642497A JP H1155505 A JPH1155505 A JP H1155505A
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JP9206424A
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English (en)
Inventor
Shinji Yamakawa
愼二 山川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データの文字領域と中間調領域とを高精
度に区別して、それぞれに応じた最適な画像処理を実行
可能な画像処理装置を提供すること。 【解決手段】 画像データ中の複数の画素を参照して、
文字領域か中間調領域かを識別し、当該識別結果に基づ
いて、画像処理を行う画像処理装置において、画像デー
タのエッヂ領域を抽出するエッヂ抽出部13cと、背景
検出部103を備え、背景検出部103は、画像データ
中の濃度の高い領域を黒字領域として検出し、画像デー
タ中の濃度の低い領域を白地領域として検出し、また、
白地領域よりも狭い領域で、画像データ中の濃度が低い
領域を白地候補領域として検出し、更に、黒字領域、白
地領域、及び白地候補領域の画素に、対応する状態変数
を設定・更新し、この状態変数に基づいて、画像データ
中の背景領域・絵柄上の背景を検出する。そして、アン
ド演算子110、111で、背景検出部103の出力と
エッジ抽出部13cの出力との論理積を演算して文字領
域・絵柄上の文字領域を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,画像処理装置に関
し,より詳細には,画像データ中の複数の画素を参照し
て、文字領域か中間調領域かを識別し、識別結果に基づ
いて、画像処理を行う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,例えば、デジタルカラー複写機や
デジタル複写機等の画像処理装置は、高機能化・高性能
化の傾向にある。かかる画像処理装置では、文字や絵柄
が混在した画像を高画質に再生するために、文字領域と
絵柄領域を分離して、絵柄領域に対しては高階調な処理
を施し、文字に対しては解像度を重視した処理を施す必
要がある。
【0003】例えば、特開平2−193272号公報
『画像領域識別装置』に開示されている装置によれば、
背景領域とエッジ領域との論理和を文字領域とし、それ
以外の領域を中間調領域候補とすることにより、2値領
域と中間調領域とを識別し、2値領域に対しては解像度
を重視した処理を行う一方、中間調領域に対しては階調
度を重視した処理を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記特
開平2−193272号公報に開示された画像処理装置
では、中間調領域を除く全ての領域を文字領域として、
解像度を重視した処理を行っているため、背景部はざら
つき感のある画像となるという問題がある。また、網点
のハイライト領域を文字領域と誤判定しやすいという問
題がある。
【0005】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,画像データの文字領域と中間調領域とを高精度に区
別して、それぞれに応じた最適な画像処理を実行可能な
画像処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る画像処理装置は、画像データ中の複
数の画素を参照して、文字領域か中間調領域かを識別
し、当該識別結果に基づいて、画像処理を行う画像処理
装置において、前記画像データ中のエッヂ領域を抽出す
るエッヂ抽出手段と、前記画像データ中の濃度の高い領
域を黒字領域として検出する黒地領域検出手段と、前記
画像データ中の濃度の低い領域を白地領域として検出す
る白地領域検出手段と、前記白地領域よりも狭い領域
で、画像データ中の濃度が低い領域を白地候補領域とし
て検出する白地候補検出手段と、前記黒字領域、前記白
地領域、及び前記白地候補領域の画素に、対応する状態
変数を設定・更新する状態変数設定・変更手段と、前記
状態変数に基づいて、前記画像データ中の背景領域を検
出する背景領域検出手段と、前記エッヂ領域と前記背景
領域との論理積により文字領域を抽出する文字領域抽出
手段と、を備えたものである。
【0007】また、請求項2に係る画像処理装置は、画
像データ中の複数の画素を参照して、文字領域か中間調
領域かを識別し、当該識別結果に基づいて、画像処理を
行う画像処理装置において、前記画像データ中のエッヂ
領域を抽出するエッヂ抽出手段と、前記画像データ中の
濃度の高い領域を黒字領域として検出する黒地領域検出
手段と、前記画像データ中の濃度の低い領域を白地領域
として検出する白地領域検出手段と、前記白地領域より
も狭い領域で、画像データ中の濃度が低い領域を白地候
補領域として検出する白地候補検出手段と、前記黒字領
域、前記白地領域、及び前記白地候補領域の画素に、対
応する状態変数を設定・更新する状態変数設定・変更手
段と、前記状態変数に基づいて、前記画像データ中の背
景領域・絵柄上の背景を検出する背景領域検出手段と、
前記エッヂ領域と、前記背景領域・絵柄上の背景との論
理積により、文字領域・絵柄上の文字領域を抽出する文
字領域抽出手段と、を備えたものである。
【0008】また、請求項3に係る画像処理装置は、請
求項1又は2記載の画像処理装置において、画像の走査
処理の方向を一定方向に行い,前記状態変数の反映方向
が,処理画素P(i,j)に対して,P(i,j+
1),P(i+1,j),P(i+1,j−1)の座標
を含むものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理装置につ
いて,図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1は,本実施の形態に係る画像処理装置
の概略ブロック図を示している。
【0011】画像処理装置は、図1に示す如く、原稿か
ら画像データを読み取り,該画像データ(アナログ信
号)をデジタルデータに変換して出力する原稿読取部1
と,原稿読取部1で読み取った画像データ(デジタルデ
ータ)に各種補正処理等を施すと共に,線画認識・色判
定等の原稿認識を行う画像処理部2と,画像処理部2か
らの画像データに基づいて記録紙に画像を記録する画像
記録部3と,から構成される。
【0012】なお,ここでは,原稿読取部1でR(レッ
ド)・G(グリーン)・B(ブルー)の3色のカラー画
像データ(以下,RGBデータと記載する)を読み取っ
て,画像処理部2でRGBデータをC(シアン)・M
(マゼンタ)・(イエロー)・Bk(ブラック)の4色
のカラー画像データ(以下,CMYBkデータと記載す
る)に色変換し,画像記録部3でCMYBkデータに基
づいて記録紙にカラー画像を出力するものとして説明す
る。
【0013】図2は,画像処理部2のブロック図を示し
ている。
【0014】画像処理部2は、図2に示す如く、原稿読
取部1からRGBデータ(デジタルデータ)を入力し,
RGBデータのグレーバランスの補正を行うと共に,輝
度データ(RGBデータ)を濃度データ(RGBデー
タ)に変換するRGBγ補正部11と,原稿認識部13
の出力結果と同期をとるためにRGBデータを遅延させ
る遅延部12と,RGBγ補正部11から入力したRG
Bデータに基づいて,文字領域か絵柄領域かを判定して
次段のRGBフィルタ部14に文字/絵柄判定信号C/
Pを出力すると共に,原稿領域の有彩領域か無彩領域か
を判定してRGBフィルタ部14に有彩/無彩判定信号
B/Cを出力する原稿認識部13と,RGBγ補正部1
1からRGBデータを入力し,RGBデータにMTF補
正を行うRGBフィルタ部14と,RGBデータを一次
のマスキング等でCMYデータに変換する色補正部15
と,CMYデータの共通部分をUCR(加色除去)処理
してBkデータを生成するUCR部16と,主走査方向
の拡大・縮小または等倍処理を施す変倍部17と,平滑
化処理や鮮鋭化処理を行うCMYBkフィルタ部18
と,画像記録部3の周波数特性に応じてγ補正を行うC
MYBkγ補正部19と,ディザ処理・誤差拡散処理等
の量子化を行う階調処理部20と,から構成される。
【0015】なお,原稿認識部13から出力される文字
/絵柄判定信号C/Pは2ビット信号であり,文字/絵
柄判定信号C/Pが、『3』で文字領域を示し,『1』
で絵柄上の文字,『0』で絵柄領域を示す。この文字/
絵柄判定信号C/Pは,RGBフィルタ部14,色補正
部15,UCR部16,変倍部17,CMYBkフィル
タ部18,CMYBkγ補正部19および階調処理部2
0にカスケード接続され,画像データに同期して信号I
MGを出力する。
【0016】また,有彩/無彩判定信号B/C(1ビッ
ト信号)のロジックは,Hで無彩領域,Lで有彩領域を
示す。この有彩/無彩判定信号B/Cは,RGBフィル
タ部14,色補正部15,UCR部16にカスケード接
続され,画像データに同期して出力する。
【0017】次に、画像処理装置2の各ブロックの詳細
な動作を説明する。
【0018】RGBγ補正部11は、原稿読取部1から
入力されるRGBデータ(デジタルデータ)のグレーバ
ランスの補正を行うと共に,輝度データ(RGBデー
タ)を濃度データ(RGBデータ)に変換し、遅延部1
2及び原稿認識部13に出力する。
【0019】RGBフィルタ部14は,遅延部12から
のRGBデータをMTF補正するフィルタであり,N×
Nのマトリックスで構成されている。また、RGBフィ
ルタ部14は、文字/絵柄判定信号が『3』の時には,
鮮鋭化処理を行い,『0』の時には平滑化処理を行い,
『1』の時には入力データを処理せず,そのまま出力す
る。
【0020】色補正部15は、RGBフィルタ部14に
より処理されたRGBデータを一次マスキング法などに
よりC、M、Yデータに変換する。
【0021】UCR部16は,画像データの色再現性を
向上させるために色補正部15により変換されたC、
M、Yデータの共通部分をUCR(加色除去)処理する
ことによりBkデータを生成する。具体的には、UCR
部16は、文字/絵柄判定信号C/Pが「3」以外の時
にはスケルトンブラックのBkデータを生成し、「3」
の時にはフルブラックのBkデータを生成し、文字/絵
柄判定信号C/Pが「3」(文字)であって有彩/無彩
判定信号B/CがH(無彩)の時には、黒文字を黒成分
のみで表現するためにC、M、Yデータをイレースす
る。また、UCR部16は、変倍部17に対して、画像
読み取り部1が1枚の原稿を4回読み取って画像記録部
2に対して面順次で出力するために、これらのC、M、
Y、Bkのうちの一色の信号IMGを面順次で出力す
る。
【0022】CMYBkフィルタ部18は、N×N画素
のフィルタであって画像記録部3の周波数特性や、文字
/絵柄判定信号C/Pに基づいて鮮鋭化処理又は平滑化
処理を行う。CMYBkγ補正部19は、画像記録部3
の周波数特性や文字/絵柄判定信号C/Pに基づいてγ
カーブを変更し、具体的には文字/絵柄判定信号C/P
が「0」(絵柄)の時には画像を忠実に再現するγに、
「0」以外の時にはγを立たせてコントラストを強調す
る。
【0023】階調処理部20は,画像記録部3の階調特
性や文字/絵柄判定信号C/Pに応じて,ディザ処理等
の量子化を行い、具体的には、文字/絵柄判定信号C/
Pが『0』の時は階調重視の処理を行い,文字/絵柄判
定信号C/Pが『0』以外の時は解像力重視の処理を行
う。
【0024】このように画像処理部2では,絵柄,文字
のエッヂ,絵柄上の文字の3種の処理を行うことができ
る。
【0025】文字/絵柄判定信号C/Pと有彩/無彩判
定信号B/Cに基づいた、各ブロック14〜20の文字
・絵柄処理の要約を以下に示す。
【0026】文字/絵柄判定信号C/P=「0」(絵
柄)のとき RGBフィルタ部14 →平滑化処理 UCR部16 →スケレトンブラック CMYBkフィルタ部18→リニア(階調性)を重視したγカーブ選択 CMYBkγ補正部19 →画像を忠実に再現するγカーブ選択 階調処理部20 →階調重視
【0027】文字/絵柄判定信号C/P=「3」(文
字)且つ有彩/無彩判定信号B/C=Lのとき RGBフィルタ部14 →強調処理 UCR部16 →フルブラック CMYBkフィルタ部18→強調処理 CMYBkγ補正部19 →γを立たせてコントラストを強調 階調処理部20 →解像度重視
【0028】文字/絵柄判定信号C/P=「3」(文
字)且つ有彩/無彩判定信号B/C=Hのとき(黒文字
処理) 黒文字の回りに位置ずれにより色が付くことを防止する
ためにYMCデータを印字しない。なお、このときのB
kデータのRGBフィルタを色文字のときより強めに行
って、くっきりさせてもよい。
【0029】文字/絵柄判定信号C/P=「1」(絵
柄上の文字)のとき RGBフィルタ部14 →弱強調処理または入力データをそのまま出力する スルー処理 UCR部16 →フルブラック、このときには、黒文字処理のよう な処理を行わず、YMCデータを印字する。 CMYBkフィルタ部18→強調処理 CMYBkγ補正部19 →γを立たせてコントラストを強調 階調処理部20 →解像度重視
【0030】図3は,本発明の要部である原稿認識部1
3のブロック構成図を示す。
【0031】原稿認識部13は、図3に示す如く、大別
すると,線画らしさを検出する線画認識部13aと,原
稿の特定領域が有彩あるか無彩であるかを判定する色判
定部13bと,から構成される。なお,ここでは,原稿
読取部101の読み取り密度が400dpi程度の場合
を例として説明する。
【0032】線画認識部301は,文字/絵柄判定信号
C/Pを出力するが,その出力ロジックは,線画のエッ
ヂである場合に『3』を出力し,絵柄上の線画のエッヂ
である場合に『1』を出力し,それ以外の場合には
『0』を出力する。
【0033】また,線画認識部13aは,図示の如く,
モノクロ化部101と、フィルタ部02と、背景検出部
103と、画素密度変換部A104と、画素密度変換部
B105と、ページメモリA106と、ページメモリB
107と、セレクタA108と、セレクタB109と、
AND演算子110,111と、膨張部A112,B1
12と、エッジ抽出部13cとを備えている。このエッ
ジ抽出部13cは、黒画素検出部114と、白画素検出
部115と、孤立点除去部A116と、孤立点除去部B
117と、AND演算子118と、遅延部119とを備
えている。
【0034】また、線画認識部13aでは、膨張部A1
12から文字/絵柄判定信号C/PのMSB(C/P
A)が出力され、膨張部B113から文字/絵柄判定信
号C/PのLSB(C/PB)が出力される。即ち、線
画認識部13aは,C/PAとC/PBを出力するが,
C/PA,C/PBが,(L,L)の時に文字/絵柄判
定信号C/Pの『0』,(L,H)の時に文字/絵柄判
定信号C/Pの『1』,(H,H)の時に文字/絵柄判
定信号C/Pの『3』とし,C/PAおよびC/PBを
文字/絵柄判定信号C/Pと呼ぶ。
【0035】色判定部13bは,有彩/無彩判定信号B
/Cを出力するが,その出力ロジックは,有彩領域であ
るとLを出力し,無彩領域であるとHを出力する。出力
結果は,4×4画素を1画素に対応させた信号である。
以下において出力結果の単位を1ブロックとする。な
お,色判定部13bは,図示の如く,色判定回路120
と,ページメモリC121と,セレクタC122と,か
ら構成される。
【0036】以上の構成において,本発明の要部である
線画認識部13aの各部の動作について詳細に説明す
る。
【0037】モノクロ化部101は、線画認識部13a
に入力されたRGBデータを輝度データに変換し、モノ
クロ信号して次段のフィルタ部102に出力する。この
場合、輝度データでなくとも,RGBデータの中で最も
濃いデータを選択し,モノクロ信号としても良く,また
はGデータを輝度データとして用い,モノクロ信号とし
ても良い。何れの場合も,モノクロ化部101から出力
される出力データは,数字が大きいと濃く,小さいと薄
いことを示す。
【0038】次に、フィルタ部102について図4〜図
7を参照して説明する。図4は、図3の原稿認識部13
の参照画素を示す説明図である。図5は、画像データの
濃度変化の一例を示す図であり、白領域と黒領域と閾値
との関係を示す概念図である。図5において、THb は黒
領域の閾値、THw は白領域の閾値を示している。図6
は、図5に示す画像データのエッジ量を示す図であり、
図7は、図5に示す画像データを図6に示すエッジ量x
で補正したフィルタ補正信号を示す図である。図6にお
いて、th1 〜th3 は、フィルタ補正信号を3値化するた
めの閾値を示している。
【0039】フィルタ部102は、線画のエッヂを抽出
すると共に白領域と黒領域を検出し、更に、フィルタ補
正後のデータで3値化を行う。以下にフィルタ部102
の具体的な動作を説明する。
【0040】フィルタ部102は、白(w)領域を検出
することにより白地上のエッヂの抽出データとする。例
えば、図4に示すマトリックスの内、3×3画素のブロ
ックを用い、以下のような論理により、注目画素a11を
含む周辺データが閾値THw より小さいときに「白領域候
補」とする。 {(a00<THw )and (a01 <THw )and (a02 <THw ) and (a10<THw )and (a11 <THw )and (a12 <THw ) and (a20<THw )and (a21 <THw )and (a22 <THw )}
【0041】さらに、「白領域候補」から、「白領域」
を算出するために下式(1)によりラプラシアンを求め
る。 x=a22×2−(a21+a23)×i x={a22×4−(a11+a13+a31+a33)}×i/2+x x=a22×2−(a12+a32)+x ・・・(1)
【0042】ここで、iは主走査方向と副走査方向のM
TFの違いや、変倍や回転時の補正を行うための重み係
数である。このときのxの値が下式(2)の条件を満た
すとき白領域とする。 −N<x<N ・・・(2)
【0043】同様に、フィルタ部102は、黒(k)領
域を検出することにより、黒領域上のエッジの抽出デー
タとする。例えば、図4に示すマトリックスの内、3×
3画素のブロックを用い、以下のような論理により、注
目画素a11を含む周辺データが閾値THb より大きいとき
に「黒領域候補」とする。 {(a00>THb )and (a01 >THb )and (a02 >THb ) and (a10 >THb )and (a11 >THb )and (a12 >THb )} and (a11 >THb )and (a12 >THb ) 次いで、白の場合と同様に、「黒領域候補」から「黒領
域」を算出するために、上記式(1)によりラプラシア
ンを求め、上記式(2)の条件を満たすとき「黒領域」
とする。
【0044】また、上記式(1)により、図6に示すよ
うなエッヂ量xを求める。ここで、式(1)における重
み係数iは、選択的な係数であり、ハードウェアを設計
する際ゲート規模が小さくなるような係数 i=1 =1.25 =1.375 =1.5 =1.625 =1.775 =1.875 =2 のいずれかに設定される(固定少数点演算)。
【0045】また、このように係数iを設定することに
より、主走査方向と副走査方向のMTF(光学系と走行
系)などのぼけを修正することができる。ここで、主走
査方向と副走査方向のMTFは異なっており、また、複
写機では副走査方向の変倍を読み取り装置の読み取り面
積(速度)により行っているため、副走査方向のMTF
は変倍率に応じて異なる。
【0046】尚、本実施の形態においては、主走査方向
の変倍部17が原稿認識部13の後段であるので問題は
発生しない。更に、本実施形態では副走査方向の倍率が
大きいとき、例えば200%のときには式(1)に示す
マトリクスを選択可能にすることによりエッヂ量xを求
めるようにしてもよい。
【0047】次に、フィルタ部102によるフィルタ補
正信号の3値化処理を説明する。フィルタ部102は、
例えば、図5に示すような原画像データと図6に示すよ
うなエッジ量xを加算して、図7に示すようなフィルタ
補正信号を生成し、図7に示す閾値th1 〜th3 により、
このフィルタ補正信号を3値化する。
【0048】ここで、閾値th1 〜th3 の説明を行う。 th1 :エッジ抽出部13bで使用する黒レベルであっ
て、エッジとしてとりたい濃度度レベルの閾値を規定す
るものであり、フィルタ補正信号がth1 より大きい時に
Hとなる黒エッジ候補beが、黒画素検出部114に出
力される。 th2 :背景検出で用いる第2の白領域で、白レベルに近
い値を規定するものであり、フィルタ補正信号がth2
より小さい時にHとなる第2の白領域信号w2が背景検
出部103に出力される。 th3 :エッジ抽出部13bで使用する白レベルであっ
て、白レベルに近い値を規定するものであり、フィルタ
補正信号がth3より小さい時にHとなる白エッジ候補
weが、白画素検出部115に出力される。
【0049】このフィルタ部102は、後段の背景検出
部103に対して、白領域信号w(白領域でH)と、黒
領域信号k(黒領域でH)と、第2の白領域信号w2
(白でH)を出力する。また、フィルタ部102はエッ
ジ抽出部13cの黒画素検出部114に対して、黒エッ
ジ候補beを出力し、そして、エッジ抽出部13cの白
画素検出部115に対して、白エッジ候補weを出力す
る。
【0050】次に、エッジ抽出部13について説明す
る。
【0051】エッジ抽出部13cの処理は、図8及び図
9に示すように、主走査方向方向X(=i)及び副走査
方向Y(=j)における注目画素Pi,jにおいてパタ
ーンマッチングを行う。また、パターンマッチング処理
は、図10に示すように、副走査方向カウンタjと主走
査方向カウンタiをインクリメントしながら行い、エッ
ジの場合にAND演算子118の出力をH、エッジでな
い場合にAND演算子118の出力をLにする。そし
て、AND演算子118の出力は、エッジ信号として、
AND演算子110、111にそれぞれ印加される。
【0052】次に、黒画素検出部114、白画素検出部
115について説明する。黒画素検出部114は、フィ
ルタ部102から入力される黒エッジ候補keを、パタ
ーンマッチングで、連続性を検出する。次のような論理
により注目画素a11を含む周辺データが閾値th1 より
大きいときに次段の孤立点除去部A116にHを出力す
る。 {(a10 >th1 )and (a11 >th1 )and (a12 >th1 )} or{(a01 >th1 )and (a12 >th1 )and (a22 >th1 )} or{(a00 >th1 )and (a11 >th1 )and (a22 >th1 )} or{(a20 >th1 )and (a11 >th1 )and (a02 >th1 )}
【0053】白画素検出部115は、フィルタ部102
から入力される白エッジ候補weを、パターンマッチング
で、連続性を検出する。次のような論理により注目画素
a11を含む周辺データが閾値th3 より小さいときに次
段の孤立点除去部B116にHを出力する。
【0054】 {(a10 <th3 )and (a11 <th3 )and (a12 <th3 )} or{(a01 <th3 )and (a12 <th3 )and (a22 <th3 )} or{(a00 <th3 )and (a11 <th3 )and (a22 <th3 )} or{(a20 <th3 )and (a11 <th3 )and (a02 <th3 )}
【0055】次に、孤立点除去部A116,B117に
ついて説明する。孤立点除去部A116,B117は,
同一機能を有している。孤立点除去部A116の入力デ
ータは、黒画素検出部114の出力であり、孤立点除去
部B117の入力データは、白画素検出部115の出力
からなる。孤立点除去部A116,B117Bは、孤立
点を除去するものであり、例えば、3×3ブロックのマ
トリックス内において、Hが2以上ある時に、中心画素
を補正してHをアンド演算子118に出力する。つま
り、孤立点除去部A116,B117は、孤立点除去と
膨張(拡張)処理を同時に行っている。
【0056】AND演算子118は、孤立点除去部A1
16,B117の出力の論理積をエッジ信号として、遅
延部119に出力する。遅延部119は、セレクタA1
08、B109と同期をとり、ライン方向と画素方向の
遅れを調整して、エッジ信号をアンド演算子110,1
11に出力する。
【0057】尚、エッジ抽出部13cの構成は、上記し
た図3の構成に限られるものではなく、文字や線画のエ
ッジを抽出できれば良く、他の手段を用いても良い。
【0058】次に、背景検出部103について説明す
る。
【0059】背景検出部103は、背景の検出を行う。
ここで背景とは、白地又は黒地の周辺領域である所をい
う。フィルタ部102からの出力(白領域信号w、黒領
域信号kと、第2の白領域信号w2)をパターンマッチ
ングして、黒地領域、白地領域、白地候補を決定する。
そして、背景検出部103は、出力1として文字/絵柄
判定信号C/PのMSB(C/P・A)を出力し、出力
2として文字/絵柄判定信号C/PのLSB(C/P・
B)を出力する。
【0060】黒地領域のパターン例を以下に示す。黒領
域信号k(黒領域でH)とした場合以下のように定義す
る。
【0061】白地領域のパターン例を以下に示す。白領
域信号w (白領域でH)とした場合以下のように定義す
る。
【0062】白地候補のパターン例を以下に示す。第2
の白領域w 2(白でH)とした場合以下のように定義す
る。 特に白地候補は、全ての白地を含むような値となるよう
にする。
【0063】背景検出部103の処理の流れは、図10
及び図12に示すフローチャートのようになる。図8及
び図9に示すように、主走査方向方向X(=i)及び副
走査方向Y(=j)における注目画素Pi,jにおい
て、図10のフローチャートに示すように、副走査方向
カウンタjと主走査方向カウンタiをインクリメントし
ながらパターンマッチング処理を行う。
【0064】ここで,図12のフローチャートを参照し
てパターンマッチング処理(図10のパターンマッチン
グ処理)について説明する。図12に示すMFBは主走
査方向の先端で「0」となる状態変数である。SFB
(i)は1ライン前の主走査方向の1ライン分の状態変
数である。0<MFB≦8が「網点上の文字」を示し、
MFB>8が「白地上の文字」を示す。
【0065】先ず、ステップS11において、現在の状
態変数MFB<1ライン前の状態変数SFB(i)であ
るか否かを判断し、MFB<SFB(i)でない場合に
は、ステップS13に移行する一方、MFB<SFB
(i)である場合には、SFB(i)をMFBに設定し
て(ステップS12)、ステップS13に移行する。
【0066】次いで、ステップS13において、黒地領
域であるか否かを判断し、黒地領域でない場合には、ス
テップS14に移行する一方、黒地領域である場合に
は、ステップS30に移行して、出力1,出力2をON
(H)とした後、MFBに「16」を設定して(ステッ
プS31)、ステップS32に移行する。
【0067】続いて、ステップS14では、「白地領
域」か否かを判定し、「白地領域」でない場合には、ス
テップS15に移行する一方、「白地領域」であると判
定した場合には、ステップS30に移行して、出力1,
出力2をONとして、MFBを「16」に設定した後
(ステップS31)、ステップS32に移行する。
【0068】そして、ステップS15において、MFB
>8か否かを判定し、MFB>8でない場合にはステッ
プS16に移行する一方、MFB>8である場合には、
ステップS25に移行して、出力1、出力2をon
(H)にして、ステップS26に移行する。ステップS
26においては、「白地候補」か否かを判定し、「白地
候補」でない場合には、ステップS23に移行して、M
FB=0であるか否かを判定し、MFB=0である場合
には、ステップS32に移行する一方、MFB=0でな
い場合には、MFBを1つデクリメントし(ステップS
24)、ステップS32に進む。
【0069】一方、ステップS26において、「白地候
補」である場合には、ステップS27に移行して、MF
Bを1つインクリメントし、次いで、MFB>16であ
るか否かを判定する(ステップS28)。MFB>16
でない場合には、ステップS32に移行する一方、MF
B>16である場合には、MFBを「16」に設定して
(ステップS29)、ステップS32に移行する。
【0070】そして、ステップS30においては、MF
B=0か否かを判定し、MFB=0である場合には、出
力1、出力2をoff(L)にして(ステップS3
1)、ステップS32に進む。他方、ステップS30に
おいて、MFB=0でない場合には出力2をon
(H)、出力1をoff(L)にして(ステップS1
8)、ステップS19に移行する。ステップS19で
は、「白地候補」か否かを判定し、「白地候補」でない
場合には、ステップS23に移行して、MFB=0であ
るか否かを判定し、MFB=0である場合はステップS
32に移行する一方、MFB=0でない場合には、MF
Bを1つデクリメントした後(ステップS24)、ステ
ップS32に進む。
【0071】また、ステップS19で、「白地候補」で
ある場合には、MFBを1つインクリメントした後(ス
テップS20)、MFB>8であるか否かを判定し(ス
テップS21)、MFB>8でない場合には、ステップ
S32に移行する一方、MFB>8である場合には、M
FBに「8」を設定した後(ステップS22)、ステッ
プS32に移行する。
【0072】さて、ステップS32では1ライン前の状
態変数SFB(i)をMFBに更新し、次いで更新した
1ライン前の状態変数の当該画素SFB(i)−1とそ
の前の画素SFB(i−1)のデータを比較し(ステッ
プS33)、SFB(i)−1>SFB(i−1)であ
ればSFB(i−1)=SFB(i−1)に変更し(ス
テップS33)、この処理を終了する。
【0073】この処理を主走査方向に順次行うと、状態
変数MFBは図9に示す3つの矢印方向〜に伝播す
る。すなわちステップS32に示す更新処理(SFB
(i)=MFB)により、下方向のように、P(i,
j)からP(i+1,j)に伝播し、ステップS34に
示す処理{SFB(i−1)=SFB(i−1)−1}
により、斜め左下方向のように、P(i,j)からP
(i+1,j)に伝播する。このことにより、ステップ
S14の白地判定又はステップS13のパターンマッチ
ングで、状態変数をセットすることにより背景(黒字白
地)上の領域を検出することが可能になり、また、絵柄
上の網点を誤検出することを防止することができる。更
に、ステップS19,26の白地候補により状態変数を
再セットするので、文字のかたまり、例えば、図11に
示すような漢字の「書」のようなこみいった文字の領域
も背景として抽出することが可能となる。
【0074】また、背景検出部103は、状態変数に基
づいて、出力1、出力2を異ならせて出力しているの
で、「白地上の領域」と「網点上の領域」を切り分けて
出力することができる。また、図9に示すように副走査
方向の矢印方向は「0」又は+方向のみであるので、主
走査方向1ライン毎に行う処理には、1ライン分の状態
変数と、パターンマッチングで必要なライン数のメモリ
を備えるだけで足り、したがって、ページメモリを設け
ることなく処理することができる。
【0075】次に、画素密度A104、B105につい
て説明する。画素密度変換部A104、B105は、共
に同一ロジック回路で構成されている。前段までの回路
では画素単位で処理していたが、この画素密度変換部A
104,B105は、ブロック(4×4画素)単位で処
理を行うために画素単位のデータをブロック単位のデー
タに変換する。この変換では4×4の画素内のどこかが
アクティブならば、出力をアクティブ(H)にする。画
素密度変換部A104の出力は、ページメモリA106
とセレクタA108に印加され、ページメモリA106
の出力はセレクタA108に印加される。画素密度変換
部B105の出力はページメモリB107とセレクタB
109に印加され、ページメモリB107の出力はセレ
クタB109に印加される。
【0076】また、色判定回路120の出力は、ページ
メモリC121とセレクタC122に印加され、ページ
メモリC121の出力はセレクタC122に印加され
る。
【0077】次に、ページメモリA106,B107,
C121(色判定部13b)について説明する。ページ
メモリA106、B107、C121は同一の回路構成
である。ページメモリA106は画素密度変換部A10
4の出力結果を入力し,ページメモリB107は画素密
度変換部B105の出力結果を入力し,ページメモリC
121は色判定回路120の出力結果を入力する。
【0078】ページメモリA106,B107,C12
1は、主走査方向1200ドット×副走査方向1736
ライン(約2Mビット)で構成され、解像度を主・副走
査方向共に16ドット/mmとするとA3サイズ及びD
LT用紙より大きなサイズを有する。第1スキャン時に
は入力データがブロック(4×4画素)単位でページメ
モリA106、B107、58に記憶されると同時に、
それぞれセレクタA108、B109、C122を介し
て出力される。次いで、第2スキャン時以降ではページ
メモリA106、B107、C121に記憶されていた
第1スキャン時のデータがセレクタA108、B10
9、C122を介して出力される。したがって、第1ス
キャン時のデータがセレクタA108,B109の出力
と、色判定結果B/Cが第2スキャン時以降において用
いられるので、スキャン毎のセレクタA108,B10
9と色判定結果B/Cのバラツキをなくすことができ
る。
【0079】AND演算子110,111は、同一の回
路であって論理積である。AND演算子110、111
は、それぞれ、セレクタA108,セレクタB109か
らのデータとエッジ抽出部13cからのエッジ信号との
論理積をとる。即ち、アンド演算子110は、背景とエ
ッジの論理積を文字信号として出力し、AND演算子1
11は、絵柄上の背景とエッジの論理積を絵柄上の文字
信号として出力する。つまり、スキャン毎に異なるエッ
ジ抽出の出力結果のみとなる。
【0080】また、背景検出部103は、状態変数を用
いているために、スキャン毎の読み取りの変化により、
出力結果が大きく異なることがあるので、メモリに第1
スキャンの結果を蓄え、第二スキャン以降にメモリに蓄
えた結果を使用する。尚、上記したエッジ抽出部13c
のエッジ抽出に関しては、単純なパターンマッチングな
ので、比較的同一の値を出力する。また、出力結果が異
なっても、データのバラツキは非常に小さくなる。ま
た、ページメモリに格納するデータは、4×4画素を1
単位としているので、画素単位の信号であるエッジ信号
をメモリに格納する場合に比して、1/16のメモリ容
量で足りることになる。
【0081】次に、膨張部112、113について説明
する。膨張部A112、B113は、同一の回路構成で
あり同一の機能を有している。膨張部A112、B11
3は、孤立しているブロックを隣、または周辺のブロッ
クと連結させるために5×5のOR処理(膨張処理)を
行う。その膨張処理を以下に示す。 このことにより、エッジ周辺の画像を文字領域又は絵柄
上の文字領域とする。
【0082】尚、上記図9においては、P(i,j+
1)、P(i+1,j)、P(i+1,j+1)の3つ
の伝播方向〜のみが示されているが、特に、P(i
+1,j+1)の方向()に関しては−1の方向だけ
でなく、−2、−3の方向を追加して状態変数の伝播方
向の主走査方向性をなくした方がよい。更に、画像デー
タの全てをページメモリに記憶して画像処理を行う装置
では、状態変数の伝播方向は360゜にすることが良い
ことは勿論である。
【0083】また、白地上の文字については白地上のエ
ッジを抽出し、黒地上の文字(白抜き文字)について
は、黒地上のエッジを抽出する。また、ロゴのように、
白地上の文字であっても、黒の領域が大きい場合には黒
地上の文字として判定しても良い。この場合、文字が大
きいので問題はない。また、漢字の「書」のようなこみ
いった文字も白地候補の効果により抽出する。
【0084】尚、上記した実施の形態では、状態変数M
FBの上限値を8(絵柄上の文字)、16(背景上の文
字)として説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、いくつであっても構わない。
【0085】また、網点上の文字と白地上の文字を分離
して判別する理由は、罫線内に網掛けが存在する場合に
その中の文字の誤検出を避けるためであり、また、罫線
が細い場合にはその近くに文字が存在する可能性がある
ためである。更に、罫線の幅が太くなるにつれて文字が
その近くに存在する可能性が減少するからである。即
ち、背景に距離が近ければ、文字の可能性が高く、ま
た、背景が離れるほど、文字の可能性は低くなる。ま
た、絵柄上の文字は、文字か絵柄の判定の難しい領域で
あり、誤検出した際にも、絵柄と文字の中間の処理をし
ているので、さほど目立たない。
【0086】また、副走査方向の反映方向が一方向であ
るので、ラスタスキャン方式の読み出し方法に適してお
り、特にハードウェア化に適し、更に、画像データに対
して容易に反映させることができる。
【0087】また、本発明は線画のエッジを検出するア
ルゴリズムに関し、特に印刷物特有の網点を検出して除
去することはしないので、ジェネレーションコピー(複
写物の複写物)などのように網点を含まない原稿に特に
有効である。
【0088】また、第1スキャン時の判定結果を第2ス
キャン時以降にも用いるので、各スキャン時の線画判定
結果と色判定結果が必ず一致し、したがって、各スキャ
ン時の画像処理をバラツキを少なくすることができる。
バラツキの成分は、エッジ抽出部の結果のみである。更
に、ページメモリA106、B107、C121に記憶
されるデータは各画像処理回路に対する最終の信号では
なく、画素密度が粗いデータであるので、データ量を減
少させることができる。
【0089】尚、線画判定結果用のページメモリA10
6,B107には、第1スキャン時の判定結果を記憶し
て、第2スキャン以降にも用いるが、出力結果で用いる
処理は、4種類(絵柄、黒文字、色文字、絵柄上の文
字)であるから、メモリに書き込む前にコード化し2ビ
ットで書き込んでもよい。下記表1にコード化例を示
す。
【0090】
【表1】
【0091】尚、上記表において、非アクティブの時
は、絵柄となる。また、画素密度検出部A104の出力
はC/PA係の信号(背景)、画素密度検出部B105
の出力は、C/PB係の信号(絵柄背景)、色判定回路
120の出力はB/C(色判定)となる。
【0092】このことにより、メモリ容量が2Mビット
×2=4Mビットとなるので市販の4Mビットメモリを
用いることが可能となる。
【0093】また、上記した実施の形態において、「白
地候補」は、白地領域をより検出を甘くしているだけな
ので、白地領域の入力信号を用いるようにしても良い。
【0094】また、1回のスキャンで1コピーに適用す
る場合(例えば、白黒複写機)は、線画認識部13cに
おいて、画粗密度変換部A104,B105、ページメ
モリA106,B107、セレクタA108,109は
不要である。また、この場合、AND演算子110、1
11の入力のライン方向の遅れはなく、一致しているの
で遅延を調整するためのラインメモリは不要となる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように,請求項1に係る画
像処理装置によれば、画像データ中の複数の画素を参照
して、文字領域か中間調領域かを識別し、当該識別結果
に基づいて、画像処理を行う画像処理装置において、画
像データ中のエッヂ領域を抽出するエッヂ抽出手段と、
画像データ中の濃度の高い領域を黒字領域として検出す
る黒地領域検出手段と、前記画像データ中の濃度の低い
領域を白地領域として検出する白地領域検出手段と、前
記白地領域よりも狭い領域で、画像データ中の濃度が低
い領域を白地候補領域として検出する白地候補検出手段
と、黒字領域、白地領域、及び白地候補領域の画素に、
対応する状態変数を設定・更新する状態変数設定・変更
手段と、状態変数に基づいて、画像データ中の背景領域
を検出する背景領域検出手段と、エッヂ領域と背景領域
との論理積により文字領域を抽出する文字領域抽出手段
と、を備えたため,文字領域を高精度に検出することが
でき、文字領域と中間調領域にそれぞれ適した最適な画
像処理を行うことが可能となる。
【0096】また,請求項2に係る画像処理装置は,画
像データ中の複数の画素を参照して、文字領域か中間調
領域かを識別し、当該識別結果に基づいて、画像処理を
行う画像処理装置において、前記画像データ中のエッヂ
領域を抽出するエッヂ抽出手段と、前記画像データ中の
濃度の高い領域を黒字領域として検出する黒地領域検出
手段と、前記画像データ中の濃度の低い領域を白地領域
として検出する白地領域検出手段と、前記白地領域より
も狭い領域で、画像データ中の濃度が低い領域を白地候
補領域として検出する白地候補検出手段と、前記黒字領
域、前記白地領域、及び前記白地候補領域の画素に、対
応する状態変数を設定・更新する状態変数設定・変更手
段と、前記状態変数に基づいて、前記画像データ中の背
景領域・絵柄上の背景を検出する背景領域検出手段と、
前記エッヂ領域と、前記背景領域・絵柄上の背景との論
理積により、文字領域・絵柄上の文字領域を抽出する文
字領域抽出手段と、を備えたため、文字領域と絵柄上の
文字を高精度に検出することができ、文字領域・絵柄上
の文字と中間調領域にそれぞれ適した最適な画像処理を
行うことが可能となる。
【0097】また、請求項3に係る画像処理装置によれ
ば,請求項1または2記載の画像処理装置において,画
像の走査処理の方向を一定方向に行い,状態変数の反映
方向が,処理画素P(i,J)に対して,P(i,j+
1),P(i+1,J),P(i+1,J−1)の座標
であるため,ラスタースキャンの装置に適しており,ハ
ードウェア化が容易である。すなわち,複写装置等に容
易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像処理装置の概略ブロック図
である。
【図2】本実施の形態1の画像処理部のブロック図であ
る。
【図3】本発明の要部である原稿認識部のブロック構成
図である。
【図4】原稿認識部の参照画素を示す図である。
【図5】画像データの濃度変化を示す説明図であり、白
領域と黒領域と閾値との関係を示す概念図である。
【図6】エッヂ量(x)の関係を示す説明図である。
【図7】図5の画像データを図6のエッジ量で補正した
フィルタ補正信号の説明図である。
【図8】パターンマッチング処理における注目画素の設
定を示す説明図である。
【図9】パターンマッチング処理における状態変数MF
Bの伝搬を示す説明図である。
【図10】パターンマッチング処理のフローチャートで
ある。
【図11】パターンマッチング処理を説明するための判
断例を示す図である。
【図12】パターンマッチング処理(背景検出部10
3)のフローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿読取部 2 画像処理部 3 画像記録部 11 RGBγ補正部 12 遅延部 13 原稿認識部 13a 線画認識部 13b 色判定部 13c エッジ抽出部 14 RGBフィルタ部 15 色補正部 16 UCR部 17 変倍部 18 CMYBkフィルタ部 19 CMYBkγ補正部 20 階調処理部 101 モノクロ化部 102 ラプラシアン部 103 背景検出部 104 画素密度変換部A 105 画素密度変換部B 106 ページメモリA 107 ページメモリB 108 セレクタA 109 セレクタB 110 AND演算子 111 AND演算子 112 膨張部A 113 膨張部B 114 黒画素検出部A 115 白画素検出部B 116 孤立点除去部A 117 孤立点除去部B 118 AND演算子 119 遅延部 120 色判定回路 121 ページメモリC 122 セレクタC

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データ中の複数の画素を参照して、
    文字領域か中間調領域かを識別し、当該識別結果に基づ
    いて、画像処理を行う画像処理装置において、 前記画像データ中のエッヂ領域を抽出するエッヂ抽出手
    段と、 前記画像データ中の濃度の高い領域を黒字領域として検
    出する黒地領域検出手段と、 前記画像データ中の濃度の低い領域を白地領域として検
    出する白地領域検出手段と、 前記白地領域よりも狭い領域で、画像データ中の濃度が
    低い領域を白地候補領域として検出する白地候補検出手
    段と、 前記黒字領域、前記白地領域、及び前記白地候補領域の
    画素に、対応する状態変数を設定・更新する状態変数設
    定・変更手段と、 前記状態変数に基づいて、前記画像データ中の背景領域
    を検出する背景領域検出手段と、 前記エッヂ領域と前記背景領域との論理積により文字領
    域を抽出する文字領域抽出手段と、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 画像データ中の複数の画素を参照して、
    文字領域か中間調領域かを識別し、当該識別結果に基づ
    いて、画像処理を行う画像処理装置において、 前記画像データ中のエッヂ領域を抽出するエッヂ抽出手
    段と、 前記画像データ中の濃度の高い領域を黒字領域として検
    出する黒地領域検出手段と、 前記画像データ中の濃度の低い領域を白地領域として検
    出する白地領域検出手段と、 前記白地領域よりも狭い領域で、画像データ中の濃度が
    低い領域を白地候補領域として検出する白地候補検出手
    段と、 前記黒字領域、前記白地領域、及び前記白地候補領域の
    画素に、対応する状態変数を設定・更新する状態変数設
    定・変更手段と、 前記状態変数に基づいて、前記画像データ中の背景領域
    ・絵柄上の背景を検出する背景領域検出手段と、 前記エッヂ領域と、前記背景領域・絵柄上の背景との論
    理積により、文字領域・絵柄上の文字領域を抽出する文
    字領域抽出手段と、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の画像処理装置に
    おいて, 画像の走査処理の方向を一定方向に行い,前記状態変数
    の反映方向が,処理画素P(i,j)に対して,P
    (i,j+1),P(i+1,j),P(i+1,j−
    1)の座標を含むことを特徴とする画像処理装置。
JP9206424A 1997-07-31 1997-07-31 画像処理装置 Pending JPH1155505A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7236266B2 (en) 2003-01-23 2007-06-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Image processing apparatus and image processing method
US7262884B2 (en) 2002-11-22 2007-08-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Image processing apparatus and image processing method

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US7262884B2 (en) 2002-11-22 2007-08-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Image processing apparatus and image processing method
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