JPH1155434A - 複合型情報処理装置 - Google Patents

複合型情報処理装置

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JPH1155434A
JPH1155434A JP9204171A JP20417197A JPH1155434A JP H1155434 A JPH1155434 A JP H1155434A JP 9204171 A JP9204171 A JP 9204171A JP 20417197 A JP20417197 A JP 20417197A JP H1155434 A JPH1155434 A JP H1155434A
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JP
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interrupt
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JP9204171A
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Inventor
Tatsuyuki Tanaka
辰幸 田中
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の処理要求を所定の優先順位等に従って
順に処理する複合型情報処理装置において、ある処理要
求の実行中に、より優先順位の高い処理要求を受け付け
ても、優先順位の高い処理要求による割り込みの発生を
抑制することを可能にする。 【解決手段】 受付順とは異なる順序で処理された処理
要求があると、処理順が先である処理要求に関する情報
を処理順が後である処理要求に対応付けて割り込み履歴
情報として記憶するとともに、複数の処理要求を受け付
けた際に、前記割り込み履歴情報を一条件として、これ
ら複数の処理要求についての処理順を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の処理要求を
受け付け可能であるとともに、これらの処理要求によっ
て要求される処理を順に実行する複合型情報処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報処理装置としては、複数の処
理要求を順に処理する複合型のものが広く普及してい
る。このような複合型情報処理装置の一例として、例え
ば特開平6−350772号公報には、コピー、プリン
タ、ファクシミリ等のアプリケーションが画像形成装置
を共有し、各アプリケーションからの処理要求を画像形
成装置が選択的に実行するディジタル複写機システムが
開示されている。
【0003】ところで、複合型情報処理装置は、通常、
複数の処理要求を受け付け可能であるので、各処理要求
が競合してしまうことがある。このような場合に、上述
のディジタル複写機システムでは、予め設定されている
優先順位に基づいて、競合した複数の処理要求の処理順
序を決定し、その処理順序に従って画像形成装置が各ア
プリケーションからの処理要求を実行するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ディジタル複写機システムでは、あるアプリケーション
からの処理要求の実行中に、より優先順位の高いアプリ
ケーションからの処理要求が発生すると、実行中の処理
要求を中断して、優先順位の高いアプリケーションから
の処理要求を実行するようになっている。したがって、
優先順位の高いアプリケーションからの処理要求が頻繁
に発生すると、先に実行開始されている処理要求は、優
先順位の高い処理要求が全て実行完了するまで中断によ
り待たされてしまうので、処理が終了するまでに多くの
時間を費やしてしまう。
【0005】また、より優先順位の高い処理要求が頻繁
に発生する場合、それに伴い実行中の処理要求の中断や
新たな処理要求の実行開始が多数発生するので、その切
り替えを行うための処理時間や、画像形成装置での立ち
上がり/立ち下がり時間などが必要になってしまい、結
果として処理効率の低下を招いてしまう可能性がある。
特に、実行中の処理要求とその後に発生する処理要求と
の優先順位が大きく変わらないような場合には、その優
先順位に応じて忠実に処理するあまり、その切り替えに
要する負荷が大きくなってしまい、システム全体として
の処理効率が悪くなってしまうこともある。
【0006】そこで、本発明は、処理要求の切り替え
(割り込み処理)の発生を抑制することにより、これら
の課題を解決することが可能な複合型情報処理装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために案出された複合型情報処理装置で、複数の
処理要求を受け付け可能な受付手段と、前記処理要求に
よって要求される処理を順に行う処理手段と、前記受付
手段における受付順とは異なる順序で前記処理手段が処
理を行った場合に、前記異なる順序の中で先に処理され
た処理要求よりも前に前記受付手段が受け付けていた処
理要求と、前記先に処理された処理要求に関する情報
と、を互いに対応付けて記憶する履歴記憶手段と、前記
受付手段が複数の処理要求を受け付けると、前記履歴記
憶手段における記憶内容を一条件として、これら複数の
処理要求の前記処理手段での処理順を決定する順序決定
手段とを備えることを特徴とするものである。
【0008】上記構成の複合型情報処理装置によれば、
受付手段における受付順とは異なる順序で処理手段が処
理要求の処理を行った場合に、履歴記憶手段が、その異
なる順序の中で先に処理された処理要求よりも前に受付
手段が受け付けていた処理要求と、先に処理された処理
要求に関する情報(例えば、その処理量や処理時間な
ど)と、を互いに対応付けて記憶している。さらに、順
序決定手段が、履歴記憶手段における記憶内容を一条件
として、受付手段が複数の処理要求を受け付けた際の処
理手段での処理順を決定する。したがって、この複合型
情報処理装置では、受付手段における受付順とは異なる
順序で処理手段が処理する処理要求の条件(例えば、そ
の処理量や処理時間など)を予め定めておけば、受付順
とは異なる順序での処理の発生を抑制できるようにな
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係わ
る複合型情報処理装置について説明する。ただし、ここ
では、本発明を、コピー機能、プリンタ機能、およびフ
ァクシミリ機能を兼ね備えるディジタル複写機システム
(以下、複合機と称す)に適用した場合を例に挙げて説
明する。
【0010】図1のブロック図に示すように、本実施の
形態における複合機1は、この複合機1全体の動作制御
を行うとともに、本発明の受付手段、履歴記憶手段およ
び順序決定手段としての機能を有する主制御部10と、
原稿からイメージデータの読み取りを行う画像読取装置
21と、この画像読取装置21を制御する画像読取装置
制御部22と、公衆回線網上の通信相手とファクシミリ
送受信を行うFAX制御部23と、ネットワーク上の外
部装置との間でデータ授受を行う外部I/F制御部24
と、複合機1のオペレータが各種操作を行うためのコン
トロールパネル(以下、コンパネと略す)25と、この
コンパネ25を制御するコンパネ制御部26と、複合機
1内に取り込まれたイメージデータを一時的に格納する
バッファ27と、必要に応じてイメージデータを圧縮伸
長する圧伸処理部28と、この複合機1で処理するデー
タ(圧縮されたイメージデータ等)を記憶蓄積する記憶
装置29と、この記憶装置29を制御する記憶装置I/
F部30と、イメージデータを可視画像化して記録用紙
へ出力する画像形成装置31と、画像形成装置31を制
御する画像形成装置制御部32と、これらの各部を互い
に接続するバス33とから構成されるものである。
【0011】このような構成により、複合機1では、画
像読取装置21が読み取ったイメージデータ、FAX制
御部23が受信したイメージデータ、若しくは外部I/
F制御部24が受け取ったイメージデータ等を、画像形
成装置31が記録用紙上に出力する、あるいはFAX制
御部23が通信相手へ送信する、といった処理を行うよ
うになっている。つまり、この複合機1では、画像形成
装置31およびFAX制御部23が、画像読取装置2
1、FAX制御部23、若しくは外部I/F制御部24
等によるイメージデータ出力の処理要求(以下、ジョブ
と称す)を実行することにより、本発明における処理手
段として機能するようになっている。ただし、この複合
機1では、画像読取装置21、FAX制御部23、若し
くは外部I/F制御部24によるジョブが複数発生し、
これらが互いに競合すると、主制御部10が各ジョブの
処理順序を決定する。
【0012】そのために、主制御部10は、図2に示す
ように、CPU(Central Processing Unit )11と、
ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random A
ccess Memory)13と、優先度格納部14と、ジョブ管
理テーブル格納部15と、割り込み履歴情報格納部16
を備えている。
【0013】CPU11は、発生したジョブの受付を行
うとともに、複数のジョブを受け付けた場合に、これら
のジョブの処理順序を決定するものである。ただし、C
PU11では、後述する優先度格納部14内の優先度情
報および割り込み履歴情報格納部16内の記憶内容に基
づいて、処理順序の決定を行うようになっている。RO
M12は、CPU11が動作(ジョブの受付や処理順序
の決定等)するために必要なプログラムを予め格納して
いるものである。RAM13は、CPU11のワークエ
リアとして用いられるものである。
【0014】優先度格納部14は、ジョブ毎の優先度に
関する情報を記憶しているものである。優先度に関する
情報は、予めジョブ毎に設定されているもので、例えば
図3に示すように、コンパネ25によるジョブである
「割り込みボタン押下によるコピー」が最も高い優先度
「1」、画像読取装置21によるジョブである「通常コ
ピー」が優先度「4」、外部I/F制御部24によるジ
ョブによる「プリント」が優先度「2〜5」、FAX制
御部23によるジョブである「FAX送信」が優先度
「5〜6」、FAX制御部23によるジョブである「F
AX受信」が優先度「2〜4」といったようになってい
る。なお、優先度は、その数字が小さいほど優先順位が
高いものとする。
【0015】ジョブ管理テーブル格納部15は、CPU
11が受け付けたジョブ、すなわち処理待ちのジョブを
管理するためのジョブ管理テーブルを格納しているもの
である。ジョブ管理テーブルは、例えば図4に示すよう
に、受付/処理中のジョブが処理すべき順序に並べられ
たものであり、各ジョブに関する情報(例えばジョブI
D、優先度、登録時刻など)が、CPU11によって決
定された順に登録されているものである。なお、ジョブ
管理テーブルに登録されたジョブは、このジョブ管理テ
ーブルにおける処理順序に従って、順に実行されるよう
になっている。つまり、ジョブ管理テーブルでは、処理
順序の最上位に、処理中のジョブあるいは直ちに処理す
べきジョブが登録されるようになっている。
【0016】ただし、ジョブ管理テーブルにおいては、
CPU11が各ジョブの処理順序を決定する際に優先度
格納部14内の優先度情報を考慮するので、例えば既に
登録されているジョブよりも優先度の高いジョブをCP
U11が受け付けると、その優先度の高いジョブが上位
ジョブとして登録される、いわゆる割り込み処理が行わ
れるようになっている。
【0017】割り込み履歴情報格納部16は、割り込み
処理が発生した場合に、この割り込み処理によって先に
処理されることとなったジョブ(以下、割り込みジョブ
と称す)に関する情報を、この割り込みジョブよりも前
にCPU11が受け付けていたジョブ(以下、先行ジョ
ブと称す)に対応付けて、割り込み履歴情報として記憶
するものである。なお、先行ジョブとしては、ジョブ管
理テーブル内に登録されている処理待ち状態の全てのジ
ョブがこれに該当するようにしても、あるいは処理実行
中に発生した割り込み処理によって処理が中断されたジ
ョブのみが該当するようにしてもよい。また、先行ジョ
ブがいずれに該当するかは、事前に装置個別に定めて
も、あるいはオペレータがコンパネ25等で設定できる
ようにしてもよい。
【0018】割り込み履歴情報としては、例えば図5に
示すように、割り込みジョブの優先度、その処理ページ
数、その処理時間といった情報からなるものであり、ジ
ョブ管理テーブル内の先行ジョブ毎に、割り込み履歴情
報格納部16が記憶しているものである。したがって、
一つの先行ジョブに複数の割り込み処理が発生している
場合には、図例のように、その先行ジョブに対して複数
の割り込み履歴情報と、その合計結果(例えば総処理ペ
ージ数や総処理時間)が記憶される。
【0019】また、割り込み履歴情報格納部16は、割
り込み履歴情報の他に、割り込み不可条件を記憶してい
るものである。割り込み不可条件とは、CPU11がジ
ョブの処理順序を決定する際に、割り込み処理の発生を
抑制するために用いられるものであり、例えば、割り込
み処理を認めないジョブ数を特定する情報、割り込み処
理を認めない処理ページ数を特定する情報、あるいは割
り込み処理を認めない処理時間を特定する情報等からな
るものである。なお、割り込み不可条件は、事前に装置
個別に定められたものであっても、あるいはオペレータ
によってコンパネ25等で設定されるものであってもよ
い。
【0020】次に、以上のように構成された複合機1に
おいて、ジョブ管理テーブル内に登録されたジョブを実
行する際の主制御部10における制御手順について、図
6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0021】主制御部10では、先ず、CPU11が、
ジョブ管理テーブル格納部15内のジョブ管理テーブル
に、処理すべきジョブが登録されているか否かを確認す
る(ステップ101、以下ステップをSと略す)。処理
すべきジョブが登録されていれば、CPU11は、ジョ
ブ管理テーブル内の最上位ジョブについて、その最上位
ジョブが割り込み処理によって中断されているものであ
るか否かを判断し(S102)、中断中のものであれ
ば、そのジョブを再開するために、中断時の状態をRA
M13等から読み出す(S103)。ここで読み出され
る中断時の状態としては、例えば、ジョブが複数ページ
分のイメージデータの出力を要求するものである場合
に、何ページ目までの出力が終了しているかなどが挙げ
られる。
【0022】最上位ジョブが中断中のものではない場
合、あるいは中断中のものであっても中断時の状態の読
み出しが完了した場合には、CPU11は、その最上位
ジョブの実行を画像形成装置31等に指示し、実行すべ
きジョブの起動を行う(S104)。そして、CPU1
1は、ジョブの実行が終了したか否かを監視し(S10
5)、終了していなければ、そのジョブの実行中に、新
たなジョブの受け付けおよびジョブ管理テーブルへの登
録、すなわち割り込み処理の発生により、ジョブ管理テ
ーブル内の最上位ジョブとして新たなジョブの登録があ
るか否かを判断する(S106)。この判断の結果、最
上位ジョブが現在実行中のジョブであれば、引き続き実
行中のジョブの監視を継続して、上述のステップを繰り
返す(S105〜S106)。
【0023】ただし、最上位ジョブが現在実行中のジョ
ブではなく新たなジョブとなった場合には、CPU11
は、ジョブの切り替えを行うために、実行中のジョブの
処理状態をRAM13等に記憶させて(S107)、そ
のジョブを実行している画像形成装置31等に動作の中
断を指示する(S108)。そして、ジョブの中断後、
新たな最上位ジョブの実行を指示して、その最上位ジョ
ブを起動させ(S109)、再びそのジョブの実行が終
了したか否かを監視する(S105)。
【0024】実行中のジョブが終了すると、CPU11
は、実行終了したジョブよりも前にジョブ管理テーブル
に登録されているジョブがあるか否か、すなわちジョブ
管理テーブル内に先行ジョブがあるか否かを確認し、先
行ジョブがあれば、その先行ジョブについての割り込み
履歴情報として、実行終了したジョブに関する情報(例
えばその優先度、処理ページ数、実行に費やした処理時
間等)を、割り込み履歴情報格納部16に記憶させる。
つまり、CPU11は、割り込み履歴情報格納部16内
の割り込み履歴情報を更新する(S110)。
【0025】割り込み履歴情報を更新すると、続いて、
CPU11は、ジョブ管理テーブル格納部15内のジョ
ブ管理テーブルを更新する(S111)。すなわち、C
PU11は、実行終了したジョブを、ジョブ管理テーブ
ル内の最上位ジョブから削除し、次に実行すべきジョブ
を最上位ジョブとして繰り上げる。そして、CPU11
は、その新たな最上位ジョブについて、上述したステッ
プによる制御を繰り返す(S101〜S111)。
【0026】このようにして、主制御部10では、ジョ
ブ管理テーブル内に登録されたジョブの実行を制御す
る。ただし、主制御部10では、ジョブの実行中であっ
ても、CPU11が新たに発生したジョブを随時受け付
けるようになっており、さらには新たなジョブを受け付
ける都度、受け付けたジョブの処理順序を決定するよう
になっている。
【0027】ここで、本発明における特徴点であるジョ
ブの処理順序の決定について、すなわちジョブの実行中
に新たなジョブを受け付けた場合における主制御部10
での制御手順について、図7のフローチャートを参照し
ながら説明する。
【0028】ジョブの実行中に新たなジョブを受け付け
ると、CPU11は、先ず、実行中のジョブと新たなジ
ョブとで、それぞれについての優先度を比較する(S2
01)。この比較の結果、新たなジョブの優先度の方が
低ければ、CPU11は、その新たなジョブを、従来と
同様に、実行中のジョブよりも下位のジョブとして、ジ
ョブ管理テーブル内の対応箇所に登録する(S20
2)。
【0029】一方、新たなジョブの優先度の方が高けれ
ば、CPU11は、割り込み履歴情報格納部16内に記
憶されている実行中のジョブについての割り込み履歴情
報を参照するとともに、その割り込み履歴情報を割り込
み履歴情報格納部16内の割り込み不可条件と比較し、
割り込み履歴情報が割り込み不可条件に合致するか否か
を判断する(S203)。
【0030】ここで、割り込み履歴情報と割り込み不可
条件との比較について、具体例を挙げて説明する。ただ
し、ここでは、ジョブ管理テーブル格納部15に、図4
に示すジョブ管理テーブルが格納され、そのうちの「ジ
ョブJD」が実行中のジョブであるものとする。また、
「ジョブJD」については、割り込み履歴情報格納部1
6に既に図5に示す割り込み履歴情報が記憶されてお
り、割り込み処理による処理ページの総数が65ページ
になっているものとする。さらに、割り込み履歴情報格
納部16には、割り込み不可条件として、割り込み処理
を認めない処理ページ数を特定する情報が記憶されてお
り、その内容が「実行中のジョブで要求されている処理
ページ数の10倍を超える」と割り込み処理を認めない
ようになっているものとする。
【0031】このような場合に、新たなジョブとして、
優先度「2」の「ジョブJX」を受け付けたとすると、
CPU11では、実行中のジョブである「ジョブJD」
よりも新たなジョブである「ジョブJX」のほうが優先
度が高いので、「ジョブJD」についての割り込み履歴
情報が割り込み不可条件に合致するか否かを判断する。
このとき、「ジョブJD」についての割り込み履歴情報
によれば、割り込み処理による処理ページの総数が65
ページとなっているので、「ジョブJD」で要求されて
いる処理ページ数(5ページ)の10倍を超えており、
割り込み履歴情報が割り込み不可条件に合致しているこ
とが分かる。
【0032】この判断の結果、割り込み履歴情報が割り
込み不可条件に合致しているので、CPU11は、図7
に示すように、新たなジョブ「ジョブJX」を最上位ジ
ョブとする割り込み処理を行わずに、その「ジョブJ
X」を実行中のジョブ「ジョブJD」の終了後に実行す
べきジョブとしてジョブ管理テーブルに登録する(S2
04)。
【0033】一方、割り込み履歴情報と割り込み不可条
件との比較の結果、割り込み履歴情報が割り込み不可条
件に合致していなければ、CPU11では、ジョブ管理
テーブルの更新を行って、新たなジョブ「ジョブJX」
をジョブ管理テーブル内における最上位ジョブとして登
録する(S205)。つまり、CPU11は、新たなジ
ョブを割り込みジョブとして、割り込み処理を行う。
【0034】割り込み処理を行うと、CPU11は、既
に説明したように、割り込みジョブ(この場合は「ジョ
ブJX」)に関する優先度、処理ページ数、処理時間等
の情報を、ジョブ管理テーブル内の先行ジョブについて
の割り込み履歴情報として、割り込み履歴情報格納部1
6に記憶させる。
【0035】このとき、ジョブ管理テーブル内の全ジョ
ブが先行ジョブに該当する場合には、CPU11では、
「ジョブJD」、「ジョブJC」、「ジョブJA」、
「ジョブJB」のそれぞれについて、「ジョブJX」に
関する情報を割り込み履歴情報として記憶させる。ま
た、割り込み処理によって処理中断されたジョブのみが
先行ジョブに該当する場合には、CPU11では、「ジ
ョブJX」により処理が中断された「ジョブJD」と、
「ジョブJX」および「ジョブJD」により処理が中断
された「ジョブJC」とについて、「ジョブJX」に関
する情報を割り込み履歴情報として記憶させる。そし
て、これらの割り込み履歴情報を、次に新たなジョブを
受け付けた場合における処理順序決定の際の一条件とし
て活用する。
【0036】このように、実行中のジョブよりも新たな
ジョブの優先度の方が高ければ、CPU11は、実行中
のジョブについての割り込み履歴情報を割り込み不可条
件と比較するとともに、その比較結果に基づいて割り込
み処理を行うか否かを判断し、その判断結果に従って各
ジョブの処理順序を決定する。つまり、実行中のジョブ
よりも優先度の高いジョブが発生すると、基本的にはこ
れを先に実行するように決定するが、実行中のジョブに
ついての割り込み履歴情報を一条件とすることで、割り
込み処理を発生させないような処理順序の決定を行うこ
とが可能になり、必要に応じて割り込み処理を抑制する
ことができるようになる。
【0037】これにより、本実施の形態の複合機1で
は、実行中のジョブよりも優先度の高いジョブが頻繁に
発生しても、実行中のジョブが処理終了するまでに予定
以上に多くの時間を費やしてしまうがなくなる。また、
割り込み処理を抑制することによって、この割り込み処
理に伴うジョブの中断や再開の処理発生数、さらにはそ
のための処理時間や切り替え時間による処理効率の低下
や負荷の増大、を抑えることができる。また、割り込み
処理を抑制するために、その都度優先度を変更するとい
ったことも必要ない。
【0038】したがって、この複合機1では、際限のな
い割り込み処理の発生を防ぐことができるので、先行ジ
ョブの実行が無制限に待たされてしまうことがなくな
る。また、割り込みジョブが頻繁に発生しても、割り込
み処理の発生回数を従来よりも減少させることができる
ので、その切り替えに要する負荷を減らし、システム全
体としての処理効率の低下を抑えることができる。
【0039】なお、上述した実施の形態では、割り込み
不可条件として、割り込み処理を認めない処理ページ数
を特定する情報が記憶されており、その内容が「実行中
のジョブで要求されている処理ページ数の10倍を超え
る」と割り込み処理を認めないとされた場合を例に挙げ
たが、その内容を例えば「予め規定された所定ページ数
を超える」と割り込み処理を認めないとしてもよい。さ
らに、割り込み処理を認めない処理ページ数を特定する
情報ではなく、例えば割り込み処理を認めないジョブ数
を特定する情報や、割り込み処理を認めない処理時間を
特定する情報や、あるいはこれらを任意に組み合わせた
ものを、割り込み不可条件とした場合であっても、上述
の場合と同様に実現可能である。このように、割り込み
不可条件を割り込み処理を認めない処理時間を特定する
情報とした場合には、ジョブ終了の最大遅延時間を許容
時間以下に制限することができるようになる。
【0040】また、上述した実施の形態では、割り込み
履歴情報として、割り込みジョブの優先度、その処理ペ
ージ数、その処理時間といった情報が記憶される場合を
例に挙げて説明したが、割り込みジョブに関する情報で
あり、かつ、割り込み不可条件と比較可能な情報であれ
ば、割り込み履歴情報は、例示した情報のうちのいずれ
かであっても、あるいはこれらとは別の情報であっても
かまわない。
【0041】さらに、上述した実施の形態では、割り込
み履歴情報を一条件とした処理順序の決定について説明
したが、例えば、割り込み履歴情報を一条件とする/し
ないを、オペレータがコンパネ25等で選択できるよう
にすることも考えられる。また、実行中のジョブと新た
なジョブとの優先度の差に応じて、割り込み履歴情報を
一条件とする/しないを選択することも考えられる。つ
まり、新たなジョブが、「割り込みボタン押下によるコ
ピー」というような最優先のものである場合や、それぞ
れのジョブの優先度の差が大きい場合には、実行中のジ
ョブについての割り込み履歴情報に拘わらず、新たなジ
ョブを先に実行するようにし、それぞれのジョブの優先
度の差が小さい場合には、既に説明したように、実行中
のジョブについての割り込み履歴情報一条件とした処理
順序の決定を行うようにしてもよい。
【0042】また、上述した実施の形態では、本発明を
複合機に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、複数のジョブを順に
実行するものであれば、例えばネットワークプリンタな
どであっても適用可能であることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の複合型
情報処理装置は、割り込み履歴情報を一条件とすること
で、実行中の処理要求よりも優先度の高い処理要求が発
生しても、必要に応じて割り込み処理を抑制するように
なっている。これにより、この複合型情報処理装置で
は、実行中の処理要求よりも優先度の高い処理要求が頻
繁に発生しても、実行中の処理要求が終了するまでに多
くの時間を費やしてしまったり、割り込み処理に伴う処
理要求の切り替えによる処理時間や負荷の増大を抑える
ことができ、従来に比べてシステム全体としての処理効
率を良くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を複合機に適用した場合における概略
構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 図1の複合機が有する主制御部の概略構成を
示すブロック図である。
【図3】 ジョブ毎の優先度の具体例を示す説明図であ
る。
【図4】 ジョブ管理テーブルの具体例を示す説明図で
ある。
【図5】 割り込み履歴情報の具体例を示す説明図であ
る。
【図6】 ジョブ管理テーブル内に登録されたジョブを
実行する際の主制御部での制御手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図7】 ジョブの実行中に新たなジョブを受け付けた
場合における主制御部での制御手順の一例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…複合機(複合型情報処理装置)、10…主制御部、
11…CPU、14…優先度格納部、15…ジョブ管理
テーブル格納部、16…割り込み履歴情報格納部、21
…画像読取装置、23…FAX制御部、24…外部I/
F制御部、31…画像形成装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の処理要求を受け付け可能な受付手
    段と、 前記処理要求によって要求される処理を順に行う処理手
    段と、 前記受付手段における受付順とは異なる順序で前記処理
    手段が処理を行った場合に、前記異なる順序の中で先に
    処理された処理要求よりも前に前記受付手段が受け付け
    ていた処理要求と、前記先に処理された処理要求に関す
    る情報と、を互いに対応付けて記憶する履歴記憶手段
    と、 前記受付手段が複数の処理要求を受け付けると、前記履
    歴記憶手段における記憶内容を一条件として、該複数の
    処理要求の前記処理手段での処理順を決定する順序決定
    手段とを備えることを特徴とする複合型情報処理装置。
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