JP4155512B2 - 多重アクセス制御システムおよびその制御方法 - Google Patents

多重アクセス制御システムおよびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続された複数のクライアント装置から共有され、各クライアント装置からの要求に基づいて印刷等のサービスを提供する各種のリソースにおける多重アクセス制御システムおよび制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ技術、ネットワーク技術の発展に伴い、ネットワークに複数のパーソナルコンピュータ等のクライアント装置とプリンタやファイルサーバー等のリソースを接続し、ネットワークを介して種々の業務を遂行するシステムが広く用いられている。このようなネットワークシステムにおいては、プリンタ等のリソースはネットワークに接続された複数のクライアント装置により共有され、各クライアント装置から送信される処理要求に従って動作し、要求された処理を行う。
【0003】
このようなネットワークシステムでは、ある時間に特定のリソースに対して複数のクライアント装置から処理要求が送信されるケースが多々発生する。従って、各リソースあるいはリソースの上位に設置されるプリンタサーバー等のサーバーには複数のクライアント装置からの処理要求(アクセス)を制御、処理する機能が必要になる。この制御、処理を一般に多重アクセス制御と称している。
【0004】
また、ネットワークシステムに接続されるリソースは一様ではなく、リソースを構成するソフトウェアへの依存度が高いものからハードウェアへの依存度の高いものまで様々である。ハードウェア依存度の高いリソースには容易に多重アクセス処理の機能を提供できないものもある。各クライアント装置のプログラム処理の中で、様々なタイミングで発生するリソースへの処理要求、通信要求は、例えば、要求毎に時間枠を設定することにより擬似的に分割する方法や、要求を待ち合わせキューに置き、前の処理が完了する毎に次の処理を逐次的に行う方法などが知られている。
【0005】
例えば、下記の特許文献1には、ネットワークに接続された複数のクライアント装置からの印刷要求(プリントジョブ)に応じて当該ネットワークのプリントサーバに接続されたプリンタを動作させるサーバー/クライアント型のネットワークシステムにおいて、プリントキューに複数のプリントジョブを受け付け、所定の規則にしたがって順次プリントジョブをプリンタへ送り、プリンタを動作させて印刷処理する技術が開示されている。また、この特許文献1には、プリンタによる印刷処理を効率的に行うため、1台のプリンタに対して複数のプリントキューを設定し、各々のプリントキューに優先順位を付与し、優先順位の高いプリントキューから順に、プリンタに対してプリントジョブを出力する技術が開示されている。このようなプリントジョブ制御方式では、プリントキューによって特定されるプリントジョブの優先順位を、必要に応じて入れ替えることができ、また、プリントキューにおけるプリントジョブの登録状況を画面出力したり、プリントキューに登録されたプリントジョブを削除したりすることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−297550号公報(公報第2欄、段落番号[0002]、[0003])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、プリンタ等のリソースに多重アクセス制御の機能を付加する場合、ハードウェア依存度の高いリソースの場合には既存の多重アクセス制御方式を容易に適用することができないという問題点があった。また、上記特許文献1に開示されたネットワークシステムは、リソースへのアクセスを制御する上位のサーバーが必要であり、システムのコストが増加するという問題点があった。
【0008】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、複数のクライアント装置から多重に発生するリソースへのアクセス要求を、その発生順にアクセス要求のチェイン、すなわち、各アクセス要求元とリソース間を直列に接続する論理的な経路を生成して管理するソフトウェアによる制御手段を設けることによってリソース自身で容易に多重アクセス制御を行うことができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明は前記の問題点を解消することを課題とし、リソースに複雑な多重アクセス制御機能を付加することなく、簡単なソフトウェア制御の追加のみで容易にリソース自身による多重アクセス制御を可能とし得る多重アクセス制御システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記目的は、以下の構成により達成することができる。すなわち、本発明に係る多重アクセス制御システムは、ネットワークに接続された複数のクライアント装置とリソースからなるネットワークシステムにおいて、前記リソースは制御情報テーブルと、該制御情報テーブルの制御情報に基づいて前記各クライアント装置からのアクセス要求を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記クライアント装置から前記リソースに対して発生された前記アクセス要求の発生順に前記リソースから順に直列接続されたアクセスポイントインスタンスであって、前記アクセス要求の要求元の前記クライアント装置とリソース間の論理的な接続経路を構成する各アクセスポイントインスタンスを形成し、
前記各アクセスポイントインスタンス毎に該アクセスポイントインスタンスの状態を示す情報と、前記接続経路の構成を示す情報と、該接続経路の状態を示す情報とを制御情報として前記制御情報テーブルに記憶するように構成され、
前記制御部により、前記制御情報テーブルに記憶された前記制御情報に基づいて、前記リソースに接続する前記アクセス要求を決定するようになしたことを特徴とする。
【0011】
かかる構成となすことによって、リソースに対して多重に発生するアクセス要求はその発生順にアクセスポイントインスタンスが作成され、リソースと各アクセスポイントインスタンスを直列に結ぶチェインが形成され、これによって論理的な接続経路が構成される。そして、各アクセスポイントインスタンスの状態と、接続経路の状態が制御情報テーブルに記憶され、制御情報テーブルに記憶された制御情報に基づいて制御部がリソースに接続するアクセス要求を制御する。従って、リソースに複雑な多重アクセス制御機能を付加することなく、簡単なソフトウェア制御の追加のみで容易にリソース自身による多重アクセス制御を可能となすことができる。
【0012】
また、本発明の別の態様において、前記接続経路の情報は、前記各アクセスポイントインスタンス毎に、第1の端点と第2の端点が接続されるアクセスポイントインスタンスまたはリソースとの接続関係を示す情報であることを特徴とし、本発明の更に別の態様において、前記接続経路の状態を示す情報は、前記制御部によって前記リソースに接続することが決定されたアクセスポイントインスタンスが経路を占有し、他のアクセスポイントが空きであることを示す情報であることを特徴とする。
【0013】
更にまた、本発明の別の態様において、前記制御部は、データ送信開始を要求したアクセスポイントインスタンスをリソースへ接続許可する場合、該アクセスポイントインスタンスの状態を送信起動状態とし、該送信起動状態であることを示す情報を前記制御情報テーブルに記憶することを特徴とし、また、本発明の更に別の態様において、前記制御部は、前記送信起動状態にあるアクセスポイントインスタンスとリソースとの間に形成されたアクセスポイントインスタンスの状態を送信転送状態とし、該送信転送状態であることを示す情報を前記制御情報テーブルに記憶することを特徴とする。
【0014】
かかる態様によって、前述の如く簡単なソフトウェア制御の追加のみで容易にリソース自身による多重アクセス制御を可能となすことができる。
【0015】
また、本発明に係る多重アクセス制御方法は、複数のクライアント装置とネットワークを介して接続され、制御情報テーブルおよび制御情報テーブルの制御情報に基づいて前記各クライアント装置からのアクセス要求を制御する制御部とを備えたリソースにおける多重アクセス制御方法であって、
前記制御部は、前記クライアント装置から前記リソースに対して発生された前記アクセス要求の発生順に前記リソースから順に直列接続されたアクセスポイントインスタンスであって、前記アクセス要求の要求元の前記クライアント装置とリソース間の論理的な接続経路を構成する各アクセスポイントインスタンスを形成するステップと、
前記各アクセスポイントインスタンス毎に該アクセスポイントインスタンスの状態を示す情報と、前記接続経路の構成を示す情報と、該接続経路の状態を示す情報とを前記制御情報として前記制御情報テーブルに記憶するステップと、
前記制御部により、前記制御情報テーブルに記憶された前記制御情報に基づいて、前記リソースに接続する前記アクセス要求を決定するステップとからなることを特徴とする。
【0016】
かかる構成によって、前述と同様に、リソースに複雑な多重アクセス制御機能を付加することなく、簡単なソフトウェア制御の追加のみで容易にリソース自身による多重アクセス制御が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る多重アクセス制御システムおよび多重アクセス制御方法について詳細に説明する。図1は本発明に係る多重アクセス制御システムの構成を示す図である。本発明に係る多重アクセス制御システム10は、イントラネット、インターネット等のネットワーク60に接続されたパーソナルコンピュータ等の複数のクライアント装置20、20・・と、プリンタサーバー等のサーバー30と、プリンタ40とから構成され、サーバー30とプリンタ40とが複数のクライアント装置20、20から共用されるリソース50として構成されている。
【0018】
本実施形態においてリソース50としてサーバー30とプリンタ40から構成される印刷システムを具体的な例として説明するが、リソース50は印刷システムに限られることなく、ファイルサーバー、複写機、その他のサービスをクライアント装置に提供する機器であってよく、また、サーバーを持たない機器であってもよい。
【0019】
サーバー30は、例えば、プリンタサーバーであって、各クライアント20からネットワーク60を介してプリンタ40に対して行われるアクセス要求、例えば、プリンタ40への接続要求や印刷ジョブ(印刷コマンド、印刷データ)を受信するインターフェースおよび/またはドライバー36(以下単にドライバーという)と、制御部32と、制御情報テーブル34を記憶する記憶装置を備えている。制御部32は通常のマイクロコンピュータで構成され、制御情報テーブル34を用いて多重アクセスを制御する手順を実行するソフトウェア(プログラム)が記憶されている。具体的な多重アクセス制御の手順については後述する。
【0020】
図2は上記の多重アクセス制御システム10の論理的構成を模式的に示す図である。図2において、アクセス要求T1〜Tnは各クライアント装置20で発生するリソース50に対するアクセス要求を示し、任意のクライアント装置20、20・・でアクセス要求T1〜Tnが発生すると、このアクセス要求はサーバー30のドライバー36で受信され、制御部32においてアクセス要求の順に、それぞれのアクセス要求T1〜Tn毎に対応したアクセスポイントインスタンスAP1〜APn(以下単にアクセスポイントAP1〜APnと称する)が生成される。
【0021】
このアクセスポイントAP1〜APnは、リソース50から、アクセス要求T1〜Tnの発生順に順次接続するように作成される。C1〜Cnは、それぞれ、アクセスポイントAP1〜APnと該アクセスポイントAP1〜APnに対応するアクセス要求T1〜Tnを発生したクライアント装置20との論理的な接続点を示す。アクセス要求T1〜Tnと対応するアクセスポイントAP1〜APnおよび接続点C1〜Cnとの関係は論理的なものである。
【0022】
すなわち、アクセスポイントAP1〜APnは、対応するアクセス要求T1〜Tnの発生順にリソース50から順に直列接続されており、各アクセス要求T1〜Tnの要求発生元のクライアント装置20、20とリソース50間の論理的な接続経路を構成する。以下の説明では、それらアクセスポイント中の特定のアクセスポイントに着目した時、着目したアクセスポイントよりもリソース50に近い位置に接続されているアクセスポイントを下流のアクセスポイントと称し、遠い位置に接続されているアクセスポイントを上流のアクセスポイントと称する。
【0023】
図2において、アクセスポイントAP2に着目した時、アクセスポイントAP1は下流のアクセスポイントであり、アクセスポイントAPnは上流のアクセスポイントである。後述の多重アクセス制御によってリソース50との接続が許可されたクライアント20からのデータは、論理的には下流に接続された各アクセスポイントを経由してリソース50に転送されるが、実際のデータ転送は接続の許可されたクライアント装置20がネットワーク60を介してリソース50に物理的に接続され、この物理的な接続経路を通して行われる。
【0024】
各アクセスポイントAP1〜APnは物理的には制御部32によって作成される制御情報テーブル34に記憶される制御情報であり、制御情報テーブル34に記憶される制御情報は、作成された各アクセスポイント間の論理的な接続経路と、その経路の状態が空き(idle)であるか、特定のアクセスポイントが経路を占有中であるか、各アクセスポイントの状態がデータ送信中であるか、データ転送中(上流のアクセスポイントからのデータを転送する状態)であるか、それ以外であるか等の制御情報から構成される。
【0025】
前述のように、図2に示す多重アクセス時には、発生したアクセス要求の順に、リソース50に直結するアクセスポイントAP1、該アクセスポイントAP1に接続されリソース50からは一段階遠い上流のアクセスポイントAP2、アクセスポイントAP2に接続された更に一段階遠い上流のアクセスポイントAP3というようにリソース50への論理的な接続経路が形成される。この論理的な接続経路の構成および接続経路の占有状態が制御情報テーブル34に制御情報として記憶され、制御部32のアクセス制御処理の進捗とともにこの制御情報テーブル34の内容が制御部32によって書換えられ遷移していく。
【0026】
制御情報テーブル34に記憶される制御情報の構成は、図3に示すように、アクセスポイント、アクセスの要求元、送信起動、送信転送、経路ステータス、端点A、端点B、の各フィールドからなる。「アクセスポイント」フィールドは作成されたアクセスポイントの名前AP1〜APnであり、制御部32が多重アクセス制御を行う場合に制御情報テーブル34を参照する際のキーとなるフィールドである。
【0027】
「要求元」フィールドはアクセス要求T1〜Tnを発生した要求元であるクライアント20を特定する情報であり、例えば、クライアント20のIPアドレスである。「送信起動」フィールドはリソース50との間の送信を起動したアクセスポイントを示すフラグであり、送信起動したアクセスポイントには「1」が記録される。この時の経路状態が「経路ステータス」フィールドに記憶される。送信起動したアクセスポイントが経路を「占有」し、他のアクセスポイントは「idle」状態となる。
【0028】
「送信転送」フィールドは、経路を占有してリソース50とデータ送信を行っているアクセスポイントとリソース50との間にあるアクセスポイントが論理的に送信データを中継している状態にある時にフラグ「1」が記憶されるフィールドであり、このフラグが「1」の場合、そのアクセスポイントに対応するアクセス要求元からのデータ送信開始要求は禁止される。
【0029】
「端点A」、「端点B」フィールドはアクセスポイントAP1〜APnがそれぞれリソース50またはどのアクセスポイントと接続されているかを示すものであり、例えば、後述する図4に示すようにアクセス要求T1〜T3が多重に発生した接続状態の場合、アクセスポイントAP1は端点Aがリソース50に、端点BがアクセスポイントAP2に接続され、アクセスポイントAP2は端点AがアクセスポイントAP1に、端点BがアクセスポイントAP3に接続されるというように順次作成されたアクセスポイントを接続していき、アクセスポイントAP3の端点Bはオープン(未接続)であり、次のアクセスポイントが作成されると該アクセスポイントAP3の端点Bに接続される。
【0030】
次に、リソース50へのアクセス要求T1〜T3がT1、T2、T3の順に多重に発生し、アクセスポイントAP1〜AP3が作成されている図4の状態を例にとり具体的に多重アクセスの制御手順を説明する。図3の制御情報テーブル34は、以下に述べる制御手順に従って制御部32によって遷移する制御情報を示しており、アクセスポイントAP1の端点Aはリソース50に接続され、端点BはアクセスポイントAP2に接続されている。アクセスポイントAP2の端点AはアクセスポイントAP1に接続され、端点BはアクセスポイントAP3に接続されている。アクセスポイントAP3の端点AはアクセスポイントAP2に接続され、端点Bはオープン(開放)とされている。
【0031】
この状態で、アクセスポイントAP1がデータの送信を開始しておらず(送信起動しておらず)、経路ステータスが「idle」の状態で、アクセスポイントAP2が送信開始および経路の確認を行う場合について説明する。この場合の論理的な接続経路の状態が模式的に図4に示されている。アクセスポイントAP2の要求元T2からデータ送信開始の問い合わせが送信されると、アクセスポイントAP2のリソース50側の端点Aに接続されたアクセスポイントAP1に対して経路状況の問い合わせが行われる。
【0032】
アクセスポイントAP1は経路を使用しておらず、その経路ステータスは「idle」であるからその旨がアクセスポイントAP2に伝達される。アクセスポイントAP1はリソース50に直結したものであるから、アクセスポイントAP2は経路がフリー(空き)であることが確認できる。アクセスポイントAP1とリソース50の間に更にアクセスポイントがあればこの問い合わせはそのアクセスポイントに転送される。リソース50に直結したアクセスポイントまでたどりつくと、そのアクセスポイントから「idle」が伝達されれば経路の空きが確認でき、途中に「idle」でないアクセスポイントがあれば、そのアクセスポイントから「占有」の経路ステータスが伝達され、接続経路が使用されていることがわかる。
【0033】
アクセスポイントAP2が経路の空きを確認した後の経路獲得の手順が模式的に図5に示されている。自分とリソース50との間の経路が空きであることを確認したアクセスポイントAP2は、送信起動フラグを「1」として経路ステータを「占有」とし、リソース50への送信を開始する(図3の制御情報テーブル参照)。
【0034】
経路を占有したアクセスポイントAP2に対応したアクセス要求T2(アクセス要求T1を生成したクライアント装置20)がリソース50に対するデータ送信を開始した場合の論理的な送信データのリレーの手順が模式的に図6に示されている。すなわち、経路を占有したアクセスポイントAP2に対応したアクセス要求T2からリソース50への送信データは、物理的にはアクセス要求T2を生じたクライアント20との間で行われるが、アクセスポイントAP2とリソース50の間にアクセスポイントAP1が存在する場合、論理的にはアクセスポイントAP2からアクセスポイントAP1を経由してリソース50に送信される構成である。
【0035】
従って、経路を占有したアクセスポイントAP2に対応するアクセス要求T2からアクセスポイントAP2、アクセスポイントAP1、リソース50の経路が確立する。アクセスポイントAP1は最初の送信データをアクセスポイントAP2から受信すると、アクセスポイントAP1自身の「送信転送」フィールドにフラグ「1」を記憶し、アクセスポイントAP1に対応したアクセス要求T1(アクセス要求T1を生成したクライアント装置20)からのデータ送信開始要求を禁止する。
【0036】
アクセス要求T2からリソース50へのデータ送信が終了した場合、アクセス要求T2からの送信終了またはリソース50からアクセス要求T2への正常受信を示す特定パターンの応答情報によりこの接続状態は解除される。すなわち、制御部32によって制御情報テーブル34のアクセスポイントAP2の送信起動、経路ステータス、各フィールドがリセットされ、送信データを中継していたアクセスポイントAP1の送信転送フィールドがリセットされる。
【0037】
次に、制御部32による上記の多重アクセス制御の処理手順について説明する。図7は、アクセスポイントAPnに対応するアクセス要求Tnを発生したクライアント装置20からリソース50にデータ送信の開始を要求した場合の制御手順を示すフローチャートである。
【0038】
ステップS10でアクセスポイントAPnから(アクセス要求Tnの要求元クライアント装置20から)リソース50へのデータ送信の開始要求が発生されると、先ず、制御部32はステップS11で制御情報テーブル34のアクセスポイントAPnの制御情報に基づいてアクセスポイントAPnの状態をチェックする。アクセスポイントAPnの状態が送信転送である場合は、アクセスポイントAPnが上流のアクセスポイントのデータをリソース50に転送している状態であって、経路が上流のアクセスポイントによって占有されていることを示しており、APnからのデータ送信開始要求はステップS21で待機状態とされる。
【0039】
一方、アクセスポイントAPnの状態が送信転送でない場合、ステップS12で制御部32は下流のアクセスポイントの経路ステータスをチェックする。経路ステータスに空き示す制御情報が記憶されていなければ、下流のアクセスポイントがリソース50との経路を占有してデータ転送を行っていることを示しており、APnからのデータ送信開始要求はステップS21で待機状態とされる。経路が空きであれば、下流のアクセスポイントが何れもリソース50との間でデータ転送を行っていない状態であり、制御部32はステップS13でアクセスポイントAPnを送信起動状態にセットし、アクセス要求Tnを発生したクライアント装置20とリソース50の接続を許可する。
【0040】
そして、ステップS14で制御部32は、アクセスを許可したアクセスポイントAPnの下流の各アクセスポイントの状態を送信転送状態にセットし、アクセスポイントAPnからのデータ転送を下流の各アクセスポイントが転送するように制御情報を書き換える。また、ステップS15で制御部32は、アクセスポイントAPnの上流(端点2側)のアクセスポイントに対する経路を実質的に閉鎖する。
【0041】
このようにしてアクセスポイントAPnがリソース50との間の経路を獲得すると、ステップS16でアクセスポイントAPnはリソース50に対するデータ送信(例えば、印刷コマンド、印刷データ等の送信)を開始する。ステップS17において、データ送信が終了していなければデータ送信を続け、終了していれば、ステップS18で制御部32はアクセスポイントAPnの送信起動を解除し、ステップS19で上流のアクセスポイント(端点2側)の経路閉鎖を解除し、また、ステップS20で下流の各アクセスポイントの送信転送を解除する。送信起動、経路閉鎖、送信転送の解除により、データ送信の開始要求を待ち合わせていたアクセスポイントがあれば、該アクセスポイントは上記のステップS10からの手順で経路を獲得してリソース50へのアクセス権を得ることができる。
【0042】
ステップS21でアクセスポイントAPnを待機させた場合には、ステップS22で制御部32はタイムアウト監視を行い、タイムアウトでなければステップS11に戻り、タイムアウトになったらステップS23でアクセスポイントAPnに送信開始要求の失敗を通知する。
【0043】
データ送信の終了は、例えば、リソース50にアクセス許可されてデータ送信しているクライアント装置20から送信される特定パターンのデータ(送信終了を示す)を制御部32が検出することによって認識することができる。制御部32はこの特定パターンのデータを検出することによってリソース50に接続されていたクライアント装置20のアクセス終了を認識し、上記ステップS18〜S20の処理を行う。
【0044】
リソース50が、特定のアクセスポイントに応答を送信する場合、あるいは、全アクセスポイントAP1〜APnに対して同報を行う場合は、予め定められたデータ構造のデータで送信する。この応答または同報のデータは、先ずリソースに最も近いアクセスポイントに送信され、受信したアクセスポイントがデータ構造を認識し、同報データである場合には対応するアクセス要求元に送信するとともに、上流のアクセスポイントに該同報データを転送する。同報データが転送されたアクセスポイントは、対応するアクセス要求元に送信するともに、その上流のアクセスポイントに転送する。従って、同報データは端点2がオープンとなっている最上流のアクセスポイントまで転送されていき、各アクセス要求元に送信される。
【0045】
制御部32はアクセス要求元とアクセスポイントとの関連を常時モニターし、アクセス要求元における処理の異常によってリソース50との接続が絶たれた場合には、該当するアクセスポイントを破棄し、接続経路(アクセスポイントの接続)の修正を行う。また、制御部32は、前述の送信終了の特定パターンのデータの検出によりアクセス要求元とリソース50の接続を正常に切断することができ、これにより該当のアクセスポイントは破棄され、前述と同様にアクセスポイントの接続の修正を行う。更に、制御部32は、予め設定した数までのアクセスポイントの生成を行い、それを超えるアクセス要求があった場合には、アクセス要求元に対してアクセスポイントの生成拒否の通知を行うようにすることもできる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る多重アクセス制御システムによれば、リソースに複雑な多重アクセス制御機能を付加することなく、簡単なソフトウェア制御の追加のみで容易にリソース自身による多重アクセス制御を可能となすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多重アクセス制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るリソースとアクセス要求元との論理的接続経路であるアクセスポイント接続の構成を示す模式図である。
【図3】制御情報テーブルの構成を示す図である。
【図4】アクセスポイントAP2が送信開始および経路の確認を行う場合のアクセスポイント接続の状態を示す模式図である。
【図5】アクセスポイントAP2が経路の空きを確認した後の経路獲得の手順を示す模式図である。
【図6】アクセスポイントAP2がデータ送信を開始した場合の送信データリレーの手順を示す模式図である。
【図7】本発明に係る多重アクセス制御システムの制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…多重アクセス制御システム
20…クライアント装置
30…サーバー
32…制御部
34…制御情報テーブル
36…ドライバー
40…プリンタ
50…リソース
60…ネットワーク

Claims (6)

  1. ネットワークに接続された複数のクライアント装置とリソースからなるネットワークシステムにおいて、前記リソースは制御情報テーブルと、該制御情報テーブルの制御情報に基づいて前記各クライアント装置からのアクセス要求を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記クライアント装置から前記リソースに対して発生された前記アクセス要求の発生順に前記リソースから順に直列接続されたアクセスポイントインスタンスであって、前記アクセス要求の要求元の前記クライアント装置とリソース間の論理的な接続経路を構成する各アクセスポイントインスタンスを形成し、
    前記各アクセスポイントインスタンス毎に該アクセスポイントインスタンスの状態を示す情報と、前記接続経路の構成を示す情報と、該接続経路の状態を示す情報とを制御情報として前記制御情報テーブルに記憶するように構成され、
    前記制御部により、前記制御情報テーブルに記憶された前記制御情報に基づいて、前記リソースに接続する前記アクセス要求を決定するようになしたことを特徴とする多重アクセス制御システム。
  2. 前記接続経路の情報は、前記各アクセスポイントインスタンス毎に、第1の端点と第2の端点が接続される前記アクセスポイントインスタンスまたはリソースとの接続関係を示す情報であることを特徴とする請求項1に記載の多重アクセス制御システム。
  3. 前記接続経路の状態を示す情報は、前記制御部によって前記リソースに接続することが決定された前記アクセスポイントインスタンスが経路を占有し、他のアクセスポイントが空きであることを示す情報であることを特徴とする請求項1または2に記載の多重アクセス制御システム。
  4. 前記制御部は、データ送信開始を要求した前記アクセスポイントインスタンスを前記リソースへ接続許可する場合、該アクセスポイントインスタンスの状態を送信起動状態とし、該送信起動状態であることを示す情報を前記制御情報テーブルに記憶することを特徴とする請求項3に記載の多重アクセス制御システム。
  5. 前記制御部は、前記送信起動状態にある前記アクセスポイントインスタンスとリソースとの間に形成された前記アクセスポイントインスタンスの状態を送信転送状態とし、該送信転送状態であることを示す情報を前記制御情報テーブルに記憶することを特徴とする請求項4に記載の多重アクセス制御システム。
  6. 複数のクライアント装置とネットワークを介して接続され、制御情報テーブルおよび制御情報テーブルの制御情報に基づいて前記各クライアント装置からのアクセス要求を制御する制御部とを備えたリソースにおける多重アクセス制御方法であって、
    前記制御部は、前記クライアント装置から前記リソースに対して発生された前記アクセス要求の発生順に前記リソースから順に直列接続されたアクセスポイントインスタンスであって、前記アクセス要求の要求元の前記クライアント装置とリソース間の論理的な接続経路を構成する各アクセスポイントインスタンスを形成するステップと、
    前記各アクセスポイントインスタンス毎に該アクセスポイントインスタンスの状態を示す情報と、前記接続経路の構成を示す情報と、該接続経路の状態を示す情報とを前記制御情報として前記制御情報テーブルに記憶するステップと、
    前記制御部により、前記制御情報テーブルに記憶された前記制御情報に基づいて、前記リソースに接続する前記アクセス要求を決定するステップとからなることを特徴とする多重アクセス制御方法。
JP2003133856A 2003-05-13 2003-05-13 多重アクセス制御システムおよびその制御方法 Expired - Fee Related JP4155512B2 (ja)

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