JPH1155028A - 集束ビーム給電装置 - Google Patents

集束ビーム給電装置

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JPH1155028A
JPH1155028A JP21377697A JP21377697A JPH1155028A JP H1155028 A JPH1155028 A JP H1155028A JP 21377697 A JP21377697 A JP 21377697A JP 21377697 A JP21377697 A JP 21377697A JP H1155028 A JPH1155028 A JP H1155028A
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典夫 宮原
Shuji Urasaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面の周波数選択膜を用いて周波数共用をは
かり、他の2枚の金属からなる2次曲面鏡とにより波動
的な交差偏波消去条件を満足させて交差偏波成分を十分
低く抑えた集束ビーム給電装置を得ることを目的とす
る。 【解決手段】 曲面あるいは平面からなる複数の集束反
射鏡を有し、複数の周波数帯域の電波の可動アンテナへ
の給電に供する集束ビーム給電装置において、反射帯域
周波数で平面の周波数選択膜において直交する偏波のそ
れぞれの反射係数の位相差により発生する交差偏波成分
の発生量を、上記反射帯域周波数で周波数共用する少な
くとも2枚の2次曲面鏡との組み合せで波動的な交差偏
波消去条件を満足する仮想的な1枚の2次曲面鏡を定義
したときに上記仮想的な1枚の2次曲面鏡で発生する交
差偏波成分の発生量に合わせるように上記平面の周波数
選択膜を上記直交偏波での反射係数に位相差をつけるよ
うに形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電波天文等の観
測、衛星通信、衛星追跡等に用いる大型アンテナ等、可
動アンテナへの給電に供する集束ビーム給電装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、図11に示
すようなものがあった。この図は、林、広沢、高野、市
川、横山、別段、土谷、牧野、“周波数選択鏡面による
64mアンテナのS/Xバンド共用化”、1990年電
子情報通信学会春季全国大会、B−58に示されたもの
である。
【0003】この図において、1は回転放物面からなる
開口径64mの主反射鏡、2は回転2次曲面からなる副
反射鏡、3は第一集束反射鏡、4は第二集束反射鏡、5
は第三集束反射鏡、6は第四集束反射鏡、7はビームウ
エスト位置に配置された周波数選択膜を備えた第五集束
反射鏡、7aは周波数選択膜、7bは金属板、8は第六
集束反射鏡、9は周波数選択膜で反射される周波数帯
(S帯)の電波を送受する反射波帯域用一次ホーン、1
0は一次ホーン9に接続される反射波帯域用給電装置、
11は周波数選択膜で透過する周波数帯(X帯)の電波
を送受する透過波帯域用一次ホーン、12は一次ホーン
11に接続される透過波帯域用給電装置、13はアジマ
ス駆動軸、14はエレベーション駆動軸である。1〜7
の鏡面は周波数共用され、9、10は周波数選択膜で反
射される周波数帯専用、8、11、12は周波数選択膜
で透過する周波数帯専用である。周波数選択膜を備えた
第五集束反射鏡7はビームウエスト位置に配置されるた
め、周波数選択膜の中心近傍では局所的に平面波入射と
して扱うことができ、周波数選択膜を平面化でき、かつ
周波数選択膜の直径を小さくできる。
【0004】ところで、周波数選択鏡面が使用周波数帯
域において理想的に動作し、周波数選択鏡面の鏡面定数
と等しい鏡面定数の金属の鏡面に置き換えられると仮定
すると、反射で動作する周波数帯域において、3枚の2
次曲面鏡によって波動的な交差偏波消去条件を満足させ
た設計ができる。従来、3枚の金属のみからなる2次曲
面鏡による波動的な交差偏波消去条件として、古野、浦
崎、片木、“波動的交差偏波消去条件を満足する3枚反
射鏡オフセットアンテナ”信学論(B)vol.J78
−B−II,no.9,pp.585−592(Se
p.1995)に示されたものがある。これによれば、
ビームモード展開法を用いて波動的な効果が考慮され
る。上記3枚の金属のみからなる2次曲面鏡に対して適
用される波動的な交差偏波消去条件において、金属のみ
からなる2次曲面鏡3枚のうち1枚を周波数選択膜から
なる2次曲面鏡に置き換え、ビーム給電系に適用するこ
とが考えられ、図12にこの構成を説明するための概略
構成図を示す。この図において、1、2、3、9、1
0、11、12、13、14は図11に示した従来例と
同様のものであり、同様の動作をする。なお、主反射鏡
1のビーム経路用開口は図示省略する。19は曲面周波
数選択膜、21は一次ホーン11、および給電装置12
に対応する周波数帯の電波を反射する金属からなる透過
波帯域用集束反射鏡である。曲面周波数選択膜19の鏡
面定数は、第二集束反射鏡4、第三集束反射鏡5との少
なくとも3枚で波動的な交差偏波消去条件を満足するよ
う決められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した従来例
では、周波数選択膜で反射される周波数帯の電波を送受
する一次ホーン9、および給電装置10は、アジマス駆
動軸13からオフセットした位置に配置されるため、ア
ジマス駆動軸13の回転に伴い一次ホーン9、および給
電装置10を回転させなければならない。一方、第四集
束反射鏡6の位置に周波数選択膜を配置させることを考
えた場合、第四集束反射鏡6の位置でビームウエストと
なるよう他の鏡面系を構成しなければならない。しかし
ながら、交差偏波成分を十分低く抑えることが要求され
る大口径アンテナ等の可動アンテナでは、第四集束反射
鏡6の位置でビームウエストとなる条件と交差偏波消去
条件との両者を満足させるのは設計の自由度が少ないた
め困難であるという問題があった。また、図12に示し
た別の従来例では、波動的な交差偏波消去条件を満足さ
せるため、反射特性について、金属からなる2次曲面と
等価な曲面の周波数選択膜からなる集束反射鏡が必要と
なるが、平面の周波数選択膜とは異なり理想的な周期構
造を得ることができないため、実際には反射特性が金属
からなる2次曲面鏡と等価にはならない。さらに、曲面
の周波数選択膜を製造するのは簡単ではなく、ミリ波や
サブミリ波への適用が平面の周波数選択膜と比べると困
難であるという問題があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、周波数選択膜を用いて周波数共
用をはかり、周波数選択膜は製造容易な平面で構成し、
かつ、他の2枚の金属からなる2次曲面鏡とにより波動
的な交差偏波消去条件を満足させることによって交差偏
波成分を十分低く抑え、さらに、可動アンテナのアジマ
ス軸上に上記平面の周波数選択膜を設置すると共に一次
ホーンとその給電装置を固定してアンテナを走査できる
集束ビーム給電装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる集束ビ
ーム給電装置は、曲面あるいは平面からなる複数の集束
反射鏡を有し、複数の周波数帯域の電波の可動アンテナ
への給電に供する集束ビーム給電装置において、平面の
周波数選択膜により上記周波数選択膜が反射で動作する
反射帯域周波数と透過で動作する透過帯域周波数との周
波数共用を行なう周波数共用手段と、上記反射帯域周波
数用の一次ホーンとその給電装置と、上記周波数共用手
段と共に上記一次ホーンからの反射帯域周波数の電波の
経路を形成する上記反射帯域周波数と透過帯域周波数と
を周波数共用する少なくとも2枚の2次曲面鏡とを備
え、可動アンテナへ給電する場合に、可動アンテナのア
ジマス軸上に上記平面の周波数選択膜がオフセット配置
されるように上記周波数共用手段を設置すると共に上記
一次ホーンとその給電装置を固定し、上記平面の周波数
選択膜を、上記平面の周波数選択膜における上記反射帯
域周波数での直交する偏波のそれぞれの反射係数の位相
差により発生する交差偏波成分の発生量を、上記反射帯
域周波数で上記周波数共用する少なくとも2枚の2次曲
面鏡との組み合せで波動的な交差偏波消去条件を満足す
る仮想的な1枚の2次曲面鏡を定義したときに上記仮想
的な1枚の2次曲面鏡で発生する交差偏波成分の発生量
に合わせるように上記位相差をつけた平面の周波数選択
膜としたことを特徴とするものである。
【0008】請求項2に係わる集束ビーム給電装置は、
上記周波数共用手段が、中央部に平面の周波数選択膜が
設けられ、その周辺が平面の金属で形成された集束反射
鏡であることを特徴とするものである。
【0009】請求項3に係わる集束ビーム給電装置は、
上記周波数共用手段が、中央部に平面の周波数選択膜が
設けられ、その周辺が2次曲面の金属で形成された集束
反射鏡であることを特徴とするものである。
【0010】請求項4に係わる集束ビーム給電装置は、
中央部の平面の周波数選択膜とその周辺の金属に、上記
平面の周波数選択膜と上記金属との材質の違いにより生
じる反射位相の差を補正する段差を設けたことを特徴と
するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、実施の形態1の集束ビーム給電
装置の構成を説明するための概略構成図である。同図に
おいて、1、2、3、4、5、9、10、11、12、
13、14及び21は図11または図12に示した従来
例と同様のものであり、同様の動作をする。20は直交
する偏波に対してそれぞれの反射係数に位相差がつくよ
う素子を配列した平面周波数選択膜である。図2に平面
周波数選択膜20の構成を説明するための概略構成図を
示す。同図において、20aは周期的に配列された矩形
ホール型素子であり、矩形ホール型素子20aの形状で
決まる周波数で共振し、透過波帯域周波数の電波を透過
し、反射波帯域周波数の電波を反射する。ここでは、矩
形ホール型素子20aについて示すが、配列される素子
形状として、他のホール型の形状であっても同様の効果
を有し、パッチ型の素子であってもその形状で決まる周
波数で共振し、透過と反射の動作が逆になるが同様の効
果を有する。なお、この実施の形態1の構成例では、反
射波帯域周波数における条件を求めるものである。この
場合、透過波帯域周波数においては従来同様、第二集束
反射鏡4、第三集束反射鏡5、透過波帯域用集束反射鏡
21の少なくとも3枚の2次曲面鏡により波動的な交差
偏波消去条件を満足させるよう設定する。
【0012】次に動作原理について説明する。平面周波
数選択膜20は平面であるから、金属のみからなる平面
鏡と同様に鏡面の非対称性による支配的な交差偏波成分
は発生しない。しかしながら、平面周波数選択膜20を
垂直偏波入射のときの反射係数と、平行偏波入射のとき
の反射係数との間に位相のずれを有するようにしておく
と、この実施の形態1の構成のように斜め入射となるオ
フセットの場合には、平面であっても電界の交差偏波成
分の強度分布が2つのピークを有するパターンとなる交
差偏波(通称2つ目玉の交差偏波)が発生し、2次曲面
鏡等の鏡面の非対称性によって発生する交差偏波成分と
類似な特性を示す。また、交差偏波成分の発生量は、直
交する偏波のそれぞれの反射係数の位相差を矩形ホール
型素子20aの寸法や配列等を調整することによって変
化させることができる。従って、交差偏波特性という観
点で着目すれば、周波数選択膜20は、等価的に2次曲
面鏡等の非対称な鏡面に置き換えて考えることができ
る。従って、反射係数の位相差によって発生した交差偏
波成分が鏡面間を伝搬していく波動的な効果について
は、前記した文献に示されたビームモード展開法によっ
て設計・解析でき、交差偏波特性のみに着目すれば3枚
の2次曲面鏡とみなして扱うことができ、波動的な交差
偏波消去条件を満足させることができるので、平面周波
数選択膜20を用いて周波数共用をはかり、かつ、幾何
光学的な交差偏波消去条件によるよりも精度が良く、超
低交差偏波特性を得ることが可能となる。即ち、平面周
波数選択膜20を、平面周波数選択膜20における反射
波帯域周波数での直交する偏波のそれぞれの反射係数の
位相差により発生する交差偏波成分の発生量を、この反
射波帯域周波数で第二集束反射鏡4、第三集束反射鏡5
の2枚の2次曲面鏡との組み合せで波動的な交差偏波消
去条件を満足する仮想的な1枚の2次曲面鏡を定義した
ときに上記仮想的な1枚の2次曲面鏡で発生する交差偏
波成分の発生量に合わせるように上記位相差をつけた平
面の周波数選択膜とすれば実現できる。また、平面周波
数選択膜20の位置をビームウエスト位置に限らず可動
アンテナである主反射鏡1のアジマス駆動軸13上に配
置できるから、反射波帯域用一次ホーン9並びに冷却器
等を備えるため可動困難な反射波帯域用給電装置10を
もアジマス駆動軸13上に固定して使用できる。さら
に、周波数選択膜の形状は平面であり高精度での製造が
容易であるため、ミリ波やサブミリ波への適用が可能で
ある。
【0013】実施の形態2.図3は、実施の形態2の集
束ビーム給電装置の構成を説明するための概略構成図で
ある。同図において、1、2、3、4、5、9、10、
11、12、13、14は図11に示した従来例と同様
のものであり、同様の動作をする。20は図1に示した
実施の形態1の集束ビーム給電装置と同様のものであ
り、同様の動作をする。22は透過波帯域用第一集束反
射鏡、23は透過波帯域用第二集束反射鏡、24は透過
波帯域用第三集束反射鏡である。アジマス駆動軸13の
回転に伴い、透過波帯域用第一集束反射鏡22、透過波
帯域用第二集束反射鏡23、透過波帯域用第三集束反射
鏡24をアジマス駆動軸13を中心として回転させ、透
過波帯域用一次ホーン11、透過波帯域用給電装置12
は固定される。アジマス駆動軸13上に反射波帯域用一
次ホーン9、および反射波帯域用給電装置10だけでな
く、透過波帯域用一次ホーン11、透過波帯域用給電装
置12も固定できる。また、透過波帯域用第三集束反射
鏡24を回転させ、透過波帯域用一次ホーン11、透過
波帯域用給電装置12の向きを逆にした構成を図4に示
す。図3及び図4に示した構成においては、周波数選択
膜20の位置をビームウエスト位置に限らず可動アンテ
ナである主反射鏡1アジマス駆動軸13上に配置できる
から、反射波帯域用一次ホーン9並びに冷却器等を備え
るため可動困難な反射波帯域用給電装置10及び透過波
帯域用一次ホーン11並びに冷却器等を備えるため可動
困難な透過波帯域用給電装置12をも固定して使用でき
る。さらに、図4に示した構成においては、反射波帯域
用給電装置10と透過波帯域用給電装置12を共通に固
定でき、構成を簡略化できる。また、これらにおいて
は、平面周波数選択膜を用いて周波数共用をはかり、交
差偏波特性のみに着目した3枚の2次曲面鏡による波動
的な交差偏波消去条件を満足させることができるので、
超低交差偏波特性を得ることが可能となる。また、周波
数選択膜の形状は平面であり高精度での製造が容易であ
るため、ミリ波やサブミリ波への適用が可能である。
【0014】実施の形態3.図5は、実施の形態3の集
束ビーム給電装置の概略構成図である。同図において、
1、2、3、4、5、9、10、11、12、13、1
4は図11に示した従来例と同様のものであり、同様の
動作をする。21は図1に示した実施の形態1の集束ビ
ーム給電装置と同様のものであり、同様の動作をする。
30は部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡
であり、図6に構成を説明するための外観図を示す。3
0aは直交する偏波に対してそれぞれの反射係数に位相
差がつくよう素子を配列した平面周波数選択膜、30b
は電波を反射し、かつ周波数選択膜30aを十分な強度
で保持するための平面金属反射板、30は平面周波数選
択膜30aと平面金属反射板30bからなる反射鏡であ
る。図7に平面周波数選択膜を備えた反射鏡の断面構成
を説明するための断面図を示す。ここでは、必要に応じ
て平面周波数選択膜30aと平面金属反射板30bとは
それぞれ段差dを設けて配置し、平面周波数選択膜30
aと平面金属反射板30bとの材質の違いによる平面周
波数選択膜30aでの反射位相と平面金属反射板30b
での反射位相との差を補正する。さらに、平面周波数選
択膜30aの外周の平面金属反射板30bにおける電界
のレベルを低くしておけば、平面金属反射板30bでの
交差偏波の発生は無視でき、交差偏波特性に主に寄与す
るのは、平面周波数選択膜30aとなる。よって、交差
偏波特性のみに着目すれば、平面周波数選択膜30aは
等価的に2次曲面鏡等の非対称な鏡面に置き換えて考え
ることができる。これにより、交差偏波特性のみに着目
した3枚の2次曲面鏡による波動的な交差偏波消去条件
を満足させることができるので、平面周波数選択膜30
aを用いて周波数共用をはかり、かつ超低交差偏波特性
を得ることが可能となる。また、電気的には曲面鏡の特
性が得られるが、実際の形状は平面であり高精度での製
造が容易であるため、ミリ波やサブミリ波への適用が可
能である。なお、中央部に平面の周波数選択膜を設け、
その周辺を平面の金属で形成した集束反射鏡を用いるこ
とにより、透過波帯域用としては周波数選択膜の製造限
界により開口径が制限されるが、反射波帯域用集束反射
鏡としては大きな開口を実現できる。
【0015】実施の形態4.図8は、実施の形態4の集
束ビーム給電装置の概略構成図である。同図において、
1、2、3、4、5、9、10、11、12、13、1
4は図11に示した従来例と同様のものであり、同様の
動作をする。21は図1に示した実施の形態1の集束ビ
ーム給電装置と同様のものであり、同様の動作をする。
31は部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡
であり、図9に構成を説明するための外観図を示す。3
1aは直交する偏波に対してそれぞれの反射係数に位相
差がつくよう素子を配列した平面周波数選択膜、31b
は電波を反射して集束する2次曲面の一部からなる曲面
金属反射板、31は平面周波数選択膜31aと曲面金属
反射板31bからなる集束反射鏡である。また、図10
に上記平面周波数選択膜31aを備えた集束反射鏡の断
面構成を説明するための断面図を示す。ここでは、必要
に応じて平面周波数選択膜31aと曲面金属反射板31
bとはそれぞれ段差dを設けて配置し、平面周波数選択
膜31aと曲面金属反射板31bとの材質の違いによる
平面周波数選択膜31aでの反射位相と曲面金属反射板
31bでの反射位相との差を補正する。よって、交差偏
波特性のみに着目すれば、平面周波数選択膜31aを備
えた集束反射鏡31を、等価的に2次曲面鏡等の非対称
な鏡面に置き換えて考えることができる。これにより、
交差偏波特性のみに着目した3枚の2次曲面鏡による波
動的な交差偏波消去条件を満足させることができるの
で、平面周波数選択膜31aを用いて周波数共用をはか
り、かつ超低交差偏波特性を得ることが可能となる。な
お、曲面金属反射板31bは少なくとも3枚の2次曲面
鏡による波動的な交差偏波消去条件を満足させるよう設
定する。従って、平面金属反射板30bと異なり電界の
レベルを低くしなくても曲面金属反射板31bでの交差
偏波の発生は無視できる。また、電気的には曲面鏡の特
性が得られるが、周波数選択膜の形状は平面であり製造
が容易であるため、ミリ波やサブミリ波への適用が可能
である。なお、中央部に平面の周波数選択膜を設け、そ
の周辺を2次曲面の金属で形成した集束反射鏡を用いる
ことにより、透過波帯域用としては周波数選択膜の製造
限界により開口径が制限されるが、反射波帯域用集束反
射鏡としては大きな開口を実現できる。
【0016】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果が得られる。
【0017】請求項1の発明の集束ビーム給電装置にお
いては、平面の周波数選択膜により上記周波数選択膜が
反射で動作する反射帯域周波数と透過で動作する透過帯
域周波数との周波数共用を行なう周波数共用手段と、上
記反射帯域周波数用の一次ホーンとその給電装置と、上
記周波数共用手段と共に上記一次ホーンからの反射帯域
周波数の電波の経路を形成する上記反射帯域周波数と透
過帯域周波数とを周波数共用する少なくとも2枚の2次
曲面鏡とを備え、可動アンテナへ給電する場合に、可動
アンテナのアジマス軸上に上記平面の周波数選択膜がオ
フセット配置されるように上記周波数共用手段を設置す
ると共に上記一次ホーンとその給電装置を固定し、上記
平面の周波数選択膜を、上記平面の周波数選択膜におけ
る上記反射帯域周波数での直交する偏波のそれぞれの反
射係数の位相差により発生する交差偏波成分の発生量
を、上記反射帯域周波数で上記周波数共用する少なくと
も2枚の2次曲面鏡との組み合せで波動的な交差偏波消
去条件を満足する仮想的な1枚の2次曲面鏡を定義した
ときに上記仮想的な1枚の2次曲面鏡で発生する交差偏
波成分の発生量に合わせるように上記位相差をつけた平
面の周波数選択膜としたので、平面の周波数選択膜によ
り周波数共用をはかり、波動的な交差偏波消去条件を満
足でき、超低交差偏波特性を得ることが可能となる。ま
た、周波数選択膜は平面であるため高精度での製造が容
易であり、ミリ波やサブミリ波への適用も可能となる。
さらに、可動アンテナへ給電する場合に、一次ホーンと
冷却器等を備えるため可動困難な給電装置を固定したま
まアンテナを走査できる。
【0018】請求項2の発明の集束ビーム給電装置にお
いては、請求項1の発明の効果に加え、周波数共用手段
を、中央部に平面の周波数選択膜が設けられ、その周辺
が平面の金属で形成された集束反射鏡としたので、透過
波帯域用としては周波数選択膜の製造限界により開口径
が制限されるが、反射波帯域用集束反射鏡としては大き
な開口を実現できる。
【0019】請求項3の発明の集束ビーム給電装置にお
いては、請求項1の発明の効果に加え、周波数共用手段
を、中央部に平面の周波数選択膜が設けられ、その周辺
が2次曲面の金属で形成された集束反射鏡としたので、
透過波帯域用としては周波数選択膜の製造限界により開
口径が制限されるが、反射波帯域用集束反射鏡としては
大きな開口を実現できる。
【0020】請求項4の発明の集束ビーム給電装置にお
いては、請求項2または請求項3の発明の効果に加え、
さらに精度良く良好な交差偏波特性を得ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態1の集束ビーム給電装置の
概略構成図である。
【図2】 発明の実施の形態1の集束ビーム給電装置の
平面周波数選択膜の概略構成図である。
【図3】 発明の実施の形態2の集束ビーム給電装置の
概略構成図である。
【図4】 発明の実施の形態2の別の集束ビーム給電装
置の概略構成図である。
【図5】 発明の実施の形態3の集束ビーム給電装置の
概略構成図である。
【図6】 発明の実施の形態3の集束ビーム給電装置の
部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡の外観
図である。
【図7】 発明の実施の形態3の集束ビーム給電装置の
部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡の断面
図である。
【図8】 発明の実施の形態4の集束ビーム給電装置の
概略構成図である。
【図9】 発明の実施の形態4の集束ビーム給電装置の
部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡の外観
図である。
【図10】 発明の実施の形態4の集束ビーム給電装置
の部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反射鏡の断
面図である。
【図11】 従来の集束ビーム給電装置の概略構成図で
ある。
【図12】 従来の別の集束ビーム給電装置の概略構成
図である。
【符号の説明】
1 主反射鏡、2 副反射鏡、3 第一集束反射鏡、4
第二集束反射鏡、5 第三集束反射鏡、6 第四集束
反射鏡、7 第五集束反射鏡、7a 周波数選択膜、7
b 金属板、8 第六集束反射鏡、9 反射波帯域用一
次ホーン、10 反射波帯域用給電装置、11 透過波
帯域用一次ホーン、12 透過波帯域用給電装置、13
アジマス駆動軸、14 エレベーション駆動軸、19
曲面周波数選択膜、20 平面周波数選択膜、20a
矩形ホール型素子、21 透過波帯域用集束反射鏡、
22 透過波帯域用第一集束反射鏡、23 透過波帯域
用第二集束反射鏡、24 透過波帯域用第三集束反射
鏡、30 部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束反
射鏡、30a 平面周波数選択膜、30b 平面金属反
射板、31 部分的に平面の周波数選択膜を備えた集束
反射鏡、31a 平面周波数選択膜、31b 曲面金属
反射板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦崎 修治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲面あるいは平面からなる複数の集束反
    射鏡を有し、複数の周波数帯域の電波の可動アンテナへ
    の給電に供する集束ビーム給電装置において、平面の周
    波数選択膜により上記周波数選択膜が反射で動作する反
    射帯域周波数と透過で動作する透過帯域周波数との周波
    数共用を行なう周波数共用手段と、上記反射帯域周波数
    用の一次ホーンとその給電装置と、上記周波数共用手段
    と共に上記一次ホーンからの反射帯域周波数の電波の経
    路を形成する上記反射帯域周波数と透過帯域周波数とを
    周波数共用する少なくとも2枚の2次曲面鏡とを備え、
    可動アンテナへ給電する場合に、可動アンテナのアジマ
    ス軸上に上記平面の周波数選択膜がオフセット配置され
    るように上記周波数共用手段を設置すると共に上記一次
    ホーンとその給電装置を固定し、上記平面の周波数選択
    膜を、上記平面の周波数選択膜における上記反射帯域周
    波数での直交する偏波のそれぞれの反射係数の位相差に
    より発生する交差偏波成分の発生量を、上記反射帯域周
    波数で上記周波数共用する少なくとも2枚の2次曲面鏡
    との組み合せで波動的な交差偏波消去条件を満足する仮
    想的な1枚の2次曲面鏡を定義したときに上記仮想的な
    1枚の2次曲面鏡で発生する交差偏波成分の発生量に合
    わせるように上記位相差をつけた平面の周波数選択膜と
    したことを特徴とする集束ビーム給電装置。
  2. 【請求項2】 上記周波数共用手段が、中央部に平面の
    周波数選択膜が設けられ、その周辺が平面の金属で形成
    された集束反射鏡であることを特徴とする請求項1記載
    の集束ビーム給電装置。
  3. 【請求項3】 上記周波数共用手段が、中央部に平面の
    周波数選択膜が設けられ、その周辺が2次曲面の金属で
    形成された集束反射鏡であることを特徴とする請求項1
    記載の集束ビーム給電装置。
  4. 【請求項4】 中央部の平面の周波数選択膜とその周辺
    の金属に、上記平面の周波数選択膜と上記金属との材質
    の違いにより生じる反射位相の差を補正する段差を設け
    たことを特徴とする請求項2または請求項3記載の集束
    ビーム給電装置。
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