JPH1154349A - 非接触給電装置 - Google Patents

非接触給電装置

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JPH1154349A
JPH1154349A JP10156966A JP15696698A JPH1154349A JP H1154349 A JPH1154349 A JP H1154349A JP 10156966 A JP10156966 A JP 10156966A JP 15696698 A JP15696698 A JP 15696698A JP H1154349 A JPH1154349 A JP H1154349A
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JP
Japan
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magnetic core
secondary winding
power supply
supply device
core
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Pending
Application number
JP10156966A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Kuroda
光義 黒田
Masanori Tsuda
正徳 津田
Akira Yamamoto
山本  明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1154349A publication Critical patent/JPH1154349A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電力供給効率が大きく、2次巻線が内部磁性
体コアからの脱落、取り付け位置からのずれを防止し、
2次巻線の放熱性が良好で、製作が容易な非接触給電装
置を提供する。 【解決手段】 1対の外部磁性体コア22a、bと1つ
の内部磁性体コア23を備えた断面E字形状の磁性体コ
ア21を有し、外部磁性体コアと内部磁性体コアの間の
2つの空隙24a、bに夫々張設された1対の1次給電
線26a、bに高周波電流を流し、内部磁性体コアに巻
回した2次巻線1に、磁性体コアに発生する磁界を介し
て電圧が誘起され、1次給電線から2次巻線1に非接触
で電力を伝送する非接触給電装置10で、内部磁性体コ
アの先端部側面に、1対の棒状の追加磁性体コア3a、
bを2次巻線1の開放端部に密接して取り付けた。ま
た、ボビン巻に、追加磁性体コアの固定用の突起部を設
けて、追加磁性体コアをボビンにタイトに固定し、非接
触給電装置からの追加磁性体コアのはずれを防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構内等で使用され
るレール搬送台車、無人誘導搬送台車等の移動する物体
に対して、非接触で電力を供給する非接触給電装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】通電レール等と接触することにより搬送
車に電力を供給する給電装置では、通電レール等や給電
装置自体の摩耗に対するメンテナンスが必要であり、ま
た、接触による塵の発生や、スパークが発生する問題を
有しているため、この対策用に従来より非接触給電装置
が実用に供されている。
【0003】この従来の非接触給電装置について図2
(A)及び図7を用いて説明する。図7は従来の非接触
給電装置20の構成を示す縦断側面図である。同図に示
されるように、従来の非接触給電装置20は、磁性体コ
ア21としては、1対の外部磁性体コア22a、22b
と1つの内部磁性体コア23を備えた断面E字形状の磁
性体コア21を有している。
【0004】また、外部磁性体コア22a、22bと内
部磁性体コア23の2つの空隙24a、24bには、夫
々1次給電線(往復線路)26a、26bが、レール側
壁30に固定された1次給電線支持台27a、27bに
より張設支持されている。更に、2次巻線28を内部磁
性体コア23に巻くことにより、コイル29が構成され
る。
【0005】以上の構成において、1次給電線26a、
26bに高周波電流を流すことにより磁性体コア21内
部に磁界が発生するが、図2(A)にその磁束Mfを示
す。なお、同図(A)は1次給電線26a、26bに高
周波電流を流している状態における、ある瞬間の磁性体
コア21内部の磁束Mfの模式的な流れを示した縦断側
面図である。
【0006】ところで、1次給電線26a、26bに高
周波電流を流すことにより、磁束Mfの向きや磁束数が
時間的に変化するので、磁性体コア21を介して1次給
電線26a、26bと磁気的に結合された2次巻線28
に電圧が誘起され、これにより、1次給電線26a、2
6bから2次巻線28に電力が供給させるようになって
いる。なお、図示は省略したが2次巻線28側は共振回
路となっており、無効電力を少なくし、電力伝送効率を
増大させている。
【0007】また、コイル29は搬送車(図示せず)に
搭載され、搭載車はレールに沿って移動するが、1次給
電線26a、26bはレールに並行するように張設され
ているため、レールのカーブ時には搭載車の進行に伴
い、1次給電線26a、26bとコイル29との相対的
な位置は、図7に示す矢印40方向に変動する。一方、
レールの分岐時には搭載車の進行に伴い、1次給電線の
1本26a或いは26bは、磁性体コア21から外方向
に外れて行く構造になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、1次給電線26a、26bとコイル29との相対的
な位置は、搭載車の進行に伴い、図7に示す矢印40方
向に変動するが、1次給電線26a、26bと外部磁性
体コア22a、22b及び2次巻線28との接触を避け
るために、図7に示すように外部磁性体コア22a、2
2bと内部磁性体コア23の間の空隙24a、24bの
幅を一定の距離wとしておく必要がある。これに対し、
1次給電線26a、26bと2次巻線28の磁気結合
は、空隙幅wに依存するから、1次給電線26a、26
bから2次巻線28への電力伝送効率を高めるために
は、空隙幅wを小さくする必要があるが、上述の事情に
より余り小さな値とすることができないため、電力伝送
効率を増大させるのは困難である。
【0009】また、コイルは搬送車に搭載されているた
めに、搬送車の移動に伴う震動等により2次巻線が内部
磁性体コアから抜けてしまう恐れがある。コイルは1次
供給電線から2次巻線への電力供給という役割を果たし
ているために、2次巻線が内部磁性体コアから抜けた
り、或いは抜けかかったりすると、2次巻線に鎖交する
磁束数が減少し、伝送電力が減少する。
【0010】更に、上述したように、コイルの2次巻線
側は有効電力を増大するために共振回路となっている。
従って、共振回路では2次巻線に流れる電流が多く、甚
だしい時は2次巻線の発熱により、2次巻線の被覆が焼
損したり、使用状態によって2次巻線に付着した埃が燃
えたり、最悪の場合は2次巻線が焼き切れたりする恐れ
がある。また、現状では磁性体コアにフェライトを用い
ているため、この熱により特性が大きく変化する可能性
がある。その上、2次巻線の電気抵抗が増大し、この2
次巻線の電気抵抗の増大により、本来伝送できるはずの
電力が、2次巻線の増大した電気抵抗により熱として消
費されることになり、その結果、1次給電線から2次巻
線への電力伝送効率が低下するという問題がある。
【0011】なお、内部磁性体コアと外部磁性体コアの
磁気結合を改良する目的の先行技術として、特開平5−
207606号公報に開示されているような、内部磁性
体コアの先端部の幅を広げた断面T字状の内部磁性体コ
アを有する非接触給電装置もあるが、この先行技術の場
合、内部磁性体コアに巻回する2次巻線の取り付けが容
易でなく、製作が困難であるという問題がある。
【0012】本発明は、上記課題(問題点)を解決し、
従来の非接触給電装置よりも電力供給効率が大きく、2
次巻線が内部磁性体コアから抜けたり、取り付け位置か
らずれたりするのを防止し、2次巻線の放熱性が良く、
また、製作が容易で、かつ、作業性、信頼性を向上させ
た非接触給電装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の非接触給電装置
では、上述した課題を解決するために、請求項1記載の
ものでは、磁性体コアとしては1対の外部磁性体コアと
1つの内部磁性体コアを備えた断面E字形状の磁性体コ
アを有し、外部磁性体コアと内部磁性体コアの間の2つ
の空隙に夫々張設された1対の1次給電線に高周波電流
を流すことにより、内部磁性体コアに巻回した2次巻線
に、前記磁性体コアに発生する磁界を介して電圧が誘起
され、1次給電線から2次巻線に非接触で電力を伝送す
る非接触給電装置において、前記内部磁性体コアの先端
部側面に、1対の棒状の追加磁性体コアを取り付ける構
成とした。このように構成することにより、外部磁性体
コアと内部磁性体コアの磁気結合が良くなり、1次給電
線から2次巻線への電力伝送効率が増大する。また、内
部磁性体コアの形状を断面幅が一定のストレート形状と
すると、2次巻線を内部磁性体コアに取り付ける際に、
内部磁性体コアの側面に沿って容易に装着でき、その
後、追加磁性コアを取り付けれるようにすれば、非接触
給電装置の製作が容易となる。
【0014】請求項2に記載の非接触給電装置では、上
記1対の棒状の追加磁性体コアを上記2次巻線の開放端
部に密接して取り付ける構成とした。これにより、2次
巻線が追加磁性体コアと磁性体コアに挟持されることに
なるので、2次巻線の安定性が良くなり、2次巻線の内
部磁性体コアからの抜けや、取り付け位置からのずれを
防止することができる。更に、2次巻線からの熱を放散
する面積が大きくなり、2次巻線の過熱及び過熱に伴う
2次巻線が焼き切れる等の事態を防ぐことができると共
に、電力伝送効率を一層増大させることができる。
【0015】請求項3に記載の非接触給電装置では、前
記内部磁性体コアの先端部周囲に、リング形状の追加磁
性体コアを取り付ける構成とした。このようにすると、
請求項1に記載の非接触給電装置と同様に、外部磁性体
コアと内部磁性体コアの磁気結合が良くなり、1次給電
線から2次巻線への電力伝送効率が増大し、また、内部
磁性体コアの形状を断面幅が一定のストレート形状とす
ると、2次巻線を内部磁性体コアに装着後、追加磁性コ
アを取り付けれるようにすれば、非接触給電装置の製作
が容易となる。
【0016】請求項4に記載の非接触給電装置では、上
記リング形状の追加磁性体コアを上記2次巻線の開放端
部に密接して取り付ける構成とした。このようにする
と、2次巻線がリング状の追加磁性体コアと磁性体コア
に挟持されることになるので、2次巻線の安定性が良く
なり、2次巻線の内部磁性体コアからの抜けや、取り付
け位置からのずれを防止することができる。更に、追加
磁性体コアが内部コアに嵌合するように取り付けられる
ことから、追加磁性体の安定度が良いので、2次巻線の
安定性が一層向上する。また、リング形状の追加磁性体
コアとすることにより、2次巻線からの熱を放散する面
積が一層大きくなり、2次巻線の過熱及び過熱に伴う不
都合を防ぐことができると共に、電力伝送効率の増大に
更に寄与する。
【0017】請求項5に記載の非接触給電装置では、上
記2次巻線用のボビンに、上記追加磁性体コアを固定す
るための突起部を設けた構成とした。このようにする
と、上記追加磁性体コアが、ボビンにタイトに固定され
るので、非接触給電装置を積載した搬送車の走行中の衝
撃や振動により、この非接触給電装置から追加磁性体コ
アがはずれてしまうという事態を未然に防止できる。ま
た、ボビンの突起部に追加磁性体コアをはめ込むだけで
容易に追加磁性体コアを取り付けることができるので、
非接触給電装置の製作が容易となり、作業性、信頼性が
向上した非接触給電装置とすることができる。
【0018】請求項6に記載の非接触給電装置では、上
記ボビンの内面に下方の開放口が広くなるようなテーパ
加工を施すように構成した。このようにすると、ボビン
の下方の開放口が広くなり、ボビンが内部磁性体コアに
挿入しやすくなり、コイルの取り付け作業が簡単にな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の非接触給電装置の一実施
の形態を図1、図2(B)及び図3(A)を用いて説明
する。なお、これら各図において、図7に示した従来の
非接触給電装置20と同一の構成については、同一の符
号を付し説明を省略してある。
【0020】図1は、本発明の非接触給電装置10の構
成を示す縦断側面図である。本発明の非接触給電装置1
0は、従来の非接触給電装置と同様に、磁性体コア21
については、1対の外部磁性体コア22a、22bと1
つの内部磁性体コア23を備えた断面E字形状の磁性体
コア21を有している。
【0021】また、2次巻線1を内部磁性体コア23に
巻くことにより、コイル2が構成される点では同様であ
るが、本発明の非接触給電装置10では、2次巻線1の
開放端部に接するように、1対の棒状の追加磁性体コア
3a、3bを内部磁性体コア23の側面に、1次給電線
26a、26bと平行になるように取り付けるようにし
た点に構成上の特徴がある。なお、この追加磁性体コア
3a、3bが取り付けられた状態での本発明の非接触給
電装置10の斜視図を図3(A)に示す。
【0022】以上の構成において、1次給電線26a、
26bに高周波電流を流すことにより、本発明の非接触
給電装置10の1対の棒状の追加磁性体コア3a、3b
及び磁性体コア21内部には、従来の非接触給電装置と
同様に磁界が発生するが、図2(B)に、その磁束Mf
2を示す。なお、同図(B)は、1次給電線26a、2
6bに高周波電流を流している状態における、ある瞬間
の追加磁性体コア3a、3b及び磁性体コア21内部を
流れる磁束Mf2の模式的な流れを示した縦断側面図で
ある。
【0023】ここで、図2(B)に示すように、追加磁
性体コア3a、3bを内部磁性体コア23の側面に取り
付けることにより、1次給電線26a、26bの高周波
電流により発生した磁束Mf2は、追加磁性体コア3
a、3bにより外部磁性体コア22a、22bの方向に
誘導される。
【0024】従って、外部磁性体コア22a、22bと
内部磁性体コア23との磁気結合が良くなり、2次巻線
1に鎖交する磁束Mf2は、図7に示す従来の非接触給
電装置20における2次巻線28に比べて増加すること
になる。2次巻線1に鎖交する磁束Mf2が増加するこ
とにより、2次巻線1に誘起される電圧は大きくなり、
従って1次給電線26a、26bから2次巻線1への電
力伝送効率が増大する。
【0025】また、2次巻線1に接するように、1対の
追加磁性体コア3a、3bを内部磁性体コア23の側面
に取り付けることにより、2次巻線1が追加磁性体コア
3a、3bと磁性体コア21に挟持される状態となり、
2次巻線1の安定性が良くなる。従って、搬送車(図示
せず)の震動等により、2次巻線1が内部磁性体コア2
3から抜けることや、取り付け位置からずれるのを防止
することができる。
【0026】更に、2次巻線1から発生する熱は、従来
の非接触給電装置では、2次巻線1自身及び2次巻線1
と接する磁性体コア21から放散されていたが、2次巻
線1に接するように、追加磁性体コア3a、3bを取り
付けたために、追加磁性体コア3a、3bからも放散さ
れるようになり、2次巻線1からの発熱を放散する面積
が大きくなり、2次巻線1の過熱を防ぐことができる。
【0027】そのため、2次巻線1の温度上昇を防止で
き、発熱に伴う2次巻線1の被覆が焼けたり、2次巻線
1に付着した埃が燃えたり、2次巻線1が焼き切れたり
或いは磁性体コア21に用いているフェライトの特性が
変化する事態を防ぐことができる。また、電気抵抗の増
大も防止できるので、1次給電線26a、26bから2
次巻線1への電力伝送効率が増大する。
【0028】また、本発明の非接触給電装置10を製造
する場合、内部磁性体コア23の形状を断面幅が一定の
ストレート形状にすると、2次巻線1を内部磁性体コア
23に取り付ける際に、内部磁性体コア23の側面に沿
って容易に装着でき、その後、追加磁性コア3a、3b
を取り付ければ良い。従って、追加磁性体コイル3a、
3bを2次巻線1装着後に取り付けるという製作工程に
すると、前記した断面がT字状の内部磁性体コアを有す
る先行技術の非接触給電装置よりも製作が容易となる。
【0029】本発明の非接触給電装置は、上記実施の形
態には限定されない。例えば、上記実施の形態では、棒
状の追加磁性体コアの1対を内部磁性体コアの側面に取
り付ける構成で説明したが、図3(B)に示すように2
対の棒状の追加磁性体コア3c〜3fを内部磁性体コア
の先端部近辺の周囲を囲むように取り付けるようにして
も良い。こうすることにより、2次巻線1の安定性が更
に良くなり、また、2次巻線の発熱の放散面積が大きく
なるので、一層効果的である。なお、この構成におい
て、上記2対の棒状の追加磁性体コアに代えて、1個の
リング形状の追加磁性体コアを取り付ける構成も本発明
の非接触給電装置に適用されることは勿論のことであ
る。
【0030】また、内部磁性体コアと外部磁性体コアの
間隔は、1次供給電線と外部磁性体コア及び2次巻線が
接触しないような距離に保たれていればよいから、この
条件を満たす限り、上記追加磁性体コアの形状や材質に
ついては、種々の改変が可能である。例えば、上記本発
明の一実施の形態では、図1に示すように、追加磁性体
コア3a、3bの断面の高さと2次巻線1の巻厚の断面
の高さとが同一となる構成例で説明したが、これは図4
に示すように、追加磁性体コア3a、3bの断面の高さ
が、2次巻線1の巻厚の断面の高さと異なり、両者に段
差が生じるような場合についても本発明が適用されるの
は勿論のことである。更に、上記実施の形態では、内部
磁性体コアの形状を断面幅が一定のストレート形状で説
明したが、本発明の非接触給電装置はこの内部磁性体コ
アの形状に限定されず、追加磁性体コアや2次巻線の形
状に合わせて様々な改変が可能である。
【0031】なお、本発明の非接触給電装置では、2次
巻線の外形形状やその断面積について限定するものでは
なく、本発明の非接触給電装置を適用する用途について
種々の変更が可能である。但し、2次巻線の断面積を小
さくすると、巻線抵抗が大きくなり、熱として消費され
る電力の割合が大きくなり、結果的に1次給電線から2
次巻線への電力伝送効率が逆に低下する場合も想定され
うる。特に、供給電力が大きい場合に顕著である。この
ため、追加磁性体を取り付けることにより2次巻線の横
方向の巻幅が狭くなった場合は、2次巻線の縦方向の巻
厚を厚くすることにより、2次巻線の断面積を従来の非
接触給電装置における2次巻線の断面積と同等か、或い
はそれよりも大きくしておくことが望ましい。
【0032】次に、本発明の非接触給電装置において、
2次巻線を巻回するボビンを工夫し、追加磁性体の取り
付けを容易としたボビンの形状と、追加磁性体を取り付
ける方法について、図5(A)〜(C)及び図6(A)
〜(D)を用いて説明する。図5は、本発明の非接触給
電装置の2次巻線を巻回しするボビン50の形状を示す
図で、同図(A)は平面図、同図(B)は正面図、同図
(C)は側面図である。図6(A)、(B)、(D)
は、他の形状のボビンを示す、一部を切り欠いて示した
縦断側面図で、同図(C)は同図(D)に示したボビン
の縦断正面図である。
【0033】先ず、図5(A)〜(C)に示すボビン5
0に導線を所定のターン数巻回して巻線コイルを形成
し、このコイルをテープで固定し、滴下処理により、ワ
ニス処理を行い、その後、内部磁性体コアに挿入する。
【0034】一方、図5(A)〜(C)に示すように、
ボビン50の追加磁性体コア3a、3bと接合される面
50a(ボビン50の上面)には、ボビン50の内面の
延長上とボビン50の上面端部に夫々突起部52a、5
2bが設けられている。この突起部52a、52bに図
5(C)に示すように、追加磁性体3a、3bをはめ込
み、突起部52a、52bにより追加磁性体3a、3b
をタイトに固定すると、接着剤等で追加磁性体コア3
a、3bを取り付けるようにした場合と異なり、追加磁
性体コア3a、3bが、本発明の非接触給電装置を積載
した搬送車の走行中の衝撃や震動により、この非接触給
電装置からはずれてしまうという事態を未然に防止で
き、その結果、操作性や信頼性が向上した非接触給電装
置とすることができる。
【0035】また、ボビン50の突起部52a、52b
に追加磁性体コア3a、3bをはめ込むだけで容易に追
加磁性体コア3a、3bを取り付けることができるの
で、非接触給電装置の製作が容易となり、作業性が向上
した非接触給電装置とすることができる。
【0036】なお、図5(A)〜(C)に示すように、
ボビン50の内面を下方の開放口が広くなるようにテー
パ状にすることにより、ボビン50が内部磁性体コアに
挿入しやすくなり、コイルの取り付け作業が簡単になる
という利点が生じる。この場合、テーパ状とすることに
より、内部磁性体コアの材質はフェライトであるために
加工しにくくテーパ加工は行わないので、内部磁性体コ
アとボビン50の内面との間には若干の隙間が生じる箇
所ができるが、これは、ボビン50を挿入する前に、ボ
ビン50の内面に接着剤を塗布しておくことにより解決
できる。なお、テーパは、図5(A)〜(C)に示すよ
うに内面の4面総てに形成するようにしても良いし、図
示による説明は省略するが、対向する2面のみに形成す
るようにしても良い。
【0037】2次巻線を巻回す上述したボビンの形状は
図5(A)〜(C)に示したものに限定されず、様々な
変更が可能である。例えば、図6(A)に示すように、
上面端部に突起部52Bbを設けたボビン50B、図6
(B)に示すように、ボビンの内面の延長上に突起部5
2Caを設けたボビン50C、また、図6(C)の正面
図及び図6(D)の側面図に示すように、四方に突起部
52Da〜52Dcを設けるようにしたボビン52Dが
考えられる。これらの形状のボビンは、いずれも本発明
に含まれるのは勿論のことである。
【0038】
【発明の効果】本発明の非接触給電装置は、上述のよう
に構成したために、以下のような優れた効果を有する。 (1)請求項1又は3に記載の非接触給電装置では、追
加磁性体コアを内部磁性体コアの側面に取り付けること
により、1次給電線の高周波電流により発生した磁束は
追加磁性体コアにより外部磁性体コアに誘導され、外部
磁性体コアと内部磁性体コアとの磁気結合が良くなり、
2次巻線に鎖交する磁束は、従来の非接触給電装置にお
ける2次巻線に比べて増加し、2次巻線に誘起される電
圧は大きくなり、従って1次給電線から2次巻線への電
力伝送効率が増大する。 (2)また、内部磁性体コアの形状を断面幅が一定のス
トレート形状とすると、2次巻線を内部磁性体コアに取
り付ける際に、内部磁性体コアの側面に沿って容易に装
着でき、その後、追加磁性コアを取り付けれるようにす
れば、断面がT字状の内部磁性体コアを有する非接触給
電装置よりも製作が容易となる。
【0039】(3)請求項2又は4に記載の非接触給電
装置では、2次巻線の開放端部に密接するように追加磁
性体コアを取り付けることにより、2次巻線が追加磁性
体コアと磁性体コアに挟持され、2次巻線の安定性が良
くなり、搬送車の震動等による2次巻線の内部磁性体コ
アからの抜けや、取り付け位置からのずれを防止するこ
とができる。 (4)また、請求項2又は4に記載の非接触給電装置で
は、2次巻線の開放端部に密接するように追加磁性体コ
アを取り付けたために、2次巻線から発生する熱は追加
磁性体コアからも放散されるようになり、2次巻線から
の発熱を放散する面積が大きくなり、2次巻線の過熱を
防ぐことができる。従って、発熱に伴う2次巻線の被覆
が焼けたり、2次巻線に付着した埃が燃えたり、2次巻
線が焼き切れたり、或いは磁性体コアに用いているフェ
ライトの特性が変化する事態を防ぐことができる。ま
た、電気抵抗の増大も防止できるので、1次給電線から
2次巻線への電力伝送効率を増大できる。
【0040】(5)請求項4に記載の非接触給電装置で
は、追加磁性体コアが内部コアに嵌合するように取り付
けられることから、追加磁性体の安定度が良いので、2
次巻線の安定性が一層向上する。また、リング形状の追
加磁性体コアとすると、2次巻線からの熱を放散する面
積が一層大きくなり、電力伝送効率の向上及び2次巻線
の過熱防止に更に寄与する。
【0041】(6)請求項5に記載の非接触給電装置の
ように、上記2次巻線用のボビンに、上記追加磁性体コ
アを固定するための突起部を設けた構成とすると、上記
追加磁性体コアがボビンにタイトに固定されるので、非
接触給電装置を積載した搬送車の走行中の衝撃や振動に
より、この非接触給電装置から追加磁性体コアがはずれ
てしまうという事態を未然に防止できる。 (7)また、ボビンの突起部に追加磁性体コアをはめ込
むだけで容易に追加磁性体コアを取り付けることができ
るので、非接触給電装置の製作が容易となり、作業性、
信頼性が向上した非接触給電装置とすることができる。
【0042】(8)請求項6に記載の非接触給電装置の
ように、上記ボビンの内面に下方の開放口が広くなるよ
うなテーパ加工を施すように構成すると、ボビンの下方
の開放口が広くなり、ボビンが内部磁性体コアに挿入し
やすくなり、コイルの取り付け作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触給電装置の一実施の形態を示す
縦断側面図である。
【図2】1次給電線に高周波電流を流すことにより、磁
性体コア内部に発生する磁束の模式的な流れを示す縦断
側面図であり、同図(A)は従来の非接触給電装置での
磁束の流れを、同図(B)は図1に示す本発明の非接触
給電装置の磁束の流れを示している。
【図3】本発明の非接触給電装置の実施の形態を示す斜
視図で、同図(A)は1対の棒状の追加磁性体コアを取
り付けた構成を、また、同図(B)は2対の棒状の追加
磁性体コアにより、リング状に内部磁性体コアを囲むよ
うに取り付けた構成を示している。
【図4】同図(A)(B)は、図1とは相違する追加磁
性体コアの形状を示す縦断側面図である。
【図5】本発明の非接触給電装置の2次巻線を巻回しす
るボビン50の形状を示す図で、同図(A)は平面図、
同図(B)は正面図、同図(C)は側面図である。
【図6】本発明の非接触給電装置の2次巻線を巻回しす
るボビンの図5に示したものとは異なる他の形状を示す
一部を切り欠いて示した図で、同図(A)、(B)、
(D)は縦断側面図、同図(C)は同図(D)に示した
ボビンの縦断正面図である。
【図7】従来の非接触給電装置の構成を示す縦断側面図
である。
【符号の説明】
1:2次巻線 2:コイル 3a〜3f:追加磁性体コア 10:本発明の非接触給電装置 21:磁性体コア 22a、22b:外部磁性体コア 23:内部磁性体コア 24a、24b:空隙 26a、26b:1次給電線 50:ボビン 52a、52b:突起部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体コアとしては1対の外部磁性体コ
    アと1つの内部磁性体コアを備えた断面E字形状の磁性
    体コアを有し、外部磁性体コアと内部磁性体コアの間の
    2つの空隙に夫々張設された1対の1次給電線に高周波
    電流を流すことにより、内部磁性体コアに巻回した2次
    巻線に、前記磁性体コアに発生する磁界を介して電圧が
    誘起され、1次給電線から2次巻線に非接触で電力を伝
    送する非接触給電装置において、 前記内部磁性体コアの先端部側面に、1対の棒状の追加
    磁性体コアを取り付けたことを特徴とする非接触給電装
    置。
  2. 【請求項2】 上記1対の棒状の追加磁性体コアを上記
    2次巻線の開放端部に密接して取り付けたことを特徴と
    する請求項1に記載の非接触給電装置。
  3. 【請求項3】 磁性体コアとしては1対の外部磁性体コ
    アと1つの内部磁性体コアを備えた断面E字形状の磁性
    体コアを有し、外部磁性体コアと内部磁性体コアの間の
    2つの空隙に夫々張設された1対の1次給電線に高周波
    電流を流すことにより、内部磁性体コアに巻回した2次
    巻線に、前記磁性体コアに発生する磁界を介して電圧が
    誘起され、1次給電線から2次巻線に非接触で電力を伝
    送する非接触給電装置において、 前記内部磁性体コアの先端部周囲に、リング形状の追加
    磁性体コアを取り付けたことを特徴とする非接触給電装
    置。
  4. 【請求項4】 上記リング形状の追加磁性体コアを上記
    2次巻線の開放端部に密接して取り付けたことを特徴と
    する請求項3に記載の非接触給電装置。
  5. 【請求項5】 上記2次巻線用のボビンに、上記追加磁
    性体コアを固定するための突起部を設けたことを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の非接触給電装
    置。
  6. 【請求項6】 上記ボビンの内面に下方の開放口が広く
    なるようなテーパ加工を施すようにしたことを特徴とす
    る請求項5に記載の非接触給電装置。
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