JPH1153941A - 導電性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

導電性ポリアミド樹脂組成物

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JPH1153941A
JPH1153941A JP21175497A JP21175497A JPH1153941A JP H1153941 A JPH1153941 A JP H1153941A JP 21175497 A JP21175497 A JP 21175497A JP 21175497 A JP21175497 A JP 21175497A JP H1153941 A JPH1153941 A JP H1153941A
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carbon black
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JP21175497A
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Hideyuki Hisa
英之 久
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度等の機械的
物性、成形加工性に優れた導電性ポリアミド樹脂組成物
を得る。 【解決手段】 繰り返し単位としてプロピレンを含む変
性エチレン共重合体をナイロン6に配合してなる耐衝撃
性ポリアミド樹脂をマトリックス樹脂として含み、かつ
N−アルキルアリ−ルスルホンアミド及び導電性チタン
酸カリウムウィスカを含有することを特徴とする導電性
ポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性ポリアミド
樹脂組成物に関するものである。本発明導電性ポリアミ
ド樹脂組成物は、軽量で耐衝撃性に優れるので、各種用
途に使用可能である。具体的用途としては、ガソリン等
溶剤用ホース、各種コネクター、ドアハンドル部品等が
挙げられる。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は軽量かつ高強度であ
り、特に変性ポリエチレン共重合体を配合することによ
り耐衝撃性を大幅に向上させることができるので、金属
代替材料として各種の用途がある。ポリアミド樹脂に導
電性を付与することができれば、導電性を要求される更
に広範な分野において、金属代替物として使用可能とな
るので、種々の方法が試みられている。即ち、ポリアミ
ド樹脂に変性ポリエチレン共重合体を配合してなる耐衝
撃性ポリアミド樹脂にカーボンブラックやカーボンウィ
スカを配合して導電性を付与することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリア
ミド樹脂にカーボンブラック等を配合した場合、導電性
を向上させるためにカーボンブラック等の配合量を増や
すと、溶融粘度が高くなり射出成形等での成形加工が困
難となるだけでなく、成形できたとしても衝撃強度等の
機械的性質が劣った成型品しか得られない。本発明は、
成形加工性に優れ、しかも高弾性率を示しつつも衝撃強
度にも強い導電性ポリアミド樹脂組成物を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、特定組成の耐衝撃性ポリアミド樹脂をマトリッ
クス樹脂として用い、かかるマトリックス樹脂にN−ア
ルキルアリールスルホンアミド及び導電性チタン酸カリ
ウムウィスカを含有せしめることにより、上記の課題を
達成し得ることを見出し、本発明に到達した。即ち、本
発明は、繰り返し単位としてプロピレンを含む変性エチ
レン共重合体をナイロン6に配合してなる耐衝撃性ポリ
アミド樹脂(耐衝撃性ポリアミド樹脂B)をマトリック
ス樹脂として含み、かつN−アルキルアリールスルホン
アミド及び導電性チタン酸カリウムウィスカを含有する
ことを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物により容
易に達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明導電性ポリアミド樹脂組成物は、繰り返し単
位としてプロピレンを含む変性エチレン共重合体をナイ
ロン6に配合してなる耐衝撃性ポリアミド樹脂Bをマト
リックス樹脂として含み、N−アルキルアリールスルホ
ンアミド及びカーボンブラックを含有することを特徴と
する。マトリックス樹脂としては、繰り返し単位として
ブテン−1を包む変性エチレン共重合体をナイロン6に
配合してなる耐衝撃性ポリアミド樹脂Aを更に含む場合
に、カーボンブラック配合量の割に導電性が大きく好ま
しい。ただし、樹脂A単独では弾性率が極端に低い組成
物しか得られない。
【0006】そして、その配合比は、耐衝撃性ポリアミ
ド樹脂Bにおいては、ポリアミド樹脂100重量部に対
して変性ポリエチレン共重合体を10〜40重量部、耐
衝撃性ポリアミド樹脂Aにおいては、ポリアミド樹脂1
00重量部に対し変性ポリエチレン共重合体を50〜1
20重量部が好ましく、これら2種類の耐衝撃性ポリア
ミド樹脂の混合比としては、耐衝撃性ポリアミド樹脂全
体の中で、樹脂B70〜95重量%に対し、樹脂A5〜
30重量%を混合した場合に弾性率と衝撃強度のバラン
スがよく好ましい。また、ナイロン6は、ηrel が2.
2以上であればアイゾット衝撃強度が非常に大きく好ま
しく、3.5以下であると混練品の流動性がよく、成形
が容易である。ナイロン66をベースとして場合には、
耐衝撃性ポリアミド樹脂Aを適量配合しても耐衝撃性が
極端に低い等本発明が目的とする組成物を得ることがで
きない。
【0007】本発明は、上記の耐衝撃性ポリアミド樹脂
にNーアルキルアリールスルホンアミド及び導電性チタ
ン酸カリウムウイスカを含有することを特徴としたもの
である。変性エチレン共重合体とは、エチレンと炭素数
3以上のα−オレフィンとの共重合体(以下このものを
未変性エチレン共重合体という)に、α,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を未変性エチレン共重合体に
対し0.05〜1.5重量%グラフト重合させて得たも
のである。
【0008】上記変性エチレン共重合体の原料となる未
変性エチレン共重合体は、例えば、チーグラーナッタ系
触媒、なかでもオキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジ
ウムのようなバナジウム化合物と有機アルミニウム化合
物を用い、エチレン50モル%以上、好ましくは80〜
95モル%と、50モル%以下、好ましくは20〜5モ
ル%の炭素数3以上のα−オレフィンとを共重合したも
のがあげられる。炭素数3以上のα−オレフィンとして
は、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン−
1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1な
どがあげられるが、本発明においては、少なくともプロ
ピレンまたはブテン−1が用いられる。
【0009】このような未変性エチレン共重合体として
好適なものとしては、三井石油化学工業(株)よりタフ
マーの商標で市販されている一連の樹脂、例えばタフマ
ーA4085、A4090、A20090などのタフマ
ーAシリーズ(エチレン−ブテン−1共重合体)、タフ
マーP0280、P0480、P0680、P0880
などのタフマーPシリーズ(エチレン−プロピレン共重
合体)などがあげられる。
【0010】上記未変性エチレン共重合体にグラフト重
合させるα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体
(以下単に不飽和カルボン酸という)としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸あるいはこれらの酸の無水物またはエステルなどを
あげることができる。これらの中では無水マレイン酸が
特に好ましい。未変性エチレン共重合体にグラフト重合
させる不飽和カルボン酸の量は、未変性エチレン共重合
体に対し0.05〜1.5重量%である。この量があま
り少いと耐衝撃性を改善する効果が小さくなり、引張り
伸び率の小さい成形品しか得られず、また、ポリアミド
との相溶性が悪いために成形品の表面剥離が起こるので
好ましくない。逆にあまりに多いと着色の原因となるの
で好ましくない。好ましくは0.1〜1重量%の範囲で
ある。グラフト重合は、常法に従って未変性エチレン共
重合体に不飽和カルボン酸を加え、通常150〜300
℃で溶融混練して行う。このグラフト重合に際しては、
重合を効率よく生起させるために、α,α′−ビス−t
−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピルベンゼンのよ
うな有機過酸化物を、未変性エチレン共重合体に対し
0.001〜0.05重量%程度用いてもよい。
【0011】本発明で用いる変性エチレン共重合体は、
結晶化度(ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス、第
XVII巻(1955)第17〜26頁の記載に準じX線法
で測定)が75%以下、好ましくは1〜35%であるこ
とが好ましく、また、メルトインデックス(ASTM
D 1238 57Tに従い190℃で測定)が、0.
01〜50、好ましくは0.1〜20であることが好ま
しい。このような結晶化度およびメルトインデックスの
変性エチレン共重合体を調製するには、未変性エチレン
共重合体として上記範囲の結晶化度およびメルトインデ
ックスを有するものを使用すればよい。N−アルキルア
リールスルホンアミドの含有量は全組成物に対して1重
量%以上、より好ましくは3重量%以上であると、樹脂
ペレットとカーボンブラック、特にカーボンブラックを
高配合にする等、導電性組成物に必要な配合系では、混
練が容易に進み結果的に分散性や導電性のよい樹脂組成
物となる。一方、15重量%以下、以下10重量%以下
なら樹脂に対するカーボンブラックの配合比率が高くな
りすぎることがなく、アイゾット衝撃強度の点で好まし
い。
【0012】本発明に用いるカーボンブラックは、19
95年度カーボンブラック協会発行の「カーボンブラッ
ク便覧(第三版)」の3頁に記載されている各種製法で
得られるカーボンブラックの内揮発分組成による全酸素
量が25mg/g以下でさらにUV吸光度が0.15以
下のカーボンブラックが好ましい。本発明に用いる導電
性チタン酸カリウムウイスカとしては、一般式K2 O・
nTiO2 、チタン酸カリウムウイスカの表面を導電化
処理したものであれば特に限定されないが、好適には、
酸化スズや酸化アンチモン等を被覆した白色系の物やチ
タン酸カリウムウイスカの表面に炭素を蒸着した黒色系
の物等が使用できる。具体的には、大塚化学社が、「デ
ントール」の商品名で販売している物が使用できる。
【0013】本発明組成物においては、導電性を更に向
上させるために、導電性チタン酸カリウムウィスカ以外
に、カーボンブラックを含有することが好ましい。カー
ボンブラックの粒子表面には、水酸基やカルボニル基の
酸素官能基が存在し、これの量により樹脂等に配合した
場合の抵抗が大幅に変化する。通常酸素官能基は、揮発
分組成で測定し、水酸基やカルボニル基の量はCOまた
はカルボキシル基の量はCO2 として定量でき、全酸素
量はCOおよびCO2から換算した量である。上記揮発
分組成は、一定量の乾燥したカーボンブラックを耐熱性
の試料管に入れ、10〜2mmHgまで減圧した後、1
500℃に加熱した電気炉に装着し、30分間揮発分を
脱離した。これを全量タンクに集め混合した後、ガスク
ロマトグラフィーによってガスの組成及び量を測定しこ
の結果から全酸素量を算出する。
【0014】一方、カーボンブラックは、限りなく純粋
に近い炭素材料であるが、細かく解析していくとピレン
やナフタレン、フルオランテン等カーボンブラックの前
駆体と思われる物質が粒子表面や粒子内部に存在する。
UV吸光度は、これらの存在量を知る測定法であり、乾
燥したカーボンブラック3.00gを三角フラスコに入
れトルエン30mlを加え、60秒間振盪後濾紙(JI
S P3801に規定された2種)で濾過する。濾液を
フローセルに入れ、測定波長336nmの吸光度を測定
するが、値が高いほど前駆体の量が多い。V.Eグール
等(1970年発行「導電性ポリマーの研究と応用」)
によると、電気が流れる際に必要な電荷の移動は、充填
剤の粒子で構成される鎖の表面及び熱輻射熱を利用した
粒子内部を中心に行われると考えられている。カーボン
ブラック表面に存在する酸素官能基やUV吸光度で測定
されるピレン等は、いずれも電荷の移動を妨げる物質で
あり多くなるほど導電性が悪くなることが予想された。
この考えに基づき種々検討した結果、全酸素量が25m
g/g以下またUV吸光度は0.15mg以下であると
本発明の目的に特にかなうことが判明した。
【0015】本発明に用いるカーボンブラックは、1種
類単独でもよいが、物性の異なる2種類以上を配合する
とさらに好ましくなる場合もある。この際の2種類以上
のカーボンブラックの組み合わせは、各々の比表面積が
500m2 /g以上異なる物が好ましい。一般に高比表
面積カーボンブラックは、賦活処理等で製造され、それ
の形態は粒子表面や粒子内部に多くのポアーが存在して
いる。このポアーが多いカーボンブラック即ち高比表面
積カーボンブラックは、単位重量当たりのカーボンブラ
ック粒子個数が増加するので一定配合した際の樹脂マト
リックス中では、カーボン・カーボン間の接触頻度が増
え結果的に抵抗の低い組成物が得られるが一方で、樹脂
に配合している低分子量物質や分散剤等を吸着してしま
うため導電性以外の物性を劣化させることになる。種々
検討した結果、高比表面積カーボンブラックを10〜6
0重量%に対し低比表面積カーボンブラックを40〜9
0重量%配合した系では、両カーボンブラックの優れた
物性のみが発現することが判明した。
【0016】本発明におけるカーボンブラックの配合量
は、全配合組成物の中で8〜35重量%の範囲が必要で
あり、さらに好ましくは、10〜30重量%である。上
記カーボンブラックの配合量が、8重量%以上だと帯電
防止性の点で好ましく、一方、35重量%以下だと、2
軸混練機等での混練が容易で、かつ組成物の流動性や機
械的強度を十分保つことができ好ましい。本発明におけ
る導電性チタン酸カリウムウイスカの配合量は、全配合
組成物の中で5〜40重量%、より好ましくは、10〜
35重量%とするのがよい。また、カーボンブラックの
配合量は、8〜35重量%、より好ましくは、10〜3
0重量%とすればよいが、導電性チタン酸カリウムウイ
スカとカーボンブラックとを合計した配合量は、全配合
組成物の中で40重量%以下とすることが好ましい。上
記導電剤の合計配合量が、5重量%以上なら帯電防止性
の点で好ましく、一方、40重量%以下なら、2軸混練
機等での混練が容易で、かつ組成物の流動性や機械的強
度を十分保つことができ好ましい。
【0017】本発明には、本発明の目的を損なわない範
囲で必要に応じて通常の添加剤例えば紫外線吸収剤(ベ
ンゾフェノン等)、酸化防止剤及び熱安定剤(ビンダー
ドフェノール等)、結晶化促進剤(ポリエチレングリコ
ール等)を一種類以上添加することができる。本発明の
組成物の製造法は、特に限定されるものではなく、ヘン
シェルミキサー等でドライブレンドした物を公知の単軸
や2軸混練機で連続的に混練してペレット化する方法が
採用できるが、ヘンシェルミキサー等でのブレンドにお
いては、樹脂ペレットとNーアルキルアリールスルホン
アミドを予め混合し、ペレットの表面にNーアルキルア
リールスルホンアミドを付着させた後導電剤を投入、混
合する方式が好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物
は、引張弾性率、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度等の
機械的物性、並びに熱的物性や成形加工性に優れた導電
性樹脂組成物であり、帯電防止等を必要とする成型品の
材料として好適である。
【0019】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施
例により限定されるものではない。下記実施例中の物性
評価は以下の方法に従い行った。 (1)曲げ強度:ASTM D790 (2)アイゾット衝撃強度:ASTM D256 (3)表面固有抵抗 射出成形で得た10cm×10cmで厚み2mmの板を
横河ヒューレットパッカード社製の測定セルにセット
し、106 Ω以上の抵抗は横河ヒューレットパッカード
社製「ハイレジスタンスメーター」を用い加圧電圧50
0Vでまた、10 6 Ω以下の抵抗はアドバンテスト社製
「デジタルマルチメーター」で測定した。また、下記実
施例中、「部」および「%」はそれぞれ「重量部」およ
び「重量%」を示す。
【0020】(実施例1) [変性ポリエチレン重合体の製造]結晶化度20%、M
I3.6、ブテン−1含量14モル%のエチレン−ブテ
ン−1共重合体100部にα、αビス−1−ブチルパー
オキシ−p−ジイソプロピルベンゼン0.025部と無
水マレイン酸0.8部を加えヘンシェルミキサーでブレ
ンド後35mmφの1軸混練機を用い230℃の条件で
混練、ペレット化して変性ポリオレフイン共重合体を得
た(変性ポリエチレンAと記す)。また、以下変性ポリ
エチレンBと記す共重合体は、結晶化度5%、MI0.
35のエチレン−プロピレン共重合体100部にα、α
ビス−1−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピルベン
ゼン0.02部と無水マレイン酸0.4部を加えヘンシ
ェルミキサーでブレンド後上記の混練機で混練しペレッ
ト化して得た。
【0021】[耐衝撃性ポリアミド樹脂の製造]三菱エ
ンジニアリングプラスチックス社製のナイロン6樹脂、
商品名「ノバミッド1010J」55%に上記の変性ポ
リエチレンA45%と僅かの(1%以下)酸化防止剤や
分散剤等を配合し上記混練機で混練し耐衝撃性ポリアミ
ド樹脂Aを(以下耐衝撃A樹脂と記す)得た。三菱エン
ジニアリングプラスチックス社製のナイロン6樹脂、商
品名「ノバミッド1020」80%に上記の変性ポリエ
チレンB20%と僅かの酸化防止剤や分散剤等を配合し
上記混練機で混練して耐衝撃性ポリアミド樹脂B(以下
耐衝撃B樹脂と記す)を得た。
【0022】[導電性組成物の製造]耐衝撃A樹脂1
4.6%と耐衝撃B樹脂58.4%、これに東レ社製N
−n−ブチルベンゼンスルホンアミド商品名「BBS
A」5%を配合し、ヘンシェルミキサーを用い1000
rpmで5分間混合した。次に、大塚化学社製導電性チ
タン酸カリウムウィスカ商品名「BK300」を30%
配合し、ヘンシェルミキサー(1000rpm)で10
分間混合した。 上記混合物をスクリー径35mmφの
東芝機械社製商品名「TEM35」を用い混練部の温度
285℃、樹脂温280℃、フィード4kg/Hの条件
で混練し、得たストランドを水冷後ペレタイザーで切断
しペレットを製造した。ペレットは、真空乾燥機で70
℃×12HR乾燥後、日本製鋼社製射出成型機商品名
「J75ED」を用いて、シリンダー温度280℃、金
型温度80℃、スクリュー回転数120rpm、射出圧
1039kg/m2 の条件により射出成形し、各種の評
価用試験片を得た。各種の物性評価結果は、表1に示し
た。
【0023】(実施例2)導電剤の種類と配合量を、上
記のBK300を20%、下記物性のカーボンブラック
を10%配合に変えた以外実施例1と同様に実施した。
結果は表1に示した。
【0024】[カーボンブラックの物性] DBP175ml/100g 比表面積(BET法)43m2/g PH6. 9 揮発分0. 57% 全酸素量10. 4mg/g UV吸光度0.09
【0025】(実施例3)耐衝撃A樹脂と耐衝撃B樹脂
の配合量を、耐衝撃A樹脂を7.3%、耐衝撃B樹脂を
65.7%に変えた以外実施例1と同様に実施した。そ
の結果は表1に示した。
【0026】(実施例4)実施例1記載の各材料の配合
量を導電性チタン酸カリウムウイスカ25%、カーボン
ブラック10%、樹脂60%、「BBSA」5%に変更
した以外実施例1と同様に実施した。結果は表1に示し
た。
【0027】(実施例5)カーボンブラックの種類を下
記のような物性を示すケッチェンブラックインターナシ
ョナル社製「ケッチェンブラックEC」とし、配合量を
5%とした以外実施例1と同様に実施した。なお、この
際の樹脂の配合量は70%、また「BBSA」は5%と
した。結果は表1に示した。
【0028】[カーボンブラックの物性] DBP360ml/100g 比表面積800m2 /g PH9.0 揮発分0.5% 全酸素量22.3mg/g UV吸光度0.11
【0029】(実施例6)耐衝撃A樹脂と耐衝撃B樹脂
の配合量を、耐衝撃A樹脂を29.2%また耐衝撃B樹
脂43.8%に変えた以外実施例1と同様に実施した。
結果は表1に示した。
【0030】(比較例1)耐衝撃A樹脂のみを73%配
合した以外実施例1と同様に実施した。結果は表1に示
した。 (比較例2)耐衝撃A樹脂7.3%とデュポン社製ナイ
ロン66樹脂商品名「FE3218」80%に上記の変
性ポリエチレンB20%と僅かの酸化防止剤や分散剤等
を配合し上記混練機で混練して得た耐衝撃性ポリアミド
樹脂C65.7%を配合した以外実施例1と同様に実施
した。結果は表1に示した。
【0031】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 77/00 C08L 77/00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し単位としてプロピレンを含む変
    性エチレン共重合体をナイロン6に配合してなる耐衝撃
    性ポリアミド樹脂(耐衝撃性ポリアミド樹脂B)をマト
    リックス樹脂として含み、かつN−アルキルアリールス
    ルホンアミド及び導電性チタン酸カリウムウィスカを含
    有することを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 繰り返し単位としてブテン−1を含む変
    性エチレン共重合体をナイロン6に配合してなる耐衝撃
    性ポリアミド樹脂(耐衝撃性ポリアミド樹脂A)を更に
    含むことを特徴とする請求項1記載の導電性ポリアミド
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記耐衝撃性ポリアミド樹脂Bが、ポリ
    アミド樹脂100重量部に対して変性エチレン共重合体
    を10〜40重量部配合してなる樹脂であり、前記耐衝
    撃性ポリアミド樹脂Aが、ポリアミド樹脂100重量部
    に対して変性エチレン共重合体を50〜120重量部配
    合してなる樹脂であることを特徴とする請求項2記載の
    導電性ポリアミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記マトリックス樹脂中、前記耐衝撃性
    ポリアミド樹脂Bの含有率が70〜95重量%、前記耐
    衝撃性ポリアミド樹脂Aの含有率が5〜30重量%であ
    ることを特徴とする請求項2又は3記載の導電性ポリア
    ミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 導電性チタン酸カリウムウィスカを5〜
    40重量%含有することを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 更にカーボンブラックを含有することを
    特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の導電性
    ポリアミド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 カーボンブラックの含有率が5〜35重
    量%であることを特徴とする請求項6記載の導電性ポリ
    アミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記カーボンブラックの揮発成分による
    全酸素量が25mg/g以下で、かつUV吸光度が0.
    15以下であることを特徴とする請求項6又は7記載の
    導電性ポリアミド樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 比表面積が500m2 /g以上異なる2
    種以上のカーボンブラックを配合してなることを特徴と
    する請求項6ないし8のいずれかに記載の導電性ポリア
    ミド樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 N−アルキルアリールスルホンアミド
    を1〜15重量%含有することを特徴とする請求項1な
    いし9のいずれかに記載の導電性ポリアミド樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】 ナイロン6のηrel が、2.2〜3.
    5であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれ
    かに記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
JP21175497A 1997-08-06 1997-08-06 導電性ポリアミド樹脂組成物 Pending JPH1153941A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2668266A1 (fr) * 1990-10-17 1992-04-24 Domine Robert Composant pour la fabrication de fleurs en tissu pouvant servir d'hygrometre a variation de couleurs.
JP6095761B1 (ja) * 2015-12-28 2017-03-15 三菱商事株式会社 炭素系導電材料が添着した顆粒状組成物及びその製造方法

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