JPH115285A - エラストマー積層シート - Google Patents

エラストマー積層シート

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JPH115285A
JPH115285A JP15860797A JP15860797A JPH115285A JP H115285 A JPH115285 A JP H115285A JP 15860797 A JP15860797 A JP 15860797A JP 15860797 A JP15860797 A JP 15860797A JP H115285 A JPH115285 A JP H115285A
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JP
Japan
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block copolymer
polyester block
laminated sheet
fabric
melting point
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JP15860797A
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Noritsugu Saiki
紀次 斎木
Hodaka Yokomizo
穂高 横溝
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンなど有害な元素を含まない、柔軟な
ゴム状物と布帛との積層シートをえる。 【解決手段】 特定の高融点芳香族ポリエステルと特定
の柔軟な芳香族ポリエステルとのブロック共重合体を柔
軟なゴム状物として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルブロ
ック共重合体と布帛との積層シートに関し、さらには机
上や床に置く各種のマットやテントとして有用なシート
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に塩化ビニルなどを積層した
シートは広く使用されている。しかし、この塩化ビニル
を用いたシートは、耐熱性が不足し、例えば、加熱され
た油等の入った鍋類を置くと溶けてしまう欠点があっ
た。また、最近では、不要になった際、ゴミとして焼却
するとダイオキシンなどの原因となるなど、公害上の問
題もある。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】本発明の課題は、塩化
ビニルなどで問題となる公害上の問題及び耐熱性を改良
し、しかも醤油、ソース、コーヒー、油などの家庭にあ
る液状物での汚染に強いシートであって、容易に汚れを
洗い落とすことができ、テント、コンテナーとして好適
に使用することのできる積層シートを供給することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き課題を満足する積層物を得るべく検討を重ねた結果、
特定のポリエステルブロック共重合体を用い、布帛と積
層すると課題が満足できることを見いだし、本発明に至
ったものである。
【0005】すなわち本発明は、テレフタル酸及びテト
ラメチレングリコールがそれぞれジカルボン酸成分当た
り60モル%以上であるポリブチレンテレフタレートか
らなるハードセグメント20〜70重量%と、芳香族ジ
カルボン酸及びHO(CH2CH2O)iH(i=2〜
5)の長鎖ジオールがそれぞれジカルボン酸成分当たり
60モル%以上であるポリエステルからなるソフトセグ
メント80〜30重量%とのポリエステルブロック共重
合体で融点(T)が下記の範囲にあるポリエステルブロ
ック共重合体と布帛との積層シートであって、ポリエス
テルブロック共重合体が積層シート全体の少なくとも1
0重量%を占める積層シート T0−5>T>T0−60 T>T’+10 (T0:ハードセグメントを構成する成分からなるポリ
マーの融点(℃)、 T’:ポリエステルブロック共重合体にチタニウムテト
ラブトキサイドを0.1重量%添加し、250℃、3時
間溶融反応させた後の融点(℃))である。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体は、そのハードセグメントはテレフタル酸及び
テトラメチレングリコールがそれぞれジカルボン酸成分
に対して60モル%以上のポリブチレンテレフタレート
である。
【0007】このポリブチレンテレフタレートにはベン
ゼン環又はナフタレン環を分子中に含む芳香族ジカルボ
ン酸、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、テトラメ
チレングリコール以外の炭素数2〜12の脂肪族ジオー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール
等の第三成分が共重合されていてもよい。
【0008】この共重合割合は、少ないほど融点も高く
好ましいが、柔軟性を増すために共重合することも行わ
れる。しかし共重合割合が多くなると結晶化しにくくな
り、成形性などが悪くなるため、あまり多くても好まし
くないのである。この共重合割合は、本発明のブロック
共重合体では特定しにくいが、結晶の融点が、160℃
以上、好ましくは170℃以上となる量適用するのが好
ましい。この共重合割合は、全ジカルボン酸成分に対し
て40モル%以下、好ましくは30モル%以下である。
【0009】他方、ソフトセグメントは芳香族ジカルボ
ン酸が全ジカルボン酸成分に対して60モル%以上であ
り、HO(CH2CH2O)iH (i=2〜5)で表わ
されるジオール成分がジカルボン酸成分に対して60モ
ル%以上であるポリエーテルエステルである。
【0010】このポリエーテルエステルは、テレフタル
酸以外の芳香族ジカルボン酸、脂肪族又は脂環族ジカル
ボン酸や、短鎖ジオールを共重合したものであってもよ
いが、共重合割合はジカルボン酸成分に対し40モル%
以下である。共重合割合が40モル%を超えると、耐熱
性が低下する。
【0011】共重合可能な芳香族ジカルボン酸、脂肪族
ジカルボン酸又は脂環族ジカルボン酸としては、例えば
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸類、
炭素数4〜12の直鎖状のジカルボン酸、特に炭素数8
〜12の直鎖状ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸等が挙げられる。
【0012】ソフトセグメントのポリエーテルエステル
を構成するジオール成分としては、iが2〜5のHO
(CH2CH2O)iHが用いられる。iは1ではシート
状成形品が硬くなり、6以上ではシート状成形品の吸湿
性が高くなり本発明に用いるには不適当である。好まし
くはiが3〜4のものである。
【0013】ソフトセグメントのポリエーテルエステル
は上記のように、主に芳香族ジカルボン酸とiが2〜5
のHO(CH2CH2O)iHのジオールからなるポリエ
ーテルエステルであるが、このソフトセグメントにはハ
ードセグメントであるポリブチレンテレフタレートとの
相溶性の観点から分子量が1200以下、好ましくは1
000以下のポリオキシアルキレングリコール成分が含
有されていることが好ましく、低温耐衝撃性を良好にす
る観点からこのポリオキシアルキレングリコール成分は
分子量が300以上、好ましくは500以上であること
が好ましい。このポリオキシアルキレングリコール成分
はポリエーテルエステル全体に対して好ましくは5〜3
0重量%、さらに好ましくは5〜20重量%含有され
る。このポリオキシアルキレングリコール成分を上記範
囲で共重合することは、低温特性を改良する意味では好
ましいが、多く用いると耐薬品性などが低下するので好
ましくない。
【0014】ポリオキシアルキレングリコールは、本発
明においては炭素数2〜4の繰り返し単位を有するもの
が用いられ、好ましいポリオキシアルキレングリコール
はポリテトラメチレングリコールである。
【0015】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体に於いて、ハードセグメントとソフトセグメン
トの量比(重量比)は、20〜70対80〜30好まし
くは20〜50対80〜50、更に好ましくは25〜4
0対75〜60である。これらの量比は、得られるポリ
エステルブロック共重合体が、ハードセグメントがこれ
より多い場合、硬くなって使用しにくいなどの問題が出
るので好ましくなく、ソフトセグメントが多い場合は、
結晶性が少なくなり、成形が困難になるためである。
【0016】ポリエステルブロック共重合体のソフトセ
グメント、ハードセグメントのセグメント長は、いずれ
も分子量として表現して、好ましくは500〜700
0、さらに好ましくは800〜5000である。このセ
グメント長は直接測定するのは困難であるが、例えば、
ソフトセグメントを構成するポリエーテルエステル、ハ
ードセグメントを構成するポリエステルそれぞれの組成
と、ハードセグメントを構成する成分からなるポリエス
テルの融点及び得られたポリエステルブロック共重合体
の融点とから、フローリーの式を用いて推定することが
出来る。
【0017】この様な点より、本発明のポリエステルブ
ロック共重合体の融点(T)は重要な項目であり、融点
(T)は、T0−5℃からT0−60℃の範囲、好ましく
はT0−10℃からT0−50℃の範囲、更に好ましくは
0−15℃からT0−40℃の範囲であるようにするの
がよい。ここで、T0はハードセグメントを構成する成
分からなるポリマーの融点である。
【0018】このポリマーの融点がT0−5℃からT0
60℃の範囲であれば、結晶化も容易であり、成形後の
粘着性も少ないが、この範囲より高くても低くても粘着
性や結晶性に問題がある。
【0019】又、この融点(T)は、(T’)より10
℃を超えて高いことが必要であり、好ましくは20℃を
超えて高い。この融点(T)はポリエステルブロック共
重合体にチタニウムテトラブトキサイドを0.1重量%
添加し、250℃で3時間溶融反応させた後の融点
(℃)、さらに好ましくは160℃以上の融点にするの
が好ましい。但し、この融点は、好ましくは210℃以
下、さらに好ましくは200℃以下である。この融点
(T)がこの範囲であれば、結晶化も容易であり、成形
後の粘着性も少ないが、この範囲より高くても低くても
粘着性や結晶性に問題がある。なお、前記ランダム共重
合体が非晶性で融点が定められないときは該融点は0℃
とみなす。
【0020】本発明に用いられるポリマーがブロック共
重合体ではなくランダム共重合体の場合、このランダム
共重合体は一般的に非晶性であり、且つガラス転移温度
も低いので、水飴状であり、シートにしようとしても、
ローラーに巻き付いたり、たとえ出来てもシート同士が
くっつくいわゆるブロッキング現象が起こったり、表面
がべたべたするなど現実問題として使用できる物ではな
い。
【0021】かかるポリエステルブロック共重合体の製
造法としては、ソフトセグメント及びハードセグメント
を構成するポリマーをそれぞれ製造し、溶融混合して融
点がハードセグメントを構成するポリエステルよりも低
くなるようにする方法を挙げることができる。この融点
は、混合温度と時間によって変化するので、目的の融点
を示す状態になった時点で、リンオキシ酸等の触媒失活
剤を添加して触媒を失活させたものを本発明に用いるこ
とが好ましい。
【0022】本発明のポリエステルブロック共重合体
は、35℃オルトクロルフェノール中で測定した固有粘
度が0.6以上、好ましくは0.8〜1.5のものであ
る。これより固有粘度が低い場合は、強度が低くなるた
め好ましくないからである。
【0023】本発明に用いるポリエステルブロック共重
合体は、ポリエステルブロック共重合体以外に他のポリ
マー、安定剤、顔料、染料、難撚剤、核剤、滑剤その他
添加物を含有していてもよい。これらの添加物やポリマ
ーの量は、ポリエステルブロック共重合体100重量部
に対し、0.01〜30重量部である。特に積層シート
の比重を重くしたい場合は、無機化合物を大量に添加す
ることが行われる。これはシートの端がまくれ上がるの
を防止する効果がある。比重を重くする目的で無機化合
物を添加する場合は、ポリエステルブロック共重合体1
00重量部に対し、好ましくは30〜100重量部の添
加剤を入れる。この添加剤としては、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなど人体への影響の
少ない物を選ぶことが好ましい。
【0024】本発明の積層シートは上記ポリエステルブ
ロック共重合体と布帛とを積層したものであり、布帛の
片面又は両面にポリエステルブロック共重合体が積層さ
れた構成となる。この際の用いる布帛の種類によってそ
の特性が変わるが、この性能は布帛の特性と同じであ
る。例えば、内部に布帛を用いる場合、布帛は主として
補強効果を示し、全体としての柔軟さや引張、引き裂き
などの強度を支配するが、表面特性はポリエステルブロ
ック共重合体の特性が支配する。例えば、積層シートが
テントやコンテナとして用いられる場合、雨や風の流入
を防ぐ効果を外のポリエステルブロック共重合体層が持
つ。このような防水性付与のためにも、ポリエステルブ
ロック共重合体層は全体の10%以上必要である。
【0025】一方、表面に布帛を用いた場合、布帛面の
機能を求めるときは、布帛面を表面として用いるが、こ
の際のポリエステルブロック共重合体は、布帛に弾性回
復的な性能を与えると共に、布帛を机などの面上にフィ
ットさせる。このような効果を出すために、積層シート
全体に対してポリエステルブロック共重合体の割合が1
0〜90重量%、好ましくは20〜80重量%とする。
10重量%未満または90重量%を超えると積層による
種々の効果が発現しにくく、例えば弾性回復的性質や風
合い等が良好にならない。また、多すぎても必要以上に
厚くなり布帛の効果が低減するので好ましくない。
【0026】本発明に用いる布帛としては、用途として
要求される特徴を持つ布帛が選定される。用途によって
用いる糸のデニール、本数を選択する事が可能である。
また織布に用いる糸としては、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、綿、麻、
絹等の糸が用いられるが、好ましくはポリエステル糸を
用い、さらに好ましくはポリエステル延伸糸を用いる。
ポリエステルにはポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレートまたはそれらの共重合体を使用す
ることが可能である。好ましくはポリエチレンテレフタ
レート又はその共重合体である。また、糸を構成する繊
維はフィラメント(長繊維)としても又スフ糸(短繊
維)でもどちらも使用可能である。
【0027】特に、表面に布帛を用いるとき、1デニー
ル以下の極細繊維を用いた布帛を使用すると、親水加工
がなされていれば、その繊維間の空隙が小さいため毛細
管現象で水などがすぐに布帛中に吸い取られ、この為他
のものに汚れの再付着が少なくなる。また、下面は透水
性がないので床や机を汚すことはなく、汚れはシートを
流しなどに持っていって洗えば簡単に除去できることか
ら好ましい。
【0028】逆に布帛が撥水加工されているものであれ
ば、積層体が蓮の葉の感じで水をはじき、汚れにくくま
た中まで汚れることが少ないので敷物などに好ましい。
【0029】又、両面にポリエステルブロック共重合体
を用いるとき、布帛として、通気性の良い(目の粗い)
物を用いると、樹脂含浸時に布帛の反対側まで樹脂が入
った構造とすることが出来、この場合、柔軟で縦横の伸
びのないシートとなる。布帛面に他の樹脂を付けること
により、ポリエステルブロック共重合体の表面に出た、
伸縮性のない柔軟なシートとなる。
【0030】又、テント、コンテナなどの強度の必要な
用途の場合、繊維として高強力繊維が好ましく、例えば
強度が5g/de以上のごときものが好ましく用いられ
る。これらの糸は通常200〜1500de程度で使用
される。この場合、積層は片面でも両面でも良いが、一
般的には両面コートされたものが用いられる。テント、
コンテナとして用いた場合、本発明品は、柔軟でフレキ
シブルであり水や風を遮断する効果は当然として、耐光
性、耐屈曲性等においても使用上問題が生ずること無
く、表面の可塑剤のブリードによる黒ずみなどの問題も
ない製品となる。この際、当然他と同様の廃棄の問題に
対し、回収可能などの利点もある。
【0031】その他、布帛の特徴を生かした裏にポリエ
ステルエラストマーを有する積層シートが可能であり、
用途により布帛は選択される。また、これらの積層シー
トは、床や机に接する面に更に滑らない樹脂を積層する
事が出来る。例えば、柔らかいシリコーン樹脂を積層す
る事により、滑らないシートとすることもできる。ま
た、上記布帛にはポリエステルブロック共重合体との密
着性を改善する目的で各種アンカーコート処理を行うこ
とも可能である。
【0032】本発明に於いては、かかるポリエステルブ
ロック共重合体を布帛と接合し、積層シートとするので
あるが、これは、例えば布帛の上に溶融したポリエステ
ルブロック共重合体を押し出し、押さえつけて布帛中に
少なくても一部のポリエステルブロック共重合体押し込
んで接着せしめる方法(いわゆる溶融ラミネート法)で
製造可能である。しかしこれ以外の方法で接着しても本
発明が実施できることは当然である。
【0033】本発明の繊維補強シートを製造する方法と
してTダイ押出ラミ法、カレンダー成形法などが挙げら
れる。
【0034】
【実施例】実施例により本発明を詳述する。なお、実施
例中「部」とは「重量部」を表わす。物性の測定方法を
以下に記す。
【0035】[耐熱性評価]Tダイにて成形した積層シ
ートをJISK7113に準じたダンベル型にて打ち抜
き150℃雰囲気にて500時間放置後、JISK71
13に基づき引張試験を行い引張破断伸度を測定し、熱
処理前と熱処理後の引張破断伸度保持率を評価した。
【0036】[耐光性評価]Tダイにて成形した積層シ
ートをJISK7113に準じたダンベル型にて打ち抜
き、ポリエステルブロック共重合体面に光が当たるよう
にして、キセノンウエザーメーターで63℃雰囲気にて
90W/m2の紫外光を照射し、200時間経過後、J
ISK7113に基づき引張試験を行い引張破断伸度を
測定し、紫外線照射前と照射後の引張破断伸度保持率を
評価した。
【0037】[耐汚染性評価]Tダイにて成形した積層
シートのポリエステルブロック共重合体層面に市販のコ
ーヒー飲料をこぼし、その状態で室温雰囲気にて2日間
放置、その後シート表面を水洗いし、コーヒーのこぼし
た後のシミの有無を目視にて評価を行った。
【0038】[耐熱変形性]積層シートのポリエステル
ブロック共重合体層を上にし、底の平らなやかんで水を
沸騰させていたものを置き、変形するかどうかを目視判
定した。
【0039】[表面傷つき性]硬度HBの鉛筆で積層シ
ートのポリエステルブロック共重合体層表面に傷が付く
かどうかを目視判定した。
【0040】[実施例1〜7、比較例1]実施例に用い
たポリマーは下記の方法で製造した。
【0041】[参考例1]テレフタル酸ジメチル194
部、トリエチレングリコール160部をジブチル錫ジア
セテート触媒でエステル交換反応後、減圧下に重縮合し
て、固有粘度0.76の水飴状のポリエステル(ア)を
得た。このポリエステルに、別途同様に重縮合して得た
固有粘度0.98のポリブチレンテレフタレート(イ)
のチップを乾燥して、107部添加し、250℃で更に
75分反応させたのち、フェニルフォスフォン酸を0.
1部添加して、反応を停止させた。このポリエステルブ
ロック共重合体を取り出しチップ化した。この共重合体
の融点(T)は176℃で、固有粘度は0.83であっ
た。T0(ハードセグメントを構成する成分からなるポ
リマーの融点)は222℃であった。ポリエステルブロ
ック共重合体にチタニウムテトラブトキサイドを0.1
重量%添加し、250℃、3時間溶融反応させた後非晶
となったため。T’は0℃とみなした。
【0042】[参考例2]テレフタル酸ジメチル180
部、セバシン酸ジメチル20部、テトラエチレングリコ
ール140部及びジエチレングリコール30部をジブチ
ル錫ジアセテート触媒でエステル交換反応後、減圧下に
重縮合して、固有粘度1.06のポリエステルを得た。
このポリエステルを参考例1と同様にブロック化してポ
リエステルブロック共重合体を得てチップ化した。この
共重合体の融点(T)は205℃、固有粘度1.01で
あった。T0(ハードセグメントを構成する成分からな
るポリマーの融点)は222℃。ポリエステルブロック
共重合体にチタニウムテトラブトキサイドを0.1重量
%添加し、250℃、3時間溶融反応させた後非晶とな
ったため。T’は0℃とみなした。
【0043】[参考例3]テレフタル酸ジメチル65
部、ポリテトラメチレングリコール(平均分子量60
0)130部、テトラメチレングリコール61部をテト
ラブトキシチタネートを触媒として、常法により重合し
て固有粘度1.22のポリ(オキシアルキレン)グリコ
ール共重合ポリテトラメチレンテレフタレートを得てチ
ップ化した。この共重合体の融点(T)は182℃であ
った。
【0044】[実施例1〜4]参考例1のポリエステル
ブロック共重合体を押し出し機よりTダイを通して押し
だし、40℃の冷却ロールと硬度80Aのゴムロールの
間に挟んだ各種の布帛の上に押し出し積層シートを作成
した。得られた積層シートのポリエステルブロック共重
合体と布帛の重量比、特性は表1のとおりであった。
【0045】
【表1】
【0046】[実施例5、6]参考例1または2のポリ
エステルブロック共重合体を用い、実施例1と同様に布
帛(ホ゜リエステル平織物(500de経40本/in緯40本/in))との
積層シートを作成した後、反対面に再度同様に積層し
た。得られた積層シートのポリエステルブロック共重合
体と布帛の重量比、特性は表2のとおりであった。
【0047】
【表2】
【0048】[比較例1]参考例3のポリエステルブロ
ック共重合体を用い、実施例1と同様に布帛(ホ゜リエステル
平織物(500de経40本/in緯40本/in))との積層シートを
作成した後、反対面に再度同様に積層した。得られた積
層シートのポリエステルブロック共重合体と布帛の重量
比、特性は表2のとおりであった。
【0049】[実施例7]参考例1を用いて作成した積
層シートは屈曲試験(チャック間100mmで1cm幅
の積層シートを掴みチャック間を5mmと100mmと
の間で上下を10万回繰り返す方法で実施)、耐磨耗性
(JIS6328)等をテストしたが特に異常は見出さ
れなかった。この事はテントやコンテナとして有効なこ
とを示す。
【0050】
【発明の効果】本発明を実施することにより得られる積
層シートは、机の上や棚、床上その他いろいろの所に置
ける敷物として使用できる。この積層物は、単に布帛を
用いるのに比べ、液体などが裏に通ることなく、そのた
め、机や床が濡れたりして汚れることが少なくなる。ま
た、汚れた積層シートは、簡単に洗うことにより汚れを
取ることもでき、この際、裏打ちの形になっているポリ
エステルブロック共重合体層が汚れることが少ないの
で、透けて汚れが見えることも少ない。また本発明の積
層シートは耐熱性、耐光性、耐汚染性に優れると共に、
リサイクル可能で且つハロゲン系元素を含まない積層シ
ートであり、この上に熱いやかんや鍋などを置いても、
変形したりすることが殆どない事も一つの特徴である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸及びテトラメチレングリコ
    ールがそれぞれジカルボン酸成分当たり60モル%以上
    であるポリブチレンテレフタレートからなるハードセグ
    メント20〜70重量%と、芳香族ジカルボン酸及びH
    O(CH2CH2O)iH(i=2〜5)の長鎖ジオール
    がそれぞれジカルボン酸成分当たり60モル%以上であ
    るポリエステルからなるソフトセグメント80〜30重
    量%とのポリエステルブロック共重合体で融点(T)が
    下記の範囲にあるポリエステルブロック共重合体と布帛
    との積層シートであって、ポリエステルブロック共重合
    体が積層シート全体の少なくとも10重量%を占める積
    層シート。 T0−5>T>T0−60 T>T’+10 (T0:ハードセグメントを構成する成分からなるポリ
    マーの融点(℃)、 T’:ポリエステルブロック共重合体にチタニウムテト
    ラブトキサイドを0.1重量%添加し、250℃、3時
    間溶融反応させた後の融点(℃))
  2. 【請求項2】 布帛がポリエチレンテレフタレート繊維
    からなる織編物である請求項1に記載の積層シート。
  3. 【請求項3】 布帛を構成する繊維の間にポリエステル
    ブロック共重合体の少なくとも一部が入り込んでいる請
    求項2に記載の積層シート。
  4. 【請求項4】 布帛が1デニール以下の極細繊維を含む
    布帛である請求項1〜3のいずれかに記載の積層シー
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかに記載の積層シー
    トよりなるテント。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れかに記載の積層シー
    トを袋状にしてなるコンテナー。
JP15860797A 1997-06-16 1997-06-16 エラストマー積層シート Pending JPH115285A (ja)

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JP15860797A JPH115285A (ja) 1997-06-16 1997-06-16 エラストマー積層シート

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JP15860797A JPH115285A (ja) 1997-06-16 1997-06-16 エラストマー積層シート

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