JPH1152582A - 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク - Google Patents

投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク

Info

Publication number
JPH1152582A
JPH1152582A JP20631197A JP20631197A JPH1152582A JP H1152582 A JPH1152582 A JP H1152582A JP 20631197 A JP20631197 A JP 20631197A JP 20631197 A JP20631197 A JP 20631197A JP H1152582 A JPH1152582 A JP H1152582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmitting
light
optical system
phase shift
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20631197A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Irie
重夫 入江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electronics Corp filed Critical Matsushita Electronics Corp
Priority to JP20631197A priority Critical patent/JPH1152582A/ja
Publication of JPH1152582A publication Critical patent/JPH1152582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 0.2μm以下の微細パターンでのコマ収差
の検出を容易に行う。 【解決手段】 露光マスクとしてレベンソン型位相シフ
トマスクを用い、レベンソン型位相シフトマスクに設け
られたマスクパターンを投影露光装置を用いて所定の縮
小率で縮小して感光基板に転写することにより感光基板
に形成した縮小転写パターンと、レベンソン型位相シフ
トマスクのマスクパターンを投影露光装置の縮小率と同
じ縮小率で縮小した縮小マスクパターンとを比較するこ
とにより、投影露光装置の光学系コマ収差を検出する。
検出したコマ収差に従って、マスクの補正または露光装
置の光学系収差の調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影露光装置の光
学系コマ収差などの光学系収差を検出するための投影露
光装置の光学系収差の検出方法および、投影露光装置の
光学系収差を検出するために用いられる光学系収差検出
用レベンソン型位相シフトマスク、ならびに投影露光装
置の光学系収差に基づいて露光用位相シフトマスクを補
正するための露光用位相シフトマスクの補正方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化に伴い、投影露光装
置によって感光基板上に縮小転写されるパターン像の寸
法精度は、コマ収差などの光学系収差の影響で低下す
る。その結果、半導体素子の動作不良や動作不能を引き
起こす。したがって、光学系収差を正確に検出し、光学
系収差が最小となるように投影露光装置の光学系を調整
したり、あるいは光学系収差を見込んでレジストパター
ンを形成するなどの対策を施すことは、半導体素子の微
細化の実現の上で非常に重要なことである。
【0003】従来より、投影光学系のコマ収差を検出す
る様々な方法が提案されている。代表的な方法として
は、以下に示すような2つの方法がある。第1は、レジ
ストが塗布されたウエハ上にライン・アンド・スペース
パターン等の検出用パターンを焼き付け、現像処理を行
った後、その焼き付けた検出用パターン像の形状から検
出する方法であり、例えば、転写されたパターン像の短
辺方向における両端のパターン線幅を走査型電子顕微鏡
などで計測して、その線幅差から検出する方法である。
【0004】第2は、検出用パターン像のレジスト断面
形状から検出する方法で、例えば、矩形状に形成した厚
膜レジストの断面形状において側壁の角度差から検出す
る方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
検出用パターン像の形状から検出する方法の場合は、現
状のKrF投影露光装置では波長程度の0.2μm以下
の微細パターンの形成が不可能であるため、0.2μm
以下の微細パターンでのコマ収差の検出を容易にしかも
正確に行うことはできない。
【0006】また、上記のレジスト断面形状から検出す
る方法の場合は、目標線幅に比べてレジストの膜厚が非
常に厚いため、パターン倒れを生じ、パターン像の形成
が非常に困難である。したがって、線幅0.2μm以下
の微細パターンでのコマ収差の検出を行うことができな
い。したがって、本発明の目的は、線幅0.2μm以下
の微細パターンでのコマ収差の検出を容易にしかも正確
に行うことができる投影露光装置の光学系コマ収差の検
出方法および光学系コマ収差検出用レベンソン型位相シ
フトマスクを提供することである。
【0007】また、本発明の他の目的は、投影露光装置
の収差補正を行うことなく、適正な形状寸法の転写パタ
ーンを得ることができる露光用位相シフトマスクの補正
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、露光マスクと
してレベンソン型位相シフトマスクなどの位相シフトマ
スクを用い、投影露光装置を用いて所定の縮小率で位相
シフトマスクに設けたマスクパターンを縮小して感光基
板に転写することにより感光基板に形成した縮小転写パ
ターンと位相シフトマスクのマスクパターンを投影露光
装置の縮小率と同じ縮小率で縮小した縮小マスクパター
ンとを比較することにより投影露光装置の光学系収差を
検出することを特徴とする。
【0009】このように、位相シフトマスクを用いるこ
とで、線幅0.2μm以下の微細パターンでの収差の検
出を容易にしかも正確に行うことができ、上述した従来
の収差の検出方法の問題点を解決することができる。ま
た、収差検出用として、適切なパターンのレベンソン型
位相シフトマスクを用いることによって、定量的に収差
を検出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1記載の投影露光装置の光
学系収差の検出方法は、位相シフトマスクに設けたマス
クパターンを投影露光装置を用いて所定の縮小率で縮小
して感光基板に転写することにより感光基板に形成した
縮小転写パターンと位相シフトマスクのマスクパターン
を投影露光装置の縮小率と同じ縮小率で縮小した縮小マ
スクパターンとを比較することにより投影露光装置の光
学系収差を検出することを特徴とする。
【0011】この方法によれば、線幅0.2μm以下の
微細な縮小転写パターンを回折の影響をあまり受けずに
感光基板に転写することができる。その結果、投影露光
装置の光学系収差の影響が縮小転写パターンに顕著に現
れることになる。したがって、感光基板に形成した縮小
転写パターンと縮小マスクパターンとを比較することに
より、線幅0.2μm以下の微細パターンでの収差の検
出を容易にかつ正確に行うことができる。
【0012】請求項2記載の投影露光装置の光学系収差
の検出方法は、請求項1記載の投影露光装置の光学系収
差の検出方法において、位相シフトマスクがレベンソン
型位相シフトマスクであることを特徴とする。この方法
によれば、請求項1と同様に作用する。請求項3記載の
投影露光装置の光学系収差の検出方法は、請求項2記載
の投影露光装置の光学系収差の検出方法において、レベ
ンソン型位相シフトマスクのマスクパターンが、透過光
の位相が互いに180度異なる第1および第2の長方形
透光領域からなり、第1および第2の長方形透光領域が
それらの長辺と直交する方向に交互に整列配置されてい
ることを特徴とする。
【0013】この方法によれば、回折の影響が十分少な
く抑えられ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮小転
写パターンにいっそう顕著に現れる。したがって、投影
露光装置の光学系収差を定量的に検出することができ
る。請求項4記載の投影露光装置の光学系収差の検出方
法は、請求項2記載の投影露光装置の光学系収差の検出
方法において、レベンソン型位相シフトマスクのマスク
パターンが、透過光の位相が互いに180度異なる第1
および第2の長方形透光領域からなり、第1の長方形透
光領域は縦横にマトリクス状に整列配置され、第2の長
方形透光領域は第1の長方形透光領域と同じ方向および
間隔でかつ互いに隣接した4個の第1の長方形透光領域
のちょうど真ん中に1個の第2の長方形透光領域が位置
するようにマトリクス状に整列配置されていることを特
徴とする。
【0014】この方法によれば、回折の影響がきわめて
少なく抑えられ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮
小転写パターンにさらにいっそう顕著に現れる。したが
って、投影露光装置の光学系収差を定量的にかつ高精度
に検出することができる。請求項5記載の投影露光装置
の光学系収差の検出方法は、請求項3または4記載の投
影露光装置の光学系収差の検出方法において、レベンソ
ン型位相シフトマスクのマスクパターンが、第1および
第2の長方形透光領域の他に、透過光の位相が互いに1
80度異なり第1および第2の長方形透光領域と同一の
配列で配列方向が第1および第2の長方形透光領域に対
して90度異なる第3および第4の長方形透光領域と、
透過光の位相が互いに180度異なり第1および第2の
長方形透光領域と同じ配列で配列方向が第1および第2
の長方形透光領域に対して45度異なる第5および第6
の長方形透光領域とを有していることを特徴とする。
【0015】この方法によれば、投影露光装置の光学系
の収差が方向によって異なる場合において、レベンソン
型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方向に
おける投影露光装置の光学系収差を検出することができ
る。請求項6記載の投影露光装置の光学系収差の検出方
法は、請求項2記載の投影露光装置の光学系収差の検出
方法において、レベンソン型位相シフトマスクのマスク
パターンが、上側横辺および下側横辺ならびに上側横辺
および下側横辺を連結する縦辺とからなる第1の略Z字
形透光領域と、この第1の略Z字型透光領域を裏返しに
した形状でかつ透過光の位相が第1の略Z字形透光領域
と180度異なる第2の略Z字形透光領域とからなり、
第1の略Z字形透光領域は縦横にマトリクス状に整列配
置され、第2の略Z字形透光領域は第1の略Z字形透光
領域と同じ方向および間隔でかつ互いに隣接した4個の
第1の略Z字形領域のちょうど真ん中に1個の第2の略
Z字形透光領域が位置するようにマトリクス状に整列配
置されていることを特徴とする。
【0016】この方法によれば、投影露光装置の光学系
の収差が方向によって異なる場合において、レベンソン
型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方向に
おける投影露光装置の光学系収差を検出することができ
る。請求項7記載の光学系収差検出用レベンソン型位相
シフトマスクは、請求項6記載の光学系収差検出用レベ
ンソン型位相シフトマスクにおいて、マスクパターン
が、透過光の位相が互いに180度異なる第1および第
2の長方形透光領域からなり、第1および第2の長方形
透光領域がそれらの長辺と直交する方向に交互に整列配
置されていることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、回折の影響が十分少な
く抑えられ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮小転
写パターンにいっそう顕著に現れる。したがって、投影
露光装置の光学系収差を定量的に検出することができ
る。請求項8記載の光学系収差検出用レベンソン型位相
シフトマスクは、マスクパターンが、透過光の位相が互
いに180度異なる第1および第2の長方形透光領域か
らなり、第1の長方形透光領域は縦横にマトリクス状に
整列配置され、第2の長方形透光領域は第1の長方形透
光領域と同じ方向および間隔でかつ互いに隣接した4個
の第1の長方形透光領域のちょうど真ん中に1個の第2
の長方形透光領域が位置するようにマトリクス状に整列
配置されていることを特徴とする。
【0018】この構成によれば、回折の影響がきわめて
少なく抑えられ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮
小転写パターンにさらにいっそう顕著に現れる。したが
って、投影露光装置の光学系収差を定量的にかつ高精度
に検出することができる。請求項9記載の光学系収差検
出用レベンソン型位相シフトマスクは、請求項7または
8記載の光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマス
クにおいて、マスクパターンが、第1および第2の長方
形透光領域の他に、透過光の位相が互いに180度異な
り第1および第2の長方形透光領域と同一の配列で配列
方向が第1および第2の長方形透光領域に対して90度
異なる第3および第4の長方形透光領域と、透過光の位
相が互いに180度異なり第1および第2の長方形透光
領域と同じ配列で配列方向が第1および第2の長方形透
光領域に対して45度異なる第5および第6の長方形透
光領域とを有していることを特徴とする。
【0019】この構成によれば、投影露光装置の光学系
の収差が方向によって異なる場合において、レベンソン
型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方向に
おける投影露光装置の光学系収差を検出することができ
る。請求項10記載の光学系収差検出用レベンソン型位
相シフトマスクは、マスクパターンが、上側横辺および
下側横辺ならびに上側横辺および下側横辺を連結する縦
辺とからなる第1の略Z字形透光領域と、この第1の略
Z字型透光領域を裏返しにした形状でかつ透過光の位相
が第1の略Z字形透光領域と180度異なる第2の略Z
字形透光領域とからなり、第1の略Z字形透光領域は縦
横にマトリクス状に整列配置され、第2の略Z字形透光
領域は第1の略Z字形透光領域と同じ方向および間隔で
かつ互いに隣接した4個の第1の略Z字形領域のちょう
ど真ん中に1個の第2の略Z字形透光領域が位置するよ
うにマトリクス状に整列配置されていることを特徴とす
る。
【0020】この構成によれば、投影露光装置の光学系
の収差が方向によって異なる場合において、レベンソン
型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方向に
おける投影露光装置の光学系収差を検出することができ
る。請求項11記載の露光用位相シフトマスクの補正方
法によれば、位相シフトマスクに設けられたマスクパタ
ーンを投影露光装置により所定の縮小率で縮小して感光
基板に転写することにより感光基板に形成した縮小転写
パターンと位相シフトマスクのマスクパターンを投影露
光装置の縮小率と同じ縮小率で縮小した縮小マスクパタ
ーンとを比較することにより投影露光装置の光学系収差
を検出し、投影露光装置の光学系収差を見込んで露光用
位相シフトマスクのマスクパターンを補正することを特
徴とする。
【0021】この方法によれば、投影露光装置の光学系
収差を見込んで露光用位相シフトマスクのマスクパター
ンを補正するので、投影露光装置に光学系収差があって
も、投影露光装置の収差補正を行うことなく、縮小転写
パターンを適正な形状寸法にすることができる。以下、
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明す
る。
【0022】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態における投影露光装置の光学系コマ収差の
検出方法を説明するための投影露光装置の概略図であ
る。まず、図1に示した投影露光装置は、照明光学系
(ミラーのみを図示している)1と投影光学系4と可動
ステージ7とに大きく分けることができる。照明光学系
1を発した光は、レチクルステージ3で保持されている
レベンソン型位相シフトマスク(レチクル)2を照射さ
れる。レベンソン型位相シフトマスク2上には、実際の
電子回路形成用マスクの線幅と同等の線幅をもつ光学系
コマ収差検出用のマスクパターンが形成されている。
【0023】そして、レベンソン型位相シフトマスク2
に光を照射することにより、レベンソン型位相シフトマ
スク2上に形成された光学系コマ収差検出用のマスクパ
ターンが投影光学系4によって所定の縮小率で感光基板
5上に縮小転写される。感光基板5は、例えばシリコン
基板上に感光体としてレジストが塗布されたものであ
る。なお、この感光基板5は定盤6上に配置された可動
ステージ(XYZステージ)7の上に固定されている。
【0024】ところで、この投影露光装置の光学系コマ
収差の検出方法は、レベンソン型位相シフトマスク2に
設けたマスクパターンを投影露光装置を用いて所定の縮
小率で縮小して感光基板5に転写することにより、感光
基板5上のレジストに形成された縮小転写パターンとレ
ベンソン型位相シフトマスク2のマスクパターンを投影
露光装置の縮小率と同じ縮小率で縮小した縮小マスクパ
ターンとを比較することで、投影露光装置の光学系コマ
収差を検出する。
【0025】縮小転写パターンと縮小マスクパターンと
の比較は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)で縮小
転写パターンの寸法を計測し、この縮小転写パターンの
寸法と縮小マスクパターンの寸法の差を求めることで行
うことができ、この寸法差が光学系コマ収差に対応した
値となる。投影光学系のコマ収差を検出する方法は以上
のようになっている。
【0026】この実施の形態の投影露光装置の光学系コ
マ収差の検出方法は、露光マスクにレベンソン型などの
位相シフトマスクを用いている点が特徴であり、この方
法によれば、線幅0.2μm以下の微細な縮小転写パタ
ーンを回折の影響をあまり受けずに感光基板に転写する
ことができる。その結果、投影露光装置の光学系コマ収
差の影響が縮小転写パターンに顕著に現れることにな
る。したがって、感光基板に形成した縮小転写パターン
と縮小マスクパターンとを比較することにより、線幅
0.2μm以下の微細パターンでのコマ収差の検出を容
易にかつ正確に行うことができる。
【0027】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態について、図2〜図4を参照しながら説明
する。図2は本発明の第2の実施の形態の投影露光装置
の光学系コマ収差の検出方法において用いる光学系コマ
収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクのマスクパ
ターン8を示している。このレベンソン型位相シフトマ
スクのマスクパターン8は、透過光の位相が互いに18
0度異なる第1および第2の長方形透光領域8A,8B
からなる。第1の長方形透光領域8Aは縦横にマトリク
ス状に整列配置されている。第2の長方形透光領域8B
は第1の長方形透光領域8Aと同じ方向および間隔でか
つ互いに隣接した4個の第1の長方形透光領域8Aのち
ょうど真ん中に1個の第2の長方形透光領域8Bが位置
するようにマトリクス状に整列配置されている。
【0028】ここで、図2に示したレベンソン型位相シ
フトマスクのマスクパターン8の形状について、図3を
参照しながら詳しく説明する。図2に示したレベンソン
型位相シフトマスクパターン8は、図3に示した単位マ
スクパターン9を上下左右に繰り返し並べたものであ
る。図3の単位マスクパターン9は、XY直交座標系に
おいて、以下の4つの領域10,11,12,13で構
成される。具体的に説明すると、それらは、XY直交座
標系で定義した第1象現にある領域10と、領域10と
X軸に対して線対称の関係がある領域11と、領域10
とY軸に対して線対称の関係がある領域12と、領域1
0と座標(0,0)に対して点対称の関係がある領域1
3の4つである。
【0029】つぎに、単位マスクパターン9を構成する
4つの領域10,11,12,13の中で、基準領域と
なる領域10について説明する。領域10は、4つの座
標(0,0)、(x1 ,0)、(0,y1 )、(x1
1 ) (ただし、0≦x1、0≦y1 )を頂点とする
長方形領域である。また、領域10は、光を透過する2
つの長方形透光パターン14,15とそれ以外の遮光部
とから構成されている。
【0030】長方形透光パターン14は、XY座標系の
座標(0,0)、(x2 ,0)、(0,y2 )、
(x2 ,y2 ) (ただし、0≦x2 ≦x1 、0≦y2
≦y1 /2、y2 ≦x2 )を頂点とする。また、長方形
透光パターン15は長方形透光パターン14を座標(x
1 /2,y1 /2)に対して点対称移動したパターンで
ある。また、これらの長方形透光パターン14と長方形
透光パターン15の透過光の位相差は180度であり、
それぞれの光強度が等しくなっている。
【0031】前述した図2のマスクパターン8の内、点
線で囲んだ1本の長方形透光領域8Bとその周囲の4本
の長方形透光領域8Aからなるパターンをコマ収差検出
用基本パターン16とする。以下では、このコマ収差検
出用基本パターン16を用いて説明を行う。図4には、
図3に示したコマ収差検出用基本パターン16を用いた
光学系コマ収差検出システムのフローチャートを示す。
【0032】まず、ステップ1においては、図2に示し
たコマ収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクのマ
スクパターン8のコマ収差検出用基本パターン16を用
いて、感光基板5(図1参照)上に1/5倍の縮小率で
パターニングを行う。つぎに、ステップ2においては、
ステップ1でパターニングを行った縮小転写パターンに
ついて、図2に示すA,Bの実寸法(測定結果をそれぞ
れ、A1 ,B 1 とする)を走査型電子顕微鏡を用いて測
定する。
【0033】つぎに、ステップ3においては、ステップ
2で測定した縮小転写パターンの実寸法(A1 ,B1
と図2に示したマスクパターンを1/5倍に縮小した縮
小マスクパターン(理想パターン)の寸法(それぞれA
2 ,B2 とする)とを比較することによって、特に、X
軸方向のコマ収差を相対的に検出することができる。な
お、図3に示す長方形透光パターン14において、
2 ,y2 を定義する条件をy2 ≦x2 からx2 ≦y2
に変えると、Y軸方向のコマ収差を相対的に検出するこ
とができる。
【0034】また、この実施の形態においては、式|A
1 −A2 |/A2 、もしくは、式|B1 −B2 |/B2
で与えられる値を用いて光学系のコマ収差量を数値化す
ることができるため、定量的な装置管理(投影露光装置
の管理)が可能となる。また他には、A1 /B1 (B1
≦A1 の場合)で与えられる値によっても、上記と同様
にコマ収差量を数値化することができる。
【0035】さらに、ステップ4においては、ステップ
3で数値化したコマ収差量を見込んで露光マスクのマス
クパターンを補正することによって、投影露光装置の光
学系を調整することなく所望の転写パターンの形状寸法
が得られる。また、数値化したコマ収差量に基づいて投
影露光装置の光学系を調整する場合も、今まで以上に精
度良く調整を行うことができ、コマ収差を最小限にする
ことができる。
【0036】以上のようにして、投影光学系のコマ収差
検出が行われる。この実施の形態は、露光マスクパター
ンとして、図2に示すようなレベンソン型位相シフトマ
スクのマスクパターン8を用いている点が特徴である。
このようなレベンソン型位相シフトマスクのマスクパタ
ーン8をコマ収差検出に適用することにより、従来例と
は異なり、回折の影響がきわめて少なく抑えられ、投影
露光装置の光学系コマ収差の影響が縮小転写パターンに
さらにいっそう顕著に現れ、0.2μm以下のパターン
像においても容易に、しかも定量的にかつ高精度に投影
露光装置の光学系コマ収差を検出できるという効果が得
られる。
【0037】以上では、領域10を構成する2つの長方
形透光パターンが座標(x1 /2,y1 /2)に対して
点対称の場合について説明を行ったが、第3の実施の形
態として、領域10を構成する2つの長方形透光パター
ンが座標(x1 /2,y1 /2)に対して点対称でない
場合について以下に説明する。 (第3の実施の形態)以下、本発明の第3の実施の形態
の投影露光装置の光学系コマ収差の検出方法について、
図5〜図8を参照しながら説明する。
【0038】図5および図6に、第3の実施の形態の投
影露光装置の光学系コマ収差の検出方法で使用するレベ
ンソン型位相シフトマスクにおいて、領域10を構成す
る2つの長方形透光パターンが座標(x1 /2,y1
2)に対して点対称でない場合についての代表的な2つ
の例を示す。図2と同様に、図5および図6の領域10
も光を透過する2つの長方形透光パターンで構成されて
いる。図5に示す単位マスクパターン91において、領
域10は長方形透光パターン17と長方形透光パターン
18とそれ以外の遮光部から構成されている。また、図
6に示す単位マスクパターン92において、領域10は
長方形透光パターン19と長方形透光パターン20から
構成されている。
【0039】図5の長方形透光パターン17は、XY座
標系の4つの座標(0,0)、(x 2 ,0)、(0,y
2 )、(x2 ,y2 )、(ただし、0≦x2 ≦x1 、0
≦y 2 ≦y1 /2、y2 ≦x2 )を頂点とし、長方形透
光パターン18は、4つの座標(0,y1 −y2 )、
(x1 ,y1 −y2 )、(0,y1 )、(x1 ,y1
を頂点とする。図3に示した点対称の場合と同様に、こ
れらの長方形透光パターン17と長方形透光パターン1
8の透過光の位相差は180度であり、それぞれの光強
度が等しくなっている。
【0040】図6の長方形透光パターン19は、XY座
標系の4つの座標(0,0)、(x 2 ,0)、(0,y
2 )、(x2 ,y2 ) (ただし、0≦x2 ≦x1 、0
≦y 2 ≦y1 /2 、y2 ≦x2 )を頂点とし、長方形
透光パターン20は、座標(0,y1 −y2 )、
(x2 ,y1 −y2 )、(0,y1 )、(x2 ,y1
を頂点とする。図3に示した点対称の場合と同様に、こ
れらの長方形透光パターン19と長方形透光パターン2
0の透過光の位相差は180度であり、それぞれの光強
度が等しくなっている。
【0041】図7は本発明の第3の実施の形態の投影露
光装置の光学系コマ収差の検出方法において用いる光学
系コマ収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクのマ
スクパターン81を示している。このレベンソン型位相
シフトマスクのマスクパターン81は、図5に示した単
位マスクパターン91を上下左右に繰り返し並べたもの
であり、透過光の位相が互いに180度異なり、かつ光
強度が等しい第1および第2の長方形透光領域8C,8
Bからなり、第1および第2の長方形透光領域8C,8
Bがそれらの長辺と直交する方向に交互に整列配置され
ている。
【0042】図8は本発明の第3の実施の形態の投影露
光装置の光学系コマ収差の検出方法において用いる光学
系コマ収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクのマ
スクパターン82を示している。このレベンソン型位相
シフトマスクのマスクパターン82は、図6に示した単
位マスクパターン92を上下左右に繰り返し並べたもの
であり、透過光の位相が互いに180度異なり,かつ光
強度が等しい第1および第2の長方形透光領域8B,8
Bからなり、第1および第2の長方形透光領域8D,8
Bがそれらの長辺と直交する方向に交互に整列配置され
ている。
【0043】図7に、図5の領域10を含むパターンを
示したが、このパターンの内、点線で囲んだパターンを
コマ収差検出用基本パターン21とし、上記のコマ収差
検出に適用し、コマ収差量を求めた。同様に、図8に、
図6の領域10を含むパターンを示したが、このパター
ンの内、点線で囲んだパターンをコマ収差検出用基本パ
ターン22とし、上記のコマ収差検出に適用し、コマ収
差量を求めた。
【0044】コマ収差検出用基本パターン16について
も、同様にしてコマ収差量を求めた。表1にコマ収差検
出用基本パターン16、コマ収差検出用基本パターン2
1およびコマ収差検出用基本パターン22のコマ収差量
の比較結果の一例を示す。この比較結果により、コマ収
差検出用基本パターン21、コマ収差検出用基本パター
ン22でもコマ収差検出は可能だが、コマ収差検出用基
本パターン16の方がより精度良く検出していることが
分かる。
【0045】
【表1】
【0046】(第4の実施の形態)以下本発明の第4の
実施の形態について、図9を参照しながら説明する。第
2の実施の形態においては、レベンソン型位相シフトマ
スクのマスクパターン8の長軸方向であるX軸方向のコ
マ収差を感度良く検出することができるが、第2の実施
の形態で示したレベンソン型位相シフトマスクのマスク
パターン8を任意の方向に回転させたマスクパターンを
用いることによって、任意の方向におけるコマ収差を評
価することができる。
【0047】さらに、図9(a),(b),(c)に示
すように、長軸方向がそれぞれX軸に対して0度、45
度、90度回転した3種類のレベンソン型位相シフトマ
スクのマスクパターンを組み合わせて用いることによっ
て、投影露光装置の光学系のコマ収差が方向によって異
なる場合において、レベンソン型位相シフトマスクを回
転させることなくどの方向のコマ収差も感度良く検出す
ることができる。
【0048】(第5の実施の形態)以下、本発明の第5
の実施の形態について、図10を参照しながら説明す
る。図10は本発明の第5の実施の形態の投影露光装置
の光学系コマ収差の検出方法において用いる光学系コマ
収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクのマスクパ
ターン26を示している。このマスクパターン26は、
上側横辺および下側横辺ならびに上側横辺および下側横
辺を連結する縦辺とからなる第1の略Z字形透光領域2
3と、この第1の略Z字型透光領域23を裏返しにした
形状でかつ透過光の位相が第1の略Z字形透光領域23
と180度異なる第2の略Z字形透光領域24とからな
り、第1の略Z字形透光領域23は縦横にマトリクス状
に整列配置され、第2の略Z字形透光領域24は第1の
略Z字形透光領域23と同じ方向および間隔でかつ互い
に隣接した4個の第1の略Z字形領域23のちょうど真
ん中に1個の第2の略Z字形透光領域24が位置するよ
うにマトリクス状に整列配置されている。
【0049】この構成によれば、投影露光装置の光学系
のコマ収差が方向によって異なる場合において、レベン
ソン型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方
向における投影露光装置の光学系コマ収差を検出するこ
とができる。なお、図10では、第1の略Z字型透光領
域23および第2の略Z字形透光領域24は、横辺と縦
辺との間の角度が90度より大きい場合を例としてあげ
たが、90度丁度の場合でもあってもよいのは当然であ
る。
【0050】ここで、図10に示したレベンソン型位相
シフトマスクのマスクパターン26の形状について詳し
く説明する。図10に示したレベンソン型位相シフトマ
スクのマスクパターン26は、XY直交座標系において
交互かつ周期的に配置された、八角形形状を有する第1
の略Z字形透光領域23および第1の略Z字形透光領域
23を裏返した形状の第2の略Z字型透光領域24の2
種類の光を透過する領域から構成されている。
【0051】また、以上のように配置されている第1の
略Z字形透光領域23の内の1つは、XY直交座標系の
座標(0,0)に重心を有している。以下、この座標
(0,0)に重心を位置する第1の略Z字形透光領域2
3について説明する。この第1の略Z字形透光領域23
は時計回りに配置された8つの辺ab、辺bc、辺c
d、辺de、辺ef、辺fg、辺gh、辺haによって
構成されている。その内、辺bcと辺haと辺deと辺
fgはX軸に平行で、辺bcと辺haの辺のX座標は負
の領域に配置され、辺deと辺fgの辺のX座標は正の
領域に配置されている。また、辺haと辺abの間の内
角aは0°<(内角a)≦90°の条件を、辺bcと辺
cdの間の内角cは90°≦(内角c)<180°の条
件を満たしている。また、第1の略Z字形透光領域23
と第2の略Z字形透光領域24との透過光の位相差は1
80度であり、それぞれの光強度が等しくなっている。
【0052】図10に示すパターンの内、点線で囲んだ
1本の第1の略Z字形透光領域23と4本の第2の略Z
字形透光領域24との合わせて5本の略Z字形透光領域
をコマ収差検出用基本パターン25とする。以下では、
このコマ収差検出用基本パターン25を用いて説明を行
う。図4には、図10に示したコマ収差検出用基本パタ
ーン25を用いて光学系コマ収差検出を行う場合のフロ
ーチャートを示す。
【0053】まず、ステップ1においては、図10に示
したコマ収差検出用のレベンソン型位相シフトマスクの
マスクパターン26のコマ収差検出用基本パターン25
を感光基板5上に1/5倍の縮小率でパターニングを行
う。つぎに、ステップ2においては、ステップ1でパタ
ーニングを行った転写パターンの図10に示すC,D,
Eの実寸法(その測定結果をそれぞれ、C1 ,D1,E
1 とする)を走査型電子顕微鏡を用いて測定する。
【0054】つぎに、ステップ3においては、ステップ
2で測定した転写パターンの実寸法(C1 ,D1
1 )と図10に示したマスクパターンを1/5倍に縮
小した縮小マスクパターン(理想パターン)の寸法(そ
れぞれC2 ,D2 ,E2 とする)とを比較することによ
って、どの方向のコマ収差も相対的に検出することがで
きる。
【0055】また、この実施の形態においては、式|C
1 −C2 |/C2 、式|D1 −D2|/D2 、式|E1
−E2 |/E2 で与えられる値を用いて光学系のコマ収
差量を数値化することができるため、定量的な装置管理
が可能となる。また、E1 /C1 (C1 ≦E1 の場合)
で与えられる値によっても同様にコマ収差量を数値化す
ることができる。
【0056】さらに、ステップ4においては、ステップ
3で数値化したコマ収差量を見込んで露光マスクを補正
することによって、露光装置の光学系を調整することな
く所望の転写パターンの形状寸法が得られる。また、数
値化したコマ収差量に基づいて投影露光装置の光学系を
調整する場合も、今まで以上に精度良く調整を行うこと
ができ、コマ収差を最小限にすることができる。
【0057】以上のようにして、投影光学系のコマ収差
検出が行われる。この実施の形態は、露光マスクパター
ンとして、図10に示すようなレベンソン型位相シフト
マスクのマスクパターン26を用いている点が特徴であ
る。このようなレベンソン型位相シフトマスクのマスク
パターン26をコマ収差検出のために用いることによ
り、従来例とは異なり、回折の影響がきわめて少なく抑
えられ、投影露光装置の光学系コマ収差の影響が縮小転
写パターンにさらに一層顕著に現れ、0.2μm以下の
パターン像においても容易にしかも定量的にコマ収差を
検出できるという効果が得られる。また、レベンソン型
位相シフトマスクのマスクパターン26を回転しなくて
も、各方向におけるコマ収差を検出することができる。
【0058】なお、上記の実施の形態では、レベンソン
型位相シフトマスクを用いたが、位相シフトマスクとし
ては、ハーフトーン型位相シフトマスクを用いることも
できる。また、光学系収差としてコマ収差を代表的に説
明したが、それ以外の光学系収差、例えば、球面収差、
非点収差、像面湾曲、像面歪曲等についても検出できる
のは当然である。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の投影露光装置の光学系収
差の検出方法によれば、線幅0.2μm以下の微細な縮
小転写パターンを回折の影響をあまり受けずに感光基板
に転写することができる。その結果、投影露光装置の光
学系収差の影響が縮小転写パターンに顕著に現れること
になる。したがって、感光基板に形成した縮小転写パタ
ーンと縮小マスクパターンとを比較することにより、線
幅0.2μm以下の微細パターンでの収差の検出を容易
にかつ正確に行うことができる。
【0060】請求項2記載の投影露光装置の光学系収差
の検出方法によれば、請求項1と同様の効果を有する。
請求項3記載の投影露光装置の光学系収差の検出方法に
よれば、回折の影響が十分少なく抑えられ、投影露光装
置の光学系収差の影響が縮小転写パターンにいっそう顕
著に現れる。したがって、投影露光装置の光学系収差を
定量的に検出することができる。
【0061】請求項4記載の投影露光装置の光学系収差
の検出方法によれば、回折の影響がきわめて少なく抑え
られ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮小転写パタ
ーンにさらにいっそう顕著に現れる。したがって、投影
露光装置の光学系収差を定量的にかつ高精度に検出する
ことができる。請求項5記載の投影露光装置の光学系収
差の検出方法によれば、投影露光装置の光学系の収差が
方向によって異なる場合において、レベンソン型位相シ
フトマスクを回転させることなく複数の方向における投
影露光装置の光学系収差を検出することができる。
【0062】請求項6記載の投影露光装置の光学系収差
の検出方法によれば、投影露光装置の光学系の収差が方
向によって異なる場合において、レベンソン型位相シフ
トマスクを回転させることなく複数の方向における投影
露光装置の光学系収差を検出することができる。請求項
7記載の光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマス
クによれば、回折の影響が十分少なく抑えられ、投影露
光装置の光学系収差の影響が縮小転写パターンにいっそ
う顕著に現れる。したがって、投影露光装置の光学系収
差を定量的に検出することができる。
【0063】請求項8記載の光学系収差検出用レベンソ
ン型位相シフトマスクによれば、回折の影響がきわめて
少なく抑えられ、投影露光装置の光学系収差の影響が縮
小転写パターンにさらにいっそう顕著に現れる。したが
って、投影露光装置の光学系収差を定量的にかつ高精度
に検出することができる。請求項9記載の光学系収差検
出用レベンソン型位相シフトマスクによれば、投影露光
装置の光学系の収差が方向によって異なる場合におい
て、レベンソン型位相シフトマスクを回転させることな
く複数の方向における投影露光装置の光学系収差を検出
することができる。
【0064】請求項10記載の光学系収差検出用レベン
ソン型位相シフトマスクによれば、投影露光装置の光学
系の収差が方向によって異なる場合において、レベンソ
ン型位相シフトマスクを回転させることなく複数の方向
における投影露光装置の光学系収差を検出することがで
きる。請求項11記載の露光用位相シフトマスクの補正
方法によれば、投影露光装置の光学系収差を見込んで露
光用位相シフトマスクのマスクパターンを補正するの
で、投影露光装置に光学系収差があっても、投影露光装
置の収差補正を行うことなく、縮小転写パターンを適正
な形状寸法にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出の投影露光装置を示す概略図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンを示す概略図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンの単位マスクパターン
を示す概略図である。
【図4】本発明の第2および第5の実施の形態における
投影光学系のコマ収差検出手順を示すフローチャートで
ある。
【図5】本発明の第3の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンの単位マスクパターン
を示す概略図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンの単位マスクパターン
を示す概略図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンを示す概略図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンを示す概略図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態における投影光学系
のコマ収差検出用マスクパターンを示す概略図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態における投影光学
系のコマ収差検出用マスクパターンを示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 照明光学系 2 レベンソン型位相シフトマスク 3 レチクルステージ 4 投影光学系 5 感光基板 6 定盤 7 可動ステージ 8 レベンソン型位相シフトマスクのマスクパターン 81 レベンソン型位相シフトマスクのマスクパター
ン 82 レベンソン型位相シフトマスクのマスクパター
ン 8A 第1の長方形透光領域 8B 第2の長方形透光領域 8C 第1の長方形透光領域 8D 第1の長方形透光領域 9 単位マスクパターン 91 単位マスクパターン 92 単位マスクパターン 10 領域 11 領域 12 領域 13 領域 14 長方形透光パターン 15 長方形透光パターン 16 コマ収差検出用基本パターン 17 長方形透光パターン 18 長方形透光パターン 19 長方形透光パターン 20 長方形透光パターン 21 コマ収差検出用基本パターン 22 コマ収差検出用基本パターン 23 第1の略Z字形透光領域 24 第2の略Z字形透光領域 25 コマ収差検出用基本パターン 26 レベンソン型位相シフトマスクのマスクパター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 528

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相シフトマスクに設けられたマスクパ
    ターンを投影露光装置を用いて所定の縮小率で縮小して
    感光基板に転写することにより前記感光基板に形成した
    縮小転写パターンと前記位相シフトマスクのマスクパタ
    ーンを前記投影露光装置の縮小率と同じ縮小率で縮小し
    た縮小マスクパターンとを比較することにより前記投影
    露光装置の光学系収差を検出することを特徴とする投影
    露光装置の光学系収差の検出方法。
  2. 【請求項2】 位相シフトマスクがレベンソン型位相シ
    フトマスクであることを特徴とする請求項1記載の投影
    露光装置の光学系収差の検出方法。
  3. 【請求項3】 レベンソン型位相シフトマスクのマスク
    パターンが、透過光の位相が互いに180度異なる第1
    および第2の長方形透光領域からなり、前記第1および
    第2の長方形透光領域がそれらの長辺と直交する方向に
    交互に整列配置されていることを特徴とする請求項2記
    載の投影露光装置の光学系収差の検出方法。
  4. 【請求項4】 レベンソン型位相シフトマスクのマスク
    パターンが、透過光の位相が互いに180度異なる第1
    および第2の長方形透光領域からなり、前記第1の長方
    形透光領域は縦横にマトリクス状に整列配置され、前記
    第2の長方形透光領域は前記第1の長方形透光領域と同
    じ方向および間隔でかつ互いに隣接した4個の前記第1
    の長方形透光領域のちょうど真ん中に1個の前記第2の
    長方形透光領域が位置するようにマトリクス状に整列配
    置されていることを特徴とする請求項2記載の投影露光
    装置の光学系収差の検出方法。
  5. 【請求項5】 レベンソン型位相シフトマスクのマスク
    パターンが、第1および第2の長方形透光領域の他に、
    透過光の位相が互いに180度異なり前記第1および第
    2の長方形透光領域と同一の配列で配列方向が前記第1
    および第2の長方形透光領域に対して90度異なる第3
    および第4の長方形透光領域と、透過光の位相が互いに
    180度異なり前記第1および第2の長方形透光領域と
    同じ配列で配列方向が前記第1および第2の長方形透光
    領域に対して45度異なる第5および第6の長方形透光
    領域とを有していることを特徴とする請求項3または4
    記載の投影露光装置の光学系収差の検出方法。
  6. 【請求項6】 レベンソン型位相シフトマスクのマスク
    パターンが、上側横辺および下側横辺ならびに前記上側
    横辺および前記下側横辺を連結する縦辺とからなる第1
    の略Z字形透光領域と、この第1の略Z字型透光領域を
    裏返しにした形状でかつ透過光の位相が前記第1の略Z
    字形透光領域と180度異なる第2の略Z字形透光領域
    とからなり、前記第1の略Z字形透光領域は縦横にマト
    リクス状に整列配置され、前記第2の略Z字形透光領域
    は前記第1の略Z字形透光領域と同じ方向および間隔で
    かつ互いに隣接した4個の前記第1の略Z字形領域のち
    ょうど真ん中に1個の前記第2の略Z字形透光領域が位
    置するようにマトリクス状に整列配置されていることを
    特徴とする請求項2記載の投影露光装置の光学系収差の
    検出方法。
  7. 【請求項7】 マスクパターンが、透過光の位相が互い
    に180度異なる第1および第2の長方形透光領域から
    なり、前記第1および第2の長方形透光領域がそれらの
    長辺と直交する方向に交互に整列配置されていることを
    特徴とする光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマ
    スク。
  8. 【請求項8】 マスクパターンが、透過光の位相が互い
    に180度異なる第1および第2の長方形透光領域から
    なり、前記第1の長方形透光領域は縦横にマトリクス状
    に整列配置され、前記第2の長方形透光領域は前記第1
    の長方形透光領域と同じ方向および間隔でかつ互いに隣
    接した4個の前記第1の長方形透光領域のちょうど真ん
    中に1個の前記第2の長方形透光領域が位置するように
    マトリクス状に整列配置されていることを特徴とする光
    学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク。
  9. 【請求項9】 マスクパターンが、第1および第2の長
    方形透光領域の他に、透過光の位相が互いに180度異
    なり前記第1および第2の長方形透光領域と同一の配列
    で配列方向が前記第1および第2の長方形透光領域に対
    して90度異なる第3および第4の長方形透光領域と、
    透過光の位相が互いに180度異なり前記第1および第
    2の長方形透光領域と同じ配列で配列方向が前記第1お
    よび第2の長方形透光領域に対して45度異なる第5お
    よび第6の長方形透光領域とを有していることを特徴と
    する請求項7または8記載の光学系収差検出用レベンソ
    ン型位相シフトマスク。
  10. 【請求項10】 マスクパターンが、上側横辺および下
    側横辺ならびに前記上側横辺および前記下側横辺を連結
    する縦辺とからなる第1の略Z字形透光領域と、この第
    1の略Z字型透光領域を裏返しにした形状でかつ透過光
    の位相が前記第1の略Z字形透光領域と180度異なる
    第2の略Z字形透光領域とからなり、前記第1の略Z字
    形透光領域は縦横にマトリクス状に整列配置され、前記
    第2の略Z字形透光領域は前記第1の略Z字形透光領域
    と同じ方向および間隔でかつ互いに隣接した4個の前記
    第1の略Z字形領域のちょうど真ん中に1個の前記第2
    の略Z字形透光領域が位置するようにマトリクス状に整
    列配置されていることを特徴とする光学系収差検出用レ
    ベンソン型位相シフトマスク。
  11. 【請求項11】 位相シフトマスクに設けられたマスク
    パターンを投影露光装置により所定の縮小率で縮小して
    感光基板に転写することにより前記感光基板に形成した
    縮小転写パターンと前記位相シフトマスクのマスクパタ
    ーンを前記投影露光装置の縮小率と同じ縮小率で縮小し
    た縮小マスクパターンとを比較することにより前記投影
    露光装置の光学系収差を検出し、前記投影露光装置の光
    学系収差を見込んで露光用位相シフトマスクのマスクパ
    ターンを補正することを特徴とする露光用位相シフトマ
    スクの補正方法。
JP20631197A 1997-07-31 1997-07-31 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク Pending JPH1152582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20631197A JPH1152582A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20631197A JPH1152582A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1152582A true JPH1152582A (ja) 1999-02-26

Family

ID=16521208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20631197A Pending JPH1152582A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1152582A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6741327B2 (en) 2000-06-30 2004-05-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of correcting projection optical system and method of manufacturing semiconductor device
KR100585081B1 (ko) * 2000-03-02 2006-05-30 삼성전자주식회사 노광 장치의 코마 수차 보정 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100585081B1 (ko) * 2000-03-02 2006-05-30 삼성전자주식회사 노광 장치의 코마 수차 보정 방법
US6741327B2 (en) 2000-06-30 2004-05-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of correcting projection optical system and method of manufacturing semiconductor device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3254916B2 (ja) 投影光学系のコマ収差を検出する方法
KR20030014760A (ko) 기판을 제조하는 리소그래피 방법 및 장치
JPH1069066A (ja) マスクおよびその検査方法ならびに露光方法
US6649310B2 (en) Method of manufacturing photomask
JP2001022051A (ja) レチクル及び半導体装置の製造方法
JP2004514171A (ja) フォトリソグラフィーマスク
JP2007256511A (ja) レジストパターン形成用のフォトマスク及びその製造方法、並びにこのフォトマスクを用いたレジストパターンの形成方法
US20030203318A1 (en) Exposure method based on multiple exposure process
US7586626B2 (en) Measurement method, exposure method, exposure apparatus, and device fabrication method
US7393613B2 (en) Set of at least two masks for the projection of structure patterns
US5237393A (en) Reticle for a reduced projection exposure apparatus
US6620556B2 (en) Mask for multiple exposure
US8822104B2 (en) Photomask
JPH1152582A (ja) 投影露光装置の光学系収差の検出方法および光学系収差検出用レベンソン型位相シフトマスク
JP2000267257A (ja) マスク及びそれを用いた露光方法
JPH10275769A (ja) 露光方法
JP3977096B2 (ja) マスク、露光方法及びデバイス製造方法
JP2006319369A (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
JP2006303541A (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
JP3984866B2 (ja) 露光方法
JPH08101491A (ja) フォトマスク
JPH02116848A (ja) フォトマスク
JP2000047367A (ja) マイクロリソグラフィ製造におけるパタ―ン形成を改善する方法およびシステム
KR960011463B1 (ko) 노광기의 촛점 및 평행도 측정 방법
JP2021179572A (ja) 評価方法、露光方法、および物品製造方法