JPH115243A - 押出成形用ダイリップ調整装置 - Google Patents

押出成形用ダイリップ調整装置

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JPH115243A
JPH115243A JP9161542A JP16154297A JPH115243A JP H115243 A JPH115243 A JP H115243A JP 9161542 A JP9161542 A JP 9161542A JP 16154297 A JP16154297 A JP 16154297A JP H115243 A JPH115243 A JP H115243A
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JP
Japan
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bolt
heat
heat bolt
adjustment
anchor
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JP9161542A
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English (en)
Inventor
Tomoki Nakamura
知己 中村
Masuo Kobayashi
満洲男 小林
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出成形用ダイリップ調整装置に関し、長時
間使用してもダイリップの押し引き調整能力が変化しな
いようにしてメンテナンス負担を軽減できるようにす
る。 【解決手段】 押出成形用ダイリップ調整装置を、先端
部をダイリップ101に固定され後端部が保持部13に
取り付けられたヒートボルト1と、保持部13に形成さ
れた貫通孔13Aと貫通孔13A内に嵌装されたアンカ
ーナット3,4と貫通孔13Aに内挿され内周側がヒー
トボルト1と螺合し外周側がアンカーナット3,4と螺
合する回転一体の調整ボルト21,22とで構成された
調整機構2とをそなえて構成し、調整ボルト21,22
に形成された雄ねじと雌ねじのピッチ差によるヒートボ
ルト1のアンカーナット3,4の軸方向相対移動により
ダイリップ101の押し引き調整を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無延伸又は延伸フ
ィルム製造装置等に利用可能な押出成形用ダイリップ調
整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無延伸又は延伸フィルム製造
装置等にて使用される押出成形用ダイリップにおいて、
手動又は自動でダイリップ先端の樹脂吐出口の幅を調整
する押出成形用ダイリップ調整装置が知られている。図
4,図5はかかる従来の押出成形用ダイリップ調整装置
について示しており、図4はその側断面図、図5は図4
のA矢視図である。
【0003】図4に示すように、ダイ本体200は、ダ
イ上部本体201とダイ下部本体202とにより構成さ
れている。これらのダイ上部本体201とダイ下部本体
202との間には樹脂流路220が形成され、また、ダ
イ上部本体201の先端部に設けられた可撓リップ20
1Aと、ダイ下部本体202の先端部とにより樹脂吐出
口221が形成されている。
【0004】可撓リップ201Aの樹脂流路220とは
反対側の面には、スタッドボルト205が、その一端を
断熱材234(セラミックス製のねじ部品又はステンレ
ス製ヘリサート)を介して螺入されており、断熱板23
5を介して螺合するロックナット206により固定され
ている。また、ダイ上部本体201の樹脂流路220と
は反対側の面には、保持ブロック(保持部)203がボ
ルト219により固定されている。
【0005】この保持ブロック203にはねじ穴225
が設けられており、このねじ穴225の一端側225A
にはねじ座207が螺合装着されている。スタッドボル
ト205の他端(頭部側)は、ねじ穴225及びねじ座
207に挿入されている。そして、スタッドボルト20
5の頭部にはつば部224が設けられており、このつば
部224と、ねじ座207との間には、皿ばね208が
介装されている。
【0006】一方、ねじ穴225の他端側(ねじ座20
7が螺入された側225Aの反対側)225Bには、大
径調整ボルト210が設けられており、この大径調整ボ
ルト210の内径側には、頭部をねじ穴225内に挿入
した小径調整ボルト209が螺合されている。ここで
は、大径調整ボルト210と小径調整ボルト209とを
合わせて調整ボルト250と呼ぶ。大径調整ボルト21
0は、内径側ねじとはピッチが異なる外径側ねじに固定
ナット211が螺着されており、この固定ナット211
の外端面は図示略のボルトにより保持ブロック203に
固定された押さえ板212により押圧されており、これ
により、大径調整ボルト210,固定ナット211が保
持ブロック203に取り付けられている。
【0007】なお、図5に示すように、押さえ板212
は固定ナット211を2個またいで押さえるように分割
されている。また、図4に示すように、小径調整ボルト
209は、大径調整ボルト210を固定ナット211に
より保持ブロック203に取り付けることにより、ねじ
穴225内に内挿され、小径調整ボルト209の先端
は、スタッドボルト205先端部のつば部224に当接
している。
【0008】これらの小径調整ボルト209,大径調整
ボルト210,固定ナット211を組み合わせ、小径調
整ボルト209には回り止めピン213を設けて保持ブ
ロック203に対して回転しないように設置すると共
に、固定ナット211も保持ブロック203に対して回
転しないように固定設置することにより、差動ねじ式の
調整ボルト250が構成されている。
【0009】この差動ねじ式の調整ボルト250による
手動調整は、ねじ座207を保持ブロック203に対し
て緩めて、皿ばね208のばね力を解放した後、大径調
整ボルト210を回して小径調整ボルト209の先端位
置を微調整することにより、当接するスタッドボルト2
05の位置を調整し、再びねじ座207を締め込んで皿
ばね208に所要のばね力を付与することにより行なわ
れるようになっている。
【0010】一方、スタッドボルト205を加熱して膨
張させるために、ダイ上部本体201に設けられたつば
部222に支持されたヒータ204が設けられている。
このヒータ204はスタッドボルト205を覆うように
筒状に形成され、内径はスタッドボルト205の中間部
外周に嵌合するように加工されている。また、ヒータ2
04とダイ上部本体201との間には、両者の熱の授受
が最小限になるように断熱材218が介装されており、
ダイ上部本体201の外面には、ダイ上部本体201に
設けられたつば部222と可撓リップ201Aとの間に
形成された空隙223を略密閉してスタッドボルト20
5等からの放熱を防止するための保温板217が取り付
けられている。
【0011】さらに、ヒータ204は、図4,図5に示
すように、ダイの外面を覆うように配設された給排気ジ
ャケット214により外気から遮断され、外部への放熱
が防止されている。この給排気ジャケット214は、給
気口214Aから給気した冷却空気を、ダイ全幅にわた
ってあけられた上部通気孔214aから上部通気路21
4b,下部通気孔214c,下部通気路214dを通し
てヒータ204へ供給し、排気口214Bから排気する
ことにより、ヒータ204の冷却を行なうようになって
いる。そして、ヒータ204が冷却されることにより、
スタッドボルト205が冷却されるようになっている。
【0012】従来の押出成形用ダイリップ調整装置は、
上述のように、スタッドボルト205と調整ボルト25
0とは分離別体とされているため、直接には調整ボルト
250によりスタッドボルト205へ引っ張り力を加え
ることはできないが、皿ばね208によりスタッドボル
ト205上端部のつば部224へ引き方向への力が加え
られる。この皿ばね208により与えられる力及び調整
量は、皿ばねの並列個数及び直列個数の増減により適宜
調整が行なわれる(本従来例の場合は、2個並列に重ね
たもの2組を直列に組み合わせたものである。)。
【0013】また、スタッドボルト205の加熱冷却に
よる自動調整の場合には、スタッドボルト205を加熱
膨張させると、スタッドボルト205は小径調整ボルト
209により上端部(つば部224)を押さえられてい
るため、スタッドボルト205の膨張による延びはその
まま可撓リップ201Aを押す力となり、樹脂吐出口2
21の幅は縮小される。
【0014】一方、スタッドボルト205を冷却収縮さ
せると、スタッドボルト205は可撓リップ201Aに
固定されているため、上端部(つば部224)は小径調
整ボルト209より離れる方向に移動する。すると、つ
ば部224とねじ座207との間に介装された皿ばね2
08が圧縮され、つば部224を小径調整ボルト209
の方向へ押し戻そうとする力が働き、その結果、可撓リ
ップ201Aはスタッドボルト205により引っ張ら
れ、樹脂吐出口221の幅が拡大する。
【0015】なお、調整ボルト250には、皿ばね20
8により常時同一方向の力が加えられているため、押し
引き転換時にねじの遊びは生じない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の押出成形用ダイリップ調整装置では、皿ばね2
08が、スタッドボルト205に引っ張り方向の力を付
勢して可撓リップ201Aの引き方向の調整を可能にす
ると共に、調整ボルト250の遊びを除去しているが、
この皿ばね208には押出成形機の稼動中には大きな力
が作用するため、比較的短期間の使用により損耗して弾
性係数が変化したり、降伏して弾性を失ったりする。皿
ばね208の弾性力が低下すると、可撓リップ201A
の引き調整に対して所要の効果が発揮できなくなるた
め、皿ばね208は定期的に交換する必要が生じること
になり、メンテナンス負担が大きいという課題がある。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、長時間使用してもダイリップの押し引き調整
能力が変化しないようにしてメンテナンス負担を軽減で
きるようにした、押出成形用ダイリップ調整装置を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の押出成形用ダイリップ調整装置は、溶融樹
脂シート押出成形用ダイのダイリップの幅方向に複数設
けられ、該ダイリップの押し引きにより樹脂吐出口幅を
調整するダイリップ調整装置において、先端部をダイリ
ップに固定され、後端部を該ダイ側の保持部に軸方向に
可動に取り付けられたヒートボルトと、該保持部と該ヒ
ートボルトの後端部との間に介装され、該ヒートボルト
の後端部を該保持部に対して軸方向へ位置調整する調整
機構とをそなえ、該調整機構が、該保持部に形成され該
ヒートボルトを内挿された貫通孔と、該貫通孔内の一端
側に嵌装され、内周側に雌ねじを形成された第1のアン
カーナットと、該貫通孔内の他端側に嵌装され、内周側
に雌ねじを形成された第2のアンカーナットと、内周側
に形成された雌ねじが該ヒートボルトの雄ねじと螺合
し、外周側に形成された該雌ねじとはピッチの異なる雄
ねじが該第1のアンカーナットの雌ねじと螺合して、該
貫通孔内の一端側に内挿された第1の調整ボルトと、内
周側に形成された該第1の調整ボルトの雌ねじと同ピッ
チの雌ねじが該ヒートボルトの雄ねじと螺合し、外周側
に形成された該第1の調整ボルトの雄ねじと同ピッチの
雄ねじが該第2のアンカーナットの雌ねじと螺合すると
ともに、該第1の調整ボルトと一体に回転するように拘
束された第2の調整ボルトとをそなえて構成され、上記
の第1又は第2の調整ボルトの回転時に、該調整ボルト
に形成された雄ねじと雌ねじとのピッチ差による該ヒー
トボルトの上記の第1又は第2のアンカーナットに対す
る軸方向相対移動により、該ダイリップの押し引き調整
を行なうことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態
としての押出成形用ダイリップ調整装置の構成を示すも
ので、図1はその側断面図、図2は図1のB部の拡大
図、図3は図2のC−C矢視断面図である。
【0020】図1〜図3に示すように、ダイ本体100
は、ダイ上部本体101とダイ下部本体102とにより
構成されている。これらのダイ上部本体101とダイ下
部本体102との間には樹脂流路120が形成され、ま
た、ダイ上部本体101の先端部に設けられた可撓リッ
プ(ダイリップ)101Aと、ダイ下部本体102の先
端部とにより、樹脂吐出口121が形成されている。
【0021】可撓リップ101Aの樹脂流路120とは
反対側の面には、ヒートボルト1が、その先端に備えら
れた雄ねじ1cを断熱材134(ねじ部品)を介してね
じ込まれ、断熱板135を介して螺合するロックナット
106により固定されている。このヒートボルト1は、
後端に六角穴1aを有し、中央部の後端よりには雄ねじ
1bが備えられている。一方、ダイ上部本体101の樹
脂流路120とは反対側の面には、保持ブロック(保持
部)13がボルト119により固定されており、この保
持ブロック13に形成された貫通孔13Aをヒートボル
ト1の後部が貫通している。
【0022】さらに、保持ブロック13とヒートボルト
1との間には、調整機構2が介装されている。この調整
機構2は、保持ブロック13の貫通孔13Aと、貫通孔
13Aの一端側に嵌装された第1のアンカーナット3
と、他端側に嵌装された第2のアンカーナット4と、ヒ
ートボルト1後端側に配設された第1の調整ボルト21
と、先端側に配設された第2の調整ボルト22とから構
成されており、第1の調整ボルト21は一端に六角頭2
1a、他端に十字突起21bを備え、第2の調整ボルト
22は一端に十字溝22bを備えており、これらの十字
突起21bと十字溝22bとを互いに嵌合させて第1の
調整ボルト21と第2の調整ボルト22とが相対回転せ
ずに一体となって回転するように結合されている。
【0023】また、これらの調整ボルト21,22は、
それぞれ内径側に雌ねじ21c,22cが形成されてお
りそれぞれヒートボルト1に形成された雄ねじ1bと螺
合している。さらに、調整ボルト21,22の外径側に
はそれぞれ雄ねじ21d,22dを形成されている。な
お、この雄ねじ21d,22dは、内径側の雌ねじ21
c,22cとはピッチが異なっている。
【0024】調整ボルト21,22にそれぞれ備えられ
た、これらの雄ねじ21d,22dには、それぞれ第1
のアンカーナット3,第2のアンカーナット4が螺合し
ている。第1のアンカーナット3は内径側に雌ねじ3a
を備え、外径側には三角歯セレイション3b及び六角頭
3cを備えている。同様に、第2のアンカーナット4は
内径側に雌ねじ4aを備え、外径側には三角歯セレイシ
ョン4b及び六角頭4cを備えている。そして、第1の
調整ボルト21の雄ねじ21dには、第1のアンカーナ
ット3が内径側に備えた雌ねじ3aにより螺合してお
り、第2の調整ボルト22の雄ねじ22dには、第2の
アンカーナット4が内径側に備えた雌ねじ4aにより螺
合している。
【0025】これらのアンカーナット3,4は、保持ブ
ロック13の貫通孔13Aの両端に設けられた大径孔1
3a,13e内にそれぞれ嵌装される。保持ブロック1
3の貫通孔13Aは、両端にこれらの大径孔13a,1
3eを有するとともに、中間部にはこれらの大径孔13
a,13eの間を繋ぐように小径孔13bが設けられて
いる。従って、大径孔13a,13eと小径孔13bと
の間には段差13c,13fが形成されるが、この段差
13c,13fにアンカーナット3,4が当接してい
る。
【0026】また、大径孔13a,13eには、保持ブ
ロック13の外表面から大径孔13a,13eの中心軸
に向かって、複数個の雌ねじ孔13dが設けられてい
る。これらの雌ねじ孔13dには止めねじ5が挿入さ
れ、アンカーナット3,4の三角歯セレイション3b,
4bと噛合するとにより、アンカーナット3,4は保持
ブロック3に対して回転しないように固定されるように
なっている。
【0027】ところで、ヒートボルト1の加熱は、ダイ
上部本体101に設けられたつば部122に支持される
ヒータ104で行なわれるようになっているが、このヒ
ータ104はヒートボルト1を覆うように筒状に形成さ
れ、内径はヒートボルト1の外周に嵌合するように加工
されている。また、ヒータ104とダイ上部本体101
との間には、両者の熱の授受が最小限になるように断熱
材118が設けられており、ダイ上部本体101の外面
には、ダイ上部本体101に設けられたつば部122と
可撓リップ101Aとの間に形成された空隙123を略
密閉してヒートボルト1等からの放熱を防止するための
保温板117が取り付けられている。
【0028】逆に、ヒートボルト1の冷却の場合は、ヒ
ータ104を覆うように配設された給排気ジャケット1
14において、図示略の空気源と直結したパイプ136
の給気孔136aより給気ダクト114Aへ冷却空気を
供給し、ダイ全幅にわたってあけられた上部通気孔11
4aから上部通気路114bへ通し、下部通気孔114
cからヒータ104へ供給し、下部通気路114dを通
して排気口114Bから排気することにより、ヒータ1
04の冷却を行なうようになっている。そして、ヒータ
104が冷却されることにより、ヒートボルト1も冷却
されるようになっている。
【0029】本発明の一実施形態としての押出成形用ダ
イリップ調整装置は、上述のごとく構成されているの
で、手動調整時には、先ず手動調整に先立って、スパナ
等でアンカーナット3,4の六角頭3c,4cを左回転
(ここでは全て右ねじとする。)させることにより、ア
ンカーナット3,4を保持ブロック13の大径孔13
a,13eより若干引き出し、あらためて一方のアンカ
ーナット(ここでは第1のアンカーナット3)の六角頭
3cを右回転して、第1のアンカーナット3を大径孔1
3aに螺入する。
【0030】第1のアンカーナット3を大径孔13aに
螺入していくと、大径孔13aと小径孔13bとの境の
段差13cに当接し、このとき抵抗トルクが発生する。
更に第1のアンカーナット3を回転させると、第1のア
ンカーナット3の雌ねじ3aのねじ山の外側面(ここで
は、ヒートボルト1の先端方向を内側、後端方向を外側
とする。)と、第1の調整ボルト21の雄ねじ21dの
内側面が当接して、第1のアンカーナット3より第1の
調整ボルト21に外側方向の力が加わる。そして、第1
の調整ボルト21の雌ねじ21cのねじ山の外側面と、
ヒートボルト1の雄ねじ1bの内側面が当接するため、
第1の調整ボルト21から受ける力により、ヒートボル
ト1には可撓リップ101Aを引っ張る張力が発生す
る。
【0031】第1のアンカーナット3に抵抗トルクが発
生したところで、第1のアンカーナット3の回転を止
め、次いで第2のアンカーナット4の六角頭4cを右回
転して、第2のアンカーナット4を大径孔13eに螺入
する。第2のアンカーナット4を大径孔13eに螺入し
ていくと、大径孔13eと小径孔13bとの境の段差1
3fに当接して抵抗トルクが発生する。更に第2のアン
カーナット4を回転させると、第2のアンカーナット4
の雌ねじ4aのねじ山の内側面と、第2の調整ボルト2
2の雄ねじ22dの外側面が当接して、第2のアンカー
ナット4より第2の調整ボルト22に内側方向の力が加
わる。そして、第2の調整ボルト22の雌ねじ22cの
ねじ山の内側面と、ヒートボルト1の雄ねじ1bの外側
面が当接するため、第2の調整ボルト22から受ける力
により、ヒートボルト1には第1のアンカーナット3と
第2のアンカーナット4との間で張力が発生する。
【0032】第2のアンカーナット4の回転トルクが適
宜の大きさになったところで回転を止め、アンカーナッ
ト3,4共にそれぞれ適宜の雌ねじ孔13dを選び、止
めねじ5を螺入して保持ブロック13に固定する。この
とき、アンカーナット3,4の固定位置は、三角セレー
ション3b,4bの山数をm、止めねじ5用の雌ねじ孔
13dの数をnとすると、360°/(m×n)のピッ
チで位置決めができることになる。
【0033】アンカーナット3,4の回転操作順序は、
特に限定されず、アンカーナット4,アンカーナット3
の順序で行なってもよい。以上の手動調整準備が整った
ところで手動調整を行なう。第1の調整ボルト21を右
回転させると、第2の調整ボルト22も一体に回転し、
アンカーボルト3,4とヒートボルト1とは共に回転が
固定されているため、アンカーボルト3,4は調整ボル
ト21,22に対して相対的に外側方向に移動し、ヒー
トボルト1も調整ボルト21,22に対して相対的に外
側方向に移動する。ところが、ヒートボルト1と螺合す
る雌ねじ21c,22cのピッチは、アンカーボルト
3,4と螺合する雄ねじ21d,22dのピッチよりも
大きいため、ヒートボルト1の移動量の方がアンカーボ
ルト3,4の移動量よりも大きく、ヒートボルト1はア
ンカーボルト3,4に対して相対的に外側方向に移動す
ることになる。
【0034】このとき第1のアンカーボルト3は、保持
ブロック13の大径孔13aと小径孔13bとの境の段
差13cに当接して軸方向の移動を拘束されているた
め、ヒートボルト1の第1のアンカーボルト3に対する
移動は、保持ブロック13に対する移動となり、ヒート
ボルト1は保持ブロック13に対して外側方向に移動す
ることになる。しかしながら、ヒートボルト1の先端は
可撓リップ101Aに固定されているため、ヒートボル
ト1には第1のアンカーボルト3と可撓リップ101A
との間で張力が働き、ヒートボルト1は可撓リップ10
1Aを外側方向へ引っ張ることになる。その結果、樹脂
吐出口121の幅が拡大する。
【0035】逆に、第1の調整ボルト21を左回転させ
ると、ヒートボルト1は相対的にアンカーボルト3,4
に対して内側方向に移動する。このとき第2のアンカー
ボルト4は、保持ブロック13の大径孔13eと小径孔
13bとの境の段差13fに当接して軸方向の移動を拘
束されているため、ヒートボルト1は保持ブロック13
に対して内側方向に移動することになり、ヒートボルト
1には第2のアンカーボルト4と可撓リップ101Aと
の間で圧縮力が働く。従って、ヒートボルト1が固設さ
れる可撓リップ101Aは、ヒートボルト1に働く圧縮
力により押されることになり、その結果、樹脂吐出口1
21の幅が縮小する。
【0036】次に、自動調整の場合は、ヒートボルト1
を加熱冷却することにより樹脂吐出口121の幅の調整
を行なう。まず、樹脂吐出口121の幅を縮小する場合
には、ヒートボルト1をヒータ104により加熱するこ
とにより軸方向に膨張させる。ところが、ヒートボルト
1が後端方向へ変位しようとした場合、ヒートボルト1
に螺合する第2のアンカーボルト4が、保持ブロック1
3内の段差13fに当接して軸方向の移動を拘束される
ため、ヒートボルト1の後端方向への膨張による延びは
抑止される。
【0037】従って、第2のアンカーボルト4により後
端方向への伸びを抑止されたヒートボルト1は先端方向
へ延びようとするが、先端部は可撓リップ101Aに固
定されているため、ヒートボルト1は膨張による延びに
より可撓リップ101Aを先端方向に押すことになる。
その結果、樹脂吐出口221の幅は縮小される。一方、
給排気ジャケット114に冷却空気を供給することによ
りヒータ104を冷却して、間接的にヒートボルト1を
冷却すると、ヒートボルト1は軸方向に収縮しようとす
る。ところが、ヒートボルト1が先端方向へ変位しよう
とした場合、ヒートボルト1に螺合する第1のアンカー
ボルト3が、保持ブロック13内の段差13cに当接し
て軸方向の移動を拘束されるため、ヒートボルト1の先
端方向への収縮は抑止される。
【0038】従って、第1のアンカーボルト3により先
端方向への収縮を抑止されたヒートボルト1は、先端部
を後端方向へ収縮させようとするが、先端部は可撓リッ
プ101Aに固定されているため、ヒートボルト1は収
縮により可撓リップ101Aを後端方向へ引っ張ること
になる。その結果、樹脂吐出口221の幅は拡大され
る。
【0039】このように、本実施形態の押出成形用ダイ
リップ調整装置によれば、手動調整時において、ヒート
ボルト1の圧縮,引っ張りは、共に、調整機構2によ
り、第1の調整ボルト21に加えられた回転トルクを、
ヒートボルト1と調整ボルト21,22との間で接触す
るねじ山1b,21c,22c、及び調整ボルト21,
22とアンカーナット3,4との間で接触するねじ山2
1d,22d,3a,4aを通してヒートボルト1の軸
方向の力に変換することにより行なわれるため、従来の
ように、皿ばねを用いてヒートボルトの引っ張り方向の
力を付勢する必要がない。
【0040】また、自動調整時においても、冷却による
ヒートボルト1の収縮により樹脂吐出口221の幅を拡
大する場合、ヒートボルト1は第1のアンカーナット3
により先端方向への収縮を抑止されるため、ヒートボル
ト1の収縮はそのまま可撓リップ101Aの変位となっ
て樹脂吐出口221の幅が拡大される。従って、従来の
ように、冷却により先端方向に収縮したヒートボルト
を、皿ばねを用いて後端方向に引っ張って樹脂吐出口幅
を拡大する必要がない。
【0041】さらに、手動調整時,自動調整時共に、ヒ
ートボルト1,調整ボルト21,22,アンカーナット
3,4,保持ブロック13の接触状況は常に保持されて
いるので、ヒートボルト1に加わる力が引っ張りから圧
縮へ、又は圧縮から引っ張りへ切り替わったとしても、
各ねじ山間に存在する遊びの影響がヒートボルト1の動
きに影響することはなく、従来のように、皿ばねによっ
て調整ボルトの遊びの除去を行なう必要がない。
【0042】従って、本装置によれば、従来のように皿
ばねを必用としないため、皿ばねの損耗に伴う調整量変
化は生じることなく、定期的な皿ばねの交換作業も不要
となるなど、メンテナンス性が大幅に向上しコスト的に
も有利になる。さらに、ヒートボルト1,調整ボルト2
1,22,アンカーナット3,4は従来同様に差動ねじ
を形成しているので、調整ボルト21,22の1回転に
対してヒートボルト1は保持ブロック13に対して調整
ボルト21,22の雄ねじ21d,22dと雌ねじ21
c,22cとのピッチ差だけ移動し、手動調整時におい
ては、小さな回転トルクで大きな力を発生して微調整が
できるので、作業性も良好になる利点がある。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の押出成形
用ダイリップ調整装置によれば、自動調整時において
は、ヒートボルトの圧縮,引っ張りは、共に、調整機構
により、調整ボルトに加えられた回転トルクを、ヒート
ボルトと調整ボルトとの間で接触するねじ山と、調整ボ
ルトとアンカーナットとの間で接触するねじ山とを通し
てヒートボルトの軸方向の力に変換することにより行な
われるため、従来のように、皿ばねを用いてヒートボル
トの引っ張り方向の力を付勢する必要がない。
【0044】また、自動調整時においても、冷却による
ヒートボルトの収縮により樹脂吐出口の幅を拡大する場
合、ヒートボルトはアンカーナットにより先端方向への
収縮を抑止されるため、ヒートボルトの収縮はそのまま
ダイリップの変位となって樹脂吐出口の幅が拡大され
る。従って、従来のように、冷却により先端方向に収縮
したヒートボルトを、皿ばねを用いて後端方向に引っ張
って樹脂吐出口幅を拡大する必要がない。
【0045】さらに、手動調整時,自動調整時共に、ヒ
ートボルト,調整ボルト,アンカーナット,保持部のそ
れぞれの接触状況は常に保持されているので、ヒートボ
ルトに加わる力が引っ張りから圧縮へ、又は圧縮から引
っ張りへ切り替わったとしても、各ねじ山間に存在する
遊びの影響がヒートボルトの動きに影響することはな
く、従来のように、皿ばねによって調整ボルトの遊びの
除去を行なう必要がない。
【0046】このように、皿ばねを必用としないため、
皿ばねの損耗に伴う調整量の変化がなく、定期的な皿ば
ねの交換作業も不要となり、メンテナンス負担を大幅に
軽減しながら、長期間にわたって安定した使用が可能と
なり、コスト的にも有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての押出成形用ダイリ
ップ調整装置を示す側断面図である。
【図2】図1のB部の拡大図である。
【図3】図2のC−C矢視断面図である。
【図4】従来の押出成形用ダイリップ調整装置を示す側
断面図である。
【図5】図4のA矢視図(ダイ本体外面の部分図)であ
る。
【符号の説明】
1 ヒートボルト 1b 雄ねじ 2 調整機構 3 第1のアンカーナット 4 第2のアンカーナット 5 止めねじ 3a,4a 雌ねじ 3b,4b 三角歯セレイション 3c,4c 六角頭 13 保持ブロック(保持部) 13A 貫通孔 13a,13e 大径孔 13d 雌ねじ孔 21 第1の調整ボルト 22 第2の調整ボルト 21b 十字突起 22b 十字溝 21c,22c 雌ねじ 21d,22d 雄ねじ 100 ダイ本体 101 ダイ上部本体 101A 可撓リップ(ダイリップ) 102 ダイ下部本体 104 ヒータ 114 給排気ジャケット 121 樹脂吐出口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また、これらの調整ボルト21,22は、
それぞれ内径側に雌ねじ21c,22cが形成されてお
りそれぞれヒートボルト1に形成された雄ねじ1bと螺
合している。さらに、調整ボルト21,22の外径側に
はそれぞれ雄ねじ21d,22d形成されている。な
お、この雄ねじ21d,22dは、内径側の雌ねじ21
c,22cとはピッチが異なっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】これらのアンカーナット3,4は、保持ブ
ロック13の貫通孔13Aの両端に設けられた大径孔1
3a,13e内にそれぞれ嵌装される。保持ブロック1
3の貫通孔13Aは、両端にこれらの大径孔13a,1
3eを有するとともに、中間部にはこれらの大径孔13
a,13eの間を繋ぐように小径孔13bが設けられて
いる。従って、大径孔13a,13eと小径孔13bと
の間には段差13c,13fが形成されるが、この段差
13c,13fにアンカーナット3,4の端面3A,4
が当接している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】また、大径孔13a,13eには、保持ブ
ロック13の外表面から大径孔13a,13eの中心軸
に向かって、複数個の雌ねじ孔13dが設けられてい
る。これらの雌ねじ孔13dには止めねじ5が螺合
れ、アンカーナット3,4の三角歯セレイション3b,
4bと噛合するとにより、アンカーナット3,4は保持
ブロック3に対して回転しないように固定されるように
なっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】第1のアンカーナット3を大径孔13aに
螺入していくと、アンカーナット3の端面3Aが大径孔
13aと小径孔13bとの境の段差13cに当接し、こ
のとき抵抗トルクが発生する。更に第1のアンカーナッ
ト3を回転させると、第1のアンカーナット3の雌ねじ
3aのねじ山の外側面(ここでは、ヒートボルト1の先
端方向を内側、後端方向を外側とする。)と、第1の調
整ボルト21の雄ねじ21dのねじ山の内側面が当接し
て、第1のアンカーナット3より第1の調整ボルト21
に外側方向の力が加わる。そして、第1の調整ボルト2
1の雌ねじ21cのねじ山の外側面と、ヒートボルト1
の雄ねじ1bのねじ山の内側面が当接するため、第1の
調整ボルト21から受ける力により、ヒートボルト1に
は可撓リップ101Aを引っ張る張力が発生する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】第1のアンカーナット3に抵抗トルクが発
生したところで、第1のアンカーナット3の回転を止
め、次いで第2のアンカーナット4の六角頭4cを右回
転して、第2のアンカーナット4を大径孔13eに螺入
する。第2のアンカーナット4を大径孔13eに螺入し
ていくと、アンカーナット4の端面4Aが大径孔13e
と小径孔13bとの境の段差13fに当接して抵抗トル
クが発生する。更に第2のアンカーナット4を回転させ
ると、第2のアンカーナット4の雌ねじ4aのねじ山の
内側面と、第2の調整ボルト22の雄ねじ22dのねじ
山の外側面が当接して、第2のアンカーナット4より第
2の調整ボルト22に内側方向の力が加わる。そして、
第2の調整ボルト22の雌ねじ22cのねじ山の内側面
と、ヒートボルト1の雄ねじ1bのねじ山の外側面が当
接するため、第2の調整ボルト22から受ける力によ
り、ヒートボルト1には第1のアンカーナット3と第2
のアンカーナット4との間で張力が発生する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】アンカーナット3,4の回転操作順序は、
特に限定されず、アンカーナット4,アンカーナット3
の順序で行なってもよい。以上の手動調整準備が整った
ところで手動調整を行なう。第1の調整ボルト21を右
回転させると、第2の調整ボルト22も一体に回転し、
アンカーナット3,4とヒートボルト1とは共に回転が
固定されているため、アンカーナット3,4は調整ボル
ト21,22に対して相対的に外側方向に移動し、ヒー
トボルト1も調整ボルト21,22に対して相対的に外
側方向に移動する。ところが、ヒートボルト1と螺合す
る雌ねじ21c,22cのピッチは、アンカーナット
3,4と螺合する雄ねじ21d,22dのピッチよりも
小さいため、ヒートボルト1の移動量の方がアンカー
ット3,4の移動量よりも小さく、ヒートボルト1はア
ンカーナット3,4に対して相対的にピッチ差分だけ内
側方向に移動することになる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】このとき第1のアンカーナット3は、保持
ブロック13の大径孔13aと小径孔13bとの境の段
差13cに当接して軸方向の移動拘束されているた
め、ヒートボルト1の第1のアンカーナット3に対する
移動は、保持ブロック13に対する移動となり、ヒート
ボルト1は保持ブロック13に対して側方向に移動す
ることになる。しかしながら、ヒートボルト1の先端は
可撓リップ101Aに固定されているため、ヒートボル
ト1には第1のアンカーナット3と可撓リップ101A
との間で張力が働き、ヒートボルト1は可撓リップ10
1Aを側方向へ引っ張ることになる。その結果、樹脂
吐出口121の幅を縮小させる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】逆に、第1の調整ボルト21を左回転させ
ると、アンカーナット3,4は調整ボルト21,22に
対して相対的に内側方向に移動し、ヒートボルト1も調
整ボルト21,22に対して相対的に内側方向に移動
し、ヒートボルト1と螺合する雌ねじ21c,22cの
ピッチは、アンカーナット3,4と螺合する雄ねじ21
d,22dのピッチよりも小さいため、ヒートボルト1
の移動量の方がアンカーナット3,4の移動量よりも小
さく、ヒートボルト1はアンカーナット3,4に対して
相対的にピッチ差分だけ外側に移動することになる。そ
の結果、ヒートボルト1の先端は可撓リップ101Aに
固定されているため、ヒートボルト1は可撓リップ10
1Aを内側方向へ引っ張ることとなり、樹脂吐出口12
1の幅を拡大させる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】次に、自動調整の場合は、ヒートボルト1
を加熱冷却することにより樹脂吐出口121の幅の調整
を行なう。まず、樹脂吐出口121の幅を縮小する場合
には、ヒートボルト1をヒータ104により加熱するこ
とにより軸方向に膨張させる。ところが、ヒートボルト
1が後端方向へ変位しようとした場合、ヒートボルト1
に螺合する第2のアンカーナット4が、保持ブロック1
3内の段差13fに当接して軸方向の移動を拘束される
ため、ヒートボルト1の後端方向への膨張による延びは
抑止される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】従って、第2のアンカーナット4により後
端方向への伸びを抑止されたヒートボルト1は先端方向
へ延びようとするが、先端部は可撓リップ101Aに固
定されているため、ヒートボルト1は膨張による延びに
より可撓リップ101Aを先端方向に押すことになる。
その結果、樹脂吐出口221の幅は縮小される。一方、
給排気ジャケット114に冷却空気を供給することによ
りヒータ104を冷却して、間接的にヒートボルト1を
冷却すると、ヒートボルト1は軸方向に収縮しようとす
る。ところが、ヒートボルト1が先端方向へ変位しよう
とした場合、ヒートボルト1に螺合する第1のアンカー
ナット3が、保持ブロック13内の段差13cに当接し
て軸方向の移動を拘束されるため、ヒートボルト1の先
端方向への収縮は抑止される。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】従って、第1のアンカーナット3により先
端方向への収縮を抑止されたヒートボルト1は、先端部
を後端方向へ収縮させようとするが、先端部は可撓リッ
プ101Aに固定されているため、ヒートボルト1は収
縮により可撓リップ101Aを後端方向へ引っ張ること
になる。その結果、樹脂吐出口221の幅は拡大され
る。
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂シート押出成形用ダイのダイリ
    ップの幅方向に複数設けられ、該ダイリップの押し引き
    により樹脂吐出口幅を調整するダイリップ調整装置にお
    いて、 先端部をダイリップに固定され、後端部を該ダイ側の保
    持部に軸方向に可動に取り付けられたヒートボルトと、 該保持部と該ヒートボルトの後端部との間に介装され、
    該ヒートボルトの後端部を該保持部に対して軸方向へ位
    置調整する調整機構とをそなえ、 該調整機構が、 該保持部に形成され該ヒートボルトを内挿された貫通孔
    と、 該貫通孔内の一端側に嵌装され、内周側に雌ねじを形成
    された第1のアンカーナットと、 該貫通孔内の他端側に嵌装され、内周側に雌ねじを形成
    された第2のアンカーナットと、 内周側に形成された雌ねじが該ヒートボルトの雄ねじと
    螺合し、外周側に形成された該雌ねじとはピッチの異な
    る雄ねじが該第1のアンカーナットの雌ねじと螺合し
    て、該貫通孔内の一端側に内挿された第1の調整ボルト
    と、 内周側に形成された該第1の調整ボルトの雌ねじと同ピ
    ッチの雌ねじが該ヒートボルトの雄ねじと螺合し、外周
    側に形成された該第1の調整ボルトの雄ねじと同ピッチ
    の雄ねじが該第2のアンカーナットの雌ねじと螺合する
    とともに、該第1の調整ボルトと一体に回転するように
    拘束された第2の調整ボルトとをそなえて構成され、 上記の第1又は第2の調整ボルトの回転時に、該調整ボ
    ルトに形成された雄ねじと雌ねじとのピッチ差による該
    ヒートボルトの上記の第1又は第2のアンカーナットに
    対する軸方向相対移動により、該ダイリップの押し引き
    調整を行なうことを特徴とする、押出成形用ダイリップ
    調整装置。
JP9161542A 1997-06-18 1997-06-18 押出成形用ダイリップ調整装置 Withdrawn JPH115243A (ja)

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