JP3590746B2 - 溶融金属供給管の接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融金属供給管の接続構造に係り、より詳しくは、マグネシウム合金等の溶融金属を溶解保温炉から炉体に供給する溶融金属供給管の接続構造に関する。
【0002】
【背景技術】
マグネシウム合金は、軽くて、比強度が高く、圧縮強さやエネルギー吸収性に優れ、しかも高切削が可能とされており、このような特性を有することから、マグネシウム合金を用いたダイカスト鋳造に用いられ、電気製品やカメラ、自動車等の部品が作られている。
マグネシウム合金ダイカストでは、溶解保温炉の坩堝でマグネシウム合金を溶解するとともに保温し、この溶融したマグネシウム合金を、溶解保温炉に隣接配置された炉体の例えばグースネックに供給するようになっている。そして、プランジャチップ等により溶融したマグネシウム合金をグースネックから金型に射出して製品を作り出している。
【0003】
溶解保温炉から炉体のグースネックにマグネシウム合金を供給するには、従来、図6に示すような溶融金属供給管により行われていた。
すなわち、溶融金属供給管60は、炉体75側に設けられた第1の配管61と、溶解保温炉側に設けられた第2の配管62とを含み構成され、両者61,62の先端部同士が当接され両者は接合されている。
【0004】
第1の配管61の先端にはフランジ部61Aが形成されており、このフランジ部61Aには、その先端面から窪んだ位置に形成された凹部平坦面61Bと、この凹部平坦面61Bに連続するとともにそこから内側に先細りとなるテーパ部61Cとが形成されている。
第2の配管62の先端部には、フランジ部62Aが形成されており、このフランジ部62Aにおいて前記第1の配管61側の面は、前記凹部平坦面61Bに対応する平坦面62Bとなっている。このフランジ部62Aの先端には、そこから突出側に先細りとなり、かつ、前記第1の配管61のテーパ部61Cに対応するテーパ部62Cが形成されている。
【0005】
両テーパ部61C、62C間には、シール部材72が装着され、またはTiB(硼化チタン)等のセラミック粒子を分散させた粒子強化型チタン基複合材料がコーティングされており、両平坦面61B、62B間には、アルミナを主成分とするパッキン65が装着されている。また、第1の配管61の外周の例えば4箇所には、付勢手段66を構成するボルト67が均等に設けられており、このボルト67には押さえ部材68が設けられている。
そして、ボルト67の外周には、ボルト67の軸部かつ頭部側に装着されたワッシャ69と押さえ部材68とに挟み込まれてばね部材70が装着されている。押さえ部材68は、前記第2の配管62のフランジ部62Aと係合可能となっており、これにより、第1の配管61と第2の配管62とは相対的に引きつけ合う方向に付勢されていることになる。
なお、第1の配管61および第2の配管62の外周には、配管を暖め内部の溶融マグネシウム合金の冷却を防止するためそれぞれヒータ63,64が巻かれている。また、各配管61,62の内部は、溶融マグネシウム合金の流れる矢印Aの流路となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の溶融金属供給管の接続構造では、配管の内部を流れる溶融マグネシウム合金の温度が630℃〜700℃と高温のため、長期使用にわたると付勢手段66を構成するばね部材70のばね力が弱まることにより、接合部のシール性が弱まってしまう。その結果、溶融マグネシウム合金が漏れ、シール面61C、62Cや配管外周に付着する。付着した溶融マグネシウム合金は速やかに取り除かないと、供給効率が悪くなるという問題と、漏れ出した溶融マグネシウム合金が大気に触れて燃焼する恐れもあることから、常時注意をはらい、頻繁にメンテナンスを行わなければならない。
【0007】
また、シール面61C等に付着した溶融マグネシウム合金の除去作業は、第1、第2の配管61,62の接合部分を分離し、それぞれの部分の付着合金を取り除かなければならないので、面倒であり多大な時間を要する。特に、テーパ部61C、62Cから、付着合金を取り除く際は、シール面に傷や打痕等を残すと、それが容易に溶融漏れに結びつくので慎重に行わなければならなかった。そして、このような付着合金の除去作業は、頻繁に行う必要があった。
【0008】
ここで、溶融マグネシウム合金の漏れ防止には黒鉛パッキン部材を使用することが最適であるとされているが、黒鉛パッキン部材は、空気に触れると短時間で酸化し灰化するという問題がある。そのため、前述のような従来の構造では、ばね力が弱まること等からパッキン65の押さえが弱くなったり、頻繁に付着合金の除去作業等を行う関係等から、パッキン65が空気に触れる機会が多く、パッキン65部への空気の侵入を防止することが困難となる。従って、パッキン65を黒鉛材で形成すると、上述の酸化、灰化という問題に直面する。そうすると、パッキンとしての用をなさず、溶融漏れを生じてしまう。結局、従来の構造では、黒鉛パッキン部材を使用したくても使用できないものであった。
【0009】
本発明の目的は、配管シール面からの溶融金属の漏れを確実に防止することができる溶融金属供給管の接続構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、溶融金属を保持する溶解保温炉と、この溶解保温炉から供給される前記溶融金属を収容しかつ金型に供給する炉体とにわたって設けられ前記溶融金属を前記溶解保温炉から前記炉体に供給する溶融金属供給管の接続構造であって、溶融金属供給管は、溶解保温炉に設けられる第1の配管と、炉体に設けられる第2の配管とを備えて構成され、第1の配管における第2の配管側先端部には、先端面から窪んで形成された凹部平坦面と、当該凹部平坦面に連続するとともに先端面側に広くなるテーパ形状のガイド部とが形成され、第2の配管における第1の配管側先端部には、凹部平坦面と対向する先端平坦面と、ガイド部に対向しかつそのガイド部のテーパ形状とは逆のテーパとなったテーパ部とが形成され、第1の配管の凹部平坦面と第2の配管の先端平坦面との間には、黒鉛パッキン部材が挟み込まれ、ガイド部とテーパ部との間には、当該ガイド部およびテーパ部の硬度より硬度の低い金属製シールが装着され、この金属製シールは、当該金属製シールを押圧する押圧手段により第1の配管の凹部平坦面側に押圧され塑性変形していることを特徴とする溶融金属供給管の接続構造である。
【0011】
このような本発明においては、第1の配管のガイド部と第2の配管のテーパ部との間に装着された金属製シールが、押圧手段により押圧され塑性変形するので、その部分で、ガイド部とテーパ部との部位から侵入する空気を遮断できる。そのため、第1の配管の凹部平坦面と第2の配管の先端平坦面との間に設けられた黒鉛パッキン部材に空気が触れず、その黒鉛パッキン部材の酸化、灰化を防止することができるので、シール性に優れた黒鉛パッキン部材を使用することができ、配管シール面からの溶融金属の漏れを確実に防止することができる。
【0012】
以上において、押圧手段は、金属製シールを塑性変形させることができればよく、どのような構造のものでもよい。例えば、ばねを用いた構造、ねじ部材とナット部材との螺合を利用した構造等が挙げられる。また、押圧手段は、第1の配管、第2の配管のいずれに設けてもよく、あるいは、溶解保温炉および炉体のいずれかに設けてもよい。また、金属製シールは、第1の配管のガイド部および第2の配管におけるテーパ部の硬度よりも硬度が低く、容易に塑性変形するような、例えば、ベリリウム銅(Cu―Be)等を使用することが好ましいが、上記条件を満たすものであれば、どのような金属材料でもよい。
また、第1の配管のガイド部および第2の配管のテーパ部には、その部位の硬度を上げるために、ステライト溶射を行うことが好ましい。
さらに、本発明は、マグネシウム合金や亜鉛合金アルミ合金等の溶融金属を供給する際に適用することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の溶融金属供給管の接続構造において、押圧手段は、一端が第1の配管の長手方向に沿いかつ円周上に均等配置された複数本の棒状部材と、これらの棒状部材にスライド可能に設けられ一部が金属製シールと当接する押し付け部材と、棒状部材の他端にねじ結合されるとともに押し付け部材を、押し付け力を調整しかつ金属製シール側に押圧するナット部材とを備えて構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
このような本発明では、ナット部材をねじ込むことで、押し付け部材を金属製シールに押圧することができる。従って、第1の配管と第2の配管とを接合した時点で金属製シールを塑性変形させた場合でも、試運転に入り昇温した状態では金属製シールの塑性変形に変化が生じるおそれがあるので、昇温後に再度ナット部材をねじ込み、押し付け部材を金属製シールに押圧してその金属製シールの塑性変形状態を確実に維持することができ、黒鉛パッキン部材側への空気の侵入を防止することができ、これにより、配管シール面からの溶融金属の漏れを確実に防止することができる。
【0015】
以上において、押圧手段はバランスよく配置されていればよく、3箇所または4箇所に設けられることが好ましい。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の溶融金属供給管の接続構造において、金属製シールを常時第1の配管の凹部平坦面側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段は、一端が第1の配管の長手方向に沿いかつ円周上に均等配置された複数本の支持部材と、これらの支持部材にスライド可能に設けられ一部が金属製シールと当接する付勢部材と、支持部材の外周に装着され付勢部材を金属製シール側に付勢するばね部材と、支持部材の他端に位置調整可能に設けらればね部材のばね力を調整するばね力調整部材とを備えて構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
このような本発明では、金属製シールを常時押し付け側に付勢しているので、押し付け部材の押圧力を定期的に調整するためにナット部材をねじ込む増し締め作業を行えなかった場合でも、金属製シールの塑性変形を維持することができる。
【0018】
以上において、押圧手段および付勢手段は、バランスよく配置されていればよく、それぞれが交互に3箇所または4箇所設けられることが好ましい。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の溶融金属供給管の接続構造において、溶融金属は、マグネシウム合金であることを特徴とするものである。
【0020】
このような本発明では、金属製シールが塑性変形することにより、黒鉛パッキン部材側への空気の侵入が防止され、その黒鉛パッキン部材の酸化、灰化を防止することができるので、シール性に優れた黒鉛パッキン部材により確実にシールすることができ、配管シール面からのマグネシウム合金の漏れを確実に防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3には、第1実施形態の溶融金属供給管の接続構造が示されている。
溶融金属供給管10は、炉体75側に設けられる第1の配管11と、溶解保温炉側に設けられる第2の配管12とを備えて構成され、両者11,12の先端同士が当接され、かつ、接合されるようになっている。
【0022】
第1の配管11の先端にはフランジ部11Aが形成され、このフランジ部11Aの先端には突出部11Dが設けられている。そして、この突出部11Dには、その先端面から凹んだ位置に形成され配管シール面を形成する凹部平坦面11Bと、この凹部平坦面11Bから当該凹部平坦面11Bに直角に立ち上がった立上部11Eと、この立上部11Eに連続するとともにその端部から突出部11Dの先端面に向かって広がるテーパ状のガイド部11Cとが形成されている。
【0023】
第2の配管12の先端には、前記第1の配管11の凹部平坦面11Bに対応し配管シール面を形成する先端平坦面12Bが形成されており、この先端平坦面12Bには前記立上部11Eに挿通可能な直線部12Eが連続している。また、図3にも示すように、この直線部12Eの長さは、立上部11Eの長さよりも長くなっている。さらに、直線部12Eの端部には、円弧部を経てそこから先端平坦面12Bとは反対側に行くにつれて先細りとなるテーパ部12Cが続いて形成されている。従って、第1の配管11のガイド部11Cと第2の配管12のテーパ部12Cとはテーパが逆向きとなっており、両者11,12を接合した際、第1の配管11のガイド部11Cと第2の配管12のテーパ部12Cとの間には、断面ほぼV字状の溝が形成されたようになっている。
なお、ガイド部11Cおよびテーパ部12Cには、その部位の硬度を上げるために、ステライト溶射が行われている。
【0024】
このようなガイド部11Cとテーパ部12Cとの間には、テーパ部12Cに装着された金属製シール部材である金属リング13が設けられている。この金属リング13は、ガイド部11Cおよびテーパ部12Cの硬度よりも硬度が低く、比較的容易に塑性変形するベリリウム銅(Cu―Be)で形成されている。
また、第1の配管11の凹部平坦面11Bと第2の配管12の先端平坦面12Bとの間には、黒鉛パッキン部材14が装着されている。
【0025】
第1の配管11のフランジ部11Aには、図2にも示すように、押圧手段16を構成する棒状部材である4本のボルト17が第1の配管11の長手方向に沿って設けられ、これらのボルト17には、押し付け部材18と、この押し付け部材18の押し付け力を調整し、かつ、押圧する押圧部材であるナット部材19とがそれぞれ設けられ、これらのボルト17、押し付け部材18およびナット部材19を備えて前記押圧手段16が構成されている。
【0026】
押し付け部材18は、図2に示すように平面が長方形状に形成され、また、図1に示すように側面が略L字状に形成されている。押し付け部材18には、ボルト17に挿通可能となる孔18Aがあけられており、従って、押し付け部材18は、ボルト17に対してスライド自在である。押し付け部材18における一方のL字の先端は、ガイド部11Cとテーパ部12Cとの間に挿入可能とされ、その先端面が前記金属リング13と当接し、かつ、ナット部材19とボルト17との螺合により押圧するようになっている。その結果、金属リング13は塑性変形し、第1の配管11の凹部平坦面11Bと第2の配管12の先端平坦面12Bとの部位、つまり、黒鉛パッキン部材14部への空気の侵入が防止される。
【0027】
ここで、ボルト17の長さは、ナット部材19を緩め、押し付け部材18をガイド部11Cとテーパ部12Cとの間から抜き出し、図2に示すように、回動させることができるような寸法となっている。
【0028】
次に、第1の配管11と第2の配管12との接合手順を説明する。
まず、第1の配管11を炉体75の炉壁に固定しておいて、その第1の配管11に4本のボルト17を取り付けた後、それぞれのボルト17に押し付け部材18を、その先端が第1の配管11のガイド部11Cに向くように取り付けるとともに、ボルト17にナット部材19を螺合させておく。
【0029】
次に、第2の配管12の先端を、第1の配管11の凹部平坦面11Bと、第2の配管12の先端平坦面12Bとが対向するように第1の配管11の突出部11Aの内部に挿入する。この際、両配管11,12の平坦面11B、12b間に黒鉛パッキン部材14を挟み込む。
【0030】
この後、第1の配管11のガイド部11Cと第2の配管12のテーパ部12Cとの間に金属リング13をはめ込み、その金属リング13を4個の押し付け部材18の先端面で押さえ込む。そして、ナット部材19のボルト17に対する螺合を、4個の押し付け部材18の押圧力を均一になるように、かつ、大きなトルクをかけて金属リング13が塑性変形するまで締め付ける。金属リング13が塑性変形することにより、第1の配管11と第2の配管12との平坦面11B、12Bへの空気の侵入が防止される。
【0031】
なお、試運転等において昇温した後、再度ナット部材19を締め付けて、運転状態での金属リング13の塑性変形を維持しておく。
また、押し付け部材18と金属リング13との押圧関係は、例えば月に1回程度、ナット部材19をそのときの状態からさらに締め付ける、いわゆる増し締め作業を行うことによって、金属リング13の塑性変形状態を維持できるようになっている。
【0032】
また、メンテナンス等のため、第1の配管11と第2の配管12との接合を解除する際は、ナット部材19を緩め、押し付け部材18をガイド部11Cとテーパ部12Cとの間から抜き出し、図2に示すように回動させ、先端部を第1の配管11のフランジ部11A側に回しておく。
このような状態で、第2の配管12を第1の配管11から離せば、金属リング13も第2の配管12とともに取り出すことができる。また、黒鉛パッキン部材14も容易に取り出すことができる。
【0033】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
▲1▼ナット部材19を締め付けて押し付け部材18を押圧し、金属リング13を塑性変形させることで、 第1の配管11と第2の配管12との接合部への空気の侵入を防止することが可能となるので、溶融合金のシール性に優れた黒鉛パッキン部材を使用することができる。従って、その黒鉛パッキン部材が酸化、灰化することなく、確実にシールすることができ、これにより、配管シール面からの溶融マグネシウム合金の漏れを防止することができる。
【0034】
▲2▼ナット部材19を締め付けることにより押し付け部材18を押圧し、金属リング13を塑性変形させて第1の配管11と第2の配管12とを接合した後、試運転等で昇温した状態で、再度ナット部材19を締め付けるので、運転状態での金属リング13の塑性変形が維持され、これにより、確実に溶融マグネシウム合金の漏れを防止することができる。
【0035】
▲3▼金属リング13に対して、押し付け部材18が、例えば月に1回程度、ナット部材19をそのときの状態からさらに締め付ける増し締め作業により押圧されるので、金属リング13の塑性変形状態が維持され、常に最適の状態でシールされ、溶融マグネシウム合金の漏れを防止することができる。
【0036】
▲4▼例えば、金属リング13の取り替え等のメンテナンスにおいては、ナット部材19を緩め、押し付け部材18を第1の配管11のガイド部11Cと、第2の配管12のテーパ部12Cとの間から抜き出すとともに、第1の配管11のフランジ部11A側に回動させれば、押し付け部材18等を取り付けたまま、第1の配管11と第2の配管12との接合を解除することができるので、手間が少なくてすみ、解体が容易となるとともに、再度の接合も容易である。
▲5▼金属リング13は、第1の配管11のガイド部11Cと第2の配管12のテーパ部12Cとの間に設けられ、V字状の谷間に向かって押圧されるので、塑性変形しやすく、これにより、パッキン14部への空気の侵入を確実に防止することができる。
【0037】
次に、図4,5に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
この実施形態は、前記第1実施形態の押圧手段16の他に、金属リング14を常時押し付け側に付勢する付勢手段26を備えたものである。
なお、この実施形態では、前記第1実施形態と同様な構造および同一部材には同一符号を付すとともに、その詳細な説明は、省略または簡略化し、異なる部分のみ説明する。
【0038】
前記付勢手段26は、支持部材である長ボルト27と、この長ボルト27に取り付けられる付勢部材である押し付け部材28と、長ボルト27に取り付けられ、押し付け部材28を金属リング13に付勢するばね部材30およびワッシャ29、ばね力調整部材であるナット31とを含んで構成されている。なお、押し付け部材28は、前記押し付け部材18とまったく同一部材である。
長ボルト27は、前記フランジ部11Aの円周上3箇所に均等配置され、これらの長ボルト27に対し、前記押圧手段16のボルト17は長ボルト27の間の円周上3箇所に均等配置されている。
【0039】
このような付勢手段26は、金属リング13を常時押し付け側に付勢しているので、押圧手段16の押し付け部材18を定期的に増し締めしなかった場合等でも、金属リング13の塑性変形を維持することができるようになっている。
【0040】
このような第2実施形態によれば、前記▲1▼〜▲5▼と同様の効果の他、
▲6▼付勢手段26により金属リング13が常時黒鉛パッキン部材14側に付勢されているので、押圧手段16の押し付け部材18の定期的な増し締め作業が行われなかった場合等でも、金属リング13の塑性変形を維持することができる、という効果を得ることができる。
【0041】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、金属リング13をベリリウム銅(Cu―Be)製としたが、これに限らず、押圧することによって容易に塑性変形し、第1の配管11と第2の配管12との平坦面11B、12Bに空気の侵入を防止できるものであれば別の金属部材を使用してもよい。
【0042】
また、前記第1実施形態では、押圧手段16の押し付け部材18をフランジ部11Aの円周4箇所に均等配置し、第2実施形態では、押圧手段16の押し付け部材18をフランジ部11Aの円周3箇所、付勢手段26の押し付け部材28をフランジ部11Aの円周3箇所に均等配置したが、これらの配置はこれに限らない。金属リング13を塑性変形させ、かつ、均等に押圧、付勢することができればよい。
【0043】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の溶融金属供給管の接続構造によれば、第1の配管のガイド部と第2の配管のテーパ部との間に装着された金属製シールが、押圧手段により押圧され塑性変形するので、その部分で、ガイド部とテーパ部との部位から侵入する空気を遮断できる。そのため、第1の配管の凹部平坦面と第2の配管の先端平坦面との間に設けられた黒鉛パッキン部材に空気が触れず、その黒鉛パッキン部材の酸化、灰化を防止することができるので、シール性に優れた黒鉛パッキン部材を使用することができ、確実にシールすることができて配管シール面からの溶融金属の漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】前記実施形態の要部を示す図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のV矢視図である。
【図6】本発明に係る従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 溶融金属供給管
11 第1の配管
11B 凹部平坦面
11C テーパ状のガイド部
12 第2の配管
12B 先端平坦面
12C テーパ部
13 金属製シールである金属リング
14 黒鉛パッキン部材
16 押圧手段
17 棒状部材であるボルト
18 押し付け部材
19 ナット部材
26 付勢手段

Claims (4)

  1. 溶融金属を保持する溶解保温炉と、この溶解保温炉から供給される前記溶融金属を収容しかつ金型に供給する炉体とにわたって設けられ前記溶融金属を前記溶解保温炉から前記炉体に供給する溶融金属供給管の接続構造であって、
    前記溶融金属供給管は、前記溶解保温炉に設けられる第1の配管と、前記炉体に設けられる第2の配管とを備えて構成され、
    前記第1の配管における前記第2の配管側先端部には、先端面から窪んで形成された凹部平坦面と、当該凹部平坦面に連続するとともに先端面側に広くなるテーパ形状のガイド部とが形成され、
    前記第2の配管における前記第1の配管側先端部には、前記凹部平坦面と対向する先端平坦面と、前記ガイド部に対向しかつそのガイド部のテーパ形状とは逆のテーパとなったテーパ部とが形成され、
    前記第1の配管の凹部平坦面と第2の配管の先端平坦面との間には、黒鉛パッキン部材が挟み込まれ、
    前記ガイド部とテーパ部との間には、当該ガイド部およびテーパ部の硬度より硬度の低い金属製シールが装着され、
    この金属製シールは、当該金属製シールを押圧する押圧手段により前記第1の配管の凹部平坦面側に押圧され塑性変形していることを特徴とする溶融金属供給管の接続構造。
  2. 請求項1に記載の溶融金属供給管の接続構造において、
    前記押圧手段は、一端が前記第1の配管の長手方向に沿いかつ円周上に均等配置された複数本の棒状部材と、これらの棒状部材にスライド可能に設けられ一部が前記金属製シールと当接する押し付け部材と、前記棒状部材の他端にねじ結合されるとともに前記押し付け部材を、押し付け力を調整しかつ金属製シール側に押圧するナット部材と、を備えて構成されていることを特徴とする溶融金属供給管の接続構造。
  3. 請求項1または2に記載の溶融金属供給管の接続構造において、
    前記金属製シールを常時前記第1の配管の凹部平坦面側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段は、一端が前記第1の配管の長手方向に沿いかつ円周上に均等配置された複数本の支持部材と、これらの支持部材にスライド可能に設けられ一部が前記金属製シールと当接する付勢部材と、前記支持部材の外周に装着され前記付勢部材を前記金属製シール側に付勢するばね部材と、前記支持部材の他端に位置調整可能に設けられ前記ばね部材のばね力を調整するばね力調整部材とを備えて構成されていることを特徴とする溶融金属供給管の接続構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の溶融金属供給管の接続構造において、
    前記溶融金属は、マグネシウム合金であることを特徴とする溶融金属供給管の接続構造。
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