JPH1152097A - 電子線照射装置 - Google Patents

電子線照射装置

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JPH1152097A
JPH1152097A JP22724897A JP22724897A JPH1152097A JP H1152097 A JPH1152097 A JP H1152097A JP 22724897 A JP22724897 A JP 22724897A JP 22724897 A JP22724897 A JP 22724897A JP H1152097 A JPH1152097 A JP H1152097A
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JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
tank
voltage power
barrier
box
Prior art date
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Pending
Application number
JP22724897A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Katayama
善裕 片山
Toshiro Nishikimi
敏朗 錦見
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Nissin High Voltage Co Ltd
Original Assignee
Nissin High Voltage Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線の照射領域で発生したオゾンによっ
て、同じ箱体内に設けられている直流高圧電源のタンク
やケーブル接続タンクが腐食されるのを防止する。 【解決手段】 電子線8を被照射物10に照射する照射
領域12と直流高圧電源14との間を、耐食性の高い材
料から成り空気の流通を阻止する障壁22で分離した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線を遮蔽する
箱体内において、電子線加速器から引き出した電子線を
被照射物に照射して、当該被照射物に架橋、改質、殺菌
等の処理を施す電子線照射装置に関し、より具体的に
は、電子線の照射領域において発生するオゾンによって
直流高圧電源のタンク等が腐食するのを防止する手段の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電子線照射装置の従来例を図4
に示す。この電子線照射装置は、いわゆるキュービクル
タイプと呼ばれるものであり、電子線8を発生し加速し
てそれを被照射物10に照射する電子線加速器4と、こ
の電子線加速器4に電子線加速用の例えば150kV〜
300kV程度の直流高電圧を供給する直流高圧電源1
4とを、X線を遮蔽する一つの箱体2内に収納した構造
をしている。
【0003】電子線加速器4は、金属製で筒状の真空容
器5を有しており、その内部で発生し加速した電子線8
を、照射窓6を通して外部の大気中へと引き出すもので
ある。この電子線8を被照射物10に照射することによ
って、被照射物10に例えば架橋、改質、殺菌等の処理
を施すことができる。
【0004】電子線8が被照射物10に照射されるとそ
こからX線(制動X線)が発生するので、箱体2にはこ
のX線を遮蔽する機能を持たせている。そのために箱体
2は、鉛等のX線遮蔽材を備えている。
【0005】直流高圧電源14は、絶縁距離を短縮して
小型化を図るために、例えばSF6ガス等の絶縁ガスが
充填された金属製のタンク15に収納されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電子線8を被照射物1
0に照射する照射領域12では、加速された電子線8が
雰囲気中(即ち空気中)の酸素を活性化するので、オゾ
ンが発生する。このオゾンは、強い酸化作用を有するガ
スであり、金属すなわち電子線加速器4の真空容器5や
直流高圧電源14のタンク15を腐食させる。
【0007】この腐食を防ぐために、従来は、照射領域
12に曝される機器に、即ちこの例では電子線加速器4
の真空容器5や直流高圧電源14のタンク15に、ステ
ンレス鋼等の耐食性の高い金属を使用していた。しかし
このような金属は、通常の鉄材に比べると高価であり、
しかも特に直流高圧電源14のタンク15は大型で使用
量が多いため、この直流高圧電源14のタンク15に耐
食性の高い金属を使用すると、タンク15が高価にな
り、ひいては電子線加速装置全体が高価になるという課
題がある。
【0008】また、図5に示す従来例のように、直流高
圧電源14を箱体2外に設け、この直流高圧電源14と
電子線加速器4との間を直流高圧ケーブル16で接続す
る場合もあるが、その場合、直流高圧ケーブル16と電
子線加速器4との接続部の絶縁距離を短縮して小型化を
図るために、当該接続部を、例えばSF6 ガス等の絶縁
ガスが充填された金属製のケーブル接続タンク18で覆
っている。このケーブル接続タンク18は、必要に応じ
て架台20等によって支持される。
【0009】この例の場合も、照射領域12で発生する
オゾンによる腐食を防ぐために、ケーブル接続タンク1
8にステンレス鋼等の耐食性の高い金属を使用する必要
があるので、図4の例と同様、ケーブル接続タンク18
が高価になり、ひいては電子線照射装置全体が高価にな
るという課題がある。
【0010】そこでこの発明は、電子線の照射領域で発
生したオゾンによって、同じ箱体内に設けられている直
流高圧電源のタンクやケーブル接続タンクが腐食するの
を防止することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の電子線照射装
置は、電子線を被照射物に照射する照射領域と直流高圧
電源(請求項1)またはケーブル接続タンク(請求項
2)との間を、耐食性の高い材料から成り空気の流通を
阻止する障壁で分離したことを特徴としている。
【0012】上記構成によれば、電子線の照射領域で発
生したオゾンが、障壁によって阻止されて、直流高圧電
源やケーブル接続タンクに達しなくなるので、当該オゾ
ンによって直流高圧電源のタンクやケーブル接続タンク
が腐食するのを防止することができる。その結果、この
直流高圧電源のタンクやケーブル接続タンクに通常の鉄
材を使用することが可能になるので、それらの、ひいて
は電子線照射装置全体のコスト低減を図ることが可能に
なる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係る電子線照
射装置の一例を示す断面図である。図4の従来例と同一
または相当する部分には同一符号を付し、以下において
は当該従来例との相違点を主に説明する。
【0014】この例では、前記箱体2内であって、電子
線8を被照射物10に照射する照射領域12と前記直流
高圧電源14との間に、両者間での空気の流通を阻止す
る障壁22を設け、この障壁22によって、照射領域1
2と直流高圧電源14との間を分離している。この障壁
22は、例えばステンレス鋼等の耐食性の高い材料から
成る板である。電子線加速器4は、この例ではこの障壁
22を貫通させている。
【0015】この障壁22と箱体2との接続部、即ち図
1中のA部の構造の例を図3に示す。箱体2の内周面に
フランジ部26を設け、このフランジ部26にシール
(密封)用のパッキン28を介して障壁22を取り付け
ている。障壁22と電子線加速器4との接続部、即ち図
1中のB部についてもこれとほぼ同様の構造をしてお
り、パッキンを用いてシールしている。図2の例におい
ても同様である。
【0016】上記構成によれば、照射領域12で発生し
たオゾンが、障壁22によって阻止されて、直流高圧電
源14に達しなくなるので、当該オゾンによって直流高
圧電源14のタンク15が腐食するのを防止することが
できる。その結果、この直流高圧電源14のタンク15
に通常の鉄材を使用することが可能になるので、このタ
ンク15の、ひいては電子線照射装置全体のコスト低減
を図ることが可能になる。
【0017】ちなみに、障壁22はステンレス鋼等の耐
食性の高い材料から成るけれども、それは薄くてしかも
単純な板材で良く、従ってこの障壁22を設けても、大
型でしかも内部のガス圧に耐える強度を有するタンク1
5全体をステンレス鋼等の耐食性の高い材料で構成する
場合に比べて、十分に低コストになる。
【0018】図2の例は、図5の従来例に対応するもの
であり、上記のような障壁22によって、照射領域12
とケーブル接続タンク18との間を分離している。
【0019】この例においても、照射領域12で発生し
たオゾンが、障壁22によって阻止されて、ケーブル接
続タンク18に達しなくなるので、当該オゾンによって
ケーブル接続タンク18が腐食するのを防止することが
できる。架台20を設けている場合はその腐食をも防止
することができる。その結果、このケーブル接続タンク
18や架台20に通常の鉄材を使用することが可能にな
るので、それらの、ひいては電子線照射装置全体のコス
ト低減を図ることができる。
【0020】なお、図1および図2いずれの例の場合
も、図示例のように、ブロワ24等によって、障壁22
で分離した照射領域12側の局所排気を行うようにして
も良く、そのようにすれば、照射領域12で発生したオ
ゾンを速やかに排出して当該オゾンが直流高圧電源14
側やケーブル接続タンク18側へ達するのをより完全に
防止することができるので、これらの腐食をより完全に
防止することができるようになる。
【0021】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、電子線
の照射領域で発生したオゾンが、障壁によって阻止され
て、直流高圧電源やケーブル接続タンクに達しなくなる
ので、当該オゾンによって直流高圧電源のタンクやケー
ブル接続タンクが腐食するのを防止することができる。
その結果、この直流高圧電源のタンクやケーブル接続タ
ンクに通常の鉄材を使用することが可能になるので、そ
れらの、ひいては電子線照射装置全体のコスト低減を図
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電子線照射装置の一例を示す断
面図である。
【図2】この発明に係る電子線照射装置の他の例を示す
断面図である。
【図3】図1および図2中のA部の構造の例を示す拡大
断面図である。
【図4】従来の電子線照射装置の一例を示す断面図であ
る。
【図5】従来の電子線照射装置の他の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
2 箱体 4 電子線加速器 8 電子線 10 被照射物 12 照射領域 14 直流高圧電源 16 直流高圧ケーブル 18 ケーブル接続タンク 22 障壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を遮蔽する箱体と、この箱体内に設
    けられていて被照射物に電子線を照射する電子線加速器
    と、前記箱体内に設けられていて電子線加速器に電子線
    加速用の直流高電圧を供給するものであって金属製のタ
    ンクに収納された直流高圧電源とを備える電子線照射装
    置において、前記電子線を被照射物に照射する照射領域
    と前記直流高圧電源との間を、耐食性の高い材料から成
    り空気の流通を阻止する障壁で分離したことを特徴とす
    る電子線照射装置。
  2. 【請求項2】 X線を遮蔽する箱体と、この箱体内に設
    けられていて被照射物に電子線を照射する電子線加速器
    と、前記箱体外に設けられていて電子線加速器に電子線
    加速用の直流高電圧を供給する直流高圧電源と、この直
    流高圧電源と前記電子線加速器との間を接続する直流高
    圧ケーブルと、前記箱体内に設けられていて直流高圧ケ
    ーブルと電子線加速器との接続部を覆うものであって内
    部に絶縁ガスが充填された金属製のケーブル接続タンク
    とを備える電子線照射装置において、前記電子線を被照
    射物に照射する照射領域と前記ケーブル接続タンクとの
    間を、耐食性の高い材料から成り空気の流通を阻止する
    障壁で分離したことを特徴とする電子線照射装置。
JP22724897A 1997-08-08 1997-08-08 電子線照射装置 Pending JPH1152097A (ja)

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JP22724897A JPH1152097A (ja) 1997-08-08 1997-08-08 電子線照射装置

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JPH1152097A true JPH1152097A (ja) 1999-02-26

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