JPH11514896A - 真空掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 使用時に、吸引場所の近傍に位置する底部が低圧面となり、頂部が高圧面となり、周囲を流体が循環する曲面体(15)、曲面体の周囲の流体を加速する流体加速手段(21)、及び、曲面体の上部に設けられ、流体を、曲面体の周囲を循環する循環部分と、ゴミ回収室(32)に流入してそこから排出される排出部分とに分割する流れ分割体(31)を有する真空掃除機のヘッド(10)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 真空掃除機 技術分野 本発明は、真空掃除機、特に、カーペットその他の床で使用する真空掃除機に 関する。 真空掃除機は、ファンによって吸引力を発生しケーシングの後端から強力な風 を吹出す。これにより吸引ノズルを当てたカーペット又は床からゴミを吸引する 強力な空気の流れが形成される。ファンは、複数の傾斜した羽根を有し、その回 転により軸方向の空気の流れを発生する。空気は、殆ど流れが阻害されることな くバッグを通過してゴミが捕捉され回収される。 真空掃除機の欠点の一つは、空気の全量がゴミ回収室に流入してバッグの壁を 通過することである。そのためバッグが満杯となるか閉塞すると真空掃除機の効 率が低下し、真空掃除機自体の故障の原因となる。 真空掃除機の効率は、空気流量と吸引力の２つの要素に関係する。吸引性能は ２つの要素の積によって決まる。従って、流速が最大であるときには吸引力が小 さくなり、逆に吸引力が大きいときには流速が小さくなる。真空掃除機を効率的 に機能させるには吸引力と流速の両方が適切でなければならない。 従来の真空掃除機のもう一つの欠点は、空気の流速と流量が比較的小さいこと である。カーペット等の床面に沿って真空掃除機のヘッドに吸引される空気の流 速が真空掃除機の性能に大いに関係する。従って、この空気の流速と流量が大で あることが望ましい。 真空掃除機の更に別の欠点は、通常1000Ｋw以上であるモーターの消費電力が 比較的大きいために、高効率の真空掃除機を電池で駆動することが困難であり、 また、ファンの効率が低いことである。 発明の開示 本発明は上記の問題を解決することができ、有用で商品価値の高い真空掃除機 を提供することを目的としている。 一つの形態として、本発明は、真空掃除機のヘッドに関し、そのヘッドが、使 用時に、吸引場所の近傍に位置する底部が低圧面となり、頂部が高圧面となり、 その周囲を流体が循環する曲面体、曲面体の周りの流体を加速する流体加速手段 、及び、曲面体の上部に設けられ、流体を、曲面体を周りを循環する循環部分と 、ゴミ回収室に流入してそこから排出される排出部分とに分割する流れ分割体を 有している。 曲面体はドーナツ形、即ち環状体として形成される。曲面体の形状が対称であ る必要はなく、その断面形状をやや楕円形としてもよい。曲面体は、全体を曲面 とする必要はなく、必要に応じてその一部を直線状としてもよい。 ドーナツ形、即ち環状体とすることによって、中央通路から底部にかけて曲面 体の面が拡大する領域で流体の流れが拡がるために、この領域が低圧面となる。 流体がこの領域から再び中央通路に戻るときに頂部の面が縮小する領域を通過し 、この領域が高圧面となる。 曲面体がドーナツ形、即ち環状体である場合、流体加速手段は中央流路に設け られる。流体加速手段は、掃除されるべきカーペットその他の床面により近い中 央流路の下部に設置するのが望ましい。流体加速手段はそれ自体羽根を有する形 式のファンで構成される。ファンは電気モーター等のモーターで駆動され、モー ターはファン上部で中央流路内に設置される。モーターは中央流路内の密閉室内 に設置されるが、曲面体の中央流路とモーターの密閉室との間には流体が循環す る充分なスペースがある。 曲面体の下端には吹出し溝が設けられている。曲面体がドーナツ形、即ち環状 体である場合、中央流路の下端は、通常、狭い環状溝によって隔離され、この環 状溝から低圧面に向かって流体が吹き出される。 曲面体の上部には円板状又は湾曲部材で構成された、流体の流れ分割体が設け られている。この分割体は、流体を、曲面体の周りを循環する部分と、ゴミ回収 室に流入する排出部分とに分割する。 流体加速手段は、分割体より下方で吹出し溝より上方の中央流路内に設置する ことが望ましい。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の実施形態に基づく真空掃除機のヘッドの断面を示す。 最良の実施形態 図１には、真空掃除機のヘッド１０が図示され、このヘッドに通常の方法でハ ンドルが装着されているが、このハンドルは発明を構成しない。 真空掃除機のヘッドは合成樹脂又は金属製の外箱１２を有している。外箱１２ は中空のドーム状で、強度を与えるため下端縁を厚くし、上部を薄くした壁構造 １４となっている。 外箱１２の内部にドーナツ形、即ち環状の曲面体１５が設けられている。曲面 体１５は連結支柱（図示省略）その他の取付部材で外箱内に固定されている。曲 面体１５は形状がドーナツ形、即ち環状であり中央流路１６を有している。また 曲面体は、底部１７、頂部１８、内側部１９、及び外側部１０を有している。 中央流路１６内には、羽根付ファン２１の形態の空気加速手段が設けられてい る。ファン２１は、ハブ２３に取り付けられた複数の羽根２２を有し、ハブ２３ は、モーター２５で駆動される軸２４に取り付けられている。ゴミや固形物片に 対する保護と防音のためにモーター２５は密閉箱２６に収容されている。このフ ァンとして、本出願人の国際特許出願ＰＣＴ/ＡＵ00581に記載のものを使用する のが望ましい。 ファン２１の下部には板２７（ハブ２３の延長部分でも別体の板でもよい）が 設けられている。板２７は中央流路１６の下部を横断して設けられるが、曲面体 １５の内側面との間に、環状の吹出し溝２８となる間隔が隔てられている。この 吹出し溝から低圧面１７に向かって流体が吹き出され、吹出し溝２８から吹き出 された流体の流れは、コアンダ効果によって曲面体１５の表面に付着し曲面体１ ５の表面に沿って流れる。 流体が低圧面を通過するとき、曲面体の面が拡大して流体の流れが拡がること より周囲の流体を同伴する。これが清掃作用をもたらし、この底部１７をカーペ ット等の床面上に設置すると、そこを流れる空気の循環流にゴミや粉塵が取り込 まれる。外箱の下端部１３をくぐって外気４０も循環流に取り込まれる。流体が 曲面体の外側部分２０に沿って上昇するとき、同伴された外気とゴミも流体分割 体３１に向かって中間流路３０内を上昇する。流れ分割体３１は、環状の肩部を 形成し、流体を、中央流路１６に戻る循環部分と、ゴミの大部分と外気とからな る排出部分とに分割する。排出部分は流れ分割体３１の上部を越えて回収室３２ に流れ込む。回収室３２は中央流路１６の上部にあり、取り外し可能なゴミ回収 バッグが設けられている。過剰の空気は、空気は通すがゴミは通さないスクリー ンを設けた開口部３３を通って排出される。 内部流路３０を上昇するゴミや粉塵は、曲面体１５の周囲を循環する空気に比 べ重く、大きな運動量を有するために、流れ分割体３１の下側を通ることができ ない。従って、ゴミや粉塵は流れ分割体３１の上部を越えてゴミ回収室３２に流 入する。排出空気はフィルターを設けた開口部３３を通って排出される。 一方、環状の吹出し溝２８から、曲面体１５の面が拡大する凸面領域１７に向 かけて流体が吹出される。この領域を高速で通過する流体の流れに、捕集すべき 微粒子を含む周囲の空気が取り込まれる。 微粒子を含む空気は内部流路３０に流入して上昇し、環状の肩部（流体分割体 ）３１に到達する。肩部の湾曲が急激（小半径）であるために、空気より重い微 粒子の大部分はこの湾曲部を曲がれない。しかも、ファンの出口側には整流羽根 が設けられていない。そのため、ファンを出た空気が回転して流路３０内に旋回 流を発生させ、その遠心力によって微粒子を外側に放り出す。その結果、空気は 流れ分割体３１の下部と曲面体の頂部１８の間に回り込み、微粒子は、より湾曲 が緩やかな流体分割体３１の上部を越えて回収室３２に流入する。 表１は、従来の真空掃除機と本発明の真空掃除機の比較を示す。 本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して各種 の変更及び改良を加えることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，Ｈ Ｕ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ， ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 使用時に、吸引場所の近傍に位置する底部が低圧面となり、頂部 が高圧面となり、周囲を流体が循環する曲面体、曲面体の周囲の流体を加速する 流体加速手段、及び、曲面体の上部に設けられ、流体を、曲面体の周りを循環す る循環部分と、ゴミ回収室に流入してそこから排出される排出部分とに分割する 流れ分割体を有する真空掃除機ヘッド。 ２． 前記の曲面体が環状体である請求項１記載のヘッド。 ３． 前記の流体加速手段が環状体の中央流路内に設けられている請求 項１記載のヘッド。 ４． 前記の流体加速手段が中央流路内の下部に設けられている請求項 ３記載のヘッド。 ５． 前記の流体加速手段がファンである請求項３記載のヘッド。 ６． 前記のファンがモーターで駆動され、そのモーターがファン上部 の中央流路内に設けられている請求項５記載のヘッド。 ７． 前記の低圧面に向けて流体を吹き出す流体吹出し溝が底部の近傍 に設けられている請求項３記載のヘッド。 ８． 前記の流れ分割体が流体吸引溝として作用する請求項７記載のヘ ッド。 ９． 前記の流体加速手段が、流れ分割体の下方で、流体吹出し溝の上 方に位置する請求項８記載のヘッド。 10． 前記のゴミ回収室が、中央流路の上部にあり、流体の排出部分を 排出する排気口を有している請求項９記載のヘッド。 11． 前記の流体が空気である請求項10記載のヘッド。