JPH11514870A - 新規な唾液結合タンパク質 - Google Patents

新規な唾液結合タンパク質

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JPH11514870A
JPH11514870A JP9515606A JP51560697A JPH11514870A JP H11514870 A JPH11514870 A JP H11514870A JP 9515606 A JP9515606 A JP 9515606A JP 51560697 A JP51560697 A JP 51560697A JP H11514870 A JPH11514870 A JP H11514870A
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スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 新規唾液結合タンパク質ポリペプチドおよびかかる新規唾液結合タンパク質をコードしているDNA(RNA)ならびに組み換え法によるかかるポリペプチドの製造方法を開示する。また、感染、詳細には、細菌感染に治療のためのかかる新規唾液結合タンパク質の使用方法も開示する。また、新規唾液結合タンパク質の核酸およびそのポリペプチドの宿主における存在に関連した疾病の検出のための診断アッセイも開示する。また、宿主における新規唾液結合タンパク質ファミリーをコードしているポリヌクレオチドの検出ならびに該ポリペプチドの検出のための診断アッセイも開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規な唾液結合タンパク質 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、かかるポリヌクレオチドによ りコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリペプチド の使用、ならびにかかるポリヌクレオチドおよびポリペプチドおよび該ポリヌク レオチドで形質転換される組換え宿主細胞の生成に関する。本発明はまた、かか るポリペプチドの作用を阻害に、および治療における阻害剤の使用に関する。 発明の背景 微生物の種々の宿主組織への付着に関与し、細菌病原性の重要な因子であると 考えられるスタフィロコッカスおよびストレプトコッカスの数種の細胞表面結合 タンパク質が、過去10年で同定された(Patti,J.M.、Allen,B.L.、McG avin,M.J.およびHook,M.、MSCRAMM-Mediated Adherence of Micr oorganisms to Host Tissues[1994]Annu.Rev.Microbiol.48,5 85−617を参照のこと)。 ストレプトコッカス・サングイス(Streptococcus sanguis)の細胞表面タン パク質である唾液結合タンパク質(Ganeskumar ら、[1991]Infect.Immun. 59,1093−1099)は、ストレプトコッカス・サングイスが口腔内で定 着するのに役割を果たすアドヘシン(adhesin)であると考えられる。 スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)からのタンパク 質、例えば、フィブロネクチン結合タンパク質(EP0294349、EP0397633、W O94/18327)、フィブリノーゲン結合タンパク質(WO94/06830)、コラーゲン結 合タンパク質(WO92/07002)および骨シャロ蛋白結合タンパク質(WO94/133 10)を抗菌標的として取り扱う、種々の方法が提唱されてきた。結合タンパク質 またはその結合フラグメントは、宿主動物中で生物に対する抗体を産生するワク チンとして、または宿主組織への生物の結合を遮断するのに用いることのできる 治療用抗体を産生するための抗原として、該生物の宿主組織への結 合を遮断するための抗菌剤として用いられる。 最近、感染の間のグローバルな遺伝子発現を追跡することを目的とする、いく つかの新規な方法が報告されている(Chuang,S.ら[1993]Global Regul ation of Gene Expression in Escherichia coli J.Bacteriol.175 ,2026−2036,Mahan,M.J.ら、[1993]Selection of Bacte rial Virulence Genes That Are Specifically Induced in Host Tissu es SCIENCE 259,686−688、Hensel,M.ら、[1995]Simu ltaneous Identification of Bacterial Virulence Genes by Negative S election SCIENCE 269,400−403)。おそらく、これらの生物 における該方法に必要なグローバルトランスポゾン変異誘発および適当なベクタ ーの開発は極めてゆっくりであるため、これらの新規な技法は、これまで、グラ ム陽性菌での感染ではなく、グラム陰性病原菌感染で説明されてきた。Chuang ,S.ら、[1993]に記載の方法では、高特異的な活性にまで十分に標識化し た細菌性RNAを得るのに、感染組織から誘導される適量の哺乳動物性RNA不 含の細菌性RNAを単離することの困難性を記載している。本発明は新規な方法 を用いて哺乳動物宿主の感染の種々の段階で病原体の遺伝子発現を測定するもの である。本発明の新規な態様は、感染組織からの細菌性RNA調製物のノーザン ブロットにて、細菌性リボソームRNAに特異的にアニールする、適宜標識化し たオリゴヌクレオチドプローブを使用することにある。 ハイブリダイゼーション標的としてより豊富なリボソームRNAを使用するこ とで、RT-PCRに用いるための適当な大きさおよび量の細菌性RNAを感染 組織から精製するプロトコルの最適化が大いに容易となる。 この方法をスタフィロコッカス・アウレウスにて発現させる遺伝子に適用する のに有用な適当なオリゴヌクレオチドは、 5’−gctcctaaaaggttactccaccggc−3’ である。 本発明の方法を用いて感染の間に転写される細菌性遺伝子の同定が可能であり 、その阻害剤は抗菌治療にて有用性を有する。かかる遺伝子転写の、または得ら れ たmRNAの後の翻訳の、または対応する発現タンパク質の機能の、特定の阻害 剤は、抗菌治療にて有用性を有する。 発明の要約 本発明はスタフィロコッカス・アウレウス(S.aureus)WCUH29からの新 規な細胞表面タンパク質であって、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する 細胞表面タンパク質またはそのフラグメント、アナログまたは誘導体に関する。 本発明はまた、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する細胞表面タンパク 質のポリペプチドフラグメントまたはその誘導体に関する。 本発明のもう一つの態様によれば、かかるポリペプチドをコードするポリヌク レオチド(DNAまたはRNA)が提供される。 特に、本発明は配列番号2に示されるDNA配列を有するポリヌクレオチドを 提供する。 本発明はまた、配列番号2に示されるDNA配列からなることを特徴とする遺 伝子の発現により得られるスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29からの新 規なタンパク質、またはそのフラグメント、アナログまたは誘導体を提供する。 本発明はまた、配列番号2から誘導される、配列番号3および4を含む、新規 なオリゴヌクレオチドに関する。 本発明は、配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴付けられるポリペプチド のフラグメント、アナログおよび変種をコードする、前記したポリヌクレオチド の変種を包含する。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター で遺伝的操作される宿主細胞、および組換え法による本発明のポリペプチドの産 生に関する。 配列番号1のポリペプチドに対する抗体も提供される。さらには配列番号1の ポリペプチドの活性を阻害するアンタゴニストも提供される。 さらに、新規な唾液結合タンパク質ポリペプチドを阻害することを必要とする 個体を治療するための方法であって、本発明のポリペプチドに対するアンタゴニ ストを治療上有効量該個体に投与することからなる方法も提供される。 本発明のポリペプチドの発現に関連付けられる疾患の診断方法であって、配列 番号1のポリペプチドをコードする核酸配列を測定することからなる方法が提供 される。 宿主から由来のサンプル中の配列番号1のポリペプチドの存在について分析す ることからなる診断方法が提供される。 本発明のさらにもう一つの態様によれば、治療または予防を目的として、例え ば抗菌剤またはワクチンとして、本発明のポリペプチドの使用が提供される。 本発明のもう一つ別の態様によれば、治療または予防を目的として、特に遺伝 的免疫処理を目的として、本発明のポリヌクレオチドの使用が提供される。 本発明のもう一つ別の態様によれば、抗菌剤として有用な、そのようなポリペ プチドに対する阻害剤が提供される。 本発明のもう一つ別の態様は、前記した本発明のポリペプチド、ポリヌクレオ チドまたは阻害剤と、医薬上許容される担体とからなる医薬組成物を提供するこ とである。 個々の態様において、本発明は、病原体と感染の後遺症に関与する哺乳動物宿 主の間の即時的物理的相互作用(immediate physical interaction)を妨げるた めの、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドまたは阻害剤の使用を提供する 。 本発明はさらには、そのような使用における医薬の製造に関する。 本発明は、細胞表面タンパク質または活性フラグメントの哺乳動物細胞に対す る相互作用を妨げる薬物を同定するための薬物のスクリーニング法を提供する。 さらには、配列番号1のポリペプチドに結合し、その活性を阻害する化合物の 同定方法であって、その細胞表面に該ポリペプチドのための結合手段(該結合手 段は、化合物とその結合手段の結合に応じて検出可能なシグナルを供給する能力 を有する第2成分に関与している)を発現する細胞を、該結合手段との結合を可 能とする条件下、スクリーニングすべき化合物と接触させ;化合物と結合手段と の相互作用より生じるシグナルの有無を検出することによって、該化合物が結合 し、その結合を活性化するか、阻害するかどうかを決定することからなる方法が 提供される。 図面の簡単な記載 以下の図面は本発明の特定の具体例を示すものである。それは単なる例示にす ぎず、明細書中に別途開示されている発明を限定するものではない。 図1は新規な唾液結合タンパク質のポリペプチド配列(配列番号1)を示す。 図2は図1のポリヌクレオチド配列より推定される新規な唾液結合タンパク質 のポリヌクレオチド配列(配列番号2)を示す。 発明の詳細な記載 本発明はスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29からの新規な細胞表面タ ンパク質であって、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する細胞表面タンパ ク質またはそのフラグメント、アナログまたは誘導体に関する。 スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29は、1995年9月11日付けで 、受入れ番号NCIMB40771の下、スコットランド、アバディーン、National Collection of Industrial and Marine Bacteria Ltd.(NCIMB)に寄 託された。 本発明はまた、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質または その誘導体に関する。配列番号1のアミノ酸配列は、ストレプトコッカス・サン グイスの唾液結合タンパク質(Saliva-Binding Protein of Streptococcuss anguis:SSAB STRPA)と309アミノ酸にわたって47%の同一性を 示し、エンテロコッカス・ファエカリス(Enterococcus faecalis)の心内膜炎 特異的抗原遺伝子(EFU03756、Loweら、[1995]Infect.Immun.63 ,703−706)と同レベルの相同性を有した。 以下、ポリペプチドなる語は、細胞表面タンパク質およびそのフラグメント、 アナログまたは誘導体をいうのに用いる。 本発明の他の態様によれば、かかるポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド(DNAまたはRNA)が提供される。 特に、本発明は配列番号2に示されるDNA配列を有するポリヌクレオチドを 提供する。本発明は、さらには、スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29か らの細胞表面タンパク質をコードし、配列番号2に示されるDNA配列からなる ことを特徴とするポリヌクレオチドを提供する。 本発明はまた、配列番号2に示されるDNA配列を有する遺伝子を発現するこ とにより得られるスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29からの新規なタン パク質、またはそのフラグメント、アナログまたは誘導体を提供する。 本発明はまた、配列番号2の配列から誘導される、配列番号3および4を含む 、新規なオリゴヌクレオチドであって、本明細書にて記載されている方法にてP CRプライマーとして作用し、全部がまたはその一部が本明細書にて特定されて いるスタフィロコッカス・アウレウス遺伝子が感染組織にて転写されるかどうか を測定しうるオリゴヌクレオチドに関する。かかる配列はまた、病原体が到達し た感染の段階および型を診断するのに有用性を有するであろう。 配列番号2に示されるDNA配列を有するポリヌクレオチドが、エシェリキア ・コリ(E.coli)中のスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の染色体D NAのクローンのライブラリーを配列決定することで得られた。本明細書に記載 されている方法により、マウスの感染実験にてそれが確立されたスタフィロコッ カス・アウレウスWCUH29の感染にてインビボにて転写されることが明らかに された。 配列番号2に示されるDNA配列を用いて、細胞表面をコードするポリヌクレ オチドを得るには、典型的には、エシェリキア・コリまたは他の適当な宿主中の スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の染色体DNAのクローンのライブ ラリーを、該配列から由来する放射標識したオリゴヌクレオチド、好ましくは1 7倍量以上の長さのオリゴヌクレオチドでプローブする。ついで、該プローブと 同じDNAを有するクローンを高ストリンジェント洗浄を使用して区別できる。 こうして原型の配列から設計された配列決定プライマーで同定された個々のクロ ーンを配列決定することにより、該配列を両方の方向に伸長し、完全な遺伝子配 列を決定することが可能である。都合よくは、プラスミド・クローンから調製さ れた変性二本鎖DNAを用いてかかる配列決定を行う。適当な技法は、Maniati s,T.,Fritsch,E.F.およびSambrookら、MOLECULAR CLONIN G:A Laboratory Manual[第2版(1989)Cold Spring Harbor Lab oratory.(ハイブリダイゼーションによるスクリーニング1.90および変性二 本鎖DNA鋳 型の配列決定13.70を参照のこと)により記載されている。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形態であっても、またはDNAの形態 であってもよく、そのDNAはcDNA、ゲノムDNAおよび合成DNAを包含 する。DNAは二本鎖または一本鎖であってもよく、一本鎖であるならば、コー ド鎖または非コード(アンチセンス)鎖であってもよい。ポリペプチドをコード するコード配列は、配列番号2に示されるコード配列と同一であってもよく、あ るいは遺伝暗号の重複性および縮重性の結果として、同じポリペプチドをコード する異なるコード配列であってもよい。 本発明は、配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴付けられるポリペプチド のフラグメント、アナログおよび誘導体をコードする前記したポリヌクレオチド の変種を包含する。ポリヌクレオチドの変種はポリヌクレオチドの天然の対立遺 伝子変種またはポリヌクレオチドの天然に存在しない変種であってもよい。 したがって、本発明は、配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴付けられる のと同じポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、ならびに該ポリペプチド のフラグメント、誘導体またはアナログをコードするそのようなポリヌクレオチ ドの変種を包含する。かかるヌクレオチド変種として、欠失変種、置換変種およ び付加または挿入変種が挙げられる。 ポリヌクレオチドは配列番号2のDNA配列により特徴付けられるコード配列 の天然に存する対立遺伝子変種であるコード配列を有していてもよい。当該分野 にて知られているように、対立遺伝子は、コードされるポリペプチドの機能を実 質的に変えることなく、1またはそれ以上のヌクレオチドが置換、欠失または付 加されていてもよいポリヌクレオチド配列の対立形である。 成熟ポリペプチド、すなわち、天然の細胞膜タンパク質をコードするポリヌク レオチドは、成熟ポリペプチドのためのコード配列だけを、または成熟ポリペプ チドのためのコード配列およびリーダーまたは分泌配列あるいはプロタンパク質 配列などの付加的なコード配列を含んでいてもよい。 かくして、「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」は、ポリペプチド のためのコード配列だけを有するポリヌクレオチドならびに付加的なコードおよ び/または非コード配列を含むポリヌクレオチドを包含する。 したがって、本発明は、成熟ポリペプチドのためのコード配列が、同じ読み枠 中で宿主細胞からのポリペプチドの発現および分泌を促進するポリヌクレオチド 配列、例えば、細胞からのポリペプチドの移動を調節する分泌配列として機能す るリーダー配列と融合していてもよい、ポリヌクレオチドを包含する。リーダー 配列を有するポリペプチドはプレタンパク質であり、成熟形のポリペプチドを形 成するために宿主細胞により切断されるリーダー配列を有していてもよい。該ポ リヌクレオチドはまた、成熟タンパク質に加えて付加的な5’−アミノ酸残基と からなるプロタンパク質をコードしてもよい。プロ配列を有する成熟タンパク質 はプロタンパク質であり、タンパク質の不活性な形態である。プロ配列が切断さ れると、活性な成熟タンパク質が残る。 かくして、例えば、本発明のポリヌクレオチドは、成熟タンパク質を、または プロ配列を有するタンパク質を、またはプロ配列およびプレ配列(リーダー配列) の両方を有するタンパク質をコードすることができる。ペプチドの翻訳後の修飾 の間に、NH2−末端にあるメチオニン残基を欠失させることができる。したが って、本発明は、本発明のタンパク質のメチオニン含有およびメチオニン不含ア ミノ末端変種の両方の使用を意図とする。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能とする 、遺伝子の5’または3’末端のいずれかでマーカー配列にフレームにて融合し たコード配列を有していてもよい。マーカー配列は、細菌宿主の場合に、マーカ ーに融合したポリペプチドの精製を提供するための、pQEシリーズのベクター (Quiagen Inc.より商業的に入手可能)により付与されるヘキサ−ヒスチジン ・タグであってもよい。 本発明はさらには、配列の間に少なくとも50%、好ましくは少なくとも70 %の同一性がある場合に、前記した配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド に関する。本発明は、特に、ストリンジェントな条件下で前記したポリヌクレオ チドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書にて用いる場合 、「ストリンジェントな条件」という語は、ハイブリダイゼーションが、配列間 に 少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合にのみ起こ ることを意味する。好ましい具体例において、前記したポリヌクレオチドとハイ ブリダイズするポリヌクレオチドは、配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴 付けられるポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持している ポリペプチドをコードする。本発明はまた、(a)配列番号1のアミノ酸を有して なるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと少なくとも70%の同一性を 有するポリヌクレオチド;(b)(a)のポリヌクレオチドと相補性であるポリヌク レオチド;および(c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なくとも15 個の連続した塩基を有してなるポリヌクレオチド;からなる群より選択されるポ リヌクレオチドからなる単離ポリヌクレオチドを提供する。 本明細書でいう寄託は、特許手続き上の微生物寄託の国際承認に関するブタペ スト条約の条件下で行われている。これらの寄託株は当業者の便宜のためにのみ 提供され、35U.S.C.112条の下に要求されるような、寄託が実施可能要 件であることを承認するものではない。寄託材料に含まれるポリヌクレオチドの 配列ならびにそれによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、出典明示 により本明細書の一部とされ、本明細書の配列の記載と不一致であるいずれの事 象も調節するものである。寄託材料を製造、使用または販売するには、ライセン スが必要であるが、そのようなライセンスはここで付与されるものではない。 配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴付けられるポリペプチドに言及する 場合の、「フラグメント」、「誘導体」および「アナログ」なる語は、かかるポリペ プチドと本質的に同一の生物学的機能または活性を保持するポリペプチドを意味 する。従って、アナログにはプロタンパク質部分を切断して活性成熟ポリペプチ ドを生成して活性化できるプロタンパク質を包含する。 本発明のポリペプチドは組換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成ポ リペプチドであってもよく、好ましくは、組換えポリペプチドである。 配列番号1の推定アミノ酸配列により特徴付けられるポリペプチドのフラグメ ント、誘導体もしくはアナログは、(i)1またはそれ以上のアミノ酸残基が保存 または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存アミノ酸残基)により置換された もので、かかる置換アミノ酸残基は遺伝暗号によりコードされたものであっても 、なくてもよい、または(ii)1またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基を含む もの、または(iii)ポリペプチドが別の化合物、例えばポリペプチドの半減期 を伸ばす化合物(例えばポリエチレングリコール)と融合したもの、または(iv )付加的なアミノ酸がリーダーもしくは分泌配列、またはポリペプチドもしくは プロタンパク質配列の精製に用いられる配列のごとき、ポリペプチドと融合した ものであってもよい。かかるフラグメント、誘導体およびアナログは本明細書の 教示より当業者の範疇であると考えられる。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは、単離された形 態、好ましくは均質にまで精製されている。 「単離」された語は、材料がその本来の環境(例えば、天然に存する場合、自 然環境)から取り出されていることを意味する。例えば、生体に天然に存在する ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されていないが、その天然系で共存 する物質の一部またはすべてから分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペ プチドは単離されている。かかるポリヌクレオチドはベクターの一部とすること ができ、および/またはかかるポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の 一部とすることができ、そのようなベクターまたは組成物はその自然環境の一部 ではない点で単離されている。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター で遺伝子操作された宿主細胞、および組換え技法による本発明のポリペプチドの 産生に関する。 したがって、本発明のさらなる態様によれば、該ポリペプチドをコードするポ リヌクレオチドを宿主中で発現させ、発現産物を回収することによる、組換え技 法による本発明のポリペプチドの生成法が提供される。別法として、本発明のポ リペプチドは通常のペプチドシンセサイザーにより合成して産生することができ る。 宿主細胞を、例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであってもよ い、本発明のベクターで遺伝子操作(形質導入、形質転換またはトランスフェク ション)する。該ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ファージ等の形 態であってもよい。遺伝子操作された宿主細胞は、プロモーターを活性化するた めに、形質転換体を選択するために、または遺伝子を増幅するために、適宜修飾 された通常の栄養培地にて培養することができる。温度、pHなどの培養条件は 、発現用に選択された宿主細胞で以前より使用されている条件であり、当業者に 自明である。 適当な発現ベクターは、染色体、非染色体および合成DNA配列、例えば、細 菌性プラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;プラス ミドとファージDNAの組み合わせから由来のベクターを包含する。しかし、他 のいずれのベクターも、宿主中にて複製可能で、生存しうる限り、用いることが できる。 適当なDNA配列を種々の操作によりベクターに挿入することができる。一般 に、DNA配列が、当該分野にて公知の操作により適当な制限エンドヌクレアー ゼ部位(複数でも可)に挿入される。 mRNA合成を指令するように、発現ベクター中のDNA配列を適当な発現制 御配列(複数でも可)(プロモーター)に作動可能に連結させる。このようなプロ モーターの代表例として、LTRまたはSV40プロモーター、エシェリキア・コ リlacまたはtrp、ファージラムダPLプロモーターおよび真核生物または原核生 物細胞あるいはそのウイルス中で遺伝子の発現を制御することが知られている他 のプロモーターが挙げられる。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソー ム結合部位および転写ターミネーターを含有する。ベクターにはまた、発現を増 幅するための適当な配列が含まれていてもよい。 加えて、発現ベクターは、1またはそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含 有し、形質転換された宿主細胞を選択するための表現型特性、例えば、真核生物 細胞培養のためのジヒドロ葉酸レダクターゼまたはネオマイシン耐性、あるいは エシェリキア・コリにおけるテトラサイクリンまたはアンピシリン耐性を付与す ることが好ましい。 望ましいタンパク質をコードするDNA配列が、この発現構築物を含有するベ クターにより形質転換された宿主細胞中のRNAに転写されるように、遺伝子は 、プロモーター、リボソーム結合部位(細菌発現用)および、所望によりオペレ ーター(総称して、本明細書中、「制御」因子という)の制御下に置くことができ る。コード配列はシグナルペプチドまたはリーダー配列を有していてもいなくて もよい。本発明のポリペプチドは、例えば、エシェリキア・コリtacプロモータ ーまたはタンパク質A遺伝子(spa)プロモーターおよびシグナル配列を用いて 発現させることができる。リーダー配列は翻訳後プロセッシングにて細菌性宿主 より除去できる。例えば、米国特許第4431739号;第4425437号; 第4338397号を参照のこと。プロモーター領域は、CAT(クロラムフェ ニコール・トランスフェラーゼ)ベクターまたは選択可能なマーカーを含む他の ベクターを用いていずれか所望の遺伝子より選択することができる。2種類の適 当なベクターはPKK232-8およびPCM7である。細菌性プロモーターとして、 lacI lacZ、T3、T7、gpt、ラムダPR、PLおよびtrpが挙げられる。真核生 物性プロモーターとして、CMV前初期、HSVチミジンキナーゼ、初期および 後期SV40、レトロウイルス由来のLTRおよびマウス・メタロチオネイン−I が挙げられる。適当なベクターおよびプロモータの選択は、当業者の範囲内であ る。 制御配列に加えて、宿主細胞の増殖に比例してタンパク質配列の発現の調節を 可能にする調節配列を付加することが望ましい。調節配列は当業者に周知であり 、例えば、調節化合物の存在を含め、化学的または物理的刺激に応答して遺伝子 の発現を作動させるかまたはさせない配列が挙げられる。他のタイプの調節因子 、例えばエンハンサー配列もまた、ベクター中に存在し得る。 発現ベクターは、特定のコード配列が適当な調節配列と共にベクター中に配置 されるように構築され、該コード配列の位置決定および方向は、該コード配列が 制御配列の「制御」下で転写されるようになっている(すなわち、制御配列にて DNA分子に結合するRNAポリメラーゼは、コード配列を転写する)。コード 配列の修飾は、この目的を達成するために望ましい。例えば、いくつかの場合、 適当な方向を有する制御配列に結合するように、すなわち、読み枠を維持するた めに、配列を修飾する必要があり得る。制御配列および他の調節配列を、前記の クローニングベクターのごときベクター中に挿入する前に、コード配列に連結し てもよい。別法で、コード配列は、すでに制御配列および適当な制限部位を含有 する発現ベクター中で直接クローン化することができる。 一般に、組換え発現ベクターは、宿主細胞の形質転換を可能にする複製起点お よび選択マーカー、例えば、エシェリキア・コリ(E.coli)のアンピシリン耐 性遺伝子およびエス・セレビシエ(S.cerevisiae)TRP1遺伝子、ならびに 下流構造配列の転写を指示する高−発現遺伝子由来のプロモーターを包含するで あろう。異種構造配列は、翻訳開始および終止配列、および好ましくは翻訳され たタンパク質の細胞周辺腔または細胞外培地中への分泌を指示することができる リーダー配列と共に適当な段階で組み立てられる。所望により、異種配列は、所 望の性質、例えば発現された組換え産物の安定化または単純化された精製を付加 するN末端同定ペプチドを包含する融合タンパク質をコードしてもよい。 前記のごとき適当なDNA配列ならびに適当なプロモーターまたは制御配列を 含有するベクターを用いて、適当な宿主にタンパク質を発現させるよう該宿主を 形質転換してもよい。 より詳細には、本発明はまた、広く前記のような1またはそれ以上の配列を含 む組換え構築物も包含する。該構築物は、その中に本発明の配列が順方向もしく は逆方向に挿入されているベクター、例えばプラスミドまたはウイルスベクター を含む。この具体例の好ましい態様において、該構築物は、さらに、例えば作動 可能に配列に連結されたプロモーターを包含する調節配列を含む。多数の適当な ベクターおよびプロモーターが当業者に知られており、商業的に入手可能である 。以下のベクターは、例として提供する。細菌性:pET-3ベクター(Stratagene) 、pQE70、pQE60、pQE-9(Qiagen)、pbs、pD10、phagescript、psiX174、pblu escriptSK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene);ptrc99a、 pKK223-3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmacia)。真核生物:pBlueBacIII (Invitrogen)、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1、pSG(Stratagene)、pSVK3 、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia)。しかしながら、宿主内で複製でき、生存で きる限り、いず れの他のプラスミドまたはベクターを用いてもよい。 クローニングのための組換えDNAベクターおよびそれらが形質転換できる宿 主細胞の例は、バクテリオファージ1(イー・コリ)、pBR322(イー・コリ)、pACYC17 7(イー・コリ)、pKT230(グラム陰性細菌)、pGV1106(グラム陰性細菌)、pLAFR 1(グラム陰性細菌)、pME290(イー・コリではないグラム陰性細菌)、pHV14(イー ・コリおよびバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis))、pBD9(バチルス(Bac illus))、pIJ61(ストレプトミセス(Streptomyces))、pUC6(ストレプトミセス) 、YIp5(サッカロミセス(Saccharomyces))、バキュロウイルス昆虫細胞系、YCp19 (サッカロミセス)を包含する。一般に、”DNA Cloning”:Vols.I&II,Glover ら編、IRL Press Oxford(1985)(1987)および;T.Maniatisら(”Molecular Cloni ng”Cold Spring Harbor Laboratory(1982)参照のこと。 いくつかの場合、宿主生物からのポリペプチドの分泌、分泌シグナルのその後 の開裂を引き起こす配列を付加することが望ましい。 ポリペプチドは、適当なプロモーターの制御下で宿主細胞中に発現され得る。 また、無細胞翻訳系を用いて、本発明のDNA構築物由来のRNAを使用し、か かるタンパク質を生産することもできる。原核生物および真核生物宿主での使用 のための適当なクローニングおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular Cl oning: A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor,N.Y.,(1989)によ って記載されており、出典明示してこの開示を本明細書の一部とみなす。 適当な宿主株の形質転換および適当な細胞密度までの宿主株の増殖後、選択さ れたプロモーターを適当な手段(例えば、温度シフトまたは化学的誘導)によっ て誘導し、細胞をさらに一定時間培養する。 細胞は、典型的には、遠心分離によって回収し、物理的または化学的手段によ る破壊し、得られる粗抽出物をさらなる精製用に保持する。 タンパク質の発現において用いられる微生物細胞は、凍結−解凍サイクル、音 波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用を包含するいずれの慣用的方法に よっても破壊でき、かかる方法は当業者によく知られている。 選択された発現系および宿主に依存して、本発明のポリペプチドは、それによ り目的のポリペプチドが発現される条件下で、前記の発現ベクターによって形質 転換された宿主細胞の増殖により生産され得る。次いでポリペプチドを宿主細胞 から単離し、精製する。発現系が生育培地中にポリペプチドを分泌する場合、ポ リペプチドを直接、培地から精製することができる。ポリペプチドが分泌されな い場合、細胞ライゼートから単離、または細胞膜フラクションから回収する。ポ リペプチドが細胞表面に局在する場合、細胞全体または単離した膜を所望の遺伝 子産物のアッセイ可能な資源として使用できる。イー・コリのごとき細菌宿主中 に発現されたポリペプチドは、封入体からの単離および再生を必要とし得る。成 熟タンパク質が超発現の不溶性産物を導く非常に疎水性の領域を有する(通常C 末端にて)場合、疎水性領域を欠失した端切断されたタンパク質を発現すること が望ましい。適当な増殖条件および回収方法の選択は、当該分野内である。 ポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン または陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー 、疎水相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒド ロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含 む方法により、組換え細胞培養物から回収および精製できる。必要ならば、成熟 タンパク質の配置を完全なものとするのにタンパク質再生工程を用いることがで きる。最終的に高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終精製工程に用 いることができる。 組換え生成方法において用いられる宿主により、本発明のポリペプチドはグリ コシル化するかまたは非グリコシル化されうる。本発明のポリペプチドはまた開 始メチオニンアミノ酸残基を含み得る。 「レプリコン」は、インビボでのDNA複製の自律的単位として機能する、す なわち、その自らの制御下で複製することのできる、遺伝的エレメント(たとえ ば、プラスミド、染色体、ウイルス)である。 「ベクター」は、プラスミド、ファージ、またはコスミドなどのレプリコンで あり、連結したセグメントの複製ができるように、これらに他のDNAセグメン トを連結させることができる。 「二本鎖DNA分子」は、弛緩型および超らせん型の両方の二本鎖ヘリックス におけるデオキシリボヌクレオチド(塩基アデニン、グアニン、チミン、または シトシン)のポリマー形態を意味する。この用語は、分子の一次的および二次的 構造を意味するのみであり、特定の三次元構造を限定するものではない。それゆ え、この用語は、とりわけ、直鎖状DNA分子(たとえば、制限フラグメント)、 ウイルス、プラスミドおよび染色体に見られる二本鎖DNAを含む。特定の二本 鎖DNA分子の構造を議論する場合、配列は、DNAの非転写鎖(すなわち、m RNAと相同性のある配列を有する鎖)にそって5’から3’方向にある配列の みを記載する慣例に従って明細書中に記載される。 特定のタンパク質の「コーディング配列」または特定のタンパク質を「コード するヌクレオチド配列」のDNAは、適当な調節配列の制御下に置かれると、転 写され、タンパク質に翻訳されるDNA配列である。 「プロモーター配列」は、細胞中でRNAポリメラーゼと結合でき、下流(3 ’方向)コーディング配列の転写を開始できるDNA調節領域である。本発明を 定義する目的では、プロモーター配列は、コーディング配列の翻訳開始コドン( たとえば、ATG)により3’末端で境界をひき、上流(5’方向)にのび、バ ックグラウンドよりも上の検出可能なレベルで転写を開始するのに必要な塩基ま たはエレメントの最小数を含む。プロモーター配列中に、転写開始部位(通常、 ヌクレアーゼS1でマッピングにより定義される)、ならびにRNAポリメラー ゼの結合に関与するタンパク質結合ドメイン(コンセンサス配列)が見出される 。真核プロモーターは、しばしば、いつもでなないが、「TATA」ボックスおよ び「CAT」ボックスを含む。原核プロモーターは、−10および−35コンセ ンサス配列に加え、シャイン−ダルガノ配列を含む。 DNA「制御配列」は、プロモーター配列、リボソーム結合部位、ポリアデニ レーションシグナル、転写終結配列、上流調節ドメイン、エンハンサー、および 宿主細胞中でコーディング配列の発現(すなわち、転写および翻訳)を提供する ようなものを、ひとまとめにして意味する。 制御配列は、RNAポリメラーゼがプロモーター配列に結合し、コーディング 配列をmRNAに転写し、ついでmRNAをコーディング配列にコードされるポ リペプチドに翻訳する時、細胞中でコーディング配列の「発現を制御」する。 「宿主細胞」は、トランスフォームまたはトランスフェクトされた細胞である か、または、外来DNA配列によりトランスフォーメーションまたはトランスフ ェクション可能な細胞である。 該外来DNAが細胞膜中に導入されている時、細胞は外来DNAにより「トラ ンスフォーム」されている。外来DNAは、染色体DNA中に組み込まれ(共有 結合して)細胞のゲノムを構成していてもよく、していないくてもよい。たとえ ば、原核細胞および酵母では、外来DNAは、プラスミドなどのエピソームエレ メントとして保持され得る。真核細胞についてみると、安定にトランスフォーム またはトランスフェクトされた細胞は、染色体複製により娘細胞に遺伝するよう に、外来DNAが染色体中に組み込まれているものである。この安定性は、細胞 系、または、外来DNAを含む娘細胞の集団からなるクローンを確立する、真核 細胞の能力により、示される。 「クローン」は、単一細胞または有糸分裂による共通の祖先由来の細胞の集団 である。「細胞系」は、多世代にわたりインビトロで安定に生育できる一次細胞 のクローンである。 DNA構成の「異種」領域は、天然の他の分子と関連して見出されない、他の DNA分子中または他のDNA分子に結合する、DNAの同定可能なセグメント である。 本発明のさらに別の態様によれば、たとえば、抗菌剤またはワクチンのような 治療的または予防的目的のための本発明のポリペプチドの使用が提供される。 本発明の他の態様によれば、治療的または予防的目的、特に遺伝的免疫感作の ための本発明のポリペプチドの使用が提供される。 発現時にコードされたタンパク質を、抗菌剤のスクリーニングのための標的と して用いることができる。加えて、コードされたタンパク質のアミノ末端領域を コードするDNA配列またはシャイン−ダルガノまたは他のそれぞれのmRNA の転写促進配列を、アンチセンス配列を構築し、対象のコーディング配列の発現 を制御するのに用いることができる。 本発明のさらに他の態様によれば、たとえば、抗菌剤として有用な該ポリペプ チドに対する阻害剤が提供される。特に、該ポリペプチドに対する抗体が提供さ れる。 本発明の他の態様は、上記の本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドまたは 阻害剤および医薬上許容される担体を含む医薬組成物である。 本発明の特定の態様では、感染の余病に関与する病原体と哺乳類宿主間の即時 物理的相互作用を妨げるための本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドまたは 阻害剤の使用を提供する。特に本発明の分子は、: i)細菌、特にグラム陽性細菌の内在装置上の哺乳類細胞外マトリックスタンパ ク質または創傷部の細胞外マトリックスタンパク質への付着の防止; ii)たとえば、哺乳類チロシンキナーゼのホスホリレーションの開始による、 細胞表面タンパク質媒介の哺乳類細胞侵入のブロック; iii)組織損傷を媒介する哺乳類細胞外マトリックスタンパク質と細菌細胞表面 タンパク質間の細菌的付着のブロック; iv)内在装置の埋め込みまたは他の外科的技術以外で開始される感染における 病原の通常の進行のブロック; に用いることができる。 本発明は、さらに、該使用のための医薬の製造に関する。 ポリペプチドは、宿主の予防接種のための抗原として、たとえば細菌の損傷組 織への付着をブロックすることにより、細菌の進入に対し保護する特異的抗体を 生成するのに、用いることができる。組織損傷の例には、たとえば、機械的、化 学的または熱的損傷によりまたは内在装置の埋め込みにより引き起こされる皮膚 または結合組織中の創傷、口腔、乳腺、尿道または膣などの粘膜における創傷が 含まれる。 ポリペプチドまたはそれらを発現する細胞をそのほかに抗体を生成するための 免疫原として用いることができる。これらの抗体は、たとえば、ポリクローナル またはモノクローナル抗体であり得る。抗体なる用語は、キメラ、1本鎖、およ びヒト化抗体、ならびにFabフラグメントまたはFab発現ライブラリーの産 物を包含する。 本発明のポリペプチドに対して生じる抗体は、ポリペプチドを動物に直接注射 することによりまたはポリペプチドを動物、好ましくはヒト以外の動物に投与す ることにより得ることができる。このように得られた抗体は、ついで、ポリペプ チドそれ自体に結合する。このように、ポリペプチドのフラグメントのみをコー ドする配列でさえ、完全な天然のポリペプチドに結合する抗体を生成するのに用 いることができる。ついで、該抗体をそのポリペプチドを発現する組織からポリ ペプチドを単離するのに用いることができる。 ポリペプチド誘導体は、抗原的に免疫的に等価な誘導体を包含し、本発明の特 定の態様を形成する。 本明細書において用いる「抗原的に等価な誘導体」なる用語は、本発明にした がうタンパク質またはポリペプチドに対して作られたとき、病原体および哺乳類 宿主間の即時的物理的相互作用を妨げる特定の抗体により、特異的に認識される ポリペプチドまたはその等価物を包含する。 本明細書において用いる「免疫的に等価な誘導体」なる用語は、ペプチドまた は、脊椎動物において抗体を作成するのに適した状態で用いられたとき、抗体が 病原と哺乳類宿主間の即時的物理的相互作用を妨げる、ポリペプチドまたはその 等価物を包含する。 特に、本発明の天然の細胞表面タンパク質またはポリペプチドフラグメントよ りもわずかに長いかまたはわずかに短い誘導体を用いることができる。加えて、 一つまたはそれ以上のアミノ酸残基が修飾されたポリペプチドを用いることがで きる。そのようなペプチドは、たとえば、アミノ酸の置換、付加、または転移、 またはそれらの化学的修飾により、調製できる。すべてのそのような置換および 修飾は、一般的にペプチド化学の分野において当業者に周知である。 抗原的にまたは免疫的に等価な誘導体またはそれらの融合タンパク質などのポ リペプチドは、抗原として、マウスまたはラットまたはニワトリなどの他の動物 を免疫化するのに用いることができる。融合タンパク質は、ポリペプチドに安定 性を提供する。抗原は、たとえば接合により、免疫原性担体タンパク質、たとえ ば、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホール・リンペット・ヘモシアニン(K LH)と結合できる。別に、タンパク質またはポリペプチド、またはそれらの抗 原的または免疫的等価ポリペプチドの多数のコピーを含む多数の抗原性タンパク 質は、十分抗原性であり、担体の使用を回避するように免疫原性を改良すること ができる。 モノクローナル抗体の調製には、連続的細胞系培養により得られる抗体を提供 するいずれの方法も用いることができる。例えば、ハイブリドーマ法(Kohler, G.およびMilstein,C.、1975,Nature 256:495-497)、トリオーマ法、ヒトB -細胞ハイブリドーマ法(Kozborら、1983,Immunology Today 4:72)および ヒトモノクローナル抗体を生成するためのEBV-ハイブリドーマ法(Coleら、 1985,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,77−96頁、Alan R.Liss,Inc.)が挙げられる。 一本鎖抗体を生成するのに記載された技術(米国特許第4946778号)を 適用して、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する一本鎖抗体を産生できる 。 KohlerおよびMilstein(1975,Nature,256,495-497)の方法を用いて、免疫化 哺乳類由来の抗体含有細胞をミエローマ細胞と融合させ、モノクローナル抗体を 分泌するハイブリドーマ細胞を作成する。 ハイブリドーマを一つまたはそれ以上のオリジナルポリペプチドおよび/また は融合タンパク質を用いて、スクリーンし、高結合親和性および他のスタフィロ コッカス族と好ましい交差反応を有する細胞系を選択する。 モノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞系は、本発明の他の態様で ある。 別法として、ファージディスプレイ技術を用い、抗Fbpの保持に関してスク リーニングされたヒトのリンパ球のPCR増幅v遺伝子のレパートリー由来の、 あるいは未処理のライブラリー由来のポリペプチドに対して結合活性を有する抗 体遺伝子を選択ことができる。[マキャファティー、ジェイ(McCaffer ty,J.)ら、(1990),Nature,348,55 2−554;マークス、ジェイ(Marks,J.)ら、(1991),Biot echnology 10,779−783] これらの抗体の親和性は鎖再配 列[クラクソン、ティー(Clackson,T.)ら、(1991),Natu re 352,624−628]によって向上されうる。 抗体は、ポリペプチドおよび/または融合タンパク質に対する高親和性につい て再びスクリーニングされるべきである。 上述のごとく、最終的な抗体のフラグメントが調製されうる。 抗体はMrが約150、000の無傷の抗体またはその誘導体、例えば、Fa bフラグメントあるいはFvフラグメント[例えば、スケラ、エー(Skerr a,A.)およびプラクスン、エー(Pluckthun,A.)(1988),Sc ience 240,1038−1040.に記載]である。2つの抗原結合ド メインが存在するならば、各ドメインを、「二特異的」抗体と称される、異なるエ ピトープに向けることができる。 本発明の抗体は従来の方法、例えば、確立されたモノクローナル抗体技術[コ ーラー、ジー(Kohler,G.)およびマイルスタイン、シー(Milste in,C.)(1975),Nature 256,495−497]あるいは組み 換え法、(例えば、コンビナトリアルライブラリー[例えば、フセ、ダブル.デ ィー(Huse,W.D.)ら、 (1989),Science 246,12 75−1281.に記載])を用いて調製されてもよい。 好ましくは、抗体は、本発明の該ポリペプチドの発現について上述されたよう な適当な発現系において該抗体をコードするDNAポリマーを発現することによ って生産される。その発現系のためのベクターの選択は、宿主によって一部決定 される。そのような宿主は、イー・コリ(好ましくは、B株)またはストレプト マイセス種の様な原核細胞、あるいはマウスC127、マウスミエローマ、ヒト HeLa、チャイニーズハムスター卵巣、糸状あるいは単細胞菌、または昆虫細 胞のような真核細胞であってもよい。そのような宿主はまた、トランジェニック 動物あるいはトランジェニック植物[例えば、ハイアット,エー(Hiatt, A.)ら、(1989), Nature 34,76−78.に記載]であって もよい。適切なベクターは、プラスミド、バクテリオファージ、コスミドおよび 、例えば、バキュロウィルスおよび痘疹から誘導された組み換えウィルスを含む 。 Fabフラクグメントはまた、酵素処理(例えば、パパインを用いてFc部分 からFab部分を切断すること)によってその親モノクローナル抗体から生産す ることもできる。 好ましくは、抗体あるいはその誘導体を患者において免疫性が低減するように 修飾する。例えば、患者がヒトならば、該抗体は、最も好ましくは、「ヒト化」 されてよい。ここで、ハイブリドーマ誘導抗体の相補性決定部位はヒトモノクロ ーナル抗体に移植されている[例えば、ジョーンズ、ピー(Jones,P.) ら、(1986),Nature,321,522−525;あるいはテンペスト (Tempest)ら、(1991),Biotechnology 9,266 −273.に記載]。 修飾は「ヒト化」に限定される必要はなく、他の霊長類配列[例えば、ニュー マン、アール(Newman,R.)ら、(1922),Biotechnolo gy 10,1455−1460.]を用いてもよい。 ヒト化モノクローナル抗体、あるいは結合部位を有するそのフラグメントは本 発明の個々の態様を形成する。 本発明は、細胞表面タンパク質あるいは活性フラグメントと哺乳類細胞との相 互作用を妨害する薬剤を同定するため薬剤のスクリーニング方法であって、該薬 剤の存在下で、哺乳類細胞あるいは膜調製物を標識化したポリペプチドとインキ ュベートし、および薬剤のこの相互作用を遮断する能力を測定することからなる 方法を提供する。 遺伝的免疫化における本発明のポリヌクレオチドの使用は、好ましくは、筋肉 へのプラスミドDNAの直接注射[ウォルフ(Wolff)ら、Hum.Mol Genet 1992,1:363,マントープ(Manthorpe)ら、H um.Gene Ther.1963:4、419]、特異的タンパク質担体と 複合させたDNAのデリバリー[ウー(Wu)ら、J.Biol. Chem. 1989:264,16985]、リン酸カルシウムとのDNAの共沈[ベンベ ニスティー アンド レシェフ(Benvenisty & Reshef)、P NAS,1986:83,9551]、種々の形態のリポソーム中へのDNAの カプセル化[カネダ(Kaneda)ら、Science 1989:243、 375]、粒子衝撃[タン(Tang)ら、Nature 1992,356: 152,アイゼンンブラウン(Eisenbraun)、DNA Cell Bi ol. 1993,12:791]およびクローン化したレトロウィルスベクタ ーを用いたインビボ感染[シーガー(Seeger)ら、PNAS 1984: 81,5849]などの適切なデリバリー方法を利用するであろう。 筋肉トランスフェクションのための適切なプロモーターはCMV,RSV,S Ra,アクチン、MCK,アルファグロビン、アデノウィルスおよびジヒドロ葉 酸レダクターゼを含む。 治療あるいは予防において、有効な薬剤は、注射組成物、例えば、滅菌水性分 散液、好ましくは等張液として患者に投与される。 別法として、該組成物は、例えば、軟膏、クリーム、ローション、眼軟膏剤、 点眼剤、点耳剤、洗口剤、含浸ガーゼおよび縫合糸、およびエアロゾルなどの局 所的塗布用に処方されてもよく、または従来の添加剤、例えば、保存剤、薬剤浸 透を助ける溶液、および軟膏ならびクリーム中の緩和剤を含有してもよい。その ような局所処方はまた、適合する従来の担体、例えば、クリームあるいは軟膏の 基剤、およびローションのためのエタノールならびにオレイルアルコールを含ん でもよい。そのような担体は、処方約1重量%から約98重量%までを構成して もよい。より一般的には、それらは処方約80重量%までを構成する。 ヒト患者に投与するために、該有効薬の日用量レベルは0.01から10mg /kg、典型的には、約1mg/kgである。医者はどんな場合でも、個々の患 者に最も適した、年齢、体重および個々の患者の応答によって変化する実際の用 量を決定する。上記の用量は平均的なケースの典型例である。もちろん、より多 いあるいはより少ない用量範囲が良い個々の事例があり、そのような事例も、本 発明の範疇である。 内在装置は、外科移植、補綴およびカテーテル(すなわち、患者の体内に導入 され、長い時間その位置に留まる装置)を含む。そのような装置は、例えば、人 工関節、心臓弁、ペースメーカー、血管移植片、血管カテーテル、脳髄液シャン ト、尿道カテーテル、持続的歩行腹膜透析(CAPD)などを含む 本発明の組成物は、関連する細菌に対して全身的に効果が達成されるように内 在装置を挿入する直前に注射によって投与されてもよい。治療は手術後、装置が 体内にある間持続されてもよい。加えて、組成物を用いて、手術用の手術周辺カ バーを広げて、スタフィロコッカス創傷感染を防止することもできる。 多くの整形外科医は、人工関節を着けた患者は、菌血症を起こしうる歯科治療 の前に抗生物質による予防を考慮すべきだと考える。後の重い感染は、重篤な合 併症であり、時には、人工関節を喪失し、顕著な罹患率と死亡率を伴う。したが って、該活性物質を予防抗生物質の代用品として使用することにまで拡張するこ とが可能であろう。 上述の療法に加えて、本発明の組成物は一般的に、創傷組織に曝されているマ トリックスタンパク質に細菌が付着することを防止するための創傷治療薬として 使用されてもよいし、歯科治療において、抗生物質的予防に代わって、あるいは それと組み合わせて、予防的に使用できる。 また、本発明の組成物は、挿入直 前に内在装置を浸すために使用されてもよい。有効薬は、創傷あるいは内在装置 を浸すためには、0.1μg/mlから10mg/mlまでの濃度であるのが好 ましい。 ワクチン組成物は、簡便には、注射可能な形態である。従来のアジュバントは 免疫応答を高めるためにもちいられるであろう。 予防接種のための適切内在用量は、0.5から5μg/kg抗原であり、その ような用量は好ましくは、1から3週間の間隔で1から3回投与される。 示した用量の範囲において、本発明の化合物で、適当な患者への投与を妨げる ような不利な毒性効果は観察されないであろう。 上述の抗体はまた、細胞表面タンパク質を含む細菌の存在を検出する診断試薬 として使用してもよい。 以下の実施例の理解を容易にするために、特定のは汎用する方法および/ある いは用語を記載する。 「プラスミド」は、小文字pを前に、および/または大文字および/または数 字が続くように表される。本明細書の出発プラスミドは商業上入手可能であるか 汎用されているか、あるいは公表された手法でもって、入手可能なプラスミドか ら構築できるものである。加えて、記載されているプラスミドと等価なプラスミ ドは当該分野にて公知であり、当業者には自明である。 DNAの「消化」とは、DNAのある塩基配列にのみ作用する制限酵素による DNAの触媒的切断をいう。本明細書で用いられる種々の制限酵素は商業上入手 可能であり、当業者に知られているであろう、それらの反応条件、補因子および その他の必要事項を用いた。分析の目的では、典型的には、0.1μgのプラス ミドあるいはDNAフラグメントを約2単位の酵素とともに20μlの緩衝溶液 中で用いた。プラスミド構築のためのDNAフラグメントを単離する目的では、 典型的には、5−50μgDNAが、大容量にて20−250単位の酵素で消化 される。特定の制限酵素に対する適当な緩衝溶液および基質濃度は製造者によっ て特定される。37℃で約一時間のインキュベーション時間は通常使用されるが 、供給者の指導に従い変わってもよい。消化後、所望のフラグメントを単離する ため、反応物をポリアクリルアミドゲル上で直接電気泳動に付す。 切断フラグメントのサイズ分離を、ゲッデル、ディー(Goeddel,D.) ら[Nucleic Acids Res.,8:4057(1980)]によっ て表せられるように、8パーセントのアクリルアミドゲルを用いて行う。 「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成される一本鎖ポリデオキシヌクレオ チドあるいは二つの相補性ポリデオキシヌクレオチド鎖のどちらかをいう。その ような合成ポリデオキシヌクレオチドは5’リン酸を持たず、したがって、リン 酸をATPとともに添加することなしにキナーゼ存在下で別のオリゴヌクレオチ ドと連結しないであろう。合成オリゴヌクレオチドは脱リン酸化されていないフ ラグメントと連結するであろう。 「連結」とは、二つの二本鎖核酸フラグメント[マニアティス、ティー(Ma niatis,T)ら、Id.,p.146]間でリン酸ジエステル結合 を形成する過程のことをいう。特記しない限り、連結は既知の緩衝剤および条件 を用い、連結させるべき略等モル量のDNAフラグメント0.5ug当たり、1 0単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)で達成されてもよい。 実施例1 エス・アウレウスWCUH29由来の新規細胞表面タンパク質をコードしている DNAの単離 イー・コリ中のエス・アウレウスWCUH29の染色体DNAのクローンのラ イブラリーを配列決定することにより、配列番号:2に示すDNA配列を有する ポリヌクレオチドを得た。いくつかの場合、重複するエス・アウレウスWCUH 29 DNAを含んでいる2個またはそれ以上のクローンからの配列決定データ を用いて配列番号:2の連続したDNA配列を構築した。常套的方法、例えば下 記によりライブラリーを調製してもよい: 方法1および2 標準的方法によりスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29株(NCIM B40771)から全細胞DNAを単離し、下記の2つの方法のいずれかにより サイズ分画する。 方法1 注射針に通すことにより全細胞DNAを機械的に剪断して、標準的方法に従っ てサイズ分画する。11kbまでのサイズのDNAフラグメントをエキソヌクレ アーゼおよびDNAポリメラーゼでの処理により平滑末端化し、EcoRI リン カーを付加する。EcoRI で切断しておいたベクターラムダZapII中にフラ グメントを連結し、標準的方法によりライブラリーをパッケージングし、イー・ コリをパッケージングされたライブラリーに感染させる。標準的方法によりライ ブラリーを増幅する。 方法2 全細胞DNAを4種の制限酵素の組み合わせ(RsaI、PalI、AulIおよ びBsh1235I)を用いて部分加水分解し、標準的方法によりサイズ分画す る。EcoRIリンカーをDNAに連結し、次いで、EcoRI で切断してお いたベクターラムダZapII中にフラグメントを連結し、標準的方法によりライ ブラリーをパッケージングし、イー・コリをパッケージングされたライブラリー に感染させる。標準的方法によりライブラリーを増幅する。 実施例2 感染の間におけるスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29由来の遺伝子発 現の検出 スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29での感染4日目のマウスの鼠蹊 部からの壊死脂肪組織を効果的に破砕し、カオトロピック剤およびRNAase 阻害剤の存在下で処理して動物および細菌RNAの混合物を得る。安定な調合品 および高収量の細菌RNAを得るための破砕および処理の最適条件は、ノーザン ブロットによるスタフィロコッカス・アウレウス 16S RNAに特異的な放射 性標識オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションの使用によるものである 。得られたRNAase不含、DNAase不含、DNAおよびタンパク質不含 のRNA調合品は、スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の各遺伝子配 列から設計した独特なプライマー対を用いる逆転写PCR(RT−PCR)に適 する。 a)マウス動物感染モデルからのスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29 で感染した組織の単離 寒天培養プレートから単離した個々のスタフィロコッカス・アウレウスWCU H29のコロニーを体積10mlの滅菌栄養ブロス(No.2Oxoid)に撒く。培 養物を37℃で16ないし20時間好気的にインキュベーションする(静置培養) 。4週齢のマウス(メス、18ないし22g、MF1株)を感染させる。このス タフィロコッカス・アウレウスWCUH29のブロス培養物0.5ml(約108 cfu/mlまでブロスを希釈)を前方の右の下方四分円(鼠蹊部)に皮下注 射することにより感染させる。感染後最初の24時間はマウスを規則的にモニタ ーすべきであり、次いで、研究終了まで毎日モニターすべきである。全身感染の 徴候、すなわち昏睡、毛の逆立ち、群からの孤立を有する動物を詳細にモニ ターすべきであり、徴候が瀕死状態にまで進行した場合、すぐに動物を選択すべ きである。 傷害進行の可視的外部徴候は感染後24ないし48時間で現れるであろう。動 物の腹部の検査により、皮膚下の膿瘍の盛り上がった輪郭が示されるであろう。 局在化した傷害は右の下方四分円に残るはずであるが、場合によっては左の下方 四分円に広がるかもしれず、上昇して胸部に至るかもしれない。かかる場合、罹 病動物をすぐに選択し、可能ならば組織試料を採る。動物を選択しない場合、膿 瘍上にある壊死皮膚組織が脱落し、腹部筋肉壁が露出するかもしれない。 感染から約96時間後、二酸化炭素窒息を用いて動物を殺す。死亡時と組織処 理/保存時の隔たりを最小化するため、マウスを群としてではなく個別に殺すべ きである。死亡した動物を背を下にして置き、毛を70%アルコールでおおまか に拭く。左の下方四分円の皮膚から上部へと、次いで、胸部をを通るように、は さみを用いて最初の切開を行う。腹部の右の下方四分円の株を切ることにより切 開を完了する。腹膜を貫通しないように注意する。垂れ下がった皮膚を鉗子で持 ち、皮膚を静かに腹部から引き上げる。腹膜を覆っているが筋肉シートを完全に は貫通していない膿瘍が露出しており、内蔵に穴をあけないように注意しながら これを切除する。 液体窒素中での瞬間凍結の前に、膿瘍/筋肉シートおよび他の感染組織を断片 に切る必要があるかもしれず、そのことによりプラスチック製収集バイアル中で の貯蔵が簡単になる。 b)感染組織試料からのスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29 RNA の単離 2mlのスクリューキャップ試験管中の4ないし6種の組織試料それぞれ約0 .5ないし0.7g)をー80℃の貯蔵庫からドライアイスエタノール浴中に取 り出す。微生物学的安全キャビネット中で、試料をドライアイスエタノール浴中 で冷却しながら試料を個々に破砕する。組織試料中の細菌を破砕するために、1 mlのTRIzol試薬(Gibco BRL,Life Tehnologies)を添加し、次いで 、十分な0.1mmジルコニア/シリカビーズを試験管をほとんど満たすまで添 加し、密封性 を良好にし、エアロゾル発生をなくすために、ねじ山にビーズが入らないように 注意しながら蓋を戻す。次いで、Mini-BeadBeaterBX-4型(Biospec Pro ducts)を用いて試料をホモジナイズする。壊死脂肪組織を5000rpmで1 00秒間処理して細菌を溶解させる。インビボで増殖した細菌についてはインビ トロで増殖したエス・アウレウスWCUH29(30秒間ビーズでビートするこ とにより破砕)よりも長時間の処理が必要である。 ビーズでビートした後、ヒュームフード中で開栓するまで試験管を氷で冷却す る。なぜなら破砕中に発生する熱がTRIzolを分解し、シアニドを遊離させる かもしれないからである。室温で2ないし3分後、試験管を12000g、4℃ で15分間遠心分離し、次いで、TRIzol試薬の製造者により示された方法に 従ってRNA抽出を継続する。すなわち、水相約0.6mlを滅菌エッペンドル フチューブに移し、0.5mlのイソプロパノールを添加する。室温で10分後 、試料を12000g、4℃で10分間遠心分離する。上清を取り、これを捨て て、RNAペレットを1mlの75%エタノールで洗浄する。ボルテックスを用 いて短時間撹拌して試料を混合し、次いで、7500g、4℃で5分間遠心分離 する。エタノールを除去し、RNAペレットを5分間ほど減圧乾燥する。次いで 、100マイクロリットルのDEPC処理水中に繰り返しピペッティングするこ とにより試料を再溶解し、次いで、5ないし10分間55℃に置く。最後に、少 なくとも1分間氷上に置き、200ユニットのRnasin(Promega)を添加する 。 RNA調合品は−80℃で1カ月まで保存される。長期保存には、プロトコー ルの75%エタノール洗浄段階でRNA沈殿を少なくとも1年間−20℃で保存 できる。 1%アガロース、1xTBEゲル上を泳動させることにより単離RNAの品質 を評価する。臭化エチジウム染色ゲルを用いて全RNA収量を可視化する。感染 組織からの細菌RNAの単離を示すために、1xMOPS、2.2Mホルムアミ ドゲルで泳動を行い、Hybond-N(Amersham)に減圧ブロッティングする。次 いで、エス・アウレウスの16s rRNAに特異的な32P標識オリゴヌクレオ チドプローブ(K.Greisen,M.Loeffelholz,A.Purohit and D.Leong.J. Clin.(1994) Microbiol.32 335-351)にブロットをハイブリダイゼーションさせる。配列が : 5’−gctcctaaaaggttactccaccggc−3’ であるオリゴヌクレオチドをプローブとして用いる。ハイブリダイゼーションす るバンドのサイズを、インビトロで増殖したエス・アウレウスWCUH29から 単離された対照RNAのサイズとノーザンブロッドにおいて比較する。全RNA 試料中に正しいサイズの細菌16s rRNAバンドを検出でき、TBEゲル上 で可視化すると哺乳動物RNAの進んだ分解が示される。 c)スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29由来のからのDNAの除去 200ユニットのRnasin(Promega)を添加したバッファー中(最終体積9 0マイクロリットル)で3ユニットのDNAaseI(増幅グレード(GibcoB RL,Life Technologies))で15分間氷上にて処理することにより、73マ イクロリットルのRNA試料からDNAを除去した。 製造者のプロトコールに従ってDNAaseを不活性化し、TRIzol LS試 薬(Gibco BRL,Life Technologies)で処理することにより除去した。D NAase処理したRNAを、方法1と同様にRnasinを添加した73マイクロ リットルのDEPC処理水中に再懸濁した。 d)感染組織由来のRNA試料からのcDNAの調製 DNAase処理したRNAの10マイクロリットルの試料を、製造者の指示 に従ってSuperScript Preamplification System for First Strand cDN A Synthesis Kit(Gibco BRL,Life Technologies)を用いて逆転写す る。1ナノグラムのランダムヘキサマーを用いて各反応を開始させる。SuperS criptII逆転写酵素を添加していない対照も反応させる。+/−両方のRT試料 をRNaseH処理し、次いで、PCR反応を進行させる。 e)細菌cDNA種の存在を調べるためのPCRの使用 下記成分を、氷上で0.2mlのチューブ中にPCR反応物をセットアップす る: 45マイクロリットルのPCR SUPERMIX(Gibco BRL,Life Te chnologies) 1マイクロリットルの50mM MgCl2(最終濃度を2.5mMに調節す る) 1マイクロリットルのPCRプライマー(長さ18ないし25塩基対であって よく、類似のアニーリング温度を有するように設計されている)、各プライマー の最終濃度10mM 2マイクロリットルのcDNA 下記のごとくPerkin Elmer Gene Amp PCR System 9600によりPCR 反応を行う: 95℃で5分、その後、94℃、42℃および72℃でそれぞれ30秒、次い で、72℃で3分のサイクルを50回行い、その後、温度を4℃に維持する(P CR生成物の出現または不存在を決定するには、最適にはサイクル数は30ない し50回であり、RT反応から得られたcDNAの初発量の評価を行う場合には 、最適には8ないし30サイクル)。 次いで、10マイクロリットルの部分試料を1%の1xTBEゲルで泳動し、 PCR生成物を臭化エチジウム染色し、存在する場合には、標識PCRプライマ ー(Gibco BRL,Life Technologies)を用いて標識した100bpのDN Aラダーとの比較によりサイズを評価する。別法として、PCR生成物が標識P CRプライマー(例えば、色素で5’末端を標識されたもの)により便利に標識 される場合には、PCR生成物の適当な部分試料をポリアクリルアミド配列決定 ゲルで泳動し、適当なゲルスキャンニングシステム(例えば、Perkin Elmerに より提供されるGeneScanTMソフトウェアを用いるABI PrismTM377シークエ ンサー)を用いてその存在および量を検出する。 RT/PCR対照は、+/−逆転写酵素反応物、16s rRNAプライ−ま たは非転写エス・アウレウスWCUH29ゲノム配列からPCR生成物を得るよ うに設計されたDNA特異的プライマー対を含んでもよい。 プライマー対の効率を試験するために、それらをWCUH29全DNAを用い るDNA PCRに使用する。PCR反応をセットアップし、cDNAのかわり に約1マイクログラムのDNAを用いて35サイクルのPCRを上記のごとく行 う。 DNA PCRにおいてもRT/PCRにおいても予想サイズの生成物を生じ ないプライマー対はPCRを失敗させるものであり、それゆえ有用でない。DN A PCRを用いて正しいサイズの生成物を生じるプライマーのうち2つのクラ スがRT/PCRにおいて区別される: 1.インビボで再現可能に転写されない遺伝子はRT/PCRにおいて生成物 を生じない。 2.インビボで再現可能に転写される遺伝子は、RT/PCRにおいて正しい サイズの生成物を生じ、−RT対照におけるシグナル(存在する場合)よりも強 力なシグナルを+RT試料において示す。 上記試験において、下記ヌクレオチド配列(配列番号:2)をインビボで転写 されるものとして同定した。推定アミノ酸配列を配列番号:1に示す。遺伝子同 定に使用するPCRプライマー対の例は5’−aattttatat gata tggc−3’[配列番号:3]および5’−aatgtatttg ttacc ttg−3’[配列番号:4]である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 45/00 A61K 48/00 48/00 C07K 14/31 C07K 14/31 16/12 16/12 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/08 C12P 21/08 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 T 33/50 33/53 D 33/53 A61K 37/02 (31)優先権主張番号 9616136.9 (32)優先日 1996年8月1日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),JP,US (72)発明者 バーナム,マーティン・カール・ラッセル イギリス、ケイティ18・5エックスキュ ー、サリー、エプソム、ユー・トゥリー・ ボトム・ロード、グレート・バーグ、スミ スクライン・ビーチャム・ファーマシュー ティカルズ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)配列番号:1のアミノ酸1から310までを含むポリペプチドをコー ドしているポリヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリヌ クレオチド、 (b)(a)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリヌクレオチド、および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なくとも15個の連続した塩 基を含むポリヌクレオチド からなる群より選択されるメンバーを含む単離ポリヌクレオチド。 2.DNAである請求項1のポリヌクレオチド。 3.RNAである請求項1のポリヌクレオチド。 4.配列番号:2に示すヌクレオチド1から930までを含む請求項2のポリ ヌクレオチド。 5.新規唾液結合タンパク質ポリペプチドをコードしている、配列番号:2に 示すヌクレオチドを含む請求項2のポリヌクレオチド。 6.配列番号:1のアミノ酸1から310までを含むポリペプチドをコードし ている請求項2のポリヌクレオチド。 7.(a)NCIMB受託番号40794に含まれるDNAにより発現されるの と同じ成熟ポリペプチドをコードしていて配列番号:2のポリヌクレオチド配列 を有するポリヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリヌク レオチド、 (b)(a)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリヌクレオチド、および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なくとも15個の塩基を含む ポリヌクレオチド からなる群より選択されるメンバーを含む単離ポリヌクレオチド。 8.請求項2のDNAを含むベクター。 9.請求項8のベクターを含む宿主細胞。 10.請求項9の宿主細胞から上記DNAによりコードされているポリペプチ ドを発現させることを含む、ポリペプチドの製造方法。 11.請求項8のベクターで細胞を形質転換またはトランスフェクションして 、ベクター中に含まれるcDNAによりコードされているポリペプチドを細胞が 発現するようにすることを含む、ポリペプチドを発現する細胞の製造方法。 12.配列番号:1のアミノ酸1から310までに対して少なくとも70%同 一であるアミノ酸配列を含むポリペプチド。 13.配列番号:1に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド。 14.請求項12のポリペプチドに対する抗体。 15.請求項12のポリペプチドの活性を阻害するアンタゴニスト。 16.治療上有効量の請求項12のポリペプチドを個体に投与することを含む 、新規唾液結合タンパク質を必要とする個体の治療方法。 17.該ポリペプチドをコードしていてインビボで該ポリペプチドを発現する DNAを個体に提供することにより該治療上有効量のポリペプチドが投与される 請求項16の方法。 18.治療上有効量の請求項15のアンタゴニストを個体に投与することを含 む、新規唾液結合タンパク質ポリペプチドを阻害する必要のある個体の治療方法 。 19.請求項12のポリペプチドの発現に関連した疾病の診断方法であって、 該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定することを含む方法。 20.宿主由来の試料中の請求項12のポリペプチドの存在について分析する ことを含む診断方法。 21.結合物質への結合を可能にする条件下にて請求項12のポリペプチドに 対する結合手段を表面上に発現する細胞をスクリーニングすべき化合物と接触さ せ、次いで、化合物と結合手段との相互作用により生じるシグナルの存在または 不存在を検出することにより、化合物が結合物質に結合しこれを活性化または阻 害するかどうかを決定することを含む、請求項12のポリペプチドに結合しその 活性を阻害する化合物の同定方法であって、該結合手段が、該結合手段への化合 物の結合に応答して検出可能シグナルを発しうる第2の成分に結合しているもの である方法。 22.哺乳動物を疾病から防御する抗体を産生させるに十分な新規唾液結合タ ンパク質、またはそのフラグメントもしくは変種を哺乳動物に接種することを含 む、哺乳動物における免疫学的応答を誘導する方法。 23.遺伝子治療により、新規唾液結合タンパク質、またはそのフラグメント もしくは変種をインビボで送達して哺乳動物を疾病から防御する抗体を産生させ る免疫学的応答を誘導することを含む、哺乳動物における免疫学的応答を誘導す る方法。 24.新規唾液結合ポリヌクレオチドをコードしていてこれを発現するDNA またはそれによりコードされているタンパク質を含んでなる免疫学的組成物であ って、哺乳動物中に導入された場合、新規唾液結合タンパク質のポリヌクレオチ ドまたはそれによりコードされているタンパク質に対する免疫学的応答を哺乳動 物において誘導する組成物。
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